花言葉:純粋・無垢【〆】

花言葉:純粋・無垢【〆】

匿名さん  2023-02-22 09:00:47 
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某トピでお声がけしてくださった方のみ.



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  • No.42 by 西園寺 桜華  2023-02-26 19:36:26 



えぇ、いってらっしゃい。
頑張ってね。

( 可愛らしいお強請りを承諾したあとの彼女の無邪気な笑顔にまたきゅん、と胸を貫かれたあと、残念ながら召集がかかってしまい彼女は集合場所へと。ひらり、と彼女に手を振れば彼女が見えなくなったのを見て自分も待機場所へと。暫く名前も知らぬ男子生徒が走っているのをきゃいきゃいと可愛らしい野次を飛ばしながら見ている女子生徒たちと共に眺めていると『次!王子の番だ!』『きゃあ!頑張って!』と周りが一層色めき立ち。ふ、と其方を見ると確かに男子生徒に混じってスタートラインに立つ彼女の姿。「がんばって、」と手を振り返しながら告げた応援は〝王子がコチラに手を振った〟ことにきゃあきゃあと黄色い声を上げる女子生徒たちにかき消されてしまったが、きっと彼女には届いたはず。パァン、と小気味よい発砲音が聞こえたと思えばまるで彼女だけ重力が無いかのような軽やかな走りで風を切る姿を見て思わずそれに見惚れてしまい言葉を出すことも出来ず。彼女が1位になることは分かっていた、のだが。やはり間近でみるとあまりにそれが魅力的で、周りの女子生徒もめろめろと口元を押えており。)

  • No.43 by 藍沢 琥珀  2023-02-26 19:51:03 



( 1位と書かれた紙札を貰うと、これで1つ目の競技はクリアだと内心ガッツポーズを決める。一緒に走った男子からは「やっぱり本当は男なんじゃねぇか」なんて、恨み言を言われるが、それも慣れっこ。そんな言葉は気にせず彼女の元へ、と言いたい所だが引き続き「借り物競争」の招集が掛かってしまう。残念そうにしながらまた彼女へ視線を送ると招集場所へ。午前の部の自分が参加する個人種目は借り物競争で最後。それが終われば愛しい恋人とお昼ご飯が食べられる。それを励みに頑張ることにして。

借り物競争の自分の番となれば、先程と同じようにスタートラインにつく。徒競走と違うところはスタートして暫くしたところに紙が置いてあり、それに手に入れてくる物が書かれているというところ。先程同様ピストルの音が鳴り響くと一目散に紙をとり、お題を確認する。確認した後、脇目も振らず自分の愛しの恋人の元へ駆けて行き、少し息を弾ませながら彼女の手を取ると一緒に来て欲しいと頼みこみ。)

─桜華!一緒にきて!



  • No.44 by 西園寺 桜華  2023-02-26 20:27:12 



『王子カッコよかったねぇ…!』
『ほんとにイケメンすぎる…同じクラスで良かったぁ』

( そんなクラスメイトたちの会話を聞いて、何故か自分の事のように嬉しくなるし自慢の恋人が褒められていることに得意げになってしまう。そうなの、琥珀はすごくかっこいいの。自分も本当はその輪の中に混ざってたくさん彼女のことを自慢したいが、それは我慢。私だけが知っていればいいだなんて思ってしまうのだ。と、どうやら次は借り物競争のようで恋人はこちらをチラリと見てまた召集されてしまった。でもこれで彼女のおねだりに1歩近づいた。いったい何がほしいのかしら、なんて首を捻っていればいつの間にか借り物競争が始まっており、何やら紙を見た恋人が真っ直ぐこちらへ走ってくる。来て、と手をとられ素直に立ち上がれば状況すら掴めないまま周囲にいた女子たちからまた黄色い悲鳴が上がる。「 っ、琥珀…!? 」学園の王子に借り物競争で選ばれる。確かにこんなに少女漫画のような展開は滅多に怒ることではなく、桜華自身も困惑しているようで瞳をぱちぱちと瞬きさせて。 )

  • No.45 by 藍沢 琥珀  2023-02-26 20:46:12 



後で説明するからっ。
( さすがの自分の恋人も急な出来事に驚いているようだった。ことの状況は後で説明する、と周囲を見渡すとまだ他の走者は借り物探しに苦戦している様子。今だと強引ながら手を引くと恋人を少し気遣いながらもゴールに向かって走り始め。なんとか2人でゴールテープを切るとゴール先にいる審判に紙を渡す。そこには「好きな人」と書かれており、手を繋いだままの彼女にもそれが見えるようになっていて。恋愛漫画的展開だなと自分でも思うが、そんなことを考える間もなく紙を見た瞬間体が動いたのは自分でも凄いと思うし、ある意味考える手間が省けて助かったとそのお題に感謝して。)

桜華のおかげで1位取れた。ありがとう。


  • No.46 by 西園寺 桜華  2023-02-26 21:17:27 


っ、……!

( 〝好きな人〟。あまりに単純で、高校生の青春らしいお題。その文字が見えた途端普段人前では頬を赤らめることが少ない桜華の頬がリンゴのように色付き、彼女と手を繋いでいない方の手で口元を押えて。確かに公の場で王子と姫としてそれらしい振る舞いは普段からしているが、それでも彼女の真っ直ぐな愛情に思わずどきどきと心臓が高鳴り。心の準備をしていたらポーカーフェイスなんて幾らでもできるのに、こうして突然愛情を向けられると桜華はいつもぽわぽわと恋する乙女になってしまうのだ。周りの子達からの悲鳴も耳に入らなくて、彼女からのお礼でようやくハッと我に返ると、「 あ、ええと。ふふ、……私の方こそ。選んでくれて嬉しい。 」と桃色の頬のまま2人きりの時にしか見せないようなふにゃふにゃと幼い笑顔を浮かべて彼女と繋いでいる手を恋人繋ぎをしては、その握る手に軽く力を込めて。 )

  • No.47 by 藍沢 琥珀  2023-02-26 21:32:00 



…あー、だめだ。桜華と今すぐ2人きりになりたい。

( 彼女が見せる幼い笑顔、そして繋がれたままの手が恋人繋ぎになっていることにドキドキと胸が高鳴る。自分たちのクラスの控え場所に戻るまでの道すがら、不意に足を止めると彼女を見つめて周囲に聞こえないような声でそっと呟き。確かこの後は暫く昼食休憩になる、どこか2人きり、誰も邪魔が入らない場所に逃げて可愛い恋人を独り占めしたい。そんな欲望に駆られてしまう。こんなに欲望丸出しで、そろそろ彼女にあきられてしまうかもしれないなんて思うが、こればかりは止められない。)

  • No.48 by 西園寺 桜華  2023-02-26 22:06:01 



……ふふ、琥珀ったら。

( 少しだけ顔の赤みも引いて、2人で控え場に戻る途中。彼女がこちらを見つめて小さな声で呟いた言葉に思わずくすくすと笑ってしまう。ちょうどこの後は昼食休憩だし、2人きりになれる場所に行ける機会はある。「よくってよ。2人きりになれる場所、行きましょう?」そう彼女を覗き込んで答えてはふわりと微笑んで。確か先日彼女の部活を待っている時間に自習をしていたら先生からもっと集中できる場所を、とのご好意で空き教室の鍵をもらったんだ、と思い出せば「2階の理科準備室の隣のお部屋の鍵、先日先生からお借りしたの。」と彼女に伝えてはそのまま空き教室へ向かい。今すぐ、とご所望の我が王子様のために教室にあるお弁当は後で取りに行けばいいや、なんて彼女にしては珍しく短絡的思考で。)

  • No.49 by 藍沢 琥珀  2023-02-27 00:11:53 



へぇ、すごいね。

( 今日の自分は些か我儘になっている気がする。すぐに了承してくれた彼女は、本当に自分を甘やかすのが上手いと思う。彼女いわく、先生からの好意で鍵を貰った空き部屋。その教師も果たして純粋な気持ちで彼女に鍵を渡したのかどうか分からないが、有難くこの機会に使わせてもらおうと向かった部屋。空き部屋ということで必要最低限のものしかないガランとした部屋は、どこか学校であることを忘れさせる。鍵を開け先に入った彼女の後ろ姿を眺め目を細めると、後ろ手にドアを閉め内側から鍵をかけ。そして彼女の後ろから腕を前方へ回し彼女をぎゅっと抱き締める。)

…はー、疲れたから癒して…。

  • No.50 by 西園寺 桜華  2023-02-27 08:05:05 


ふふ、すごく素敵だったわ。

( 背後から彼女にぎゅう、と抱きしめられれば穏やかな微笑みを浮かべながら彼女の頭を優しく撫でて。こつん、と彼女の頭に自分の頭を触れさせながら彼女のさらりとしたハンサムショートの黒髪を軽く指で梳けば、他の人には見せない彼女の甘えん坊な部分に桜華の心は非常に穏やかで。男子生徒たちに混じっているにも関わらず活躍する彼女の姿は非常に──桜華はもちろんなのだが──女子生徒の乙女心を盗むには十分だった。きっと明日からの彼女の下駄箱はラブレターで溢れかえるし、それに部活のギャラリーだって増えてしまう。彼女が活躍してくれて嬉しい気持ちと、そんな嫉妬心からくるもやもやが桜華の胸の中をぐるぐると渦巻いては彼女の体温を独り占めするかのようにくるりと彼女に向き合うように体制を変えてぎゅ、と抱きしめて。 )


  • No.51 by 藍沢 琥珀  2023-02-27 20:07:32 



ありがと。桜華に応援してもらえたから頑張れた。

( 素敵だった、そう恋人に言われて嬉しくないはずは無い。思わず緩む頬に、照れたように笑って。こちらに向き直り抱き締め返してきた彼女の背中にまた腕を回せば自分も優しく抱き締め直す。何だか学校内のはずなのに、そうじゃない別の場所にいるような感覚に陥ってしまうのは、彼女と自分が2人きりこんなことをしているから。自分が参加するのも残すところ午後からのリレーだけ。絶対1位をとって、彼女にご褒美をもらいたいと意気込み。ふと自分の視線の先にある、リボンのハチマキをみると、猫耳も見たかったとぼそっと呟き。)

猫耳の桜華見たかったな…。

  • No.52 by 西園寺 桜華  2023-02-27 21:03:13 



!……ね、琥珀。
お弁当を持ってくるわ。ちょっと待っててね。

( ぽつり、と彼女の薄い唇から漏れた言葉に思わず彼女に見えないように笑ってしまう。なんて可愛いことを言うんだろう、この恋人は。今すぐにぎゅっと抱きしめてあげたい衝動にかられたものの、ふと思いついたのは良いアイデア。桜華はするりと彼女の腕から抜けてお弁当を持ってくる、と告げては教室から出る際に彼女の頬にちゅ、とキスを落としてはその反応を見ることなくそのままぱたぱたと駆けて行き。暫くしてまた教室に戻ってきて、お弁当を片手にひょっこりと扉から顔を覗かせた桜華の頭にはハチマキで作られた猫耳が。そして手暇だった女子たちが更にアレンジを加えたのだろうか、髪形も猫耳に合うように編み込みのツインテールに変わっている。「教室にいた女の子にね、また作ってもらったのよ。……似合う、にゃん、?」折角猫耳を作ってくれたのだから、それらしいことをしたら喜んでくれるだろうか。そんな一心でお弁当を持っていない方の手で猫の手を作りこてりと首を傾げた口元に持ってきては、彼女の反応を伺って。一方、廊下からは猫耳を作ってもらっていた時に教室にいたのであろう男子生徒たちの桜華を探す声が響いていて騒がしいのだが。 )

  • No.53 by 藍沢 琥珀  2023-02-27 22:25:19 


…!
反則だって…っ。

( 頬に残った感触と、部屋から出ていく彼女。取り残された自分はただただ恋人の可愛さに打ちひしがれてしまう。部屋の中で椅子に座って大人しく待つ間、お弁当はどんなものだろうかとか、体育祭が終わったあとのフォークダンスは桜華と一緒に踊れるだろうかなど色々なことを考え。そうしている間に開いた扉の方を見ると、まさか先程の自分の願望がかなった姿の彼女が目の前に現れ。しかも想像を遥かに超える可愛さ。その可愛さに見惚れてしまう。現実世界だと認識するまでにどれほど時間がかかったか。ふと廊下から聞こえる男子生徒の声で我に返ると、彼女のこんな姿は絶対男子には見られてはいけないと思うとまた扉の鍵を内側から締めて。そして自分の願望を叶えてくれた彼女に再び抱き着くと、耳元でささやくように。)

可愛すぎるよ…、有罪。


  • No.54 by 西園寺 桜華  2023-02-27 23:07:08 


ひゃ、……ふふ、午前中頑張ったプチご褒美。

( 耳元で囁かれてぴく、と反応をしてしまったもののすぐに少し恥ずかしそうにはにかんで。午前中の彼女の活躍は本当に素晴らしいもので、ささやかながら彼女の望んだことをプチご褒美として実行してみたのだった。本当でこんなことでいいのかしら、とは思ってしまうものの彼女の嬉しそうな反応を見ては桜華は満足気に笑い、だがしかし猫耳だけでも羞恥心を掻き立てるというのにツインテールというのは。最初は勢いでしてしまったもののだんだんと恥ずかしくなってきたのかじわじわと頬を赤らめると彼女に見えないようにぎゅ、と抱きついて。「 ……ご褒美だから、特別なのよ? 」普段はしてあげない、そんなイントネーションを含んだその言葉は羞恥で潤んだ瞳で彼女を見上げながらなのであまり覇気は無いし説得力もない。そしてどうせ彼女がお願いしたらいつでもしてしまうのは目に見えているのだ。 )

  • No.55 by 藍沢 琥珀  2023-02-28 20:18:18 



嬉しいけど、この部屋を出るときは外してよ。
ツインテールだけでも破壊力あるんだから。

( 普段とは違う彼女の様子に思わず頬を赤らめてしまう。本当に可愛い。しかしながらやはり気がかりなのは、この部屋から出た後のこと。絶対男子たちの眼には触れさせないと、この猫耳は外してほしいと困ったように笑い。ツインテールだけでもきっと男共は卒倒することだろう。絶対に見せてはいけないし、自分が彼女を男子から守らねばと意気込み。休憩時間も無限にある訳では無い。彼女を惜しくも解放をすると椅子に座り「お弁当食べよ?お腹空いた。」と笑って。)


  • No.56 by 西園寺 桜華  2023-02-28 22:30:49 



うふふ、王子様の仰せのままに。
……最も、借り物競争のときに真っ先に走ってきてくれた誰かさんには負けるけれどね?

( くす、と穏やかな笑顔を浮かべながら悪戯っぽく上記を返して。借り物競争のお題が『好きな人』、さらに学園の王子が脇目も振らず自分の方へと真っ直ぐに走ってきてくれる。その姿に恐らく最高潮にドキドキをした女子生徒が一体何人いたことだろうか。破壊力なんてそんなものではない、人によっては人生で最大の思い出になりかねない。そんなことを地で行なってしまう彼女は、恋泥棒と呼ぶには相応しすぎるだろう。彼女の言葉にええ、と頷けば持ってきたお弁当を彼女の座る椅子の前の机に置き。しゅる、とお弁当を包んでいる布を解き、お弁当箱を開ければそこには彼女の好きなおかずはもちろん、可愛らしくハートの形に形作ったにんじんや、ノリで顔や口を作った熊のおにぎりなど。彼女の好みを入れつつも栄養価も考えたおかずが入っており。 )

  • No.57 by 藍沢 琥珀  2023-03-01 19:04:13 



お弁当…美味しそう…。
料理まで上手とか、桜華にできないことなんてないんじゃない?

( 蓋が開けられ、弁当の中身を覗き込むとそこには色とりどり、しかも様々な工夫がされたおかずが敷き詰められており、思わず感嘆の声を漏らす。自分も料理はできないわけではないが、こんな器用なことまではできないので、本当に尊敬に価すると頷きながら、スマホを取り出し写真を撮り。満足すると、手を合わせて「いただきます」と言い、お弁当と一緒に入っていた箸を使って、自分が大好きな甘めの卵焼きを取って食べる。恋人の作ったお弁当を2人きりでゆっくりと食べられるなんて、自分は幸せ者だとその口いっぱいに広がる甘い卵焼きに思わず微笑む。)


  • No.58 by 西園寺 桜華  2023-03-01 20:31:55 


あら、昔は苦手だったのよ?

( 美味しそうに食べてくれる彼女を見て満足げに微笑みながら、さらりとそんなことを返す。そう、本来桜華は料理などは苦手分野だった。レシピ通りにやったって少しの火の加減などで味が変わってしまうし、食材の新鮮さによっても変わってきてしまう。教科書通りにいかない〝料理〟という分野は慣れるまでに時間がかかった。それでも得意になれたのは────「 誰かさんの胃袋を掴みたくて頑張ったの。どうやら計算通りだったみたい。 」とふわりと微笑みながら自身もおにぎりを手に取り一口食べて。今どきのお姫様は黙って王子様を待つだけではなく、ライバルから抜きんでるために。確実に王子のハートをゲットできるように努力をしなければならない、と。 )

  • No.59 by 藍沢 琥珀  2023-03-03 00:00:29 



へぇ。そんな風に思っててくれたなんて知らなかった。
そう思うと一層美味しく感じるね。

( お姫様が料理をする。そんな姿を誰も想像をできないだろう。苦手だったものを自分の為だけに克服し、頑張ってくれたのだと知るとなんとも感慨深いものがある。そんな相手の策にまんまとはまり、胃袋を掴まれてしまった。そもそも料理が上手くなかったとしても、自分は彼女の虜なのだが。自分も可愛らしいおにぎりをひとつ手に取ると、一口食べて満足気に笑って。これだけ美味しいものを作れるのだから将来はいいお嫁さんになれるだろう。無論そのお嫁さんを迎えるのは自分だといいなと思いそんなことを呟いて。)

桜華の作るものはどれも美味しいよ。いいお嫁さんになれる。

  • No.60 by 西園寺 桜華  2023-03-03 11:57:54 



…琥珀のお嫁さん、?

( いいお嫁さんになれる。その言葉にぴた、と魔法にかけられたように固まってしまえば、少し経ったあとに少し不安そうな瞳で彼女の深い海の色のような瞳を見つめて。彼女以外の人の隣にいるつもりはないし、そんな自分は想像すらできないのだが、それでもやはり自分たちは同性同士だし、それに彼女は全国大会に出場するほど武道の道を究めている。将来そちらの道に進むことだってできるのだ。その時に自分が足かせになどはなりたくない。ふわりと芽吹いてしまった不安の種はとどまることを知らず、思わず彼女のお嫁さんだなんて聞いてしまった自分の軽率さに後悔をして。なぜだか鼻の奥あたりがツンとして、桜華は困ったように笑顔を浮かべればふるふるとその不安を払しょくするように首を振って。 )

ごめんなさい、なんでもないわ。
…お弁当、美味しいならよかった。また作らせてね。

  • No.61 by 藍沢 琥珀  2023-03-03 19:20:52 



…ごめん。何か不安にさせてしまったみたい。
言っとくけど、勿論あたしのお嫁さんになってもらうつもりだから。桜華が他の人のお嫁さんだなんて、考えたくもない。

( 彼女の表情が一気に曇ったことに気付くと、しまったと思う。自分は当たり前のように彼女が自分のお嫁さんに、と思っていたがそれは彼女を不安にさせてしまう言葉だったらしい。自分たちは同性で、いまの日本では結婚など法律上できないことは知っている。それ以外にもきっと思うことがあったのかもしれないが、自分は彼女以外と一緒になるつもりもなければ、彼女が他の奴のお嫁さんだなんて、考えるだけでも虫唾が走る。だから、安心して、と彼女の可愛らしい小さな手にそっと自分の手を重ねて。)

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