可愛いの魔法　（〆）

…お互い災難でしたね。
（　男性がテーブルに頬を預けたのを確認すると、漸くグラスを置いて静かに息を吐く。気の毒そうに此方を見ていた周囲のスタッフが心配と称賛と驚嘆の入り混じった声を掛けてくる中、裾を引かれる感覚に振り返れば別の席へ逃れていたはずの少女が隣へと戻っていて。責任を感じているらしい彼女に相手も被害者であることを強調し、アルコールが好きではないだけに持ち腐れている分解能力の高さを告白しては、仄かに熱を帯びた顔で空になった数本の一升瓶を見遣ってから、そっと彼女の頭上に手のひらを乗せ　）
まぁ俺はわりと無限に飲める体質なんで。大丈夫すよ。

（　／　二つ目のレスに気が付かずお返事しておりました…！！今漸く気が付いたところです…確認不足で申し訳ございません。気にかかるところがなくそのまま進めてしまいましたので、お気になさらないでください！そしてこの投稿もお気になさらず…（　こそこそ　）お返事の方ですが少々お待ちくださいませ！　）

わたしなんかよりよっぽど逆巻さんの方が…、…。少し待っててください。
（　〝お互い〟なんて言葉を出されるものの圧倒的に被っているのは酔っ払いの相手をした彼の方だと、申し訳なさで自身の服の裾を握りしめながら、空になった一升瓶達と突っ伏した中年男性をちらりと横目で見て思う。けれど頭上にぽんと置かれた手と気遣いのぬくもりでそれ以上卑下することは躊躇われると、一言添えて徐に立ち上がってはまた席を離れる。──少しして戻ってきたその手には水に濡らして絞ったハンカチと、それから氷入りのお冷。ぬるくなったジュース瓶の傍にお冷を置くと、冷たさに驚かないようにと熱を帯びた相手の頬にハンカチを優しく押しあてては小首を傾げて様子を窺い　）
───…お待たせしました、必要ないかもですけど…よかったらこれ。あとお水…飲みますか？

──…ん。
（　ひやりとした感触が頬に触れ、火照った肌から熱を吸い取ってゆく。その心地良さに上から手を重ねては、擦り寄るように頬を預けながら暫し瞳を閉じて。それから彼女の声にまたゆっくりと目蓋を持ち上げれば、テーブルの上に用意された氷水が目に入る。しかし結局有耶無耶になってしまったジュースの口約束をぼんやりと思い出せば、視線は無言のまま、チェイサーではなく傍のジュース瓶の方へと流れて行って　）


（／　気にならなかったのであれば全然…！むしろお気を遣わせてしまって申し訳ないです。此方には返信不要ですので、それでは引き続きよろしくお願いいたします…！　）

わ、手も熱い…。
（　重ねられた手のひらまでもがお酒のせいで熱を持っているようで、みるみるうちに間のハンカチが温くなっていくのを感じつつも、擦り寄るような仕草が猫を彷彿とさせ可愛らしく思う。けれど手のひらの大きさがしっかり異性であると主張するようで、ほんの少し熱が移った気分になっていれば、普段よりも少しとろんとした視線がお冷ではなくジュース瓶の方へといっているような気がして、覗き込むように小首を傾げながら相手の希望を確認しようと　）
？…もしかしてオレンジジュースの方がよかったりします？

（　此方の様子に気が付いて視界に割り込んでくる面貌に、緩慢な動きで焦点を合わせればきょとんとした顔で一つ瞬き。普段何を考えているのか分からないと言われるだけにそれが読心術のように思えたのか、単に酒の影響で笑い上戸になっているだけか。恐らくはその両方の要因から唐突に吹き出すと、何も面白いことは起こっていないにも関わらずころころと笑い声を立てて　）
──…、…ふ、はは。なんで分かったんすか？

なっ…なんとなくですかね！？…あのほら、結局飲めないままだったので！ただもう温くなっちゃってるしっ…、そうだ、
（　覗き込んだことで少し縮まった距離での唐突なそれは動揺するには十分だった。こんなふうに声を上げて笑うのは初めて見たし、胸の鼓動がどきっと強くなったことにびっくりしてハンカチをあてていた手を思わず引っこめる。やっぱり熱が移ったような気がしつつ、鼓動が落ち着かないまま捲し立てるように早口で伝えればどうも喉の渇きを感じてくるもので、それならと徐に氷水をぐいっと口へ流し込む。氷入りのおかげで目一杯の量もなくすぐ飲み干せば、そこへ温くなったジュースを注ぎ入れては冷えたオレンジジュースが完成し無邪気にそれを手渡して　）
──…どうぞっ、これで冷たくなったかと…！

（　わたわたと忙しなく言葉が紡がれる傍ら、ふっと思い出したようにポケットからスマホを取り出しては時間を確認する。午後七時から始まったこの打ち上げも九時を回って、各所で二次会の相談が持ち上がり始めているのを遠くに聞きながら、結局最後まで居ることになったなと沁み沁み感じ入り。そこへ冷えたオレンジジュースが差し出されると、それがどうやって出来上がったのかまでは思考が届かず、深く考えないままに受け取って口をつけ。丁度良い甘さと冷たさに身を浸し、少々酔いも醒めた気になれば、グラスの中の氷をからりと鳴らしながら相手の帰宅時間への配慮を滲ませて　）
ありがとうございます。…そろそろ未成年は帰らないと叱られる時間すね。

あっ本当だ…、はーい、今行きます！
（　潰れてしまった男性を誰が運ぶかの押し付け合う声も聞こえてくる中で、やんわり時間を伝えられるとつられるように自分もスマホで時間を確認しては、ちょうど背後からマネージャーに肩を叩かれて帰宅準備を促される。バッグにスマホを片付けながら立ち上がるけれどハンカチは相手に貸したまま。ほろ酔いといえどかなり飲んだ相手にくれぐれも気を付けてと念を押しては、多方面にぺこぺこと頭を下げて挨拶をしながらその場を後にして　）
…それじゃあまたお仕事で。気を付けて帰ってくださいね！お疲れ様ですー！

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（　／　頃合いかなあと回収させていただきました！おじさんの絡ませ方が想定外のやり方でしたらすみません…！
ほろ酔い逆巻さん可愛かったです…きっとあの場で新たなファンが生まれたに違いないなと思いつつ、大人になったひな季とお酒を酌み交わす日をいつか拝めたらと思いました。今回もありがとうございました～！
もしよかったら次の回で、お勉強会をしてその中に忘れたハンカチを返すくだりができると嬉しいのですがいかがでしょうか？もちろんシチュエーションの間の一旦休憩などでも大丈夫です。　）

お疲れ様です。
（　気遣わしげに此方を窺いつつ場を後にする少女にひらりひらりと軽く手を振っては、オレンジジュースをまた一口。反対側の手に彼女のハンカチが握ったままなのに気が付いたのはグラスが空になってからのことで、考えあぐねるように見つめた後、取り敢えずは持ち帰ることに決めてポケットに突っ込み。周囲のスタッフからの二次会への誘いをにべもなく断ると、早々とマスクを付けて自身もその場を後にして　）

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（／　今回もありがとうございました！おじさんが名脇役になってくれましたね、ひな季ちゃんに責任を感じさせてしまった点だけ忍びないですが…！
動かしながら、逆巻は眠たかったり酔ったりすると生来のマイペースが爆発するなと痛感しました…。愚息がご迷惑をお掛け致しましたが、楽しんでいただけたのなら良かったです！振り回されつつも健気なひな季ちゃんが毎度可愛らしくて、此方も非常に楽しませていただきました。逆巻もひな季ちゃんとのお酒なら好きになれるかもしれませんし、いつか一緒にお酒を飲んで欲しいですね…！
次のシチュエーションのご提案と伏線まで、ありがとうございます。大賛成ですので、是非お勉強回にさせてください！建物内のカフェ、ロビー、もしくはメイク室等でひな季ちゃんがお勉強をしていて、そこに後から逆巻がやって来るという流れでお間違いないでしょうか？それから毎回聞こう聞こうと思って忘れてしまっていたのですが、マネージャーさんの性別と大まかな年齢感について、何か想像されている人物像があればご教示ください…！　）

（　／　迷惑だなんてとんでもないです、マイペースの爆発は機会があればどんどん入れてしまっても構いませんので*　節々に猫っぽさを感じられ、猫好きな背後としてはいくらでもひな季を振り回してもらえたらと（）成人祝いの時とかになら飲みそうだとか、その前に成人式の振袖姿をいち早く見せに行きそうだなあとか…いろいろ想像してしまいましたが、振袖のヘアメイクってそもそも逆巻さんに頼みそうですね…！
ご快諾ありがとうございます！まさにその流れでお願いしようと思っておりまして、打ち合わせのみのお仕事で来ていた制服姿のひな季が勉強中のところに、他のお仕事で来ていた逆巻さんが休憩でカフェに来る…といった感じです。
それからマネージャーについて、確かに共有しておいた方がいい情報ですよね…！一応名前も付けた方が今後便利かなと思い、超簡易的なpfですが作成してみました。ご参考になれば…！　）

マネージャーの牧（まき）さん / 30代前半の女性
身長160後半 / 染めた茶髪を後ろで一つにまとめたシニヨンヘア / オフィスカジュアルなパンツスーツ / 年齢のわりに綺麗な人で読者モデルの経験もある / 明るく優しいお姉さん

（／　寛容なお言葉ありがとうございます！私も同じく猫好きなので、つい親近感が…。ではご厚意に甘えて、ある程度自由に振る舞わせていただきますね＊
たしかに…ひな季ちゃんの晴れ姿を誰より早く見られるなんて役得ですね、羨ましい…。その時に成人したら一緒に飲んでくださいねって約束してたら更に微笑ましいです。
シチュエーションのご確認とマネージャーさんのpfもありがとうございます！仕事の出来そうな美人のお姉さん…！背後様のロルから想像していた人物像と一致していて、とても納得しました。メタっぽくなりますが、逆巻も絶妙に頭が上がらなそうで良いですね…（）それではいよいよ再開させていただきたく思いますが、開始ロルはどちらからに致しましょうか？　）

（　／　背後様も猫好きとは…これは良いお酒が飲めそうです（？）あー、いいですねその約束！もし機会があればぜひ導入したい約束ですね。毎度更に素敵な提案をトッピングしてくださる背後様には脱帽します…！
マネージャーの人物像が一致していたようでよかったです！本当にその通り、絶妙に頭が上がらないような（）ひな季も信頼を置いているお姉さんをイメージしていたのでピンポイントで突かれて驚きました…！
そして開始ロルですが、先にカフェにいるこちらからお出しした方が進めやすいと思うのでお任せください。後程置きに参りますので少々お待ちくださいませ！　）

（／　うちの子たちより先に背後がお酒酌み交わしますか…（）いいえ、偏に柔軟な背後様と可愛いが過ぎるひな季ちゃんのおかげです…！お陰様で毎日捗っております…！！
イメージに齟齬がないようで安心致しました！何かやらかした際には二人してマネージャーさんに怒られてしゅんとしてそうですよね…いやむしろ怒られたいまである…（）
開始ロルを書いてくださるとのことで、ありがとうございます。楽しみにお待ちしております！特に連絡事項が無ければ此方には返信不要ですので…！　）

（　学校終わりにスムーズに打ち合わせが終わった後、建物内に併設された関係者だけが入れるカフェスペースにやって来ると早速ドリンクを注文してお会計すると席に着く。マネージャーに連れられて以前利用したことがあるけれど、このカフェのドリンクはなかなか美味しい。冷たいキャラメルフラペチーノが届けば、ちゅっとストローを通して飲みその甘みに頬を緩める。テーブルに勉強道具を広げ、ブレザーを椅子の背もたれに掛けてシャツの袖を腕まくりすると、さて、とやる気を出してみるけれど20分ほど経過した頃で悩ましげな声を上げ　）
んん～…？

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（　／　お返事内容ににやにやと楽しませていただきました…！マネージャーに二人して怒られちゃうのおもしろすぎるので、それもいつかやりたいですね*
拙いですが開始ロル出させていただきました！それにあたりpfの追加要素として下記を付け加えさせてくださいませっ。こちら変身不要です！　）

至って一般高校の制服 / 紺を基調としたブレザータイプ / 同色のチェックスカートは膝より少し上 / 中のシャツは白縹色で第一ボタンのみ開ける / スカートと同じ柄のリボンを少し緩めて着用 / 寒い日はクリーム色のスクールセーターを着用 / 短めの黒いソックスに黒いローファーを合わせる

（　昼過ぎからの仕事を終え、メイク室を出たのが夕方頃。日が長くなってきたおかげか、窓の外には未だすっきりとした青空が広がっていれば、急いで帰宅する気にもならずに建物内にあるカフェへと足を向け。ブレンドコーヒーとカフェラテで悩んだ末にカフェラテを注文し、席を探していると、何処かで見掛けたような後ろ姿が目に留まり。声を掛けるか否かを暫し迷うけれど、持ち歩いている借りっぱなしのハンカチの存在を思い出しては、そっと横から顔を覗くように近寄って　）
…水瀬さん、…すか？

あ、はい！…あれっ逆巻さんだあ！
（　制服姿で本名の書かれた教材を広げていればつい永瀬ひな季としての日常モードになっていて。ふいに掛かる声に少し遅れて反応しながらノートからそちらへ顔を上げると、偶然にも見知った人物ですぐにぱっと人懐っこい笑みを咲かせ。もしかしたらよく利用してるのかなあなんて思いつつテーブルに広げた教材を自分の方へ少し寄せては、テーブルを挟んで対面に設けられた椅子を手のひらで示して　）
えへへ、こんなとこで会うなんて偶然ですね～。よかったらそこどうぞ！

こんにちは。
（　一拍遅れた反応に人違いかという疑念が頭を過るも、顔を上げたその人は紛れもなく己の知る少女で。胸を撫で下ろしながら勧められるままに対面側へと腰を下ろすと、まだ飲めない温度のカップをテーブルに置く。見慣れぬ制服姿に本当に普段は高校生してるんだなと至極当たり前の感想を抱くと、学校帰りに直行して仕事までの時間を潰しているのかと推察して　）
このあと仕事すか？

いえ、終わったところです！簡単な打ち合わせだけだったのでもう帰るだけなんですけど…ここのカフェのもの美味しいからついでに勉強でもしていこうかなって。
（　一旦シャーペンを置いて早くも休憩とばかりに飲み物に手を伸ばし糖分を補給すると、ぽつぽつと利用者のいる店内では普段よりいくらか声量を落とし。もしかして得意で教えてもらえたりしないかなあと淡い期待の下、少し苦手な分野である数学の教科書の表紙を見せながら状況を伝える。けれど相手がこの後に仕事を控えているのなら引き止められないから、それとなく小首を傾げながら問い掛けて　）
…逆巻さんこそ、この後お仕事ですか？

へぇ…ちゃんと高校生してるんすね。
（　アイドル活動をしながらでも学生の本分を忘れない姿勢に、感嘆と共に先程は胸裏に抱くのみだった思いを特に声量を気にすることもなく零し。悠然とテーブルに片腕を置き、向けられた教科書の表紙は一瞥するだけで、返された問いに「俺も終わったところです」と答えれば邪魔しないようにと早々に用事を済ませることに決め。鞄から保存袋に入った洗濯済みのハンカチを取り出すと相手の方へと差し出し、礼を伝えては小さく咳払いしてから介抱させた詫びを続けて　）
…これ、打ち上げの時に借してもらったハンカチ、ありがとうございました。…お見苦しいところをお見せしました。