影原 詩乃(主) 2023-01-21 00:47:21 |
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>詩乃
玲士(れいじ)「ん、悪かった。知り合いによく似てる。…引っ張って悪いな、俺は玲士(れいじ)だ。」
燈(ともり)「僕、燈(ともり)。オ姉サンハ…?」
(人違いや急に前へ出た事を謝りながら周囲に対して挨拶する相手へと此方も名を明かして、燈も含羞みながら兄の後ろで顔を半分出しつつ挨拶すれば相手の名を窺って)
>猫(IDW)
玲士(れいじ)「大丈夫なら良…、全体的に何言ってんだ機関銃ネコ…。そもそもここはあんたの知ってる世界なのか?…いっぺん周囲を見てみな。」
燈(ともり)「…痛クナイノ?オ姉サン、凄イネ?」
(訳が分からないからか、怪我が無いなら構わないともうザックリした捉え方で答えていたが。金茶のぴこぴこと動く尻尾を兄弟で見てから"叱られる筋合いは無いぞ?"と言いたげにIDWを見上げ、そもそも此処はそんな物騒な者が蔓延る世界なのか?と相手に周囲の確認を促して。燈は完全にビビッてしまっているのか玲士の背後に隠れながら落ちてきたのに痛くないのかと不思議がり)
>霖之助
玲士(れいじ)「ぱーてぃ?は分からないが…俺は玲士(れいじ)だ。こっちは弟の燈。宜しく霖之助。…その格好は軍人か?とても心強いな。」
燈(ともり)「リンノスケ?僕、燈(ともり)。ヨロシク…軍人サン、カッコイイっ…!」
(二人とも明治時代から来た為か、彼の学生服を目にしては陸軍か海軍の軍服を着ていると勘違いして。その背中に武器か何かを背負っているのを見ると頼もしい限りだなと玲士は感心するなり、常に笑っているように見えるその朗らかな面立ちを兄弟で見上げて。燈は憧れの眼差しで彼を見ながらぴょんぴょんとはしゃぎ)
>19
>20
>21
IDW「ふぇ?だっておねーさん(影原)におにーさん(霖之助)…此処ってベオグラード近くの隔離地帯じゃ…」
(三者三様、しかし全員が自分の言う事に?マークや視線、そして疑問を口にしている事に関して違和感を覚えたネコ耳は腰のバックパックから何やら携帯戦術端末を取り出してSFめいたホログラフィック式のMAPを表示させるが、出て来たのは自身の位置座標不明の表示。其処から慌てた様子で今度は耳元と口元のインカムを弄って――設定していた部隊間周波数にも何ら反応が無い事を確認してやや青褪めた顔色になり…)
IDW「嘘にゃ――数分前まではちゃんと繋がってたのに、此処は一体何処なんにゃ?」
(と呆けた様に呟き…幼い兄弟の兄“玲士”の方に促されるままに周囲を見回して――)
IDW「―うーん痛くはあるにゃ、でも落ちた場所が多少柔らかかったから酷い事にならずに済んだんだにゃ…」
(そうして落ち着こうとしながら、兄弟の弟“燈”の方の素朴な疑問に答えつつ)
IDW「――あ~…一旦疑問は後回しにゃ!わたしはIDW(あいでぃーだぶりゅー)、G&K(グリフィン&クルーガーPMSCs※民間軍事請負会社)所属の戦術人形(T-Doll)だにゃ!わたしもなんだか混乱してきたけど、取り合えずよろしくにゃ!」
(と流れに従って自己紹介する。)
≫影原詩乃、燈/玲士兄弟、霖之助
>all
霖之助「あはは、そうだね君の言う通りここはあんまり危険とは程遠い場所にあると思う。まぁ、今この場所しかみてないから必ずしも安全とは言えないけど・・」
(自分に軽く同意を求めるかのような発言をする彼女に、自分も困ったなと思いながらも頬をかき優しく微笑みながらそう返す。その後、自分に興味を示してきた幼い双子達に気づき目線を合わせるためその場にしゃがみこむ)
霖之助「宜しくね玲士君に燈君。あはは、なにか勘違いしてるみたいだけど、僕は軍人さんではないよ?軍人さんじゃなくてただの学生さんなんだ。この武器だって・・ほら、殺傷力なんかないただの竹刀でしょ?ぼくの愛刀ではあるんだけど」
(自分を軍人だと勘違いしキラキラとした目で見てくる双子組に微笑ましさを感じ、笑みをこぼしつつそう話す。そして、勘違いを解くために自分が背負っている竹刀袋から竹刀を取り出すと、その場で構えてみる)
「どう?格好いい?・・・というか、未だに君の話にはピンとは来ないけどとりあえず味方ってことでいいんだよね?宜しくねIDWさん」
(相変わらず自分のすんでいた世界ではいまいち理解しがたい話をする彼女に、敵意がないことを確かめると人当たりのよい笑みを浮かべそう言葉を返す)
>all
影原「ああ、いいよ…ありがとう。知り合いが見つかるといいね。ともかく…皆よろしく。ちなみに私は…影原 詩乃(カゲハラ シノ)。」
「そうそう、それに、時間が経てばここも当然暗くなるから…。あまり長居はしない方がいいのかもしれないね。なるべく早いうちにきちんと休息を取れる場所を探した方がいい」
(自身の周りでぴょこぴょこと動き回る兄弟に囲まれながら、自分も流れで自己紹介を済ませて。短い時間で個性で殴り合うような空間になり頭が不思議で満たされてしまいそうになりながら、兄弟の傍に寄った上泉が自身が学生だと名乗ったことで同類だと分かり、周囲の印象に多少のまとまりがつき。現在は兄弟に竹刀を見せている様子の彼の方へ向きこの場所もじきに危険になる可能性があると話して。未知の場所故に、夜中にどんな獣と出くわすかも分からない。一度でもうっかり遭遇してしまえば、その時点で命は無いと思っていいだろう。…そんな現状だから、言語の通じる者が迷いたての時点で邂逅できてよかった。きっとこの邂逅が、後に私の運命を左右することになるのだろう。内心ではささやかな安堵が灯る。)
「……えっと。ところで………ここについて知っている人は誰もいない…ということでいいんだよね。IDWの言う敵も、私の知っている景色も見当たらないのだけれど…」
(続いて気になったのはこの場所についてだ。見たこともない機械とにらめっこしては”繋がっていた”と顔を青ざめさせたことを切っ掛けとして、周囲の口ぶりから気がついたのか、声色に軽く焦りが含まれながら周囲一人一人と顔を合わせながら確認して。…いや。私含め出会ったのは5人。1人くらい…せめて1人くらいは何か知っていることがある者がいてもいいはずだ。)
>詩乃
玲士(れいじ)「詩乃か、覚え易くて良い名だな?」
燈(ともり)「詩乃?可愛イっ…!」
(互いに名乗り合うと呼称が楽になった事や少しでもこの場の皆の距離が縮まった気がし。直(じき)に日が暮れる事を踏まえては今後の動向を冷静に話す詩乃に兄弟二人で頷き。兄の玲士が金色の瞳を詩乃に向けて「そうだな?冬眠し損ねたクマが彷徨(うろつ)いてたら大変だ。早めに動こう。…さっき燈と通ってきた道に山小屋があったし、日が落ちて暗くなる前に皆でそちらに移動するか…?話はそれから整理しよう。」と提案してみて)
>猫(IDW)
玲士(れいじ)「ア、IDW…?それが名前なのか?しかも人形って…、」
燈(ともり)「フフ、耳ト尻尾、猫ミタイ♪チョット痛イノ…?」
(人形だと言う彼女を二人分の幼い目でよく観察してみたが人間にしか見えず、痛みは感じると説明する口振りには兄弟で少し心配して)
>霖之助
玲士(れいじ)「そうなのか?…変わった学生服だ。…!良い構えだな?流派は何だ?藩は…っと、」
燈(ともり)「リンノスケ、構えカッコイイっ…!ア、」
(構えを見るだけで武士の子である玲士は目を少し輝かせ、良い太刀筋をしていそうだと少し組んでいた腕を下ろしながら男子組みで盛り上がっていたが。詩乃の青い瞳が皆を順番に見ていき、慌てて手を下ろしながら誰かこの現象を説明出来る者は居ないのかと言いたげな声へと二人とも急に黙って)
>all
燈(ともり)「此処ハ異世界ダッテ、言ッテアゲタ方ガ、良インジャナイ…?玲士、」
玲士(れいじ)「いや…、だって。かえって不安にさせるだけじゃないか?それにさっきから俺もお前も入り口の方角すら掴めねぇじゃねぇか…。どうなってるんだ、この世界…。」
(詩乃のすぐ後ろでこそこそと兄弟二人が何やら話し合い始めて)
>兄弟、IDW、霖之助
影原「…あはは、ありがとう…よく言われる。」
「…では、先にそこに移動してしまおうか。一度腰を落ち着けて話ができれば、何か少しでも見えてくる場所もあるだろうからね。2人もそれでいいかな」
(学校では名前に言及されるどころか存在感もそんなにないので、なんとも珍しいことに内心くすぐったい気分になり。覚えやすいはちらほらと聞いたことがあるような。ともかくとして軽くくすりとしながらよく言われることだと反応して。さて、話は次へと移るわけだが、兄弟曰く山小屋を見つけたのだとか。見える範囲で集落のようなものはおろかぽつんと建てられた小さな家すら見受けられないため、定まった建物のある場所に行けるのは生存する上で非常に大きい。となると残るのはあとは技術的な問題か。ここまで人間の手が入った気配のまるでしない、豊かな自然が見渡す限りどこまでも広がっている様相を見るとあまり期待できない。まあ…ないよりはいいだろう。ここは使えるものを使えるだけ使い倒す他ない。)
「(…それだ、間違いなくそれだ。それ以外にない。でも……)」
(図らずとも盗み聞きするような形になり、兄弟2人の会話が耳に入っては内心1人で確信して。昨今では代名詞レベルの頻度で見られるようになったその言葉故か、当然いつの間に自分にも聞き馴染みのあるそれとして入り込んできていた。だがそれはあくまでただのフィクションだから、他人事に過ぎないから取るに足らないようなものとして自然と入り込んできていただけだ。それがいくらなんでも、当事者になることはないだろう。理解に苦しむことだ。でもの後にはそればかりが繰り返される。)
>23
>24
>25
IDW「味方も何も民間人は保護しろっていうのが国連新ウェルナー条約が民間軍事企業のコントラクターに課した義務・役割だにゃ、まぁこの状態じゃ正直不安しかないんだけどにゃ……もちろん努力はするつもりにゃ。宣しくにゃ。」
(少なくとも敵対するつもりなど更々無い事を霖之助に遠回しに答え、不安になった時の癖なのかカチャカチャと自身の得物のサブマシンガンの伸縮ストックを縮めたり伸ばしたりしている。なお猫耳や尻尾はやはりピコピコ動いているのでコスプレの類ではなく本物らしい事が分かる。)
IDW「ガイガーカウンターなんかも一切反応無いしわたしがさっき言ってた汚染・隔離・E.L.I.D云々は忘れてくれて良いにゃ…――少なくとも土地勘なんて一切無いにゃ、GPS自体が機能してないし…うーん。」
(改めて影原から問われた事に関してやはり首を振って自信なさ気に俯く猫耳戦術人形、まるで不意に荒野に放り出された様な気分を味わっていると言えるだろうし急に同僚達と逸れた事も不安を大きくする要因になっているらしい。)
IDW「そ、それがわたしの名前にゃ――ってこのナリなら猫以外無い筈にゃ…わたしが居た処(世界)じゃ人間が戦争で減り過ぎたから、私みたいな自律人形(A-Dolls)が大勢作られたりしてたんだにゃ…で、色んな仕事をしたり人間に混じって働いてたりしてるんだにゃ。…ちゃんと痛みはあるし、怪我をすれば血だって出るにゃ。ただ人よりは多少頑丈ってだけで―じゅるるるる、んーやっぱこういう時はコレが一番にゃ!」
(幼い明治生まれの兄弟からの質問に未来の猫耳人形は突っ込みを入れたり答えたりしつつ、懐から何やら小さな小袋を取り出して端を齧って中身を啜り始める。甘いマタタビの匂いが途端に漂い出したので所謂“ちゅーる”めいた猫用のおやつらしい…)
IDW「今の状態で熊なんか出てきたらヤバそうだにゃ…只の熊でもしぶとくて怒ると手に負えないからにゃ……わたしの得物(IDW 9mmSMG)も残弾が心許ないし――おにーさん達のケンドーに期待にゃ。」
(とぼやきながら、冗談は兎も角と言いながら腰のバックパックの中身を面々の前で広げて)
IDW「ケミカルライトが4つ、折ったら光る棒にゃ、一本12時間はもつかにゃ…スタン・グレネードが2つ、目眩ましに使えるにゃ、スモーク・グレネードが1つ、煙幕とか合図用だにゃ…後は携帯糧食(MREレーション)が二日分――水はミネラルウォーターがペットボトル一本分だにゃ」
(そう言いながら、暗くなった時に備えて水色のケミカルライトを皆に一本ずつ配ろうとして…)
≫影原詩乃、燈/玲士兄弟、霖之助
>all
霖之助「そうかな?僕の学生服どこでも見るようなスタンダードなものだと思うけど。僕の流派は新陰流、僕たち上泉家代々それを主流としてるんだ。ほ、ほんと?ふふ、嬉しいな格好いいだなんて初めて言われたよ!!じゃ、ちょっと他の構えも・・・えっとごめんね、そんな場合じゃなかったよね」
(自分の学生服よりも竹刀に食いついてきた玲士に嬉しそうに話していると、燈から格好いいと言われ慣れていないのか恥ずかしそうに笑い気分が乗ってきたのか他の構えも見せようとするが、他二人の神妙そうな雰囲気に押され押し黙る)
霖之助「僕もここから離れるのは賛成だな。ここじゃ資源もなにもないし、何より情報が得られないと思うから。って、ありがとうIDWさん。」
(回りの人達がここから離れることを喋っていると自分もそうするべきだと賛同し、IDWからライトを受けとる)
>29
(/参加申請ありがとうございます、大歓迎です!では早速PF貼りの方をお願いしてもいいでしょうか。ご用意なければ>1にてPFテンプレの用意がありますので、そちらを利用して作成し投稿して下さいませ…)
>アイディ(IDW)
玲士(れいじ)「…戦争で人類が減ったのか、って、―…ぷはっ、お前、っふふ…、フリーダム過ぎだろ。」
(相手の住んでいる世界の様子を聞いて少し黙ってしまいそうになるが、急に何かを取り出して啜り始める姿には自由過ぎるだろと笑いを浮かべて)
燈(ともり)「ワ、アリガトウ…!フフ、アイディ。本当ニ猫ミタイ。」
玲士(れいじ)「へぇ、木天蓼(マタタビ)が好きなのか、本当に猫だな…。ん、ありがとう。大事に使う。アイディ、皆で一緒に帰る道程に協力してくれるなら、そんな粉末の木天蓼(マタタビ)より更に良いものがあるぞ?…付いてくるか?」
(説明を聞きながら透明の細い筒(ケミカルライト)を貰うと礼を言って。二人とも各々それを折らぬよう大事にしまいながら、今自分の持ち合わせている物を広げて見せてくれる辺りかなり厚意的なのだなと信じて頷き。痛みや怪我も負えれば、この場の誰よりも感情を顕にする彼女を兄弟二人で見上げながら本当に猫の生態と同じであるのならば粉末のマタタビより更なる良いものがあるぞ?と相手の興味を唆るように話し掛け。見るからに腕の立つアーミー(陸軍)でありそうな相手に兄の玲士は人差し指を手前で軽く立てて協力を求め)
>詩乃
玲士(れいじ)「詩乃、考えるのは後だ。…暗中模索、落ち着かねぇとこでぐるぐると考え事してっと良い案が出ねぇぞ?」
(何かを模索している彼女を見上げながらつい、っと肘辺りの服を摘まんで気付かせ。「あんたは何かと気が付いて賢そうだから期待してる。」と、子供らしい悪戯盛りの金色の目を細めて微笑み。彼女はどうやら思考型のようだ。観察眼と推理力に長けていそうな詩乃にはそう期待してると素直に話して。小さな燈も"行コウ?"と、不安そうな詩乃の手をそっと繋いで。嬉しそうな笑顔で見上げながらゆっくり歩き出そうとし)
>霖之助
玲士(れいじ)「新陰流か…!しかも上泉伊勢守(いせのかみ)と同じ苗字じゃないかっ、代々って…もしかして霖之助はあの剣豪と縁(ゆかり)があるのかっ?」
燈(ともり)「イセノ…?ケンゴウ?リンノスケ、凄イノっ?」
(軍服の格好や見た目に関して憧れのある燈と流派や武道の事になると目を爛々にして興奮する玲士には兄弟でも興味の向くところが違って分かり易く。霖之助も自分の意思で移動に賛成である事を聞いては、先程の構え方や力の配分が体感で分かっていそうな霖之助を玲士は見上げて)
玲士(れいじ)「あ、なら霖之助…薪割りは出来るか…?山小屋の側に少しだけ割ったのがあったんだけど…、俺達が川から帰ってきたら火を起こすのに今晩だけの分でも薪を少し割ってて欲しいんだ。」
燈(ともり)「ワ、僕モ薪割っ、リンノスケト、ヤリタイ…!」
玲士(れいじ)「…ん、ダメだ。燈は俺と一緒に喰える木の実と川魚を捕りに行くぞ。…"人間が喰えるものなのかどうか"は燈しか分からねぇんだから… 、もし山中で俺に何かあったら他に助けも呼びに行かなきゃいけないだろ?」
燈(ともり)「ゥ"ゥ"、ワカッタ…。」
(詩乃の手を引いて歩きながら自分も霖之助と薪割りがしたいとピョンピョンはしゃぐ燈には役割分担だと兄が言い聞かせ。自分しか出来ない事には納得しつつも燈はしょんぼりと悄気て)
>all
影原「……ありがとう。……………はっ。ああ…そうだね。まずは歩くことから始めるのが良さそうだ。それにこんなに天気もいい、動かないと。……さてと。」
(IDWからケミカルライトを受け取り、続いて話される彼女の持ち情報を整理する。恐らく物資は1人用だから、あとは他で調達する必要がありそうだ。彼女の物資はなるべく彼女用として使ってもらおう。さて、行先の森の中の見晴らしは、地形は、それに伴う歩き方は、水源は。生水の質は。飲水にする場合寄生虫や細菌等に注意が必要だが…。考えれば考えるほど次の濁流がやってくる。そんな中玲士から服の肘あたりの裾を引かれ声をかけられてはっと意識が集約されて。気がついて首を下に曲げれば状況とは不似合いな遊び心さえ感じさせるような、実に子供らしい、それでいて頼りがいの見える兄貴分の視線がそこにはあった。…この子供は一体いくつなんだろう。ともかくとしてまずは動けと思考で再確認が行われたので、ほんの小さく口角を挙げさせながら眼鏡を整え同意の返事をし服を軽く整え、そしてそっと差し出された燈の手を握り。きっと私は、日常特有にあるしがらみから一度解放されてみたかったのかもしれない。途方に暮れそうな現実感が湧いてからやってくるなどと随分と遅いものだが、そう自覚するのだった。しかしながら。同時に私以外の人たちの、まずは動こうとする前向きさが眩しいものだ。私は先に考えばかりが回って足踏みをしてしまうだけだから。まだ今は、足元の土が柔らかい。)
「…そうだ。2人とも(IDW、霖之助)同行してくれてありがとう。私は身体がよく動く方ではないから、とても頼りになる」
(ケミカルライトをパーカーのポケットにゆっくりとしまう。気がつけば兄弟の先行に手を引かれて歩く形になっていながら、ふと思い出したようにそれぞれでしっかりとした装備で、それでいてそれぞれ別方向で人あたりのいいIDWと霖之助の方へ向き、まずはついてきてくれることに感謝を述べて。それに加えて、さらっと戦闘云々は2人に任せると伝え。私は何をするか…)
>詩乃
(ほんの少しだけ持ち直したように口角がすっと上がる詩乃の表情を兄弟も安堵して見上げ。燈が手を引いて歩き始めると彼女の思考も緩やかに前へ進みだしたようだ)
玲士(れいじ)「詩乃、…詩乃には頼みたい事があって。その山小屋の床に挟まってて落ちてた。…字体は漢字に似てるようなんだが。何と無く漢文に近い。」
燈(ともり)「僕達、マダ読メナイ漢字、沢山書イテル…。詩乃、読メル?」
(玲士はそう振り返って詩乃を見上げながら着物衿の懐から三つ折りにした古そうな紙を彼女へとゆっくり差し出して、恐らくこの山中を訪れた者が何かを発見して写生したのであろう風景と文字が記されているのだが。気付かずに落としていったようだ。何と無くそれの内容は不思議な場所を見付けたような内容だ。そもそも異世界なのに漢字文化があるのは驚きだが、日本の漢字というよりは中国の漢文寄りでいて。まだ習っていない漢字がある為に兄弟も読み取れず)
玲士(れいじ)「燈は家庭教師が来ても遊びに行ってるからだろう?…武士は強いだけじゃなくて…儒学と朱子学はせめて身に付けないとって父様がいつも言ってる。」
燈(ともり)「ンゥ、僕、身体動カス方ガ好キダモン…。難シイノ、分カンナイヨ…。」
【兄弟が見付けた紙】
近くに滝があり、断壁の崖が鉛筆のようなもので描かれているが。崖の下に描かれていたものは鉛筆の黒鉛が擦れて消えかかっている。
(以下、記された文書)
北緯36 東経136
我レ行三.カントス 崖下ニ.ニ 南南北一.ノ
有三.リ 場所ニ 不思議一.ナ
近付三.ケナイ 弾ニ.カレ 何故一.カ
>玲士 燈 詩乃
霖之助「え?ま、まさか玲士君僕のご先祖さまの事知ってるの!?そうだよ、僕の家は上泉信綱の末裔なんだ。・・・まぁ、回りの人達からはどうせ自称だろとか言われたりするんだけどね。でも、自称でもなんでも僕はあの先祖さまと同じ名字なのは誇らしいんだ。ふふ、手伝ってくれようとしてありがとう燈君。薪割りは僕もあまりやったことはないけど、一人で大丈夫だからまた今度僕の事助けてくれるかな?」
(自分が通っていた高校ではあまり上泉信綱のことを知らないひとが多く、また知っていたとしても自分との繋がりを否定されることが多かったため玲士から先祖のことを聞かれれば嬉しそうにしながらそう答える。その後、小さい体ながら自分の事を助けてくれようとする燈を微笑ましそうにみつめ、また助けて欲しいと話す)
「え・・?急にどうしたの詩乃さん、そんな改まっちゃってさ。僕は感謝されるようなことはなにもまだしてないよ?それに、感謝しなきゃいけないのは僕の方だ。詩乃さんはこんな状況下でも落ち着いていて、回りの事をちゃんと見てて凄いなって思う。僕はそんなこと出来なかったから、きっと僕一人だけじゃとっくに死んでたかもしれない。だから、こっちこそ・・・ありがとう詩乃さん」
(彼女から急に感謝され、自分自身役に立ってはいないと感じていたから一瞬困惑したような表情を浮かべるも、この世界に迷い来んでから自分の行動を振り返ってみると行き当たりばったりな側面が強かったため、落ち着いていて行動している彼女にこっちが感謝しないといけないと感じ頭を下げる)
>28
IDW「光源はひょっとしたら重要になるかもしれないし礼には及ばないにゃ!おにーさん(霖之助)、場所が場所だからその辺(必要な情報らしい情報に乏しい点)はしょうがないにゃ…安全な場所…見通しが良くて、且つ直ぐ逃げられる場所が野営するならベストだにゃ」
(ケミカルライトを手渡しつつこの先気の利いた光源が得られるか分からないので寧ろ必須だと言いつつ、この先に目指す場所は監視といざという時の退避時間が稼げる様な場所が良いとどちらかと言うと物騒な目線からのモノの考え方を口にする猫耳戦術人形。尤もそんな都合がいい立地が果たしてこの先にあるかは分からないが…)
>31
「そうにゃ、第三次世界大戦――大勢人が死んで沢山国が消えたにゃ…ま、結構昔の話だにゃ」
(彼女が居た世界に於ける十数億単位の膨大な人命と沢山の国々が消滅した三度目の凄惨で終末的な世界大戦、WW3の話、それを別段気にする訳でもなくさらりと口にしつつ)
「む~そんな笑うことはないにゃ!…え?、これ(ちゅーる)より良いモノ!?――ホンとかにゃぁ~?でも興味在るにゃ!…というか別にそんなので釣らなくたってわたしは皆を守るって点は信じてほしいにゃ~わたしみたいなT-Doll(戦術人形)は人間を護る為にも存在している様なモノだからにゃ。」
(まんま猫な好物に関して態度も含めて“自由すぎる”“猫みたい”という兄弟の突っ込みにぷくーっと頬を膨らませて反応しながらも“もっと良いもの”という言葉に惹かれつつ――人間を保護するのは戦術人形の勤めだという理念には忠実らしく、もう少し信用してほしい旨の言葉を呟き)
>32
「あんまり気負わず気楽に行こうにゃ!ナガンバアちゃん辺りが居ればウォッカの一杯くらい景気付けに振舞ってくれそうだがにゃ~了解にゃ!下見と斥候はお任せにゃ。」
(影原のあれこれ背負いがちな様子を感じ取った猫耳人形は、この場にいない同僚のウォッカ好きをふと思いだしつつ――彼女から礼も併せて任せられた事に関してはお任せあれといった様子で、自然この場の面々の先に立ってスカウトとしてサブマシンガンを構えながら4mほど前に先行し常に警戒する。腰を低くしつつ慣れた様子で周囲を観察しつつ異常があったら即座に皆に伝えられる様にしているようだ。)
≫影原詩乃、燈/玲士兄弟、霖之助
>霖乃助
玲士(れいじ)「勿論っ、…戦国時代ではかなり有能な剣豪だ。末裔というなら胸を張って誇るといい。剣聖の伊勢守(いせのかみ)か…、剣術が達人揃いの家系だと聞く。…凄いな、まさかその子孫と出会えるなんて。」
燈(ともり)「戦国武将っ?凄イっ…!戦国武将ノ子孫ニ会エタノっ、オ父サンニモ自慢出来ルネっ?」
玲士(れいじ)「ああ、父様も流石に驚くなっ?霖乃助、無刀取りは出来るのかっ?後で新陰流の他の型も見てみたいぞ。」
("祖先を知っているのか?"と照れて嬉しそうにしている彼の表情を兄弟で見上げながら勿論だと兄の玲士は興奮が冷めない様子でいて。しかも本当に子孫だと聞くと二人で"そんな人に出会って父親にも自慢出来るぞ"と盛り上がりながら玲士は矢継ぎ早に質問してしまって。彼から励まされた燈も嬉しそうな笑顔で「…ウン!次何カオ手伝イスル…!」と元気良く返事を返し)
>アイディ(IDW)
玲士(れいじ)「第三次世界対戦…、」
(アイディの居る世界では人類の大半が滅亡するシナリオを辿っているらしい。自然の大災害でも無ければ人類自らがそれを引き起こすという事実には何と無く幼いながらに黙ってしまうものの。目の前でコロコロと表情の変わるIDWに玲士はクスッと笑って)
玲士(れいじ)「ん、本当だ。…アイディは人間を護る為に存在してるようなものなのか?…うん、分かった。じゃあ信用する。名乗るのが遅れたな?俺は玲士(れいじ)、こっちは弟の燈(ともり)だ。」
燈(ともり)「…ヨロシクネ?アイディっ。」
(彼女の住む世界はその大半が目の前に居るアイディ達(自立人形)らしい。"その世界で人類に希望の道筋は残されているのだろうか?"そんな疑問は何と無く、この明るい性格で皆を護ろうとする頼もしい人類の相棒を見る限り不安は薄まるのだった)
>all
ー山小屋ー
玲士(れいじ)「この洗った鍋に井戸水を沸かしてるから、詩乃は火を見ててくれ。燈が細菌もかなり少なくて人間も飲めるって言うけど…念の為だな。落ち着いたら、その紙に書かれた事が分かり次第皆に教えて欲しい。」
(玲士は着いて早速、山小屋の暖炉に残った薪へ火を焼(く)べて。明日の朝まではやはり心許ない薪の量を見た後、詩乃に顔を向ければ鍋の火番を頼むと話して。屋内に吊るして干してある厚手のブランケットを端から取って"ん?"と女性である詩乃へと両手で渡し。燈も詩乃を見上げながら「オ日様ニ当タッテ、虫サン居ナイ、大丈夫っ」と、かなり目が良いのかブランケットに虫が喰っていないと笑顔で話して)
玲士(れいじ)「霖乃助、薪の割り方を教えるから来てくれるか?アイディー、お前は周辺を警備してくれ。何かあったらすぐ人間の詩乃と霖乃助に報告。山小屋に居る皆を頼んだぞ?」
燈(ともり)「アイディ、美味シイオ魚、捕ッテ来ルカラネっ?」
(薪割りをあまりした事が無い霖乃助へと幼い顔を向けて見上げながら教える旨を伝えると軍人であるアイディには屈めと言うようヒョイヒョイと片手で彼女を招き、山小屋に干してあったブランケットのような毛布をアイディにぐるりと巻いてマントのようにするなり防寒用に前を結んでやり。燈に至っては飼い猫のご飯を捕ってくるような口振りで。周辺警備を任せながら手を離すと霖乃助と薪の割り方をレクチャーすべく兄弟二人で外へと向かいながら)
>IDW、霖之助
影原「……私は。私にできることをしているだけだよ。少なくとも頭を下げられるほどのことはしていない。私にはそれだけだから。あなたも同じことだろう?」
「…ああ、そうだな…では、ひとまずは歩くとしようか。ああ」
「…後々イーブン、あるいはおつりがきてしまうくらいになる。私は…恥ずかしながら運動はからきしだからね。違うだろうか。…では行くとしよう」
(いきなり褒められて内心やりづらい気持ちになりながら、頭を下げて感謝をされることは自分には過ぎる事だとそのまま伝えて。私ははっきり表すならば諦観にいるが故に表立った動揺がないだけだ。考え事にしばしば沈黙するのがその裏づけであり。加えてそれは危険により近づけば近づくほど現れる自己保身からだ。彼からは、恐らくそれが落ち着いているように見えたのだろう。ともかく自分は自分に出来ることをしたに過ぎないと伝えては、今度はIDWに顔を向けて、励ましにさりげなく同意しながら、やがて銃を構えては先行し始めた頼りがいのありそうな彼女の背中について行こうとして。そして自分もついて行こうかと一歩踏み出したところで上泉に振り返っては、暗にIDW含め彼に守られることでそれくらいはないようなものと伝えるだけ伝えて、そのまま前へ向き直りIDWについて行き)
…
>兄弟
「…分かった。こっちはやっておくよ。刃物には十分気をつけるように。」
「それはあなたが使うといい。まだ日の高い今でさえ外は冷えるからね。私はこれ(暖炉の火)で暖に与るとするよ。」
(しばらく後ろから作業風景を見守っていたが、随分と慣れているものだ。いつだったか、学校行事で私が昔似たようにして火を起こそうとした時は天邪鬼のように点かなかったくせに、彼(玲士)がやった時は友人に応えるかのようにすぐに点いて、次第にその勢いを増している。最も、テクノロジーに頼り切りな私に火が上手く扱えないのは、…まさしく火を見るより明らかか。一人で納得していると同時くらいか、一通りできたとみてこちらに向いた彼の話を聞いては、あとはやっておくと返事して。こちらを向いてブランケットを差し出してくる2人の視線を受けては、すっとそれを返して兄弟のどちらかで使うようにと話して)
「………さてと。(…何か妙だ…)」
(兄弟を見送ったところで暖炉の前に振り返っては、ゆったりと腰掛けて渡された紙を両手に持って広げて観察する。絵はどこかにある山の景色を描いたもの、というのはいいとして。そこに添えられるように書かれた漢文が気がかりになる。ここが仮にあの兄弟の言う異世界であるならば、ここに書かれている文字が漢文なのは不自然である。しかしながら、事実この紙はこの世界で見つかっており、筆跡自体もとても古い。…となると、他に私たちのような人間が過去別に現れていて、それがこれを書き残して死んだと考えるのが妥当だろうか。つまり絵はこの世界にある場所を描いたものと考えるのが自然だろう。より詳細に知るためズレた眼鏡を整えては、古い記憶を頼りに漢文を読み解こうとして。その間、集中度に比例して猫背が強まり)
>玲士 燈
霖之助「もちろんだよ!でも、玲士君って結構詳しいんだね。言っちゃなんだけど上泉信綱ってさ、武田信玄とか織田信長とかメジャーな武将に比べたらちょっとマイナーじゃない?もしかして、歴史好きだったりするのかな?」
(双子組から汚れの一切ないキラキラとした目で見られれば、自分も満更でもなさそうに微笑み新陰流を見せることを同意する。その後、小さい体ながらこの場を円滑に回そうとする玲士に「凄いな、僕なんかよりよっぽどお兄さんだ」と尊敬と少しばかりの嫉妬じみた感情を向けつつ、後をおう)
「うん、ありがとう。ぶっちゃけた話僕薪割りは苦手だから普通に助かるよ・・・ふふ、そう謙遜しないでよ。僕はただ本当に凄いと思っただけさ、それでその漢文どう?読み解けそう?」
(玲士に対して礼を告げると、彼女の言葉を受け取り少し乾いたような笑みを浮かべながらそう告げる。そして、自分も先程出てきた漢文に興味あるのか作業をしながら問いかける)
>霖乃助
玲士(れいじ)「うん、武士の子はまず歴史から學んで…一番始めに習う剣豪が霖乃助の御先祖様。"上泉伊勢守"だ。…何を言う、その信玄が自分の名の一部を名乗れと惚れ込んだのが信綱(のぶつな)(本名:上泉 秀綱)の由来だろう?俺達の時代では全くマイナーなんかじゃないぞ?流浪の旅に出て剣の道を突き詰める…寡黙な武士で無骨な感じがとてもカッコ良くて好きだなっ。」
(少数派と聞けば"とんでもない"と玲士は首を振って、武家の子供は先ず読み書きと歴史を学ぶ事を話しながら彼の御先祖様が一番に習うものだと上機嫌に話して。要は武家の子供達にとっての憧れの偉人で、そんな先祖の血筋である彼からまた直々に型を見せて貰うと聞けば「ありがとう…!良いのか?絶対だぞっ…?」と嬉しそうな笑顔で)
―窓辺近くの薪割り場―
玲士(れいじ)「…ん、俺や燈は山に慣れてるだけなんだ…。男手と言える力やそれに見合った背丈があるのは霖乃助、お前だけだから頼りにしてるぞ?」
燈(ともり)「僕、霖乃助ミタイニ大キクナリタイ…!」
玲士(れいじ)「まずは燈がニンジンを食えるようになって…、霖乃助の型が出来るようになるまでは日々鍛練の賜物だ。」
燈(ともり)「出来ル…カナァ。」
玲士(れいじ)「霖乃助、腰に力を入れるのと…あとはこうやって軽く先に木の断面に突き立てて叩き割るだけだ。」
(窓辺から中の詩乃と彼が会話出来るような位置で佇むと、薪割り用の小さい手斧の握り方を先ずは霖乃助に見せ。トス、と薪の断面に刃先を入れてからコンッと軽い力で下の株へ叩き付けると綺麗に割れて。もう一度薪を立てては真上から力の限り振り下ろすのでは無く、またもやトスッと刃を木の断面に落として割れる小気味良い音が鳴り。何個か見本に細く割っては一旦止めて背の高い霖乃助にはブランケットでは無く新しい手拭いを渡そうとし「地味な作業だけど…、体幹も必要だから汗をかく。水筒をここに置いておくから、大変だけどあの薪の山の高さ位まで割っておいてくれるか…?俺達では少し難儀なんだ…。」と、薪割り場にある小山の薪を指しながら背高い霖乃助に兄弟二人でお願いして。水の入った水筒を窓辺へと置いてから玲士は小さい顔で"頼んだぞ?"と霖乃助を笑顔で見上げつつ斧の柄を彼に渡そうとし)
>詩乃、霖乃助、(アイディ(IDW))
玲士(れいじ)「…じゃあ行ってくる。日が暮れるまでには二人で戻ってくるから、それまでは辛抱だ。」
燈(ともり)「ウゥ、スグ、帰ッテクルネ…」
(何だか皆と離れるのが既に嫌で泣きそうな燈を見ながら兄の玲士は今晩の食糧の為に"行くぞ?"と弟の小さな手を引いて)
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