匿名さん 2023-05-23 08:16:21 ID:4d7b09425 |
通報 |
……。
(もといた部屋に戻ると布団の中に入り、まだ重怠い身体を横にすればゆっくり大きく息を吐いて。
妖と生活するなんて、自分はどうなってしまうのだろう。一体自分が何をしたんだとなかなか報われない人生に悲しくなれば静かに涙を流しながらもやはり疲れていてすぐに眠りについていき)
…このくらいで良いだろう。早く帰ると伝えたしな。
(天狗の縄張りである以上、そんじょそこらの並の妖は住み着くことがない。後は極稀に来る族等の動向を見張るくらいなのだが、今日はこれと言って注意すべきこともなさそうだ。山菜も片手で抱えられる量くらいには取れたので、来た道を引き返して足早に庵まで帰ってきて。
明日の朝の仕込みをする前に様子を見ておこうと女子を寝かせていた部屋まで来てみれば、中からは微かに寝息が聞こえてきて。しっかりと寝ているのだと確認すれば、明日の朝食の仕込みをしようと小屋の方へ歩いて行く。取ってきた山菜の土を落としたりすれば、こう言ったものはどう調理するのだったかと記憶を掘り出して、まずは醤油などを出さなければと小屋の中で朝になるまで動き回っており)
…ん……
夢じゃ、なかったんだ…
(疲れ切っていたのかぐっすりと眠ってしまい、まだ外が明るくなり始めた頃だったがもう何年も朝早くから起きて働いていたため寧ろいつもより起きるのは遅く。
ゆっくりと身体を起こせば見慣れない部屋、薬湯が入っていた湯呑みを布団の横に見つけると小さな声で呟いて。
そしてゆっくりと身体を動かせばまだ少し重くて痛みがあるものの立ち上がると襖を開けて、縁側に出ればそこから見える樹々などの景色に視線を向けて)
__________
全然大丈夫ですよ!
ありがとうございますっ
…起きていたのか。飯は食えるか?もしかすれば買うかと思ってな、一応は用意しておいた…とはいえ、粥と山菜しかないが。
(料理などを行ったのはいつぶりか、かなり梃子摺りはしたが、人間が食べるようなものに合わせることができた気はしており。米は稀に自分のことを山神か何かと勘違いした僧などが勝手に置いていくものを使ったが、今の彼女にはできるだけ楽に食べられるもののほうがいいだろうと粥にし、山菜も灰汁を取って多少醤油などで味付けはしたが、いかんせん上手くできたかは分からない。そもそも彼女が食事を取る気分かも分かっていない今、わざわざここまでする必要はなかったかと思案しており。
小屋から出てみれば既に世は明けており、相手も起きているだろうかと庵に戻れば、縁側で景色を眺める相手を見つけて。まだ現状を飲み込めていないかもしれないと思いつつ、これまでと変わらぬ平坦な調子で背後から相手に声をかけて)
っ…、おはようございます。
……お粥…、ぜひいただきたいです。
(山奥にこんなお屋敷があるなんてと思いながら景色を見ていたが、不意に声をかけられると驚いて小さくビクッと肩を震わせてしまい。
振り返れば、明るい場所で姿を見たのは初めてなため少し怪しさもありつつ何より綺麗なお顔の人だなと思うと同時に彼の背中の翼が目に入ると妖なのも夢じゃないんだ、と思いつつ挨拶をして。
まさか彼が寝ていないとは予想もしないまま食事はという質問にあまり食欲がないのが本音だが断るのは失礼だと思い)
寂照様が、作ってくれたんですか…?
そうか、なら持ってこよう。少し待っていろ……ああ、そうだ。とは言え、こう言ったものを作るのはかなり久しぶりだからな。期待はしない方がいい。
(女子が振り向いた際の態度を見ていると、やはりまだ怯えのようなものが残っている様子。とはいえ、逃げ出そうとしないあたり、本当にこの場で過ごしていくと決めたようにも見えて。
飯を食う気分ではないかもしれないと思いながら声をかけたが、相手は乗り気ではなさそうでも食べると言った。折角の材料を無駄にせずに済みそうなのは良いことだが、それにしても上手くできているかについては自信がない。その事もあり、女子の問いかけには正直に自分の思っていることを答え、そのまま振り返って小屋に粥と山菜の和物などを取りに行こうとして)
……ご一緒しても?
調理場を教えていただきたいです。
(妖が料理を…?と少し信じられない気持ちだが自分のために作ってくれたのかと思うと胸の奥が少し温かくなるようで。
持ってくるという彼が向こうを向いてしまえば少しでも早くこのお屋敷の事を知って働かなくてはと思っているため彼の後ろに行くとついていっても良いかと問い掛けて)
そうか、なら着いてくるといい。
(女子の問いにそっけなく答えると、そのまま一瞥する事もせずに屋敷の中を歩き始める。態度こそ冷たさがあるが、まだ体に痛みが残っているであろう相手を気遣ってか普段よりはゆっくりと歩いていて。
暫く歩けば米を煮詰めた匂いが近くまで漂ってきて、調理場のすぐそこまで来ていると感じ取れるようになってくる。実際に調理場に入ってみると、かまどやまな板がおけるスペースなど、一通り料理はできるようになっており)
まだ俺が人と関わっていた頃、俺を仙人と言って敬った変わり者が何人か居てな。余計な世話を焼くなと言ったが、奴らは聞かなかった……とは言え、もう何十、何百と前の話だがな。
……今は、人と関わらないのですか?
(彼の後ろを静かに歩きながら通り様に屋敷の様子を見回して。
そして"いい匂い…"と鼻に入る香りに思った直後厨房につけば人間の屋敷の変わらない作りに少し驚きつつ彼の話に仙人なんて言われていたなら本当に優しい人なのではと思い、しかしそれがかなり前のことだと聞けば彼は何年生きているのだろうかと気になりつつ今はこのお屋敷に1人のように見えた為問いかけてみて)
ああ……あの頃はまだ分かっていなかった。俺は本来は人間だったとされる天狗ではない、ただの妖だ。もとより人間と関わるべきではなかった。
(石釜に近づいて蓋を開け、粥を器に入れて盆におき、山菜の漬け物等も同じ盆におけば、箸なども置いてから盆を女子に手渡そうと持って腕を伸ばし。自身の過去について詳しく話すことはせず、ただ後悔の念が残っているかのようにそう話を切り上げようとすれば、相手に盆を差し出して受け取られるのを待ち)
………。
(彼の言葉に胸がきゅっと苦しくなるような気がして。
差し出されたお盆とお粥やお漬物を見てから今の話をした彼の表情を伺うようにチラッと視線を向けて。
ここに居てもいいと言ってくれたが、やはり迷惑をかけるだろうか、嫌な思いをしているだろうかと不安になってしまい。
でも今は目の前の優しさを受け取ろうと思うと再び視線を下げれば)
…とても美味しそう、ありがとうございます。
(と言ってから両手でお盆を受け取ると彼を見ては恐る恐る小さく微笑んで)
味は分からんがな……好きなところで食え、気に入った部屋があればそこをお前の部屋にすればいい。どうせ空間を持て余しているのでな。
(選ぶ言葉や内容こそ過去に対する仄暗さを思い起こさせるが、それを話す声は平坦な調子で、表情も殆ど動かさずにいて。意識してそうしているわけではないが、長年孤独に過ごしてきたことで表情筋のようなものが凝り固まってしまったのだろう。
女子が盆を受け取れば、来た道を指さして相手に好きなようにすればいいと促して。一応は風呂などの手入れもしているが、何せ距離感が掴めていないこともあり、基本的な行動は彼女の自由にさせてやろうと考えており)
…では、最初の部屋で食べさせていただきますね。
寂照様は、人の食事はお口に合いませんか?
(彼の表情では何もわからない、悲しんでいるのか、恨んでいるの、自分を助けた事を後悔しているのかも…。
ただ目の前の温かそうなお粥やお漬物は彼が作ったもので、さっきまで食欲がなかったのにいい匂いで少し空腹感も感じてきて。
部屋は最初に自分を寝かせてもらった場所を使うと話し、歩き出そうと少し足を動かしかけたがそれを止めるとこれから働く上で彼は人間と同じものを食べるのだろうか、先程から作ったものに自信がなさそうに話す様子が普段から食べているとは感じられず確認のために聞いてみて)
ああ。好きにしろ……口に合わない、と言うことはないだろう。食う必要がなかったからな、自分の好み何もわかっていない。
(彼女が自分の部屋を決めたことにそう短く答えると、作った物が無駄にならないよう自分にも盆などを用意し、彼女と同じくらいの量を用意すれば、自分も適当なところで食べようかと少し思考を巡らせる。
そうこうしているうちに相手から話しかけられたが、それは長い間あまり考えてこなかったこと。妖である以上、特に何もせずとも生きていくことはできる。なのにわざわざ食事を取ろうとするのは時間の無駄だと考えていたため、人の食事が自分にも合うのかすらも今では把握していないことに気がついてしまう。考えてみれば、はるか昔に他の天狗から「酒すら飲まないのか」と怪訝な目で見られたこともあった。そのこともあり、彼女の話には出来る限り正直に答えて)
……ではお作りするのは迷惑にはならないですか?
(彼も料理を取るのを見れば食べないわけではないことがわかり、しかし食に対する欲がなさそうな言葉に少し悩めばこのお屋敷での仕事の一つに食事の用意を想定していた為作るのは必要なのか不要なのかわからず。でも何か好きなものが見つかれば楽しめるのではなんて思うと問いかけて。
そして同時に、彼はどこで食べるのだろうか…と疑問に思うと少し緊張しながら)
あと…、やっぱりご一緒しても…いいですか…?
お前が作ると言うなら止めはしない。作られたものも全て食おう…一緒に、か。なら、俺もお前の部屋で食おう。
(わざわざ聞いてくるあたり、何か作りたいと言う気持ちはあるのだろうか。そうだとすれば、何もしたいことがないよりは良いだろうと考え、後押しするかのように「全て食う」と自分なりに最大限の気遣いをして。
一緒に来るとしても、別に自分はどこで食べようが関係ない。ならば、女子がこの空間に早くなれるために、そして何かあった時にすぐ対処することができるように彼女の部屋で食べた方がいいだろうと考え、その部屋に向けて足を動かし始めて)
……ありがとうございます。
(いらない、迷惑だとでも言われるかと思ったが"全て食おう"と言ってくれる彼に視線を向けて。
自分の料理が口に合うかもわからないのにそんなふうに言ってくれるのか…と胸の奥が温かくなる気がして、更に自分が提案したことなのに彼が部屋に来て一緒に食べてくれると聞けば更に彼の優しさを強く感じると歩き出した彼の背中に向けてお礼を言えば彼の後ろを歩きながら"妖なのに…、こんなに優しくしてくれるの…?"と戸惑いの気持ちで)
俺が勝手にすることだ、気にするな。
(何かと自分の行為に対して感謝の言葉を述べてくる女子を見ていると、どうしても複雑な気分になってしまう。大したことでもないのに一々それを気にしているのが寧ろ気に食わない。先ほどからたびたび言っている通り、勝手にやったこととしてそのまま受け取れば良いのだから、真剣に受け止めるのは程々にして自分のことだけ気にしていれば良いと思わずにはいられないのだ。
とはいえ、今の彼女にそう話すのは流石に酷だろう。今はできる限り治療に専念してもらう必要があるわけで、無駄に重責を背負わせる必要はない。彼女の部屋に着くと、先に奥の方で座ってから相手が座るのを待つ。同時に盆に置かれた料理を眺めており、本当に食べれるような味になっているだろうかと少し懸念があるようで)
(/返信が遅れてしまい、申し訳ございません…!これからは以前と同じペースで返信できると思いますので、どうかよろしくお願いします…!)
……はい。
(こちらがお願いした事なのに、自分が勝手にした事だなんて言われるとそれが優しさのように感じれば彼の後ろを歩き彼の背中を見ると短く返事をして。
そして部屋につき彼が奥に座れば自分は…と少し迷ってから彼の向かい側、の少し右にずれた場所。流石に真正面に座って食べる勇気は出なくて向き合っていても少しずれたようになる場所に腰を下ろせばそれでも誰かと食べるのが嬉しくて)
とても美味しそうです…、……いただいてもいいですか?
__________
全然大丈夫ですよっ
無理せず、負担のないペースでまたお願いしますっ
トピック検索 |