名無しさん 2022-11-09 14:43:42 |
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う…きもちわるい、
( 太陽が眩しく照り付ける昼下がり、公園の裏手の自販機で購入したジュースの二つ目を取り出そうと身をかがめた瞬間むかむかと喉を上がってくる不快感に慌てて口を抑える。早食い競争なんて吹っ掛けたのはどちらからだっただろうか、毎回こうなるのを分かっていながら結局数日経てばまた面白がって勝負を始めるのだ。なんとか立ち上がり自らの腕で額を拭えば「キルアってば、ほんと負けず嫌いなんだもんな~」同じくらい自分も、なんて分かっていながらついついそんな事を呟き。もしかしたら、最近気付いてしまったこの心のもやもやを晴らそうと躍起になっていたのかもしれない。考えれば考える程に頭がショートしそうになる想いを思考から追い出すようにぶんぶんと頭を振っては、両手に持ったままの二缶の炭酸ジュースに気付き「あ」と小さな声を漏らして )
(/こちらもスレ立てありがとうございます…!スレタイのセンス最高に好みです。向こう側の左右についてもとっても解釈一致でしたので楽しみです…!私情によりこれ以降夜中までここを見られないため、少々悩みましたが僭越ながら此方一足先にはじめさせて頂きました。何か不備などあればまた仰ってください!必要なければ背後は蹴っていただいても構いませんので、今後ともよろしくお願いいたします…!)
…。
( 真上の澄んだ空から視線を戻したのは、自販機でジュースを買っている君のことが気になったから。今にもはち切れそうな腹を労るべく近くのベンチに座ってこちらに向かうはずの君を待つけれど、居ても立っても居られなくて立ち上がったのはココ最近のオレの気持ちまんまみたいだ。地面を靴で踏む度に嬉しくなるのはどうしてだろう?心は全く分からないけど、物理的に君との距離が縮まるからかな。「 どの口が言ってんだってのっ 」負けず嫌いなんて、自分達のためにあるような言葉をオレだけに限定するなんてさ。どちらかと言えば、ゴンの方がだーんぜん負けず嫌いだからな?と言わんばかりに。なぜか缶を手にしたまま呆けている君の目の前に立つと、面白そうに顔を覗き込んで。…何考えてんだろ。こんな調子になるのも今に始まったことじゃないけどさ。なんて、頬を軽くつまんでやる。ぐぐっ。「 ごーん、何突っ立ってんだよ。早くあっち座ろうぜー? 」
(/ 大変お待たせ致しましたー!;; キャーお気に召したようで良かったです…!!先レスありがとうございます…!もうもう素敵すぎるロルに可愛いゴンくんで泣き散らしております、、ありがとうございます(;;) こちらも解釈違いだったり何なりありましたら気にせず仰ってください…!!お返事しにくかったら何度でも描き直すので教えてくださいね.*・゚こちらこそ今後ともよろしくお願い致します!
いてて…もう、聞いてたんならもっと早く言ってくれても良いじゃんか!
( 突然、背後から掛けられた声にびくりと肩を跳ねさせれば野生獣並の反射神経で振り返り__見慣れたふわふわで銀色の髪の毛が目に入ると、安心すると同時に独り言を聞かれた恥ずかしさで頬が真っ赤に染まる。幾ら得意技だからって、絶で近付くなんて狡いよ。オレ達友達だろ?なんて心の中で文句を漏らしながら頬を抓られながらもじとり、不満げに睨みつけ頬を膨らませてみて。「あ、これ。」相手に顔を覗かれれば、手の中の缶に目を落とす。本来は自分と同じように膨れた腹に苦しんでいるであろう想い人を労わろうと買った飲み物だが__やはり、まだまだ自分は子供なのだ、悪戯心と好奇心が勝ってしまう。「…キルアも飲むかなって思って買ったんだ。あげる!」頬の痛みの仕返しとでも言わんばかりに心中にやりとしつつ満面の笑みで存分に振られた炭酸ジュースを差し出して、相手は気付くだろうか、とその後の反応を見守り。 )
(/あちら側でも長々と綴らせて頂きましたので、此処では自重させて頂きますがキルアくんもyngさんも可愛すぎて踊り出しそうです。双方とも併せてよろしくお願いいたします!《こちらの返信は結構です!背後会話にも沢山お付き合い頂きありがとうございます泣》)
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( だって、コロコロ表情を変えるゴンが面白ぇんだもん つい意地悪をしたくなってしまうのは仕方ない。プンスカと怒り、赤く染まった頬を膨らませてきかす睨みはまんまるの目のおかげか当然痛くも痒くもなくて、ホーント可愛いなぁコイツ。なんて呑気に表情を伺っていれば、不意にこちらを見ていた視線が落ちたから追うように君の手元を見つめた。…缶、が二本。キョトンとしていれば、君は嬉しい言葉を掛けてくれる。「 …え、マジ?いいの?さっすがゴン!サンキュー! 」気ぃ利くじゃん!なんて、純粋に目の前に広がる満面の笑みを信じてしまって。君に疑いを持つ訳なんてないのだ。早速!と目の前で缶をプシュッ!と開けた、と同時に予想だにしない噴射をまんまと浴びることになって。いくら能力だとかどれだけ腕利きが良くったってこればっかりは関係がない。ポタ、ポタ、と通り雨にでもあった?なんてくらい髪から顔から服から…見事に濡れて、数秒茫然とする後、缶をカキ、と握る。「 ゴン…おまえやったなー!! 」君を追いかけ回すために、全力で地面を蹴って。
わわっ!…ごめん、本当に引っ掛かるなんて思ってなかったんだって!!
( 反応を伺いつつ相手に向けて差し出した缶。それはあれよあれよという間に彼の手の中で、彼の手によって高く良い音を立てて弾けた。その瞬間飛び散る飛沫と、噴き出す飛沫を正面から顔に受けて濡れた相手の顔。期待しながら…きっと起こらないと思っていた展開に冷や汗が流れる。咄嗟に走り出し、真後ろから聞こえた怒りの叫びに心からの謝罪を返しながらも、なんだか段々と笑えてきてしまった。きっと、多分、キルアは前よりも少しオレに心を許してくれたのだ。自惚れかも知れないけれど、振り返った先に見えるずぶ濡れの姿が信頼の証拠を示してくれている気がして。__公園内の遊具や木を器用に跳びまわりながら逃げ続けるも、認めたくはないがほんの少しだけ走力は相手の方が上らしくその差はじわじわと縮まってゆく。埒が明かないと一際大きな木の枝に愛用の釣り竿を引っ掛け跳び乗れば「みててよ!キルア!!」なんて先程よりも良く振られたもう一缶を取り出し、自らジュースを被ろうとプルタブに指を掛けて )
許さねーからな!!待てゴン!
( 咄嗟に走り出した君の背中を追う、今までにもそんなことがあった。最初は絶対に縮まらない距離を確信していたのに、気づいたら君が近くに居ることが当たり前になっていて。我関せずな自分とは裏腹に、どんな困難にもがむしゃらに突き進んで来た君。正反対で、だけどどこか一緒で。地面を蹴っていく度に縮まる距離、それはきっと心も同じで君に感じた情は何を意味するのか我ながら理解し難いけれど。見慣れた背格好、釣り竿のシルエット。伸ばした手であと一歩の君を掴もうとすれば、宙に浮いた体を掴み損ねて不服そうな声を漏らした。「 あっ、ズリィ!」あっという間に木の枝へと着地する君…追いかけることもできるけど、何やら“みてて”という言葉に足を止めて目を凝らせば手に握られた缶を開けようとする様子に。「 おい、ゴっ、… 」君に同じ目に合ってほしくない、そんな感情が湧いたのも束の間止めようとするが、瞬く間に同じような目に合う君。…。何やってんの、と疑問が膨らむのに。それよりもこの状況が面白くて堪らずつい吹き出せば、「 あははっ、ゴンもびしょ濡れじゃん! 」なんて君と同じ姿のまま笑い転げて。
うへぇ~、びっしょびしょ!
( 勢い良く開けた缶からは案の定中の液体が噴水のように噴き出してくる。予想出来たそれをわざわざそれを顔面で見事に受け止めると、犬のように身を震わせて飛沫を払い、相手と同じずぶ濡れの姿で嬉しそうに笑って見せて。自分がジュースを被った瞬間から木の下で笑い転げている友人の元へストン、と降り立てば「へへ、これでお揃いでしょ」少々照れくさそうに頬を掻きそっぽを向く。実際、彼の顔を見るのが少し恥ずかしかったのだ。罪滅ぼしというつもりでやった行動。でも、心の中の熱っぽいもやもやを洗い流せたら、とも思っていたから…絶対、キルアにはこんなこと言えないけど!!__蝉が呑気に鳴いている。冷たい雫が滴って涼しいけれど、タンクトップが肌に張り付いて気持ち悪い。後先考えずにここまでやったもののはじめて周りの音が聞こえるほど冷静になると、乾いたらベタベタするかな…なんて心配が無いわけではなかった。「キルア~、いつまで笑ってんのさ」一向に笑いの止まる気配がない相手に少々呆れたような声で問えば、その場にストンと腰を下ろし胡座をかいて。 )
あっはは!ゴンってば、飲むために買ったんだろ?
( 生い茂る草原に倒れ込んでげらげらと屈託のない声を上げて笑う。オレに渡してきたのは単にイタズラだと割り切れるけど、相当罪悪感に苛まれたのか自分まで浴びてしまうなんてさ。カワイーとこあるよな。君が地面に着地するとほんの少しかき混ざった風が濡れた部分を撫でていって涼しかった。どうしようもなくおかしくて面白くて、涙すら滲む目で君を見上げればどこか照れくさそうにしている様子。自分でやっといて本当に、素直だよなおまえは。「 あー、お揃いだな 」些細なことなのに、君の好きな所が増えていく。_ヒーヒー言いながら腹を抱えていたが、君の呆れたような声でようやく落ち着きを取り戻してくる。「 はー、だってさぁ、まさかゴンまで…ぶふっ。」口を抑えて楽しそうなのはどうやら自分だけだ。いよいよ本気で呆れられそうなので堪えると、一度切り替えるために深く呼吸をしてから。手を伸ばして近くの君の腕をちょいちょい、と引っ張った。君に触れるとはっきりと浮かび上がる肌のコントラスト。下から見上げると茶色の瞳はこちらを覗き込んでいて、どこか太陽のような輝きを持つその目がオレとは違って純粋で綺麗だと思った。「 ゴメンゴメン。ゴンも寝っ転がってみなよ、気持ちいいぜ? 」
あっ、…そうだった。
( "飲むために買った"と相手から指摘されて、心底驚いた顔で目を見開く。あちゃ~、すぐまわりが見えなくなるの、オレの悪い癖なんだよな。気を付けてた筈だったんだけど。でも、そんな時にオレの暴走を窘めてくれるのはいつだってキルアだ。…そういうところが好きなんだよなあ。バツが悪そうに人差し指で鼻を擦りながらも、注意されたことが嬉しくなってにやにやと口角が上がってしまう。「あとで、また買いに行こうよ」何はともあれ、今回は彼が笑い死にそうな位に喜んでくれたので良しとしようか。…腕を引かれて、すっかり落ち着いて柔らかな草原に大の字に寝転がった同じ年格好の少年を上から覗き込むと、先程までびしょ濡れで笑い転げていた悪戯っ子と同じ人なのに、なんだか少し大人っぽく見えた。そんな表情に目を奪われてしまった動揺を隠すように「よしきた!!」良い返事と共にこちらはうつ伏せに倒れ込めば、「本当だ、太陽と風の匂いがするね」自分の腕を顎置きにしながら相手の方を向いて表情を弛ませ。と、鼻先に登ってきたてんとう虫に「あ、君はてんとう虫の匂いだ」なんて呑気に話しかけて。 )
へぇ、やっぱゴンって何でも嗅ぎ分けられるんだなー
( こんなにもゆっくりと、流れる雲を目で追ったことがあっただろうか。君と一緒にいて“あたたかい匂い”を感じることが増えた。昔から外に出してもらえることは多かったが、人と絡むことなんて以ての外。ましてや同世代の友達なんて居るはずがない。今隣で、同じ景色を、同じ匂いを、同じ温度を共にできる君が居ることを本当に、ほんとうに嬉しく思うんだよ。木々が風でざわめくと君の髪が揺れる。ほうけた顔で本来の目的を思い出す姿を見上げて、ふっと目を細めては。数秒絡まった視線に、心地のいい心臓の音が響いてぎゅっと胸の辺りの衣服を掴んだ。気持ちがバレないように、そっと。ふわり、君の匂いが香って、隣に倒れ込んだ様子を横目に襟元を見つめていたが、不意にばちりと合った視線。…太陽と風の匂い、ね。最低限のことは知ったつもりでも、生まれ育った環境が違うせいか。オレの知らないことを君はまだまだたくさん持ってる。頭の後ろで手を組んで、顔をそちらに向ければのんびり鼻先のてんとう虫と会話する君。「 そんなちっさい虫も分かんの?スッゲー。」興味ありげに見つめるけれど、見つめる先は虫なんかじゃなくて、やっぱり君の目なわけだけど。
うん、キルアはいつもひなたぼっこ中の猫と、チョコレートの匂いがする!!
( 自らの頬を我が物顔で散策するてんとう虫に擽ったいような素振りをみせつつ指先へと誘導し、今度は手の甲を歩かせながら「あ、今はそこら中甘いジュースの匂いだけど」なんて声を立てて笑う。太陽を沢山浴びてふかふかになった毛並みに顔を埋めた時と同じ優しい匂い。チョコレートの匂いは、キルアがいつもポケットに入れているお菓子のせいかな。__そこまで考えて、今自分が口にしたことがとても恥ずかしい台詞のように思えてきた。一度考えはじめるともうどうにもならなくて「うぁ…」声にならない呻き声を零せば、どうか彼が何も気にしていませんように!と真っ赤になった顔と耳を隠すために自分の腕に突っ伏して。別にこんな話、前だったら何も考えずに出来ていたのに…これじゃあ君のことが好きだと言っているみたいじゃないか。相手の方を見るために目線だけチラリと横に向けると、手を散歩するのに飽きたてんとう虫が草の上に帰って行くのが見えた。)
猫...と、チョコレート?オレが?
( 呑気に鼻から頬へ、肌の上を移動する小さな虫一匹をかつて意識したことがあったかな。大事そうに指先から手の甲を歩かせるから、やっぱり君は小さな虫すらも一つの命として扱ってるんだね。そんな君が告白した言葉はやっぱり予想外で。ひなたぼっこ中の猫?オレって猫の匂いがすんの?それに、チョコ…君の言葉を素直に受け取って、ポケットから銀紙に包まれた丸いチョコレート菓子を取り出した。君の心地のいい笑い声を耳にしつつ不思議そうにそれを眺めていれば、急に君は変な声を零して顔を隠し始めたから。「 ...ゴン?」体を半身起こしてよく見ると何やら耳まで真っ赤に染まっていて。「 え、... な、なんだよ、ゴンってば照れてやんの!」何だか今までに感じたことのない空気感に、胸がドキッと鳴った。何も不自然な所なんてなかったはず、今まで通りなのに。それなのに、何故かドキドキが止まらなくて、訳も分からず君の肩をべしっ、と軽く叩けば。食え、と言わんばかりに手に持っていたチョコを無理やり君の手に握らせて。同じようにうつ伏せになれば、わざわざ君から顔を隠すように頬杖をついて。理解もできないのに、二人して頬を赤くするなんてさ、何かバカみたいだね。
…照れてない!!
( 耳まで赤い様子を相手から揶揄うように指摘されては、肩をぎくりと跳ねさせてより深く顔を腕に埋める。ジュースが乾いてぺたぺたする肌と甘すぎる匂いの中気恥ずかしさは加速して。肩に鈍く微かな痛みを感じると、あちゃあ、キルアだもん、そりゃ気付くよなあ…なんていまにも消えてしまいたいような気持ちになるけれど、負けず嫌いが首を擡げてバレバレの嘘をつきながら精一杯眉をつりあげてじとりと白くてふわふわの後頭部を見据えた。手に握らされたチョコレート、でもなんだかお礼を言うのも悔しい気がして顔を隠した相手の傍で包み紙を取るなりぽん、とそのまま口に放り込む。広がった甘い味はひとまず思考を落ち着かせてくれて、「ほいひい。ありがとうキルア…」口をもごもごさせながら相手の方に手をついてはいはいをするように二歩ほど近付き。と、微かに見えた相手の耳が赤いことに気付けば「キルアだって照れてるじゃん!」なんて声を上げるが、キルア"も"なんて言ってしまえばそれは同時に自分が照れてしまったことを認めるのと殆ど同義であった。「…あ」本日何度目かの"やってしまった"と顔に書いてあるような表情を浮かべれば、相手を指摘するために指した指もそのままにぎこちなく苦笑してみせて。 )
…、っゴンが照れるからだろー!
( どうして顔なんか真っ赤にしてたんだろう。その理由はきっと考えても考えつかなくて、君に直接聞かなければ出せない答えだ。風に乗って香ったチョコレートの匂いと、肌に触れる原っぱの匂い。それに、どことなく香るジュースの甘ったるい匂いが形になってベタベタと体をまとう感覚。横目に君を見ながら、どうかそのチョコを食べてオレの方は気にしないでくれ。と願うけれど、自分をチョコの匂いだと表した、そのチョコを君に渡すなんて。まるで“気づいてほしい”と言っているようじゃんかと後から気づいて急に恥ずかしくなった。いつかこうやって、この内に秘めてる想いも君にバレてしまうんだろうか。そしたら君は、苦笑いだけで済んでくれるのかな_ うっかりを何度も繰り返す君。思わず一緒に「あ、」と零すが、ついに認めたとなればこっちのもんだ。「 ほら、そんなウソついても無駄だぜ?ゴン、」はぁー、と一度軽く深呼吸すれば、大きな目で君をじっくりと見る。赤くなった頬も耳もダサいけど、そんなの気にしてらんない。手を伸ばして、君の茶色くて澄んだ目の上の晒された君の額に軽くデコピンしてやる。そうして悪戯に笑えばもうこの話は終わり。「 はははっ、何やってんだろオレら 」これ以上視線が絡んでも困るから。勢いよく体を起こして、ぐーっと伸びをしてみた。
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