可愛いの魔法　（〆）

外側？───…あっ、ここかあ。多分できる…うん、やってみます！えぇっと…〝地肌に垂直に入れて、倒して〟…？
（　位置修正の指示を受けるも疑問符を浮かべていれば、もたつく手の上から大きな手が重ねられて正しい位置へと案内される。一生懸命にやっているからか意識はヘアピンを差すことだけに集中していて、胸のときめきは恐らく別れた後に時間差で思い出すだろう。とりあえずやってみよう精神で小さく頷けば、先程教えてもらった手順を反芻しながら辿々しくも指先を動かしていく。そうしてぐっと押し込んだならするっと抜けてくる感覚はなく、そっと指を離して少しだけ顔を相手に向けては恐る恐る確認するように尋ね、そして確信へ　）
あ…、でき、た？…できましたよね！？

出来てますね。
（　不用意に力を加えてしまわないよう重ねた手をそうっと離せば、じき、ぎこちないながらも従順に手順をなぞった彼女の両手も頭部から離れ。崩れる気配のない髪束に一足早く手応えを感じていた折、ゆっくりと振り向いた顔は初めて自転車に乗れた子供のようで。ふ、と静かに破顔すると、幼子をあやすような甘さを含んだ声音で肯定。それから自身が手本を示した時にもそうしたように、タブレットで出来栄えを撮影しては彼女の覗ける位置まで移動させて　）

（　達成感に溢れて輝く瞳が捉えた世界もまた輝いていた。仕事の時に見せるシャープな表情とはギャップを感じる柔らかな表情はこれまでも少しばかり感じていたけれど、この距離で見ると一際違って見えて僅かに瞠目すると共に、もっと見たいなあと思ってしまう。あやすようなほんのり甘い声もずっと耳に響くみたいで擽ったく、顔回りの後れ毛を耳にかけながら見やすいように傾げられたタブレットで出来栄えを確認しては、はにかんだ笑みを浮かべながら改めて感謝を伝え　）
───…えへへ、逆巻さんのおかげです。ありがとうございます！でもやっぱり、逆巻さんがしてくれた方が断然綺麗だなあ…もっと練習しますね！

いや、俺は見ながらやれるから。…まぁでも、慣れれば優秀なんで、色々使ってみてください。
（　自分が褒められる段になっても此方を称揚しようとする相手に、やんわりと首を振っては砕けた口調で賛美の的を彼女へと戻し。しかし続く意気込みには好感を示し、この先自身の贈り物が彼女の美しい髪を際立たせる機会があるようにと願いながら、ちらりと純白のドライフラワーに目を向けて。それだけ言い終われば用事は済んだとばかりにソファから立ち上がり、背凭れに預けていた鞄を拾い上げる。不安定な姿勢で眠っていたせいで少し痛む肩に手のひらを置くと、すっかり普段のあっさりとした調子で　）
それじゃあ、俺の用事はこれだけなので。長く引き留めてすみませんでした。

もちろんですっ！…あ、はいこちらこそ。またお仕事の日はよろしくお願いします！
（　見ながらやれることに〝あ、そっか〟と小さく呟きつつ、これから度々snsやMVなどに登場することになるだろうヘアピンを、嬉しそうにそっと撫でながら表情を綻ばせる。相手につられるように自分も立ち上がると、姿勢の良い深々としたお辞儀でその背中を見送ってから、ふと自分のことをずっと待ってたのかと考えるけれど、まさか。──その後。打ち合わせを終え帰ってきたマネージャーには髪型の変化に驚かれ、寮に戻ってからはメンバー達に髪飾りを褒められた。自分でやったことを身振り手振りで伝える最中、ふいに重ねられた手のことを思い出してしまって頬を染め、彼女達に詰め寄られたのはここだけの話。　）

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（　／　回収させていただきました！素敵なプレゼントをありがとうございました、かすみ草…ひな季にぴったりだなあと親バカになりました。そして親心の片鱗を見せる逆巻さん…。世話を焼いてくださり個人的に尊いシーンを見ることができました、ごちそうさまです（？）　）

（／　要素を余すことなく、綺麗に回収してくださってありがとうございます！締め方が非常に可愛らしくて、つい甘酸っぱい気持ちになりました…。プレゼントも気に入っていただけたようで何よりです。私も絶対ひな季ちゃんはかすみ草だと思ったんですよね…（　厄介オタク　）逆巻の言動もお眼鏡にかなったようで…、お粗末さまでした（？）
早速次のシチュエーションに移りたく思いますが、その前にいくつかこの先起こしたいイベントをご提案させてください。ご提案というよりほぼ妄想語りでカプ厨と化していますが、そこは目を瞑っていただけると大変助かります…。無論、解釈違いは遠慮なくご指摘くださって構いませんので、是非厳しい目でご確認ください。また、発生タイミングや順番等は目安ですので、今後の話し合いで決めさせていただければと思っております。以前ご提案いただいたお勉強回のタイミング等も、また後程ご相談させてください！　）


【１】番組打ち上げ
Web番組や深夜番組などの比較的小規模な飲み会で、ひな季ちゃんが酔っ払いに絡まれないかハラハラして席を替わる、というイベント。遠慮されても「自分が気になるから」で意地でも替わりたい…。最終的には逆巻が絡まれて死ぬほど飲まされて（※逆巻はわりと無限に酒が飲めます）、ほろ酔い状態でひな季ちゃんに冷たいタオルとか当ててもらいたい…。／発生タイミング：～恋心（ひな季）or 恋心～（ひな季）、～親心（逆巻）の間

【２】看病イベ
メイク時にひな季ちゃんの体調が芳しくないことに気付いていながら本人の熱意に負けて沈黙した末、ひな季ちゃんが倒れてしまう、または後日悪化。責任を感じた逆巻が現場での看病を買って出るイベント。相手が病人であることに加えて負い目もあるので、普段より大分優しい逆巻がいるはずです。／発生タイミング：～恋心（ひな季）or 恋心～（ひな季）、～親心（逆巻）の間

【３】心霊スポットロケ
伝達ミス等で心霊スポットに一人取り残されてしまったひな季ちゃんを逆巻が探して見つけるという役得イベント。逆巻を見た途端安心してつい抱き着いちゃっても可愛いし、ホラー得意でけろっとしててもそれはそれで可愛いです。ちなみに逆巻はホラーにもグロにも一切動じないタイプです。／発生タイミング：～恋心（ひな季）or 恋心～（ひな季）、～親心（逆巻）の間

【４】ガチ恋ファン・粘着同級生撃退イベ
ひな季ちゃんのガチ恋ファン、もしくは粘着同級生を「（メイク時に聞いたけど）水瀬さんは押しが強い人より、追い掛けたくなるようなクールな人がタイプらしいですよ」の一言（ひな季ちゃんはそんなこと言ってない）で退散させたい、というだけのイベント。個人的には、ひな季ちゃんからのアプローチが始まった後、逆巻の親心が芽生える少し前くらいが追い払うための方便か自惚れかが曖昧で、一番真価を発揮するのではないかなと思っています。／発生タイミング：恋心～（ひな季）、～親心（逆巻）の間

【５】夏祭りイベ
【４】の一件を聞いたマネージャーに懇願され、友達と夜祭りに行くひな季ちゃんの見守り役に逆巻が駆り出されるイベント。お面つけてストーキングします。結局ひな季ちゃんにバレて、友達と別れた後に寄り道しながら寮まで一緒に帰りたいです。／発生タイミング：恋心～（ひな季）、～親心（逆巻）の間

【６】全身コーデショッピングデート
「お忍びで外出したいので、周囲にバレないよう自分のセンスと違う人にお忍び用の服を選んでもらいたい！」という口実から始まるショッピングデート。今のところ敢えて時間を短めに設定して逆巻を不完全燃焼にさせ、リベンジの二日目までもつれこませる算段です。／発生タイミング：恋心～（ひな季）以降いつでも

（　／　どうにかときめき回収できたらなあと思っていたので、回収に触れていただけて嬉しいです*
そして様々なシチュを考えてくださっていたなんて！どれを取っても楽しそうで甘酸っぱくて、拝読中に頬が緩んでしまいました。脚本が素晴らしすぎる…！発生タイミングまで詳しく載せてくださって本当にありがとうございます。ひとつひとつに感想を付けたいくらいなのですが引くほど長くなりそうなので割愛しますね…（）
とにかく解釈違いもありませんので、ぜひぜひ！この案達で一緒にお話を紡がせてください！

まずタイミング達も参考にしつつ考えると、【４】と【５】はこの案の中でしたらとりあえず後半の方になるでしょうか。（　逆巻さんが言ってるタイプが逆巻さん自身すぎて好きです／ストーキング楽しみです！お面は狐のお面とか、敢えてのひょっとこやおかめでも背後のツボです　）

【６】については追加の要望を…！お店を回りすぎて疲れ（絶対言わない）、二日目に帰りの電車か車の中で肩を借りて眠りたいです…。（　口実にしたひな季にとって思いの外のガチコーデとなりそうでわくわくしております　）

とりあえず【１】をやってから（　ハラハラする逆巻さん絶対に可愛…無限に飲めるのも解釈一致です！　）、【２】にするか【３】にするか他のにするか決めれたらなあと思うのですが…！（　推しに看病してもらえる世界線良すぎませんか！／心スポ美味しすぎますね…？ひな季の反応がどっちに転んでもおもしろそうで非常に悩ましいです　）

割愛すると言いながら想いが溢れてしまいました…。お勉強会のタイミングについては小話程度のつもりですので、どのタイミングでも構いません！　）

（／　お褒めのお言葉に加えて一つ一つへの反応まで…、さらりと一読して頭の隅に置いておいてもらえれば幸いと思っていただけに、同じだけの熱量で返していただけて感謝の念に堪えません…ありがとうございます！【６】についてのご提案も是非取り入れさせてください。電車であれば、反対側に傾きかけたひな季ちゃんの肩をがしっと掴んで自分の方に預けさせるやつやりたいです…（　小声　）
ご承認もいただけたところで次のシチュエーション決めに参りたいのですが、早速【１】を始めてしまうか、お勉強回や他のシチュエーションを挟んでからにするか、どちらに致しましょう？　）

（　／　シチュのご提案いただいた時にリアルタイムでレスに気付いたのですが、本当に内容が良すぎてっ…その為噛み締めるように復読していたらお返事が遅れた次第です。
提案のご快諾ありがとうございます！そして更においしくなるやつじゃないですか…絶対電車にしましょう！（　声を大に　）
早速【１】でもいいかなと思います。毎度恐れ入りますが、開始ロルをお願いしてもよろしいでしょうか？この先の【２】の時はこちらからお出しします…！　）

（　番組打ち上げと称した飲み会の幕が切られ、会場の大部屋には賑やかすぎる程の活気が横溢していた。断る理由もなく参加こそしたものの、挨拶だけ済ませたら適当なところで抜けようと心に決めていれば、最初に配られたビールを片手にそう多くない顔見知りの元を回って。談笑もそこそこに辺りを確認すると、出演者は特に忙しいだろうと最後に回していた少女の元から一団が去って行くのが目に入る。開始からそれなりの時間も経過し、そろそろ各人が責務を果たして思い思いの場所へと散る頃合い。彼女の方も一段落しただろうかと当たりをつければ、気負わぬ足取りで近付き、隣に腰を下ろして　）
お疲れ様です。さすがに出演者は大変すね。

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（／　本当にひな季ちゃんも背後様も相手を乗せるのが上手すぎますね…？そんなの頑張っちゃう…。張り切って【１】の開始ロルを書かせていただきましたので、ご確認の上、問題なければお返事の程よろしくお願い致します！特に気に掛かる点がなければ、此方への返信のご配慮には及びません＊　）

（　メンバー同士の打ち上げはご飯屋さんなどで経験はあれど、大人達が集った打ち上げ…もとい飲み会は不慣れどころの話ではなく。上機嫌な大人達と順繰りに言葉を交わしつつ、また次のお仕事も読んでもらえるようににこにこと愛想を振り撒くのは忘れずに。一段落ついてきた頃、隣に座っていたマネージャーはもう少し挨拶回りの名の下の営業に行くべく、「ゆっくりご飯食べてていいから」と一言残して席を立ち。漸く小さな息を吐いて、ちび、と手元のグラスに入ったオレンジュースを飲んでいれば、入れ替わりに隣に座ったのはお世話になっているヘアメイクさん。見知った相手が隣に来たことで、居心地の悪さが軽減した気がしてふわっと和らいだ表情を浮かべるも、大変さには少々苦い顔をしつつ、先程までに何度かこなしたお酌を申し出て　）
逆巻さん！まあこれも勉強ですね…。逆巻さんこそお疲れ様です、えっと…注ぎましょうか？

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（　／　今回も情景が思い浮かぶような素敵な開始ロルありがとうございます…！ええと、GW中についてなのですが。恐らく5/1と5/3は背後が仕事などで立て込み、レスペースが落ちてしまうかもしれません。一日１回は必ず返信しますので、頻度のご理解のほどよろしくお願い致します…！こちら返信不要です*　）

…ああ、ありがとうございます。
（　今日だけで何度も口にしてきたであろう申し出に、先程の気苦労の滲む顔ばせを思えば下手に断って困惑させるのも気が引け。底に残っていたビールを呷ると、空いたグラスを彼女の注ぎやすい位置へと差し出す。麦藁色の液体がそこを満たす間、テーブルの上のほとんど減っていないように見受けられるグラスに目を向ければ、アルコールというよりは場の空気に当てられて普段よりやや滑らかになった口が話題を繋いで　）
水瀬さんが飲んでるのは何すか、ジュース？

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（／　返信不要とありましたが、此方からもGW中のご連絡を失礼致します。恐らくGW中ずっと（5/3～5/7）になると思いますが、実家に帰省する都合でゆっくりとロルを書く時間が取りづらくなる見込みです。此方も一日に一度は必ず顔を出させていただくつもりで居りますので、何卒ご理解の程よろしくお願い致します…！ご連絡いただいた件につきましては、5/1は此方も出勤の予定ですし、5/3は上記の理由で安定したお返事が出来ませんので、どうぞ背後様もリアルとご自身のコンディション優先でお過ごしください…！　）

はい、未成年なので！…乾杯。
（　近くにある栓の開けられたビール瓶を両手で取ると、傾けられたグラスに溢さぬよう慎重に注いでいく。泡との比率は不出来ではあるもののグラスにぶつかることなく並々注げば、目立った粗相がなくどことなく満足げに口角を上げ。空になった瓶を端へ寄せ、ジュースの入ったグラスを手に取ると二人にだけ聴こえるような声量で声を掛けながら優しくグラス同士をぶつけては、またちびりと口にし。あちらこちらで酌み交わされ、グラスの中で踊る麦藁色のおかげか大人達は上機嫌。そんな様子をちらり横目で眺め、視線を相手の手元に戻すと続けて率直な興味を示し　）
…ビール、美味しいですか？

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（　／　かしこまりました！ご連絡、またお心遣いまでありがとうございます。ご帰省いいですね～…家族水いらずの時間、ごゆっくりお過ごしくださいませ*　）

いいな、俺もそれがいい。
（　透き通らない鮮やかなジュースを前に、軽やかな微笑混じりにぽろりと本音を零したなら、秘め事でも始めるかのような号令に従ってグラスを触れ合わせ。風鈴を思わせる澄んだ音が鳴って、離したそのまま大人の飲み物を口に運べば、好奇の色を隠さない瞳が未知の味に向けられていることに気が付き。ちらほらと見えるようになった周囲の赤ら顔、自分の手元のビールの順に目を向けると正直な返答をしつつ、しかし言い終えると作業のようにまた一口流し込んで　）
他の方は分かりませんけど、俺は美味しいと思って飲んだことはないすね。こういう機会でもないと中々。

…ふふ。あ、じゃあちょっと飲みますか？…、えっとこっちにまだ中身が残ってるのがあるし、空いてるグラスもあるのでっ…。
（　ふいに溢れた友達感覚のような本音に小さく笑えば、その流れでついメンバー同士とシェアする感覚で問い掛けながら飲みかけのジュースを少し寄せ…るけれど途中でハッと気が付いて、相手と反対側の位置に置いてあるジュースの瓶を指差して言葉を付け加える。多分よくないだろうし、方向転換したからセーフなはず。少々の焦りを隠すように話題を戻して子どもながらの感想を言うけれど、いずれはもちろん大人になる。むむ、と口を波線にして少しだけ渋い顔をし　）
大人って大変ですよねっ、付き合いで飲まなきゃいけない時があって…、わたしも将来飲まなきゃいけないんだろうなあ…。

…すね。じゃあこれ飲み終わったら頂きます。
（　不意に近づく距離感に彼女の手にあるグラスを渡す気かと思いきや、まさかそんなはずもなく、ただ身動ぎしただけらしい。見れば彼女の奥では大きな笑い声と共に恰幅の良い中年男性が体を揺らしていて、その上体が大袈裟に揺れる度に華奢な少女にぶつかりそうで妙にハラハラと気を揉んでしまう。その光景から意識を逸らそうと会話に集中してみるけれど、機嫌良く酒を勧め始めた彼の様子に稀に聞く不穏なニュースを思い出せば、またちらりとそちらを窺って　）
お酒、好きになれるといいすね。…ああ、いや、それもそれで危ないのか…。

ですね～…あ、でも飲めるようになったら一度一緒に飲んでみた───…えっ？
（　それならとの返事を聞けば、不自然な挙動は上手くカバーできたものだと思い込んでどことなくほっとしたように頬を緩めながら頷く。時折相手がどこかを気にする素振りに少々の疑問を抱きながら、相手のグラスが空くのを待ってから注いで渡そうと考えつつ素直な願望を口にすると。賑やかしい室内の中でもよく通る声のせいか、お酒を煽り上機嫌な様子の反対隣の男性がそれを聞き付けてお酒を勧めてくる。それもちょっと近い。双眸を丸くして少し戸惑いマネージャーに目配せするものの、少し遠いからか気付く気配がない。お偉い様を無下にするわけにもいかないし、仕方なしにすぐに愛想良い笑みを浮かべては、寄せられる酒瓶の先を両手で制して遠慮を示しつつ対応をして　）
残念、わたしまだ未成年なので～…あはは…。

──俺、が、頂きますんで…。
（　気持ち良く酔っているらしい中年男性は、少女にぶつかるどころか会話に割り込み、あろうことか未成年に酒を勧めてくる。深く酔っているせいか、それとも元の性格か、大人の対応でやんわりと断られてもしつこく迫る様子を見兼ね、肩に手を置いて少女を自分の後ろに隠すように軽く押してはその間に割って入り。慣れない愛想笑いで引き攣った顔に〝誰だお前？〟とでも言いたげな視線が注がれるも、差し出したグラスへ彼が手に持つ一升瓶から不承不承日本酒を注ぎ始めれば、離れているようにと守るべき顧客へ密かに目配せして。一先ず事態が収拾し、少女と中年男性の間に腰を落ち着けると、思わず気を抜いて日本酒と僅かなビールの混ざった酒をひと呷り。しかしその飲みっぷりがどうやら気に入られてしまったようで、がっしりと肩を抱かれるともう逃げられず、相手が酔い潰れていびきをかき始めるまで延々と日本酒を飲まされる羽目になって　）

（／　投稿した後にすみません、背後より失礼致します。この展開、少し急ぎ足すぎたかなと思いましたが大丈夫でしょうか…？ご要望とあらばおじさんが素直に引いて、その後二人が席を替わるやりとりをする展開へも書き直し可能ですので、ご遠慮なく仰っていただければと…！　）

へ…？
（　正直困っていたところ、そこへ肩を押しながら間に割ってきた人物はマネージャーではなく彼だった。そんなにお酒は好きじゃないんじゃ、ときょとんと双眸を瞬かせ見つめていたけれど、助けてくれたんだと理解する時には既にがっしりと男性にロックオンされていて。小娘にはどうすることもできず今度はこちらがハラハラとする番で。どうにも心配で離れがたかったけれどマネージャーが漸く気付いて、他所の席に呼ばれて少しの間離れることになれば、心の中で両手を合わせて謝罪を繰り返しながらこまめに元の席を心配そうに見つめ。──ひと段落し、漸く元の席へ戻ってこれたのは男性がいびきをかき始めた頃。反対隣からそっと服の裾を引いては、口元に手のひらを寄せながら心底心配そうに眉尻を垂らして声を掛け　）
───…逆巻さん、逆巻さん。ほん…っとうにすみません！相当飲まされてましたけど大丈夫ですか…？