キングダム

明日を乗り切ればどうにか帰還出来そうだな。(蒙恬が離れほっとする反面、何となく名残惜しさを感じ。落ちてしまっていた布をまた濡らして搾ると蒙恬の額へ乗せて)

そうだね。明日も頑張ろう。(布を乗せられると冷たいのが気持ちよく、目を閉じて)

お前はその体じゃ無理だ。(また無茶をしそうな蒙恬を心配しそう伝えるが、目を閉じたのを確認すると自分も静かに隣に横になり)

明日には熱が下がるから大丈夫だよ。信と王賁には負けてられないからねー。(王賁が隣に横になると、再び目を開けて王賁を見て)

あの馬鹿と一緒にするな。俺は認めん。(信と一括りにされた事が不満で)

もう、いつまでも意地はらないの。帰還したら三人で祝杯しようよ。(不満そうな王賁に苦笑いして)

…お前はさっさと怪我を治せ。こんなところでくたばったら許さん。(ふんと鼻を鳴らし渋々承諾すると、蒙恬の具合を気遣い)

…くたばらないよ。王賁も、無茶しないでね。(そう言うと、すぐに寝てしまい)

当然だ。(蒙恬が寝たのを確認してから己も目を閉じ、そのまま眠りについて)

…(朝になり、目を覚ますと隣で横になっている王賁を起こさないよう静かに天幕から出ると、体を動かして)

(目覚めると既に蒙恬の姿はなく、外に出て。体を動かしている蒙恬に近付くと声をかけ)起き上がって大丈夫なのか、蒙恬。

おはよう。熱も下がったし、大丈夫。王賁のおかげだよ、ありがとう。(王賁の声が聞こえると体を止めて)

俺は特別何もしていない。(蒙恬の回復が思ったより早く安堵するが、何となく直視できず)

…あのさ、(話そうとした途端、信が急いだ様子で走ってきて、目が覚めて良かったと言われて、言葉を遮られてしまい)…絶対に死ぬなよ、二人とも。この戦が終わったら三人で祝杯するからね。

当然だ。(言い掛けた言葉は気になったものの、今は戦に集中しなければと気を取り直して。二人と別れると持ち場に付き、その日も奮闘し)

…(傷口を抑えながらも、何とか自分の持ち場に戻ると、王賁の姿を探して)

あいつ…(蒙恬の様子に気付くと、持ち場を離れ蒙恬の方に向かい)蒙恬、お前傷口が…

俺は大丈夫、だから…(これ以上心配をかけさせたくない為、傷口を隠すようにして)ごめん、ちょっとだけ、休んでくる。(そう言うと、自分の天幕の方へ馬を走らせて)

蒙恬…！(追い掛けようとしたが隊員から呼ばれてしまい。蒙恬を気にしながらも参戦し、状況がある程度落ち着いたところで持ち場を抜け出し、蒙恬の天幕の方へ向かって)

…さすがに痛いな。(天幕に戻ると倒れるように横になり、着いてきていた隊員に傷口の処置をしてもらい)