匿名さん 2022-10-04 22:05:25 |
![]() |
通報 |
ん、どうしたの?
(自分は彼が指を絡ませてくると不思議そうに首を傾げ、元悪魔は寝る前にもう一度電話をさせてやろうかと思い部下の部屋へ向かっていたところ相手の姿を見つけたため「ジュリアス様、どうかなさいましたか…?」と声をかけてみて)
んーん、ただ甘えてんの(悪魔は、相手の問いに首を横に振り、ふにゃりと笑いながら甘えているだけだと言い、そのまま抱きしめて。一方、天使の兄は、元悪魔を見ては、「さっき、あいつから電話があって、俺とルーカスの処罰が決まった。それをルーカスにも伝えようと思ってな」と言い)
わ…いっぱい甘えていいからね
(自分は彼に抱きつかれると驚くも、最近なかなか2人になれていなかったことを考えてはそう伝えつつ抱きしめ返し。一方、元悪魔は「…どのような処罰だったのですか」と不安げに尋ね)
ネイ、頭撫でて?(悪魔は、相手に抱きしめられると嬉しくなるも、撫でられたいと思い、相手にそう強請って。一方、天使の兄は、「こちらが負傷させた分、治療費の負担はもちろんだが、けがを負わせた上位天使に一切接触しないこと、ルーカスの仕事を人間界での現場仕事1本にすること…だそうだ」と言い)
うん、いいよ
(自分は彼の頭を優しく撫でてやると「なんでもしてほしいこと言ってね」と微笑んで。一方、元悪魔は「そう、ですか…」と少し安心したように呟き)
ネイが甘やかしてくれたら、どんな嫌なことも忘れられそう(悪魔は、相手に撫でてもらっては、心地よさそうに目を閉じてそう呟いて。一方、天使の兄は、「お前も心配かけて悪かったな」と言い)
そうなの?
(自分は彼の言葉に嬉しそうにそう尋ねては、彼の額にキスをしてやり。一方、元悪魔は「いえ…後は、ルーカス様を治すだけですね」と伝え)
もしまたアイツらに手上げられても頑張れそうだし(悪魔は、幸せそうに笑いながら言い、相手の頬にキスをしては、「だから、いっぱい甘やかしてくれよな」と言い。一方、天使の兄は、「ああ、そうだな。で、お前はどうしたんだ?アイツんとこ行く途中だったんだろ?」と言い)
うん、もちろん
(自分は彼にキスをされると楽しそうに目を細めながらそう伝え、元悪魔は「え、ええ…レンさんに電話を繋ごうかと思いまして…」と言い)
じゃあ、そろそろ寝ようかな(悪魔は、嬉しそうにしつつ、相手に甘えていたが、眠気が強まり、そう言っては、相手の口へキスをしては、「おやすみ」と言い、眠りについて。一方、天使の兄は、少し考えては「そうか、ならアイツらに処罰の事伝えるの、お前に頼んでもいいか?」と言い)
おやすみ、アン
(自分は彼にしっかりと抱きつきながらも眠りにつき、元悪魔は了承するとそのまま部下の部屋へ向かい)
「!…そっか、いないんだっけ」(部下はやることも無いため、寝ていたが飛び起き、周りを見ては寂しそうに呟いて)
「ルーカス様、失礼いたします」
(元悪魔はノックをしてから部屋に入ると、寂しそうな部下の様子を見て「…ええと、調子はいかがですか?」と心配そうに尋ねてみて)
「…ロイさん、レンに電話させてください!」(部下は、元悪魔が来ると、縋るように言い、「レンが寂しがってるんです!」と頼んで)
「!か、かしこまりました…」
(元悪魔は部下の懇願に圧倒されては恐る恐る電話をかけてから携帯を差し出し、青年は疲れから既に眠ってしまっており電話に気づかずにいて)
「!なんで…レン、出てよぉ…」(部下は、青年が出ないことに焦り、何度も電話をかけていて、何度掛けても応答が無く、不安から泣いてしまい)
「もう夜遅いですし…眠ってしまっているのではないでしょうか?」
(元悪魔は泣き出してしまった部下の背中を擦りつつそう伝え、悪魔は何度も鳴る青年の携帯に気がつくと手を伸ばし『ネロだよぉ…』と眠そうに電話に出て)
「で、でもっ…!ネロ、くん…?ね、レンは?!」(部下は、頭では理解していても、どうしても納得できず、泣き続けていれば、画面が通話中になっているのに気付くと、自然と涙も止まり、悪魔の相手だとわかると、青年について尋ねて)
『んと、俺の隣にいるよ。泣いて疲れて寝ちゃった』
(悪魔は電話の相手が部下だと気がつくと素直にそう伝え、『ルーと会えなくて寂しいんだって』と話し)
「!…レンと寝ないで、触んないで」(部下は、青年が泣き疲れて寝ていること、寂しがっている事に、申し訳なさと同時に嬉しさを感じるものの、それよりも青年の隣にいる、寝ている事へ嫉妬しては、電話先の相手が悪魔の相手であることも忘れて、そう言い、「レンの隣は俺だけの場所なんだよ、奪わないでよ!」と強い声で言い)
『!ご、ごめん、なさい…』
(悪魔は突然強く怒られると訳も分からないままに消えそうな声で謝り、青年はその声で目を覚ますと「…ネロ、どうしたの?」と悪魔を抱きしめてやり。一方、元悪魔は慌てて携帯を奪うと「ルーカス様、落ち着いてください!」と必死になだめていて)
「っ!…俺、また…」(部下は、元悪魔の声でハッとして、また嫉妬で取り乱したと後悔していて、「ロイさんたちだけじゃなくてネロまで傷つけた…」と呟いていて)
『あ、あのね、電話でルーが…』
(悪魔は涙目になりながらも事情を説明し、青年はここにいて大丈夫だと言い聞かせてから携帯を受け取ると「もしもし、ルー?」と声をかけ。一方、元悪魔は携帯から青年の声がすることに気がつくと「…私が携帯を持っていますから、話していいですよ」と伝え)
「レン…!ごめん、俺…ネロ傷つけちゃって…」(部下は、元悪魔に携帯を差し出され大丈夫なのかと不安に思うも、青年の声が聞こえれば、そんな不安も無くなり、声が明るくなり、悪魔の相手を傷つけてしまったと言い)
「俺の隣にいないでって言ったんだろ?」
(青年は確認するようにそう尋ねると、「ネロ、怖がっちゃってるから、ちゃんと謝ってあげて」と悪魔の方へ携帯を向けて)
「う、うん…ネロくん、さっきは酷いこと言ってごめんなさい」(部下は、青年の言葉に頷いては、悪魔の相手に謝って、「言い訳じゃないけどさ、レンの事になるとつい嫉妬から自分でも訳わかんないくらい暴走しちゃうんだ。だから、さっき言った言葉は忘れてよ、レンの隣にいてあげて」と言い)
『…もう怒んない?』
(悪魔は怯えながらも部下にそう尋ね、青年は「俺が一緒に寝てってお願いしたのに、怖い思いさせちゃってごめんね」と悪魔の頭を撫でていて)
「うん、怒んないよ」(部下は、声だけでわかる程に怯えきった悪魔の相手に、酷いことをしてしまったと後悔しつつ、そう伝えては、「ネロくんを怖がらせて、傷つけてごめんね。俺のこの症状を抑える薬が出来たら、また俺と会ってくれる?」と尋ねて)
『…うん、いいよ』
(悪魔は部下が怒っていないと気がつけば安心したようにそう伝え、青年は携帯を戻すと「ネロと話してくれてありがと」と礼を言い)
「ううん、寧ろ話す時間くれてありがとう」(部下は、大丈夫なのだと信じてくれたらしい悪魔の相手の様子に、安心しては、青年に微笑みながら言い、「俺、寝てたんだけど、夢でレンが俺と会えなくて寂しいからって、俺以外のみんなと浮気しちゃう夢見ちゃって、そのせいで余計嫉妬しちゃって…」とは話して)
「!そ、そんな事しないよ…」
(青年は部下の夢の話を聞くと驚いたようにそう伝え、「そりゃ、昔の俺だったらしたかもだけど…今はルー一筋だもん」と話し)
「わかってる…そういう夢見たからかな、なんとなくレンが泣いて寂しがってるかもって感じたんだ」(部下は、青年が一途に思ってくれていることはわかっているものの、自身の不安からかそんな夢を見てしまったと思い、その影響か、勘が働いたと言い)
「そうなんだ…ルーは凄いね」
(青年は自身が寂しがっていると分かった部下を凄いと褒め、「ルーが電話してくれたから寂しいのなくなった!」と嬉しそうに伝えて)
「えへへ、俺も寂しくなくなった!」(部下は、青年の嬉しそうな言葉に、こちらも嬉しくなり、ふにゃりと笑いながら言い)
「…俺、アンジェロと頑張って薬作ってるからさ。後もうちょっとだから、待っててね」
(青年は嬉しそうな部下の声を聞けば安心したように息をつくも、そういえばと思い薬のことを伝え)
「!2人で作ってくれてるんだね」(部下は、青年も協力して薬を作っていると思わず、驚きながら言い、「レンとアンジェロさんが頑張ってくれるんだもん、きっとよく効くね」と言い)
「…あの、すみません。お2人にお話ししたいことがありまして…」
(元悪魔は2人が楽しそうに話しているのを黙って聞いていたが、部下の処罰について話さなければならないと思いそう切り出して)
「?はい、いいですよ」(部下は、元悪魔の言葉に、どんな話だろうと不思議そうにしつつ、元悪魔の話を聞こうとしていて)
「…ルーカス様の処罰についてなのですが…」
(元悪魔は2人から許可を貰うと天使の兄から聞いたことを伝え、「当初の予定よりはかなり良くなったと思いますが…どうでしょうか」と尋ねてみて)
「!ほんとにそれだけでいいんですか?!」(部下は、処罰について聞けば、嬉しさから抱きつかん勢いで言い、「よかったぁ…」と呟いて)
「ええ、私はそう伺っていますが…」
(元悪魔は驚きつつもそう話し、青年は「そっか、良かったあ…」と安心したように呟くも、同じ研究所で働けないことに落ち込んでいて)
「あ…でも、ダメだぁ、レンとお仕事出来ない…」(部下は、安堵したが、青年と研究所で働く事が出来ないと気付き、残念に思い、「いっそ、俺は仕事辞めて、レンと一緒に行動してようかな」と言い)
「!そ、それはだめです」
(元悪魔は部下の言葉を聞けば慌てて止めに入り、「お仕事を辞めて研究所で働くのは、恐らく処罰に反することかと…」と眉を下げ)
「研究所でレンのお仕事を見てるのも、違反として捉えられちゃうですかね…?」(部下は、元悪魔の言う通り、働くと違反になるため、ただ青年の傍で仕事ぶりを見ているだけであっても、違反になるのか尋ねて)
「お、恐らく…?」
(元悪魔は無責任なことは言えないため困惑しながらもそう伝え、青年は「ルー、ロイにあんまり無茶言っちゃだめだよ」と言い)
「そっかぁ…じゃあ、俺何も出来ないんだね…」(部下は、青年と働く事も、そばにいてやる事も出来ないことにしょんぼりとして、「どうせ天界で働けないなら、人間界でお仕事しちゃおうかな。そしたら、怖い思いしなくて済むし!」と言い)
「それは…」
(元悪魔は許可ができる立場ではないため目を逸らし、青年は「よく分かんないけど、ジルに相談するのが1番じゃない?」と提案してみて)
「でも、処罰を決めたのは先輩じゃなくて、俺が怪我させちゃった上位天使の人だし、どうしようもないよ」(部下は、青年の言葉に、天使の兄が決めたなら多少の融通は利くかもしれいが、上位天使な為、なんとも言えないのではと言い)
「それはそうだけど…」
(青年は未だ納得がいかない様子で不満げにそう呟き、元悪魔は「…とにかく、明日一度ジュリアス様とお話ししてみましょう」と伝え)
「そうですね、その時もこうしてレンに繋いで貰えますか?」(部下は、大丈夫なのかなと思うも、話してみないとと思い、青年と元悪魔にも話し合いにいて欲しいというのもあり、元悪魔に伝えて)
「はい、もちろんです。それと…」
(元悪魔はこくりと頷きつつ了承すると、少し気まずそうにしながらも「…先程暴れてしまったこと、ジュリアス様にお伝えしてもよろしいでしょうか?」と尋ね)
「…はい、俺のことは気にせず、先輩に報告してください」(部下は、元悪魔の言葉に頷き、大丈夫だと伝えて、「寧ろ、どうしても自分では止められないですし、ロイさんにまで怪我をさせるかもしれないので、迷わず先輩呼んでもいいですから」と言い)
「…はい、かしこまりました」
(元悪魔はどこか申し訳なさそうにしつつそう呟き、青年は「…じゃあそろそろ電話おしまいにしよっか。また明日ね!」と電話を切り)
「…ロイさん、色々ありがとうございます」(部下は、青年との電話を終えては、自身の代わりに電話をしてくれたりと色々してくれる元悪魔にお礼を伝えて、「症状が治まるまで、お願いしますね」と言い)
「いえ…私も、恋人と離れ離れになってしまった気持ちがよく分かりますから」
(元悪魔はどこか寂しそうにそう呟くと、「では私も部屋に戻ります。おやすみなさい」と部下に布団を掛けてやってから部屋を出て)
「はい、おやすみなさい」(部下は、元悪魔の様子から、以前言っていた人の事だろうと思い、我慢しないとと思い、元悪魔を見送ると眠りについて)
「…ん」
(翌朝、青年は目を覚ますも隣で眠る悪魔を見ては起きる気になれず、もう一度抱きしめてから二度寝をしていて)
んー…(悪魔は、朝になり目を覚ますも、まだ起きたくなくて、相手を抱きしめ直して再び眠っていて。天使は、もう少しだけと作業していたが、そのまま寝落ちしてしまい、リビングで机に突っ伏すようにして眠っていて)
ん…アン、おきて…スクールじゃないの?
(自分は彼に抱きしめられる感覚で目を覚ますとそう声をかけ、どうにか腕から抜け出せば「先リビングいるからね」と部屋を出て)
ん…(悪魔は、相手の声掛けでゆっくりと目を開け、寝惚けているため、ゆっくりとした動きで服を着替えていて)
…あれ、アンジェロ?
(自分はリビングに入ると机に突っ伏して眠っている天使の彼の姿を見つけ、心配そうに身体を揺すると「大丈夫?風邪引くよ?」と声をかけて)
『んん…あれ、もう朝?寝ちゃったぁ…』(天使は、相手に起こしてもらい、目が覚め、顔を上げては伸びをするも、朝だと気付けばしょんぼりしては、『起こしてくれてありがと』と相手に笑顔を浮かべながら言い)
身体、痛くない…?ベッドで寝直したら?
(自分は不安げに天使の彼の顔を覗き込むとそう尋ね、悪魔は目を覚ますも青年に抱きしめられているため動けずにいて)
『うん、そうするね』(天使は、身体の為にも寝直そうと思い、つけっぱなしになってしまっていたパソコンの電源を消しては、立ち上がり、リビングから出れば、いつもの様に部屋に行ってしまい。悪魔は、支度が完了する頃に目が覚め、寝惚けていた事でちぐはぐになっていた服を正してからリビングに行き)
『レン、ぎゅってするのおしまいにしてー…』
(悪魔は身をよじらせながらも青年の腕から抜け出そうとするが、なかなか離してくれず遂には諦めてしまい。一方、自分は彼がリビングに来ると「おはよ、ご飯何がいい?」と尋ね)
『あ、間違えた…ネロ?』(天使は、部屋に入ると2人が寝ているのを見て、2人に譲ったのを忘れてたと思い、すぐに出ようとしたが、なんとなく困っているように見えた気がし、悪魔の相手に声をかけてみて。悪魔は、相手に挨拶を返しては、「んー、とびっきり甘いのがいい」と伝えて)
『!アンジェロ、助けてぇ…』
(悪魔は天使の彼の声に気がつくとハッとそちらに顔を向け、青年は「ルー、ちゅーしよ…」と寝ぼけたように悪魔に抱きつき続けており)
『レンくん、起きて?ネロ困ってるよ』(天使は、悪魔の相手が助けを求めれば、2人の傍に行き、青年に声をかけて起こそうとしていて、『眠いなら、俺と一緒に寝る?』と言い)
『!…アンジェロ、ありがと』
(悪魔は部下の協力のおかげか青年の腕から抜け出すことができると天使の彼にそう礼を言い、青年は「やだ、寝ない…」と言いながらも布団に潜っていて)
『どういたしまして』(天使は、なんとか助けられた事に安堵しつつ、そう言っては欠伸をして、『ネロ、俺寝直してくるから、起きるまでネイと待ってて』と伝えては部屋を出て、悪魔と相手の寝室に行きそのままベッドに入って眠りについて)
おはよ、アイツは?まだ寝てんの?(悪魔は、天使が寝直したことを知らないため、悪魔の相手と一緒に来なかった事に不思議そうにしながら尋ねて)
『うん、もっかい寝るんだって』
(悪魔はソファーに腰をかけながらもそう話し、『レンもまだ眠たそうだった』と伝えて。一方、自分は朝食を作り終え彼の元へ持っていくと「あれ、ネロも起きたんだね」と声をかけて)
そっか…無理してないといいけどな(悪魔は、その話を聞けば、無理してないかと思いつつ言い、相手を見ては、「2人とも疲れてるみたいだし、とりあえず今日は1日遊んだらどうだ?」と提案して)
そうしたいけど…
(自分は部下を治そうとしている2人に遊ぼうと持ちかけても言うことを聞いてくれるとは思わず溜息をつき、「とりあえずネロの分も用意するね」とキッチンに戻り)
…やっぱダメか(悪魔は、ため息をつきながら言いながら、食べ進めていて、「ネロはどう思う?」と尋ねてみて)
『…俺、昨日ルーに怒られちゃったの』
(悪魔はソファーでゴロゴロとしていたが、彼に聞かれてはそう呟き『ルー、勝手に怒っちゃうって言ってて悲しそうだったから、早く治してあげたいな』と伝えて)
そうなんだ…じゃあ、薬が完成するまでは無理かな(悪魔は、悪魔の相手から部下について聞くと、頑張ってることを理解してるからこそと思っていたが、そう呟いて)
『俺ね、ルーが治るまでアンジェロのこと譲ってあげるの』
(悪魔はどこか得意げにそう話すと『だって、弟のレンの恋人だもん。俺、お兄ちゃんだから!』と微笑んで)
!…そっか、ネロはいいお兄ちゃんだな(悪魔は、悪魔の相手の言葉に、褒めるようにそう言って、食べ終わったというのもあり、頭を撫でてあげて、「いい子のネロの為に、何か買って帰ろうか?」と尋ねて)
『!えっと、じゃあね…』
(悪魔は彼の言葉を聞けば魔界に売っているお菓子が食べたいと伝え、自分は悪魔の分の朝食を持って来ると「あ、アン食べ終わったんだ。足りた?」と尋ね)
魔界のお菓子か…あんま知らないけど、探してみるね(悪魔は、あまり詳しくないため、悪魔の相手の好みに合うものを探してみると伝えて、相手に「うん、大丈夫だよ、美味しかった」と伝えては、「ネイも、魔界のお菓子食う?」と尋ね)
あ、俺も食べたいな
(自分は悪魔の前に朝食を置きつつそう言うと、「オレンジ色の箱に入ってるクッキーがあると思うんだけど…」と買ってほしいものを伝え)
オレンジ色の箱のクッキー…兄貴に聞いてみるか(悪魔は、なるほどと思い、携帯にメモを残しておき、「じゃあ帰りに買ってくるよ、寝てる2人にも、聞いて連絡ちょうだい」と伝えて、そろそろ行こうと思い、立ち上がれば鞄を持ち、2人に行ってきますと言ってから家を出ていき)
さてと…ちょっとアンジェロたちの様子見てくるね
(自分は彼が出て行った後悪魔と朝食をとり、そろそろ起こそうかと思いまずは天使の彼のいる部屋へ向かい)
『おくすり、できたぁ…』(天使は、まだ寝ており、夢の中でも薬を作っているらしく、完成したと寝言を言っていて)
アンジェロ、起きれる?
(自分は幸せそうな夢を見ている天使の彼の肩を軽く揺するとそう声をかけ、「朝ごはん食べれる?」と尋ね)
『んぅ…ん、たべる』(天使は、相手に起こされ、目を覚ましては、ゆっくりと頷いて、食べると伝えていて、起き上がるも、寝惚けているらしく、相手に抱きついて、『ネロ、おはよぉ』と言っていて)
「!ちょ、ちょっと…俺はネイだって…」
(自分は抱きついてくる天使の彼を慌てて引き剥がしながらもそう伝え、悪魔に見られていないだろうかとドアの方を確認し)
『ネイ…?ほんとだ、間違えちゃった』(天使は、相手に引き剥がされては、むっとしたが、ネイだと言われ、相手の顔をぺたぺたと触ったり、翼を確認しては、相手だと気付き、えへへと笑いながら言い)
ネロに見られたら嫉妬されちゃうから…
(自分は溜息をつきながらもそう伝えては抱きつかれて崩れた服や髪を整え「ほら、リビング行こ」と手を繋ぎ)
『!そうだね、よかった…』(天使は、相手に言われて、確かにと思い、見られてないことに安堵して、相手と手を繋いでリビングに向かうも、『レンくんは?起きた?』と尋ねて)
ううん、まだ来てないよ
(自分は天使の彼はちゃんと寝れたのだろうかと心配しつつもそう話し、リビングに着けば「俺、レンのところ行ってくるね」と天使の彼を置いて部屋を出て)
『う、うん、わかった』(天使は、忙しそうにしている相手の様子に、大変そうだと思いつつ、ソファーに座っては、『ネロ、おはよう』と声を掛け)
『アンジェロ、おはよ!』
(悪魔は天使の彼に声をかけられると嬉しそうにキスをして、『ネイがご飯作ってくれたんだよ』とテーブルの方へ連れて行き)
『そっか、ネロはもう食べた?』(天使は、悪魔の相手にキスをされ、嬉しそうにしていたが、連れられるままにテーブルに行き、席に座って、『レンくん、来てくれるかな』と言い)
『うん、食べたよ。美味しかった!』
(悪魔は楽しそうに天使の彼の横に座るとそう伝え、『今日もお薬のやつ、頑張るの?』と尋ねてみて。一方、自分はなんとか青年を起こすと手を引いてリビングへ向かい)
『うん、やるつもりだよ。レンくんがにぃ兄様に報告してくれたんだけどね、後ちょっとなんだって!』(天使は、楽しそうに話してくれる悪魔の相手の頭を撫でてやり、薬作りについて言われると、嬉しそうに言い、青年が来れば、『おはよ、レンくん。ご飯まだなの俺たちだけみたい。一緒に食べよ!』と微笑みながら言い)
『そっか…』
(悪魔は天使の彼の答えを聞くとどこか落ち込んだようにそう呟き、青年は「うん、食べる…」と言いながらも食事が用意されている席に座り)
『レンくん、元気ない?』(天使は、落ち込んでしまった悪魔の相手の頭を撫でてあげつつ、青年の様子に不思議に思い、心配そうに尋ねて、『今日、お薬作るのお休みする?』と言い)
「でも、作んないと…」
(青年は今作らなければ部下の治療が遅れてしまうと思っており、眉を下げつつもそう伝え。一方、自分は「とりあえずご飯食べな、美味しいよ!」と青年に伝え)
『どうしたらいいんだろ…』(天使は、部下を少しでも早く治してあげたい気持ちと、青年に無理させたくない気持ちで、どうすればいいのかわからずにいて、青年と共に朝食食べ始めて)
「…」
(青年は朝食をとりながらも家を抜け出して天界に行こうかと考えており、自分は「昨日の夜はどれくらい進んだの?」と天使の彼に尋ねてみて)
『進んではないんだけど、どの部分が飲み合わせ悪いのか考えてたんだよね』(天使は、食べ進めながら、作業について話していて、『頑張って考えてたんだけど、どれが悪いのかわかんなかったんだ…』と残念そうに言っていて)
飲み合わせかぁ…それってにぃ兄とかロイに聞いちゃダメなの?
(自分はいまいち2人がどのような作業をしているのか分からなかったためそう尋ねてみて、青年は食べ終わると皿を持ってキッチンへ向かい)
『後で、ネイも一緒に見てくれる?』(天使は、自分一人ではどうにも進まないとわかっている為、相手にも見て欲しいと頼んで)
いいけど、俺に分かるかなぁ…
(自分は眉を下げつつもどこか申し訳なさそうにそう呟き、青年は「…アンジェロ、食べた?早くやろ」と天使の彼に声をかけ)
『大丈夫、レンくんが貰ったにぃ兄様の資料、わかりやすいし』(天使は、相手に資料があるからと伝えつつ食べ終わり、皿を片付けては、『じゃあやろ!ネロはお絵描きしてる?』と尋ね)
『!…お、俺もみんなと一緒がいい…』
(悪魔は何一つ文字が読めず内容も理解出来ない自身だけ仲間はずれにされてきるように感じ、声をかけられてはおずおずとそう伝え)
『直感でもわかるかもだし、みんなでやろ』(天使は、文字が分からずとも、直感で当てる場合もある為、そう言っては、早速ソファーのテーブルに行き、パソコンを起動して)
『…文字ばっかり』
(悪魔はパソコンに映る画面を見ては険しい顔をしながらもそう呟き、青年は「俺もあんまり文字得意じゃないし、大丈夫だよ」と言いながら悪魔の頭を撫でていて)
『レンくんはネロと考えてみてくれる?わかんなかったり、なにか見つかったら声掛けて』(天使は、険しい顔をする悪魔の相手が可愛く見え、くすっと笑ったが、青年にそう伝えて、相手に画面見せつつ、簡潔に成分について説明し、『ネイはわかる?』と尋ねては、考え込んで)
「うん、わかった」
(青年は悪魔に表の説明をしつつ考え方を教えてやり、自分は画面を見るも全く分からず「ごめん、やっぱり分かんないかも…」と眉を下げて)
『やっぱわかんないかぁ…』(天使は、考えてみるもわからず、相手に聞いてもわからないなら、天使の兄か元悪魔に聞く他ないかと思いつつ、『あとね、足りないのも1個だけあるんだって。せめて、それだけでもわかんないかな』と言い)
足りないもの…
(自分は画面をじっと見つめてはそう呟くもあまりピンと来ず困っており、悪魔はもう一度画面を見に来ると『…ね、ここじゃない?』と違和感を覚えたところに指をさしてみて)
『ここ?…ちょっとやってみるね』(天使は、相手と悩んでいたが、画面を見に来た悪魔の相手が指した場所を見ても、わかってはいないが、試しに悪魔の相手の直感を信じる事にして)
「…あ、それでここ動かしたら…!」
(青年は何か思いついたのかと思い画面を見ていたが、ふともう完成に近づいていることに気がつけばそう伝え)
『ここをこうすれば…!すごい、出来ちゃった…』(天使は、画面を操作していれば、青年からの助言もあり、完成した画面を見ては目を輝かせて、『ネロ、すごいよ!レンくんもよくわかったよね!』と2人を褒めていて)
『えへへ、俺のおかげ!』
(悪魔は天使の彼に褒められると嬉しそうにそう伝え、青年は「ね、早くジルに報告しようよ!」と目を輝かせていて)
『うんっ!』(天使は悪魔の相手の頭を撫でてあげつつ、元気よく頷いては、天使の兄に画面の写真を送り、出来たと報告していて。一方、天使の兄は、天使から報告を受けては、『よく完成させたな。そっち行くから待ってろ』と返しては支度していて)
「…これ飲んだら、すぐに治るのかな…」
(青年はしばらく出来上がったことに喜んでいたが、ふと自身はいつ部下に会えるのか気になりしょんぼりとしつつそう呟いて)
『にぃ兄様来るみたい!』(天使は、3人に天使の兄が来ることを伝えて、『レンくん、ルーくんに会えるまであと一歩だね!』と言い。一方、天使の兄は、支度が終われば、元悪魔の元に行き、人間界に行くことを伝えては、すぐに家を出ていき)
「そうなの?」
(青年はあと一歩と聞けばまた顔を明るくしながらもそう尋ね、元悪魔は相手の話を聞けば慌てて部下の元へ向かい)
『うん、だってほら!』(天使は、嬉しそうにしながら、青年に天使の兄からのメッセージを見せて、『ね?このお薬をルーくん飲んだら、会えるよ!』と言い。天使の兄は、人間界に着き、自分たちの家へと急ぎ、到着すればチャイムを鳴らし)
あ、丁度来たみたいだね
(自分はチャイムが鳴れば玄関の扉を開けに行き、青年は「早くルーに会いたい!」と言いながらも悪魔に抱きついていて)
「泣きついてくるかと思ったが、よくわかったな」(天使の兄は、相手に開けてもらい中に入りつつ言い、リビングに行き)
ネロのおかげなんだよ
(自分は相手と共にリビングに向かいつつそう言い、青年は相手の姿を見つけては「ね、早く薬作ってルーに飲ませてあげて!」と目を輝かせ)
「へぇ、お前が…お手柄だな」(天使の兄は、そこにいた悪魔の相手の頭を撫でつつ言い、パソコンや資料の回収を回収し、鞄に入れつつ、「レン、一緒に戻るか?」と尋ね)
「!もう戻っていいの…?」
(青年は相手の言葉を聞けば嬉しそうにそう尋ね、悪魔は『俺、お手柄だって!』と尻尾を立てながら天使の彼に報告し)
「ああ、但し、ちゃんと会うのは薬の効果を確認してからになるぞ」(天使の兄は、青年の発情も止まっているのを確認しては、戻っても大丈夫だろうと思い、触れ合ったりできるという意味で会えるのは部下が薬の効果が出ていて、治まっていることを確認してからになると伝え。天使は、『うん、俺たちじゃわかんなかったのに、ネロが最初に変って気付いたから、完成したんだもん!ネロはヒーローだね』と褒めつつ悪魔の相手を抱きしめてあげていて)
「うん、わかってる!」
(青年は珍しく相手に擦り寄りながらも元気よくそう返事をし、悪魔は『えへへ、凄いでしょ』と楽しそうに天使の彼を抱きしめ返し)
「じゃあ、帰るぞ、支度してこい」(天使の兄は、珍しい青年の様子に驚きつつ、頭を撫でてやり、戻るために支度をするように伝えて。天使は、悪魔の相手を褒めてあげたりしていたが、『レンくん、もう帰っちゃうんだね…』と寂しげにしていて)
「うん、いいよ!」
(青年は客室に戻ると急いで支度を始め、自分は「仕方ないよ、レンだってルーに会いたいんだから」と伝えつつ満足げな悪魔の頭を撫でて)
「悪魔の方は?出掛けてんの?」(天使の兄は、ふと悪魔の姿が無いことに気付けば、不思議そうに尋ねて。天使は、『…また、みんなで遊べるよね?』と言い)
うん、スクールに行ったよ
(自分はソファーに腰かけながらも相手にそう伝え、天使の彼には「すぐにまた遊べるから、心配しないで」と微笑みかけてやり。一方、悪魔は『俺もレンと遊ぶの好きだけど…でも、俺だけじゃだめなの?』と不満げに天使の彼の方を見ていて)
「頑張ってんだな」(天使の兄は、スクールだと聞けば、子供の頃は嫌がってたのになと思い。天使は、相手の言葉で安心するも、不満げな悪魔の相手を見ては、『ネロと遊ぶのも好きだけど、みんなで遊ぶのも好きなんだもん…』としょんぼりしつつ言い)
『でも、アンジェロの恋人は俺でしょ!』
(悪魔は天使の彼の答えに更に不満げにしながらそう伝え、青年は支度を終えると急いでリビングへ向かい「できたよ、早く行こ!」と相手の手を握り)
『もぉー、拗ねないでよぉ…』(天使は、不満げな悪魔の相手の様子に、眉下げつつ言い、抱っこしてあげて、『まだ時間あるし、遊び行こ?』と言い。天使の兄は、青年に少し待てと言えば、「今回、頑張ってたからな、その報酬だ」と言い、天使には1万円、相手と青年には五千円、悪魔の相手には千円をそれぞれに渡して)
『!じゃあいいよ』
(悪魔は天使の彼に抱き上げられては嬉しそうに返事をし、相手から金を受け取ると『これ何?』と尋ね)
『よかったね、ネロのお金だよ!』(天使は、不思議そうな様子から、知らないのかと思いつつ言い、お金のことを説明してあげて。天使の兄は、「じゃあ帰るから、何かあれば連絡する」と言い、青年と共に家を出ては天界に戻り)
『お金…これが?』
(悪魔はじっと1000円札を見つめながらもそう呟き、青年は天界の家へ向かいつつ「すぐに効果が出るといいなぁ」と話していて)
『じゃあ、せっかくにぃ兄様から貰ったし、3人でお買い物しようよ!』(天使は、まだ実感が湧かないのだろうと思い、買い物に行こうと提案して、『俺が4000円あげるから、そのお金で買い物する練習しよ!』と言い。一方、天使の兄は、『…レン、アレの事は、ちょっとは整理ついたか?』と歩きつつ尋ねてみて)
『お買い物の練習…』
(悪魔は頭を使わなければならないのかと思いあまり乗り気ではなく、自分は「俺も昔アンにお金の使い方教えてもらったんだよ」と伝えてみて。一方、青年は早く部下に会いたいとしか考えておらず「アレって何のこと?」と首を傾げ)
『ネイは出来たのに、ネロは出来ないの?』(天使は、相手の言葉で、悪魔の相手が知らない事に不思議に思っていたが、ようやく理解しては、悪魔の相手に尋ねてみて。一方、天使の兄は、ため息をついては、「親父のことだ。ルーカスの事で頭いっぱいで考えてなかったのか?」と言い)
『!…いじわる』
(悪魔は天使の彼の言葉にショックを受けたようにそう呟き、青年はハッとすると「…考えてなかった」と目を逸らし)
『俺はネロなら絶対できると思ったんだけどなぁ?』(天使は、悪魔の相手を見つめながら、できると思うと言い。一方、天使の兄は、「今回のことも片付くんだ、考えてみろ」と伝えて、家に着けば中に入り)
『で、できるし!』
(悪魔は天使の彼の言葉にムッとしながらそう伝え、自分は「アンジェロ、あんまりネロのこといじめないでよ?」と言いながら悪魔の頭を撫でて。一方、青年は中に入ると「それはいいけど、これから薬作るんだろ?どうやるの?」と尋ね)
『い、いじめないよ…!』(天使は、相手の言葉に、慌てたように首を横に振って否定して。一方、天使の兄は、「調合して作っていくが、危険だからな、立ち会わせないからな。ルーカスに会うのは扉越しまでだからな」と青年の頭を撫でてやりつつ言えば、隠し部屋へ行き)
でも、ネロ嫌だって顔してるよ?
(自分はそう伝えながらきちんと悪魔の顔を見るように促し、青年は「…わかってる」と言えば隠し部屋に着いていき)
『!…ネロ、ごめんね?』(天使は、悪魔の相手の顔を見ては、悪気がなかったために、しょんぼりしつつ謝り。一方、天使の兄は、「…そうそう起こらねぇかもしれねぇが、念の為俺から離れとけよ」と伝えては、手際よく用意すれば、作り始めて)
『…うん』
(悪魔はそう返事をするもその顔は未だ不満げで、青年は部屋の椅子に座ると遠くから相手が作業している様子を眺めており)
『…!ネロ、指輪買ってあげる!』(天使は、悪魔の相手の様子に、どうしようと困ったが、ふと思いついた様に言い、『まだお金ないから、ジュエリーショップの指輪は難しいけど、雑貨屋さんのなら買えるし、婚約指輪って事でさ…ダメ?』と伝えてみて。一方、天使の兄は、真剣に作業を進めていて、暫くすれば完成し、「とりあえず完成だ。後は、これを2人に渡すだけだ」と言い)
『指輪…』
(悪魔は天使の彼の話を聞けばそう呟き、自分は「そしたら2人で行ってくる?」と提案してみて。一方、青年は「もう出来たの!?」と目を輝かせながら尋ね)
『いいの?でも、ネイひとりぼっちになるよ?』(天使は、相手の言葉に、嬉しくなったが、青年も帰ってしまったため、1人になることを心配していて)
うん、俺まだちょっと眠いし、丁度いいかなって
(自分は心配そうな天使の彼に微笑みながらもそう伝え、悪魔は『ネイがいいって言ってるんだから、早く行こうよ!』と伝え)
『うん、わかった』(天使は、相手が言うならと頷いては、『じゃあ、支度してくるね!』と言い、部屋に戻り、服を着替えたりと支度をしていて。一方、天使の兄は、「ああ、ある程度準備は整えてたからな。ロイんとこ行くぞ」と言い、つけていた手袋を外し、ゴミ箱に捨てては、その薬を持ち、部屋を出て)
『俺も支度しないと…』
(悪魔は天使の彼と共に服を着替えたりなど支度を始め、青年は部下の部屋の前に着くと「俺はここで待ってたらいいの?」と尋ね)
『…できた』(天使は、荷物なども用意し終わり、メイクをしようと思い、早速やり始め、完成すれば鏡で確認しつつ嬉しそうにしていて。一方、天使の兄は、中の様子を確認するも、元悪魔の姿がなかったため、「ロイは部屋か…レン、ロイに渡してきてくれ。これはアイツの分だからな」と言いつつ、青年に薬をひとつ渡して)
『準備おわった?』
(悪魔は以前天使の彼に選んでもらった服に着替え終わるとそう尋ね、青年は「ロイも薬飲むの?」と不思議そうにしていて)
『うん、出来たよ!どうかな?』(天使は、化粧道具を片付けては、悪魔の相手に尋ねてみて。一方、天使の兄は、「いや、飲むのはロイじゃねぇ。ルーカスともう1人いたろ、影響を受けて暴走しちまった奴」と言い)
『あ、かっこいい!』
(悪魔は天使の彼の姿を正面から見ては素直にそう褒め、『いいな、俺もメイクしたい!』と伝えてみて。一方、青年は「あ、そっか…わかった、渡してくる」と言えば元悪魔の部屋へ向かい)
『むぅ…可愛くしたのに』(天使は、悪魔の相手にかっこいいと言われ、嬉しくはあるも、可愛いと言ってもらいたいが為に、むっとしつつ言い。一方、天使の兄は、青年を見送ると、部屋に入り部下に薬のことを説明してから飲ませてやり)
『アンジェロは可愛いが良かったの?』
(悪魔は天使の彼の反応を見ては首を傾げつつそう尋ね、青年は元悪魔に薬を渡すと部屋の前に戻り、相手から声がかかるのを待っていて)
『うん…俺、可愛くない?』(天使は、しょんぼりしつつ頷いては、可愛くないのか尋ねて。一方、天使の兄は、少し待って薬が回っただろう頃を見計らい、嫉妬させる目的で何個か適当な事を言って確認してみて、大丈夫そうだと判断し、「レン、いいぞ。入ってこい」と青年を呼び)
『可愛いけど…』
(悪魔は可愛らしい格好をしているなと思ったが、どんな天使の彼でもかっこいいと感じてしまうため眉を下げていて。一方、青年は相手の声に反応するように扉を開けては「…ルー?」と恐る恐る声をかけてみて)
『…俺、可愛い合わないのかな』(天使は、悪魔の相手に可愛いと思われたかったが、悪魔の相手の様子に、しょんぼりしつつ呟いて。一方、部下は天使の兄に拘束を解いてもらっては、「レン、会いたかったよ!」と言い、おいでと言うように青年に手を広げていて)
『似合わないっていうか…俺がどんなアンジェロでもかっこよく見えちゃうから』
(悪魔は落ち込んでいる天使の彼を見ては慌ててそう伝え、青年は「ルー…!」と表情を明るくしては部下に駆け寄り思い切り抱きついて)
『そうなの?』(天使は、悪魔の相手の言葉に、首を傾げつつ尋ねて。一方、部下は、しっかり青年を抱きしめつつ、「レン、俺のために薬頑張って作ってくれてありがとう」と言い、頭を撫でてあげて)
『うん、そう…』
(悪魔は実際口に出すと少し恥ずかしくなってしまい、頬を赤くしつつ目を逸らして。一方、青年は「…ううん、俺のせいだから」と言いながらも涙目になっており)
『そっか…えへへ』(天使は、嬉しさから頬が緩んでいて、悪魔の相手を抱きしめて、ふとお金を知らないという事は財布もないのではと思い、『ネロ、お財布持ってないよね?俺が代わりに持っとこうか?』と尋ねて。一方、部下は、「レンの影響ではあるけど、レンのせいじゃないよ」と言い、宥めてやり。天使の兄は、暫く様子を見ていたが、大丈夫そうだと判断すれば、「じゃあ、俺は出てるからな。何かあれば呼べよ」と伝えて部屋を出て)
『お財布…』
(悪魔は握りしめてくしゃくしゃになってしまった1000円札を見つめながらもそう呟き、『よく分かんないけど、いいよ』と言えばそれを天使の彼に渡して。一方、青年は「ルーが治って、ほんとに良かった…」と泣き続けており)
『お財布は、お金を入れるためのケース…かな』(天使は、財布の事も知らないと思い、教えてあげ、受け取れば、少しでも綺麗になるように伸ばしては財布に入れて、『ネロのお財布も買わないとだね。それも一緒に買おっか』と言い。一方、部下は、「…もう大丈夫だから、泣き止んで?かっこいいお顔が台無しだよ」と言いつつ、頭を撫で続けていて)
『うん、買う!』
(悪魔は目を輝かせながらそう返事をし、『早く行こ!』と天使の彼の手を引いて。一方、青年は「だってぇ…」と言いながらも部下に擦り寄っていて)
『うん!じゃあネイ、行ってくるね!』(天使は、引かれるままに玄関の方へ行きつつ、相手にそう伝えて。一方、部下は、青年の顔をあげさせては、キスをして、「…ほら、泣くのはおしまいにして、いっぱいイチャイチャしようよ」と言い)
うん、行ってらっしゃい
(自分は2人を見送ってから玄関の鍵を閉め、悪魔は外に出ると『指輪とかってどこに売ってるの?』と尋ね。一方、青年は「…うん」と言えば言えば目をゴシゴシと擦り)
『ジュエリーショップにもあるけど、今回は雑貨屋さんに行くよ』(天使は、悪魔の相手と手を繋いで歩きつつそう言い、目的の雑貨屋へ向かっていて。一方、部下は、青年の頭を撫でてあげ、「レン、お手紙書いてくれてありがとう。すっごく嬉しくて、つい何回も読み直しちゃった」と言い)
『いいのあるといいね』
(悪魔は楽しそうにそう伝えながらも天使の彼とくっついて歩き、青年は「頑張って書いたんだよ」と言いつつ微笑んで)
『気に入るのがあるといいなぁ』(天使は、悪魔の相手が気に入るものが見つかればいいなと思い、そう呟いて、そうして歩いていれば雑貨屋が見え、『ネロ、あそこだよ』と言い。一方、部下は、「レン、字書くの上手くなったよね。練習頑張ってたもんね」と素直に褒めてやり)
『わ、いっぱい…』
(悪魔は店に入ると指輪が目につき、その種類の多さに興奮したようにそう呟いて。一方、青年は「うん、いっぱい練習した!」と得意げに告げて)
『ネロ、どれがいい?』(天使は、悪魔の相手と指輪を見つつ、どれが気に入ったか尋ねて。一方、部下は、「すごいよ、さすがだね!」と言い、優しく髪を撫でてやりつつ、ご褒美と言うようにキスをしてあげて)
『えっと、これとそれと…後あれもかわいい!』
(悪魔は次々に指輪を指しながらもそう伝えて、青年は部下にキスをされると「…ね、これだけじゃ足りない」と誘うように呟いて)
『ネロ、いっぱい欲しい気持ちはわかるけど、一つだけだよ』(天使は、次々と指を差す悪魔の相手に、言い聞かせるように一つだけだと言い。一方、部下は、「…俺も、レンが欲しいよ」と言い、青年にキスをしては深くして、ゆっくり丁寧に手を出し始めていて)
『!一つだけなんて選べない…』
(悪魔は天使の彼の言葉を聞くとショックを受けたようにそう呟いて、青年は部下に求められると嬉しそうに身を委ねていて)
『うぅ…じゃあ、3個までなら』(天使は、元々我慢してもらっている為、強くダメと言えず、3個まで買っていいと伝えて。一方、部下は、自身の欲を止められず、そのまま襲っていて)
『やったぁ!』
(悪魔は3個までと言われては嬉しそうに厳選し始め、どうにか決め終わると『この3つにする!』と渡して。一方、元悪魔は店主に薬を渡してから家に戻ると天使の兄のいる部屋へ向かって)
『じゃあ、財布見に行こ』(天使は、指輪をしっかりと持つと、そう伝えては財布の売り場に移動し、どれが好きだろうかと考えて。一方、天使の兄は、時間も空いたからと、散らかっている机の上を片付けるも、元より得意ではないために、上手くいっておらず)
『アンジェロは指輪買わないの?』
(悪魔は財布を見ながらもふと気になったことを尋ねてみて、元悪魔は部屋に入ると「…また散らかしてしまったのですか?」と呆れたように呟いて)
『んー、どうするか迷ってるんだよね…』(天使は、指輪について言われると、苦笑しつつ購入するか迷ってると言い、『ネロ、この中で1番好きなのはどれ?』と指輪を見せつつ尋ねて。一方、天使の兄は、「…散らかっちまうんだ、仕方ないだろ。それに、机だけだし、充分マシだろ」と言い)
『えっと…これかなぁ』
(悪魔は指輪をじっと見つめては赤い石が付いたものを指さし、元悪魔は「後は私がやりますから…」と言いながらも机の上を片付け始め)
『これかぁ…じゃあ、お揃いで買おうかな』(天使は、悪魔の相手が選んだ指輪を見ては、お揃いで買う方が悪魔の相手も喜ぶしと思い、そう呟いて。一方、天使の兄は、「悪い、助かる」と言い、元悪魔に任せて、「それで、アイツの様子はどうだった?ルーカスよりマシとはいえ、酷かったから、多少効くんじゃねぇか?」と店主の様子を尋ねて)
『やった、お揃い!』
(悪魔はお揃いと聞けばそう喜び、元悪魔は「はい。あの方はあまり長い時間レンさんと接触していなかったので…薬を飲んでかなり落ち着いたと仰っていました」と話しながらも手を動かし)
『じゃあ、財布選んだら指輪取りに行こうね』(天使は、嬉しそうな悪魔の相手の頭を撫でてあげつつ、そう伝えては、可愛らしいキャラクターのついた財布を手に取ると、『ね、これなんてどう?』と悪魔の相手に見せて。一方、天使の兄は、その報告を聞けば安心しては、「そうか、よかった…それなら、近いうちに店に行かねぇとな」と言い)
『あ、それがいい!』
(悪魔はいまいちどれを選べばいいか分からなかったため、天使の彼が提案してきた財布を見てはそう伝え。一方、元悪魔は「そうですね、元気なレンさんの姿を見せてあげてください」と言いつつ片付けを終え)
『ネロが使うものだから、気に入ったのでいんだよ』(天使は、悪魔の相手に、好きに選んでいいと伝えて、『これでよかった?』と確認するように尋ねて。一方、天使の兄は、「ありがとな、助かった。片付けのお礼に、コーヒーでも淹れてやろうか?」と言い)
『うん、それがいい』
(悪魔はこくりと頷きながらもそう返事をし、元悪魔は「ええ、お願いします」と伝えながらも椅子に腰掛けると、世話係に状況が落ち着いた旨を送り)
『そっか、じゃあこれにしようね』(天使は、頷きつつ言えば、指輪のコーナーに戻り、悪魔の相手のお気に入りである赤い石の指輪を探し。一方、天使の兄は、「少し待ってろ」と言うと、キッチンに行き、作り始めて)
『あ、あった…』
(悪魔は天使の彼と移動し、赤い石の指輪を見つけては手に取ろうとするも、同時に小さな子供が手を伸ばしていることに気がついて)
『ネロ、これの次に好きな指輪お揃いにするから、この指輪譲ってあげてもいい?』(天使は、悪魔の相手が手を伸ばしたのを見て、買うだけかと思ったが、同時に子供が手を伸ばしており、譲ってあげてもいいか尋ねて)
『…いいよ』
(悪魔は嫌だと思ったが、我儘を言えば天使の彼に嫌われてしまうかと思いそう伝え、子供に指輪を譲ってやり)
『はい、どうぞ』(天使は、悪魔の相手が頷くと、微笑みつつその子供に指輪を渡してあげて、『我慢してくれたから、特別にお揃い用の指輪、ここから選んでいいよ』と指輪の並んだケースを指さして言い。一方、天使の兄は、コーヒーが完成すれば、元悪魔の元に運んで)
『…じゃあ、あれ』
(悪魔はすっかり落ち込んでしまっており、しょんぼりとしたまま指輪を指さして。一方、元悪魔はコーヒーを受け取り口にすると「…ジュリアス様は、コーヒーを淹れるのがお得意なんですね」と微笑んで)
『…ほんとはすっごく嫌だった?』(天使は、悪魔の相手の落ち込み用を見ては、眉を下げつつ尋ねて、『本当にすっごく嫌だったなら、渡しちゃってごめん…』と謝り。一方、天使の兄は、「まぁな、コーヒー好きだし、すぐ覚えた」と言い)
『…ううん、俺、お兄ちゃんだから…』
(悪魔は首を横に振りつつそう呟き、『早く買おうよ』と急かしていて。一方、元悪魔は「私も、紅茶には自信があるんですよ」と楽しそうに話しながらコーヒーを飲んでおり)
『我慢した方がいい時もあるけど、こういう時は嫌って言っていいんだよ』(天使は、悪魔の相手の頭を撫でてあげながら言い、『お兄ちゃんだからって、全部我慢しちゃダメだからね』と伝えては、悪魔の相手と共にレジに向かって。一方、天使の兄は、元悪魔は家事全般、薬についてなど、ほとんど出来るんだなと思い、「…お前、大体のことなんでも出来るよな」と言い)
『…わかってる』
(悪魔はそう呟きつつもレジに向かえば天使の彼が会計をするのを見ていて、元悪魔は不思議そうに首を傾げつつも「ええ…お屋敷で長年働いておりましたから」と伝え)
『ここに表示されてる数字の数に1枚足したお札を出したらいいよ』(天使は、まずお金を出して商品を貰う事を覚えた方がいいと思い、そう教えつつ会計しては、5枚の1000円札と残していた財布を悪魔の相手に渡して、『じゃあ、隣で見てるから、やってみて』と伝えて。一方、天使の兄は、元悪魔の話だからなのか、無意識に前のめりになるような姿勢になっていて、「どれくらい働いてたんだ?」と尋ねて)
『えっと…』
(悪魔は3が表示されていることを確認すると、4枚1000円札を出し『これでいいの?』と尋ねてみて。一方、元悪魔は少し考えると「そうですね…100年ほどでしょうか?」と伝えてみて)
『うん、そしたらお釣りくれるから、それ貰ってね』(天使は、大丈夫と言うように頷いて、そう伝えては、店員に財布をすぐに使いたいことを伝え、タグを取ってもらい受け取れば、『ここのチャックのポケットに、この丸いの入れて、こっちの大きいとこにお札入れるんだよ』と見せながら教えてあげていて。一方、天使の兄は、「思ったより長いんだな、50か80くらいかと思った」と言い)
『うん、わかった』
(悪魔はお釣りを受け取ると天使の彼に言われた通りに財布にしまい、店員に礼を言ってから店を出て。一方、元悪魔は「そうでしょうか?」と首を傾げつつも飲み終わったカップをテーブルに置き、「ジュリアス様は私のことをよく聞いてくださいますね」と微笑んで)
『ネロ、ちゃんとお買い物出来たね!』(天使は、悪魔の相手と店を出ては、凄いと褒めるように撫でてやり、『じゃあ、さっきのお詫びに、カフェ行こ!』と言い。一方、天使の兄は、照れくささから少し視線を逸らしては、「…ロイは俺の家族だと思ってる。だから、ちゃんと知っときてぇんだよ」と言い)
『カフェ行きたい!』
(青年は財布を天使の彼に預けながらもそう言うと目を輝かせ、元悪魔はくすりと笑いながらも「ふふ、ありがとうございます」と礼を言い)
『じゃあ行こう!』(天使は、悪魔の相手の財布を鞄に入れては、手を繋いでカフェに向かって。一方、天使の兄は、「そういや、書き換えの件、どうするか決まったのか?」とふと思い出したように尋ねてみて)
『…俺ばっかり決めちゃって、ごめんね』
(悪魔はカフェに向かって歩きながらも勝手に指輪を選んでしまったことを謝り、元悪魔は「…やはり、難しいと思います」と申し訳なさそうに呟いて)
『なんで謝るの?ネロは悪くないでしょ?』(天使は、悪魔の相手が謝ると不思議そうにしつつ言い、『後で、このお揃いにした指輪つけようね』と言い。一方、天使の兄は、真剣な表情になれば、「俺の血には書き換えたくない…という事か?」と尋ね)
『うん、つける…』
(悪魔は未だしょんぼりとしたままそう呟き、元悪魔は「書き換えたくない…と言うよりは、書き換えられないの方が正しいかもしれませんね」と伝えつつ寂しげに微笑んで)
『…着いたよ』(天使は、悪魔の相手を心配しつつ歩いていれば、カフェに着き、中に入り。一方、天使の兄は、「その理由は?」と元悪魔を見つめつつ尋ね)
『俺、おっきいケーキ食べたい…』
(悪魔はカフェに入るとショーケースに飾ってあったケーキが食べたいと伝え、元悪魔は「…私の身体が、そう長くは持たないからです」と呟いて)
『あ、チーズケーキも食べたい…』
(悪魔はチーズケーキと聞けばそれも食べたいと思ったが、これはわがままになるだろうかと不安げに天使の彼を見つめ。一方、元悪魔は「…すみません、わかりません」と申し訳なさそうに目を逸らし)
『…俺は、我儘言うネロも好きだよ?』(天使は、悪魔の相手の様子を見て、微笑みながら言い。一方、天使の兄は、「レンみたいに、身体を移したりするのも無理か?」と尋ねて)
『…2個食べてもいい?』
(悪魔は天使の彼の言葉を聞けばどこか申し訳なさそうにしつつそう尋ね、元悪魔は「可能かもしれませんが…私はレンさんと違い、生前と同じ身体なので、必ず成功するとは…」と呟いて)
『…ネロ、何かあったの?』(天使は悪魔の相手が、どこかよそよそしく感じ、心配そうに尋ねて、『もしかして俺のこと、嫌いになった?』と言い。一方、天使の兄は、「…そうか」と呟いては、考え込んでしまい)
『き、嫌いなわけないじゃん!』
(悪魔は慌てて首を横に振りつつそう告げると、『我儘だと、嫌われちゃうと思って…』と眉を下げて。一方、元悪魔は「…あまり、無理なさらないでください」と伝え)
『そんな事ない!』(天使は、悪魔の相手の言葉に、首を横に振って否定し、『ちょっとは我慢させちゃうこともあるけど、我儘言うネロも好きだもん』と言い。一方、天使の兄は、「…お前自身はどうしたいと思ってんだ?」と尋ねて)
『ほんと…?』
(悪魔は嬉しそうに聞き返すと『じゃあ、俺ケーキ2個食べる!』と楽しげに告げて。一方、元悪魔は「特に希望はありませんが…レンさんを優先してあげてください」と伝え)
『よかった…それでこそネロだよ』(天使は、楽しそうに言う悪魔の相手の様子を見ては、安心と同時に、自分の好きな相手に戻ったと嬉しくなり、そう呟いては、鞄からお揃いの指輪を取りだしては、『ネロ、左手出して!』と言い。一方、天使の兄は、少し目を逸らしつつ、「…俺が困るんだよ。なんとかして、俺の血に変えてやりたいんだ」と言い)
『?うん、いいよ』
(悪魔は訳が分からないままに左手を差し出しており、元悪魔は「私たちになんとか出来るような問題ではないでしょう?」と説得するように語りかけ)
『…左手のこの指は、結婚する人が指輪をつける、特別な指なんだよ』(天使は、悪魔の相手はあまりわかってないだろうと思い、そう教えてあげつつ、左手の薬指に指輪を嵌めてあげていて。一方、天使の兄は、「そんな悠長にしてらんねぇんだよ!早くお前の血も変えねぇと死んじまうだろ!?」と焦った声で言い)
『そしたら、俺とアンジェロは結婚ってこと?』
(悪魔は天使の彼の解説を聞くと首を傾げながらもそう尋ねてみて、元悪魔は「…っ、だから、変えられないんです!」と声を荒げ)
『んー、まだいつかは、かなぁ』(天使は、宝石店の指輪を買ってあげる時にと思っているがために、いつかと言い、『これは、結婚の約束だよ』と伝えて。一方、天使の兄は、「…俺が、必ず方法見つけてやる」と言い)
『約束かぁ…』
(悪魔は自身の指に嵌められた指輪をじっと見つめつつそう呟くと、『はやく結婚できるといいね』と微笑んで。一方、元悪魔は「必ず…?貴方に私の身体の何がわかると言うんです?」と尋ね)
『きっとすぐできるよ』(天使は、悪魔の相手の頭を撫でながら、すぐだと言い、ケーキが運ばれてくると、『わ、美味しそうだね!』と言い。一方、天使の兄は、「まだわかんねぇけど…だが、くたばるとこを黙って見届けるよりはマシだ」と言い)
『!もう食べていい?』
(悪魔は運ばれてきたケーキを見ては目を輝かせ、ソワソワとした様子でそう尋ねてみて。一方、元悪魔は相手のためにも家を出た方がいいかと思いつつ「…勝手にしてください」と言えば立ち上がり部屋から出ようとして)
『うん、食べていいよ』(天使は、悪魔の相手にフォークを渡しつつ言い、自分もチーズケーキを食べ始めては、美味しさに目を輝かせていて。一方、天使の兄は、どうすべきなのか考え込んでいたが、「…ロイ?」と元悪魔のことを見つめていて)
『いただきます!』
(悪魔は手を合わせて元気よくそう告げると早速ケーキを食べ始め、『ね、このチーズケーキ美味しいね』と声をかけて。一方、元悪魔は「…失礼します」と言えば部屋を出て自身の部屋へ向かい)
『ふわっふわで、とろっとろですっごく美味しい!』(天使は、悪魔の相手の言葉に頷き、幸せそうに言っていて、『ネロと美味しいケーキ食べられて幸せ』と良い。一方、天使の兄は、どうすればいいのか考えたり、資料を探したりするも、いいものは見つからず、ため息をついては、少し外の空気でも吸って落ち着こうと思い、部屋を出て歩き)
『俺も幸せ!』
(悪魔は嬉しそうに微笑みながらもそう言い、もう1つのケーキを少し天使の彼に分けてやり。一方、元悪魔は荷物をまとめ家を出て行く支度をしていて)
『!いいの?ありがとう』(天使は、幸せそうにチーズケーキを頬張っていたが、差し出されては、嬉しそうに目を輝かせながら言い、食べては、『こっちも美味しい!』と言い。一方、天使の兄は、「俺がした事は…あいつは…」とぶつぶつ呟きながら街中を歩いていて)
『一緒に食べると楽しいね』
(悪魔は楽しげに笑いながらもそう伝え、元悪魔は支度を終えると廊下に相手がいないことを確認しつつ家を出て行き)
『ネロ、すっかり元気だね』(天使は、食べ終われば悪魔の相手の隣に座り、微笑みつつそう言って。一方、天使の兄は、ぼんやりしつつ歩いていれば、転んだりして傷が出来るも、それを無視して歩き続けていれば、裏通りに来ていて)
『うん、元気だよ!』
(悪魔はペロリとケーキを食べてしまうとそう伝えながらも擦り寄り、元悪魔はどうにか相手に見つからない場所へ行こうと電車に乗り遠くへ移動していて。一方、店主は店に向かっていたところ相手の姿を見つけ「こんな所で何やってるんだ?」と声をかけて)
『ネロが元気ないと俺も元気なくなっちゃうから、次からはちゃんと話し合おうね』(天使は、悪魔の相手を抱きしめ、頭を撫でてあげながら言い。一方、天使の兄は、店主の声でハッとしては、こんなところまで来てしまってたかと思いつつ、そちらを見て、「…少し、話聞いてくれねぇか?天界の中でこの話が出来んのは、俺の周りにはアンタしかいないんだ」と言い)
『わかった!』
(悪魔はよく分かっていないが元気よくそう返事をし、『次はどこ行くの?』と尋ねて。一方、店主は「…わかった、来い」と言えば相手を店に入れ、椅子に座らせてやり)
『わかってないのに返事してるでしょ』(天使は、元気よく返事をする悪魔の相手を見ては、くすっと笑いつつ指摘し、『今回みたいに、ネロが嫌だったこととか、不満とか、あったらちゃんと話そうってこと』と言い。一方、天使の兄は、「…恩に着る」と言い、店主について行き、椅子に座れば、元悪魔のことを話し始めて)
『うん、いいよ』
(悪魔はようやく理解をするとこくりと頷きながらもそう伝え、店主は「…なるほどな。悪いが、それは俺でも解決出来ねぇぞ」と告げて)
『じゃあ、そろそろ帰ろっか』(天使は、悪魔の相手の頭を軽く撫でてあげては、帰ろうと言い、荷物を持ち。一方、天使の兄は、「!…じゃあ、アイツにしてやれることはないのか?」と尋ねて)
『…あ、待って。ネイにお土産買おうよ』
(悪魔はふと思いついたようにそう提案すると、『ここのケーキって持って帰れるの?』と尋ね。一方、店主は「…さあな。俺はあいつの蘇生に関わってないから何も分からねえよ」と溜息をつき)
『いいね、ネイに選んであげて』(天使は、悪魔の相手の提案に、賛同しては、持ち帰り用の金額が、悪魔の相手でも買えるとわかれば、『ネイの分のケーキ、ネロが買ってみる?』と言い。一方、天使の兄は、肩を落として、「レンと違って、元の体だし、どうもしてやれねぇのか…」と呟き)
『え、でも…』
(悪魔は自分にあげるケーキを選んでいたが、買ってみるかと聞かれては不安げに眉を下げて。一方、店主は落ち込んでいる相手に「…それで、あいつは今どうしてるんだ?」と尋ね)
『大丈夫、俺がサポートしてあげるから』(天使は、悪魔の相手の頭を撫でてあげながら言って、『今日はやめとく?』と尋ねて。一方、天使の兄は、「多分、部屋戻ってると思うが…?」と不思議そうに首を傾げて)
『ううん、買ってみる』
(悪魔はそう言いながらもケースを見つめ『2個買ってもいい?アンにもあげたいの』と尋ね。一方、店主は「そうか…俺なら、そんな話をしたなら家を出て行くと思ってな」と正直に伝え)
『!うん、いいよ』(天使は、悪魔の相手の頭を撫でてあげつつ、頷いては、『きっと、2人も喜ぶよ』と言い。一方、天使の兄は、その言葉に、元悪魔の言動からもしやと思い、「なんで…どうすりゃいいんだよ…」と呟いて。悪魔は、スクールが終われば、兄に電話をかけ、「兄貴、ネロたちにお菓子買ってやりたいんだけど、オレンジの箱のクッキーってどこに売ってるかわかる?」と尋ねて)
『じゃあ…これとこれにする!』
(悪魔は2人に喜んでもらえそうな物を2つ選ぶとそう伝え、店主は「…もう諦めた方がいい」と声をかけて。一方、兄は「オレンジのクッキー?…確か、スクールの前の通りの角の店に売ってたと思うが」と伝え)
『いいね、その2つなら好きそうだね』(天使は、悪魔の相手が指さしたケーキを見てはそう言い、店員に伝えて用意してもらうと、『ネロ、お金出せる?』と尋ね。一方、天使の兄は、急がないとと思い、『俺が悪かった、もう諦めるから、最期までお前のそばにいさせてくれ』と頼んで。悪魔は、「ほんと?ありがとう、行ってみる!」と嬉しそうに言うと電話を切り、その店へと向かって)
『うん、えっと…』
(悪魔は表示されている数字を確認するも、その数字の1つ上の枚数の札がないため『どうしよう…』と天使の彼に助けを求め。一方、元悪魔は相手からの連絡を無視しており、店主は「…お前の親父にはどうにか出来ないか相談してないのか?」と尋ね)
『じゃあ、特別にこれあげるから使いな』(天使は、困っている様子を見ては、小銭について教えてもいいが、混乱するかもと思い、自分の財布から取り出せば、悪魔の相手に渡して。一方、天使の兄は、「…親父には極力頼りたくねぇんだよ、わかるだろ」と目を逸らしながら言い)
『うん、わかった!』
(悪魔は天使の彼から札を受け取るとそれをそのまま出して、店主は「…じゃあ、お前はあいつをそのままにしておくんだな」と伝えながら立ち上がり)
『ネロ、ちゃんと買えたね』(天使は、悪魔の相手の頭を撫でてあげつつ褒めてやり、店員からケーキの箱を受け取れば、『じゃあ、帰ろっか』と言い。一方、天使の兄は、どうするか悩んだ末に、「…親父のとこに行くから、付き添ってくれねぇか」と頼んで)
『うん、帰る』
(悪魔は満足げにお釣りを財布にしまうと帰路につき、店主は「構わないが…解決策が見つからなくても暴れるなよ」と伝え)
『どう?お金の使い方わかった?』(天使は、悪魔の相手と手を繋いで歩きつつ、そう尋ねてみて。一方、天使の兄は、「わかってる、そうならねぇように気をつけるつもりだ」と言い。悪魔は、そのクッキーを見つけたが、金額に少し驚いたが、16枚入のクッキーを買っては、人間界へ戻り)
『うーん…ちょっとわかってきたかも?』
(悪魔は少し不安げにしながらもそう伝え、店主は「それなら行くぞ、施設に連絡入れとけ」と言いながら荷物を持ち)
『俺、隣で見てたけど、ちゃんと出来てたよ』(天使は、不安そうな様子を見ては、大丈夫と言うように伝えては、『お金出すの慣れたら、小銭の使い方も、覚えようね』と言い。一方、天使の兄は、「ああ、わかった」と言い、施設に連絡して)
『うん、わかった!』
(悪魔は楽しそうに返事をし、家に着くと『ネイ、ケーキ買ってきたよ!』と声をかけ。一方、店主は支度を終えると「連絡は出来たか?」と尋ね)
『ネイただいま!ネロが2人のケーキ買ったんだよ!』(天使は、家に入れば相手に嬉しそうに言い、ケーキを冷蔵庫に入れておき。一方、天使の兄は、電話を終えれば、「ああ、許可を貰った。色々頼んで悪い。お礼に、レンたち連れて、飯食いに来る」と言い、店主と店を出て、施設へと向かって)
『そうなの?ありがとう』
(自分は駆け寄ってきた悪魔の頭を撫でつつ礼を言い、店主は施設に着くと慣れたように相手の父のいる部屋へ向かい)
『見て、ネロの財布これにしたんだよ!』(天使は、ふと思いついたように悪魔の相手の財布を見せていて。悪魔は、人間界限定の商品がないか探していて。一方、天使の兄は、父のいる部屋の前に着くと、一度深呼吸してから中に入り。父は、「またお前らか、今度はなんだ」と嫌そうな顔で言い)
『わ、かわいい!』
(自分はその財布を見ては素直にそう伝え、『良いの買えて良かったね』と悪魔に向けて微笑んで。一方、店主は「こいつが話したいことがあるんだと」と言えば相手の父に向けて能力を使い)
『でしょ?俺がネロが好きそうだからそれ選んだんだ』(天使は、嬉しそうに悪魔の相手のために選んだのだと言い、悪魔の相手の財布から小銭を取り出しては、近くにあった小さな箱に入れて。一方、天使の兄は、「ロイを…お前が蘇生させた元悪魔の身体を治してやる術を教えろ」と父に言い、父は、「そろそろガタがくる頃だと思っていたよ。もちろん、手駒を減らす真似はしたくないからな、策は用意してある」と言い)
『ネロ、お金の使い方わかった?』
(自分は満足げな悪魔にそう尋ねてみると、悪魔は『うん、ちょっとだけ』と嬉しそうに微笑んで。一方、店主は「…その策について具体的に話せ」と伝え)
『ネロがお金使うの慣れたら、小銭の使い方も教えるんだ』(天使は、その箱を蓋を閉めては、『ネロの小銭入れ』と記しておき、相手に悪魔の相手と約束したことを伝えて。一方、父は、店主の目を見つめつつ、「俺の血と魔力を込めれば、すぐに元通りになる。可能性は低くなるが、あの猫の蘇生と同じ要領でやれば、新しく身体をやることはできなくは無い」と素直に吐いていて)
そっか、楽しみだね
(自分は悪魔を抱きしめながらもそう伝え、悪魔は『俺、早く覚えられるようになる!』と笑顔を見せていて。一方、店主は「…どうするんだ」と相手に尋ね)
『慣れさせる為にも、ネロと買い物行ったら、お金だけ渡してあげて、会計させるようにしてあげてくれる?』(天使は、悪魔の相手の頭を撫でてやりつつ、悪魔の相手のお金は小銭分以外無いため、相手の分のお金を渡して会計をさせるようにして欲しいと頼んで。一方、天使の兄は、「俺の血では不可能なのか?いずれ、俺の血にしてやりたいんだ」と言うと、父は「俺の血が濃く入っているお前でもできないことは無いが、俺の血よりは可能性は下がる」と言い)
うん、いいよ
(自分は天使の彼からの頼みにそう返事をし、悪魔は天使の彼に撫でられ嬉しそうに尻尾を揺らしていて。一方、店主は「俺は少しでも可能性が高い方に賭けるべきだと思うが」と言いつつ相手の様子を窺って)
『ありがと!ネロ、よかったね、アイツにも頼むから、早く覚えられるように頑張ろ!』(天使は、嬉しそうに笑いながら相手にお礼を言い、頭を撫で続けながら悪魔の相手に言い。一方、天使の兄は、僅かに落ち込みつつ、「…そう、だな…ひとまず、親父の血で治してやってから考える」と言い)
そろそろアンも帰ってくると思うし…ご飯の支度しないとね
(自分は悪魔の彼から離れキッチンへ向かい、悪魔は『じゃあ、俺一旦お部屋戻るね』と部屋へ向かい。一方、店主は「それならアイツを探しに行かないとな」と呟いては荷物を持って)
『俺も手伝うよ』(天使は、相手の元に行くと、手伝うと言い。悪魔は、色々悩んだ末に人間界限定のコーヒーショップの2杯分のギフトカードを2枚購入しては、家に帰ることにして。一方、天使の兄は、携帯を確認してはため息をついて、「…もし家を飛び出して、言い合った相手と会ったら、あんたならどうすんだ?」と尋ねてみて)
ううん、アンジェロはネロと居てあげて?
(自分は首を横に振りつつ悪魔が寂しがるからとそう伝え、店主は「そうだな…逃げるかもしれねぇが、今は無理やりにでも連れ戻した方がいいんだろ?」と尋ね)
『そう?わかった』(天使は、そう言っては、悪魔の相手の元に行き。悪魔は、家に着けば中に入り、リビングに行けば「ただいま!…あれ、ネイだけ?」と言い。一方、天使の兄は、「そうだな…どこにいんだ…」と呟き、元悪魔を探すことにして)
あ、おかえり!ネロたちは部屋にいるよ
(自分は帰ってきた彼にそう伝えながらも手を動かし続け、「今日はカレーだよ」と微笑んで。一方、店主は「場所が分かるような設定はしていないのか?」と首を傾げて)
そっか…せっかく買ってきたのに(悪魔は、残念に思いつつ、机にクッキーの箱を置き、「ネイの料理食えるのすげぇ嬉しい」と言い。一方、天使の兄は首を横に振り、「つけてない、だから居場所はわかんねぇんだ」と肩を落としつつ言い)
あ、クッキーだ!買ってきてくれたの?
(自分は机に置かれた箱を見ては目を輝かせながらそう尋ね、「ありがとう、ネロも喜ぶと思うよ」と微笑んで。一方、店主は「そうか…」と呟くも渋い顔をしていて)
約束だからな(悪魔は、悪魔の相手と買って帰ると約束したからと言い、「ネイも好きなの?ここのクッキー」と尋ねてみて。一方、天使の兄は、「多分遠くにいるはずだが、どの辺に行ってるか…」と考えて)
うん、昔兄貴とか親父がよく買ってきてくれたから
(自分は食材を切りながらもそう話し、「アンたちは辛さどのくらいがいい?」と尋ね。一方、店主は「…手分けをするしかないな。人手がかなり必要だが…」と呟いて)
へぇ、そうだったんだ(悪魔は、相手が好きなクッキー屋を覚えておこうと思いつつ、そう言っては、「俺はちょっと辛いくらいかな。甘いのも好きだけど」と言い。一方、天使の兄は、「頼れそうな奴には頼んでみる。アンタにも、手伝って欲しい」と頼んで)
わかった、そうするね
(自分は食材を煮込みながらもそう伝え、店主は「わかった、遠くの知り合いにも見ていないか聞いてみる」と告げて。一方、青年は水を求めてキッチンへ向かうも、元悪魔や相手の気配がせず首を傾げていて)
完成が楽しみだな(悪魔は、相手が作っているのを見つつ、ワクワクした様子で言い。一方、天使の兄は、青年に電話をかけては、「レン、ロイを探すのを手伝ってくれねぇか?ルーカスと手分けしてくれ」と頼んで)
先お風呂入ってきちゃっていいよ?
(自分はじっと見つめてくる彼にそう伝えつつもルーを入れていて、青年は電話に出ると「ロイを探すってどういうこと?喧嘩したの?」と尋ねてみて)
え、俺手伝うけど、大丈夫?(悪魔は、もし何か手伝うことがあるなら手伝おうと思っていたため、相手に尋ねて。一方、天使の兄は、「まぁ、似たようなものだ。俺の方でも探してみるから、お前たちも頼んだぞ」と言い、電話を切り)
うん、大丈夫。アン、疲れてるだろ?
(自分はどこか心配そうな彼に微笑みを見せながらそう伝え、「あ、そうだ。ネロがケーキ買ってくれたんだよ、後で一緒に食べよ」と告げて。一方、青年は納得がいかないまま部屋へ戻ると「ルー、ジルがロイのこと探してって」と伝え)
ネロが?嬉しいなぁ(悪魔は、それなら入ってこようと思ったが、相手から悪魔の相手が買ったケーキがあると聞けば、嬉しそうにして、「じゃあ、先に入ってくるね」と言い。一方、部下は、青年から聞くと慌てて立ち上がり、「大変じゃん、すぐ探しに行こ!レンは猫たちにも頼んで、探してみて!」と言い)
うん、これでいっか
(自分はカレーを作り終えると皿に盛り付け始め、青年は「わ、わかった…」と呟けば外に出る支度をして。一方、元悪魔はどこか知らないが遠くの駅に着くと、フラフラと行先も決めずに歩いていて)
ネイの手作りカレーに、ネロが買ってくれたケーキ…最高の日だなぁ(悪魔は部屋に戻り、支度をすれば風呂場に行き、服を脱ぎ浴室に入り、身体を洗いつつ呟いていて。一方、部下は、青年の様子を見ては、「レン、何か気になるの?」と尋ねてみて。天使の兄は、飛べば上空から元悪魔を探していて)
「ううん、なんでも…」
(青年は元悪魔がいなくなるような喧嘩とは何かと考えては相手の父の姿が思い浮かび、まだ気持ちの整理もついていないこともあって眉を下げていて)
「…そう?じゃあ、俺先に行ってるね!」(部下は、青年が心配だったが、元悪魔を探そうと思い、そう言っては、「何かわかったら、俺か先輩にすぐ連絡してね」と伝え、額にキスをしてやれば、そのまま外に出ていき)
「…うん」
(青年はそう呟いて部下を見送るも、まだあまり納得がいかずソファーで蹲っていて。一方、元悪魔は疲れを感じたため丁度近くにあった宿に入ると、今夜はそこで夜を明かすことに決め)
「あのっ、人を探してて…!」(部下は、近くを探し回っていて、周りの人達に特徴を伝えつつ尋ねていて。一方、天使の兄は、ある程度遠い場所まで行けば降り立ち、聞き廻りながら探していて)
「…行こう」
(青年は決心したようにそう呟くと家を出て、近くの猫に元悪魔を探すよう伝えてから相手の父のいる施設へ向かい。一方、元悪魔は部屋に入るも力がなくなってきているようで少し身体が小さくなっていて)
「やっぱりいない…」(部下は、何人に聞いても知らないとしか返って来ず、そう呟いては、この辺りについてはレンや猫たちに頼んでいるため、少し遠くに行ってみようと思い、早速駅の方へ向かって。天使の兄は、周りの人達に聞いて回っていたが、この時間ならどこかに宿泊してるかもと思い、周りの施設を虱潰しに探し回り)
「…よいしょ」
(青年は猫の姿になり施設に潜り込むと、軽々と相手の父の部屋を見つけ侵入し。一方、元悪魔はこれからどうしようかと溜息をつきながら世話係の写真を眺めていて)
「…わざわざ乗り込んできて、倒されに来たのか?」(父は、青年が来たことに気付けば、ニヤリと笑いながら言い。天使の兄は、見つからずため息をついて、出ないかもと思いつつ、元悪魔に電話をかけてみて)
「ち、ちがう!…確かめたくて、来た」
(青年は人の姿に戻ると相手の父と距離を取りつつそう呟き、「俺の身体のこと、ジルから聞いて…」と目を逸らしつつ話し始め。一方、元悪魔は相手からの着信に気がつくも無視をしており)
「…お前の身体?それがなんだ」(父は、わざとらしくため息をつきながら言い、「取れって事なら不可能だ、以上。さっさと帰れ」とあしらい。天使の兄は、やはりかと肩を落としつつ、「ロイ、さっきは悪かった。一応方法は見つかったが、詳しくはちゃんと会って話したい。どうするかはお前に任せる」と留守電を入れておき)
「そ、そうじゃなくて…俺のこと、好きじゃないの?」
(青年は首を横に振りつつもそう尋ね、「だって、初めてああいう事になっちゃった時、助けてくれた…好きだからって、なのに…」と眉を下げ。一方、元悪魔は相手の伝言を聞くもあそこまで言ってしまったため戻る気にはなれず、「もう、1人で消えるしか…」と呟きながらも部屋の壁にもたれ掛かり)
「ああ、もちろん今でも好きだぞ?」(父は、青年の様子を見ては、目を細めつつ好きだと言い、ゆっくりと青年の方に近付けば、「俺はお前を助けてやった、作ってもやった…言わば神様だと教えただろう?だからこそ、お前を愛することは当たり前だ」と言い。天使の兄は、店主に電話をかけ、様子を尋ねたりしながら探し続けていて。部下は、駅で尋ねては、似た人なら見たと聞けば、少し遠い場所まで電車で行き、降りれば元悪魔に電話をかけてみて)
「…そう、なの?」
(青年は相手の父の口から好きだという言葉を聞けば、少し警戒を解きつつそう呟いて。一方、店主は相手に知り合いがそれらしい姿を見かけた事を伝えると、その場所をメールで送り)
「…怖いことは何もない、全て私に任せるといい」(父は、青年を洗脳でもするように、優しい口調で語りかけていて、「こんな首輪まで…可哀想だな」と言い、首輪を無理やり外そうとしていて。天使の兄は、そのメールの場所の位置が近いことに驚きつつ、急いでそちらに向かえば、近くの宿に入り、見掛けてないか尋ねてみれば、当たりらしく、内心安堵しつつ、『ロイの家族として…エディの主人として、そばにいてくれ』と返信を期待すること無く元悪魔にメッセージを送ってみて)
「うん…」
(青年は相手の父の声を聞けば何故か落ち着いてしまうも、無理やり首輪が外されそうになり身体の力が抜けるとその場に座り込んでしまい。一方、元悪魔は相手からのメッセージを確認すると少しくらい話をするべきかと思い廊下に出たが、最早歩く力すら残っておらずその場で倒れ込んでしまい)
「ちっ…やはり外れないのか」(父は、青年の様子を見ては小さく呟いて。天使の兄は、ふと家を出た状況から、不安定になっているかもと思い、部屋を教えてもらい、早速向かうものの、その部屋の近くで倒れているのを見かけ、急いで駆け寄り、「ロイっ、大丈夫か?!部屋戻るぞ!」と言い、抱き上げては、部屋に行き)
「…神様、もっと…」
(青年はすっかりボーッとしてしまっており、相手の父にもっと好きと言ってほしいとねだっていて。一方、元悪魔は相手に抱き上げられては「…どうして、ここが…」と呟いて)
「…ジュリアスの事はどう思ってる?」(父は、青年の様子を見ては、天使の兄の事を尋ねてみて。部下は、元悪魔のことを探していたが、相手の兄から貰った青年に着けている首輪の鍵が反応している事に気付けば、その鍵に導かれるままに向かって。一方、天使の兄は、「お前に会うために探し回った。周りのヤツらにも手伝ってもらったんだ」と言い、部屋に着くとベッドに下ろしてあげて)
「ジルのこと…?えっと、お父さんみたい…」
(青年は首を傾げつつもそう呟くと、「ねえ、昔みたいに好きってやってよ…」と尻尾を下げて。一方、元悪魔は「…そうでしたか」と呟くも顔色は悪く、また身体が小さくなっていて)
「ふふ、そうかそうか…」(父は、内心天使の兄のことを見下しつつ微笑んでいて、青年の頭を撫でてやれば、抱きしめつつ好きだと言ってあげて。部下は、施設に着くと、適当な言い訳をして、中に入れてもらい、父の部屋に着くと、急いで青年を引き離して、「レン、しっかりして!!」と声を掛けて。一方、天使の兄は、その様子を見ては、「なんでまた…!」と焦り、父の元に連れていくべきかと思い、手短に元悪魔に父から聞いたことを話して)
「!…ルー…?」
(青年は部下に引き離されると驚いたように目を丸くしていて、元悪魔は「…ジュリアス様の血と魔力でも出来るのなら、ジュリアス様にお願いしたいです」と弱々しく伝え)
「なんでここに来てんの?!早く帰ろ!」(部下は、青年を抱き上げつつ言うも、父に止められ、軽く暴行されていて。一方、天使の兄は「さっきも言ったが、成功確率は下がるが、いいんだな?」と確認して)
「だ、だめ!」
(青年は部下が殴られると慌てて止めに入り、「ルーは俺の恋人なの、だから神様でも殴っちゃだめ…」と伝えて。一方、元悪魔は「ええ…それに、もしだめでも最期まで居てくれるのなら本望です」と微笑んで)
「…こんなのは、お前に相応しくない」(父は、青年に止められれば、煽るように言い、部下は、父から離れては青年に抱きついて、「レン、帰ろう…?危ないよ…」と言い。一方、天使の兄は、「わかった、少し待ってくれ」と言うと、店主に元悪魔を見つけたこと、魔力が欲しいことを伝えて)
「相応しくない…?」
(青年は相手の父の言葉に驚いたようにそう呟き、「でも、ルーは…」と眉を下げつつ部下の方を見て。一方、店主は電話に出ると「わかった、今そっちに向かっているから少し待ってろ」と伝え)
「レンが好きなの知ってるから言いたくないけど、お父さんの言うこと聞いちゃダメ!」(部下は、青年を守るように抱きしめつつ、聞かないでと言い、「もう二度と、俺たちと会えなくなっちゃうんだよ!?」と伝え。一方、天使の兄は、「助かる。部屋は…」と店主に部屋番号を伝えては、電話を切り)
「お、俺…」
(青年は何を信じればいいのか分からず困惑したように2人を交互に見つめ、「…神様も、ルーも、みんなと一緒がいい…」と呟いて。一方、店主は駅に着けばすぐに宿へ向かい、部屋の扉をノックしては「俺だ、そいつは大丈夫なのか」と声をかけ)
「お願い、レン…」(部下は、涙目になりながら、信じて欲しい一心で、何度も頼んだが、父が近付くと、青年を抱きしめる手が恐怖心から震えてしまっていて。一方、天使の兄は、すぐに中に入れてやり、「俺が見た中で一番最悪だ、正直すぐにでも始めたいくらいだ」と言い)
「…また、来る」
(青年は部下が震えていることに気がつけば一旦出た方がいいと思い、そう伝えてから部屋を出て。一方、店主は「わかった、必要そうなものは全て鞄に入れてある」と告げながら鞄を渡し)
「よ、よかったぁ…」(部下は、青年と共に部屋を出ては、安心から泣いてしまい、「レン、いなくなっちゃうと思った」と言いながら抱きついて。一方、天使の兄は、カバンを受け取れば、ふと部下たちに連絡を入れようと思い、携帯を取り出せば、2人に見つかった事をメッセージで送り、元悪魔の元に戻り、「じゃあ、早速始めるぞ」と伝えて)
「…ルー、なんで泣いてるの?」
(青年は部下がなぜ泣いているのか分からず、不思議そうに首を傾げていて。一方、元悪魔は「ええ…お願いします」と伝えては目を閉じて)
「だっ、だってぇ…レンがいなくなっちゃうかもって、怖かったんだもん!」(部下は、泣きながら青年に抱きついて、怖かったのだと伝えて、「もう、お父さんと2人で会わないで…?」と言い。一方、天使の兄は、店主にも協力してもらいつつ早速やり始め、集中して進めていて)
「だ、大丈夫だよ…」
(青年は先程までのことを上手く覚えておらず、相手の父と会っても大丈夫だという認識しかないため「でも、2人じゃないと話せないこともあるし…」と眉を下げ。一方、店主は調節をしながらも治療を進めていて、「…一旦様子見だ。水でも飲め」と水を手渡して)
「…あの人はレンを洗脳してるんだよ、好きって言われたとしても、それは俺や先輩の好きと違うの!」(部下は、青年の言葉でピタリと涙が止まり、青年を見つめながら言い、「2人じゃないと話せないことって何?先輩にも言えないわけ?」と尋ねて。一方、天使の兄は、集中していたが、店主の言葉でハッとすれば、手を止めて、「…成功するといいんだが」と不安げに呟きつつ、受け取った水を飲んでいて)
「ちがう、そんなはずない!」
(青年は部下の言葉に強くそう言い返すと、「俺たちが話すことなんて、ルーには関係ないじゃん!」と部下を突き飛ばすように離れ。一方、店主は「…どうだかな」と言いながら元悪魔の様子を観察しており)
「っ…記憶飛んでるのがいい証拠だよ」(部下は、突き飛ばされては、ショックを受けつつそう呟いて、「もしレンが助けてって思っても、誰も助けてくれないから」と言い、最後にとキスをしては、バイバイと言って出ていき。一方、天使の兄は、「いつもみてぇに世話してくれよ、エディ…」と呟きつつ元悪魔の頬を撫でて)
「あ…」
(青年は出て行ってしまった部下を追いかけようとするも今更話したところで無駄だと思い、目に涙を溜めながらも相手の父のいる部屋へ戻って。一方、店主は「そう焦るな、まだ呼吸もしている」と言いつつも溜息をついていて)
「…なんだ、また戻ってきたのか」(父は、戻ってきた青年を見ては、あしらっていて、「もう用はないだろ」と言い。部下は自宅に帰れば、布団に潜り込んで泣き続けていて。一方、天使の兄は、「あんたから見て、どれくらいの確率で成功すると思う?」と尋ねてみて)
「…ルー、もう俺のこと好きじゃないって」
(青年は涙を必死に堪えながらもそう呟き、「俺にはもう、神様しか…」と相手の父を見つめ。一方、店主は水を飲みながらも「…五分五分といったところだな。まあ、そいつの気持ち次第ではあるが」と伝え)
「…そうか、それはよかったな」(父は、別れたと聞けば、楽しそうに笑いながら言い。一方、天使の兄は、元悪魔の髪を撫でてあげつつ、「…そうか」と言い)
「…よかった、のかな」
(青年は未だ困惑しており、近くの椅子に腰掛けながらもそう呟いて。一方、店主は「明日の日の出までに目が覚めなければ失敗だと思え」と伝えつつ立ち上がると、食料を買うために外へ出て)
「まさか、本当に別れるとはな」(父は、どこか楽しそうにくくっと笑いながら言い。天使の兄は、目が覚めることを心の中で願い、「頑張れよ、ロイ」と呟いて。一方、悪魔は、風呂から上がるとリビングに行き)
「だって、ルーが神様のこと悪く言うから…」
(青年は耳を畳み、相手の父に撫でられるのを心待ちにしながらもそう話し。一方、自分は彼がリビングにやってくると「あ、アン。丁度できたから、ネロたち呼んできてくれる?」と伝えつつテーブルに皿を並べ)
「俺の事を…それは酷い奴だな」(父は、溜息をつきつつ言い、青年が撫でられ待ちしているのは知っているが、あえて無視していて。一方、悪魔は、「あ、美味そうだな。わかった」と言い、2人の部屋に向かっては、ノックしてから開けて、「ただいま、2人とも。飯出来たぞ」と言い)
「うん…」
(青年は相手の父がなかなか撫でてくれないことに不思議に思っては更に近づき、「ねえ、撫でてよ」とねだり。一方、悪魔は『ごはん!』と言えばすぐにリビングへ向かい、『わ、美味しそう…!』と目を輝かせていて)
「…お前は本当に甘えん坊だな」(父は、そばにきて甘える青年を見ては、小さくため息をついて、「その首輪、どうにかして外せないのか?」と言い、乱雑に頭を撫でてやり。一方、自分たちもリビングに行き、天使も目を輝かせて、『ネイ、料理上手だね!』と言い、席に座り)
「ん…多分、ルーが知ってる」
(青年は相手の父に撫でられると嬉しそうに目を細めながらもそう伝え、自分は「えへへ、ありがとう」と言いつつ全員分の食事を並べ終わると「じゃあ食べよっか」と席につき)
「…本当に厄介だな」(父は、大きく溜息をつきながら、呟いては、「ルーカスから情報を得て、その首輪外してこい」と言い。一方、悪魔は、いただきますと言ってから食べ始めては、「ん、美味しい…!ネイのおかげで疲れも吹っ飛ぶよ」と幸せそうにしていて)
「で、でも、ルーと喧嘩しちゃったから…」
(青年はなぜ相手の父が首輪を外したがっているのか分からず、困惑したように聞いても教えてくれないだろうと伝え。一方、自分は「そう?よかった」と嬉しそうに言いながらも食べ進めていて)
「…使えない」(父は、思い通りにならないためか、苛立ったように吐き捨てて。一方、悪魔は幸せそうにしつつ食べ進めていて、天使も美味しそうに食べていたが、ふと相手は辛いのは苦手だったはずと思い、『これ辛いけど、ネイたちとは別で作ってくれたの?』と尋ねて)
「っ…ごめん、なさい」
(青年は相手の父に嫌われたと思い怯えたようにそう謝り、どうにか外さなければと首輪を引っ張り続け。一方、自分は「うん、俺とネロのは甘くしてあるよ」と伝え、悪魔は楽しそうに食べ進めており)
「無理やりしても外れないぞ」(父は、青年を見ては呆れたように言い、「もういい、使えないお前に興味は無い」と言い。一方、天使は、なるほどと納得して、『俺たちのために作ってくれてありがとう』と言い、悪魔は食べ終われば、おかわりをしていて)
「ま、待って、ルーに外してもらうから…!」
(青年は相手の父に見捨てれてはもう頼る相手がいないと思い込んでおり、慌てて来た道を戻るように施設から出て自宅へと向かい。一方、自分は「みんなが喜んでくれて嬉しい」と楽しそうにしていて)
「レンなんか知らない…」(部下は、窓や扉の鍵を閉めて、閉じこもっており、青年から貰ったもの全てを机に置いては、遠くに引っ越そうかと考えていて。一方、悪魔は、食べ終われば、「美味しかったぁ…ごちそうさま」と言って皿を片付けて)
「…ねえ、開けて」
(青年は家に戻るも、部下と自身の部屋に鍵がかかっていることに気がつけばノックをしつつそう伝え。一方、自分は「全部食べてくれてありがとう」と微笑みながらも自身の皿を片付けて)
「…なんの用?荷物取りたいだけなら、俺引っ越すから、もう少し待って」(部下は、青年の声に驚いたが、きっと父に言われたから来たのだろうと思い、冷たく接して。一方、悪魔は、「ネイの料理は美味いし、食べちゃうんだよ」と言い、悪魔の相手に、「あ、ネロ、約束のクッキー買ってきたから、食後のデザートに食べていいよ」と伝えて)
「ひ、引越しって…どこ行くの?」
(青年は部下の言葉を聞けばショックを受けたようにそう尋ね、悪魔は『デザート…そうだ、俺もケーキ買ってきたんだよ!』と言いながらも冷蔵庫へ向かい、ケーキを取り出して)
「レンと会わないくらい遠いとこ」(部下は、青年に会いたくないからと遠い場所に行くと言い、荷造りをして、「なんでそんな事聞くの?」と尋ねて。一方、悪魔は、「ネロが買ってくれたんだよな、どんなのケーキ?」と尋ねて)
「だ、だって…」
(青年は部下の言葉を聞けば悲しい気持ちになってきており、「一緒にいてくれるって、言ったのに…」と呟いて。一方、悪魔は『えっとね、イチゴとチョコのやつ!』と言ってケーキを見せて)
「だって…俺よりあの人の方選んだじゃん」(部下は、少し泣きそうになりつつ言い。一方、悪魔は、「あ、美味しそう!」と目を輝かせて、頭を撫でながらお礼を言い、天使は、『ネロとカフェでケーキ食べたけどすっごく美味しかったんだよ!ネロが、2人に買おうって提案したんだ』と嬉しそうに話していて)
「そ、それは…」
(青年は部下からの指摘に対し気まずそうに目を逸らし、「…でも、俺たちはずっと一緒じゃないとだめなの!」と伝えて。一方、悪魔は『2人とも、食べていいよ!』と得意げに伝え、自分は早速フォークを手に持つと「じゃあ、いただきます」と食べ始め)
「…俺より大事なんでしょ?!なら、俺のとこ来ないでよ!」(部下は、一番強くいて欲しいと思っているからこそ、強い口調になっていて。一方、悪魔もフォークを持ち食べては、「ほんとだ、美味いな!」と目を輝かせながら言い)
「ち、ちがう、俺が好きなのはルーだよ…」
(青年は相手の父と離れたことで徐々に洗脳が解けてきており、完全に嫌われたという気持ちからショックを受けたようにそう呟いて。一方、自分は「ね、おいしい!」と幸せそうに食べていて)
「でも、でもっ…」(部下は、青年に好きだと言われては、冷たくすることが出来ず、泣き崩れて、でもと呟いていて、「じゃあ、俺の忠告聞いてよ…」と言い。一方、悪魔は美味しさからあっという間に食べてしまい、悪魔の相手を抱きしめては、「ネロ、ありがと!」と言い)
「…言うこと聞かなくて、ごめん」
(青年はもう許してくれないのだろうと思いつつもそう謝り、「俺もう出てくから、引っ越しの準備してていいよ」とドアから離れ。一方、悪魔は彼に抱きつかれると困ったように眉を下げつつ『べ、別に…』と呟いて)
「!ま、待って…!」(部下は、青年の声で、胸が張り裂けそうなほど苦しく感じ、声を上げては、「ちゃんと俺の忠告聞いてくれるなら許すから…だから、行かないで」と頼んで。一方、悪魔は、「あ、ごめん、嫌だった?」と尋ねては、悪魔の相手を離してあげて)
「…許してくれるの?」
(青年は部下の言葉を聞けば驚いたようにそう尋ね、悪魔は急いで天使の彼に抱きつくと『アンがぎゅってしたら、アンジェロが嫉妬しちゃう…』と呟いて)
「あの人が洗脳できるって知ってたから、レンが奪われそうで怖かったの」(部下は、部屋の鍵を開け、部屋から出ては青年のそばに行き、そう言って、「だから、会えない状況作って、無理やり離れようとしたの。それがレンの為だと思ったから」と言い。一方、天使は、悪魔の相手を抱きしめては、『ちょっとだけなら、アイツがぎゅってしても、我慢できるよ?』と言い)
「俺、洗脳されてたんだ…」
(青年は出てきた部下に抱きつきながらも驚いたようにそう呟いて、悪魔は『でも、俺の恋人はアンジェロだし…』と困ったように眉を下げ)
「元々口が上手いから、あの人を信用してたり、不安定にある人なら洗脳させられるって先輩が前に教えてくれてたんだ」(部下は、青年を抱きしめ、頭を撫でてあげながら説明して、「…だから、レンを近付けたくなかったの」と話して。一方、天使は、助けを求めるように相手を見ていて、悪魔は、「…抱きつくのもダメだったら、話す以外何も出来ないじゃん」としょんぼりしていて)
「あ、あのね、神様…俺の首輪、凄く取りたがってたの」
(青年は言うべきかと迷ったが素直に部下にそう伝え、悪魔は『話すだけでいいじゃん…』と不満げにしていて。一方、自分は「ちょっとだけでもだめなの?」と首を傾げていて)
「!…先輩に連絡しなきゃ」(部下は、きっとただの首輪では無いことを勘づいた上で、外させようとしていることから、悪い予感がして、慌てつつ呟いて、携帯を取り出して。一方、悪魔は、拒絶されてると感じ、尻尾を身体に巻き付けていて。天使は、悪魔の様子に気付けば、慰めるように頭を撫でてあげていて)
「…?」
(青年はなぜ部下がそんなにも慌てているのか分からず、不思議そうにしながらも擦り寄っていて。一方、自分は「アン、もし嫌われてたらケーキなんて買ってこないだろ?」と伝えていて)
「あくまで俺の予想だけど、レンに誰かを倒させる指示がしたいのかもしれない」(部下は、青年に伝えながら、天使の兄にメッセージで報告していて、「特別な首輪があって困ることなんて、それくらいしか思いつかないし…」と呟いて。一方、悪魔は、「うん…」と頷くものの、寂しげにしたままでいて。天使は、『俺がネイにぎゅってされたら、ネロは嫌?』と尋ねてみて)
「俺に…?」
(青年は自身に倒せる相手なんているのかと更に不思議そうに呟き、悪魔は『…ちょっと嫌』と伝えつつ尻尾を下げて)
「普通に日常生活する分には大丈夫なんだよ?なのに、わざわざ外させるなんて、そういうことしか浮かばないよ…」(部下は、父が施設に入れられ、仲間と連絡も出来ない状態だろうと想像がつき、そこにやってきた青年を洗脳し、無理やりやらせるつもりだったのかもと思っていて、悲しげに言い。一方、天使は、頭を撫でてあげつつ、『我慢できないくらい嫌?』と尋ねて)
「でも、俺のこと好きなんだよ…?」
(青年は部下の忠告を聞きたいと思うも、やはり相手の父が悪い奴だとは信じきれずそう呟いて。一方、悪魔は『ちょっとは我慢してもいいけど…でもやなの』と頬を膨らませ)
「…先輩かおじさんなら知ってるかもだから、聞いてからどうするか考えよ?」(部下は、実際に父から聞いたわけではないため、何も言えずにいたが、もしかすれば何か知ってるかもと思い、そう提案してみて。一方、天使は、どうすればいいのかわからず、『そ、そっか…』とだけ言い、相手にどうしようと言うように見つめていて)
「…じゃあ、ジルに聞く」
(青年は店主よりも相手の方が詳しいだろうと考えてはそう伝え、自分は「…ネロ、アンのことは嫌いじゃないんだろ?」と尋ねてみて。一方、悪魔は『うん…』と答えては、おずおずと彼の方を見つめ)
「…もし、レンにとって嫌な現実だとしても、一緒に受け入れて、乗り越えようね」(部下は、神だと思っている人物が悪事を企んでいることが事実なら相当辛いと思い、一緒にと言い、青年の手を握って。一方、悪魔は、自分のしっぽを抱えるようにしつつ弄っていて、天使は黙って2人の様子を見ていて)
「…うん」
(青年は小さくそう呟くも、そういえば子供が出来ることについて部下に説明をしていないのではないかと考えては部下の顔をじっと見つめて。一方、悪魔は自分に促されるままに『…仲直り』と言えば握手を求めるように彼に手を差し出し)
「?どうしたの?」(部下は、青年に見つめられては、不思議そうにきょとんとして、首を傾げながら尋ねて。一方、悪魔は、差し出された悪魔の相手の手を見ては、嬉しくなりつつ握って、「長く抱きつくわけじゃないし、たまには抱きしめたりさせろよな」と言い)
「え、えっと、実は…」
(青年は話すべきか悩んだが、この機会に言っておこうと思っては相手から聞いた自身の身体の細工について話し。一方、悪魔は『わかってる…』と言えば彼から目を逸らし)
「!…ほ、ほんと、なんだよね…?」(部下は、青年の様子から、話を真剣に聞いていたが、動揺を隠せずにいて、嘘をつかないとわかっているも、確認するように尋ねて。一方、悪魔は、「…自分はネイに抱きついたりする癖に」とボソッと呟いて)
「そ、そう、みたい…」
(青年は部下が動揺する気持ちもわかるため気まずそうにしつつそう呟き、悪魔は『ネイは俺だからいいの!』と不満げに告げて)
「…ごめん、俺が受け入れられるまでは、そういうの控えさせて」(部下は、すぐに受け入れられるようなものでもないため、やめておきたいと伝えて。一方、悪魔は、ショックを受けては、何も言わずに立ち上がれば部屋に戻り。天使は、悲しげな表情で、『ネロ、ちょっとはアイツの事も考えてやって?』と言い)
「!…う、うん、わかった…」
(青年は部下の言葉を聞くとショックを受けてしまうも、仕方のないことだと考えては尻尾を下げつつそう呟いて。一方、自分は慌てて彼を追いかけて、悪魔はなぜ彼が戻ってしまったのか分からず『だ、だって、ネイは俺じゃん!』と伝え)
「ごめんね?なるべく早く受け入れられるようにするから」(部下は、青年の頭を撫でてあげつつ伝えては、「代わりに、いっぱいキスしよ?」と言い。一方、悪魔は、布団にくるまって拗ねており。天使は、どう言えば伝わるのか考えては、『ネロはネイにぎゅってしたいのに、アンが嫉妬するからって拒否されて、俺とアイツだけぎゅってしてるの嫌じゃない?』と言ってみて)
「…しない」
(青年はキスをすれば求めてしまうと思い俯きながらもそう呟き、「ねえ、ロイって見つかったの?」と話題を逸らして。一方、自分は「アン、大丈夫…?」と心配そうに声をかけ、悪魔は『やだ…』と呟きつつ天使の彼の服をギュッと握っていて)
「うん、先輩から見つかったって連絡あったよ」(部下は、青年が俯くと、少し寂しくなったが仕方ないと思うことにし、元悪魔が見つかったことを伝えて。一方、悪魔は、「ネロに拒否されたの、すっげぇやだった」と話して。天使は、『嫌でしょ?ネロがアイツに言ったのはそういうことだよ』と伝えて)
「そっか…じゃあ、俺もう寝るね」
(青年はどこか安心したようにそう呟くと、いつも2人で寝ている部屋とは別の部屋に向かい。一方、自分は悪魔も自身であるため「…嫌な思いさせてごめんね」と謝り、悪魔はようやく察するとどうしようかと思い尻尾を下げて)
「…一緒に、寝ないの?」(部下は、青年が別の部屋に行こうとしているのを見て、首を傾げながら尋ねて。一方、悪魔は、悪魔の相手が相手だという事から、相手も同じなのではと思い、「ネイも、嫌だったりするの?」と尋ねてみて。天使は、『もし、ネロがちょっとだけ我慢できるなら、その間だけ抱きしめさせてやるのはどう?離してくれないなって思ったら、アイツに離してって文句言っていいから』と提案してみて)
「…ルーが受け入れるまで、寝ない」
(青年は立ち止まりそう呟くと部屋の中に入ってしまい、自分は「俺は別に…」と言いつつ目を逸らして。一方、悪魔は『…わかった、ちょっとならいい』と縦に頷いて)
「そ、っか…」(部下は、距離が出来たように感じ、寂しく思いつつ青年を見送ることしか出来ずにいて。一方、悪魔は、相手が目を逸らしたのを見て、「…嘘」と言い。天使は、『ありがと!じゃあ、アンにもっかいごめんなさいして、ちょっとだけならいいって伝えに行こ』と言い)
う、嘘じゃないよ!
(自分はどうしたら彼が納得してくれるのかと悩んでおり、悪魔は『うん…』と言いながらも彼のいる部屋へ向かい)
『2人とも、ネロからお話あるから入っていい?』(天使は、悪魔の相手と一緒に部屋に行けば、ノックをして、そう声をかけて。悪魔は、天使の声が聞こえては、布団に潜らせ、顔を隠していて)
!…なんで抱きついてんの?(悪魔は、抱きつかれる感覚に、相手かと思ったが、違うと気付き、顔を上げることなく言い。天使は、相手に『一応理解してくれたし、ちょっとなら抱きついてもいいって言ってくれたんだ』と説明して)
『…アン、やなことしてごめんなさい』
(悪魔は抱きつき続けたままポツリとそう呟き、自分は「ネロ、ちゃんと反省したんだね」と安心したように呟いて)
…ネロのこと、抱きしめていいの?(悪魔は、悪魔の相手の謝罪に、顔を上げは、抱きしめ返そうにも、また拒否されたらと思い、出来ずにいて、抱きしめていいのか確認していて。天使は、『これで仲直りだね』と嬉しそうにしていて)
!…よかった(悪魔は、相手からも促され、布団から出ては、悪魔の相手を抱きしめて、小さく息をついて、「頻繁にはしないし、そんな長く抱きしめたりするつもりないからさ、俺のことも受け入れてくれる?」と悪魔の相手に尋ねて)
『だから、いいってば…』
(悪魔は何度も確認してくる彼にしつこいと言うようにそう告げて、自分は2人を微笑ましく見守りながらも「…じゃあ、そろそろ寝ようか?」と提案して)
そうだね、じゃあ寝よう(悪魔は、嬉しそうに頷いては、悪魔の相手を離して、頭を撫でてあげては、「おやすみ、ネロ」と言い。天使は、『ネロ、部屋戻ろ』と呼んで)
『おやすみ』
(悪魔は2人に向かってそう告げると部屋を出て、『アンとちゃんと仲直り出来たよ』と得意げに伝え。一方、自分は「アン、よかったね」と言いつつ彼の頭を撫でてやり)
『うん、やっぱり俺の恋人はかっこいいね』(天使は、得意げな悪魔の相手の頭を褒める様に撫でてあげながら言い、ベッドに入り。一方、悪魔は、悪魔の相手と仲直り出来たこともあり、相手に撫でられ、嬉しそうな笑顔で頷いて、「えへへ…これでネイはもちろんだけど、2人のことも抱きしめられる」と言い)
『…ね、あれ、今日もだめ?』
(悪魔はベッドに入りながらも今日も襲ってくれないのかと確認し、自分は「アンはほんとにぎゅってするの好きだね」と微笑んで)
『!…、最後まで、してもいい、よ…?』(天使は、悪魔の相手の言葉に、顔を赤くしつつどうすべきか悩んだ末に、悪魔の相手も少しずつ成長しているしと思い、最後までしてもいいと伝えてみて。一方、悪魔は、「だって、ぎゅってできるのって、相手も俺のこと好きなんだってわかるじゃん?嫌いとか興味ない人にぎゅってしても嫌がられるし、受け入れるって好きじゃないと出来ねぇし!」と嬉しそうに話して)
『!ほんと?』
(悪魔は目を輝かせてはそう聞き返し、『じゃあ早くしよ!』と部下の手を握って。一方、自分は「そっか…じゃあ俺もアンにいっぱいぎゅってしよーっと」と言いながら彼に抱きついて)
『う、うん…』(天使は、緊張した面持ちで、悪魔の相手の手を握り返して、頷いては、悪魔の相手の上に覆いかぶさりつつ、キスをして。一方、悪魔は、相手に抱きつかれては嬉しそうにして、抱き締め返しては、そのままベッドに寝転んで)
『ん…えへへ、くすぐったい』
(悪魔は天使の彼にキスをされると嬉しそうにそう呟き、自分は彼と共に寝転ぶと「アン、明日もスクールなの?」と尋ねてみて)
『ネロ、俺に委ねててね』(天使は、悪魔の相手の頭を撫でつつそう言っては、ゆっくりと深いキスにしては、頭を撫でてあげていて、大丈夫そうか確認していて。悪魔は、「うん、明日もあるよ。ごめんね、寂しい思いさせて」と言い、相手も理解してくれていて、仕方ない事だとはいえ、申し訳なく思っていて)
『うん、わかった』
(悪魔は嬉しそうに尻尾を巻き付けながらもそう伝え、自分は彼の肩に顔を埋めながらも「…最近、アンと2人の時間少なくて寂しい」と本音を漏らしていて)
…俺も、わかってたとはいえ、2人の時間減って寂しいよ(天使は、悪魔の様子を確認しつつ、少しずつ丁寧に襲っていき。悪魔は、相手を強くも優しく抱きしめながら、寂しいと言い、「スクールに行きながら、ネイとの時間増やせたらいいのになぁ」と呟いて)
…アン、スクール楽しい?
(自分は彼の顔をじっと見つめながらそう尋ね、「ずっと一緒にいてっていうレンの気持ち、わかる気がするなぁ…」と呟きつつ彼に擦り寄って)
楽しく…はないかな(悪魔は、相手の質問に、少し目を逸らしつつ、友達がいる訳でもないため、楽しいとは感じてないことを伝えて、「スクールん時は、授業受けてさっさと帰るって感じ。みんな元天使の俺とは関わりたくねぇんだろ」と言い)
そうなの?アン、凄くモテそうなのに
(自分は首を傾げながらもそう尋ね、「アンが女の子にモテてたらやだなって、ずっと思ってたんだ」と伝えてみて)
女の子たちがコソコソ言ってたらわかんないけど、今んとこそれっぽい素振りを受けたことは無いな(悪魔は、少し考えては、素直に伝えては、「そんな奴いても、ネイ1番だから、適当に扱うけど!」と言い)
約束だからな?
(自分は少しムッとしつつ彼にそう告げると、「ちゃんと俺のこと好きって、行動で示してよ」と言ってみて。一方、店主は部屋に戻ると「…まだ起きないのか」と呟いて)
ネロも連れて行けてたら、ちょっとは楽しかったかもなのになぁ(悪魔は、楽しいと思ったことがないからと、相手の代わりに悪魔の相手を連れて行けたらと呟いていて、相手を抱きしめたまま、数回キスをして。一方、天使の兄は、元悪魔の手を握ってそばを離れずにいて、「ロイは起きる…きっと起きるんだ…」と呟いていて)
ネロは連れてったらだめなの?
(自分は彼からのキスを嬉しそうに受け止めつつそう尋ね、店主は「…せめてなんか食っとけよ」と言えば相手の傍に食べ物の入った袋を置き)
食堂に1人に出来ないし、かと言って一緒に授業受けさせるのも多分ダメじゃん?(悪魔は、自分としては連れていきたいが、許されると思えないため、しょんぼりとしていて、「兄貴にもダメって言われてるし」と言い。一方、天使の兄は、「…ああ」と返事をするものの、手をつけることは無く、元悪魔の呼吸を確認したりしていて)
うーん…
(自分は兄が言っているのなら仕方がないと思いそう呟くも、どうにかして連れて行けないかと考えては「リアンにも来てもらうのは?」と提案して。一方、店主は「…お前はそいつが好きなのか?」と尋ねつつパンを食べていて)
兄さんは面倒くさがりだしなぁ…(悪魔は、相手の提案に、どうなのか考えては、そう言って、「まぁ、兄貴が兄さんに頼んでくれたら動いてくれるかもだけど」と言い。一方、天使の兄は、何故そんなことを聞くのだろうと不思議に思いつつ、「?そりゃあまあ、家族だからな」と言い)
もしくは兄貴自身に来てもらうとか?
(自分は段々と眠くなってきては大きな欠伸をし、「次の休みっていつ?」と尋ね。一方、店主は「恋愛的な意味ではないのか?」と加えて尋ねてみて)
兄貴に相談してみる(悪魔も、眠くなってきているため、そう言っては、相手にキスをしては、「おやすみ」と言い、眠ってしまって。一方、天使の兄は「そんなわけないだろ、俺にもロイにも、大事な恋人がいるんだぞ?」と怪訝そうに言い)
ん…おやすみ
(自分は彼からのキスを受けては満足気に眠り始め、店主は「?そうか…いや、家族と言う割には大分執着しているなと思っただけだ」と伝え、元悪魔の様子を窺っていて)
「執着…俺が?」(天使の兄は、予想外な言葉に、きょとんとして、そう呟いては、「アンタから見てそう見えんなら、無意識に執着しちまってるのかもな…」と言い)
「なんだ、気がついてなかったのか?」
(店主は相手の様子を見ては不思議そうに尋ね、「レンの時よりも執着している気がしただけだ、あまり気にするな」と伝えて)
「…そういえば、そいつの恋人には連絡したのか?」
(店主はふと思い出したようにそう尋ね、「もしかすると最期かもしれねえんだ、してないならしとけ」と促して)
「それもそう、だな…」(天使の兄は、最期という言葉に、少し目を逸らして言い、世話係の番号は知らないため、上位天使に掛けることにして、早速電話をかけては世話係に代わってもらい事情を伝えて)
「…アイツのところに連れて行くべきだったか」
(店主は一向に目を覚まさない元悪魔の様子を見ては、本当は兄に任せるより父に治させた方が良かったのではないかと考えそう呟いて)
「…悪い、俺のせいで…ああ、よろしく頼む」(天使の兄は、電話の向こうで泣き崩れる世話係に、申し訳なく思い、謝っては電話を切り、「…いい加減目を覚ましてくれよ」と呟き)
「…あと2時間くらいだな」
(店主は時計を確認しつつそう呟くと、「もし上手くいかなければその身体は消える。やる事をやるならいまのうちだ」と伝え)
「…ありがとな、ロイ」(天使の兄は、きっと失敗したんだと思い、元悪魔を抱きしめては色々頼っていたため、感謝を伝えていて)
「…気は済んだか?」
(店主は相手が元悪魔に感謝を伝えている様子を見ながらもそう伝え、「これ以上は一緒にいない方がいい。俺が見ておくからお前は飯食って休んどけ」と告げて)
「…いや、こいつが最期までそばにいる事を望んでるんだ、そばにいさせてくれ」(天使の兄は、元悪魔が望んでいるからこそ、せめて望みを叶えてやりたいと思っていて、「写真にでも残しておけばよかったな」と呟いて)
「…撮ってない、そういう発想が無かったんだ」(天使の兄は、元悪魔の頭を撫でながら、家族で写真を撮ったりする事が無かったため、1枚も撮ってないと言い、「…レンとの写真、たくさん撮ってやろう」と決めたように呟いて)
「…そうしてくれると助かる」
(店主はいずれ青年も同じような状態になるだろうと思っていたためそう伝えると元悪魔に目を移し)
「…写真出来たらお前にも渡す」(天使の兄は、今度カメラを買いに行こうと思い、そう伝えては、元悪魔の方を見ては、「…まだ起きないのか?」と寂しげに呟いて)
「…後はキス、とかか?まあ、こいつの恋人がここにいない以上どうすることも出来ないが…」
(店主は声掛けが通用しないため、最早キスをするくらいしか思わず溜息をつきながらもそう呟いて)
「…まだ時間はあるだろ、呼んでみる」(天使の兄は、店主の言葉に、やるだけやってみようと思い、電話をかけては、元悪魔の為にこの宿に世話係を呼ぶよう頼んでは電話を切り)
「…間に合うといいんだが」
(店主は時間を確認しつつそう呟くと、ふと元悪魔の荷物に何か手がかりはないかと思いバッグの中身を見てみて)
「ロイ、シオンが来てくれるぞ」(天使の兄は、元悪魔の頭を撫でながら、世話係が来ることを伝えて。世話係は、主人の天使から聞くと、身支度もすることなく家を出て、車で送ってもらい)
「!これ…」
(店主は荷物の中から手紙を見つけるとそれを開き、「…おい、お前宛てだ。恋人に連絡するなとか色々書いてある」と言いつつ相手に渡し)
「!…んな事言ったって、もう呼んじまったぞ」(天使の兄は、手紙を受け取れば、それを読みつつ、時すでに遅いと言い、わざわざ手紙まで用意していることから、もう無理なのだろうとショックを受けて)
「俺に言われてもな…」
(店主は少し苛立ったようにそう呟き、「とにかく続き読んどけ。呼んじまった以上仕方ねえだろ」と伝え)
「…そう、だよな。悪い」(天使の兄は、苛立った様子を見ては申し訳なく思いつつ言い、手紙を読んでいて。世話係は、宿に着くと中に入り、部屋に向かい、着けばノックをして)
「ロイ様…」(世話係は、中に入り元悪魔を見ては、不安そうにそばにより、頬に触れては「いつもより、冷たい…」と呟いて)
「…まだ息はしてるが、目を覚まさないんだ」
(店主は世話係に簡単に説明をすると、「お前が嫌じゃなければ、キスをしてやってくれるか」と頼み)
「なるほど…かしこまりました」(世話係は、事情を聞けば、少し驚いたが了承しては、「ですが、見られるのは恥ずかしいので、お2人は目を閉じていてくださいませんか?」と言い)
「わかってる」(天使の兄は、頷きつつ元悪魔と世話係に背を向けていて。世話係は、2人が後ろを向いたのを確認してから、「ロイ様、失礼致しますね」と小声で言ってからキスをして)
「ロイ様、わかりますか?シオンです」(世話係は、ほんの少しでも起きてくれればと声を掛けたり、キスをしたりしていて)
「…!」
(店主は振り返りもう諦めろと言いかけたが、ふと元悪魔の顔色が戻ってきていることに気がつくと「おい、聞こえるか!?」と声をかけて)
「ロイ?…ロイ!わかるか?!」(天使の兄も、元悪魔の方を見ては、そう声を掛けて、「約束通り俺はいる、ここにいるぞ!」と言い。世話係は、元悪魔の手を取り、自身の頬に当てて、「起きてよぉ、ロイ…」と泣きながら呟いて)
「…じゅ、りあす…様」
(元悪魔は咳き込むとか細い声でそう名前を呼び、店主は「!…成功したか」とどこか嬉しそうに呟いて)
「!ロイ…よかった…」(天使の兄は、元悪魔が目を覚ましたことに安堵しては、元悪魔を抱きしめよかったと呟いて、「ビビらせんじゃねぇよ…」と精一杯の文句を言い)
「…みなさん、どうして…」
(元悪魔は相手を緩く抱き締め返しながらも、世話係と店主がいることに気がつけば不思議そうに呟いて)
「アイツにはお前の治療に手伝ってもらって、シオンは俺たちだけじゃお前が目覚めねぇから、手伝いにもらいにきたんだ」(天使の兄は、息をつきつつ説明して。世話係は、「死んじゃうかと思いました…もう少しだけ、一緒にいたいです」と元悪魔に微笑みながら伝えて)
「そう、でしたか…」
(元悪魔は申し訳なさそうに世話係を見ており、店主は「…俺は先に帰るからな、後は好きにしろ」と言い出る支度をして)
「…俺のせいで色々手間かけさせちまって悪かった、これもらってくれ」(天使の兄は、支度する店主を見ては、数万のお金を渡して、「お前がいてくれて、すげぇ助かった」と伝えて。世話係は、「あの、お身体はもう大丈夫なのですか?」と心配そうに尋ねて)
「あ?…そんな金いらねえよ、レンにでもやっとけ」
(店主は相手から渡された金をそのまま返すとそう告げて、元悪魔は「いえ、まだ痺れる感じがして…後、身体も元に戻せませんし…」と言いながら手を動かしていて)
「店への出資だとでも思って受け取ってくれ」(天使の兄は、色々手伝ってもらった為にその恩返しのつもりなため、受け取って欲しいと伝えて。世話係は、大丈夫なのかと心配になり、「あ、あの…お話中申し訳ないのですが、ロイ様のお身体は時間が経てば回復するんですよね?」と店主に尋ねて)
「…わかった」
(店主はこれ以上何を言っても聞かないだろうと考えてはそう呟き、世話係に対しては「身体?…まあ、元に戻ることはないだろうな」と伝え)
「!そう、なのですね…」(世話係は、戻ることは無いと言われ、残念に思い、元悪魔の元に戻れば、元悪魔を抱きしめていて)
「もうこんな時間…」
(元悪魔は世話係を抱きとめながらもそう呟き、「シオン様、今日もお仕事でしょう?もうお戻りになってください」と伝えて)
「…はい」(世話係は、元悪魔に促されては、嫌だ、離れたくないとは思うものの、それを言っても困らせるだけと思い、渋々頷き)
「…色々とありがとうございます。今度のお休みの時に、またお家に遊びに行ってもいいですか?」
(元悪魔は世話係の様子を見ては、次の休みまでにどれだけ回復しているかは分からないがどうにか元気づけようと思いそう伝え)
「とても嬉しいですが…あまり無理なさらないでくださいね?」(世話係は、元悪魔の言葉に、嬉しくはなるものの、どれだけ回復するのかわからないため、無理しないでと伝えて)
「大丈夫ですよ、次のお休みはいつですか?」
(元悪魔は世話係に心配させないように微笑みながらもそう尋ね、店主は荷物をまとめると先に帰っていき)
「えっと、確か…今度の土曜日です」(世話係は、手帳は持ってきていないため、記憶を頼りに休みを伝えて、「私がロイ様のお宅へ伺っても大丈夫ですので、もししんどければご連絡ください」と伝えて、天使の兄は、店主を見送っては、「シオン、迎え来てるぞ」と世話係に伝えて)
「ということは…2日後ですね」
(元悪魔は少し考えてはそう伝え、「お気遣いありがとうございます。お仕事、頑張ってください」と微笑んで)
「ありがとうございます、お仕事頑張ります」(世話係は、元悪魔に会えるからと微笑みながら頑張ると言い、扉の方へ行くと、「ではロイ様、ジュリアス様、失礼致します」とお辞儀をしつつ言えば帰っていき)
「…はぁ」
(元悪魔は世話係に元気な姿を見せようと無理をしていたため、世話係が部屋を出れば溜息をつきながらベッドに沈み)
「…約束して大丈夫だったのか?」(天使の兄は、世話係を見送って、扉を閉めれば、元悪魔に尋ねて、「身体、まだ最悪なんだろ?ゆっくり休むといい」と伝えては、店主が買ってくれた物を食べようと思い、袋を手に取って)
「ええ…こうでもしないと動く気になれませんから」
(元悪魔は天井を見つめつつそう呟き、「それに、いつまでもこうしていたらジュリアス様が寂しがるでしょう?」と伝え)
「なっ、違っ…!お前だって、同じだろうがよ…」(天使の兄は、元悪魔に寂しがると言われては、顔を赤くしつつ否定しようとしていて、「つか、寂しがんのは俺よりネイたちの方が大きいだろ」と言い)
「私はジュリアス様ほど寂しがり屋ではありませんよ?」
(元悪魔はどこか楽しそうにそう伝えると、「それに、ネイ様たちよりもジュリアス様と一緒にいる時間の方が長いですし」と告げて)
「う…それはそう、だけど…」(天使の兄は、言い返せず、ボソボソと言っては、パンを食べ進めていて、「…仕方ねぇだろ、お前のことも大事なんだよ」と言い)
「ふふ、そうでしたか」
(元悪魔は相手の答えを聞けばそう呟き、相手の方に手を伸ばすと「寂しい思いをさせてすみません」と告げて)
「あ、そうだ…お前が回復したら、みんなで写真撮るぞ」(天使の兄は、先程後悔したが為に、そう提案して、「お前とかレン個人の写真も何枚も撮る。ちゃんとしたカメラを買ってからにはなるがな」と言い)
「写真…ですか?」
(元悪魔は相手の言葉に不思議そうに首を傾げると、「レンさんはともかく…私を撮る必要なんてありませんよ」と眉を下げ)
「…お前もレンも、作られた存在である以上、いつ消えてもおかしくはないだろ。だからこそ、何かの形で残しときてぇんだよ」(天使の兄は、一度死んで作られた存在だからこそ、自身より早く別れることになるだろうと思い、撮りたいのだと言い、「ロイは大事な家族なんだ、撮ってもいいだろ?」と伝えて)
「…わかりました、ジュリアス様のお好きにどうぞ」
(元悪魔は相手の言うことも一理あると考えてはそう伝え、「…あの、レンさんはなるべく長く生きられるようにしてあげてください」と頼み)
「もちろん、お前に頼まれずともそのつもりだっての」(天使の兄は、元悪魔に頼まれれば、ふっと笑って、そのつもりだと伝えて、「俺がお前たちのこと、どれだけ考えてるか、一番そばで見てきたお前ならわかるだろ?」と言い)
「ふふ、頼もしいですね」
(元悪魔は嬉しそうにそう呟くも、「その…勝手に抜け出してしまったこと、本当に申し訳ございません」と謝り)
「あれだけ言い合ったんだ、出て行っても仕方ねぇよ」(天使の兄は、元悪魔の謝罪にきょとんとしたが、仕方ないことなのだと言い、「それより、なんだよこの手紙。1人で勝手に終わらせようとすんじゃねぇよ」と手紙をヒラヒラとさせながら、不満をぶつけて)
「…ジュリアス様以外の方に、知られたくなかったんです」
(元悪魔は相手から目を逸らしながらもそう呟くと、「ジュリアス様はきっと踏み込んでくると思っていたので…」と伝え)
「踏み込まれたくない事があんのはわかってっけど、助けられることは助けたいんだよ」(天使の兄は、頭では踏み込みすぎない方がいいのは理解しているも、大切に思っているからこそで、「ロイは俺が信じられねぇか?」と尋ねてみて)
「…信じておりますよ」
(元悪魔はそう言いつつ目を閉じては「私はもう逃げませんから、ジュリアス様の好きなようになさってください」と伝え眠りにつき)
「…そりゃよかったよ」(天使の兄は、信じてる、逃げないと言ってもらい、安心から微笑んで呟いて、眠ったのを見て、「おやすみ、ロイ」と言い、頭を一度撫でてやり)
…ん
(翌朝、自分は目を覚ますと彼が隣にいないことに気が付き、もう出かける支度をしているのだろうかと思いつつリビングへ向かい)
あ、おはよ(悪魔は、支度を整えてリビングに行き、用意したパンとコーヒーを食べていて、「今日はいつもより早いじゃん」と言い)
うん、なんか起きちゃって
(自分は目を擦りながらも彼の隣に座り、「そういえば今日はネロ連れて行くの?」と尋ねてみて)
うーん、まだ迷ってて…(悪魔は、悪魔の相手を連れていこうか決めかねていて、兄にも言えてないため、「兄貴に確認だけ、してみてくれない?俺だと、不機嫌そうな感じだしさ」と言い)
うん、わかった
(自分はこくりと頷くと携帯を手に取り兄にメッセージを送ってみて、すぐに返事が返ってくると「兄貴、いいって!もうすぐ次に引き取る悪魔を選ぶ時期だから、一緒に行ってくれるらしいよ」と伝え)
!…ネロたちと行けるのは嬉しいけど、俺を選んでくれる悪魔が見つかったら嬉しいのにな(悪魔は、相手から許可を得たことを聞けば嬉しくなるも、引き取る悪魔を選ぶと聞けば、素直に喜べず、心配からそう呟いて)
うーん、どうだろう…
(自分は彼の頑張りは知っているが元天使である以上選んでもらえない可能性も高いためそう呟き、「全員が選んでもらえるわけじゃないし、今回は様子を見るだけでもいいんじゃないかな」と提案してみて)
わかってる、ただでさえ嫌がられる元天使だから、あんま期待はしてない(悪魔は、以前の仕事やスクールで、元天使というだけで嫌がられる場面が多かった事もあり、期待はそこまでしてないと言い、食べ終われば皿を片付け)
…な、なんかごめん
(自分は彼を傷つけてしまったのではないかと不安になりそう謝って、「とりあえずネロのこと起こしてくるね」と部下たちの部屋へ向かい)
別に気にしてねぇのに…(悪魔は、相手を見送れば小さく呟いて、家を出るまで時間があるのを確認しては、サンドイッチを3人分作り)
ネロ、アンジェロ、起きてる?
(自分は悪魔たちの部屋の前に着くとノックをしてからそう声をかけ、悪魔はその声で目を覚ますと『んー…』と眠そうに返事をして)
『おきたぁ…』(天使は、相手の声で目を覚まし、あからさまな寝起きの寝ぼけ声で起きたと言い、悪魔の相手に『ねろ、あさ…』と起こすように言い)
|
トピック検索 | |||