匿名さん 2022-12-28 19:47:12 |
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(相手の口から発せられたのは、己に向けられた告白だった。彼女の様子から心の何処かでなんとなく察していた部分もあり、あまり驚くこともなく。こうして好意を向けてくれたことは嬉しくても自分には何年も前からずっと想いを寄せている人がいる。告白を受け、暫くの間を開けた後困ったよううに)
ありがとう。――でもごめんね、俺は…リリーさんの気持ちには、応えられないかな
【リリー】
…そう、なんだ。
もしかして、だけど。好きな人いるの?
( 彼の返事に明らかに落ち込む様子を見せるも、どこか分かっていたように彼の好きな人について話をして。なんとなく告白の返事から、そんな雰囲気を感じ取ることができて。それならば、仕方ないと諦めがつく。)
――うん。昔からずっと好きな人がいるんだ
(名前は明かさなかったものの、“好きな人”の存在は隠すことなく頷いて。今は自室に居る筈の彼を頭に浮かべつつ、ほんの少し照れくさそうに俯いてから、改めて目の前の彼女へ視線を戻すと「だから……ごめん」想いに応えられないことへの謝罪の言葉を続け)
【リリー】
そっか、なら仕方ないね。
…急にお邪魔してごめん。また街に来たらお店に来て!その好きな人に渡すお花選んであげるから。
( 彼の返事には頷いて。笑顔を作ると、また店に来て欲しいと明るく話し。どこかその様子はすっきりとしているようにも見え。)
ありがとう。じゃあ…その時は遠慮なくお願いしようかな
(彼女の言葉に背中を押された気がする。相手の笑顔につられるように口角を上げると、素直な感謝の言葉と共に笑ってみせ。もう彼女に対して抱いていた蟠りのようなものは綺麗に消えてなくなっており、残ったのは純粋な友情関係で)
( 盗み聞きをしていた訳では無いが、彼女が彼のことを好きなのは何となく分かっていた。階段を上り自分の部屋へと続く廊下で足を止めて会話が聞こえてくる。勿論、彼は彼女の告白を聞いて「好きな人がいる」と断ったわけだが、それが昔と変わらず自分であるかどうかを聞くことも、本当は彼女のような人と一緒になった方が彼のためになるのではと思ったことも、今の臆病な自分には言い出せない。なぜなら、自分は彼のことが好きだと気付いてしまったから。彼女が家の扉を出ていく音を聞き、1階へと下りると、彼の姿を捉えて。)
…帰ったんだね。
コーヒー飲もうと思うけど、クロスもいる?
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