夫 2023-02-05 11:03:34 |
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ありがとうございます。
あら、ぐっすりですね。可愛い。
( 風呂場から戻ってきた相手を見れば、腕の中には眠ってしまっている子猫。きっと子猫も疲れたんだろうダンボールにはいってもすやすやと寝続けている。ふと彼の手を見ると、子猫が引っ掻いたような傷があり、近付くとそっと手をとって傷を心配そうに眺めて。)
…痛くないですか?
( 妻の手が触れて自身も手に目を落とすと、傷のことなどすっかり忘れていたかのように遅れて「ああ」と零す。あっけらかんと笑って見せては、心配そうにしている彼女の手を、今度はこちらから包み込むように握って )
少し掠っただけだ。傷も浅いし血も出ていない。心配ないよ。
そう、ですか?
それならよかった。
ご飯もうできましたけど、食べます?
( 傷は浅いと言われればほっとして、逆に触れられた手には少し頬を赤くして照れたように笑う。相手の大きな手は触れていると、とても落ち着く。ふと、ご飯ができたことを思い出すと、食べるかどうかを尋ねて。)
( 表情を緩め、ほんのりと頬を赤らめた妻に愛おしさが込み上げたのは言うまでもなく。そのまま抱き寄せてしまいたい衝動に駆られるも、折角の料理を冷ましてしまうのも忍びなく、結局そっと彼女の手を解放し。段ボールを両手で抱え直すと、何処か適当な床に下ろすために居間へと足を向けて )
そうだな、いい時間だし貰おうか。子猫には起きた時にでも帰り際に買った餌をやればいいだろう。
用意しますね!
( 台所へ再び足を伸ばすと、先程煮ていた肉じゃが、ほうれん草のお浸し、炊きたてのご飯などを運び。卓上にそれらのもの諸々をのせると、湯のみや箸も同様に用意して。できたてのご飯は食欲をそそる。後で寝ている子猫にも買ってきたご飯をあげようと横目で見て。)
冷めないうちに食べましょう。
ありがとう。いただきます。
( 居間のできるだけ暖かい場所を探して段ボールを床に下ろす間に、食卓には次々と料理が並べられ。毎度のことながら匂いも彩りも栄養バランスも良い夕食に感心しつつ卓に着くと、妻への感謝と両手を合わせて食前の挨拶を。最初にほうれん草のお浸しへと箸を伸ばせば、よく味の染みたそれに微かに口角を上げて )
――今日も美味いな。
ふふ、秋穂さんがそうやって美味しいって言ってくれるので、頑張ろうって思えるんですよ。
( 座ると手を合わせ食べ始める前の挨拶を済ませる。彼が美味しいと言ってくれるだけで、自然と嬉しさから笑みが零れ。こうやって彼に褒めてもらえることが、また次に頑張ろうと思えるきっかけになっている。作家といえば、不規則な生活になりがちだ。食生活だけでもきちんとしたいという思いがあり、色々と勉強をしているところである。 )
君の料理の腕の秘訣がそんなところにあるとは知らなかった。
( 妻の口から自身を想う言葉が飛び出せば、料理を口にした時より幾分か優しい笑みを口元に湛え。そのまま次は肉じゃがに手をつけると、隠し切れない嬉しさを滲ませながら )
……そう思うと、味わいもまた変わってくる気がするな。
喜んで貰えて嬉しいです。
( 自分も肉じゃが、そして味噌汁を一口。こういう温かいものを食べると心も体もあたたまる。自分で頑張って作っていることも大きいが、やっぱり認めて貰えると嬉しいし、一緒に感想を交わしながら食べる夕食は美味しい。幸せだなと思いながら食べ進めて。 )
( ふっと優しい息を洩らしたのを返事に代えると、以降は黙々と夕餉を食べ進め。あっという間に完食してしまえば両手を合わせて食後の挨拶を述べ、器を台所へと運ぶ。茶の間へと戻る道すがら、子猫の眠る段ボールの前に屈み込むと丁度薄く目を開けたところで )
……ん、良い匂いにつられて起きたか?
( 自分も食べ終えると器を台所へ、2人分なのでそう時間もかからず食器を洗い終えると、どうやら猫が目を覚ましたらしい。先程買ってきた子猫用の餌を器に盛り付け、もうひとつの深めの皿には水を入れて持っていき。)
食べますかね??
( 子猫が目を覚ましたことに気が付いた妻が皿を二つ抱えて向かってくるのを認めると、壊れ物に触れるような繊細な手付きで子猫を抱き上げ。段ボールの外に下ろして暫しじっと見守っていれば警戒しつつも食事に口をつけ始め、安堵を滲ませてはその姿に見入って )
君の選んだ餌がお気に召したようだな。
よかった…。食べてくれなかったらどうしようかと思いました。
( 警戒はしつつも、黙々と餌を口にする子猫を微笑ましげに見つめ、自分の買った餌が口にあったようで一安心して。子猫の頭をそっと撫でるとやはり動物は癒されると自然と口角が上がりながら、猫を見つめて。)
勢い付いて食べているが、余程腹が減っていたのか?
( 頭を撫でる手すら気に留めず一心に餌に向かう子猫に温かな眼差しを注ぐと、次いで妻へと視線を移す。彼女の心根の優しさの滲む表情にしばらく目を奪われた後、子猫の食事を邪魔しないようそっと声を落として )
食欲もあるようだし、体の不自由な箇所も見当たらない。目立った健康上の問題は無さそうだな。
そうですね。
秋穂さん、お風呂先に入りますか?
( 子猫をある程度見守ると、彼を見てお風呂をどうするか問いかけ。もしかしたらこの後、仕事をする可能性もあるため念の為聞いたが、入るのであれば湯をはってこようと思い。)
( 子猫が食事を終えるのを見届けると、またそっと段ボールの中へと戻す。幾分か元気になったように見受けられるその小さな体を眺めていれば、妻から掛かった声に振り返り、素直に肯定の意を示して )
うん、そうしようかな。
( 肯定の意を聞くと頷いて立ち上がり、風呂場へ向かうことに。浴槽を軽く洗うと、お湯はりを開始する。和風な家といえど、風呂場に関しては、お湯はりボタンを押すだけでお湯がはられる仕組み。再びリビングへ戻ると、再び子猫のもとへ。)
あ、食べましたね。ぜんぶ。えらいえらい。
(/背後より失礼いたします。ご連絡が遅れて申し訳ございません。此方の都合で大変恐縮なのですが、背後の事情でお相手を解消させていただきたくご連絡差し上げました。お声掛けをいただいたにも関わらず、このような形になってしまって誠に申し訳ございません……!)
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