常連さん 2022-11-02 00:23:28 |
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……ああ、よろしく
(考え事をしていた矢先に隣の座席に一直線に向かってくる姿にまさか、と僅かに目を見開いて。内心動揺するこちらの心境などきっとわからないのだろう、隣に座った彼女が他の皆にするように学年や男女問わず多くの人を虜にするような笑顔を向けてきて、一瞬言葉を失ってしまうが、どうにか気を取り直して短くそう返し「三城…だよな?」本当は聞くまでもなくフルネームまで知っているが、何を言えばいいのか分からずあえて確認するよう質問をして)
そうそう!
(敢えて自分の名前を聞き返されていることには全く気付かず相手からの質問に笑顔で頷いて。まだ授業が始まるまで時間がありそうだったため、もう少し会話を続けようと思って。相手の名前は知っているものの、こうして二人で話したことが無かったためそのことを口にして)
そう言えばこうやって河上くんと話すのって初めてだよね?
そうだな、接点も特に無かったからな
(元々必要に駆られでもしないと必要以上に誰かと話しをしたりということをしない自らの性格もあって、彼女と直接言葉を交わしたような記憶はなく、正直にそう返答して。「…三城は、割と誰が相手でもこの調子なんだな」ある意味でこれまで彼女のことはどこか遠い世界の住人のように感じていたのだが、自分にこうして気さくに話しかけてくれる彼女は、誰に対しても分け隔て無くフレンドリーなイメージそのままで、勝手なイメージで距離を取ってたのは自分の方だったとここにきてようやく理解して)
(相手に対しては何となく孤高な印象を抱いていたが、当の相手に会話を拒否されているような素振りが無いことにやや安堵して。「河上くんって物静かな感じだし、一人でいる方が好きなのかなって」と前々から思っていたことを口にすると、机に頬杖をついて再び笑みを浮かべて)
でも話してみたら結構普通で親近感が湧いたというか……?安心したかも。
…基本的には一人の方が気楽なのは確かにそうだな、三城みたいに会話を弾ませたりするのは苦手だ
(動作につられて揺れる髪、花が咲いたような笑顔、いずれもが自身の心を掴んで離さず彼女の一挙一動に目が離せなくなってしまうが、目が合うと動揺からか僅かに目が泳ぎ、それから彼女の席とは反対側の窓の外に視線やるようにフイッと首を回し、照れやら動揺やらのせいで少しだけぶっきらぼうに言葉を返すが、人付き合いが嫌いなのではなく自分と一緒に居ることでその人を楽しませられるかが気になってしまうという口ぶりで「三城はいつも人の中心にいて疲れたりしないのか?」その点常に人の中心にいる彼女は凄いとしか言いようがなく、気疲れはしないのかと質問してみて)
私、お喋り好きだからさ。
(相手が窓の方へ顔を背けたときにはきょとんと小首を傾げて。質問されると少し考えてから、自分にとっては会話をすること自体が楽しいと思っているために上記を述べると「それに皆も話しかけてくれるしそんなに疲れないかも」と口添えて)
でももし朝から晩までずーっと皆と喋ってたら流石に疲れるかな、なんて。
…良かった、それで疲れないなら新手の妖怪か何かの可能性を疑っているところだ
(流石に朝から晩までというのは彼女の極端な表現だということはわかっているが、敢えてこちらは言葉をそのまま受け取っては真顔のまま慣れない冗談で返し小さく肩を竦め「きっと三城は生粋のお人好しなんだな」沢山の人に囲まれてその中で人付き合いまで含めて楽しんでしまう、そんな彼女だから多くの人に慕われているのだろうと納得がいき、ここまでの会話の中で感じた彼女の人物像に対し率直に抱いた感想をそのまま述べて)
妖怪って…あははっ、なにそれー。
(相手が口にした冗談が予想外な言い回しであったため思わず笑みを浮かべると、もうすぐ授業が始まる時間になっていて。ちょうど教師が教室に入ってきたのを見ると、「あっ、授業始まっちゃう」と呟くように口にすると彼の方に向けていた体の向きを正面に戻して)
(/場面にひと段落つけた方が自然かと思い、勝手ながら区切りを付けさせて頂きました。引き続き交流が必要であれば、この場面を続けて頂いて結構です。その必要が無いのであれば、其方のお好きな場面から始めてくださると助かります…!)
(席替えなどもあってバタバタした朝からあっという間に昼休みになった。自分の席に座り持参したパンでさっさと食事を済ませると、テーブルへと次の授業で使う教科書やノートなどを広げて予習を始めて。それから少し経って一度手を止めるとふと隣の空席へと目をやって、昼休みになると同時に彼女は友人に誘われてどこかへ行ってしまい、それからまだ戻って来ておらず、普段なら隣の誰が居てもいなくても気にしないというのに彼女が隣に来た途端にこれなのだから、惚れた弱味とはよく言ったものだなと思って一つ小さく息を吐いて)
(/場面転換ありがとうございます。こちらから関わりに行くきっかけがどうしても作りにくかったので今回はこんな感じになってしまいましたが、問題あれば書き直ししますので言ってください)
絶対行きたい!私まだそれ食べてないのー。一緒に行こうよ!
(友人たちと昼食を済ませて食堂から戻って来て、カフェの新作スイーツの話をしながら教室に入り。友人たちはこれから部活のミーティングがあるからと再び教室を後にしたため手を振って見送ってから自分の席へ向かい。真っ直ぐ向かっていると隣の彼の机上に教科書やノートが開かれているのを見て、席に座ると相手の方に体を向けて尋ねて)
ねぇ、次の授業って宿題とかあったっけ?
ああ…それなら今日締め切りのやつがあったはずだが、もしかして忘れてたのか?
(その後はまたしばらく集中していたため、声をかけられるまで彼女が教室に戻ってきていたことには気付かず、隣で声をかけられるとペンを持つ手を止めて相手に向き直ると提出予定になっている課題を見せては、ここにきてそんな質問をしてくるということはもしかして忘れてきたのでは?と思い、聞いてみて)
やってない!
(「今日締め切りのやつ」という相手の言葉に表情が固まると、宿題の存在を思い出し周りに笑われる程の大きめの声が出て。宿題のプリントを取り出してみるも、自分を責めるように大きく息を吐いて。自力でやるべきだということは分かっているが、昼休みの残り時間で仕上げられそうなものではなかった。あまり話したことのない相手に自分本位な頼みをするのは気が引けるが、申し訳なさそうに眉を下げると両手を合わせて)
あの、見せてもらえない…?ジュース奢るから…。
丸写しだとバレた時に困るだろう……とにかく、手伝うから授業までになんとか終わらせよう
(ストレートに課題を見せてとお願いしてくる相手に、少しだけ考え込み、課題の丸写しは流石に良くないと考えると、その代わりと言ってはなんだが自分が手伝おうと申し出ては一緒に授業時間までになんとか終わらせようと言って)
ほんとありがとう!助かる!
(そのまま写してしまうのは良くないと言われ一瞬肩を落としたが、相手が宿題の手伝いに快く応じてくれることに目を輝かせながら感謝して。教科書を机の中から取り出すと「ちょっとごめんね」と自分の机を彼の机にくっ付けるように移動させると早速机に向かい)
…三城って、実は結構おっちょこちょいなのか?
(手を伸ばせばすぐ届く距離までやってきた相手にドキドキしつつ、表向きは平静を装って課題の問題を解く手伝いをして。単に忘れ物をしたというだけでなくその上直前まで存在を忘れていたのは流石に言い逃れ出来ないのではないかと、そう指摘してみて)
たまに皆に言われることあるかも…。意外と抜けてるね、とか。
んー、まぁたまたまだよきっと。
(相手の問いかけに少し考え込んだものの、おどけたような口調で答えて。それに加えて「だってほら、いつもは忘れることないからね!」と後出しのような言い訳を。彼の手伝いのおかげで課題はスムーズに進んでいき、気がつけば残りのプリントの問題は半分も残っていない状態で)
そのいつもを俺はあんまり知らないんだが……まあいいか、でも確かに三城は勉強出来ないわけではないのか
(必死に言い訳する彼女に、これまで関わりの薄かった相手の普段をそもそも知らないとキッパリ返しつつ、自分が手を貸さなくても問題なく課題をクリア出来たのではないかと一人でもテキパキと進める様子をみて、そんな感想を抱くがどんな形でも彼女と一緒に勉強出来るこのシチュエーションは悪くないなとその横顔をジッと見つめて)
ふぅー!これで終わりかな?
(言葉を交わしつつ課題を進めていき、なんと予鈴のチャイムが鳴る前に終えることができて。少しの疲れと達成感に伸びをすると「本当助かった、ありがとう!」と顔を横に向け隣に座っている相手に微笑みかけて。手伝いを頼んだ際に自分が口にした約束を思い出すと首を傾けて聞き)
放課後ちょっと時間ある?食堂の自販機で河上くんの好きなジュース選んでもらうから来てほしいんだけど。
ああ、まあ暇だけど…別に見返り求めてた訳じゃないし気にしなくてもいいんだが…とりあえず授業終わったら帰らず待ってればいいのか?
(そういえばジュースを奢ってくれると最初に言ってたなと、その程度の認識で、そんな条件が無かったとしても彼女の頼みは聞くつもりだったため気を遣わなくてもいいのに、とは口にしつつ頑なに断るのも逆に悪い気もして厚意を受け取ることにすれば、そう問いかけて)
そっか、なら良かった。うん、待っててほしいな。
(時間があると答えた相手に笑顔で何度か頷き。さらに「すぐ終わるからちょっと付き合ってね」と一言添えて。そろそろ授業時間になる頃で、改めて礼を述べながらくっつけていた机を元の位置に戻して、ふと何かを思いついたかのような表情をすると再び笑顔を相手に向けて)
隣の人が河上くんみたいな優しい人で良かった。
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