匿名さん 2022-12-28 19:47:12 |
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分かった。ちょっと待ってて
(彼からのリクエストを聞きつつ、冷蔵庫を開けて中身とにらめっこ。小麦粉はある、牛乳もある、卵は――。取り敢えず一通りの材料が揃っていることは確認した。今日の朝食分くらいならなんとかなりそうだ、彼が食卓を準備してくれている横で此方もパンケーキ作りへと取り掛かり。此処で暮らす数年間は本当に学ぶことが多く、今では文字の読み書きに加え人並み程度の料理なら簡単に出来るようになった。慣れた手付きで卵を割っていき、あっという間にパンケーキを焼き上げれば彼の元へ)
完成!温かいうちにどうぞ
おいしそう…、ありがとう。
いただきます。
( 自分の元に届いた焼き立てのパンケーキを見ると、随分上手になったなと、つい親のような目で見てしまい。相手も一緒に食べようと彼が座るのを見れば、手を合わせ一口の大きさに切り分けたそれをぱくっと食べる。見た目通り美味しい味に感動すらして。味の感想を述べると、料理にしても文字を読む能力にしても上達がとてもはやかったななんて思い返し。彼は天才かもしれない。)
おいしいよ。
クロス料理うまくなったね。
ほんとに?…へへ、ルミエの教え方が上手いからだよ
(誉め言葉を受け、照れくさそうに何処か幼少期の面影が残っているような笑みを浮かべ。自分も両手を合わせると彼に続いてパンケーキを一口。ふかふかとした食感にほどよい甘さ、口いっぱい広がった成功の味。彼にも好評だったようで、失敗しなくて良かったとほっと胸を撫で下ろし。そのままぺろりと平らげてしまえば)
街に今から行くけど食材の他になにかほしいものある?
( 謙遜するまでもなくこれは彼の力、自分はそんなに教えたことはない。最もよく一緒に料理はしていたが。自分も平らげて「ごちそうさま」と言えば食器を自分と相手の分と重ねて台所へ。洗いながら、相手にこれから街に行く際に行きたい場所や必要なものはあるか尋ねて。)
欲しいもの……じゃないけど、久し振りにルミエと行きたいな。あの喫茶店
(片付けをしてくれた彼にお礼を伝えつつ、問いかけられた疑問には暫く思考を巡らせ。緊急を要して必要なものは特に思い付かなかったが、二人きりで街へ出る貴重なこの機会。折角なら何か思い出を残しておきたい。そこでパッと思い浮かんだのは過去にも訪れたことのある彼行きつけの例の店で)
あぁ、長いこと行ってないからね。
いいよ、ついでに行こうか。
( そう言われると長いこと行っていないな、とあの喫茶店のことを思い出す。薬草を届けるのも、食材の買い出しもそれなりに時間がかかりそうなので、その合間に休憩がてら行くのもありかもしれない。頷くと、洗い終えた皿を拭いて片付け、持ち物を確認して用意をして。)
やった!マスター、元気にしてるかな
(その返答に喜びの声を上げ、彼が用意する横で自分も先程持ってきたローブを羽織って支度を済ませ。お互いもう出掛けらる準備が出来たことを確認すれば、久々の二人での外出にわくわくと。最後にもう一度財布やら諸々の忘れ物はないかを確認してから、先陣を切って家を出て)
マスターも結構歳だからなあ。体調崩してなければいいけど。
( 彼が言う喫茶店の主は、それなりに年齢を重ねている為しばらく合わないうちに何か体調を崩していないだろうかと少し心配にもなる。元気よく飛び出した相手に小さく笑えば、移動魔法を使う為に手を繋がなければならない。「それじゃ、行こうか。」と相手に手を差し伸べて。)
(容姿を隠すようフードを被ってから、差し出された手をぎゅっと握り。彼の魔法により全身が光に包まれると、二人の身体は森の奥深くから街の入口へ転移され。直ぐに歩き出す前に一度彼の顔を見て、彼の手に持つ薬草の入った袋を指差し)
最初は…先にそれ、届けた方がいいんじゃないかな?お客さん、すごい欲しがってたんでしょ?
そうだね。
たしか、街の雑貨屋の店主だったはず。
( 相手の言うように先に薬草を届けた方がよさそうだ。薬草は街の雑貨屋の若い店主が欲しがっていたと記憶を思い起こし、そちらへ向かって足を進める。そうすると街のちょうど中心部あたりに店を構える雑貨屋があり、そこへ入ると自分と同じくらいか、もしくはそれより若いかもしれない店主が出てきて。)
【店主】
おお!あのときの!
本当に届けてくれるとは思わなかったぜ。すまない。礼を言う。
( 薬草の入った袋を見るなり、ルミエのことを認識したのか嬉しそうな顔をして。薬草の入った袋を受け取ると、指定されたお金を渡す。支払った金額はルミエが決めたものだが、市場に出回っている値段だとこれの倍はすると申し訳なさそうに。ふと後方にいる少年を見て、2人は兄弟だろうかとそういい。)
本当にこんな安い値段でいいのか?貴重な薬草なのに。
…そうだ、よかったら雑貨みてってくれよ。欲しいものがあったらサービスさせてもらうぜ。弟さんも。
弟じゃないよ、俺は――
(今回の依頼人は気の良さそうな青年だった。薬草を手に喜ぶ店主につられ此方まで笑顔に、その後の青年の発言には首を横に振って否定する。が、途中まで口を開いたところで一度言葉を止め。…自分は彼にとってのなんだ?血縁関係はないにせよ、自分と彼の間には本来の家族以上の関係値があることは事実。だがそれを弟してまとめられるのは何処か腑に落ちない。店主の好意を無下にしないためにも愛想笑いで場を流したが心はまだ引っ掛かったままで、気を逸らそうと半ば強引に彼へ話題を振り)
ね、ルミエ!折角だし雑貨みていこうよ!店主さんもそう言ってくれてるんだし
え?う、うん。
( 弟、と言われて自分も否定をしようとしたが、彼が先に口を開いた。しかしその後の言葉が出てこないことに?を浮かべ。確かに彼と自分は家族同然の間柄。彼が否定をしないならば自分もそれでいいかと気にしないことに。店の中を見て回ると色々な雑貨が取り揃えられており、見ているだけでも楽しい。)
なにか気になるものある?
……えーっと、これ!
(心ここに在らずで彼と共に店内の雑貨を眺めていたため、何か気になるものはあるかと問われても直ぐに答えることが出来なかった。自分でも分かる空元気である。慌てて近くにあった二つのリングからなるネックレスを手に取れば、それを彼へ差し出し)
これ?
なんか意外だね。でも確かにいいかも。
( 相手から差し出されたものをみると、まさかアクセサリーを選ぶとは思っておらず目を丸くして。しかしそのネックレスはとてもよいと感想を述べると、相手から受け取ったネックレスを店主の元へ持っていき。)
意外?あ…はは、そんなことないよ
(驚いた様子の相手には誤魔化すように苦笑い。まともに商品も見ず勢いで選んでしまったのだが、彼の手元へ渡ったネックレスは遠くからでも良いものだと分かった。会計など諸々を済ませてくれているあいだ、何処かそわそわ落ち着かない様子で彼を待ち)
…お待たせ。はい、どうぞ。
( 会計をすると、良い商品にも関わらず半額以下にしてくれ、逆に申し訳ないと思うも、お言葉に甘えてその金額を店主に払う。相手の元へ戻ると、袋に入れてもらったネックレスを彼に渡し。「今つけたい?」 と聞き、もしつけるのであれば、つけてあげようかと申し出て。)
…ううん、今はいいや
(ありがとう、と差し出されたそれを受け取り。彼からの申し出は嬉しかったが、なんとなく気分が乗らず首を横に振ってやんわり拒否を。ネックレスの入った袋はローブのポケットに突っ込むと、雑貨屋の店主にお礼を言ってから彼の手を引っ張って店を出て)
次、どうしよっか?買い出しは最後でもいいから……
喫茶店いこうか?
( こちらの申し出には首を振る相手に少し不思議そうに思いながらも、手を引かれるままに店を出る。そういえば、あの喫茶店に行く予定だったなと思うと、買い出しは後にして先に其方へ行こうかと提案をして。)
そう…だね。うん、早く行こう!
(もやもやした感情を払拭するように笑顔を作り、彼からの提案には明るい声色で同意をし。自分があれだけ行きたがっていた念願の喫茶店である。中々二人で出かける機会がないからこそ、やはり折角なら今日の外出は楽しいものにしたいと)
( 相手の様子も元通りになったので安心し。そこからそう遠くない場所に喫茶店はある。すぐに辿り着いた目的地は、久しぶりに訪れたが変わらない。中に入ると、いつも通りマスターが出迎えてくれ、少し会話をするといつもの席に腰をかける。メニュー表を眺めると、相手にどうするか尋ねて。)
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