古泉一樹 2023-04-08 22:49:14 |
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ほら、来てやったぞハルヒ。……ってまだお前しか居ないのか。
急いで来るんじゃ無かったな、やれやれ。
(ホームルームが終わったら、今すぐにSOS団の所へ来なさいっ!……と黄色のリボンがトレードマークの団長に仰られて、さて本日はどのような珍道中、面倒事に巻き込まれるのかと溜息をつき意を決してドアを開けると、我楽多にまみれ散らかった──いや生活感のある部室には珍しくも先客は唯一人、古泉一樹だけで彼以外の姿は見かけない。その場にあったパイプ椅子の上に学校指定の鞄を置いて、先ほどのモヤモヤ感は取り越し苦労であったことに気づき小声で不平を漏らして)
こんにちは。おや、貴方も涼宮さんから聞いていないのですか?
(パイプ椅子に腰掛けながら、いつものように柔和な笑みを浮かべながら片手を挙げて挨拶を。部室に現れた相手は予定が変更されたことを知らない様子だが、そんな彼と同様自分も急な予定変更は把握できていなかった。今日の予定は恐らく団長の気分次第で変更されたのだろう──そう思いながら自身が部室に訪れたときから置かれていた「今日は活動無し 次の活動日に備えること!!」と記された机上のメモ用紙を手で示して口添えて)
どうやら、急遽予定を変更して今日は活動なしだそうで。僕の方も無駄足だったようです。
つまりお前も、気まぐれな団長の被害者だったって訳だ。……はあ。伝言を残す暇があるのなら、口頭で伝えて欲しいね。ハルヒらしいと言えばそれ迄だがな。
(示されたメモ用紙を見てようやく事態を把握し眉を顰める。急遽予定が変更するのも想定内ではあるが、振り回される此方の身にもなって欲しいといった旨の愚痴を溢すが少しだけ寂しくはあった。そのような事は決して口には出さないが。置き勉でやけに軽くなっている学校鞄を肩にかけて部室の鍵を人差し指でクルクルと廻しながら、興味本位で相手の予定を聞き)
俺は帰るが、古泉はこの後どうするんだ?
─────
あー……古泉、悪い。諸事情により返事を返すのが遅れて、だな。お前には迷惑をかけた。
ふふ、仰る通りですね。
(気まぐれであり、かつ無鉄砲でもある団長へ向けた相手の発言に共感の意を表して。中に入っている物が少ないのか相手の肩にかかっている、やけにぺしゃんこな鞄を見つめつつ笑みを浮かべて立ち上がり。パイプ椅子を押し戻すと自身も鞄を肩にかけ、扉の方へ体を向けて自分の予定のことを口にして)
今日はバイトも特別な用もないので僕もまっすぐ帰ります。
それに、たまには貴方と一緒に帰るのも良い機会ではないかと。
─────
お気になさらず。返事は自分のペースで構いませんよ。
だな。このままだと埒があかないし潔く帰る方がいい、古泉と帰るのも久し振りだな。…で。何がおかしいんだ、お前は。
(相変わらず意図の読めない微笑を向けられて怪訝な面持ちを浮かべる。そもそもコイツはいつも鼻に付く…いやミステリアスな表情を魅せるが、腹の内では何を考えているのか検討のつかない奴だ。気にした所でどうしようも無いと心の内で悟りじきに肩をすくめて。昇降口までに通る廊下や階段をぶらぶらと相手のペースに合わせながら歩き「しかし平穏な放課後だ」と呟いた後に気の抜けた欠伸をして)
いえ、お気になさらず。
(何がおかしいのかと聞かれると、相手の鞄のことは口にせずいつもの調子で微笑みながら首を横に振り。
いつもと違って平穏であるこの放課後にほっとしたような、それでいてリラックスしているような相手の様子が見て取れた。彼の言う通り、いつもよりは自分のことに時間を使えそうだと同意して)
えぇ、そうですね。今日は家でのんびりと宿題を済ませられそうです。
宿題?いかん、すっかり忘れてた。
(『宿題』という一見変哲もない単語を聞き平穏な放課後は一転、明日締切である古典の宿題を想い出した。勿論1ページも埋めておらず手付かずの状態で、現代社会に生きる自分にとっては無縁に思われる古文や漢文を前に霹靂したのだ。かと言って提出しないままやり過ごすのも、ただでさえ筆記試験がお粗末なものであるから居心地が悪い。此処は苦しい時の古泉頼みだと思いながら、どさくさ紛れに宿題を手伝って貰うことを頼んでみることにして)
あぁ、古典のワークが全然終わっていない……こういうの得意だろう、俺に教えて欲しいのだが…
(予定が無くなり率直に思ったことを口にしただけだったが、その何気ない発言で彼は宿題の存在を思い出した様子。宿題の手伝いを自分に頼んでくるという、いかにも彼らしい姿勢に思わず目を細めると喫茶店やレストランにでも立ち寄りついでに宿題を済ませることを提案して。彼曰く古典のワークが全然進んでいないようだが、確認のために締め切りを尋ねて)
なるほど、ではどこかに寄り道して宿題を片付けることにしましょうか。
一応お聞きしますが、古典の宿題の締め切りはいつですか?
─────
遅れて申し訳ありません。…バイトで連日呼び出されていまして。
ははっ、流石古泉。助かるね。
明日提出することになっているわけだが、1ミリもやっていない。
(『やっていない』…そうキッパリと言い切り頷けば、我ながら呆れてしまって溜め息をこぼす。コイツは目を細め静かに笑う仕草をする訳だが、それはいつもの事だ。だが今は何に笑っているのか少々気になる。なり振り構わない頼み方が可笑しかったのか、はたまた不真面目な学生に呆れ笑っているのかもしれない。ともあれ宿題問題は何とかなりそうだと思いながら行き先を提案することに)
ファミレスと喫茶店…、今日はどの気分だ?
─────
俺の方こそ年明けの返信になってしまい悪いな…。まだいると良いんだが…
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