匿名さん 2022-10-04 22:05:25 |
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寒くねぇからいいんだよ(悪魔は、早く相手の元に戻りたいからとそう言っては、「用は済んだだろ、あいつんとこ戻れ」と言い、扉を閉めて、相手の元に行き)
…アン、そんなイライラしないでよ
(自分は戻ってきた彼の頭を撫でてやりつつ眉を下げ、悪魔は彼に怒られたと感じてはとぼとぼと天使の彼の元へ戻り)
だって…(悪魔は、相手に撫でられ、気持ちも落ち着き、悪魔の相手に悪気がないのはわかっているが、それでもイライラしてしまったと言い。天使は戻ってきた悪魔の相手を見て、『どしたの?遊べないって言われたの?』と心配そうに尋ねて)
…それだけ俺に夢中なんだ?
(自分は彼を撫で続けながらもからかうようにそう尋ね、悪魔は『ううん、まだ連絡は来てないって…それで、待っとけって怒られたの』と言いつつ天使の彼に抱きつき)
そーだけど?(悪魔は、相手のからかいの言葉に、間違いでもないため、肯定して、「またちゃんと、ネロに謝る」と言い。天使は、怒るなんて変だなと思い、『ココア作ったから、飲みながら、何があったか教えて?』と言い、悪魔の相手の背をぽんぽんとして)
うん、そうしよ
(自分はまさか肯定されるとは思わず目を丸くするも、謝ると聞けば縦に頷いて。一方、悪魔は話した内容を伝えては『あ…後、上裸だったから、寒くないのって言ったらいいんだよって言われた』と話し)
ネイはこれ以上ないくらい好きだし、近からず遠からずかもな(悪魔は、相手の驚く様子に、ふっと笑っては、そう言って、相手に数回キスをして。天使は、話した内容から怒る要素が見当たらないと思っていたが、付け足すように言われた言葉ですぐに分かり、『ネロ、アイツは怒ってないよ。ネイといたいのに、邪魔されたって思って、イライラしちゃってただけ』と伝えて)
ん…ほら、続きしよ?
(自分は彼にキスをされると嬉しそうに首を傾げ、悪魔は『邪魔なんかしてないよ!俺はただ…ちょっと聞いただけだもん』と落ち込んだまま天使の彼に擦り寄り)
もちろん、する(悪魔は、相手の言葉に嬉しそうにしては、再び相手を襲って。天使は、慰めるように撫でてあげながら、『うん、それは皆わかってるよ。あいつも、多分反省してるし、謝ってきたら許してあげて?』と言い)
『アンジェロがそう言うなら…』
(悪魔は未だなぜ怒られたのか理解できないが、天使の彼がそう言うのなら許してやろうと考えそう呟いて)
『ネロはいいこだね』(天使は、理解出来ていないにも関わらず頷く悪魔の相手を見ては、いい子だと褒めてやり)
『!そうでしょ、俺いい子!』
(悪魔はよく分からないが天使の彼に褒められると嬉しくなり、擦り寄りながらもそう繰り返して)
『うん、いいこ!』(天使は、悪魔の相手を撫でながら、いい子だと何度も褒めては、ココアを飲み干しては、『じゃあ、もう夜も遅いし、そろそろ寝よっか』と言い)
『おやすみ、ネロ』(天使は、寝室に行けば、悪魔の相手とベッドに寝転び、抱き締めればおやすみと言い、そのまま眠って)
『おやすみ!』
(悪魔は元気よくそう返事をしては天使の彼の手を握って眠り始めるも、しばらくすると魘されているように唸り始めて)
『んん…ねろ?』(天使は、気持ちよくねむっていたが、悪魔の相手の唸るような声が聞こえ、目を覚ましては、安心させるように抱きしめていて)
『っ、やだ、やめて…』
(悪魔は天使の彼に抱きしめられても変わらず何かに怯えるように唸っていたが、フッと意識を飛ばすように静かになり)
『ネロ…?ネロ、だいじょーぶ?!』(天使は、悪魔の相手の異変に、焦ってしまい、消えてしまったらと不安になってしまい、涙目になり)
『!ど、どうしようっ…』(天使は、角や尻尾を見ては、悪魔の相手を抱き上げて悪魔と相手のいる部屋に行き、勢いよく中に入り、『大変!ネロが変なの…!』と言い、2人に悪魔の相手を見せていて)
ん…ネロが…?
(自分はポヤポヤとしている頭のままそう繰り返すと、身体を起こし悪魔の姿を見て「えっと…どこが変なの?」と首を傾げ)
『寝てるんだけどね、尻尾とか角がおかしいの!』(天使は、不安から涙目になっていて、悪魔は、寝起きでふわふわしつつ、「魔力切れの影響とかじゃねぇの」と言い)
ネロは魔力だから、あんまり尻尾の形とか安定してないのかもね
(自分は涙目の天使の彼の頭を撫でつつそう伝えると、「今日はとりあえず寝よ?きっと大丈夫だよ」と微笑んで)
『ほんと?大丈夫?』(天使は、相手に撫でられ、大丈夫という言葉に、少し落ち着くも、本当なのかと尋ねて、『ネロ、消えたりしない…?』と尋ねて)
…消えないよ。朝になったらアンに兄貴のとこ連れてってもらお
(自分は未だ心配そうな天使の彼を落ち着かせるためにそう伝えると、「ほら、もう寝ておいで。明日疲れちゃうよ?」と促し)
明日はスクールあるし、そん時に連れてってやるよ(悪魔は、天使に、スクールに行く前に兄に見てもらうことを伝えて。天使は、2人の言葉で、うんと頷いては、『起こしちゃってごめんね、おやすみなさい』と言い、寝室に戻り、ベッドに寝転んで)
…さぁな(悪魔は、自分ではわからないため、確実なことは言えず、そう言って、「明日、兄貴に見てもらうし、解決するだろ」と言い、再び寝ることにして)
…うん、そうだよね
(自分は少し違和感があったもののそう呟いては彼をぎゅっと抱きしめてから眠りにつき。そして翌朝、悪魔は目を覚ますと翼を出し、窓を開けるとフラッとどこかへ飛んで行き)
『んー…ネロ?』(天使は、朝になり目を覚ますと、悪魔の相手がいないことに気付き、心配そうに呟き、ふと窓が開いているのに気付くと、どこかに行ったのだとわかり、不安に思っていれば、悪魔の相手を起こしに来た悪魔が来て、いないことを聞き、相手の部屋に行き、「ネイ、起きろ!ネロがいなくなったってよ!」と起こしながら伝えて)
ん…え、ネロが…!?
(自分は彼に起こされると目を覚ますもその言葉を聞けば目を丸くしながらそう聞き返し、自分が昨晩対処しなかったからではないかと不安に思っていて)
俺とアイツで探しに行くから、ネイは戻ってくるかもしれないから、念の為家で待ってて!(悪魔は、相手にそう伝えては、天使とともに家を出て、悪魔の相手を探し始めて、兄にも『朝起きたらネロがいなくなった』とメッセージを入れておき)
わ、わかった…
(自分は心配そうに2人を見送ると、リビングで1人丸くなり「俺のせいだ…」と呟いて。一方、悪魔は遊園地から少し離れた路地裏におり路地裏におり、周りに誰もいないことを確認しては魔界へのゲートを開き)
もしかして…(悪魔は、天使と分かれて探していたが、ふと遊園地の時のことを思い出し、そちらへ飛んで向かい、着けば降り、悪魔の相手が気にしていた場所に行き。天使は名前を呼びながら必死に探していて)
!これ、魔界のゲート…!(悪魔は、気付いた頃にはいなく、少し見えたゲートは見覚えがあり、すぐに気付くと、兄に電話をかけては、「ネロ、魔界行った!すぐ探して!」と焦りつつ言い)
「あ…?」
(翌朝、兄は目を覚ますと不機嫌そうに彼からの電話を受け「よく分からねえがお前も来い」と伝えてから支度を始め)
大丈夫だといいけど…(悪魔は、兄との電話を終えて不安に思いつつ、急いで天使の元に行けば、連れて家に戻り、「ネロ魔界に行ったみたい」と2人に伝えて。一方、悪魔の兄は、兄の部屋のソファーで寝ていたが、目を覚ませば、「お前の弟がまたなんかやらかしたのか?」と言い)
魔界に…
(自分は彼の話を聞けば更に不安になり、「…アンは、行かなくて平気なの?」と尋ね。一方、兄は「ああ、そのようだ」と着替えては「お前はここにいろ、そこの書類を片付けておいてくれ」と頼んでから家を出て)
今から行くつもり、兄貴にも言われてるし(悪魔は、兄に来るなと言われても行くつもりだが、行くことを伝えながら支度をして。天使は、不安から脱力していて。一方、悪魔の兄は、兄を見送り、「めんどくせぇけど、やってやるか…」と呟き)
…ごめん、昨日ちゃんと対処してれば…
(自分は脱力している天使の彼の姿を見ては涙目になりながらもそう呟き、兄は家を出て悪魔の姿を探すもなかなか見つからず溜息をつき)
悪いけど、そいつの事お願い(悪魔は、支度を終えれば、相手に天使のことを頼み、家を出ては急いで魔界に行き。一方、天使は、悪魔の相手がいないという不安から、『ネロ…ネロ…』と求めるように何度も呟いていて)
っ…ご、ごめん、ごめんね…
(自分は天使の彼をしっかりと抱きしめながらもそう謝り続け、兄はまさかと思い自身の部下に頼み反天使の組織を調べ上げるとそこを1つずつ訪ねることにして)
『なんでっ…ず、といっしょ…』(天使は、返事がないことでより実感し、泣き始め、ずっと一緒にいると約束したのにと言葉にならずも言っていて。悪魔は、魔界に着けば兄に電話をかけて、「魔界着いたんだけど、どっか行きそうなとことかわかんない?」と尋ね)
…ア、アンジェロ…
(自分は泣き始めた天使の彼の頭を撫でながらも謝り続け、「アンが、きっと連れて来てくれるから…」と伝え。一方、兄は「…今から送る場所で探してみてくれ」と伝えてはいくつか組織の場所を送り)
『…うん』(天使は泣き続けることしか出来ず、相手の言葉にうんと頷いて。一方、悪魔は、「わかった、また連絡するね」と言い、電話を切り、兄から送られた場所を探し始めて)
…俺が全部悪いんだ。だから、怒っていいよ
(自分は天使の彼の背中をさすりつつそう伝え、悪魔は彼に送られた組織のうちの1つでほかの悪魔と話していて)
『…』(天使は、相手にしがみつく様にして泣き続けていて、違うと言うように首を横に振り。一方、悪魔は、何個か探し回るも見つからず、次の場所に着くと中に入り悪魔の相手を探し、見つけると1度外を出て、兄に『兄貴、ネロいた!』と場所と共にメッセージで伝え)
…アンジェロ、俺のせいなんだってば
(自分は天使の彼につられて泣いてしまいながらもそう伝え、兄は彼からのメッセージに気がつくと『わかった、今から向かう』と送り)
『…?』(天使は、相手の言葉に、なんでと言うように首を傾げて。一方、悪魔は「大丈夫、兄さんから習ってるんだ」と呟き、まだ下級な上、悪魔の兄と違い弱いため、一人で行っても負けるとわかっているため兄の到着を待ち)
俺、大丈夫じゃないのに大丈夫だって言っちゃったから…
(自分は天使の彼に抱きついたままそう呟き、兄はすぐに到着すると「待たせたな、行くぞ」と彼を連れて建物の中へ踏み込み)
『!…ネロ、消えちゃう?』(天使は、相手の言葉に驚いた顔をしては、消えてしまうのかと尋ねて。一方、悪魔は、兄と共に中に入り、悪魔の相手を探しては、見つけると、「ネロ、帰ろう」と声をかけ)
そ、そうじゃなくて…えっと、あの角と尻尾の形、どっかで見たことある気がして…
(自分は慌てて首を横に振るとポツポツとそう呟き、悪魔は2人の姿に気がつくと周りの悪魔を使い攻撃を仕掛けて)
『…どういうこと?』(天使は、相手の言葉にわからず、首を傾げていて。一方、悪魔は、周りの悪魔からの攻撃を避けたり、防いだりしつつ、「あーもうっ、邪魔!」と言い、攻撃して)
…ご、ごめん、なんでもない
(自分は慌てて天使の彼から離れては目を逸らしながらそう呟き。一方、兄は攻撃を避けつつ悪魔に近寄ろうとしたが、悪魔の『座れ』という言葉を聞けばなぜか身体が従ってしまい困惑して)
『…わかんない』(天使は、その言葉にそう言って、不満そうにして。一方、悪魔は、兄の様子に驚いて、「兄貴っ…!?」と兄の傍に行こうとするも、他の悪魔に捕らえられ、必死に抵抗していて)
『お前も動くな』
(悪魔は抵抗をしている彼に向かってそう告げては兄の元へ向かい、兄は「っ……親父か」と呟いては悪魔を睨み)
!っ…(悪魔は、なんとかして兄を助けないとと思っていたが、悪魔の相手の言葉を聞いた途端、身体が動かなくなり、悔しさを感じていて、元天使だからというだけで、自分を捕えている悪魔から攻撃されていて。一方、天使は、そんな悪魔の影響でか、指先から徐々に薄くなり始めていて)
『…この身体が気になるか?』
(悪魔は兄の様子を見ながらもそう尋ねては、『俺はネイの魔力体に入り込むことで復活した…とは言え、角と尾しか姿は戻せなかったがな』と告げつつ兄に蹴りを入れて。一方、自分は話すかどうか迷っていたものの、天使の彼が薄くなり始めていることに気がつくと「ア、アンジェロ!なんで消えてるの…!」と焦りを見せて)
…許さねぇ(悪魔は、攻撃をされながらも、どうにか足掻いていればほんの少し動けるようになり、携帯で相手に『ネロお父さん復活』と状況が状況なために単語だけのメッセージを送り。一方、天使は、『もしかしたら、あいつに何かあったのかも…!俺、あいつに左右されるし…』と言い)
『…何か言ったか?』
(悪魔は兄を罵倒しながらも何度か蹴りを入れていたが、彼の言葉を聞けばそちらに目線を向けつつそう尋ね。一方、自分は彼に連絡をしようとしていたところメッセージが届き、どういう事なのだろうかと首を傾げ)
…兄貴に触んなっ!!(悪魔は、強い苛立ちなどから、動くことができると、周りの悪魔を死なない程度に倒し、悪魔の相手を兄から離し、「ひとりじゃ負けるくらいまだまだ弱い。だから兄貴、俺に指示して」と言いつつ、構えていて。一方、天使は、相手の様子に不思議に思うと、携帯を覗き込み、『もしかして、ネロを見つけたけど、お父さんが復活したって伝えたいんじゃない?』と言い)
『…はあ、どうしてこうも血の気が多いんだ』
(父は溜息をつきながらそう呟くと、『言っておくが、俺を倒せばこの身体も元の人格も消えるからな』と伝え。一方、兄は「…まずは好きなようにやれ。あの身体をどうするか、お前が決めろ」と言い、自分は「…ってことは、ネロは…」と悪魔の安否を心配していて)
絶対に連れて帰る(悪魔は、悪魔の相手を見据えながら呟いては、悪魔の兄の動きを模倣するような動きで攻撃を仕掛けていて。一方、天使は、『ネロ、大丈夫だよね?死なないよね?』と不安げに尋ねていて)
『話を聞かない奴だ…』
(父は攻撃を仕掛けてくる彼を見ては呆れたようにそう呟き、わざと彼の攻撃に当たりに行くと『分かるか?今、ネイの魔力の人格が傷ついている。…ああ、痛みで泣き叫んでいるようだな、可哀想に』と伝えて)
…ネロ、お前の体だろ!?取り返せ!(悪魔は、主となる人物が父である様子から、攻撃を仕掛けながら、悪魔の相手に語り掛けて、「お前の1番大好きな奴ほっといて平気なのかよ!」と語り掛けていて)
『大好きな奴…そうだな、それもありだ』
(父は彼の言葉を聞くと1人納得したようにそう呟き、『一旦やる事は終えたからな…この辺にしとくか』と言えば彼を突き飛ばしてから建物を出て行き)
!…っ(悪魔は、突き飛ばされ、強く身体を打ち、血を流しつつ、フラフラと兄の方に行き、「兄貴、ごめん、助けられなくて」と謝り)
「…いや、俺の方こそ甘く見ていた。すまない」
(兄はなんとか身体を起こしながらそう謝ると、「とりあえずお前は家で休め」と伝え。一方、父は再び人間界に戻り、自分たちのいる家へと向かい)
…あ、俺のせいでネイとアイツが危ないかも!(悪魔は、兄の言葉に頷いたが、なんとかしたくて、語り掛けた内容から父が動いていたため、そう言っては携帯を取り出して、『ネロが来ても鍵開けんな!お父さん取りついてるから!もし、ネロの振りしたとしても、危ないから入れんなよ』とメッセージを送り)
!…それはまずいな、お前の兄貴に連絡はしたのか?
(兄は彼の言葉を聞けば眉間に皺を寄せつつそう尋ね、父は家の前に着くとチャイムを鳴らしつつ『…あけて』と呟いて。一方、自分は彼からの追加のメッセージを見てはすぐに天使の彼に共有し)
!してない、すぐしなきゃ!(悪魔は、始めはすぐに解決すると思っていたがために、しておらず、天使の兄へ急いで連絡を入れて。天使は、相手から聞いた言葉に、『ネロなのに…お父さんやだ…』と怯えたように呟いて、相手を抱きしめていて。一方、天使の兄は、自分から話を聞けば、急いで天使2人の元に向かい)
『…仕方ない』
(父は2人が出てこないことに苛立ちつつもどうにか抑えては1度身体を悪魔に戻し、悪魔は先程の攻撃の痛みに苦しんでおり『アンジェロ、いたい…助けて…』と呟いていて。一方、自分はそんな悪魔の悲痛な声を聞けば、もしかすると本人なのではないかと考え始めていて)
「…よぉ、久しぶりだな」(天使の兄は、急いで相手らの家へ向かうと、家の前で苦しむ悪魔の相手を見つけ、間に合ったことに安堵しつつ、そう声をかけ。天使は、声は悪魔の相手のものだが、口調などが相手の父だったため怯えていたが、助けを求める言葉は、悪魔の相手だと確信し、思わず開けようとしてしまったが、天使の兄の声でハッとして、『にぃ兄様だ…』と呟き)
『…たすけて、俺…』
(悪魔は扉の前で倒れ込んでいたが相手の姿を見つけてはそう声をかけ。一方、自分は彼が天使の兄を呼んでくれたのだろうかと思いつつ「…にぃ兄に呼ばれたら出よう」と伝えて)
「アイツから話は聞いた、中にあのくそ悪魔がいるんだってな」(天使の兄は、そう言いつつ悪魔の相手の元に行き、「早く追い出さねぇと、お前自身を消されるぞ。ま、親父に利用されるのが本望ならいいけどな」と笑いながら言い)
「ネイ、ウィルに追い出す術はないのか聞け」(天使の兄は、取り憑かれた人をあまり見たことがないため、対処法が分からず、相手にそう伝えて、「ネロ、俺がいる以上、2人には手を出させない。だから、もし何を言われても絶対に聞くな」と言い)
わ、わかった…
(自分は心配そうに扉の隙間から二人を見ていたが、相手に声をかけられればすぐに兄に連絡し。一方、悪魔は苦しみながらもどうにか抗っており)
「お前の力は聞いている、残念だが俺には効かないぞ」(天使の兄は、悪魔の相手の中にいる父に伝えるように言い、元々能力等について調べていたため、耐性がついていて)
『…つまらない男だ』
(悪魔は暫く抗っていたものの、再び父に身体の主導権を取られては『俺を追い出せないのはこいつのせいじゃない。より優れた魔力が身体の主導権を握る…それだけだ』と馬鹿にするように笑い)
「優れた魔力?俺に倒されたお前が?面白ぇ冗談だな」(天使の兄は、期待はしていなかったため、父に取られたらしい様子を見ては、馬鹿にしたような言葉を言い、さりげなく首輪をつけて。一方、悪魔は、使用人に治療してもらい、「あのお父さんに勝つ術っつーか、ネロから追い出す方法って存在すんの?」と尋ねて)
『っおい!なんだこれは!』
(父は相手に首輪をつけられたことに気がつくと怒りを顕にしながらも攻撃し、兄は治療を受けながらも「…さあな。肉体があるならともかく、あれは魔力体だ」と溜息をつき)
「…お前も復活する為にそいつが必要なんだろ?なら大人しくしておくんだな」(天使の兄は、父にとって悪魔の相手は利用するのに都合が良かったのだろうと思い、大人しくしろと言いつつ、攻撃を避けて。一方、悪魔は、なにか無いかと考えては、「お父さんを魔力ごと入れて、封印とか出来たりしない?この石に魔力入れるみたいな感じでさ」と言ってみて)
『…くそ天使が』
(父は舌打ちをしては大人しく相手の方を向き、『家に入れろ、危害は加えない』と伝え。一方、兄は「…親父の魔力とネイの魔力が完全に混ざりきっていなければ…1部は取り出せるかもしれないな」と呟いて)
「…アイツらが危ない可能性がある以上、上げると思うか?」(天使の兄は、相手の父の言葉から、何かあるのかもと思い、そう言っては、「ああ、言っておくが、俺から離れたら…わかるだろ?」と脅すように言い。一方、悪魔はその言葉を聞くと、「じゃあ早く行こ!ネロが危ないし!」と言い、兄の手を引っ張り)
『…わかった、これでいいだろ』
(父は持っていた武器を全て相手に渡すと『俺はあいつらを攻撃する気はない』と伝え。一方、兄は「待て、親父の魔力だけをピンポイントに抜く方法を考えてないだろ」と彼を止め)
「…お前の能力も武器としてカウントしているが?」(天使の兄は、武器を全て回収し、自身でも身体を隅々まで触って確認しては、武器などを持っていないと判断して、能力が強いため、武器として数えていることを伝え。一方、悪魔は、兄の制止の言葉にハッとしては、「そ、そっか…でも、早くしないと」と不安げに言い)
『能力ったって、どうしようもないだろう?』
(父は呆れたようにそう伝えると、『とにかく、あいつら2人に対する敵意はない』とだけ話し。一方、兄は「…わかってる。それに、お前はまだ傷が治ってないだろ」と彼を座らせては早速方法を考え始め)
「なんでそこまで会いたがるんだ?」(天使の兄は、入れろ入れろとうるさい相手の父の様子に、目的を尋ね。一方、悪魔は、なにか無いかと必死に考えているも、浮かばず苦戦していて)
『…父親が息子に会いたがるのに理由が必要か?』
(父は少し考えた後にやりと笑いながらもそう尋ね、『…冗談だ。この身体は暫く借りるつもりだからな、その前にこいつに恋人と別れの挨拶をさせてやろうと思っただけだ』と伝え)
「…ウィル、あいつらの家の前で保護した。引き取り頼む」(天使の兄は、父の言葉にドン引きするような表情をした後、兄に電話をかけ、そう伝えては、「首輪をつけてっから、大人しくするはずだ」と言い)
「ああ、わかった」
(兄は電話に出るとやはりかと思いつつそう返事をしては、「お前はここで待ってろ、親父を引き取ってくる」と家を出て。一方、父は『…この首輪はなんだ。普通の首輪じゃなさそうだが』と苛立った様子で尋ね)
「ああ、お前ら悪魔の動きを封じる為の首輪だからな」(天使の兄は、特別な首輪だと言い、「さらに、俺が改造してるから、お前らでは何もしょうがないだろうな」と言い)
『…気持ち悪い趣味だな』
(父は相手の話を聞けば若干引いたようにそう呟き、『まあ、最低限やれることはやった。後は好きにしろ』と溜息をついて)
「お前にだけは言われたくねぇな」(天使の兄は、相手の父の言葉に、そう言って、「外せんのは俺だけだ、無理に外そうとすんなよ」と言い)
『はいはい、わかった』
(父は面倒くさそうに返事をするも、身体が悪魔のものである以上下手に手出しは出来ないだろうと余裕を見せていて。一方、兄は人間界に着くとすぐに自分たちの家へと向かい、「悪い、遅くなった」と声をかけ)
こいつの首輪は、お前から離れたら電流が流れる仕様になってるから、そう簡単に好き勝手には出来ねぇはずだ(天使の兄は、兄が来ると、首輪について伝えておき、「お前、くそ悪魔の能力は対処出来んのか?」と尋ね)
「いや、できないが…」
(兄は先程も命令に従ってしまったため目を逸らしながらもそう呟き、父は『当然だ。特にお前やあいつはこの姿に思い入れが強いからな』と馬鹿にしたように笑い)
「…そうか。俺の弟たちに伝言を頼む」(天使の兄は、兄の言葉に少し考える仕草をしては、携帯を操作し、一時的なものではあるも、対処する術を書いた画面を見せ、「色々頼っちまって悪い」と言い)
「…いや、俺の方こそお前に頼りっきりだ」
(兄は相手から得た情報をしっかりと保存すると「親父の言う通り、俺はあの姿に弱い…だから、お前の対処法だけではどうにもならないかもしれねぇ。その時はまた頼む」と伝えてから父を立たせ)
「ああ、俺に出来ることなら、どんな事でもしてやるから、遠慮なく頼れ」(天使の兄は、兄の言葉に、少しでも効果があればと思って伝えたため、頷きながら言い、「また何かあれば連絡してくれ」と伝えて)
「ああ、またな」
(兄は父の手を引きながらも家へと向かい、父は相手に向かってべえと舌を出してから兄に着いて行き)
「…ネロはウィルに連れてってもらった、少し入れてくれ」(天使の兄は、相手の父に対して苛立つものの、なんとか落ち着けたあと、チャイムを鳴らし、そう声をかけて)
…にぃ兄…
(自分は天使の兄の声を聞くとすぐに扉を開けるも申し訳なさそうに俯いており、兄は家に戻ると父を1番奥まった部屋に入れ「ここから出るんじゃねえぞ、わかったな」と伝え)
「まさか、アイツが復活するとは思わなかった」(天使の兄は、中に入ると玄関に座り込み、「ネロには悪いが、首輪つけさせてもらった」と説明して。一方、悪魔は、必死に探していて、悪魔の兄は、仕事をしていたが少し飽き始め、少しぼーっとしていて)
そ、そっか…
(自分はそう呟きながらも天使の彼は大丈夫なのかとちらりとそちらを見て、兄は鍵を閉めてから彼の元へ向かうと「ジュリアスから親父の能力を防ぐ方法を教えてもらった」と携帯を見せ)
『ネロ、帰ってくる…?』(天使は、不安そうに相手の手を握りながら、帰ってくるか尋ねて、天使の兄は、「さぁな、アイツのこと信じてやればいいだろ」。と言い。一方、悪魔は、「!なるほど…これでほんとに防げるならいいんだけど」と呟き)
…ネロは今、頑張ってるんだと思うよ
(自分は天使の彼の手を握り返しながらそう伝え、「だからさ、アンジェロも信じてあげよう?」と首を傾げ。一方、兄は「あいつが言ったんだ、嘘ではないだろ」と伝えてから早速その方法を実践してみることにし)
『うん、信じる』(天使は、うんと頷き、信じると言い、『俺、ネロの恋人だもん』と言い。一方、悪魔は、兄としてみては、「見た目変わったりはないし、わかんないけど…これで大丈夫なんだよね?」と言い)
そうだね、偉いね
(自分は信じると言う天使の彼の頭を撫でてやりつつそう伝え、兄は「…試してみるか」と呟くと彼を父のいる部屋へ案内して)
『えへへ…』(天使は、相手に褒められ、頭を撫でられては嬉しそうにしていて。一方、悪魔は、兄について行くように歩き、「上手くいくといいけど…」と呟き)
…俺がついてるからね
(自分は嬉しそうにしている天使の彼を見ては抱きしめながらもそう呟き、兄は部屋の前に着くと「まずはお前から行け。俺はお前を止められるが、お前は俺を止められないからな」と伝え)
「念の為、アイツが戻るまではこっち残るから、お前らは好きにしてろ」(天使の兄は、仲睦まじい様子の2人を見ては、そう伝えて、一方、悪魔は、少し緊張を思いつつ、「…わかった」と頷き、部屋の中に入り、どちらなのか警戒していて)
うん、ありがとう。じゃあ客室用意してくるね!
(自分は相手の言葉を聞けば申し訳なさそうに感謝を伝え、天使の彼に相手を任せては客室へ向かい。一方、父はどの程度まで悪魔を操れるか試していたところ彼が入ってきたため、『…お前か』と溜息をついて)
「悪いな、助かる」(天使の兄は、相手にそう言っては、元悪魔に伝えておこうと、電話をかけ。一方、悪魔は、相手の話し方でわかり、「…お前、にぃ兄様に殺されたくせに、なんでまた復活してんだよ。アイツらのせいなのかよ?」とぶつけるように言い)
「はい、ロイです」
(元悪魔は何も言わず出ていった相手のことを心配しており、電話がかかってくればすぐに出て。一方、父は『そうだな…誰のせい、と言うならお前のせいだな。お前がこの身体をあの路地裏に運んでくれたから、こうして今俺がいる』と嘲笑し)
「黙ってでてっちまって悪かったな、緊急事態だったんだ」(天使の兄は、元悪魔が出れば、そう謝ってから、簡潔に事情を説明して、「だから、無事にネロが戻るまで残ることにした」と言い。一方、悪魔はその言葉に驚き、段々と苛立ってくると、「そもそもお前がちゃんと死んでりゃ、こんな事になってねぇだろ?!」と言い)
「そうでしたか…かしこまりました」
(元悪魔は相手の話を聞けばそんな事があったのかと更に心配になりつつそう伝え、「…あの、本日シオン様との約束があるのですが…家に上げてもよろしいでしょうか?」と尋ねてみて。一方、父は『死にたくないと思って何が悪い?』と首を傾げてみて)
「ああ、構わねぇよ」(天使の兄は、そんな約束があったのかと思いつつ、大丈夫と伝えて。一方、悪魔は、悪魔の相手の身体だとわかってはいるものの、苛立ちが抑えられず、「ネロを…俺の家族を返せ!!」と声を荒らげながら殴り掛かってしまい)
「ありがとうございます!…それでは、よろしくお願いします」
(元悪魔は相手の了承を得ると嬉しそうに返事をするも、慌てて真剣な顔に戻せばそう話し。一方、父は殴られる直前で悪魔と代わり、悪魔は彼に殴られると困惑したような表情で彼を見つめていて)
「あ、ロイ、悪いんだが、薬出来てる分だけ、ルーカスに届けておいてくれ」(天使の兄は、元悪魔に、調整をした薬が少しある為、それを青年たちの元へ届けて欲しいと伝えて、「俺がやるべきなんだが、何かあった時に対応出来ないからな。渡したらすぐ帰って大丈夫だ」と言い。一方、悪魔は、表情から悪魔の相手だと分かり、「こんな時ばっかり代わりやがって…」と小さく呟き、わざとでは無いとはいえ、悪魔の相手に手を挙げてしまったとショックを受けていて)
「はい、かしこまりました。それでは」
(元悪魔は薬を確認してから電話を切ると、早速支度をして部下の元へと向かい。一方、悪魔は状況を把握できていないが、痛みが込み上げてきては泣き出してしまい)
…ネロ、ごめん(悪魔は、泣き出してしまった悪魔の相手を見ては、必死に何度も謝り、いつものように抱きしめようにも、父に代わったらと考えてしまい、何も出来ず、「ネロの中からお父さん追い出せるように、俺と兄貴で頑張るから、ネロも頑張って」と伝え)
『もうやだぁ…おうち帰る、アンジェロのとこ戻る…』
(悪魔は彼の言葉も聞かず泣き続けてはそう呟き、兄は泣き声を聞いては部屋に入り「おい、何があった」と彼に詰め寄り)
ごめん、俺のせいなんだ…(悪魔は、どうしようと困ったが、兄が来ると、少し俯きつつ父とした会話や自分が手を上げてしまったせいで泣かせてしまったことを話して)
「なるほどな…」
(兄は泣いている悪魔の頭を撫でてやりつつそう呟くと、「もうお前は親父の言うことに耳を貸すな。対処した意味がなくなるだろ」と伝え。一方、元悪魔は部下のいる家に着くとチャイムを鳴らして)
う、うん、ごめん…(悪魔は、兄の言葉に、しゅんとしつつ謝り、悪魔の相手にも、「ネロも、痛いことしてほんとにごめんね?」と謝り)
『…やだ』
(悪魔はぷいっと顔を背けながらもそう呟き、兄は溜息をつくと「お前はしばらくこいつに会わない方がいい」と伝えて)
…うん(悪魔は、仕方ないとわかっていても、しょんぼりしながら頷き、「俺、先戻ってるね…」と言い、とぼとぼと部屋を出て歩き)
「…せめて親父の方を出てこれないように出来ればいいんだがな」
(兄は悪魔の頭を撫でつつそう呟き、青年は目を覚ますとチャイムが鳴っていることに気が付き、誰が来たのかと玄関へ向かって)
…あれ、どこだっけ?(悪魔は、悪魔の相手に嫌われたショックから、とぼとぼと歩いていると、見覚えのない場所にいて、どうしようと困り。一方、部下も目を覚ましては、起き上がり、玄関に行くと、「ロイさん?どうしたんですか?」と尋ねつつ青年に抱きついて)
「おはようございます。ジュリアス様から、お薬のお届けものです」
(元悪魔は扉が開くと鞄の中から薬を取り出しつつそう伝え、青年に抱きついている部下を見ては「その…お身体は大丈夫ですか?」と尋ね)
「!出来たんですね、ありがとうございます」(部下は、青年を抱きしめたまま薬を受け取り、「…相変わらずですね。でも、ちょっとだけなら我慢できたんですよ」と伝えて)
「レンさんと私が会うことに抵抗感はありますか?」
(元悪魔は心配そうに部下を見つめつつそう尋ね、青年は元悪魔をじっと見るも何も言わずにいて)
「…まだちょっとだけ」(部下は、少し治まったとはいえ、まだ嫌だという思いは残っているため、目を逸らし気味に伝えて)
「そうでしたか…それでは、私はこの辺で失礼します」
(元悪魔は部下の言葉を聞けばあまり一緒にいない方がいいだろうと思いそう伝え、青年は「…ロイ、また遊ぼうね」と手を振って)
「すみません、もし治ったら連絡しますね」(部下は、申し訳なさから、眉下げつつそう伝えて、元悪魔を見送り)
「!…ルー、おこってる?」
(青年は元悪魔が出て行くとハッと部下以外と会わない約束をしていたことを思い出し、恐る恐る顔を上げてはそう尋ねてみて)
「…怒ってる」(部下は、青年から離れようとせずに言い、怒ってると言い、「レン、起きたらいなかった。あと、約束破った」と付け加えるように言い)
「ご、ごめん……」
(青年は部下の言葉を聞けば耳と尻尾を下げながらもそう謝り、「どうしたら許してくれる…?」と部下を見つめ)
「お菓子も作って、あと、いっぱい好きって行動で見せて」(部下は、青年を離すと、むすっとした顔で我儘を言い、「そしたら、許したげる」と言い。一方、世話係は、天使の兄の家の前で、予定より早い時間にも関わらず待っていて)
「うん、わかった…」
(青年は部下に怒られしょんぼりとしつつもそう呟いては部下の頬にキスをして、「お菓子作るから、ちょっと待ってて」とリビングへ向かい。一方、元悪魔は買い物をしてから家に戻ると世話係が待っていることに気が付き、慌てて駆け寄りながら「シ、シオン様っ!その、お待たせしてしまい、申し訳ございません……!!」と必死に謝り)
「…」(部下は、薬を片付けてから、リビングに行き、料理をする青年を見つめていて。一方、世話係は、元悪魔を見ては、「い、いえ、私が早く来たばっかりに…!」と謝り返し)
「ルー、口開けて。あーん」
(青年は料理を進めていたが、ふと部下の視線に気が付くとその口にチョコを一欠片入れてやり。一方、元悪魔は「お寒いでしょう、早く中へ……!」と世話係を家に入れるとリビングに通し)
「!…やった、チョコもらえた」(部下は、キッチンに立ち、自身のために作る青年はかっこいいなと思いつつ見つめていれば、チョコを入れてもらえ、嬉しそうにしながら食べていて。一方、世話係は、「お邪魔致します」と丁寧に言ってから家に上がり、「その、勝手に来てしまって大丈夫でしたか?」と心配そうに尋ねて)
「…よし、焼き上がるまで待っててね」
(青年は嬉しそうな部下を微笑ましく思いつつ、オーブンに生地を入れるとそう言って部下の元へ行き。一方、元悪魔は「ええ、ジュリアス様はしばらくお戻りになられないので…」と呟いて)
「レンかっこいいね」(部下は、チョコを食べつつ、じーっと見つめてはそう言い、行動で見せろと言ったが、どうするのだろうと見つめていて。一方、世話係は、「とてもお忙しいのですね。ロイ様は大丈夫でしたか…?その、私なんかと遊んでも…」と心配していて)
「う…」
(青年は部下が先程言っていたことを求めているのだと気づいてはどうしようかと目を逸らし、元悪魔は「い、いえ!シオン様と遊びたいのです!」と慌てて首を横に振り)
「…じゃあ、やっぱり許さない」(部下は、目を逸らす様子から嫌なのだろうかと思いつつ、むすっとした顔をしては、許さないと言い。一方、世話係は、「!そ、そうですか…よかった…」と安心したように呟き)
「!や、やだ…」
(青年は許さないと言われるとショックを受けたようにそう呟き、焼き上がりまでまだ時間があることを確認してはソファーに仰向けに寝転がってから服従を誓うように腹を出し。一方、元悪魔は「それで…本日は何をして遊びましょうか?」と尋ねつつさり気なく横に座ってみて)
「確か、服従だっけ…」(部下は、何をするのだろうと青年の様子を見つめていたが、寝転がり腹を出す姿を見ては、青年が猫というのもあり、猫の習性などを調べており、小さく呟き。一方、世話係は、元悪魔が隣に座ると、僅かに緊張から、背を少し正し、「どうしましょうか…お買い物とか、遊ぶ場所に行くというのも楽しそうですね」と考えつつ言い)
「ルー、おなか撫でて…?」
(青年は部下の目を見つめつつそう頼めば尻尾をゆらゆらと揺らし、元悪魔は「そうですね…」と悩むも、世話係と一緒ならどこでもいいと思ってしまい困った表情を見せ)
「…うん」(部下は、青年の頼みに頷くとそばに行き、優しくお腹を撫でてやり。一方、世話係は、「きっとロイ様と遊べばどこでも楽しいでしょうし、迷いますね」と苦笑しつつ言い)
「ん…」
(青年は部下に腹を撫でられると心地良さそうな声を出し、愛を伝えるようにゆっくりと瞬きをして。一方、元悪魔は「私も同じことを考えておりました」と微笑んでは近くにいい場所はないかと検索し始め)
「!…ふふ」(部下は、青年の腹を撫でつつ、ゆっくりと瞬きする様子から、愛情が伝わり、つい笑みをこぼして。一方、世話係は、「本当ですか?そうですね…」と考えていて)
「ルー、もうおしまい…」
(青年は緩く部下の手を止めると、「これ以上やったら、ルーが欲しくなっちゃうもん」と呟いて。一方、元悪魔は「…あ、公園なんてどうでしょう?綺麗なお花が沢山咲いているらしいですよ」と携帯の画面を見せてみて)
「はぁい」(部下は、青年の様子に、もっとと思ったが止められ、素直に止めて、「…もういっこ、見せて」と強請ってみて。一方、世話係は、携帯の画面を見ては、「わぁ、いいですね!せっかくですし、お昼を持って行ってピクニックをするのはどうでしょうか?」と楽しそうにていあんして)
「もういっこ…?」
(青年は部下に強請られると更に困惑してしまい、ひとまず起き上がり部下にキスをしながら考えていて。一方、元悪魔は「素敵ですね…ぜひそうしましょう!」と伝えては早速準備をしようと立ち上がり)
「…」(部下は、じっと青年を見つめながら、どうするのか待っていて。一方、世話係も立ち上がっては、「一緒に作らせて頂いてもよろしいでしょうか?」と尋ねて)
「え、えっと…」
(青年は焦りから何も思い浮かばず、勢いのままに部下の左手の薬指を軽く噛み跡をつけては「…これじゃだめ?」と眉を下げて。一方、元悪魔は「もちろんです!一緒に作りましょう」と世話係を厨房へ案内し)
「!…いいよ、許す」(部下は、左手薬指についた歯型を見ては、嬉しそうに笑いながら許すと言い。一方、世話係は、元悪魔について歩きつつ、「どんなお弁当を作りますか?」と言い)
「あんまりいいの思いつかなくて…ごめん」
(青年は歯型をペロペロと舐めつつもそう伝え、元悪魔は「そうですね…おにぎりなんてどうでしょう?」と楽しげに提案してみて)
「ううん、すごく嬉しかったよ?」(部下は、青年の言葉に首を横に振り、そう言っては、舐められている手と反対の手で頭を撫でてやり。一方、世話係は、「いいですね!何個かおかずも作りましょう」と目を輝かせながら言い)
「ん、そっか…」
(青年は部下の言葉を聞けば嬉しそうに尻尾を立てつつそう呟き、元悪魔は「では、私は先におにぎりの用意をいたしますね」と米を用意して)
「レンから指輪もらっちゃった」(部下は、左手薬指についた歯型を見ながら、幸せそうに言い、「いつか本当に貰いたいなぁ」と呟き。一方、世話係は、元悪魔と一緒に作るのが楽しいらしく、ご機嫌な様子で作っていて)
「!…が、頑張るね」
(青年は部下や天使の兄の金に頼りきりなため、どうにかして自身で金を持ちたいと思いつつそう呟き。一方、元悪魔は米を炊き始めるとその間に卵焼きを作ってみて)
「そういえば、先輩が、色々なことが重なって始められなかったけど、そろそろ研究始めるって言ってたよ」(部下は、青年の頭を撫でてあげつつ、天使の兄から聞いたことを伝えて、「レンもお仕事出来るね」と言い。一方、世話係は、ウインナーをタコにしたりと作っていて)
「そうなの?」
(青年は部下に抱きつきながらも首を傾げてはそう聞き返し、元悪魔は綺麗に卵焼きを作ることができると嬉しそうに世話係に見せて)
「うん、ネイも了承してんだって」(部下は、天使の兄から聞いたことを伝え、「レン、嬉しくない?」と尋ね。一方、世話係は、元悪魔の作った卵焼きを見ては、「わぁ、すごいですっ!ロイ様はお上手ですね」と素直に褒めて)
「ううん、嬉しいけど……」
(青年は自分と仕事が出来たりお金が稼げたりする事実は嬉しいが、仕事をしている間部下と離れ離れになってしまうことが悲しく眉を下げて。一方、元悪魔は世話係に褒められると「卵焼きは沢山練習したんです」と嬉しそうに話し)
「じゃあ、どしたの?」(部下は、青年の様子を不思議に思い、首を傾げながら尋ねて。一方、世話係は、「そうなのですね。私はこんなのしかできないので、憧れちゃいます」と言いながら、完成した、たこさんウィンナーを見せて言い)
「…ルーと別々になっちゃうの、やだ」
(青年は恥ずかしそうに俯きながらもそう呟き、元悪魔はウインナーを見ると目を輝かせながら「か、かわいい……!」と伝えて)
「!そっか…」(部下は、青年の言葉で理解すれば、頭を撫でながら言い、少し考えて、「俺も一緒に働けるように頼んでみようかな」と言い。一方、世話係は、嬉しそうにしながら、「ありがとうございます。たまにお子様方にお昼を作らせて頂いたりするので、こういうの得意なんです」と言い)
「そんなことできるの?」
(悪魔は部下の言葉を聞けばパッと顔を上げつつそう尋ね、元悪魔は「…あの、かにさんも出来ますか?」と恐る恐る頼んでみて)
「わかんないけど、頑張って頼むよ」(部下は、確実なことはわからないが、大丈夫だと思うことを伝えて。一方、世話係は、「はい、少しお待ちください」と言うと、早速作り)
「…あ、でもさ、辞めちゃう前に今のルーのお仕事は絶対見たい!」
(青年は嬉しそうにしていたものの、ハッと思い出したようにそう伝えては「ね、お菓子食べたらお仕事いこーよ」と強請り。一方、元悪魔は世話係が作っている様子を見て作り方を学んでおり)
「レン、もう大丈夫なの?」(部下は、青年が仕事を見に行きたいと言うと、大丈夫なのか尋ねて。一方、世話係は、「出来ました!」と言い、出来たカニさんウインナーを見せて)
「うん、多分」
(青年は身体の調子は確実に昨日より良くなっておりそう頷くも、「…あ、ルーはやだった…?」と他の人とは会わない方がいいのだろうかと尋ねてみて。一方、元悪魔はウインナーを見ると「可愛いです…!」と目を輝かせて)
「うーん、レンが誰かと触れ合ったりとかが無かったら大丈夫…かも?」(部下は、少し考えてから、青年が誰かに撫でられたり、抱きついたりなどの触れ合いがなければ、多少は我慢出来ると思い、そう言って。一方、世話係は嬉しそうに笑いながら、「喜んでいただけて嬉しいです」と言い)
「ほんと?じゃあ行きたい!」
(青年は部下の言葉を聞けば嬉しそうにそう伝え、「俺の目、まだピンク?」と聞いてみて。一方、元悪魔は「私もジュリアス様にお出ししてみたいです…」と微笑んで)
「まだちょっとだけ残ってるけど、ほぼ薄いよ」(部下は、青年の目を改めてじーっと見つめてから、そう伝えて、「…やっぱり治らないのかな」と呟き。一方、世話係は、「とてもいいと思います!私も、ご主人様が思い詰めてる時とかに、こういうのしてあげたりするので」と目を輝かせながら言い)
「そっか、じゃあ大丈夫だね」
(青年はほぼなくなっていると聞けば嬉しそうに部下を抱きしめ、「そろそろ焼けるかな」とキッチンへ向かい。一方、元悪魔は「他にも作ってあげられそうなものはありますか…?」と楽しそうに聞いてみて)
「先輩に言っとかないと」(部下は、青年を頭を撫でては、そう呟き、天使の兄に報告ついでに伝えて。一方、世話係は、「そうですね…好みもあるので難しいですが…」と言い、出来そうなものを何個か教えて)
「…ジル、大丈夫って言ってる?」
(青年は焼き上がったマフィンにデコレーションをしながらも、部下が電話をしていることに気が付くとそう尋ね。一方、元悪魔は世話係から聞いたメニューをメモしては「ありがとうございます、今度作ってみますね!」と笑顔を見せ)
「…そうなんですね、わかりました」(部下は、許可を貰って、天使の兄から人間界に少しの間残ることを伝えられ、そう返事をしては電話を終え、「俺なら信頼できるし問題ないって。でもなんか、問題起きてるから暫く人間界いるみたい」と伝えて。一方、世話係は、「ロイ様とヴィクトール様は信頼関係がしっかりされているご様子でしたので、きっと喜んで頂けそうですね」と元悪魔の手を握りながら言えば、「頑張ってくださいね」と言い)
「そうなんだ…」
(青年は問題と聞くと自分や悪魔に何かあったのではないかと心配するも、ひとまず仕事場に行けることだけを考えようと思ってはマフィンを持って部下の元へ向かい。一方、元悪魔は手を握られると顔を赤くしつつ「は、はい…」と返事をして)
「何があったかは知らないけど、きっと大丈夫だよ」(部下も心配はあるものの、天使の兄がいるからと大丈夫だと言い、青年の持ってきたマフィンを見て、「わ、可愛い…!」と目を輝かせて言い。一方、世話係は、元悪魔の様子にきょとんとしたが、ハッとしてはすぐに手を離し、「す、すみません…!つ、つい手に触れてしまって…!」とわたわたとしながら言い)
「くまさんのマフィンだよ!」
(青年はマフィンを部下に渡しながらもそう伝え、早く食べてと急かしていて。一方、元悪魔は「い、いえっ!…その、私たちは…」と以前世話係に襲ってもらったことを思い出してはより顔を赤くして)
「ちょっと待って、写真撮るから!」(部下は、目を輝かせたまま、パシャパシャと何枚も写真を撮り、携帯を置くと、「じゃあいただきます」と言い、一口食べて。一方、世話係は、元悪魔の雰囲気からなんとなくわかり、こちらも顔を赤く染め、俯いてしまい、「お、お弁当も完成致しましたし、行きましょうか」と話題を逸らすように言い)
「どう?おいしい?」
(青年はマフィンを食べる部下をじっと見つめながらもそう尋ね、元悪魔は「そっ、そうですね!」と弁当を保冷バッグに入れては出かける支度を進め)
「うんっ、すっごく美味しいよ!」(部下は、幸せそうにマフィンを食べながら言い、「レン、俺の我儘聞いてくれてありがと」と言い。一方、世話係は、鞄を持っては、「お弁当、私がお持ちしますね」と伝えながらお弁当の入った保冷バッグを持ち)
「やったあ!」
(青年は味を褒められると嬉しそうに「あのね、一つだけ中にホワイトチョコが入ってるんだよ」と伝え。一方、元悪魔は「あ…ありがとうございます」と伝えてはレジャーシートを持ち家を出て)
「そうなの?どれだろ」(部下は、その言葉を聞き、ワクワクとしていて、食べ終われば「美味しかった、ありがとう、レン」と言い、抱きついて。一方、世話係は、元悪魔と共に家を出て、公園へ歩いているが、先程のこともあり、僅かに緊張してい)
「えへへ、いいよ」
(青年は上機嫌に抱きしめ返すと「ほら、早く行こ!」と仕事場に行きたいと話し。一方、元悪魔は話す話題に困りながらも「…今日はお天気がいいですね」と呟いて)
「うん、行こう」(部下は、青年の言葉に頷き、そう言って支度をして、早速向かうことにして。一方、世話係は、「そ、そうですね。とても、気持ちいいです」と言い)
「ルーの仕事場って、結構遠くにあるんだね」
(青年は部下と共に家を出て、仕事場に向かいながらもふと思ったことを呟いてみて。一方、元悪魔は「ええと…」と次は何を話そうかと思っていたところ、良さげな芝生を見つけたため「ご、ご飯!そこで食べませんか…?」と首を傾げ)
「まぁそうかも」(部下は、青年の手を繋いで仕事場へ歩きながら言い、そうして着くと、仕事の確認しては、捕獲した悪魔の討伐とあり、「よりによって…」と呟き。一方、世話係は、どうするか困っていたが、元悪魔の提案に、ハッとしては、「そ、そうですね!そうしましょう…!」と言い)
「…ルー、なんのお仕事?」
(青年はすれ違う職場の天使に顔を見せないようにしつつ歩いては、部下の声を聞いてそう尋ね。一方、元悪魔はレジャーシートを敷くと「シオン様、どうぞお座り下さい」と声をかけ)
「…捕まえられた悪魔を倒す仕事みたい」(部下は、青年にそんな場面は見せられないと思いつつ言い、「レンも、見るの嫌、でしょ?」と尋ね。一方、世話係は、元悪魔の敷いてくれたレジャーシートに、「ありがとうございます、では失礼します」と言いながら座り、お弁当を広げて)
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