隣国同士の王子様は仲がいい(〆)

んぅ、ん…(相手からの触れるだけの口付けと優しい愛撫に今自分の身体を抱き締めているのが相手なのだと気付いたのか不安な声色は落ち着きを取り戻し、それと同時に漸く微睡みから意識が浮上し目蓋をゆっくりと開けば「アル、にぃ…いたぁ」と安堵の混じるやや蕩けた表情で呟いて)

「夕食は置いておきますので、早めにお召し上がりください」(相手をぼんやりとしながら見つめていれば、執事が来て、夕食を机に並べてくれて、2人に伝えて出て行き、「じぇる、ごはんだって」と小さく言い)

ん、食べる…アルにぃと食べるぅ…(相手の執事からの声は聞こえていたものの、相手からの声かけに反応し、相手とご飯を食べたいと舌足らずに伝えて)

ジェル、身体だいじょーぶ？(まだ若干ふわふわとしているも、だいぶ起きればそう尋ねて、相手の髪を撫でて、ゆっくり起き上がり、おいでと言うように腕を広げて)

ん、へぇき…(相手に髪を撫でて貰えば幸せそうに頬を緩ませながら問い掛けに返しては相手の胸の中に身体をポフリと預けて)

んしょ…(相手が胸の中に来ると、そのまま抱っこするも、小さく声が漏れ、「ジェル、おっきくなったねぇ」と言い、夕食の置かれたソファーへ連れていき)

へへ…俺だって、大人の男になったんだもん(相手の腕の中でワンピース姿のままで幸せそうにそう呟いては相手のなすがままになっていて)

でも、今は可愛い女の子じゃん(相手をソファーに下ろしては、楽しそうに笑いながら言い、相手の隣に座り、ふとさっきまでは夢心地だったため、気付いていなかったが、執事がいた事を思い出し、相手の格好を見ては、「アイツだから特別に許すけど、まさか見せちまうとは…」と悔やむように呟いて)

…じゃあさ、他の人に俺の女の子の姿、見せちゃったバツ…アル兄がしてくれたら、次は他の人に見せないようにすることで許してあげる(相手の悔やむように呟く姿を見て、自分の今の女の子のような姿を相手の執事と言えど他人に見せてしまったと後悔しているのだと思えばまた相手に対する悪戯を思い付いてしまい。相手の頬をツンツンと指で突っつきながら相手がやってしまった事への罰を受け入れるなら自分は気にしない、と伝えてから「してくれる？」と相手の顔を覗き込むように首をかしげて)

え、罰…？わかんないけど、受けるよ(次からは絶対に着替えさせようと思っていたが、相手に罰を受けるなら気にしないと言われ、不思議そうにしつつも頷いて、「どんな罰？」と尋ねて)

ん、とね…俺に着けてほしい女の人の下着とか、お胸の下着を各々数着買って、俺にプレゼントして？(相手からの了承を得れればフフ、と少し悪戯っ子の笑みを僅かに赤らむ顔に浮かべては相手の耳元で罰の内容を囁いて)

！！そ、それは…！(相手から伝えられた罰の内容に、顔を真っ赤に染め上げ、女性服の店ですら、少し躊躇してしまうにも関わらず、下着をプレゼントしろと言われ、無理というように首を横に振って)

…アル兄、さっき罰受けるってちゃんと自分で言ったじゃん(相手の首を横に振る様子を見て少し眉を下げ寂しげに先程言質をとった内容を復唱しては「アル兄、嘘ついたの…？」とこれまた寂しげな表情と声色で投げ掛けて)

そ、それは…うぅ…(相手に言質とったと言われ、更に寂しげに嘘かと言われると、相手には嘘だけはつかないようにしていた為、どうしようと揺らぎ、恥ずかしさから、少し涙目になりつつ、「…がんばる」と言い)

ありがと、アル兄。大好きだよ(相手もかなり悩んでいたようだったが、結果頑張ると言って貰えれば相手の身体に抱き付きながら感謝の言葉と相手への愛の言葉を伝えては「そんなアル兄に特別…アイリスについてってもらうのでも良いよ？勿論アル兄が選んで買ってくれるの大前提だけど…」と女性服のお店やその販売コーナーへの案内や選ぶサポートを相手の側室であるアイリスに助力を求める事は問題ないとあくまでも自分へのプレゼントを相手が選び買ってくるのが前提であることを併せて話して)

！…アイリスになんて説明するんだよ(女性であるアイリスに助力を頼んでもいいと言われ、少しは入りやすくなると思ったが、
その前に、アイリスにどう説明して連れて行ってもらうか悩んでしまい、相手が着用すると説明するわけにいかない上、アイリスの為というのも、違うと思い)

…それ、だけどさ。実は今日、アイリスにお願いしてるの。俺、見た目だけでも良いからアル兄の奥さんに早くなりたいから、もしアル兄に俺用の女の人の服とかそういうの買いに行きたいって頼まれたら何も言わずに一緒に行って欲しい…って(相手の悩みの言葉を聞いては少しだけ結ぶように閉口していた口を開き、正面からの抱きつきを止め、相手の膝の間に座るように姿勢を変えて。そうしてから今日の午前…アイリスとのお話の間、人払いを済ませたタイミングでアイリスに頼んだ内容をポツポツと、相手の手を自分の手で優しく包み込みながら相手にも伝えて。勿論すぐに相手の顔の方を見上げ「勿論、アイリスにも俺のこの女の子の姿はアル兄との約束だから見せれないって言ってるし、アイリスは分かったって言ってくれてるよ」とあくまでも自分は自身の女性の姿をアイリスにも見せるつもりはない事やそれに対するアイリスからの了承も得てると伝えて)

！…罰は言い訳で、はなからそのつもりだったろ(相手から説明された内容を聞けば、その用意周到さに、自分の罰はただの名目で、元より提案する気だったのではと言い、相手を抱き締めては、「じゃあさ、ご飯食べたら、明日にでも行きたいって話してみよ？」と言い)

へへ、バレちゃった(元々は自分が戻る頃合いに相手に提案し、またお泊まりしに来る時にプレゼントしてもらう予定だったそれを罰と称して早めただけ、その事実に相手が気付いた様子にケラと笑いながらバレたと返し。そうすれば相手から早速明日にでもと言われれば予想より早い相談に「え、明日…？」と少し驚きと照れの混じってる表情を浮かべつつ問い返し)

俺たちとアイリスの3人で街に遊び行きたいなって思ってたし、ちょうどいいじゃん？(驚いたような照れているような顔をする相手を見ては、元々3人で遊びに行きたいと考えていたことを伝えて、「でも、アイリスに聞いてみて大丈夫そうなら、だけどね」と言い)