匿名さん 2023-02-22 09:00:47 |
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うふふ、
( 自分の手を優しく引いて歩く彼女の姿を見て嬉しそうにうふうふと笑う。その姿はどこか駆け落ちをしようとする王子と姫のようで、人が疎らな中でも十二分に目を引く。彼女がこうして
エスコートをするのは自分だけでいいし、自分をエスコートするのも彼女だけでいい。そんな考えが浮かんでしまう自分は、やはり狭量な女なのだろうか。桜華は彼女と繋いだ手にきゅ、と柔く力を込めては帰路を2人で歩き。────閑静な住宅街にどしりと佇む大きな一軒家に着けば、桜華は「ただいま。」と玄関先から帰宅の挨拶を。夕飯の準備中だった母には既に彼女が家に来ることを伝えてあった為、あらあらいらっしゃい。と慣れた様子で声を掛けてくる。兄や父はまだ仕事中らしく家に不在なので、帰ってきた時に驚く顔が楽しみだ。そのまま2階の自分の部屋に真っ直ぐと上がれば、女性らしい白を基調としたシンプルながら上品な部屋のベッドにすとん、と座り。 )
……隣、きて?
( 閑静な住宅街にはあまり似つかわしく無い大きな邸宅。いつ見ても立派なその家の敷居を跨ぐと、玄関先に出てきた彼女の母親に余所行きの笑顔を貼り付け挨拶をして。2階へ続く階段を進むと彼女らしいシンプルかつ、綺麗に整理された部屋はいつ来ても落ち着く。担いでいた荷物をそっと邪魔にならないところに置くと、ご指名通りベッドに座る彼女の横へと腰を下ろす。ただの友達同士ならば、なんとも思わないだろうが、恋人である彼女にそんな風に呼ばれて期待しないわけがない。横にいる彼女の髪に手を伸ばすと、そっと撫でるように髪に触れて。)
桜華って、誘い上手だよね。
ふふ、だって琥珀にたくさん触って欲しいんだもの。
( まるで華奢な宝石に触るかのように繊細な相手の手を両手でそっと包んで自分の頬にぴとりと当てては上記を告げて花がほころぶような笑顔を浮かべ。世界でいちばん、だなんて子どもじみたことばではたりないくらいに愛している相手なのだ。自分の全てをあげたいし、触ってほしい。魂を半分あげてしまったかのように自分は彼女に心酔しているようで。普段はそんなことを少しもおくびにださないはずが、2人きりの密室ということが彼女を少しだけわがままにさせる。桜華は彼女のさらりとした優しい手にすり、と頬を擦り付けるような仕草をしては目線のみで彼女を見て、返ってくる言葉なんて分かりきっているくせに甘ったるい一言を漏らして。 )
それとも、こんなにはしたないわたしは嫌い、?
分かってるくせに。
どんな桜華でも、好きだよ。
( 長い睫毛から覗くその瞳がやけに扇情的に感じる。ぞくっとした感覚が背筋をかけ、もう彼女から視線を逸らせなくなってしまう。そんなことを言われて自分がなんて言うのかなど、彼女には分かりきっているはずなのに。でも彼女が望むなら何回だって言ってあげよう。花のような頬に寄せられた自身の手を離すことなく、そっと顔を寄せるとそのまま吸い込まれていくように彼女の唇に己のそれを重ね合わせ。先程の触れるだけの口付けとは違い、深く彼女を求めるように口付ける。)
ん、……
( 先程よりも、彼女の熱を感じる深いキス。桜華は思わずびくりと体を硬直させたあとにもっと、とでも強請るように腕をするりと彼女の首に回して。頭がくらくらとまるで酔っているかのように何も考えられなくなる。否、彼女のことしか考えられなくなってしまう。体いっぱいに感じる彼女の熱と、感情と、それから腰をくすぶるような情欲。桜華は熱に蕩けるような瞳で彼女の涼やかな中にも熱のある瞳を見つめては「 ───…すき、 」とキスの合間にそう伝えて。 )
…っ、桜華がもっとほしい。
( 首に回った腕、自身も片方の手で彼女の腰に手を回しより自分の体を密着させる。合間に漏れる吐息、そして囁かれた彼女からの愛の告白。もう何もかもどうでもよくなるくらい、頭の中が真っ白になると気付けばベッドへと彼女を押し倒す形になり。もっと、と溢れ出るのは彼女を求める際限ない欲望。彼女を見下ろす形になれば、少し乱れた呼吸と共に彼女への欲望を綴り、愛おしそうに、しかし熱の籠った視線を彼女へと向けて。)
あげる、……ッあげるわ、ぜんぶ。琥珀に───。
( もう、何かを考えることすら出来なかった。下に母が居ることや、普段の落ち着いた自分らしからぬ乱れた呼吸や蕩けた瞳さえ気にならなくなってしまうほど。それ程までに目の前の彼女に全てを捧げて……否、全てを喰らい尽くしてしまってほしいという桃色の甘い麻薬のような感情だけが桜華の脳内を支配していた。呼吸を乱してこちらを見下ろす彼女の瞳の熱に溶かされてしまいそうで、それでも彼女のブルーブラックの夜空のように深い瞳からは決して目をそらすことが出来なかった。自身の情欲に揺れる彼女は実に扇情的で学校で彼女に黄色い視線を向けている女子生徒たちは見ることはおろか、想像することすら叶わないだろう。彼女のそんな顔を見られるのも、こうして熱っぽい視線を向けられるのも自分だけ。桜華はそんなことをふと思いついては熱で潤んだ瞳で彼女を見つめて、ふわりと微笑み。 )
そんなこと言って、後悔しても知らないから。
( 全部、彼女の全ては自分のモノ。そう言われると満足気に微笑み。再び口付けを落とす。少し開いた彼女の唇に自分の舌を滑り込ませ、彼女の口内を堪能すると同時に片手で彼女の制服のシャツのボタンへと手をかける。ここは彼女と自分だけの空間とはいえ、下には家族がいるのに、同性で友人であることを利用し、こんなことをしてしまっている背徳感を感じつつ。しかし止まらない欲求に歯止めをかけることはできず、ただひたすらに自分の欲望に忠実な獣になったかのように貪り。)
(/背後失礼します!このあと場面転換した方がいいかなと思うのですが、何かやってみたいことなどありますか??)
っ、……、
( ふ、と長い睫毛を伏せる。〝こういう時〟の彼女の顔はとても格好良くて心臓に悪いし、そして何よりも気恥ずかしさが勝ってしまう。ぞわぞわと体を駆け巡る感覚と、熱にうなされるような蕩ける情欲。彼女のことをオオカミだなんて言ったけれど、自分は羊なんて可愛らしいものではなく、もっとはしたなく浅ましいものなんじゃないだろうという考えにすら陥ってしまう。だって羊は自分からオオカミに食べられたいだなんてお強請りはしない。自分はこの美しいオオカミに、骨の髄まで食べ尽くして欲しいと願ってしまうのだから。 )
( /背後様!私もちょうど場転してこのあとの展開をお聞きしようかと思ってました…!
この後の展開、此方から特に希望はございませんので琥珀さん背後様がやりたい展開に進めていただけたらな、と思います…! )
(/背後のみで失礼します!ではでは例えばですが、せっかくの学園ものなので、文化祭や体育祭などをやっても面白いかなと!文化祭であればミスコンテストで桜華ちゃん優勝してほしいですし(優勝確定)、桜華ちゃんを蹴落とそうとして悪戯をしかける女子たちから桜華ちゃんを守りたいという願望←いかがでしょうか!体育祭だったら琥珀が活躍できるのでそれも面白いかなと!!)
(/ 文化祭も体育祭も楽しそうです…!!
イタズラを仕掛けられてる桜華を守ってくれる琥珀ちゃんが見る前からもう既にカッコよくて好きですし、ミスコンで優勝する桜華も何故かミスターコンにエントリーを勝手にされていて男子を差し置いて優勝してしまう琥珀ちゃんも見たいです…!笑 そして体育祭で無双する彼女なんて見たら桜華がもう更にメロメロになるのが目に浮かびすぎて思わずにやけちゃいました……素敵……
せっかく素敵な案を出して頂けたのでどちらもしてみたいですし、順番にやってみたいなあと思うのですがいかがでしょうか…!?)
( / もちろん大丈夫です!体育祭でカッコよく女の子たちの心を盗んでいく琥珀ちゃん楽しみです…!!(私含め)(重要)
ありがとうございます、よろしくお願いします…!)
───
( 夏から秋に変わる頃。毎年行われる体育祭。運動好きな自分にとっては学園行事の中でも一番好きな行事だ。しかも今年は大好きな恋人と同じクラス。彼女に応援してもらえるというだけで体育祭に参加する意味があるというもの。種目は色々用意されているが、自分は徒競走を始め借り物競争、クラス対抗リレーに出場予定。体育祭後には、フォークダンスをするイベントがある。クラス事の色があり、自分たちは赤団となっている。赤のハチマキを頭に巻き、気合いは十分な様子で応援席に集まると、彼女の姿を見つけて。)
─桜華は何の種目に出るの?
あら、琥珀。
…ふふ、それがね。クラス全体種目以外なにもないの。
( 体育祭。いつもハーフアップにしている髪は邪魔にならないように高い位置でのポニーテールにしており、赤組であることを示す赤いハチマキはクラスの女の子がお揃い!と縛ってくれて頭の上で小ぶりなリボンのようになっている。今どきの女の子はkawaiiと学校行事を両立するものなのだ。現に他のクラスメイトの女子たちは猫耳だったりねずみ耳のようになっていたりネクタイのようになっていたりと様々だ。と、ふと喧騒の中でも耳に入る大好きな声に振り返れば今日も変わらず女子たちの視線を集める爽やかで美麗な自身の恋人が。彼女からの問いかけに困ったように眉を下げながら答えて。個人競技に出たくなかったという訳では無いが、やはり最後の文化祭となれば勝利のために個人競技に立候補する者や推薦される者も多く。無論愛する彼女は後者で、確か色んな競技に出ることになっているとクラスの女子がきゃいきゃいと話していたような…と記憶をなぞりつつ。そうしてにこりと微笑めば彼女の耳元にそっと唇を寄せて。)
だから今日は琥珀のことたくさん応援させてね。
お弁当も作ってきたから、一緒に食べましょ?
桜華に応援してもらえるのが何よりも楽しみ。
お弁当も、ありがとう。
( 一際目立つ彼女はポニーテールに赤団のハチマキがリボンのようになっていて、本当に可愛いし今すぐ写真にでも収めたい欲に駆られる。質問の返しにはどうやら彼女は個人種目には出ないようで、つまり自分のことを常に応援してもらえるということになる。嬉しそうに笑うと、応援をしてくれる彼女のために頑張ろうと思う。さらには昼食のお弁当まで作ってきてもらい、一緒に食べられるという特典つき。自身の耳元でそっとそれらの内容を伝える彼女が愛おしくて仕方がない。こちらも彼女の耳元に唇を寄せると、今日の髪型のことについて述べて。こんな可愛らしい彼女を見てにやにやしている男共が許せない。競技で自分が出場している間彼女のそばにいられないということだけが気掛かりなところで。)
…今日の髪型と、リボン似合ってる。
可愛すぎて他の人に見せたくないんだけど。
うふふ、最初は猫耳だったのよ。
でもダメだってみんなが言ったからリボンなの。
( 可愛い、と恋人に囁かれればパッと花が綻ぶように嬉しそうに口元を押えてうふうふと笑い。クラスで結んでもらっている当初は猫耳を作ってもらったのだが、完成した桜華を見て静かにクラスの女子たちは首を振ってそれを解いていたのは今思い返してもよく分からない。でもそれでも大好きな彼女からそう褒められるのは嬉しくて、あとでクラスの女の子にはお礼でクッキーを焼こうと考えて。「 琥珀こそ、あんまり今日カッコイイとこばかり見せちゃ嫌よ。学校中の女の子があなたのことをもっともっと好きになっちゃう、 」ふと彼女にいたずらっぽく告げたのは小さな嫉妬。体育祭で彼女に活躍しすぎるなということこそ、まるで魚に海の中で肺呼吸をしろというほどに無理な話だ。だからこれは桜華のわがまま。ほかの女の子に負ける気なぞサラサラないが、それでも恋人にきゃあきゃあと色めき立つ女の子を見るのはいい気はしないのである。 )
クラスの女子たちは懸命な判断をしたね。
…安心してよ。あたしが頑張るのは全部桜華のためなんだから。
( まさか、猫耳なんてものを彼女につけたら、学校中の男子がそれを見て倒れるくらいの破壊力があるだろう。クラスの女子はよく止めてくれたと頷いて。しかしながら、その姿を自分も見たかったなと少し残念そうに笑い。その後に紡がれた彼女の小さな嫉妬には、それは無理だなと苦笑を漏らす。なぜなら、応援をしてくれる彼女の為にも頑張らねばならないし、何より彼女にカッコイイ姿を見せたいのだ。自分が勝ちに行く理由は全て彼女の為。ふと、自分が全部の種目で1位を取ったら何かご褒美が欲しいと強請ってみて。)
ねぇ、全部1位とったら、ご褒美ちょうだい。
まあ。うふふ。珍しい。
王子様は何をご所望なのかしら?
( ご褒美が欲しい、だなんて彼女から珍しいおねだりを受ければ、きょとんとヘーゼルの瞳を丸くしたあとにすぐにくすくすと笑みをこぼし。こんなに幼いわがままを言ってくれるのも自分に対してだけ、と感じては母性本能に似た何かを感じてしまい、きゅうと胸が締め付けられるような感覚になり、なんでも叶えてあげなくなってしまう。これが惚れた弱みというものなのかしら、だなんて心の中で呟いては自身よりも幾分か背の高い彼女を見上げてこてりと首を傾げて。 )
私にできることなら喜んで。
やった。じゃあ考えとく。
( お願いに快く承諾が貰えると、珍しく子供のように無邪気に笑って。ただご褒美と言ったものの、今ぱっと思い浮かぶものは無くて、また考えてから返事をすると告げると、早速徒競走の招集放送がかかり。「じゃあ行ってくるね」と足取りは軽く、彼女に手を振ってから招集場所へと急ぐ。自分は、女子ではなく男子と一緒に走ることになっている。女子と走ると体格的にも能力的にも圧倒的に差がついてしまうための配慮だと教師に言われた。100m走のスタートラインに立つと、女子が色めきだっている中目もくれず、応援してくれている彼女の方を見ると手を振り。クラウチングスタートの姿勢を取る。ピストルの音と共に勢いよく飛び出せばあっという間にゴールラインのテープを切り。)
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