可愛いの魔法 (〆)

 可愛いの魔法 (〆)

匿名さん  2023-03-24 20:11:47 
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  • No.2656 by 稲荷狐  2024-12-01 16:35:53 



うん。神様とか、悪霊とか、妖とか…あとは、そういうのが視える人間とか、そういうのに好かれやすい人間も。( 彼女の頭の中に何が浮かんでいるかなど露知らず、自分に身近な例を挙げてゆき / 最後を口にする際にはちらりと相手の方を窺って / 「…そう」反応は簡素ながら、声色には明らかな安堵が滲み / 不安から手を握りたいのかと視線の意図を誤解しては、体の正面に差し出して )…俺は、此処から出ないから。此処で起きた事だけ覚えてればいい。( 事なきを得ると身の強張りもふっと解け / それから境内を振り返りつつ零した言葉はどこか寂寞として / だからひな季さんの身に起きたことも知らない、と続くはずだった無力感は胸の内に秘めたまま )


  • No.2657 by 永瀬ひな季  2024-12-01 17:32:54 



えっ、好かれやすい人もいるんですか!?大変そう…──、見習いさんも、さっきの幽霊見て怖くなっちゃったんですか?( 小さく衝撃マークを浮かべては、まさか自分のことだなんて思わず / 眉尻を垂らして同情すると / 互いの間に差し出された手と彼を、不思議そうに交互に見つめては問い掛け / そ、と手のひらを重ねて柔和に微笑み「一人じゃないから、きっと大丈夫ですよ」 )ふうん…?( 引きこもりってやつ…?と微かに小首を傾げていれば / はっと夜であることを思い出し )あっ、今何時だろう!?あんまり遅いとみんな心配しちゃうかも、今日はわたし帰りますね!……、また来ても、いいですか?( あたふた / たた、と鳥居の方へと駆け出した足を止め、振り返っては / そっと窺うように尋ねて )


  • No.2658 by 稲荷狐  2024-12-01 19:53:03 



そのはず──…だけど、そうでもなさそうだな…。( 当事者である彼女が他人事のように呟くと / 微塵も心当たりの無さそうな顔に返答を翻し / 案外影響は生じないものなのだろうかと、下唇に緩く曲げた人差し指の第二関節を添えて )……ああ…、うん。大丈夫になった。( 数拍置いてやっと両者間の齟齬を理解し / 握られた手に印ばかり力を込めた後、相手が必要なさそうならそっと離すはずで )…、──…ん。朝でも昼でも夜でも、いつでもいいよ。( 生者の元へ向かおうとする背を咄嗟に引き留めようとするけれど、薄く開いた口は静かに閉じ / 代わりに仄かな微笑みを湛えて / その姿が暗闇に消えていったなら、自身も踵を返して狐の姿に戻るだろうか )


  • No.2659 by 永瀬ひな季  2024-12-01 21:50:06 



?…──それならよかったです!( 何やら考え込む様子に小首を傾げつつ / 彼も怖かったと信じてやまない無垢な瞳をふわりと和らげ / 多少あった恐怖の余韻は不思議と抜け、繋いだ手を互いにそっと離し )ありがとうございます!またね、見習いさんっ。( 時を問わない来訪の許可を得れば、ほっと嬉しそうに表情を綻ばせ / 手をぶんぶんと振って帰路に就き )

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( 相変わらず家族に声は届かずご飯の用意もないけれど、不思議とお腹は空かなくて / 自室のベッドでぼんやり天井を仰ぐうちに眠ったというか、意識を手放すような感覚で / ─…ふと響くおりんの音で、ぱちと双眸を開ければそこはベッドの上ではなく / 線香が焚かれた遺影の前で手を合わせる家族の姿 / あ、わたしのだ / それからはあんまり覚えていなくて、朝焼けの中で辿り着いたのはあの神社 / 正面に垂れる鈴緒の前でぼんやり、ぽつり )──…あ、いま神様っていないんだっけ…。


  • No.2660 by 稲荷狐  2024-12-01 22:44:46 



──神様なら、あと数日もすれば帰ってくるけど。( 昨夜と同様、何処からともなく背後に現れては参道から声を掛け / 精彩に欠ける様子から、自身の預かり知らぬところで何が起こったのかは想像に難くなく / 粛々と意思を問うて )…何か願い事?…、此処で待つ?


  • No.2661 by 永瀬ひな季  2024-12-01 23:48:01 



…、見習いさん。おはようございます、すごく早起きですね!( ふと掛けられる声に顔を向け、彼の姿を見つけると / へら、と笑みを浮かべ / それから朝焼けにきらきら透ける足先を向け、なんでもないような挨拶を )うん、願いごと。さすがに神様でも難しい内容だから待ってたって仕方ないんですけど、聞いてくれたらちょっと楽かもって思ったくらいで…、あ、神様にもわたしの声、聞こえるのかな。( こく、と小さく頷き肯定し / どの範囲まで自分の声が届くのか、首を傾げた方向に視線を落とし )


  • No.2662 by 稲荷狐  2024-12-02 00:25:52 



おはようございます。…俺、あれなんです、ショートスリーパー。( 相手に調子を合わせて応じるも、笑みを作ることはなく / 冗談とも本気ともつかない口振りで / 聞き齧っただけの単語を引き合いに出して辻褄合わせ )…だったら、いま神様は居ないけど、言ってみたら。神様の使者くらいは聞いてるかも。( 誰かが聞き届けることで楽になるなら、と / 使者とは無論自身のことだけれど、それは明かさずに / みだりに聞かれたくはないだろうと、入口の狐像の影まで戻るべく身を翻し )


  • No.2663 by 永瀬ひな季  2024-12-02 01:00:25 



…ふふ。その見た目でその単語が出てくるの、アンバランスでおもしろいですね。( 双眸を瞬いては、ふ、と小さく息を漏らすと / くすくす笑みの溢れる口元にゆるく握った手を添え )神様の使者?…そっか、〝いろいろ〟いますもんね。なるほど、──…使者さん、いますか。わたしの声、聞こえますか。( 昨晩のやり取りを思い出し納得したように呟けば / 気を遣ってか彼が身を翻し入り口の方へ向かったのを見ると、再び足先を本堂へ向け / 鈴緒を握り揺らし音を鳴らそうとするけれど、ただの霊の体では鳴らせずに / 少し気落ちし眉尻を垂らすもの、二礼二拍手ののちに声を掛け始め / 辺りは自分の声と、小鳥の囀りと木々の擦れる音が聞こえるだけで / すう、と息を吸うと )…──お母さんの作ったオムライスが食べたーーいっ!( やけに透る大声 / どうせ誰にも聞こえやしないから / 本命のお願いごとじゃないけれど、食べたいのも叶わないのも本当で / 「あとハンバーグとかカレーとか、グラタンとか卵焼きとかも食べたいです!」と続け様に更に欲を増やし )


  • No.2664 by 稲荷狐  2024-12-02 12:09:01 



…実はあまりよく分からずに使いました。( 不釣り合いとの指摘は的を射ていて、覚えたての言葉を使ったことにそわりと目線は斜め下 / ほんの少し声量を抑えて正直に白状 )──…えぇ…、本当に聞くだけのやつ…。いや、回顧体験くらいはできるか…?( 腕を組み狐像に背を預けていれば、離れた甲斐のない叫びに驚いてひょっこり獣耳が顔を出し / そしてなんか思ってたのと違う願い事の内容に困惑の声を洩らして / しかし如何ともし難い望みでも一応は何とか叶えようと思案を巡らせ、面の奥の眉根をきゅっと寄せようか )


  • No.2665 by 永瀬ひな季  2024-12-02 21:05:45 



ふふふ、短時間の睡眠で大丈夫な人のことです。( 布に隠れた目線はわからないけれど、正直者に柔らかに微笑んで / それから知識を彼へ )──…ああ、ちょっとすっきりした!すみません見習いさん、急に大声出しちゃ、って…。( 言葉を締めたあとに深々一礼して、上げた顔はちょっぴり晴れやかに笑みを広げ / そういえば彼には聞こえてるんだ / ぱ、と振り返り入り口付近の像の元にいる彼へ視線を定めれば / 双眸ぱち / 驚いて開いてしまう口に、手のひらを添えながら指差し )え、み、耳…?


  • No.2666 by 稲荷狐  2024-12-02 21:50:49 



6時間くらい?( 知識を素直に吸収して、更なる疑問に首傾げ / 狐の平均睡眠時間9~10時間と比較して当たりをつけたらしく )…、……──あ?( 一心に考え込むせいで飛び出たままの耳には気が付かず / 振り返った彼女の言葉で、顔を上げて間の抜けた声を発し / 腕を伸ばし、頭上の毛並みにそっと触れては / もう良いかと狐の姿に変化した後、ひと駆けして姿を消した次の瞬間には相手の目の前に / そこでまた人の姿に戻ると、先程まで身を預けていた狐像を指差して )…すみません。俺ほんとは神主見習いじゃなくて──…あれ、です。


  • No.2667 by 永瀬ひな季  2024-12-03 04:37:17 



6時間は…そうでもないような…?( こちらはもちろん人間の感覚で / 同じ方向に小首を傾げながら )──…わっ、…え、えーっ…!( 指摘の声を受け、彼が狐に変化したかと思えば瞬く間に消えたり目の前に現れたり / 瞳をまんまるにしてびっくり / そういえばここが稲荷神社だと気が付いて / 喫驚の瞳はすぐにきらきら )お狐さまだったんだ…!すごーいっ、人にもなれるんですね!待って、これこそ狐につままれるってやつでは…!?わたしとんでもなく貴重な体験してる気が…、ねえねえお狐さまっ、ちょっとだけ狐姿、触らせてくれませんか…!( 興奮しきりで / 本物の狐はなかなか触れるものではないから、ここぞとばかりに両手の指を組み合わせながらお願いを / ずずい )


  • No.2668 by 稲荷狐  2024-12-03 10:26:36 



…、そんなに寝ないのか…。( 一拍だけ衝撃を処理する空白の時間 / それからしみじみと呟いて )黙ってたのは悪いと思ってるけど…( 怒涛の勢いに気圧されて口を挟む暇もなく / ぽかん / 最後まで聞き終えてからやっと頭が回り始め、まずは正体を隠していたことへの詫びを表明するけれど / 生前も野生で暮らしていたため愛玩動物のような扱いには慣れておらず / 「使者ってそういうのじゃないから」と少し首を後ろに引いて当然のごとく拒否 )


  • No.2669 by 永瀬ひな季  2024-12-03 13:36:19 



3時間とかならショートスリーパーって感じがします!…でもそれは、人間の場合で。( 人差し指をぴっと立て主張 / あくまで人間の場合と念押し / 〝狐の睡眠時間ってどれくらいだろう〟と疑問に思う眼差しはじっと布面に注ぎ )申し訳なく思ってるなら、ぜひもふもふを…。だめですか?( ぜひこの胸に飛び込んで、と言わんばかりに両手を広げるけれど / 拒否の姿勢にしょんぼりと眉尻を垂らし / 腕を下ろしながら残念そうに本殿へ振り返り「未練が残って成仏できないなあ…」 / とぼとぼ…、また階段のとこにでも座ろうか )


  • No.2670 by 稲荷狐  2024-12-03 15:13:25 



じゃあ狐は4時間くらいか。( 念押しと視線を〝狐の場合は知らない〟の意と取って自力で推測 / というかそもそもショートスリーパーの狐っているのか? / 少し考えた後、「…まぁ、霊体の俺らには関係ないすね」と身も蓋もない投げ方をして )や、そんなことで──…( 成仏できなくなるわけがない、と続けようとするも、先程の願い事を思い出すとはたと言葉止め / あながちないとも言い切れない / あと神様にも文句を言われそう… / 仕方なく狐の姿に変化すれば、寄り添うように彼女の隣へとおすわりをして )


  • No.2671 by 永瀬ひな季  2024-12-03 17:37:53 



そっか、寝ないんだ…。……、普段は何して過ごしてるんですか?( 〝俺ら〟の一括りで思い出す、寝たようで寝てないような感覚 / 寝ないならずっと起きてるのかな、と視線を宙に逸らし考えては / 投げたのはまるでお見合いの質問 )──…、わあい、えへへ…ありがとうございます。お狐さまの姿、可愛いですね。( そもそもなんでわたし成仏できてないんだろう / 座った膝の上で頬杖を突きながら、ふと疑問が浮かぶけれど / 狐姿に変わり隣に来る彼に双眸をぱち、嬉しそうにまなじり下げ / そ、と手を伸ばしてなだらかな丸い頭をなでなで / でも成仏するわけでもなく )


  • No.2672 by 稲荷狐  2024-12-03 18:54:20 



境内の見回りとか、霊の対応とか、神様の雑用と世話とか…命じられたことを一通り。…人間は生者に関わりたがって心霊現象起こすのもたまにいるけど、大抵は成仏する方法探してるすね。ぼんやり現世に留まってると自我が崩壊して悪霊になりかねないんで。( 指折りつつ普段の行動を振り返ると「使者ってそういうのだから」 / しかし一般的な人間の霊である彼女には参考にならなかったかと思い直し、多数派の過ごし方を挙げてみて )──…、( 頭を撫でられては、おすわりの姿勢を崩さず横から見上げたままきゅうとひと鳴き / それから欠伸をするように口を広げ、両の前足と顎を相手の膝の上に乗せて / 狐の姿ではどうせ喋れないからと、気の済むまで触らせる間、寛いでいる心算で )


  • No.2673 by 永瀬ひな季  2024-12-03 21:01:29 



へえ、思いのほか忙しそうですね…。──…え。…も、もしかしてわたしも、このままだと悪霊になっちゃうんですか…?( なるほど、顎に人差し指添え彼が忙しなく働く様子を思い浮かべては / 普段お供えとかしておけば良かったなあ、なんて / ふいに聞き捨てならない単語が飛び交えば、冷や汗たらり / 恐る恐る問い掛け )~~っ…うう、かわいい、可愛すぎます…。よしよーし…。( 鳴き声も膝上にちょこんと乗る前足も、一挙一動全てにきゅんとときめき / はう / 頭部から尻尾付近に掛けて、ゆったり手のひらで撫でては頭部に戻りを繰り返し / それだけでもなんだか幸せそうにまなじり下げながら、寛ぐ彼の様子を眺めて )


  • No.2674 by 稲荷狐  2024-12-03 21:54:32 



…まぁ、現世に留まる明確な意志と動機がなければ、そういう可能性も…。( 言いにくい事を口にするように言葉濁しつつ真実を伝え / たのに、慰めにならない慰めでは悪霊になる前提で「その時は俺がちゃんと介錯するんで」 )……。( 撫でられることにも慣れてきたのか、耳を後ろに倒してリラックス状態 / 時折様子を窺うように顔を上げて真上を見て / また顎を膝に戻せば大人しく目を細め )


  • No.2675 by 永瀬ひな季  2024-12-03 22:26:47 



お狐さまがそうしてくれるなら、安心かな…。誰かに、あなたに、危害を加える前にひと思いにやっちゃってくださいね!( 自分がどうこうよりも、周りに悪影響や危害を与えないかが一番心配 / はらはらしていたものの、彼が介錯してくれると知れば安堵の表情を浮かべ / ほっと表情和らげては拳をぐっと握って )──…ねえ、お狐さま。( どれだけの時間そうしていたか、霊体はうっかり時間の感覚を忘れてしまうらしい / 昔からずっとそばで見守ってくれてたのは、彼だったような温かい心地 / ふと、撫でていた手を止めるとぽつりと呼んで )


  • No.2676 by 稲荷狐  2024-12-03 23:02:24 



うん、それは任せてもらっていいんだけど…まずは悪霊にならないところから頑張らないすか?( 彼女の頼みには特に異存なく引き受けるものの / 思いのほか力強い返答にむしろ此方がたじろいで )──……?( こういう時にどう過ごして良いやら分からず、結局いつものように境内の様子に耳を澄ましていた折 / 耳朶を打ったのは上から降る声 / 膝から身体を退けておすわりの姿勢に戻ると、首を傾げて見せて )


  • No.2677 by 永瀬ひな季  2024-12-04 12:53:44 



…だってわたし、なんで自分が成仏してないのか分からないですし…。現世に留まる明確な意志と動機?っていうのが、ぴんときてないというか…。( 人差し指同士を合わせながら、うんん、と小さく悩ましげな声を漏らし / 明確な死因なんてものも覚えていなくて / 不甲斐なし、としょんぼり )わたしのこと、ずっと見守ってくれてました…?なんか、あなたのこと知ってた気がするんです。…なんとなく、本当なんとなくだけど。( 小首を傾げながら、じ、と見つめ / そわ… )


  • No.2678 by 稲荷狐  2024-12-04 18:36:34 



何の未練もなければ、普通は自分が死んだことに気付いた時に成仏するはずなんすけどね…。( 一緒に思議しつつ、困ったようにぼやき / やはり母親の手作り料理なのか、と纏う空気は徐々に重たく )──…見守ってたって程の事じゃないけど、参拝に来る度に悪霊とか悪運は俺が追い払ってた。ひな季さんは、小さい頃から〝こっち側〟の存在に好かれやすかったから。( ほんの少し躊躇うような間の後、狐から人間の姿へ / どうしてもまだ認識されることに慣れなくて、彼女と同じように座って見せるのはやや俯き加減の横顔 / これまでの関わりをぽつぽつと喋って )


  • No.2679 by 永瀬ひな季  2024-12-05 00:53:32 



うーん…、あっ。お狐さまはわたしみたいな人の成仏のお手伝いとかもするんですか?( 例外は自分だけじゃないはず / ぴこん!と電球マークを浮かべ / 小首を傾げ )わあ、めちゃくちゃお世話になってる…ていうか昨日言ってたあれ、わたしのことだったんですね!?( 横からはやっぱり目元は見えなくて / そのまま視線を注ぎ、耳を傾けていれば / 亡くなってから知る事実にひとつ、ふたつと衝撃マークを続け様に浮かべ )…でも、だからかあ。ここに来たらすっきり晴れた気持ちになれてたの。お狐さまのおかげだったんですね…ありがとうございますっ。( 通りで、と今までの感覚と合致がいけば / 納得!と手をぽむと叩き / 八重歯覗かせながら無邪気な笑みを浮かべ )


  • No.2680 by 稲荷狐  2024-12-05 09:37:20 



そりゃできることがあればするけど…、霊力で未練を言い当てるとかはできないすよ。( 何か閃いた様子の彼女に歯切れの悪い返答 / 過度な期待を抱かせぬよう先手を打って / 手伝いといっても、対話の中で本人に何かしらヒントを得てもらおうとする古典的な手法であり )ん……、でも結局死なせてるし。( ゆっくりと相手へ顔を向けるも、浮かべるのはかろうじてそれと分かる程の曖昧な笑み / 人間ほど死を悲観的に捉えてはいないとはいえ、諸手を挙げて感謝を受け取れる心持ちでもなく / 力不足の感覚が否めずに )


  • No.2681 by 永瀬ひな季  2024-12-05 16:59:21 



成仏あるあるみたいなのを挙げてもらったら、ぴんと来るものがあるかなあと思いまして…。( えへへと頬を掻き / 要はしらみ潰し / 「何がありますか」と続けて小首を傾げて質問し )それは…、まあ人間っていつか死んじゃうものだし、好かれやすい体質っていうのなら遅かれ早かれそうなってたのかも…とわたしは思うんです。ま、今回は自分の行動のせいなんですけど…。だからお狐さまのせいだなんて思わないでください、…ね。( ゆる、と視線を膝の上に置いた指先へと落とせば / 狐姿の彼を撫でてるうちに大分落ち着いたり、ぼんやりとした記憶に輪郭が付き始めたりしたようで言葉を紡ぎ / 道路に飛び出した猫を追い掛けたがゆえの事故 / 視線を上げて彼へ向けると、そ、と手を伸ばして頭をぽふり撫で / にこ )


  • No.2682 by 稲荷狐  2024-12-05 20:41:26 



単純に未練として多いのは、大切な相手に伝えられなかったことがあるとか、残してきた家族やペットが心配とか…。でもひな季さんみたいに心当たりないって言ってた人間の未練だと、こんなに早く命を落とすなら将来のために我慢してたやりたい事をやっておけば良かったとか、自分の死にどこか違和感があるとか、連載されてた漫画の結末が気になるとか、幽霊ライフをまだ満喫してないとか…かなり人によるんで、何とも。( 相手の主張にも一理あるかと納得しては、これまで出会ってきた霊とのやりとりを想起し / 記憶している範囲で例を挙げてみるも、つまるところ人それぞれ / しかし方向性は悪くないはずだと「これから近辺の霊に聞きに行くすか」と未練インタビューを提案してみて )…──俺もうもふもふじゃないけど。( 彼女の言葉と円い笑みで微かに緊張していた口角の強張りが解け / ただ頭上に乗せられた手のひらには純粋な疑問の調子で / それから話に出た死の原因を最後まで口にしないまま尋ね )その……ひな季さんは、どうして。


  • No.2683 by 永瀬ひな季  2024-12-06 19:54:43 



なるほど──…ぅえっ!?やですよ、幽霊怖いし…!えっとえっと、確かに、もっとお腹いっぱいお母さんのご飯食べてからが良かったかもだし、期間限定で発売される予定のお菓子も食べてみたかったかも…。幽霊ライフを満喫っていうのも気になるし、……でもやっぱり、一番は…。( ふむふむ、と小さく頷く相槌を打ちながら耳を傾けていれば / 突撃インタビューの提案に表情青ざめさせ、ひえっ… / 自分も慌てて指折り数えるのは食べ物の欲ばかり / けれど一際心揺れ動くのは家族のワード / 全部の指を畳んで、きゅ、と握った拳に視線を落とし )もふもふじゃなくても撫でたくなるものなんです、人間は。( 強張り解けた彼の笑みに双眸緩め / 暈された問い掛けに瞳をふよ、と少し彷徨わせると / 撫でていた手を膝上へ下ろしては、少し気まずそうに口を開き )え?えー…、…通学路にいつも見かける野良猫がいるんですね。素っ気ないけどたまに撫でさせてくれる猫ちゃんで、これがまた可愛くて!…それでその日、見かけた場所…横が道路だったから危ないなって思ってたら、その猫が道路に飛び出しちゃって。ちょうど車が来て、危ない!って思ってたらつい体が動いちゃったみたいで、それで…。( 猫の紹介はちょっぴり熱弁 / 拳をぐっ / 尻すぼみ気味に声音を弱めつつ語り終えては / 眉尻を垂らしつつ、えへ )


  • No.2684 by 稲荷狐  2024-12-06 21:18:11 



自分も霊体になったのに、まだ怖いんだ…。( 幽霊の仲間入りを果たしても拭えないらしい恐怖心へ、独り言のように零し / しかし様子が変化したことに勘付くと、声音をほんの僅かに固くして / 「何か分かったすか」と横から窺い )ふぅん…。( 人間は撫でるのが好きなんだ、と雑なインプット / それから人間の形を取っているからにはそれらしくしようと、話を聞き終えるなり自らも相手の頭上に手のひらを乗せてみて / 話してくれたことへの感謝も共に示そうか )──…後悔してるわけでもなさそうだし、想像してたより救いのない最期でもなくて、せめて良かった。……あ、でもその猫は結局、無事だったんすか?( ふ、と頭を過る疑問 / 命を懸けて守った猫の安否を亡くなってしまった彼女は確認できたのだろうか、とそれが唯一気掛かりで )


  • No.2685 by 永瀬ひな季  2024-12-06 21:56:51 



それとこれとは別だもん…。──…ん、( 独り言に似た呟きが耳に届けば、片頬ぷくと膨らませ / 視線ふい / 横から覗き込む布面を、ちらと一度視線を向けたあと小さく頷き / 「家族が心配みたい…。わたしが急にいなくなっちゃったせいで、みんなを悲しませて、…みんなには笑っててほしいのに」唇をきゅっと噛み締めながら涙の溜まる双眸を伏せ / 睫毛からほろりと涙が転がり )へ、え…っ?( ふいに頭に撫で置かれる手に、瞳ぱち / ほんのり仄かに頬を染め / 布面で隠れた表情から彼の意図は読み取れず、おろおろ )猫ちゃんは、無事だった気がします。( 事故直後の薄れゆく意識の中、力の入らない手のひらをざりと舐める舌の感覚が残っている気がして / そこに反対の手を添えては、へにゃと緩く笑って )


  • No.2686 by 稲荷狐  2024-12-06 23:20:37 



──…あげる。…って言っても元々ひな季さんに付いてたものだけど。〝幸運〟…の、種。家に置いてきたらそのうち発芽するから、家族も少しずつ笑うようになるんじゃないすか。( 零れ落ちた涙を見て初めて、これまでの態度には幾許かの強がりがあったのかもしれないと思い至り / 無言のまま年端のいかない少女の胸中を察するも、狐に人間の心の機微は難しく / またも言葉通りに受け取っては、髪に付着したゴミでも取るようにするりと指通し / 差し出したのは植物の種に似た淡く光る粒 )…なんで困るんすか。( 相手から戸惑いを読み取って、此方が困惑 / 何も間違っていないはず… / 最期の行動が報われたらしいと聞けば「良かった」ともう一度繰り返して )


  • No.2687 by 永瀬ひな季  2024-12-07 04:25:01 



種…?──…お狐さま、ありがとうございます!( ほろほろと溢れる涙が手元を濡らす中、差し出された〝種〟に双眸をゆっくりと瞬き / 両手でそれを受け取れば、じっ…とそれを見つめた後に柔く包むように握って / 朝露に濡れた花のように表情綻ばせ / 「置くだけでいいの?埋めなくていい?」とそわそわ尋ね )お狐さまも撫でたくなるものなんだ、的な…?( ほんのり頬染めたまま、視線ふよ / 幸運の種よりも先に芽が出るなにか / 「ね、ほんとによかったです」命が無駄にならなかったことはもちろん、猫の無事への安堵が大きく / 足元だけだった透明感が指先にも微かに広がりだし )


  • No.2688 by 稲荷狐  2024-12-07 17:10:15 



…ん。できるだけ家族全員が揃うところに置いておいで。( 彼女が笑えば朝の陽射しも一層眩くなったような / 神の使いらしい喋り口で種の活用を促し、必要な説明は全て済んだとばかりに顔を前方へ / もし相手がそのまま自宅へと向かったなら、入れ替わりで本殿には華美な和装に身を包んだ女神が降り立つだろうか / 暗めの茶髪に整った顔立ちは、人間界で言うアイドルを彷彿とさせ )いや、これは人間として──…( 誤解を解こうと口を開くも、視線を逸らされては言葉を止め / とにかく失敗したらしいと悟り、「なら、もうやめます」とすごすごと手を引っ込めて )


  • No.2689 by 永瀬ひな季  2024-12-08 02:12:30 



──…はい。わたし、いってきます!( 頭から離れて引っ込んでいく手のひらが不思議と少し名残惜しい / 種の説明を聞けば大事に大事に手のひらで包み込みながら、こく / 晴れやかな笑みを広げながら宣言すると、階段から腰を上げ / きらきら透ける足で家へと駆けて行き / ──やっぱりここかな、と選んだのはリビング / 〝わたしなら大丈夫、今までありがとう、ちゃんと起きて、ご飯たべて、長生きしてね〟と気持ちを込めて / 種を優しく置いたなら、すう、と光の粒が溶け込んでいき / ほんの少し温かくなったような / ほっ… / そのまま自分まで溶け込んでいきそうな感覚に、ふと手元を見ては指先の透けに気が付き / !? / 再び神社へ走って戻ってきた頃には、膝あたりまで薄く透けてきているだろうか )お狐さまっ──…はわっ、ゆうれ、い…じゃ、ない?どちらさま…?( 彼に声掛けようかとしたなら、ぴゃっと飛び上がり / また幽霊かと思った / よく見れば神聖な雰囲気を纏う美人で、ほわり見惚れ / 透け感強まる手のひらを口元に添えながら尋ね )


  • No.2690 by 稲荷狐  2024-12-08 16:45:22 



…あ、戻ってきた。( 境内に入った気配を感知して獣耳ぴくり / そのまま引っ込めて参道の方を振り返ると )ひな季さん、神様がひな季さんが来てるって聞いて早めに帰ってきたらし──…( つい先程本人から語られた経緯を伝えようとするも、着実に消え掛かっている魂の形にその声は途切れ / 代わりに背後に佇む女神が「あれっ、ひな季ちゃんもう成仏しちゃうの!?」と頓狂な声を上げて )


  • No.2691 by 永瀬ひな季  2024-12-08 20:01:43 



ええぇっ、神様!?ここの神社の神様ってすっごく美人で可愛かったんだ…!わたしてっきり、おじいちゃんとかそんな感じなのかと…。( 衝撃マークを浮かべながら瞳まんまるに / 正直な想像を吐露しつつ、まじまじと見つめては / こく )あ、はい。一番の未練を達成したみたいで、成仏できそうです!( えへへ / 後頭部に手のひら添えながらはにかみ / その間も節々から、体が蒸発していくように光の粒子がきらきらと宙へ )ここには昔から、思っていた以上にお世話になってたみたいで…本当にありがとうございました。( 柔和に微笑み / ぺこ )


  • No.2692 by 稲荷狐  2024-12-08 20:49:47 



( 「ふふふ、わたし神様界ではちょっとした有名人なんだから!」なんて気取って見せる二人のやりとりも今は耳に入らず、ただ傍観して / 粒子が宙に消えゆくたび、彼女が天に還ることの実感がゆっくりと湧くようで / そこかしこで人ならざる者達が騒めきだし、少女を見送ろうと / いよいよ全身が透けて、魂が空の方へと浮かびだしたなら、辺りには神秘の風が渦を巻くように吹き渡り / 相手の姿を追って顔を上向け、別れの言葉を告げる瞬間には、それに布面が煽られて奥の面差しが露わになるだろうか )──…生まれ変わってもきっと元気で。


  • No.2693 by 永瀬ひな季  2024-12-09 14:21:03 



お狐さまたちも、お元気、で──…( 人ならざる者たちの騒めく声に、びく / 見送ってくれてるのかな…?と、おっかなびっくり周りを見回し / ほんの少しだけ嬉しいかも、と最後の最後で微かに警戒心解いては / 神秘の風で体ふわり浮かび / いよいよお別れだな、と思っては瞳うる… / 両手を振り自らも別れの挨拶を送るけれど / 捲れた布面の下から彼の素顔が露わになれば「え゙っ!?」と特大衝撃マーク / 顔が良っ… / 涙は引っ込み、消えかけてた輪郭が元に戻り始め / 数秒その場で滞空する体、空気を読む神秘の風 / 徐々に地上に降ろされ、やがて地に足裏が付き )…あ、あれ?( きょとん / 霊体ほやほや時のままくらいの透明感に戻り / 片足上げ足元きょろきょろしたり、手のひらを表裏返してみたりして )


  • No.2694 by 稲荷狐  2024-12-09 14:55:12 



…──ん?( 彼女が無事に成仏できることに安堵する気持ちと、遠いところへ行ってしまうことへの寂寥で悲喜交々 / その姿が完全に見えなくなるまでじっと見守ろうとするも、一向に消えないどころか輪郭を取り戻し始めた魂に不審の声が洩れ / 周りの有象無象も異変に気が付いて、ざわ… / やがて少女が元の位置に足をつけると、神秘の風が収まるのに合わせて当然布面もはためかなくなり / ぽかんと薄く開いた口から零れるのは当惑の一言で )…成仏、やめたんすか?


  • No.2695 by 永瀬ひな季  2024-12-09 15:20:50 



や、やめたわけではっ!あれぇ…?( 光の粒子もとうに収まってしまった手のひらをぶんぶん振って否定 / おかしいな、とこちらも困惑気味 / 両手を空に掲げながら、ぴょんぴょんとその場で飛んでみるけれど / しーん… / 「あらあら、これは…」と神様も揃えた指先を口元に添えて、きょとん / そ、と両手のひらで顔を覆えば )……なんか、未練…残っちゃったみたいです…。( 涙の別れの後の居た堪れなさに、羞恥でぷしゅうと湯気立ち / ぽそ )


  • No.2696 by 稲荷狐  2024-12-09 15:44:02 



こんな土壇場で…、振り出しに戻るか…。( 細々とした告白に率直な心情を吐露するも、存外落胆はなく / 双方の事情を悟った様子の神様がくすくすと笑みを溢し、「よかったね、スグル」と軽く自身の頭を撫で遣ると / せめて彼女が成仏するまでの間、悪しき者から守り抜く決意を胸に / 少女の方へと向き直って歓迎の意を示し )おかえりなさい、ひな季さん。…これからもう少し、よろしく。


  • No.2697 by 永瀬ひな季  2024-12-09 16:52:59 



ご、ごめんなさい…、…?( 申し訳なさげな声音で謝罪するも / 神様の笑い声におずおず指先を少し下げては、二人のやりとりにきょとんとはてなマーク / 歓迎の言葉に次第に嬉しそうに和らぐ表情を、手のひらを下ろしきり晒すと )…えへへ、よろしくお願いします!( 頬染めはにかみながら二人のそばへ駆け寄って / いつしか神社では時折、朗らかに笑う少女の声が聞こえると噂されるだろうか )

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( / 臆病な少女幽霊イベ、ありがとうございました!こちら〆とさせていただきました*
シリアス入ってちょっと重いかも…とどきどきひやひやしてましたが、幸せそうな方向に持っていけてよかったです…ありがとうございます*
けもみみ要素以外にも狐姿そのもの要素も楽しめて、今回もまた満足度高めでした◎ このやり取り中に狐の動画がおすすめで流れてきた時があり、タイムリーすぎてにこにこ眺めてました。狐かわいい…。
こちらは臆病要素を上手く取り入れられなかったのですが、背後様のナイスアシストのおかげでなんとかイベタイトルを保てた気がします…!ありがとうございます。ちなみに神様って、玲ちゃんだったりしますか…?(小声) )


  • No.2698 by 逆巻 傑  2024-12-09 19:12:24 



(/ 綺麗に締めてくださりありがとうございます…!新鮮なファンタジー小話、楽しませていただきました*
こちらこそシリアスなのかコメディなのかどっちつかずで戸惑わせてしまったかと思いますが、なんやかんやで丁度良い感じに落ち着いてほっとしております…。ちなみにひな季ちゃんが本当に神様に聞いてもらおうとしてたことは何だったのか、差し支えなければお聞きしても…?
私もやり取りの間、狐の動画はちょくちょく見てました。犬と猫のハイブリッド感あって可愛いですよね、狐…。そして神様が玲ちゃんは大正解です!稲荷の神様は女神らしいということと、神無月の期間は神様たちが男女の縁結びの決定をしているという噂と、本人の超然としたオーラが神様っぽい、という理由で友情出演していただきました◎ 気付いてくださる背後様さすがです…。

ということで次ですが、本編に戻りましょうか?それとも一旦第二部完結のお祝いを挟みましょうか…?※適宜蹴り可 )


  • No.2699 by 永瀬ひな季  2024-12-09 23:19:12 



( / ひな季の本命のお願いは生き返りたいという切実なものでしたが、叶いっこないのはわかっていたので、せめてもの我儘にあんなことを叫んでいました。お狐さまを撫でてるうちに気持ちが落ち着き、家族の未来を願うものとなったようです…。
背後様も狐の動画見てらしたんですね!犬と猫のハイブリッド感、まさにそれです…かわいい…!私が見てたのは、貰った柿が美味しくて全身で(心配になるレベルで)喜んでるキタキツネでした*
神無月の期間について初めて知りました、なるほど上手く出来ている…そして推測が当たってほっとしました!良かったです*

上記蹴り可です◎
第二部完結のお祝い、オリジナルかるたのやつで合ってますでしょうか?それでしたら年末もじきなので、差し支えなければお正月にできると嬉しいなあと考えております…!
また、この頃レス頻度にムラがありすみません。14日と15日付近は特に仕事が忙しくなりそうで、著しくレス頻度が下がるかと思いますが何卒ご容赦くださいませ…! )


  • No.2700 by 逆巻 傑  2024-12-10 14:10:02 



(/ ひとまず区切りとして試運転形式でお話など、と思いましたが、よく考えたら第一部でもやってないですね…。ということで、以下で早速次のミニライブイベに移らせていただいております。別のシチュエーションの方がやりやすいようでしたら、変更しますのでご遠慮なく…!またオリジナルかるた製作はお正月にとのこと、承知致しました◎
レス頻度に関してはどうぞお気になさらず…!いよいよ年の瀬が迫り、公私とも何かと忙しい時期かと存じますので、ご無理なくお付き合いいただけますと幸いです* お仕事のご都合も把握致しました。いつも細やかなご連絡助かります…!※全蹴り可 )

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( 自身があの文化祭の日に囚われる間に世間にはクリスマスムードが漂い始め、街中はイルミネーションの光で幻想的に着飾られる。そして心なしか恋人と歩く男女がより目につくようになった感覚に、例の彼と交際を始めたと報告のあった相互フォローの彼女もあの風景の何処かに居るのだろうかと想像するけれど、その顔は知らず知らずのうちにこれからメイク室を訪れるであろう少女のものにすり替わってしまっていて。軽く息を吐いてから完璧に準備の整った作業スペースを見渡し、化粧台の長テーブルに投げ出したスマホの電源ボタンを押して、表示されていたトーク画面をスリープ状態へと切り替える。恋愛対象として意識するまでどんな風に話していただろうかと遡ってみたやりとりも想いが募るばかりで接し方のヒントは得られず、懊悩するあまり次第に自分がどんな人間かも覚束なくなってしまえば、座席正面の鏡に映る像を抜け殻のようなぼんやりとした眼差しで眺めて )


  • No.2701 by 永瀬ひな季  2024-12-10 21:41:17 



お疲れ様です、水瀬ひなです。──…傑さん?
( 持ち手の根元に手作りキーホルダーと、とわハトくんのマスコットキーホルダーをぶら下げたトートバッグの中には、四人で会った帰りに購入した薔薇の花の入浴剤が入っている。あれからちゃんと休めてるかな、とトートバッグの口の隙間から見える柔らかな風合いのグレーのラッピング袋をちらりと見遣りつつ、メイク室の扉の前で足を止めれば。近くにある自販機のところで電話中の人がいるけれど何やら電話相手と揉めている様子で、なんだか気まずいなあと思い気配をできるだけ消すようにして肩を竦めると、控えめな数回のノックの後にこれまた控えめな声量で声を掛けたなら、早く入ってしまいたい居た堪れない心地のなか返答を待たずしてそっと扉を押し開けて。入室して早々、彼の後ろ姿と鏡に映るぼんやりと覇気のない様子の彼を瞳に捉えると、なんだか様子がおかしいなあと、きゅっと鞄の持ち手を握りながら、おず…と上半身を傾げながら再度声を掛けて )


  • No.2702 by 逆巻 傑  2024-12-10 23:32:29 



…──あ。…もうそんな時間か。
( 扉の方で鳴った声に鏡面からゆるりと首を回らせば、そこに立つ顧客の姿に鈍く反応して気の抜けた声を洩らし。吐息のような呟きと共に腰を上げたならスマホは雑にポケットへと突っ込んで、座席を引くことで着席を促す。今日は何やら控えめに入室してきた相手の様子の変化にも気が付かず、ろくに会話もないどころか積極的に目を合わせようともしないよそよそしさは、さながら今までの関係値が全てリセットされたかのようで )
お疲れ様です。準備できてるんで、どうぞ。


  • No.2703 by 永瀬ひな季  2024-12-11 14:45:50 



今日もよろしくお願い、します…、……。
( こちらに気付いてくれた彼に、ぱっと表情を明るくしていつもの挨拶を続けるけれど、ろくに視線も合わせずによそよそしい態度を取る彼に少し尻込みしては、文末はどこか躊躇いがちに弱まり。引かれた座席にすとんと腰を下ろし、トートバッグは膝上で抱くように乗せて、ペットボトルに入ったお水だけテーブルの前に置き目の前の鏡越しに彼の様子をそっと盗み見ては、本当に視線が合わないこと。また寝不足なのか悩みでもあるのか、はたまた自分が何か悪いことでもしてしまったかと眉尻をしゅんと垂らしては、鏡越しの彼を見つめながら「傑さん」とつい声を掛けるけれど、元気のなさそうな彼にあれこれ問い掛けていいものかと思い浮かべてはっとしては、ぐるぐると咄嗟に思考を巡らせたのちに、なんでもないような普段通りの表情で問い掛け )
傑さん、……あ、えっとその、…この間はおうち帰ってからちゃんと眠れました?


  • No.2704 by 逆巻 傑  2024-12-11 22:27:39 



…おかげさまで。睡眠時間の方は、もう十分。
( 悩みの種である本人を目の前にして気も漫ろに思い耽る最中、自身を呼ぶ声音はやけに寂しげに耳朶に触れ。振り向いた先の鏡面には気遣わしげな眼差しと伝える言葉を探す唇が反射していて、そこでようやっと心付いたかのように少女への関心を示さない態度を自省する。すぐさま意識を外側へと向け変えたなら、思い出したかのごとく紡がれる問い掛けに唯一相手から窺える目元に不慣れな愛想すら浮かべてみせるも、それはそれで平生とは異なり違和感として捉えられるだろうか。継ぐ二の句も喋り出したはいいものの完全なる見切り発車で、思うように話題が見つからずに同じワードを繰り返して彼女にとってはほぼ無意味な注意喚起をした挙句、気まずく視線を逸らして )
水瀬さんも……睡眠時間は、しっかり取るように…。


  • No.2705 by 永瀬ひな季  2024-12-12 00:43:27 



そっか、よかったです。よかった、けど…。
( 睡眠に関して心配は無用とのことでそれに関してはほっと安堵はするけれど、なんだか今ひとつ、薄く壁の感じられるような笑みは当然違和感を覚える。口元に弧を描かせて〝よかった〟となんて伝えるものの普段のように会話は乗らないし視線もやっぱり合わなくて。やっぱりなんか、変。膝上に乗せたままのトートバッグを今一度ぎゅっと抱き締めながら、ふ、と一度視線を下げそう思っては、くるりと首を回し鏡越しではなく本人へと顔を向けて、心配そうに眉尻を垂らした表情で小首を傾げながら彼の状態を気に掛け )
なんか、元気なさそうに見えます…。覇気がないというか…ほんとに、大丈夫ですか?なにかあったんですか…?体調悪かったりとかは…。


  • No.2706 by 逆巻 傑  2024-12-12 02:03:46 



…、大丈夫です。…仕事はちゃんとやるんで。
( よかった、と口にしつつも相手の表情は完全には晴れなくて、意を決したように正面から曇らせた眉宇を向けられると、図星の指摘に小さく息を詰まらせる。しかし彼女に伝えられないから気持ちのやり場に難儀しているのであって、まさかそれを本人に打ち明けるわけにもいかず誤魔化すためにわざと冷淡に線を引いては、更なる追及を避けるべくさっさと話を流し。そうして膝に抱えられたままの鞄を目で示す意味でちらりと見遣り、そこに付けられたマスコットとキーホルダーからまたさりげなく視線を外した後、溜め息にも似た調子で吐き出した確認はどこか憂いを帯びていて )
…もう始めていいすか?


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