隣国同士の王子様は仲がいい(〆)

あ、そうだ
ジェル、薔薇の花言葉知らないでこれ選んだだろ(嬉しさから少しの間抱きついていたが、そういえば相手は花言葉については知らなさそうだと思い、相手にそう言っては、相手から貰った2色の薔薇のブローチに触れて、｢なんでこうも俺を喜ばせるのが上手いかな…｣と呟いて)

…？花、言葉…？(相手から確認するように問われた言葉に首をかしげ、小さく復唱して。相手の呟く言葉も聴こえてはいたが、自分の知らない事にどう言うことだろう、と思っていて)

薔薇はさ、色や本数で意味が変わんの
赤は『あなたを愛しています』、黒は『永遠の愛』だよ(相手の様子にやはりかと思いつつも、教えてあげて。話していれば徐々に恥ずかしく思え、顔が赤く染まり)

え、あ…(相手から説明される言葉に相手以上に顔を耳まで赤く染め上げていき。知らなかったとは言えど要するに、永遠の愛で相手を愛している…そう告白してるも同義のプレゼントだったという事に今さらになって恥ずかしくなってきては相手の胸元、ブローチの横に顔を埋め)

しかもさ、2本だろ？
薔薇は2本だと、『この世界は2人だけ』になるんだよ(胸元に顔を埋める相手の頭を撫でながら、本数の意味を伝える頃には顔だけでなく耳まで真っ赤にしていて)

っ…(頭を撫でられつつ、更なる説明をされれば恥ずかしさでどうにかなってしまいそうで、ギュウと相手の身体に腕を絡めるように抱き締めては、恥ずかしいからこれ以上言わないでと暗に伝え)

ん、ごめん(相手が抱きしめてくれば、言いたいことが分かり、頭を撫でながら謝り、「俺の愛をジェルにいっぱいあげるから、覚悟しろよな」と言っては、相手の髪にキスをして)

っ、うん…(相手に頭を撫でて貰えれば多少の落ち着きこそしたものの、次いで告げられた言葉と髪への口付けに背筋を何かが這い上がる感覚を感じとり。相手の愛をいっぱい貰える、それがどういう意味かは相手と何度も身体の交わりをしてきたからこそ何となくでも分かってしまうもので、小さく相手の胸で頷いてそれを受け入れると伝え)

…っ、あ、はい、ありがとうございます(相手を抱きしめていれば、店員が運んでくれていて、申し訳なさげに声を掛けてくれて、慌てたように相手から離れ、席に座れば置いてくれて)

(店員が来たことで相手が離れてしまい、デザートを店員が配膳してくれ、去っていくのを見送り、デザート用のフォークを手にとって「アル、その、どうぞ…」と先程までの恥ずかしさが完全に落ち着きを取り戻しておらずオズオズと手渡して)

あ、りがとう…(相手からフォークを受け取るも、恥ずかしさは変わらず、若干詰まり気味にお礼を言い、ガトーショコラを一口食べるも、味が分からずにいて)

(自分もデザート用フォークを手にとってアップルパイを食べるも、パイのサクサクとした食感は分かるものの、恥ずかしさであまり味が分からず。それでも、味の感想を言わなくちゃと思ってしまえば「で、デザート、も…おい、しいね…？」と辿々しい口調になりつつ相手にそう話し掛けて)

えっ…あ、う、うん？おい、しい…かも(味も分からぬまま食べ進めていたが、相手に言われ、とりあえず言っておこうと同意するも、無意識に曖昧な言葉になっていて)

…アル、その…(相手からの返答も曖昧であるなんて気付ける訳もなく食べ進め、あと一口、と言ったところで食べ進めるフォークの動きを止め、相手に一度声をかけ。僅かな閉口の後に「…この後、だけど、さ…戻って、アルと、二人きりに、なりたい…」と次…というよりは相手の住まう城への帰還と二人きりの空間をねだり)

じゃあ、帰ろっか(味も分からないまま食べ進めていれば、相手に2人っきりになりたいと言われ、顔を赤らめたまま帰ろうと言い、「戻ってもまだ夕食まで時間あると思うし、2人っきりになれると思う」と伝えては、最後の一口を食べ終え)

ん…(相手からのねだりに対するOKを貰えればコクリと頷いては最後の一口を食べ終え、フォークを置いてご馳走さまでした、と手を合わせて)

ご馳走様でした(相手と同じように手を合わせてご馳走様と言い、鞄等を持てば、「じゃあ帰ろう」と声を掛けては、レジへ行き、会計をして、「すごく美味しかったです」と言い)

(相手から帰ろうと促されれば頷いて立ち上がり、相手の半歩後ろを無意識に歩いては会計を終えた相手の隣でペコリと頭を下げて相手と共に店を後にしては相手の腕に自分の腕を絡め、そのまま指を絡めるように手を握り相手と帰路について)

…っ(相手が腕を絡めてくると、恥ずかしさに顔を赤くして、手を握り返しながらも、先程の事もあってか、極力相手を見ないようにしつつ自宅へ向かい)

(相手と距離を近付けたままなのは良いものの、恥ずかしさからどうしても声をかけづらく、相手との会話もないまま歩いていき、気が付けば相手の住まう城が近くに見えてきて)