匿名さん 2022-10-04 22:05:25 |
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!か、勝ったぁ…(悪魔は、悪魔の相手が倒れてしまったのを見て、シートに座り込んで息をついて、「ネロ、大丈夫か?」と声を掛けていて。天使は、悪魔の相手が倒れてしまうと、慌てて駆け寄り、『大丈夫?』と心配していて)
『だ、大丈夫だけど…』
(悪魔はきょとんとしたようにそう呟き、青年の方を見ては『レン、すごいね!』と目を輝かせて)
『いいなぁ、俺もレンくんみたいに柔らかくなりたい!』(天使は、悪魔の相手の無事に安堵しては、青年のように身体を柔らかくしたいと言い。悪魔は「これ結構疲れるな…」と呟きつつ、冷蔵庫から水を取り出して飲んでいて)
次は俺もやりたいな
(自分は楽しそうな4人の様子を見てはそう呟き、青年は「じゃあ今度は俺が審判やるよ!」とボードを受け取り)
この4人だったらさ、俺とこいつ、ネイとネロのグループで戦ってみねぇ?(青年が審判をするのを見て、どうせならと自分同士でグループでしてみないかと提案してみて、天使は悪魔の提案にワクワクとしていて、『今度は勝って、2人にかっこいいとこ見せるもんね!』と言い、シートに乗り)
あ、それいいね!
(自分は悪魔に近づきつつそう呟き、悪魔は『今度は負けないもん』と言いながらシートに乗り。一方、青年は4人の準備が出来たことを確認しては、早速指示をして)
そこあるだろ、早く置けって!(悪魔は青年の指示を次々こなしては、天使に言っていて、天使は『わかってるってば!』と言い返し、なんとか手を伸ばして、置くことが出来て)
『むー…』
(悪魔は先程よりも良い体勢に持っていけているものの、段々とプルプルと震えてきており。一方、自分は「ネロ、大丈夫?」と悪魔の方を心配しつつ、2人の方を見てはなんとかなりそうだと安心しており)
くっ…もう、ちょっと…!(悪魔は指示された色へと足を伸ばすも、体勢の関係もあってギリギリで、届いたと思ったと同時に天使が悪魔の方へなだれ込むようにして体勢を崩してしまい)
!だ、大丈夫…?
(自分は倒れた2人を見ては慌てて立ち上がりそう声をかけ、青年は「えっと、兄さんたちの勝ち!」と自分に抱きついて)
いってぇ…おい、大丈夫か?(悪魔は、変にくじくことも無く、ただ倒れた衝撃で少し痛みが走った程度だった為、天使の心配をして、天使は『ごめん、俺も大丈夫』と言い、悪魔の上から降りては立ち上がり、悪魔の手を取って、立ち上がらせてあげていて)
ネロは平気?
(自分はシートの上に座り込んでいる悪魔の方を向いてはそう尋ね、悪魔は『うん、大丈夫。俺たち勝ったし』と嬉しそうに微笑んで)
『ネロ強いね、俺2回とも負けちゃった』(天使は、悪魔の相手の傍に行くと、凄いと褒めて、頭を撫でていて。悪魔は、青年の元に行き、「レンも心配してくれてもよかったのに」と揶揄うように言いながら、青年の頬をつついていて)
『でも、最初のは俺が倒れちゃったよ?』
(悪魔は嬉しそうに撫でられているも、1回目に倒れたのは自分だと首を傾げて。一方、青年は「お前はこんなことで怪我しないでしょ」と言いながら自分に擦り寄り、自分は困ったように青年を撫でていて)
『そうだけど、2回目は勝ったから凄いよ』(天使は、悪魔の相手の言葉に、少し考えては、勝っていることが凄いと褒めていて。悪魔は、「酷い、レンは俺が怪我しなかったら心配してくれないんだ…!俺だってレンのお兄ちゃんなのに!」と言い、泣き真似して)
『そっかあ』
(悪魔は天使の彼に抱きつきながらもそう呟き、『じゃあなんかご褒美ちょーだい?』と首を傾げ。一方、青年は「もー、お前はお兄ちゃんじゃないし!」と頬を膨らませていて)
『ご褒美かぁ…あ、じゃあおやつはどうかな?』(天使はご褒美は何がいいかと考えては、そう提案して。悪魔は顔を上げては、不満そうにしつつ、「ほんと、レンは兄貴みたいだな。俺にはツンツンしてんのに、ネイには甘いし」と言い)
『おやつかぁ…』
(悪魔は天使の彼の提案を聞くと、うーんと考え込みながらもそう呟き。一方、青年は「!あんな奴と一緒にしないでよ、俺は兄さんの弟なの!」と彼の手を払い除けて)
『じゃあ、何がいい?』(天使は、悪魔の相手の様子から嫌なのかなと思い、何がいいか尋ねて。悪魔は、厳しくも優しくしてくれる相手の兄を慕っているからこそ、青年の言葉にムカついてしまい、「…ネイ以外ろくに知ろうともしない奴が、悪く言ってんじゃねぇよ」と言い)
『えっと、どうしようかな…』
(悪魔は何がいいかと聞かれては更に考え込んでしまい、青年は彼の言葉を聞くと「!…何それ、お前だって俺のことよく知らないくせに!」と悪魔の手を掴んではそのまま家を出て行ってしまい)
『わっ!?…レンくんに取られちゃった』(天使は悪魔の相手と話していたが、突然青年に手を引かれて連れていかれ、呆気にとられていて。悪魔は「…あのバカ、また魔界行く気かよ」と少し苛立ったように呟き)
…アン、少し言い過ぎだよ
(自分は苛立っている彼の前に立つとそう注意をし、青年は「…アイツなんて大っ嫌い」と呟きながら悪魔の手を引き走っていて)
!…でも、アイツが兄貴のこと馬鹿にするから悪いんじゃんか(悪魔は相手に注意され、少し冷静になるも、目を逸らしながら青年が悪いと言い。天使は、『俺、2人のこと探してくる!』と言い、鞄を持てば家を出て、走りながら必死に2人を探して、青年と悪魔の相手の名前を呼んでいて)
でも、レンのこと揶揄ったでしょ?
(自分は言い訳をする彼に言い聞かせるようにそう告げると、「…帰ってきたら一緒に謝ろう」と伝えて。一方、青年は悪魔が疲れたと言うため路地裏に座り休憩をすることにしたが、突如現れた悪魔に声をかけられては警戒をして)
で、でもっ…俺、悪くないもん…(悪魔は、しゅんとしつつ、自分は悪くないと言い張り、尻尾を自分の足に巻きつけていて。天使は、周りの人に聞いたりして探していれば、路地裏から何やら声が聞こえ、そちらへ向かえば、悪魔に絡まれる2人を見つけ、守らなきゃという強い思いから、無意識に武器を取りだして、その悪魔に攻撃して2人を守ろうとしており、『2人には指一本触らせてあげないんだから!』と悪魔に言うも、戦闘経験があまりないため、身体が僅かに震えていて)
…アンジェロ?
(自分は彼の目をしっかりと見つめながら少し圧をかけつつ彼の名前を呼び。一方、相手の悪魔は「…まあそんなに焦らないでください。私は彼らとお話しがしたいのです」とわざとらしい笑みを浮かべており)
!っ…(悪魔は、相手の圧のある呼び声に、少しビクッとして、「ごめん…」と小さな声で謝り。一方、天使は、『お兄さん…えっと、ウィル・フレッチャーに話通して!』と言い、身体が震えつつ、必死に2人を守ろうとしていて、小声で青年に相手か悪魔に連絡をするように伝えて)
謝るのは俺じゃないでしょ?
(自分は彼が謝ればその頭を撫でてやりつつそう尋ね。一方、相手の悪魔は「退いてください、貴方は話にならない」と天使の彼を突き飛ばすと青年に近付き耳打ちをし、青年は相手の悪魔の言葉を聞けば目を見開き持っていた携帯を落として)
…うん(悪魔は、相手に撫でられ、気持ちが落ち着いていき、小さく頷いて、「兄貴たちから連絡ない…魔界行ってないのかな」と呟き。一方、天使は突然突き飛ばされ、思いっきり身体を打ってしまい、痛みを堪えつつ、2人の元に行き、抱きしめては、悪魔から守るようにそのまま翼で2人を包んで、『レンくん、ごめんね…』と謝り)
…たしかに
(自分は兄どころか天使の彼からも連絡が来ていないことを不審に思い、「俺も探しに行こうかな」と呟いて。一方、相手の悪魔は「…無駄ですよ。さあ、レン様はこちらに」と手を伸ばし、青年は「…どいて」と天使の彼の翼から出ると相手の手を取り)
…俺も行く!2人で探そう!(悪魔は相手の言葉にそう言って、相手の手を握ると外へ出て。一方、天使は翼を戻せば、青年に力いっぱいにしがみつき、『お前に何をされても、レンは絶対連れて行かせない!レンに噛み付かれたって、離れてやんない!』と叫ぶように言い)
!今のって…
(自分は彼と外に出て探し始めるもなかなか見つけられず困っていたところ、天使の彼の声が聞こえてはそちらに顔を向けて。一方、青年は猫の姿になり天使の彼の腕から抜け出すと、相手の悪魔は「貴方はその魔力と仲良くしていれば良いのでは?…まあ、いつまでその姿が持つかは分かりませんがね」と馬鹿にしたように笑い、猫を抱きかかえては魔界に向かって歩き始め)
…急ごう!(悪魔は、その声は間違いなく天使だと思い、急いで声のした場所へ走って向かい。天使は、魔界には行けないため、追い掛けられず、泣き崩れてしまい)
ア、アンジェロ!…えっと、レンはどうしたの?
(自分は急いで現場に向かうも、そこにいたのは泣き崩れている天使の彼と隅で怯えている悪魔しかおらず、困惑したようにそう尋ね。一方、相手の悪魔は魔界に着くとすぐに仲間のいる組織へと向かい、青年は大人しく従っていて)
『れ、レン、悪魔に連れてかれたぁ』(天使は泣きながら、相手に青年が連れて行かれたことを話して、『俺、頑張ったけど、ダメだったの…』と必死に説明していて。悪魔はその話を聞けば、兄に電話をかけ、「レンがそっち連れてかれたみたいなんだ、助けらんない?」と言い)
悪魔に…?
(自分は天使の彼をしっかりと抱きしめてやりながらそう呟き、悪魔は『あいつ、凄いやな感じした。レン、酷いことされちゃうかも…』と自分にしがみつき。一方、兄は彼の話を聞くと「…会った奴の特徴は?」と尋ね)
ちょっと待って。ネロ、レンを連れてった悪魔の特徴わかる?(悪魔は、兄に少し待ってもらうと、天使は泣いているため、悪魔の相手に特徴を尋ねて、「兄貴が助けてくれるから、わかる範囲でいいから教えて」と言い)
『え、えっと…男で、背はアンジェロと同じくらいで…スーツみたいなの着てた』
(悪魔は突然尋ねられると困惑したようにそう伝え、自分は「…とりあえず、俺とアンジェロは家に戻る」と天使の彼を支えながら家へと向かい)
スーツを着た俺と同じくらいの背丈の男、だって(悪魔は、悪魔の相手から聞いたことを兄に伝え、「ネロとそっち行った方がいい?ネロはその場にいたし、詳しくわかると思う」と尋ねて、悪魔の相手の手を握っていて)
「…いや、そいつは置いてけ。誘い出そうとしているのかもしれない」
(兄は悪魔は連れてくるべきではないと伝えては、「先に俺とリアンで探してみる。お前は天界に連絡を取れ」と告げて電話を切り。一方、自分は家に着くと天使の彼を部屋に連れて行き「…1人で行かせてごめんね」と背中を撫でてやり)
ネロ、お家帰るぞ(悪魔は、兄にわかったと言い、悪魔の相手に帰ろうと伝えては家へ歩きつつ、天使の兄に電話をかけて、軽く事情を伝えれば、すぐに来てくれるとのことだった為、一先ずは大丈夫だろうと思い、「ネロ、もし何があっても俺たちから離れるなよ」と伝えて。天使は、家に着く頃には落ち着き、『悪魔の奴が2人と話したいって言うから、お兄さんに先に話通してって言ったら、俺を突き飛ばしたの。それでね、そいつがレンくんに何か耳元で言ったら、レンくんおかしくなったの』お話していて)
『…レン、帰ってくる?』
(悪魔は彼と共に歩きつつも心配そうにそう尋ね、自分は「…レンがおかしくなっちゃったの?」と不安げに聞き直し。一方、兄は電話を終えると「おい、急用だ。出かけるぞ」と相手に声をかけ)
…兄貴たちが探すから、絶対帰ってくるよ(悪魔は、心配そうな悪魔の相手を安心させるように言い。天使は頷き、『危ないって思ったから、すぐに2人を翼で包んだの。そしたら、レンくんが、どいてって言って、勝手に出てったし、引き止めたくてしがみついても、猫になってアイツと行ったんだもん。そんなの、おかしいでしょ?』と言い。一方、悪魔の兄は兄の様子から緊急事態だろうと察し、立ち上がり、「今回はなんだ?」と尋ねて)
確かに…
(自分は天使の彼を撫でながら話を聞いていたが、一体青年は何を吹き込まれたのだろうかと心配になり。一方、兄は「レンが魔界に連れて来られたらしい。恐らく、ネイの魔力を狙っていた奴らの仲間だろう」と立ち上がると支度を始め)
ただいま、兄貴たち探してくれるみたい。にぃ兄さんにも連絡したら、念の為来てくれるって(悪魔は家に着くと中に入り、念の為に鍵をかけて、2人のいる部屋に入ればそう伝えて。天使の兄は、支度を済ませたあと、元悪魔の元に行き、青年が悪魔に攫われたこと、相手の分裂した魔力を狙っている可能性があることを伝えては、「念の為、お前も来てくれると助かる。すぐに向かいたいから支度してくれ」と言い。一方、悪魔の兄は説明を聞きつつ支度を手早く終わらせては、「なるほどな。じゃあレンを捕まえた奴を見つけたら、くたばらねぇ程度に暴れてもいいんだな?」と言い)
「…か、かしこまりました」
(元悪魔は何か心当たりがあるように目を逸らしながらもそう返事をし、兄は「ああ、話せるくらいには手加減しとけよ」とだけ伝えては荷物を持ち玄関へと向かい)
「…よし、なら行くぞ」(天使の兄は、元悪魔が何かを隠しているであろうことに気付いているも、言いたくない事もあるのだろうと思い、支度が終わったのを見てはそう言って、早速向かい。一方、悪魔の兄は、兄の言葉に、ニヤリと笑えば、「任せとけって。ちったぁ楽しめそうだ」と言い、兄を追うようにして向かい)
「…あの、レンさんとはなるべく会わないでくださいね」
(元悪魔は支度を終えると大人しく相手に着いて行ったものの、その道中不安げにそう伝え。一方、兄は「…さて、どこから探すかな」と呟きながら行く先を決めることなく歩いており)
「…お前がそう言うって事は良くねぇのはわかるが、その理由は?」(天使の兄は、道中に言われた言葉に、足を止めることなく歩き続けながら理由を尋ねて。一方、悪魔の兄は兄の後を歩きつつ、周りを軽く見ていて、ふと直感的に嫌な感覚のする道があり、「…ウィル、俺の直感は信じれるか?」と兄に質問して)
「…レンさんが、ジュリアス様を倒そうと考えるはずだからです」
(元悪魔は話すべきか迷ったもののそう伝えては、「ですから、今回はレンさんに会わないようサポートに徹してください」と頼み。一方、兄は足を止めると「…そうだな、今日は信じてやろう」と相手の方を向き)
「…レンが連れて行かれた時詳しい状況はわからねぇが、気をつけておく」(天使の兄は、その話を聞いて、状況次第で決めようと思い、気をつけることを伝え。一方、悪魔の兄は、兄の返事を聞けば、小さく頷き、手を引きつつ直感的に嫌な方へ走って向かえば、1つの建物にたどり着き、「こっからすげぇ嫌な匂いすんぞ」と伝え)
…あ、ルーにも連絡しないと…
(自分は眠ってしまった悪魔の頭を撫でつつ、青年が連れて行かれたことを恋人である部下に伝えていないことを思い出しそう呟いて。一方、兄は「ここか…わかった、正面から行くぞ」と言えば建物の入口へと向かい)
ルーにどう伝えたら…(悪魔は、天使の相手の呟きで、そういえば忘れてたと思ったが、部下が青年をとても愛していることを知っているがために、どう伝えるべきなのか悩み。天使の兄は、人間界に着けばすぐに自分たちの家へ向かい、着けばチャイムを鳴らして。一方、悪魔の兄は、真剣な顔をしつつ入り口に行けば、兄と共に中に入り)
…でも、守れなかった俺らの責任だから…
(自分は青年を預かっていたのにも関わらず守りきれなかったことを悔やんでおり、俯きながらもそう呟くもチャイムが鳴れば「!…アン、行ってきてもらえる?」と頼み)
にぃ兄さんかな、行ってくるよ(悪魔は、相手の言葉に頷き、そう言っては、玄関へ行き、念の為警戒しつつ2人の姿を確認してから扉を開けて2人を中に入れて。天使の兄は、中に入れば、相手らのいる部屋に入り、「何があってレンは捕まったんだ、詳しく教えろ」と言い)
え、えっと…アンジェロ、話せる?
(自分は天使の兄に怒られると思っており目を逸らしながらも、寝てしまっている悪魔の代わりに天使の彼に話してほしいと頼み)
『え、えっと…』(天使は、青年の心配でか、少し圧のある天使の兄の様子に怯え、天使の相手の背後に隠れつつ、自分の知ることを全て話して、『…俺、2人の傍にいたのに、レン、守れなくてごめんなさい』と謝り。天使の兄は、その話を聞き終われば、「悪魔の方のアンジェロは万が一の時はお前が守れ。もし来客があったとしてもお前らは待ってろ、俺が対応する」と全員に指示をしていて)
…あ、後、この子は俺の魔力から出来てるんだ
(自分は相手の指示を聞いていたものの、ふと相手に悪魔を紹介していなかったと考えては悪魔を起こさないようにしつつそう話し)
「それが例の…」(天使の兄は、悪魔から聞いていたため、驚くことはなく、天使の相手の顔をじーっと見つめたかと思えば、「確かに、お前の中の魔力は無くなったようだな。だが、そっちのネイはいつか消えちまうんじゃねぇのか?」と言い)
…多分
(自分は悪魔の頬に手を添えながらそう呟くと、「今は兄貴の魔力で動いてるけど…魔力の消費が早いみたい。兄貴も、そんなに沢山の魔力を出せるわけじゃないから…」と寂しそうに伝え)
「そいつが消えるまでに、対策考えねぇと…いや、レンの身体を戻すのが先決か…」(天使の兄は、天使の相手からの言葉を聞き、考え込んで、ブツブツと呟いていて。天使は『…ネロ、いなくなっちゃう?』と不安そうに尋ねていて)
…今のままだと消えちゃうかもね
(自分は天使の彼を元気づけようとしたものの、その口からは正直な言葉しか出ず落ち込んだようにそう呟いて)
『!…やだっ、俺、ネロといたい!』(天使は、消えると言われ、泣きそうになり、ネロを抱きしめながら、一緒にいたいと言い。一方、悪魔の兄は、中にいた悪魔らの話の様子から当たりらしく、気を失わない程度に抑えつつ攻撃し、組織の上の悪魔や青年の元に連れて行ってもらい、「バカ猫を引き取りに来てやったぞ」と言いつつその部屋に入り)
『んん…』
(悪魔は天使の彼に抱きしめられると苦しさから眉をひそめ、自分は「…わかってるよ。俺だってネロと一緒がいいし」と言いつつ天使の彼から気まずそうに目を逸らし。一方、青年は2人が部屋に入ってくると「…俺の邪魔をしないで」と武器を構え)
…一先ず落ち着け、今すぐいなくなる訳じゃねぇんだ(悪魔は、その様子を見ては、天使にそう声をかけ、悪魔の相手を離させて。天使は少し泣いてしまいつつ、頷いていて。一方、悪魔の兄は「お前、なんでこんな奴らに従ってんだよ。こんな弱ぇ奴らばっかなのに」と言いつつ青年の周りにいる悪魔を、動けないように手足を拘束して縛りつけたりしつつ、攻撃していて)
でも、ほんとにどうしよう…
(自分は天使の彼の背中を撫でながらもそう呟き、青年は「…うるさい、お前には何もわかんない!」と叫べば相手に攻撃を仕掛け)
俺の時と違うから、ネイ次第って訳じゃないと思うし…(悪魔もどうすれば悪魔の相手を残せるのかを考えてみるも、いい案は思い浮かばず。一方、悪魔の兄は、軽々と避ければ青年の持つ武器を取り上げ、押さえつけては、「もう一度聞く。なんで従ってんだ?」と青年の首に当てながら質問し)
レンみたいに…ってのも難しいか
(自分は青年のような方法で出来ないかと考えたものの、魔力そのものに同じことをするのは難しいと思い直しそう呟いて。一方、青年は「…お前に話したくない。やりたきゃやれば」と完全に脱力し)
ネロはネイの魔力そのものだから、無理なのかなぁ(悪魔は考えても落ち着かないため、残念そうに呟いていて。天使は泣き止めば『ネロがいなくなっちゃうなら、俺も一緒に消える!』と言い始めて。一方、悪魔の兄は「…そうか」とだけ言うと、青年の喉に軽い傷を作ると、青年を相手の兄に引き渡して、黒幕らしき悪魔を見つけると、気を失わない程度に加減しつつ好きに暴れており)
…アンジェロ、そんな悲しいこと言わないで
(自分は天使の彼の言葉を聞けば寂しそうにそう伝え、「とにかく、ネロにはなるべく小さい姿でいてもらおう」と告げて。一方、兄は青年を受け取ると「…その辺にしとけ。そいつは連れて帰るぞ」と相手に指示し)
…消えて満足できるのは俺たちだけだ。ネイのために二度と簡単に言うな(悪魔は、天使の胸ぐらを掴みつつ注意しては離して、「俺、飲み物淹れますね。ロイさんは何がいいですか?」と尋ねて。一方、悪魔の兄は兄の声で動きを止めては、その悪魔を引きずる程度に軽く担ぎ)
「!え、ええと…コーヒーをお願いします」
(元悪魔は皆にこの事実を伝えるべきかと迷っていたものの、彼に声をかけられては咄嗟にそう返し。一方、兄は青年を抱きかかえながらも家に向かって歩き出し、「…こんな弱い奴らだけが起こした事だとは思えねぇな」と呟き)
わかりました、じゃあ淹れてきますね(悪魔はそう言うと、キッチンへ向かい、自分たちと天使の兄、元悪魔の分のコーヒーと、天使の相手の分にココアを淹れて。一方、悪魔の兄は、「悪魔の方のバカ弟でも頑張りゃ倒せそうなくらいだしな。つか、洗脳使いとかめんどくせぇな」と呟いて)
「あ、私もお手伝いします…!」
(元悪魔は彼が人数分の飲み物を用意していることに気がつくと、運ぶのを手伝おうと思いキッチンに入り。一方、兄は青年の様子を見ては「…いや、洗脳だけじゃなさそうだ」と青年を動かす何かがあったのだろうと推測し)
ありがとうございます、じゃあこれ、天使の俺とにぃ兄さんとロイさんの分なのでお願いします(悪魔は、元悪魔の申し出に、少し驚いたが微笑みながら、珈琲を注いだ3つのカップをおぼんに乗せ、それを持って行って欲しいと頼んでは、ふと「ロイさん、ブラックで大丈夫でしたか?」と尋ねつつ、ココアを作り。一方、悪魔の兄は、「…つーことは、そいつの意思ってことか」と少し厄介だなと思い、家に着くと、「で?コイツらはどうすんだ?」と言い)
「はい、お心遣い感謝いたします」
(元悪魔はお盆を受け取りながらもそう微笑み、2人の元へ運びに行き。一方、兄は「…レンは空いている部屋に閉じ込める。そいつは地下に入れとけ」と指示をし、家に着けば早速分かれて行動を始め)
お待たせ、ネイ、ココア淹れたよ(悪魔は、元悪魔の返事によかった安心し、完成すれば部屋に運んではココアの入ったカップを相手に渡して。天使と天使の兄はそれぞれ受け取り、一口飲んでいて、天使の兄は「今のところ、悪魔の気配はなさそうだ。念の為結界は張ってるが、攻撃を受けている雰囲気も無さそうだ」と全員に伝え。一方、悪魔の兄は、兄と別れ、地下室に行けば軽く放り投げ、鍵を掛けては、自身が捕らえられていた地下室を見ては、「ふはっ、まさか俺がこっち側に立てるとはな」と呟き)
ん、ありがと
(自分は彼からココアを受け取ると、冷ますために一度机の上に置き「…でも、俺らはここから動いちゃダメなんだろ?」と眉を下げ。一方、兄は青年をベッドに寝かせた後手足を拘束し部屋を出て)
「ああ、狙いはそいつだろうが、自由に動いた時、お前らが捕まる可能性も充分あるからな」(天使の兄は、小さく頷き、外出した際に、相手や自分たちの誰かが攫われる可能性もあると言い、「死にたくなきゃ、大人しくしてりゃいい」と言い、コーヒーを一口啜り。一方、悪魔の兄は、「おい、お前、ウィルに感謝しろよな。本当なら死んでたんだからな」と捕らえた悪魔に言い、地下室から出て)
…わかった
(自分は相手に言い返すことができず、渋々とそう返事をしてはココアを飲み始め。一方、兄は相手が地下から出てくると「久々の地下はどうだった?」と冗談半分に聞いてみて)
「勝手に連れてこられてぶち込まれてたとこに、自分がぶち込んでんなんて、思ってもなかったぜ」(悪魔の兄は、兄の言葉に、くくっと笑いつつ言い、「そういや、今思えばあん時からお前、やけに俺に優しかったよな。もしかして、あん時から俺に惚れてたのか?」とニヤニヤと笑いながら言い)
「そんな訳ないだろ、調子に乗るな」
(兄はにやにやと笑う相手の頬を抓りつつそう伝え、「そもそもお前はネイに助けられたんだからな。その事は忘れるな」と言い手を離し)
「誰があいつなんかに…」(悪魔の兄は、相手に救われた立場を忘れるなという言葉に、心底嫌そうな顔をしてそう言っては、「頼んでもねぇ事したくせに、恩着せがましいんだよ!!」とぶつけてしまい、ハッとしては、「…悪い。この話は終いにしようぜ。こんな時だ、喧嘩してる場合じゃねぇ」と言い)
「…二度はないからな」
(兄は相手の言葉を聞けば眉を顰めるも、相手の謝罪を受けてはそう伝え部屋へと向かい。一方、悪魔は目を覚ますと大きく伸びをして、「アンジェロ、どこ…」と目を擦り)
「…くそっ、ムカつく!」(悪魔の兄は、兄の背を見つめては、1番は無理だと頭ではわかっていても、やはり自身が兄の1番でありたいと思うため、むしゃくしゃしてしまい、腕をブンブンと振り、なんとか解消しようとしていて。一方、悪魔は、悪魔の相手が起きたことに気付き、「ふはっ、起きて早速アイツかよ。ね、俺じゃ嫌?アイツは俺なんだけど」と言い、抱き上げてみて)
『…でも、俺の恋人はアンジェロだよ』
(悪魔は彼に抱き上げられるときょとんとした顔で彼を見つめつつそう話し、自分は「アン、ネロのこと困らせないでよ」と注意をして)
!ごめん、そんなつもりじゃ…(悪魔は、申し訳なさそうにつつ謝れば、天使に渡してあげて。天使は、悪魔の相手を抱っこしつつ、『ネロ、おはよ。レンくん連れてかれちゃったから、にぃ兄さんとロイさんが来てくれてるよ』と伝えて)
『!…そっか』
(悪魔は天使の彼の話を聞くと落ち込んだようにそう呟き、『…俺が止められなかったから?』と罪悪感を感じており)
『…俺も守れなかったし、助けられなかったから』(天使は違うと示すように首を横に振り、青年が連れて行かれたのは自分のせいだと言い、天使の兄はそれを見て、「悪ぃのはお前らじゃねぇだろ、まだ詳しいことはわかんねぇが、レンを連れてったくそ悪魔が悪い。もしここに悪魔共が突撃しても、守ってやるために俺が来てんだから、お前らは大人しくしとけばいいんだよ」と天使と悪魔の相手に言い)
『…お前、誰?』
(悪魔は相手の言葉を聞くとハッとそちらに顔を向けるが、その見知らぬ顔に警戒したようにそう尋ね。一方、元悪魔は彼の手を引くと「…少し、時間をいただけますか?」と伝え)
『俺の1番目のお兄ちゃんだよ』(天使は、警戒している様子を見て、安心させるように、自分の兄だと伝えて、天使の兄はしゃがみつつ、「俺はジュリアスだ、よろしくな」と手を差し出して。一方、悪魔はきょとんとしつつ、「…いいですよ、別の部屋行きましょうか」と言い、元悪魔と共に部屋を出て、向かいの客室に入り)
『ジュリアス…』
(悪魔は未だ警戒をしつつも相手の手を取り、不安げに相手の顔を見つめ。一方、元悪魔は彼と共に部屋を移動すると「…レンさんのことで、アンジェロ様にしかお話し出来ないことがあります」と伝え)
『にぃ兄様は、怖いかもだけど、いい人だから大丈夫だよ』(天使は悪魔の相手の背を撫でてやりつつ言い、天使の兄は優しく微笑んで、「いきなりで怖いかもしれねぇが、お前らに悪いことはしねぇから安心してくれ」と言い。一方、悪魔は、元悪魔の言葉に緊張した様子で、「…あまり良くないこと、ですよね。どんな事でも受け止めます」と言い、しっかりと元悪魔を見つめていて)
『…よろしく』
(悪魔は恋人である天使の彼が大丈夫だと言っているのなら良い奴なのだろうと考え、囁くようにそう呟いて。一方、元悪魔は「実は…ネイ様のお母様、それからレンさんを殺したのは、ジュリアス様なのです。もちろん、誰かの指示の上だとは思いますが…」と目を逸らしつつも話し)
「…お前、小さくでも結局そいつが好きなんだな」(天使の兄は、悪魔の相手が、天使から一切離れないのを見て、ふはっと笑いつつ言い。一方、悪魔は目を見開き、動揺しては、「で、でもにぃ兄様が…そんな…でももし、レンが連れてった奴から聞いたとしたら…」と呟いていて、どうするか、どうすべきなのか考えて、今からでも魔界に行くべきなのかと悩み)
『うん、だってアンジェロが俺のこと大好きなんだもん』
(悪魔は相手がなぜ笑っているのか分からず、きょとんとしたようにそう伝え。一方、元悪魔は「はい、恐らくレンさんはその話を聞いた上で魔界にいらっしゃいます。どうにか、ジュリアス様やネイ様がその事を知る前に対処したいのですが…」と眉を下げ)
『!ち、違っ…ネロが離れたがらないって言うか…!』(天使は、恥ずかしさから顔を真っ赤にしつつ、誤魔化していて。天使の兄は、その様子にふっと笑って、「仲良いようでなによりだ」と言い。一方、悪魔はどうしようと悩んでいたが、決意をすれば顔を上げて、「…俺、魔界行ってきます!」と言い、部屋を飛び出し、通行証と携帯を持つと、「魔界行ってくる!」と言いながら家を出て、魔界に着くと兄たちの家に行き)
ア、アン!
(自分は3人のやり取りを微笑ましく眺めていたが、突然彼が飛び出して行けば慌てて立ち上がり。一方、元悪魔はリビングに戻ると「す、すみません、私のせいで…!」と彼を追いかけるべきかと悩んでおり)
『ネイ、アイツに電話は?』(天使はどうすればと不安になりつつ、悪魔に電話してみてはどうかと言い、天使の兄は、元悪魔の様子を見ては、「お前、あのバカに何言った?」と逃げられないように壁ドンして、思い切り睨みつけながら言い。一方、悪魔は家に着き、兄を探していれば悪魔の兄がおり、青年はどうしたか聞けば、捕らえて部屋にいることを教えてもらい、その部屋に急いで向かって)
わ、わかった!
(自分は天使の彼の提案に納得したようにそう返事をすると彼に電話をかけ、元悪魔は絶対に相手には話さないと決めていたため「…言いたくありません」と顔を逸らし。一方、青年は兄に捕らえられてからというもの眠り続けており)
「…大人しくさっさと吐け!」(天使の兄は、元悪魔を威圧しつつ怒鳴り、天使は悪魔の相手の耳を急いで塞ぎ、守ろうとしていて。一方、悪魔はその部屋に着くと息を切らしつつ扉を開けて中に入り、眠っているのを見て安堵しては、「兄貴、レンから何か聞いた?」と少し不安そうに尋ねて)
「っ、嫌です!」
(元悪魔は相手に怒鳴られようとも一切揺るぐことなくそう伝え、悪魔は耳を塞がれるも相手が怒っていることには気がついており、『ジュリアス、怒ってる…』と呟いて。一方、兄は「…さあな」とだけ返事をし、青年の手足にかけた魔法をより強力なものにし)
「てめぇ…いい加減にしろ!」(天使の兄は元悪魔を怒鳴りつつ、思わず手を上げようとしてしまい、寸前で我に返ったことで手をおろし、元悪魔から離れては、「違う、俺は…もう、やめたんだ…」と呟き。天使は『アイツが行っちゃったから、心配なだけだよ』と言い。一方、悪魔は兄の言葉を知らないという意味だと解釈しては、「俺、レンと2人だけで話したい。兄貴たちには悪いけど、聞かれたくない話だから」と真剣な目で見つめながら言い)
『!こわい…』
(悪魔は天使の彼に塞がれても入ってくる相手の声に怯えそう呟き、元悪魔は無言で部屋を出て行ってしまい。一方、兄は彼の真剣な目を見ては「…そいつを逃がしたりすんじゃねえぞ」とだけ言い部屋を出て)
『…ロイさん、大丈夫かな』(天使は、怯える悪魔の相手をあやしつつ元悪魔を心配していて。天使の兄は、違うと呟いていれば、翼の根元が黒く染まり始めていて。一方、悪魔は兄が部屋を出たのを確認しては、「…お前が帰って来ない理由ってさ、レンを殺した奴のこと、聞かされたとか?」と青年を見つめながら尋ねていて)
!にぃ兄、落ち着いて…
(自分は彼に電話が繋がらず、落ち込んだようにリビングに戻るも翼が黒くなり始めている相手を見ては思わず駆け寄りそう伝え。一方、青年は彼の言葉で目を覚ますと「…お前も知ってたの?」と彼を睨み)
「俺は、また…」(天使の兄は、二度としないと決めていたが、以前と同じようにしてしまった事を悔やんでいて。一方、悪魔は「さっき聞いた。教えてくれた人と俺しか知らない、兄さんにもネイにも言ってないし。だから2人で話したかった」と伝え)
…大丈夫だから
(自分は相手を抱きしめながらもそう声をかけ、天使の彼に他の部屋に行ってもらうよう目配せして。一方、青年は「…じゃあ分かるだろ、さっさとジルを倒させてよ!」と声を荒げて)
「…何が大丈夫なんだよ!」(天使の兄は、抱きしめてくる相手を押し返しつつ、元悪魔に手を上げようとしたのに何が大丈夫なんだと言い。天使は小さく頷くと『ロイさんとこ様子見に行こっか』と言い、リビングを出て、元悪魔の様子を覗きに行き。一方、悪魔は「…あくまで俺の予想だけど、にぃ兄さんは親父か誰かに頼まれて訳も分からないままやらされて、終わった後に記憶は消されてるんだと思う。それでも、にぃ兄さんが悪いの?」と見つめながら尋ねて)
!…とにかく落ち着いて!にぃ兄が落ち込んでたら、ネロたちも落ち込んじゃうだろ!
(自分は相手に押し返させると唖然とするもすぐに言い返し、元悪魔は2人がやって来ると「…先程はすみません」と巻き込んでしまったことを謝り。一方、青年は「…知らない分からないで済まされるわけないじゃん!俺、アイツに殺されてんだよ!?」と手足をどうにか動かそうとし)
「!俺が、やった?…違う、俺じゃない…」(天使の兄は、断片的ではあるも、覚えのない記憶が過ぎり、混乱していて。天使は大丈夫だと言うように首を横に振っては、『えっと…アイツは何のために出てったの?』と尋ねて。一方、悪魔は青年を押さえつけつつ、「別に実行したにぃ兄さんを許さなくていいし、恨んでもいい!でも、本当に悪いのは、にぃ兄さんにお前を殺させた奴じゃねぇの?!」と言い)
…にぃ兄…?
(自分は相手がなぜ混乱しているのか分からず、不安げにその背中を撫でていて。一方、元悪魔は「…すみません、言えません」と目を逸らし、青年は「うるさい、お前に俺の気持ちは分かんないだろ!」と彼を睨み)
「…なぁネイ、お前の母親殺した奴って、どんな奴か、知ってんのか?」(天使の兄は、違うと思いたいからか、天使の相手に尋ねて。天使は、『そっか…きっと、大丈夫ですよね?』と心配そうに尋ねて。一方、悪魔は「全部はわかんないよ。でも、俺だって、兄さんを殺そうとしてたんだもん、ちょっとは分かるよ」と言い)
え、天使だってことしか知らないけど…
(自分は相手の突然の質問に首を傾げつつそう伝え、元悪魔は「…そうだと良いのですが」と申し訳なさそうに俯き。一方、青年は「…じゃあお前が殺せばいいだろ、俺は動けないんだ」と恨みがましい目で彼を見て)
「…そうか」(天使の兄、そうとだけ言い、兄に聞いてみるかと考えつつため息をついて。天使は元悪魔の様子を見て、励ましたいと思い、考えた結果、「ロイさん、ネロ抱っこする?」と提案して。一方、悪魔は「…お前、ルーのことはいいのか?」と言い)
…それと、レンのことに関係があるの?
(自分は相手がなぜそんなことを聞いていたのかと疑問に思うが、ふと青年に関わることなのではないかと考えそう尋ね。一方、元悪魔は天使の彼の提案を聞くときょとんとしたように「だっこ…ですか?」と聞き返し、青年は部下の話題になると黙り込んでしまい、彼から目を逸らして)
「…そんなんじゃねぇよ」(天使の兄は、自身にも覚えがないため、言わないようにするために違うと否定して。天使は、『えっと、ロイさんネイ好きだから、元気なるかなって…それで、だから、ぎゅーってしたらいいんじゃって思って!』とわたわたしつつ説明して。一方、悪魔は「ルーだけじゃねぇ、ネイもそうだ。お前の好きな2人を苦しませて、悲しませても、お前はそれで満足なのか?」と強く押さえつけながら言い)
そっか…
(自分は確信がない以上追求することができず、大人しくそう返事をし。一方、元悪魔は「…そうですか、ではお言葉に甘えて…」と悪魔を抱きしめ、悪魔は元悪魔に抱きしめられる感覚に不思議と懐かしさを感じていて。青年は彼に押さえつけられると「っ、いたい…」と目に涙を溜め)
「…ルーカス、俺だ。少し面倒な事になってるんだ、手伝ってくれねぇか?」(天使の兄は携帯を出すと、部下に電話をかけて、簡単に説明しては、すぐに来るように指示をしてから電話を切り。天使は『ネロ、わかる?ロイさん…エディさんだよ』と悪魔の相手は覚えているのかと尋ねて。一方、悪魔はハッとしては手を離し、「…俺の恋人と俺の友達を苦しめることはすんなよな」と睨みつけながら言い)
『エディ…?』
(悪魔はその顔をじっと見つめながらも確かめるようにそう呟き、元悪魔は「…はい、ネロ様…ネイ様にお仕えしていた時は、確かにその名前でした」と悪魔の頭を撫でてやり。一方、青年は「……なんで、みんな俺をいじめるの…」と泣き続けており)
『!ネロは覚えてるんだね』(天使は、その様子に少し驚きつつ呟いて、『ネロ、ロイさん好き?』と尋ねて。一方、悪魔は青年を見つめつつ、「…レンは誰に何をされて嫌だったの?俺が、俺たちが悪かったら謝るからさ、教えてくれよ」と言いつつ、髪を撫でて)
『うん、エディは優しいからすき』
(悪魔は元悪魔を抱きしめ返しながらそう伝え、元悪魔はそんな悪魔の様子を見ては頬を緩め。一方、青年は「うるさい…謝ったところで変わんないもん…」と頭を横に振り彼の手を退けさせて)
『そっか…ロイさんも嬉しそう』(天使は、微笑ましげにしつつ言い、悪魔の相手の頬をつついて。一方、悪魔は、「確かに何も変わらないかもしれない。でも、レンが嫌な事はしたくないから、直すことはできるよ」と言い)
『エディ、なんで天使になったの?なんで俺のこと置いていったの?』
(悪魔はしばらく夢中になって抱きついていたが、ハッと顔を上げては気になったことを尋ね、元悪魔はどう答えるべきか迷ったものの悪魔に伝わるよう噛み砕いて説明し。一方、青年は「…お前のそういうとこが嫌いなの!1人にして!」と声を荒げて)
『!…ロイさん、大変だったんだね』(天使はその話を聞いて、大変だったんだなと思いつつ言い。部下は、人間界に向かい、相手らのいる家に着けば、チャイムを鳴らして。一方、悪魔は「…悪いけど、お前を1人に出来ない。逃げられちゃ困るからな」と言い)
「ええ…ですが、過ぎたことですから」
(元悪魔は悪魔の頬や尻尾を撫でつつそう話し、「…あの、もう少しネロ様をお借りしてもよろしいですか?」と尋ね。一方、自分は相手に玄関を見てきてもらうよう頼み、青年は「…ほんと嫌い」と呟けば目を瞑り寝たフリをし)
『うん、いいよ。俺、にぃ兄様の様子見てくるね』(天使は頷いてはそう言って、悪魔の相手に『ロイさんと、いい子にね』と言い、部屋を出てリビングに行き。天使の兄は玄関に行き、念の為姿を確認してから扉を開けて、部下を中に入れて。一方、悪魔は「レンがどれだけ俺を嫌っても、俺にとっては大事な弟には変わりねぇから、好きにしてくれ。周りの奴ら全員に好かれようとするのはやめたし」と言いつつ、兄に『話終わった。レン、寝たふりしてる』とメッセージ送り)
…ルー、いらっしゃい
(自分は青年が連れて行かれたことへの申し訳なさから部下と目が合わせられず、兄は彼からのメッセージを確認すると部屋に入り「…それで、どうだったんだ」と彼に尋ね)
「先輩から聞いた、レンは連れて行かれたみたいだけど、他のみんなは無事でよかった」(部下は天使の相手を見ては、抱きつきながら無事でよかったと言い。天使はリビングに入れば、『ルーくんだ、来てたんだね』と言い。一方、悪魔は「色々話してみたけど、ダメだったよ。せっかく2人にしてもらったのにごめん」とあえて青年の目的のことは言わずに兄に伝えて)
で、でも…ルーの恋人、だよ…?
(自分は部下に抱きつかれると、自身の恋人が攫われたというのにそれでいいのかと尋ね。一方、兄は寝たフリをしている青年の耳に入るように「そうか…この調子が続けば、処分も考えないとな」と呟き)
「…そりゃあ、色々思うことはあるけど、言ったとこでレンは帰ってこないから」(部下は眉を下げつつ笑いながら言い、「魔界に乗り込みたいくらいだよ」と伝えて。天使は、天使の兄と軽く話していれば、元悪魔と話すと言ったため、元悪魔のいる部屋に行き。一方、悪魔は、少し驚いたが本気では無いのではと思えば、「俺もそれがいいと思う。ネイたちもルーもいっぱい悲しむし、いっぱい苦しむと思うけど」と兄ではなく青年に語り掛けるように言い)
…そっか
(自分は部下にかける言葉が見つからずそうとだけ呟き、元悪魔は目いっぱいに悪魔を愛でており。一方、青年は2人の会話を聞くと「…やっぱ大っ嫌い」と呟き)
「俺は絶対無事に帰ってくるって信じてるから、大丈夫だよ」(部下は微笑みつつ、青年を信じていると伝えて、相手の手を握り。天使は部屋に着くとノックをしてから中に入り、『ロイさん、にぃ兄様がお話したいって言ってるんですけど…大丈夫ですか?』と尋ね。一方、悪魔は青年の様子にどうしたものかと思っていたが、携帯に着信があったことに気付き、『何も言わずに出てきてごめん。まだ連れて帰れないけど、レンは無事だよ』と天使の相手にメッセージを送っておき)
!…ルー、レンは無事だって!
(自分は本当かと不安になっていたが、彼からのメッセージを確認しては嬉しそうに伝え。一方、元悪魔は「…はい、どうぞ」と伝えては悪魔から離れ、2人の近くに寄り)
「!よかったぁ…」(部下は安心してか、腰が抜けて、その場に座り込み、心底安心した顔をしていて。天使の兄は、少し気まずそうにしては、「あー…その、さっきは悪かった。…お前にも、事情があんのはわかってるんだが…その、なんだ…早くなんとかしねぇとって思っちまって、お前に手を上げようとしちまった」と少しもごもごとしつつ謝っていて)
…ルー、レンが帰ってきたら怒らないであげて
(自分は部下の安心した様子を見てはハッと思い出したようにそう伝え、元悪魔は「……いえ、私こそ大人気なかったですね。申し訳ございません」と謝り)
「わかってるよ、レンはもう軽い気持ちで行かないと思うから」(部下は、以前青年が魔界へ行った際に叱ったため、行かないと思うと伝え。天使の兄は、元悪魔の様子に安堵して、「ロイに聞きたいことがあるんだが…」と言いつつ、天使に目配せすれば、天使は立ち上がり、悪魔の相手の手を軽く引きつつ、『ネロ、お部屋行こ』と言い、自分たちの部屋に向かい)
「…何の事でしょう?」
(元悪魔は相手がまた彼に話したことについて聞きたがっているのだと考え、また適当にはぐらかすしかないと思いつつもそう尋ね。一方、悪魔は『あのね、エディにいっぱい撫でてもらったよ』と楽しそうに天使の彼に話しており)
「…前に頼んでいたフレッチャー家について、わかってる範囲で教えてくれ」(天使の兄は、記憶について言うか迷ったが、確信がない以上、言わない方がいいと思い、以前頼んだ結果を尋ねて。天使はベッドに座りつつ、『そうなの?ふふ、ネロはロイさん大好きなんだね』と言い。一方、悪魔は「…俺のことはいくらでも嫌ってくれていいよ。でもその代わりさ、ネイやルーがレンの行動を見て、どう思うか考えてみてよ」と青年に伝えて)
「…はい、かしこまりました」
(元悪魔は彼に話したことには触れないように情報を話していき、悪魔は『うん、大好き!』と言いながら天使の彼の横に座ると、そのまま後ろに倒れ込み。一方、青年は「…っ、うるさい!兄さんとかルーの事ばっかり言ってきて、すごい嫌!」と言い返し、兄は「…本当に処分が必要かもな」と呟いて)
「…そうか」(天使の兄は情報を聞けば、やはり特別な力があったのかと思い、「詳しいことがわかったら教えてくれ」と伝えて。天使は、倒れ込む悪魔の相手を見て、『疲れちゃった?』と尋ねて。一方、悪魔は「レンはルーたちに色々教えてもらってたのに、結局自分がいいなら人なんてどうでもいいんだな。レンが悪い子だから処分されたって伝えておかないとな」と言い、携帯を取り出して、メッセージを打つふりをしていて)
「…聞かないのですか?」
(元悪魔は相手が彼に話したことについて聞かないのだと知ると思わずそう尋ねて、悪魔は『んーん、嬉しいの』と幸せそうに天使の彼を見つめていて。一方、兄は青年の拘束を解くと無理やり抱きかかえ、「お前は人間界に戻れ、こいつはもう帰らない」と伝え部屋を出て)
「…お前にも事情があんだろ」(天使の兄は、少し目を伏せながら言い、記憶について言うか迷ってか、「もし、覚えにない記憶の断片が出てきたら、お前ならどうする?」と尋ねてみて。天使はふふっと笑っては、悪魔の相手の頭を撫でてあげ、『それならよかった』と良い。一方、悪魔は兄の言葉にしゅんとしつつ、とぼとぼと家へ向かって)
「…そうですね、誰かに尋ねるか…調べてみるか、すると思います」
(元悪魔は相手の質問を聞くと少し考えた後そう伝え、悪魔はしばらくゴロゴロとした後『…俺さ、消えちゃうのかな』と呟いて。一方、兄は青年を悪魔の兄の元へ連れて行くと「こいつはもう向こうには帰さない。お前が処分しろ」と相手に渡し)
「調べる、か…」(天使の兄は、元悪魔の言葉を小さく呟いて、どう調べるか考えていて。天使は、悪魔の相手の様子に、『…ネロ、分かるの?』と尋ね。一方、悪魔の兄は、「…は?どういう事だよ、こいつの為だったんじゃねぇのかよ」と言いつつ、青年を見つめて)
「何か、気になることでも?」
(元悪魔は相手が何を気にしているのかと不思議に思いそう尋ね、悪魔は『…なんかね、俺の中の力が消えてく感じがするの。寝てる間は何もないんだけど…』と自身の中のことについて説明し。一方、兄は「こいつはもうダメだ。俺はネイと魔力を守ることに集中する」と伝えては地下へ向かい、青年は悔しそうにぐっと唇を噛んでいて)
「…さっき、断片的な記憶が浮かんだんだ。それが俺には覚えがねぇんだよ」(天使の兄は、記憶の内容は伝えずに、記憶が浮かんだことを伝えて。天使は『…そっか。消えちゃったら寂しくなるね』と言い。一方、悪魔の兄は兄の様子にため息をついては、「…んな顔すんなら、なんの為なのか吐けばいいだろ」と伝えて)
「…それは、誰かに操作された記憶なのではないですか?」
(元悪魔は相手の言葉を聞くと、思い浮かんだ要因を相手に伝え、悪魔は天使の彼に抱きつくと『っ、やだ、消えたくない……まだ皆と、アンジェロと一緒にいたいの…!』と泣き出してしまい。一方、青年はどうしても兄や彼らと上手くやっていけないことから「…もういいよ、俺がいない方が上手くいくんでしょ。早く処分して」と諦めたように呟き)
「誰かに…?」(天使の兄は、小さく呟き、「…あれが終わって戻った時に?」と考えつつ呟いて。天使は、悪魔の相手を抱きしめながら、『俺だってやだ、ずっとネロといたい…!』と言い。悪魔は、家に着くと元悪魔の部屋に行き、「ロイさん、大変です、レンが…!あ、にぃ兄様…」と声を掛けたが、天使の兄を見ては、何も言えなくなり。一方、悪魔の兄は、「そうは言ってねぇだろ…」と呟いたが、仕方ないと思い、青年を近くの部屋に連れていき)
「!…アンジェロ様、部屋を変えましょう」
(元悪魔は彼が部屋に入ってくると思わず立ち上がり、相手に聞かれないようにするために部屋を移動して。一方、悪魔は『ずっと一緒がいい…』と泣き続けており、青年は相手が移動し始めると遂に処分されるのだと覚悟を決めていて)
は、はい…(悪魔は元悪魔と共に部屋を移動すると、青年の目的や処分されそうだと話して、「どうにか出来ませんか?」と尋ねて。天使は悪魔の相手を抱きしめたまま、『俺もやだよぉ…』と泣き始めていて。一方、悪魔の兄は、「アイツにお別れでも言うか?」と言いつつ携帯を取りだして)
「…すみません、私には魔界で起きていることはどうにも…」
(元悪魔は更に悪化する状況に頭を悩ませるも、何も対処法が思い浮かばずそう伝え。一方、自分は悪魔たちがいる部屋から泣き声が聞こえてきては慌ててそちらへ向かい、青年は俯きながらも「……うん」と返事をして)
俺に出来る事って無いんですかね…(悪魔は、話してみるくらいしか思いつかなかったが、他にもないかと考えて。天使は目を擦って無理やり涙を拭うと、『俺、やっぱりネロといたい…』とやってきた天使の相手に伝えて。一方、悪魔の兄は、「じゃあ、時間やるから挨拶だけしとけ」と伝えて)
「…レンさんの記憶を弄るしか…」
(元悪魔は記憶操作しか思いつかずそう伝えるも、「ですが、レンさんはこれまでに何度も記憶を弄られています。これ以上弄ると、レンさんの人格が維持できなくなる可能性も…」と呟き。一方、自分は何があったのか分からず、2人の頭を撫でつつ「ど、どうしたの?」と尋ね、青年は携帯を受け取ると部下に電話をかけ)
じゃあ、どうしたら…もう処分しかないの?(悪魔は、元悪魔の話から、処分の他に選択はないのではと思い。天使は、相手に『ネロが消えるのやだ…一緒にいたいの』と言い。一方、部下は電話に出ては、「レン!よかったぁ、どしたの?早く帰ってきてよ」と嬉しそうに青年に言っていて)
「…レンさんの記憶や人格に支障が出ても良いのなら、記憶を操作する方法をお伝えします」
(元悪魔は部下や自分のためにも処分だけは避けたく、それでもいいならと念を押しつつそう伝え。一方、自分は「だ、大丈夫だよ!にぃ兄がなんとかしてくれるって!」と2人を慰め、青年は「…ルー、もうそっちには帰んない。俺、処分されるから」と淡々と伝え)
…とりあえず、兄さんに電話しなきゃ(悪魔は、青年の人格が変わっても、また戻すことは出来ないのかと思ったが、兄の様子からすぐにでも処分する気だと思い、慌てて悪魔の兄に電話をかけて。天使は『ほんと?ずっと、ネロといれる?』と不安そうに尋ねつつ、悪魔の相手を抱きしめていて。一方、部下は「!…やだ、ダメだよ、死なないでよ!」と泣きながら声を荒らげて言い)
…うん、大丈夫。心配しないで
(自分は不安そうな天使の彼に微笑みかけながらそう伝え、青年は「兄さんたちにありがとうって言っといて…ルー、大好きだよ、じゃあね」と電話を切れば相手に返し、「…早くして」と目を瞑り)
『そっか、よかったぁ』(天使は、悪魔の相手を抱きしめたまま、安堵していて。一方、悪魔の兄は、悪魔の言葉を突っぱねては電話を切り、武器を持ちつつ、「最期なんだ、目的くらい吐いたらどうだ?」と尋ねて)
『…俺、消えない?』
(悪魔は天使の彼の顔を見上げながらそう尋ね、尻尾をその腕に巻き付けて。一方、自分は2人が落ち着いたことを確認しては「ちょっと待ってて、飲み物取ってくるね」とリビングへ向かい、青年は「…俺と母さんは、お前の兄貴に殺されたんだ。だから、お前の兄貴にも同じことをしてやろうと思った」と呟いて)
『うん、きっとにぃ兄様が消えないようにしてくれるから』(天使は悪魔の相手の頭を撫でつつ、天使の兄が手段を見つけてくれると伝えて。部下は、天使の相手を見て、「レン?帰ってきたんだね」と言い。一方、悪魔の兄はその話を聞けば、少し驚いた顔をして、「もし、お前とお前の母さんを殺したのは、兄貴じゃなかったら、どうする?」と尋ねつつ、兄に『レンの目的がわかった。少し話がしたい、すぐ来てくれ』とメッセージを送り)
『!…よかったぁ』
(悪魔は天使の彼に擦り寄りながらもそう呟き、嬉しさのあまり何度もキスをして、自分はきっと部下が名前を呼び違えたのだろうと考えるも、涙の跡に気がつけば「ど、どうしたの…?」とそちらに近づき顔を覗き込んで。一方、青年は「そんなわけない!だって、ちゃんと写真も見たんだよ!」と言い返し、兄は相手のメッセージを確認すると急いで部屋に戻り)
『わっ…ふふ』(天使は突然何度もキスをされては、少し驚いたが、嬉しそうにしていて。部下は、天使の相手を見て、違うと分かり、「…レン、もう帰ってこないんだって。処分されるからって」と寂しげに伝えて。一方、悪魔の兄は、「お前がどんな写真見たか知らねぇが、それは合成だろうな」と言い、兄が来ると「来たな、なら早速本題に入るぞ。レンは兄貴に殺されたから、復讐しようとしてる。書類上はそうなってるし、兄貴の記憶も消されてるが、本当に殺したのは俺だ」と話して)
『…アンジェロ』
(悪魔は今回は大丈夫だとしても、またいつか何かが起こる前にと天使の彼の名を呼びながら何度もキスをし続けて、自分は部下の話を聞くと思わず身を乗り出し「それ、ほんと…!?」と動揺していて。一方、兄は相手の話を聞くと「…どういう事だ?」と相手を睨み、青年は信じられないと言うように目を丸くしていて)
『んっ…ネロ、大好きだよ』(天使は、悪魔の相手の髪を撫でつつ、大好きと言い、キスを受けていて。部下は「そんな嘘つかないよ。さっき、電話あって、そう言ってたもん」と泣きそうになっていて。一方、悪魔の兄は、「いくら俺でも、そこにいたとか、そんなんじゃねぇよ。親父と知らねぇ天使が兄貴と俺にデタラメの理由で頼んだんだ。俺が兄貴より優れてるって示したくて、兄貴が俺の分も断ったって知らずに動いた結果だ。俺を止めるためにいた兄貴のせいって事になった」と話して)
『…俺もぉ』
(悪魔は幸せそうに目を細めつつ天使の彼を押し倒し、自分は処分されると言えどもまだ猶予はあるはずだと考え「な、泣かないで!」と部下を慰め、自分と青年を間違えてしまうほどの限界状態ならば悪魔にも近づかせない方が良いかと考えており。一方、兄は困惑している青年を無理やり寝かせると「…とりあえずこいつを先にどうにかする。お前は悪気はないようだが、それ相応の罰は受けてもらうからな」と伝え)
『わっ!…ふふ、押し倒されちゃった』(天使は、悪魔の相手に押し倒され驚いたが、子供がすることだと思い、楽しそうに笑いながら言い。部下は「ネイにありがとうって…」と目に溜まる涙を拭いながら、青年が言っていた言葉を言い。一方、悪魔の兄は「…殺されることも覚悟の上だったんだがな」と言い、青年をどうするのか考えて)
『…アンジェロ、すき』
(悪魔は何かを思いついたように大人の姿になると天使の彼の左手を取り、その薬指に何度かキスをして。一方、自分は部下の言葉を聞くと思わず泣きそうになってしまい「そ、そっか……」とだけ呟き、兄は相手の言葉を無視し「…地下のアイツから聞いた、やはり狙いはネイの魔力だ。親父の後継者を作りたい組織があるらしい」と伝え)
『っえ…』(天使は突然大きくなった悪魔の相手に、顔を真っ赤にしていて。部下は「レンに逢いたいよ…」と呟き、耐えきれず泣いてしまい。一方、悪魔の兄は、「後継者なんか作って、どうする気なんだ?ただ、強い力持ってる奴がいねぇとダメな訳でもねぇだろ?」と言い)
『…アンジェロはこれ嫌?』
(悪魔は天使の彼の顔が赤くなったのを見ると不思議そうに尋ね、自分は「き、きっと会えるよ!処分なんて、絶対にされない!」と部下を慰めて。一方、兄は「まあ、つまるところ…アイツらは親父の信者だ。ネイが天使になった以上、それしか手段がないんだろ」と説明しつつ青年の首に首輪をつけて)
『い、嫌じゃない…』(天使は、悪魔の相手の言葉に、首を横に振りつつ、嫌じゃないと伝えて、『ネロ、かっこよすぎだよ…』と言い。部下は不安は残りつつ、頷いて相手に抱きついていて。一方、悪魔の兄は、「なるほどな…血が繋がってない以上、お前に興味は無いし、ネイの魔力が分離したからチャンスだと思って狙った、っつーとこか」と言い)
『そうなの?親父もこれやると喜ぶよ』
(悪魔は天使の彼が嫌じゃないと言えば嬉しそうに父について話し、兄は「それと、面倒なお前の兄貴も同時に消したかったんろうな」と告げつつ首輪の魔力を調整して)
『えっ…俺だけじゃないの?』(天使は、悪魔の相手の言葉に驚いて、不安そうにしてはそう尋ねて。一方、悪魔の兄は、「…まさか、頼まれて殺した悪魔が猫に入って蘇らされるとは思わなかった」とくすくすと笑いながら言い)
『?うん、親父に教えてもらったんだよ』
(悪魔は天使の彼の頬を撫でつつそう伝え、兄はしばらく黙った後「…どうしてお前の兄貴がそこまでしてレンを欲しがったのか、後で調べておく必要があるな」と呟き)
『左手の薬指は、特別なんだから、ほんとに好きな人としかしちゃダメだよ』(天使は、悪魔の相手の言葉に、眉を下げつつそう伝えて。一方、悪魔の兄は「親父の考えそうなことと言えば、母さんを生き返らせるとかだろ」と言い)
『そうなんだ…』
(悪魔は天使の彼の言葉を聞くと少し考えてから『確かに、親父が俺以外にやるなーって言ってたかも』と呟き。一方、兄は「アイツを使って…?」と不思議そうに呟き、首輪の調整を終えては青年の頭に手を起き、先程までの記憶を封じて)
『お父さんもだめなの!』(天使は、悪魔の相手の言葉に、むっとしながらダメだと言い。一方、悪魔の兄は、「なんでまだ退治だったこいつを狙ったかまではわかんねぇけど、俺の知る親父が全てだとしたら、死んだ母さんを蘇生させるためにフレッチャー家の何かを狙ってたのは間違いねぇ」と言い)
『そうなの?なんで?』
(悪魔はなぜ天使の彼が不満げにしているのか分からずそう尋ね、兄は「…なるほどな」と呟けば青年を抱きかかえ「こいつを送ってくる。お前は向こうに連絡しといてくれ」と伝え)
『結婚する人とかがする事なの!だからダメなの!』(天使は、むっとしたまま、だめなのだと言い続けていて。一方、悪魔の兄は、「送るってそいつ、処分するんじゃなかったのかよ?」と尋ねて)
『結婚…じゃあ、俺と結婚しよ!』
(悪魔は結婚は確か好きなひととするものだと考えては、目を輝かせながらそう提案して。一方、兄は「気が変わった、こいつの処分はなしだ」と言えば家を出て行き)
『!…嬉しいけど、結婚がどういう事か、ちゃんとわかってる?』(天使は悪魔の相手の言葉に、驚いた顔をしては、意味を理解しているのか尋ねて。一方、悪魔の兄は意味がわからないと言いたげにため息をつくと、悪魔に『処分はやめるらしい。ウィルが猫とそっち行った』とメッセージを送り。悪魔はそのメッセージを見て、元悪魔に「レンの処分やめるって…!今から兄貴が連れてくるみたい!」と嬉しそうに言い)
『えっと、好きな人とずっと一緒にいるって事でしょ?』
(悪魔はどのように説明するか悩んだもののそう伝えては、『俺はアンジェロのことほんとに好きだよ』と微笑んで。一方、元悪魔は彼の話を聞けば「!…でも、どうやって…」と兄がどのように解決したのかと疑問に思っており)
『う…俺も、結婚したい、けど…4人でお話しようね』(天使は顔を真っ赤にしつつ、嬉しそうに微笑みながら言い、悪魔の相手にキスを1度して。一方、悪魔も首を傾げては、「教えてくれるかわかんないですけど、兄貴に聞いてみます」と言い)
『…もしかして、もう結婚してるの?』
(悪魔はなぜ4人で話そうと言われたのか分からず少し考えると、もしやと思いそう尋ね。一方、兄は青年に認識阻害魔法をかけては人間界へ向かい、自分たちの家の前に着くとチャイムを鳴らして)
『してない!してないけど…俺、ネロとネイと恋人だから、今後どうするか、お話しないとでしょ?』(天使は、首を横に振り、今後について決めるためだと伝えて、『あっ、お話するって言っても、ネロと別れることはないからね!』と言い。チャイムの音が聞こえると、「あ、来ました!」と言い、急いで玄関に行き、兄を中に通して、「兄貴、レンは?大丈夫なの?」と尋ねて)
『そっか…』
(悪魔はよく理解はしていないが、天使の彼がそう言うのなら従っておこうと思いそう呟いて。一方、兄は中に入ると「ルーカスはどこだ、アイツと話がしたい」と伝え)
多分リビングだと思う、でもなんでルーと?(悪魔は、不思議そうにしながら言い、理由を尋ねてみて。部下は、相手を離しては、「ネイ、ありがとう、ごめんね。俺、もう大丈夫だよ」と言いつつ、笑顔にはまだ少し寂しさが滲んでいて)
「お前に話す必要はない」
(兄は青年を抱きかかえたままリビングに入ると、「おい、ルーカス。話がある、よく聞け」と言いながら青年をソファーに下ろし)
…なんだよそれ(悪魔は、兄の言葉に不満そうにしては、天使の相手の元に行き。一方、部下は突然の兄や、寝かされた青年に驚きつつ、「えっと、俺…ですか?」と言うも、困惑を隠せておらず)
「ああ、こいつがあの悪魔に会ってからの記憶は一時的に封じてある。こいつの人格に影響を与えないために、最善の方法をとった」
(兄は部下に顔を向けてはすぐにそう説明し、「この首輪はこいつの行動を制御するものだ。誰かに攻撃をしようとすると、すぐに力を抜けさせられる。」と首輪を指さして)
「!…あの、俺に出来ることはないんですか?」(部下は、真剣に兄の話を聞いていて、青年が誰かを攻撃すれば眠るのだろうと解釈しては、出来ることは無いのかと尋ねて、「レンの恋人として、レンの役に立ちたいんです!」と言い)
「お前はこの首輪の鍵を管理しろ。基本、その首輪をつけている奴は鍵の所有者から離れられない。」
(兄は部下の前に銀色の鍵を差し出してはそう伝え、「後は普段通りにしていろ。それと、絶対にこいつを1人にさせるなよ」とだけ言えば青年の目を覚まさせて)
「!わ、わかりました」(部下は、その鍵を受け取れば肌身離さず持っていようと決めて、青年の手を握りつつ、その様子を心配そうに眺めていて。天使の兄は、水でも飲もうとリビングに入れば、兄を見て、「ウィル、来てたのか。せっかくの機会だ、少し話さねぇか?」と言い)
「…ルー?」
(青年は目を覚ますと部下の顔が移り、反射的にその名を呼んで。一方、兄は「…丁度いい、俺もお前に話すことがある」と言えばリビングを離れて)
「!…レンっ!」(部下は、青年に名前を呼ばれると、嬉しさから少し涙ぐみつつ、抱きついて、擦り寄っていて。一方、「アイツらに聞かれたくねぇ事もあるし、外行くか」と言い、兄と共に家の前へ出て)
「ルー、どうしたの…?」
(青年は記憶を封じられているため、なぜ部下が泣きそうになっているのか分からず首を傾げ。一方、兄は相手と共に家を出ると「単刀直入に聞く、アイツが魔界に来た理由は知っているか?」と尋ね)
「…ごめん、なんでもないよ」(部下は、青年の様子を見ては、涙を拭い、大丈夫と言い、「ねぇレン、首輪はレンを守るためのものだから絶対に外さない、絶対1人にならないって、約束して?」と言いながら手を握り。一方、天使の兄はきょとんとしつつ、「いや、アンジェロから聞いた事くらいだな。ロイ…エディは何か知ってるかもな」と言い)
「首輪…?あ、ほんとだ」
(青年は自身の首に付けられた首輪に気がつくとそう呟き、「よくわかんないけど…ルーと一緒にいられるならいいよ」と微笑んで。一方、兄は「…そうか」と言えば悪魔の兄から聞いたことをそのまま伝えて)
「レンは守ってくれるって信じてるけど、もし破ったら別れるし、結婚もなしだからね」(部下は、褒めるように頭を撫でてやりつつ、約束を強く意識させるためにあえて破ったら別れると、青年が嫌がりそうなことを伝えて。一方、天使の兄は、その話が引き金となってか、記憶がいくつか浮かび、「まさか、俺が記憶を操作されてたとはな。で、リアンと俺は処刑でもされんのか?」と言い)
「…わ、わかった」
(青年はそこまで大事なものなのかと不安になりつつも怯えながらそう返事をし、兄は相手が青年に血を分け与えたため「…いや、お前を処刑したらあいつも結局道連れだろ。それに、悪いのはお前の親父だ」と伝え。)
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