2022-10-18 18:04:06 |
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彼処。適当に着るだけなら丁度いいだろ。
( 小脇に抱えられ飛行する等誰が予想できたものか。夜の帳が落ち、頬を撫でる風は普段より幾分か冷たく感じる。未だ不慣れな浮遊感にそわつくも、借りてきた猫の如く大人しく腕の中に収まり。問いには眼下に差し掛かるファストファッションの店舗を指差し応じて )
へー…。
( 元より見てくれに興味が無いばかりか現代の流行り廃り等知るわけも無く、地上に降り立てば相手を腕に抱えているのを忘れているのかぽかんと口を開けてその店の佇まいを眺め。何やらよく分からないが、面白うそうである事だけは感じる。早速そわそわと浮足立ち始めると、相手を小脇に抱えたまま店へと歩を進め )
( 頬が本格的にひんやりと冷気を纏った頃合い、ふわりと地上に降り立つ浮遊感に身動ぎ。到着したは良いものを店の前で静止する相手に疑問を抱き小言が口から零れ落ちる前に然も当たり前の如く抱えられ入店すれば、困惑が濃ゆく滲む声色での店員と視線がかち合う。ぎこちない会釈して数秒後、現状の姿を認知し耳殼を真っ赤に染め上げ抱える腕をばしばしと叩き抗議し )
おっまえ…!何考えて、っ──取り敢えず降ろせ!夕飯抜くぞ!
はァ!?何でだよ!オマエが連れてけって言ったンだろ!
( 相手が何に対して激昂しているのか皆目見当も付かず、腕の中で一人騒ぎ始めるのを他人事のように見下ろしていたが、夕飯について言及されれば店内に響き渡る大音量でまるで的を得ていない異論を唱え。しかしながら夕飯を抜かれては堪ったものではない、異様な光景と絶叫により周囲から刺さるような視線を浴びる中相手の身体を抱えていた腕を離し )
( / また遅れてしまい申し訳御座いません…!年始にかけて返信ペースが安定しないかと思いますが、お待ち頂けますと幸いです… )
声がデカいんだ、お前は…!確かに連れてけとは言ったが、抱えられて入店なんて聞いた事がない。大体雑すぎるだろ、この前も───
( “夕飯抜き”が余程効果を発揮したのか、想定以上の反応を見せる相棒に注目が集まる。同時に抱えられた自身にも否応なしに視線が刺さり、居心地悪そうに眉を顰めれば視線で早く降ろすように訴え。漸く身体が解放された事により少々よろけながら体勢を立て直し。物珍しげに集まる視線を追い払うように先刻まで自身を担いでいた相手の手首をむんずと掴み、止まらぬ説教じみた文句を紡ぎながら半ば強制的にメンズコーナーへ脚先を向け )
( /まずはお忙しい中ご返事有難う御座います!返信ペースの件、確りと把握させて頂きました。即日反応は流石に気持ち悪いかなと躊躇したのですが、やはり心を掴まれる魅力的な描写や現月くんに耐え切れず…。当方はゆったりお待ちしておりますので、どうか無理はなさらずに引き続きよろしくお願い致します…!)
あーあーうるッせェな、分かったって!静かにしてりゃ良いンだろ!
( 手首を掴まれ半ば引き摺られるようにして相手について行く道中も説教は止まらず、うんざりしたように天井を仰ぎながら恐ろしい勢いで次々と飛び出してくる苦言を遮り。無理矢理話題を戻すもののその声すら既に大きく粗暴なもので、それとなく周囲から向けられる視線は無視したまま顰め面で相手の後を歩き )
( / お優しいお言葉ありがとうございます…!気持ち悪いだなんてとんでもない、お返事はできておりませんが見には来ているので、いつもワクワクしながら成津くんのキレっぷりを拝見しております!今後も引き続きよろしくお願い致します…!こちらは蹴ってくださいませ! )
…せめて一度は安心させてくれよ。疲労でくたばるなんて真っ平御免だぞ。
( 先程と変わらぬ声量に刹那瞠目するも散々吐き散らした説教も徐々となりを潜めて。引き摺るように掴んでいた手首を解放してやれば、大袈裟な嘆息を交えて上記を零し。衣服に留まらず装飾品やらも豊富に取り揃えてあるらしきメンズ服の一角に差し掛かれば立ち止まり、後ろを振り返り目的地に辿り着いたことを知らせ )
着いた。好きに見て回れ、…と言いたい所だが、監視役を兼ねてる身では野放しにできないんだ。一緒に回る。
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