臣下 2023-01-08 21:16:01 |
通報 |
おいおい…、危ないことだけはやめてくれよ?
…近々、城でパーティーがあるんだ。確かあいつの名前も招待リストにあったはず。パーティーで手薄になった屋敷に忍び込む、とか?
( 相手がノリノリで調査に協力する姿勢を見せたことには苦笑しつつ、肩にのせられた手は自分と相手との他ならぬ信頼の証だと少しくすぐったく微笑む。確かに自分と相手しか信用出来ないこの状況。他人を頼るのも不安しかない。相手を危険な目に合わせたくはないという思いもあるが、ふと近々行われる貴族が集まるパーティーのことを思い出して。こういった社交の場にはかならず現れる相手のことだ、屋敷もきっと手薄になるであろうことは想像できる。しかし、リスクが全くないわけではない。顎に手を当ててどうしたものかと考えて。)
…ッは、善良そうなツラして、大胆なのを思い付くもんだな。…名案だ。
(ふと思い付いたように話した案は、この地位の彼が口に出すとは思えないほど大胆なもの。彼と発言とのギャップに思わず軽く口を開いて笑い声を立ててしまう。危険を伴うが不思議と胸中に不安は無く、むしろ刺激的でわくわくと胸躍らせるようで満足気に頷いて快く賛同を示し。屋敷に忍び込むとなれば見張りを抜けるのが最難関。自分一人でも遂行できるだろうが少々心細さもあり、主要な参加者であろう王家の彼がパーティーを抜け出せないものか駄目元でねだってみて)
レオナルドもそのパーティーには出席するのか?…アンタの手も借りられたら、その、心強いんだが…
…勿論。
断られたってついて行くつもりだったけどな?
( 名案だと褒められれば、少年のように嬉しそうな笑みを浮かべる。相手からの頼みには、無論最初から彼と一緒に行動するつもりだったとわざとらしく小首を傾げて笑い。所詮、パーティーの主催は国王である我が父。基本的には強制参加だが、主役でない限りいてもいなくても差程問題は無い。過去にも何度かパーティーを抜け出していたこともあるため、なれているのだ。危険は伴うことは承知だが、少年時代に戻ったかのようにワクワクとして。)
パーティーは3日後。当日、パーティー開始時刻に城の外で落ち合うとしよう。
…ありがとう。
__三日後だな、了解。頼りにしてるぜ。
(自分は多少危険を冒しても、企みが発覚したところで王宮を知る以前の暮らしに戻るだけだが、王である彼にはそうもいかない重い責任があるだろう。無邪気な笑顔を見ては年上には思えないような悪戯で愛らしい印象を受け、彼のそんな一面に弱い自分は若干の心配も口に出せずに真っ直ぐな信頼の瞳を向けてしまうばかりで。作戦は決まったがその僅かな心配から彼の傍を去るのが名残惜しく、立ち上がりかけて軽く腰掛けた状態でぴたりと静止すると、相手の方へ姿勢を向け直してはそっと遠慮がちに背に手を回し正面から抱きしめようとして)
…そろそろ戻らなきゃな……、でも…、なあ…くれぐれも気を付けろよ。
…あぁ。私も頼りにしてる。
( 相手の言葉からは色々な感情が読み取れて、己のことを本当に心配してくれているのだと分かるとほっと胸が温かくなる。立ち上がりかけた相手を不思議そうに見つめると、両の腕が此方に伸びてきて気付けば抱き締められていた。彼の温もりを更に求めようと自らも相手の背中へと腕を回し少しだけ力を込めて抱き締める。こうやっていると、どんなに疲れていても心が癒されていくのを感じ、相手の腕の中で深呼吸をして目を閉じて。彼をかえすのが名残惜しく、ぎゅっと抱き締めたまま呟くようにして言い。 )
…今日は、ハグだけ?
…ンだよ、欲張りな王子サマだな。
(抱きしめ返す相手の腕に優しく力が込められて、二人分の体温が溶け合うように抱擁の中に満ちては心の翳りも消えていくようで。徐々に肩の力が抜け深く息をつくも、縮まった距離で耳元を擽るように届いたいじらしい呟きにトクリと鼓動が高鳴る。荒い語調に反して甘やかすような響きでそっと言葉を返すと、背中に回していた手を緩めていき相手の顔と正面から向き合う位置へ身体を起こし。解いた手の片方を相手の頭の後ろに添えると滑らかな髪を撫でながらゆっくりと唇を重ねて)
まだ…帰りたくない。…朝まで傍にいさせてくれよ。
(/いつも素敵な王子様をありがとうございます◎ここで背後から水を差すのが非常に憚られるのですが、左右に関して聞き忘れておりましたので一瞬失礼します…!!
こちらは左右リバいずれも可能なのですが、そちら様の感覚としては属性のご希望はどうでしたか…?また、暗転から朝チュンのような軽く仄めかす描写は大丈夫でしょうか。)
ん…っ。うん…ずっと傍に居てくれ。
( 解かれた腕が己の髪へと伸びる。いつだって自分に触るときは荒っぽさなんて微塵も感じないくらい優しく、そんなところが堪らなく好きで。高揚する感情と同時に唇がそっと重なると、自然と目を閉じてそれを受け入れる。帰りたくない、そんな言葉が彼から聞けることが嬉しくて、片時も離れたくないと言う意味も込めて返事をすると、彼の骨ばった肩へと腕を伸ばし彼をこちらに引き寄せると自ら唇を重ね。)
(/こちらこそ!いつもありがとうございます。勝手に此方が右だと理解しておりました!が、リバもよいですね…。←
どちらかに決めた方がやりやすいのであれば、王子が右でもよいですか?
描写に関しましては、そのようにしましょう!)
…、愛してる…。
(高潔で美しい想い人が己への愛を誓うように肩を抱き寄せる。自分には贅沢にすら思われるこの幸福に、無意識のうちに囁くように本音を溢れさせると愛おしそうな表情で睫毛を重ねて口付けに応じる。柔らかな彼の唇を食むように幾度も繰り返し、口唇を開かせるように優しく滑り込ませた舌先で導くと口付けを深めていき。髪留めが頭に当たらないよう、撫でる手でそのまま艶のある髪を解いて、僅かにソファを軋ませ相手を押し倒して)
(/ありがとうございます、属性把握いたしました´`*それでは基本的にこちらが左でいこうと思いますが、固定でなくとも構いませんので気分によってリバにしていただいても大丈夫です!
頃合い良いところで暗転、また場面転換も自由に行っていければと思っております◎引き続きよろしくお願いします!)
…ッ。はぁ…っ。ニール…、
( 自分を幸福にするには十分すぎるその一言、一気に体温が上昇するのを感じながら、自分も同じ気持ちだと微笑みを浮かべる。相手の熱い舌先が唇を通して口内に滑り込んでくるのを受け入れると、時おりその隙間から酸素を取り込もうと熱の篭った吐息が漏れ出て。深い深い口付けに愛を感じつつ、気付けば視界いっぱいに映る相手と天井に、ソファに押し倒された事をようやく理解する。愛おしそうに彼の名前を呼ぶと、そっと伸ばした手を服の上から身体に沿わせ、彼のシャツのボタンに手をかけて。)
(/了解しました!
こちらこそこれからも宜しくお願いします。)
(相手の体温を求め、夢中の口付けに呼吸も忘れ思考を溶かす。彼に呼ばれる名の響きは、物心付いた時から孤児だった己の存在を示す唯一のものを認めてくれるようで。抑えられない慕情から、熱に浮かされた表情で相手の手へ身体を密着させて衣服を乱しては、繰り返し、繰り返し口付けを重ね、より深く相手の全てを求めるように腰へと手を回して_)
………………
……
(決行の三日後、パーティー当日。煌びやかな衣装に身を包んだ上流の者達が城内へと集う。人々の注意は社交界のあれこれに向き、日も暮れ薄暗くなった城外でその輪郭を滲ませる人影になど気付かない。目立ちにくい黒を貴重とした比較的タイトな服装で、彼との約束通り城外の門付近の適当な場所で合流を待つ。危険な場面には慣れているのかやけに落ち着いた様子で佇んで。)
そろそろ時間か……。
( あれから3日後。パーティー会場には次々と人が集まり、豪華絢爛な会場に色とりどりのドレスが花を添えている。始めから会場に顔を出すつもりはなく、適当に使用人を誤魔化しては、いつも選択しないような上下黒を基調としたシャツとパンツ、その上からフード付きのコートに身を包み。城外から抜けでる唯一の道を知っているため、あっさりと外に出ることができた。佇む彼のの姿を見つけると駆け寄り。)
…待たせたな。
ん…よく来たな。行こうぜ。
(装飾に富んだ普段の装いと違い、夜闇に溶け込む黒を靡かせて現れた彼は一瞬誰か分からない程で。しかし足運びと纏う空気で相手だと直ぐに分かり小さく頷きで答え、目的の方向を指差してから歩き始めて。人影のない裏道を選択したが、極力誰の目にも付きたくはない。他人の足音を警戒して感覚を研ぎ澄ませながら前方へ鋭い視線を向けて)
……奴の家へはこの道からだったよな?…人目に付く前に、急ぐぞ。
あぁ。急ごう。
( 彼と無事合流できたことにほっと胸を撫で下ろし。家に向かって足を進めていくうちに、緊張感が高まり鼓動が段々と早くなる。自分が知る限りでは目的地はここからそう遠くない場所にあり、それなりに大きな屋敷の前にはいつも守衛が立っていたはず。見えてきた屋敷を物陰から見つめるとやはりそこには2人の守衛が立っていて。)
どうする?
…ふ、…まあ、入り口は玄関だけじゃねぇ。
(見えてきた屋敷とまず直面した障壁である守衛の姿を思案する表情でじっと観察してから、やがて思い付きに悪戯な低い笑い声を短く漏らす。一点に留まった視線の先には、屋敷の側面に密着して生える庭の大木とニ階の小窓。二階まで届く高度はどれほどか分からずとも、危険であることは一目見て分かる。伸ばした指先でその木を指すと、白々しい口調で挑戦的に軽口を叩いて)
…あの木を使えば窓から入れる。…殿下、木登りのご経験は?
…なるほど。さすがだな。
ははっ…木登りの経験はないが、やってみようじゃないか。
( 頭のなかでどうするか作戦をいくつも立てているところ、全く違う角度から侵入する方法を見つけた相手に目を丸くさせる。この世に自分に木登りを勧める男はこの男しかいないだろう。こういう自分に思いつかない視点を持っている所がいいのだ。こちらも薄ら笑みを浮かべて木を見つめると、相手の挑発には笑いながらやってみようと述べる。運動神経には多少自信があるし、普段から身体は鍛えている方だ。あれくらいの木なら経験がなくとも登れるだろう。木の下まで上手く辿り着くと、さっそくその幹に足をかけ、手は1番下の枝を掴み上へと進み始め。)
そうこなくっちゃな。
…お…上出来だ、初めてには見えねぇ。
(突拍子もない思い付きでも聞き入れてくれる彼の、いい意味で王族らしくない柔軟性が眩しい。民衆が見れば卒倒しそうな光景だが、恵まれた敏捷性を感じさせるしなやかな身体使いに見惚れるように下から一連の動作を眺めては素直に褒め言葉を口にする。孤児からその日暮らしで生きていた頃は、危なっかしい事や体を張った仕事には日常茶飯事で、今も指先まで染み付いた感覚は衰えることはない。暫く彼を眺めてから、急ぎ追い付くように慣れた手付きで枝を掴んで身体を持ち上げ、素早く後を追って登っていき)
もう少しか…
おぉ、さすがだな。やはり経験者は違う。
( 自分でも案外上手いこと登れたと自画自賛していたところ、素早く自分に追いついてくる相手にはやはり敵わないなと純粋にすごいと褒めて。二階の窓のそばの枝まで辿り着き、窓を押してみると何故かいとも簡単に開き。こうもすんなりいくと逆にこの屋敷に誘い込まれているようで眉を顰める。自分に追いついた相手を見ると、どうする?と静かに聞き。)
…閉め忘れ?…なんか妙だな。
…チッ……嫌な雰囲気だ。
何か変なところはないか?窓周辺に細工があるとか、部屋の中の違和感とか。
(好意を寄せる相手に褒められては悪い気はせず緊迫した状況であるにもかかわらず口元をにやけさせそうになる。唇を引き結んで堪えていたのも束の間、不穏に開いた窓の金具の鳴る音にすぐさま表情を曇らせて思考を巡らせていく。暫く考え込むが自分の位置からは部屋の様子がよく見えず、より窓に近い相手へ行動を導くように返答しつつも、予想外の事態を思い浮かべては煮え切らない口調で小さく呟き)
無ければとりあえず行くしかねぇが…。
何も、なさそうだ。
部屋の中も…、至って普通だな。ただの空き部屋だ。
( 相手の言われるように窓枠から窓の隅々まで確認しても何も見えず。少しだけ身を乗り出し、窓から中へ入るとキョロキョロと辺りを見渡すが、真っ暗な部屋の中目を凝らすと何も無いただの空き部屋のようで。窓からゆっくりと中に降り立つと、改めて中の様子を伺い、相手に大丈夫だと目線で合図を送る。空き部屋の扉に手をかけるとその扉もすんなりと開き。)
…どうする。行くか?
トピック検索 |