匿名さん 2022-10-04 22:05:25 |
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『ネイは守る、絶対に』(元悪魔を睨みつけながら、青年を守ろうとしていて、猫の青年をベッドに縛ると元悪魔に攻撃をして。天使の兄は、その騒がしさに気付き、「少し様子見てくる」と伝えて、部屋を出てその声の方へ向かい)
「っ…お願いですから、正気に戻ってください!」
(元悪魔は決して攻撃することなく天使の彼からの攻撃を受け止め。一方、自分は相手が部屋を出て行くのを不思議そうに見ていたが、ふとその騒ぎに気がつけば少しならいいだろうという思いからこっそりと部屋を出てそちらへ向かい)
「!…ロイ、何があった」(天使はひたすら攻撃していて、天使の兄は、元悪魔を庇うと、状況を尋ねて。部下は元悪魔の元へ行くと、天使や相手を見て驚き、「ネイ、アンジェロさん!なんでこっちに?」と声を掛けて)
「!…じ、実は、アンジェロ様がレンさんをネイ様と勘違いしてしまったようで…」
(元悪魔は相手に庇われると必死に状況を説明し、「このままではレンさんの命が危ないんです!」と声を荒げ。一方、自分は未だ自身から魔力が出ていることに気づいておらず、部下に近づくと「えっと、俺が具合悪くて…」と説明しようとし)
「ちっ、面倒なことに…!ロイ、すぐネイを連れていけ!」(天使の兄は元悪魔から状況を聞きつつ天使の対処をしていると、部下と相手の声が聞こえ、慌てたように元悪魔に相手を部屋に連れ戻せと命じ。部下は気付いていなかったが、魔力に当てられ、倒れてしまい)
「は、はい!」
(元悪魔は慌てて廊下に出ると倒れている部下の姿を発見し、「ネイ様はお部屋にお戻りください!魔力の放出は止まっておりません!」と告げてから部下を抱きかかえ別の部屋へ向かい。一方、自分は自身のせいで部下が倒れてしまったのだと知るとショックを受け、早足で部屋に戻るとベッドの上で蹲り)
「大人しく寝ててくれ」(天使の兄は、天使をおさえつけると、血を流して眠らせて、縛られた猫の青年を見て、外してあげれば、一度青年を床に下ろしてから、天使をベッドに寝かせ、拘束しておき、青年を抱きかかえて部屋を出て。部下は、相手の近くにいたことで、多くの魔力を取り込んでしまい、翼は黒くなっていて)
「…ルーカス様、翼はきちんと直しますから…」
(元悪魔は部下をベッドに降ろし翼を見ては眉を下げつつそう呟き、自分の様子を見に行こうと部屋を出て。一方、青年は肩を上下させ呼吸をしていたが、か細い声でにゃあと鳴けば再びぐったりとしてしまい)
「…死ぬなよ、レン」(天使の兄は、不安そうにしつつ、青年を撫でながらそう声を掛けていて、父の書斎に向かっていたが、その道中で元悪魔と会い、「ルーカスは大丈夫そうか?」と尋ね。部下は苦しみつつ、眠り続けていて)
「!は、はい…ですが、翼が…」
(元悪魔は相手に会えば言いづらそうにそう呟き、「…私が鍵のついていた拘束具を用意していれば…それに、レンさんたちを家に入れなければ…」と後悔をしていて)
「翼の色は、魔力が抜ければ戻るから気にしなくていい」(天使の兄は、部下の翼のことを聞くと、大丈夫だと伝えて、後悔している元悪魔を見ては、「呼ぶのは構わねぇが、事前にちゃんと説明しといてやれよ」と伝えて)
「…申し訳ございません」
(元悪魔は俯きそう呟くと、足早にその場を去り自分のいる部屋へ向かい。一方、自分は元悪魔が部屋に入ってくると、また部下のように倒れてしまうのではないかと心配になり距離を取り)
「…レン、ごめんな」(天使の兄は、書斎へ行くと、隠し部屋に入り、青年を台に置くと、先程採取していた血を取り出しては、注射器で青年に入れていき、少しづつ書き換えていて)
「…にゃ」
(青年は相手に血を書き換えられると小さく鳴き、尻尾をぴくりと動かして。一方、元悪魔は自分を抱きしめると「…貴方のせいではありません」と呟いて)
「…これくらいでいいか」(天使の兄は、安心させるように撫でつつ、書き換えていて、一度に全て書き換えてしまうと辛いため、ある程度でやめ、傷口を治してあげて)
「…ん」
(青年は相手に傷を塞がれると同時に目を覚まし、青年の姿に戻るも背が少し小さくなっていたり目の色が変わっていたりなどの変化があり)
「!…変わっちまうのか」(天使の兄は、青年の姿が変わっているのを見て、「レン、体調はどうだ?」と尋ねて)
「…!」
(青年は相手の姿を見ると先程起こったことを話そうと必死に口を動かすが言葉が出てこず、疲れきったように「…にゃあ」と鳴いては尻尾を下げ)
「!…レン、みんなの名前言ってみろ」(天使の兄は、青年の様子を見ては、声が出せないのかと思ったが、鳴いていたため、何が原因なのかを考えつつ、名前を言ってみるように言い)
「にゃ…みゃう!」
(青年はひとまず目の前にいる相手の名前を呼んでみようと口を動かすが鳴くことしかできず、困ったように眉を下げて)
「なぜ…手順は間違っていないはずだし、何百通りのシミュレーションも繰り返した」(声帯や記憶に問題はなさそうだが、どうしても鳴き声になる原因を必死に思考していて、「体調はどうなんだ?」と尋ねて)
「!…ん、にゃあ!」
(青年は体調について聞かれると、天使の彼に首を絞められたことを必死に伝えようと身振り手振りを付け加えるがやはり鳴き声しか出てこず)
「…首、絞めた…?いや違うな、もしかして、アンジェロに首締められたって言いたいのか?」(天使の兄は、鳴き声だけで、何を伝えたいのか困っていたが、身振り手振りを見て、推察しては、合いそうなものがわかると、そう尋ね、「レン、書ける文字だけでいい、書いてくれ」と提案しては、書斎から紙とペンを持ってくると渡して)
「…!」
(青年は紙とペンを受け取ると、どうにか伝えようと絵と書ける範囲の文字を書き始め、終わればそれを相手に手渡して)
「アンジェロが拘束されてたから助けた…ネイと見間違えたアンジェロに首を絞められた…」(天使の兄は、青年が書いた文字や絵を見て、読み解いては、そう呟いて、「今は大丈夫なのか?」と心配していて、どう説明するか考えていて)
「にゃあ!」
(青年は大きく頷いてはそう返事をするも、奥にある鏡で自身の姿を確認しては泣きそうな顔をしながらそっと首に手を当て)
「…アンジェロは、魔力を取り込んじまって、正常な判断ができない状態なんだ、許してやって欲しい」(天使の兄は、泣きそうな青年に、そう伝えて、相手の魔力が出始めた事や、自分や部下には影響が出やすいこと、そして青年に行った血の書き換えについてを説明して)
「…?」
(青年はいまいち分かっていなさそうな顔で首を傾げるが、部下の名前が出てくればどこにいるのかと訴えるように相手に近寄り。一方、元悪魔はしばらく自分のいる部屋にいたが、匂いの濃さで気がやられそうになり「…すみません、少し出てきます」と部屋を出てそのまま座り込み)
「ルーカスはネイの魔力を取り込んだ事で、今は倒れてる。冷静にいられるなら、連れていくが、どうする?」(天使の兄は、やはり難しかったかと思っていたが、青年の様子から言いたいことが分かり、そう伝えて、「レン、喋れない以外でどこか不調はあるか?」と念の為尋ねておき)
「にゃ、にゃう!」
(青年は部下が倒れていると聞けば心配そうに耳を畳むも、不調はないかと聞かれては元気よく返事をし部下のところへ行きたいと頼み込み)
「ならよかった」(天使の兄は、元気そうな様子に安堵しつつそう言って、青年を連れて、部下を寝かせている部屋に向かって)
「…みゃ」
(青年は部屋に入るとすぐに部下に駆け寄り、その頭を撫でたり擦り寄ったりしていて。一方、元悪魔は自身が暴れ出す前に相手に何とか止めてもらおうと思い、ふらふらとしながらも廊下を歩いていて)
「どうしたら…!ロイ、大丈夫か?!」(天使の兄は青年を部下のいる部屋に送り届けてから、部屋を出て歩いていると、フラフラと歩く元悪魔を見つけ、慌てて駆け寄り。部下は、魔力の影響か、苦しそうにしていて)
「…る、ー」
(青年は苦しそうな部下に寄り添いつつ頬にキスをするも、また天使の彼のように暴れ出すのではないかと不安になっていて。一方、元悪魔は相手に身体を預けつつ「…元悪魔とはいえ、ネイ様に近づきすぎてしまったようです。私が暴れ出す前に、どこかへ閉じ込めてください」と頼み)
「…れ、ん……」(部下は、苦しげにしながら、青年の名前を呟いていて。天使の兄は、「お前に任せすぎてた、悪かったな」と言い、元悪魔の部屋に連れていき)
「!…るー、るー…!」
(青年は必死に部下の名前を呼び続けながらも尻尾を巻き付けたり手を握ったりなどをしていて、元悪魔は「…ネイ様をお願いします」と微笑んでは意識を手放し)
「…っ、ん…れん…おれから…はなれ、て…」(部下は、少し目を開けると、苦しそうにしつつ、自身から離れろと言い。天使の兄は、元悪魔を抱き上げては、元悪魔の部屋に行き、ベッドに寝かせては、部屋の中に結界を張っておき、相手の元に行き)
「…?」
(青年はなぜ離れろと言われているのか分からず、嫌だと言うように大きく首を横に振り。一方、自分は元悪魔が戻ってくるのを待っていたが、段々と頭がふらふらしてきてはベッドに横になりそのまま目を閉じて)
「…おねが…ぃ…」(部下は、泣きそうにお願いと伝えていて、青年に握られている手を離そうとしていて。天使の兄は、相手の部屋を覗いたが、寝ているのを見ては、部屋を出て天使が落ち着いているのを確認してから部下のいる部屋に行き)
「にゃう!」
(青年は絶対に離れないと言うように部下の手を強く握りしめ、耳を畳みながらその目をじっと見つめて)
「レン、ルーカスの様子はどうだ?」(部屋に着くと様子を尋ねながら中に入り、部下は傷つけたくないから離れてと言おうとするも、痛みが全身に走り、もがき苦しんでいて)
「!…」
(青年は強く苦しみ出す部下を見ては不安に思い必死に抱きしめていたが、相手が部屋に入ってくれば部下が苦しんでいると助けを求めて)
「ネイの近くにいたせいで、強く魔力吸っちまったんだ、仕方ないだろ」(天使の兄は、もがき苦しんでいる部下を見て、簡易的なものではあるも、拘束して、「可哀想に思うかもしれねぇが、意識が混濁したルーカスが、自身やお前を傷つけないようにするためにしてるから、何があっても、魔力が無くなるまで絶対に取るなよ」と青年に伝えて)
「…にゃあ」
(青年は可哀想だと感じたが、外せばまた首を絞められてしまうかもしれないと思い渋々とそう返事をし、部下に寄り添うようにして寝転がり)
「…今動けるのは俺とお前しかいない。何かあったら呼べよ」(天使の兄は、部下を力を軽く流して眠らせては、青年にそう伝えて、部屋を出ては、「お前悪魔なんだから、何とかしてくれよ…」と兄に対して呟いていて)
「…っ」
(青年は大きくこくりと頷いては部下を落ち着かせるように擦り寄り、そのまま目を閉じて。一方、兄はある程度調べてみたが人間界で出来ることには限りがあり、どうしようかと悩んだ結果魔界に向かうことにして)
「…あ?わぁーってるって」(悪魔の兄は、仕事をしていたが、面倒になり、机で項垂れていれば、使用人に早くしろと言われ、不満げに言っていて。悪魔は、もうすぐスクールに行くんだと思うと、一度行ってみようと思い、スクールへ向かっていて)
「…久々に来たな」
(兄は相手や彼に連絡することなく魔界に行き、到着すればポツリとそう呟いてから自宅へと向かい)
「ウィルのばーか!悪魔!!」(悪魔の兄は、返信や報告など、兄からのメッセージは一度もなく、いないと思っているため、不満の言葉を言っていて。悪魔は、スクールへの道を確認しては、歩き始めて)
「…誰が馬鹿だって?」
(兄は家に着くと一応相手に報告をしておこうかと相手の部屋の前まで来たが、その独り言が聞こえてきては苛立った様子で扉を開けながらそう尋ね)
「!…お、お前、なんでいんだよ?!」(悪魔の兄は、いないはずの兄に、驚いて思わず立ち上がり、独り言を聞かれた事に少し焦りを感じていて、「毎日毎日お前の代わりに仕事してんだぞ、褒めてもいいぞ!」と必死に逸らそうとしていて)
「…少し用があってきただけだ」
(兄は溜息をつきつつ部屋に入り、相手に近寄ると「…ああ、上手くやってくれているみたいだな。助かる」と相手の頭を撫でて)
「!…もしかして、ネイの魔力が復活し始めてる事か?」(悪魔の兄は、撫でられると少し嬉しそうにして、兄がこちらに戻ってきたことから考え、悪魔から聞いた相手についてではと思い、そう尋ねて)
「なんだ、お前もその話を知っていたのか」
(兄は相手の言葉に少し驚きつつもそう反応しては、「なら丁度いい。仕事は後でいいから俺の方を手伝え」と伝え)
「ああ、今アンジェロも戻ってきてんだよ。人間界だと、1人になってネイが心配するし、スクールもあるからって」(悪魔の兄は、つい先日戻ってきたアンジェロが話していたため、軽く知ってる程度だと言い、「で?その解決方法の当てはあんのか?」と尋ねて)
「…いや、まだ見つかっていない。だが、人間界で調べるには限りがあるだろう」
(兄は椅子に座りつつそう話すも、自身の魔力が回復してきていることを感じては「…人間界で魔力を減らしてきたのが無駄になったな」と呟いて)
「なんで減らしてんだよ?」(悪魔の兄は、兄の言葉に、椅子に座り、なにか無いかと考えていたが、呟きが聞こえ理由を尋ねて)
「俺がお前らに危害を与えないようにするためだ」
(兄は部屋にあるパソコンを開きながらもそう話し、「とにかく、この件が片付いたらまた出て行くからな」と伝えながらも調べ作業を続け)
「…あっそ」(悪魔の兄は、また出て行くという言葉に、不満げに言いつつ、兄に抱きついている事にして、「約束破りやがって…」と小声で兄に不満をぶつけていて。悪魔は、スクールに着き、目を輝かせながら見ていれば、生徒であろう悪魔に嫌な視線を向けられ、不満そうにしつつ屋敷へ戻り)
「…とにかく今は問題の解決が先だ。終わったら少しは構ってやる」
(兄は抱きついてくる相手の頭を空いた手で撫でながらそう伝え、「お前は資料室から魔力に関するやつをあるだけ持ってこい」と指示し)
「…へいへい」(悪魔の兄は、撫でられ、言われた言葉にそれなら少しは我慢しようと思い、離れると資料室へ向かって)
「…おい、ウィルだ。そっちはどうだ」
(兄は調べている途中、自分の方の状況も知っておきたいと思い天使の兄に電話をかけてはそのように尋ねて)
「魔力が僅かなものも含めてずっと出てる状態だな、アイツが言ってたが、甘い匂いは細工されたらしいが、何か知らねぇか?」(天使の兄は、相手や元悪魔、天使の様子を見ていれば、兄から電話があり、すぐに出ては、相手の状態を伝え、匂いについて尋ねて、「あと、アイツの携帯調べた時に、データの一部が書き換えられてたが、そっちの親父の部屋に何かねぇのか?」と伝え)
「甘い匂いに、携帯のデータ…」
(兄は相手の発言にそう反応を見せては、「…少し、心当たりがある」と告げ。一方、自分はベッドから起き上がると自身の服を握りしめ「…俺さえいなければ」と呟いて)
「本当か?もし、対処法がわかったら、教えてくれ」(天使の兄は、心当たりがあると聞けば、そう言って、相手の部屋に様子を見に行くと、起きているのが見え、「悪い、切るぞ」と言い、通話を切り。一方、悪魔の兄は、兄に頼まれた魔力に関わりのありそうな悪魔や、なんとなく関係がありそうだと思った悪魔を何人か抜粋して兄の元へ戻り)
「ああ、わかった」
(兄はこくりと頷きながらそう答え、電話を置くと戻ってきた相手を見て「…早かったな、資料は見つかったか?」と尋ね)
「おう、こっちが魔力関係の奴らで、こっちは俺が直感的に関係ありそうだと思った奴らだ」(悪魔の兄は、持ってきた資料を机に置いて、そう伝えて、椅子にどかりと座り、「重かったぁ…」と呟き。一方、天使の兄は、相手のそばにいき、「ネイ、起きたのか?」と声を掛け)
「少し休んでろ、後でまた指示を出す」
(兄はパソコンを閉じると相手の持ってきた資料に目を通し始め、自分は相手が部屋に入ってくれば「!…来ないで」と自分を守るように魔力を集め)
「んじゃ、ちょっと寝るから、なんかあったら起こせ」(悪魔の兄は、そう言って眠り始めて。一方、天使の兄は、相手の様子から、部下のこともあり拒絶しているのだろうと思い、「俺はずっといんだろ、少し落ち着け」と言い)
「はいはい」
(兄は相手が寝ると言えば適当に対応し、ある程度読み終わると「…この辺りか」と更に厳選し。一方、自分は「で、でも…ロイ、大丈夫って言ってたのに戻ってこないし…」と怯えたように相手を見つめ)
「ロイもレンも、元は悪魔だからな。でも、俺は天使だから安心しろ」(天使の兄は、大丈夫と言うようにそう伝えて、「ルーカスは下級だからな、影響を受けやすいんだ」と言い)
「…信じていいの?」
(自分は本当に相手の言葉を信じていいのかと不安になりながらもそう尋ね、「皆が俺のこと嫌いになっちゃったらどうしよう…」と眉を下げ)
「お前が信じたいなら信じればいい」(天使の兄は、相手の言葉に、信じても信じなくてもいいと伝えて、「今ウィルも探してくれてる。この甘ったるい匂いの原因も、わかるかもな」と伝えて)
「…わかった」
(自分は相手の言葉を聞けば警戒を解き、自然と魔力の放出量も減っていっては安心したように抱きついて)
「…ルーカスはまだまだ掛かりそうだが、アンジェロは少しづつ回復してる」(天使の兄は、警戒を解いたらしい相手に抱きつかれ、背中をぽんぽんとしてやり、天使が回復に近付いていることを伝えてあげて、「離れろって言っといたのに、迂闊に近寄ったあのバカのせいだけどな」と言い)
「!…ち、違うよ、俺のせいで…」
(自分は天使の彼が回復をしていると聞けば嬉しそうに顔を上げるも、天使の彼のせいだと言う言葉には気まずそうにそう伝え)
「…いつも、まともに言うこと聞かねぇ」(天使の兄は、目を逸らしつつ呟いて、「暫く出られないが、何かしたい事はあるか?」と尋ねて)
「したいこと…あ、アンジェロと電話とかはしちゃだめ?」
(自分は相手の言葉に少し頭を悩ませた後そう尋ね、「俺、アンジェロに謝りたくて…」と眉を下げ)
「…少し待ってろ」(天使の兄は、そう言って立ち上がると部屋を出て、天使の部屋に様子を見に行き、魔力も抜けてきて、相手と電話していいと言い、天使の兄が相手に電話を掛けて、天使に向けていて、天使は嬉しそうに『…も、もしもし?』と不安そうに声をかけて)
!…も、もしもし
(自分は電話越しに天使の彼の声が聞こえると緊張しながらそう声をかけ、「えっと…体調は大丈夫?」と尋ねてみて)
『まだ、万全じゃないけど、だいぶ楽になったよ』(天使は、まだ少し魔力が残っているため、万全とは言い難いものの、確実に回復している感覚があるため、それを伝えて、『ネイは?辛くない?』と心配していて)
うん、俺は平気…
(自分は天使の彼からの質問に申し訳なさそうにしつつそう答え、「…俺のせいで、ごめん」と尻尾を下げつつ謝って)
『よかったぁ…』(相手が大丈夫と聞くと、息をつきつつ安堵していて、謝罪を聞くと、『ううん、ネイは悪くないよっ!俺がネイのとこ行ったから…心配かけてごめんね?』としゅんとして)
…せっかく来てもらったのに
(自分は天使の彼に謝られると更に落ち込んだようにそう呟き、青年は暫くして起き上がると心配そうに部下の様子を見ていて)
『…クッキー作ったんだよ!にぃ兄様に、持ってってもらうね!』(相手が落ち込むと、どうにか励まそうと、考えてはクッキーについて言い、『だから、元気出してね!いっぱい電話しよう?』と伝え。部下はゆっくりと目を開けては、目の前に見えた青年をただ見つめていて)
!クッキー…
(自分は天使の彼の言葉で目を輝かせては「…俺が貰っていいの?」と不安げに尋ね。一方、青年は部下と目が合うと「るー…!」と嬉しそうに擦り寄って)
『ううん、ネイにもらって欲しいの!』(天使は、相手の言葉に首を横に振り、相手にもらって欲しいと伝え、『ネイ、俺のお菓子好きでしょ?だからね、笑顔になって欲しくて作ったの』と言い。部下は、青年が擦り寄ってくると、何も出来ない代わりに、黒く染まった翼で青年を包んでやり)
…ありがとう
(自分は天使の彼の言葉で嬉しくなっては微笑みながらそう礼を言い、青年は部下の翼で包まれると更に嬉しそうに擦り寄っては「にゃあ!」と声を出し)
『えへへ、よかったぁ』(天使は相手が元気になると嬉しそうにして、天使の兄は、「携帯は借しといてやるから、好きに使え」と伝えて、部屋を出て行き。部下は青年の猫のような声に驚いていて)
…アンジェロ、俺、どうしたらいい?魔力は止まらないし、ずっとみんなに迷惑かけちゃう
(自分は相手が出て行ったことに気がつくと、眉を下げながらそう尋ね。一方、青年はなぜ部下が驚いた顔をしているのか分からず、不思議そうに鳴きながらも首を傾げ)
『お兄さんと、にぃ兄様が頑張ってネイの魔力を止めるの出来ないのかな』(天使は、自分ではそばにいることも出来ない上、いいアドバイスも出来ないため、しゅんとしながら言い。部下は「れん…ねこ…」と言い。天使の兄は、元悪魔の部屋に行き、「ロイ、大丈夫そうか?」と声を掛けて)
そうなればいいんだけど…
(自分は困ったようにそう呟いては枕を抱きしめ、青年はようやく部下の言いたいことを察すると「にゃ、にゃう!」と必死に説明しようとし。一方、元悪魔は暴れようとする身体をどうにか抑えるのに必死でいて)
『きっとすぐ治してくれるよ!』(天使は、2人を信用しているため、大丈夫だと言い。部下は、青年の言いたいことがわからず、困ってしまい。天使の兄は元悪魔の様子を見て、すぐにベッドに拘束して、「こんなことしか出来なくて悪い」と謝罪して)
…そうだよね
(自分は天使の彼の励ましに落ち込んだままそう呟き、青年はどのようにして部下に伝えようかと悩みながら部下に抱きついて。一方、元悪魔は相手に拘束されると汗をびっしょりとかきながら「…ありがとうございます」と礼を言い)
『え、えっと…元気だして!』(天使は、なんとか元気づけようと、そう言って。部下は、わからないと言おうとしたが、咳き込んでしまい。天使の兄は、タオルで拭いてやり、「アンジェロは回復してる、ネイも魔力が出てること以外大丈夫そうだぞ」と伝えて)
…うん
(自分は天使の彼に慰められると申し訳なさそうにそう呟き、「ごめん…一旦切るね」と電話を切って。一方、青年は咳き込んでしまった部下の背中を擦りつつも拘束を解いてあげるべきかと悩んでいて、元悪魔は「…そうですか、それは良かったです」と目を細めて)
『…大丈夫なのかな』(天使は、携帯を見つめながら心配そうに呟いていて。部下は無理やり拘束を解こうと軽く暴れていて。天使の兄は、「ウィルも、調べてくれてる、もう少し耐えてくれ。また様子見に来る」と伝えて、部屋を出て行き、部下のいる部屋に行き)
「!る、るー…!」
(青年は暴れ始める部下を落ち着かせようとそう声をかけ、抱きしめたり擦り寄ったりとどうにか動きを止めようとして)
「レン、ルーカスは…!」(天使の兄はそう声をかけつつ部屋に入ったが、暴れている部下を見て、急いで駆け寄り、青年を離れさせて、「契りを交わしたお前なら聞こえるだろ、『落ち着け』」と青の瞳が赤になり、部下と目を合わせると、指示をするように言うと、ゆっくりと部下は落ち着いていき)
「!…にゃ」
(青年は相手が部下を落ち着かせると驚いたように目を丸くさせ、何をしたのか教えろと言うように相手の手をぐいぐいと引っ張り)
「…悪魔で言うとこの契約みたいなもんだ、上級天使しか認められてないがな。スクール卒業後、数日で上級になった俺は、ルーカスと"契り"を交わしてる」(天使の兄は引っ張られ、青年を見て言いたいことがわかり、そう説明して、「そいつの意思とは関係なく、命令されれば動く。まぁ、それを悪用する奴もいるが」と言い)
「…?」
(青年はいまいち分かっていなさそうな顔を見せては、契りとはなんなのか、部下は大丈夫なのかと紙に書きなぐり相手に渡し)
「契りを交わした上級天使専属の奴隷みたいなもんだ。ルーカスはただ寝てるだけだ」(天使の兄は、紙に書きなぐられた文字を見て、どう説明すべきか困りつつ、そう言って、部下をただ落ち着かせて寝かせただけと言い)
「!…にゃ、にゃお!」
(青年は奴隷という言葉を聞けば顔を真っ青にし部下から離れろと言うように相手の腕を引っ張り、どうにか力を抜かさせようと腕に噛み付いたりなどもして)
「…この目の青が赤の時は、ルーカスを操れる。今まで一度でも使ったか?ルーカスが操られてたか?」(天使の兄は、青年を交わしつつ言い、「それに、俺はルーカスのこと、スクールの後輩の部下だと思ってる」と言い)
「…!」
(青年は相手の言葉を聞くと少し冷静になり相手から離れ、尻尾を下げては泣きそうな顔で部下に擦り寄って)
「わかってくれたならいい」(天使の兄は、青年の様子を見て、理解したのだろうと思い、そう言っては、「また後で来るからな」と言い、部屋を出て、リビングに行き、皿に盛られたクッキーを見つけ、それを持つと相手の部屋に行き。一方、悪魔の兄は、目を覚ましては起き上がり、軽く伸びをして、兄に「進んでるのか?」と声を掛けて)
…にぃ兄?
(自分は落ち込んだように部屋の隅の椅子に座っていたが、相手が部屋に入ってくれば不思議そうにそちらを見て。一方、兄は「…ああ、それなりにな」と言いつつ資料をまとめてはそれを相手に差し出し「明朝、こいつらのところへ話を聞きに行く」と伝え)
「これ、アイツから。ここ置いとくから好きにしろ」(天使の兄は、部屋に入ると持ってきたクッキーの皿を机に置いて。一方、悪魔の兄は、資料を受け取ると、ペラペラと捲りつつ確認して、「コイツらが怪しいのか?」と尋ねて)
クッキー…
(自分は相手の持ってきたクッキーを目にしてはそう呟き、「…にぃ兄は食べないの?」と問いかけて。一方、兄は「…まあ、そんなところだ。今日はもう休め」とパソコンを閉じては立ち上がり)
「これはアイツがお前に作ったからな。それに、他にやることがある」(相手の問いに、そう伝えて、少し雑にではあるも、相手の頭を軽く撫でては、部屋を出て行き。一方、悪魔の兄は、立ち上がる兄を見て、不満そうにしつつ、「…寝んのか?」と尋ねて)
…そう
(自分は相手が出て行くと1人でクッキーを食べ始め、兄は相手を見ることなく「ああ、風呂入って寝るつもりだが」と伝えるも、その不満気な様子に気がつけば「…なんだ、まだ何かあんのか」と尋ね)
「…別にー?」(天使の兄は、書斎の隠し部屋で青年の声を戻す術が無いか調べていて。一方、悪魔の兄は、兄の返事を聞くと、不満げにしつつ顔を逸らして、ベッドに寝転がり)
「…言いたいことがあるなら言え、ないならもう俺は行く」
(兄は相手の態度に苛立ったようにそう告げてはその背中を軽く叩き、青年はもしかすると自身の能力で声を直せるのではないかと考えてはキッチンへ急ぎ)
「…一緒に寝ろ」(悪魔の兄は、どう甘えるべきか考えたが、分からなくなり、命令口調で言い。一方、天使の兄は、資料を読んでいれば、見つけ、じっくりと読んでは、「試してみる価値はあるか…」と呟いて)
「…仕方ねぇな」
(兄は相手が混乱していることに気がつくと溜息をつきながらその身体を横抱きにし、「とりあえず風呂行くぞ」と部屋を出て。一方、青年は部下も食べられる料理を作ろうと思い、張り切って作っていて)
「お、おい、俺重いって!」(悪魔の兄は、兄に抱き上げられると驚いて、下ろせという様に言うも、大人しくくっついていて。一方、天使の兄は、部下のいる部屋へ行くも、青年の姿がなく、首を傾げつつリビングに向かって)
「はあ?いつものことだろ」
(兄は何故今更重いと言い出したのか分からず首を傾げ、風呂に着けば「ほら、早く入んぞ」と服を脱ぎ始め。一方、青年はドーナツを作り追えると満足気に椅子に座り、早速能力を使おうとしていて)
「う…」(悪魔の兄は、あまり動いていなかった上、食べ過ぎだと思い、それ以上言わないでおき、風呂場に着くと服を脱いで。一方、天使の兄は、リビングに入れば、青年を見つけ、「…ここにいたのか」と安心したように声を掛け)
「…お前、太ったか?」
(兄は相手が服を脱ぎ始めるとその腹を摘みながらそう指摘し、青年は早速魔法をかけたドーナツをひとつ食べると「!うん、お腹すいたから」と返事をし)
「!…う、うるせぇ」(悪魔の兄は、指摘にうるさいといつもより弱い声で、うるさいと言い。一方、天使の兄は、青年が話すと驚いて、思わず肩を掴みながら「!レン、お前能力使ったのか?効果は、どれだけ持つんだ?」と尋ね)
「ちょっとは痩せる努力をしろ」
(兄は呆れたようにそう告げては浴室に入り、青年は相手に肩を掴まれては驚くも「さ、30分か1時間か…分かんないけどちょっとしか持たないと思う」と話し)
「い、言われなくてもそのつもりだ!」(悪魔の兄は、兄の言葉に噛み付くように言い、浴室に入れば、兄もいるしゆっくりできると思っていて。一方、天使の兄は青年の言葉を聞き、考えては、手を離して、「親父がお前の資料残してた。そこに言語能力についてあったんだが、試してみねぇか?」と提案して)
「…どうだかな」
(兄は呆れたようにそう呟くと早速身体を洗い始め、青年は「言語能力…?よく分かんないけどいいよ!」と了承して)
「忙しいし、腹は減るし…仕方ねぇじゃんか」(兄の言葉に不満そうに言いつつ髪や身体を洗って。一方、天使の兄は、「今みたいにちゃんと喋れるようにするって事だ」と説明して)
「お前なら体型維持もできると思って仕事を任せたんだが…」
(兄は不満気な相手を見てはそう呟き、「ほら、早く出るぞ」と急かして。一方、青年は「!…それって大丈夫なやつ?」と不安げに眉を下げ)
「!…もうちょいゆっくり出来ると思ったのに」(悪魔の兄は、急かされると、少し残念そうに言いつつ、素直に出る事にして。一方、天使の兄は、「さぁな、あの親父をどこまで信用していいんだか。一応、上手くいったとは書いてあった」と伝えて)
「はいはい、早く服着ろ」
(兄は文句を言う相手に適当に返事をしては身体を拭き服を着て、青年は「…わかった。ジルがそう言うんなら信じてみる」と頷いて)
「!…」(悪魔の兄は不満そうにしつつ、身体を拭いていたが、ふと何気なく思いつき、タオルで攻撃仕掛けてみて。一方、天使の兄は、「俺も研究所の責任者として、解剖についての知識があるから安心しろ」と伝えては、青年を連れて隠し部屋に行き)
「!…何のつもりだ」
(兄は相手のタオルを受け止め、その身体を自身の方へ引き寄せては苛立ったようにそう尋ね。一方、青年は解剖という言葉を聞くと縮こまってしまうも、大人しく相手の後ろに着いていき)
「!…決まってんだろ、悪戯だよ」(悪魔の兄は、ちょっとした悪戯のつもりだった為、苛立っている様子の兄に驚き、すぐににっと笑って悪戯だと言い。一方、天使の兄は、隠し部屋に着くと、「そこに寝ろ」と指示しつつ準備をしていて)
「…お前、よく笑うようになったな」
(兄は何と言ってやろうかと考えていたものの、ふと思いついたようにそう呟いては相手から手を離し「早く着替えろ」と指示して。一方、青年は隠し部屋のベッドを前にしてはピタリと止まり「…俺、ここ嫌い。こわい」と呟いて)
「…別にそんなことねぇだろ」(悪魔の兄は、その言葉に、怪訝な顔をして言い、服を着て。一方、天使の兄は、手を止めると、「理由を言え、ここの何が怖い?」と尋ね)
「先に戻ってるぞ」
(兄は髪を乾かし終わると相手を置いて部屋へ戻り、青年は「…いっぱいの奴に見られたり、注射とかされたりしたもん」と相手から目を逸らし)
「…ばーか、ほんとばーか」(悪魔の兄は、置いて部屋へ戻る兄にそう文句を言いつつ、髪を適当に乾かし。一方、天使の兄は、青年の言葉に、少し考えては、「…ネイとアンジェロ、ルーカス、ロイ。こいつらを全員見ないといけないんだ、出来るならここで済ませたい。我慢してくれねぇか」と言い)
「…わかった」
(青年は俯いたままそう返事をしては、「でも、早くしてほしい。もっと嫌なこと思い出しそうだから…」と言いつつもベッドに寝転がり)
「もちろん、そのつもりでいる。長くすればするほど、お前に負担がかかるだろうからな」(天使の兄は、できる限り負担をかけたくないため、当然だと言い、「じゃあ、始めるからな」と声を掛けてからやり始めて。一方、悪魔の兄は、若干濡れているものの、面倒だからと終わりにしては、ドライヤーを片付け、部屋へと向かって)
「…!」
(青年は恐怖を和らげるためにぐっと目を瞑り、兄は相手が部屋に戻ってくると「…お前、自分の髪ひとつも満足に乾かせねぇのか?」と呆れたように尋ね)
「…どうだ?」(天使の兄は、作業を続け、終われば大丈夫だろうかと思いつつ声を掛け。一方、悪魔の兄は、「大体乾いてんだからいいだろ、別に」と言い)
「…あ、あー…」
(青年は相手の声で目を覚ますとすぐに声を確かめるも掠れて上手く声が出ず、兄はタオルを手にしては「…ほら、こっち来い」と相手を呼んで)
「掠れちまってるか…」(天使の兄は、掠れた声を聞くと、失敗したかと少し悔しげに呟いて、何かわからないかと資料を読み。一方、悪魔の兄は、「大体乾いてんのに…」と不満げに言いつつ、兄の元に行き)
「…俺の声、なおる?」
(青年は何度試してみても掠れた声しか出ないことに不安になり、眉を下げてはそのように尋ね。一方、兄は相手の髪を拭いてやれば「文句言うな、髪くらいきちんと整えろ」と告げベッドへ向かい)
「もう一度してみてもいいか?」(天使の兄は、掠れに関することは記載がなかったが、資料に記された構造や、自身の持つ知識から、できるのではと思い、試してみてもいいかと尋ね。一方、悪魔の兄は「うっせぇな、じゃあ次からお前が乾かしてくれればいいだろ」と言いつつ、ベッドに寝転んで)
「う、うん…」
(青年は不安を隠しきれず身体を震わせていて、兄は「…いつも俺がいるとは限らねぇだろ、自分でやれ」と相手の頬を抓り)
「…レン、お前の身体を変えたのは俺だ。だから、俺を恨めよ」(天使の兄は、青年が震えているのに気付き、抱きしめようかと思ったが、手を上げたらと思ってしまい、そう言って。一方、悪魔の兄は、兄の手を離させつつ、「…じゃあずっとここにいろよ、それで、恋人の俺を甘やかせ」と言い)
「…俺はジルを恨まないよ」
(青年は相手の顔を見つめては少し震えも止まり、そのまま抱きついてそう呟いて。一方、兄は「…お前は我儘ばかりだな」と溜息をついて)
「…本当に恨まないか?」(天使の兄は、青年にお前が弄ったせいだと恨まれることを覚悟した上で書き換えなどを行っていたため、本当にいいのかと尋ねていて。一方、悪魔の兄は、「でも、我儘なとこも好きだろ?」と言い)
「いいよ、だって俺のこと助けようとしてやってくれてるんだろ?」
(青年は相手に擦り寄りながらもそう伝え、兄は「自分で言ってんじゃねえよ」ともう一度相手の頬を抓っては相手に背を向けて)
「信じてくれてありがとな」(天使の兄は、青年の言葉に安堵して、緩くはあるものの、抱きしめてやり、「じゃあ、もう少しだけ、頑張ってくれ」と言い。一方、悪魔の兄は、抓られた頬を摩りつつ、背を向けられては、不満そうにしつつ、その背に抱きついて)
「うん、わかった」
(青年は相手の言葉で安心したように微笑むともう一度横になり、兄は何かを思いついたように起き上がると「…そういえば、礼がまだだったな」と呟き相手にキスをして)
「じゃあやるぞ」(天使の兄は、寝転んでくれた青年の髪を一度撫でてから、そう伝えては、やり始め。一方、悪魔の兄は、兄が起き上がると、不思議に思っていたが、キスをされると、無意識に頬が緩み、もっとして欲しいと思うも、これ以上はと我慢していて、兄の服を緩く掴んでいて)
「…まだ続けるか?」
(兄はしばらくしてから口を離すと頬を緩めている相手にそう尋ね、自分はそういえば彼と連絡を取っていなかったことに気がつき電話をかけてみて)
「もっとしてぇけど…久しぶりだし、余計欲しくなりそうなんだよ…」(悪魔の兄は、兄の服を掴んだまま、顔を赤くしつつ言い。悪魔は、スクールに行くための荷物の確認したりしていると、相手から電話が鳴り、何かあったのかなと思いつつ電話に出て、「はい、アンジェロです」と言い)
「…そうなったら止めればいいだろ」
(兄は相手の言葉を適当に流すともう一度キスをして、そのまま襲い。一方、自分は彼が電話に出ると「!あ、あの…ネイだけど、その…」と魔力で皆が倒れてしまったことを話そうかと悩んでいて)
「…ウィル、もっとして…」(悪魔の兄は、兄に襲われ、気持ちよさそうに目を蕩けさせながら、もっとと強請り。悪魔は、相手の声を聞くと、「ネイ?よかったぁ…どう?体調戻ったのか?」と尋ねて)
「…だめだ、お前明日使いもんになんなくなるだろ」
(兄はもう少ししても良いかと思ったがあえて厳しくそう伝え、自分は何から伝えれば良いのか分からず「…え、えっと、体調は…まだ良くない」と呟き)
「役に立てねぇのも、しねぇのも…やだ」(悪魔の兄は、ダメと言われ、不満そうにして我儘を言い、甘えるように兄の首に腕を回し。悪魔は、「そっか…アイツは?一緒にいんの?」と尋ねて。一方、天使の兄は、一通り終わると、傷を治してから、「試しに俺の名前呼んでみろ」と言い)
「…我儘を言うな、どっちかにしろ」
(兄は相手の頬を抓りつつそう告げて、自分は「アンジェロは…俺のせいで、倒れちゃって」とぽつりと呟いて。一方、青年は目を開けると「…じる」と相手の名前を呼んでみて)
「…キスだけで我慢してやる」(悪魔の兄は、考えては、若干不服そうではあるものの、我慢すると言い、舌を出して待ち。悪魔は「!そうだったんだ、ごめん…でも、ネイは悪くないから」と励まそうとしていて。一方、天使の兄は、「よかった、今度こそ問題なさそうだな」と言い、青年について書かれた資料に、今回のことを記載しておき)
「…ん」
(兄は相手が舌を出すとそれに応えるようにキスをして、自分は「…違うよ、俺が全部悪いの」と涙目になり。一方、青年は相手の資料を覗くも何が書いてあるのか一切分からず、「俺、ちゃんと治ったの?」と尋ねてみて)
「ん…ふ、ぅ…」(悪魔の兄は、兄とのキスに気持ちよさそうにしていて、兄にしてもらえるのが嬉しいのか、無意識に尻尾を絡ませていて。悪魔は「…これは俺の予想なんだけど、多分ネイの親父が、昔になんか細工して、魔力が出るようにしてんだと思う。だから、悪いのはネイじゃないよ」と優しい口調で伝えてみて。一方、天使の兄は、「喋ってて違和感ねぇだろ?」と言い、資料を戻して)
「…そろそろ寝るぞ」
(兄は相手から口を離し、その髪を優しく撫でてはそう声をかけ横になり。一方、自分は納得いかなそうに眉を下げており、青年は「うん、ないけど…」と何度か声を出して確かめていて)
「ん…」(悪魔の兄は、目を蕩けさせ、少しぼんやりした頭のまま頷き、兄に抱きついて、擦り寄りつつ眠りについて。悪魔は、ただ励ます言葉を掛ける事しか出来ないことに、しゅんとして、「…俺、旦那なのに、役に立てなくてごめん」と謝り。一方、天使の兄は、青年の髪を乱雑に撫でては、「俺の部屋はわかんだろ、もし何かあったら来い」と伝えつつ、器具を片付けていて)
!あ、アンは立派な旦那さんだよ!
(自分は彼のせいではないと言おうとしたが思わずよく分からないことを口走ってしまい、青年は片付けをしている相手の背中に抱きつくと「…ありがと」と呟いて)
…心配かけてごめん(相手の言葉に、心配かけたと思い、申し訳なさそうに言い、「俺に出来ることはわかんねぇけど、元気出して」と伝えて。一方、天使の兄は、抱きつかれると驚いたが、「ルーカスのこと、頼んだからな。わかってると思うが、ネイの部屋に近付くなよ」と伝えて)
…俺は、アンと話せるだけですっごく幸せなんだ
(自分は電話越しの彼にぽつりとそう話しかけ、「だから、アンは…もし余裕があったら電話してほしいな」と微笑んで。一方、青年はなぜ元悪魔の自身が自分の部屋へ行ってはならないのか分からず首を傾げるも「?…わかった!」と部下のいる部屋へ戻って行き)
!…わかった、時間空いたら電話するね(悪魔は、相手の言葉に、嬉しそうにしながら頷き、「ネイ、頑張ってね!」と伝えて一方、部下は眠ったままではあるが、翼の色が根元だけではあるも、白に戻り始めていて)
うん、ありがと
(自分は彼に勇気づけられ、幸せそうに微笑んでは電話を切りベッドに横になって。一方、青年は部下が少しずつ戻りつつあることに気がつけば安心したように息をつき、隣に腰かけて)
…俺も頑張んないとな(悪魔は、相手との電話で、頑張ろうと気合を入れると、眠りについて。一方、天使の兄は、天使の様子を見に行くと、すっかり元に戻っており、枷を外してやり)
「…ルー、早く元気になってね」
(青年はそっと部下に寄り添うとそう声をかけ、額にキスをしては「俺、ルーといっぱいいちゃいちゃしたいもん」と呟いて)
「…れ、ん…ねい…」(部下は苦しそうにしながら、青年や相手の名前を呟き、青年がいるとわかっているかのように擦り寄っていて)
「…ルー、どうしたの?」
(青年は擦り寄ってくる部下の頭を撫でてやりながら首を傾げ、「大丈夫だよ、ルーの翼が元に戻ったらジルも拘束を取ってくれるから」と呟いて)
「手?いいけど…」
(青年はきょとんとしながらもそう呟くと、部下の手を握り「これで大丈夫?」と不安げに尋ねて)
「ん…」(部下は、青年に手を握ってもらえば、嬉しそうに微笑みながら頷いて、「俺の手、離さないでね」と伝えては眠りについて。天使の兄は自室に戻り、眠りについて)
「…うん、わかった」
(青年は嬉しそうにこくりと頷くと、もう片方の手で部下に抱きつき眠りについて。一方、自分も横になっているうちに瞼が落ちてくればそのまま眠りにつき)
「ん…」(翌朝、舞台は目を覚ますと、隣で眠る青年が見え、どこか安堵していて。天使の兄は、目を覚ませば、部屋を出ては、相手の元に行き、「起きてっか?」と声をかけつつ中に入り)
「…ん、るー…」
(青年は部下の手に擦り寄りながらも寝言を言っており、自分は「…まだねてる」と呟きながらも布団の中に潜り込み)
「ネイ、大丈夫なのかな…」(部下は、そばにいてくれる青年に安堵して、ふと相手の状況が心配になり。天使の兄は「大丈夫そうならいい、後で飯持ってきてやるからな」と言い、部屋を出て行き、今度は元悪魔の部屋に行き、様子を伺っていて)
「んー…」
(青年は自身に構えと言うように部下に抱きついており、元悪魔は昨晩暴れていた影響もあり気絶するように眠っていて)
「!なにもしてあげられなくてごめんね、レン」(部下は、頭を撫でることすら出来ないため、申し訳なさそうにしつつ言い。天使の兄は、元悪魔の様子を見て、回復させるように力を流して)
「…ルー、起きてたの?」
(青年はようやく目を覚ますとぼーっとした目で部下を見つめ、その翼が殆ど白に戻っていることに気がつけば相手に許可を取ることなく拘束を外し)
「うん、おはよ、レン」(部下は拘束を解いてもらえば、すぐに青年を抱きしめて、微笑みながら挨拶をして。天使の兄は、「…もう少し頑張れよ、ロイ」と呟いては、部屋を出て、青年の部屋に行き、中に入れば拘束の解かれた部下を見て、「なんで勝手な事してんだ、俺の言う事が聞けねぇのか?!」と青年を怒鳴りつけ)
「!…ご、ごめんなさい」
(青年は部下に抱きしめられ幸せそうに尻尾を立てていたものの、突然入ってきた相手に怒鳴られては訳も分からず手を離し、消えそうな声でそう謝って)
「二度も外して、どうなっても知らねぇからな」(天使の兄は、青年を睨みつけながら、どうなっても知らないと言い、部下は青年を抱きしめていたが、片目だけ赤くなり、青年に攻撃し始め)
「!…ぃ」
(青年は部下の攻撃を避けきれず怪我をしてはショックを受けてしまい、目に涙を溜めてはその勢いで部屋を出て家を飛び出して行ってしまい)
「…レンはお前のなんだ」(天使の兄は、部下の目が片目だけが変わっているのを見て、葛藤している状態だと思い、押さえつけては、そう伝えて、携帯を取りだしては、飛び出していった青年を保護しておいて欲しいと店主に連絡して。一方、悪魔の兄は、目を覚ますと、隣で寝ている兄を見て、こっそりベッドを抜け出せば、勝手に兄の部屋から持ってきた服を少しダボッとしているものの着ていて)
「いたい…」
(青年は思わず飛び出してしまったためどこに行くか決めておらず、ひとまずいつもの店に避難することにして。一方、兄は目を覚ますと相手が自身の服を着ていることに気が付き「…何してんだ」と声をかけ)
「ルーカス、自分が仕出かしたことはわかるか?」(天使の兄は、部下を念の為再び拘束しては、そう問いかけていて、部下は泣きそうになりつつ頷いていて。一方、悪魔の兄は「起きたのか、お前の服着てるんだよ。つっても、勝手に持ってきたやつだけどな」と言い)
「…にゃあ」
(青年はどうにか店に辿り着き店主に保護をされるも、完全に血が入れ替わっていない影響もありふらついており、苦しそうにソファーに横になっていて。一方、兄は「気に入ったなら持って行け、もう着ないやつだからな」と起き上がると相手の頭を撫でて)
「完全に魔力が抜けるまで大人しくしてろよ」(天使の兄は部下に言うと、部屋を出て行き、天使がご飯を作っていて、完成すれば相手の部屋に向かうも、その途中で天使の兄に会い、代わりに運んでもらい。一方、悪魔の兄は、兄に頭を撫でられ、尻尾を立てていて、「今日、あの資料の奴んとこ行くんだよな?」と確認するように尋ねて)
…にぃ兄?
(自分は扉が開く音で目を覚ますとそう呟き、青年は店主に治療をしてもらうもソファーの上で丸まっていて。一方、兄は「ああ、動けるな?」と念の為相手の調子を確認して)
「飯、持ってきたぞ」(天使の兄は、そう声をかけつつ、机に置いて、「アンジェロが作った。お前を傷つけるから戻るまでは近寄らないってよ」と言い。一方、悪魔の兄は、「余裕だっての」と言い)
「…ルーはどうなったの?」
(自分は相手が持ってきた料理を見つつ昨晩のことを思い出しては不安げにそう尋ね。一方、兄は「なら大丈夫だな、支度しろ」と部屋を出てはシャワーを浴びに行き)
「…まだ魔力が残ってるから、寝てる」(天使の兄は、相手に部下の状態を伝えて、「このあと、少し出てくるが、何か欲しいものはあるか?どんなもんでもいいぞ」と言い。一方、悪魔の兄は悪魔の兄の部屋に行き、服を着替えたりして支度をしていて)
「そっか…」
(自分は部下の様子を聞けば申し訳なさそうにそう呟き、「…えっと、チョコたべたい」と伝えて。一方、兄はシャワーを浴び支度を終えると使用人に軽い朝食を作らせて)
「わかった、買ってきてやる」(天使の兄は、頷くとそう伝えては、相手の髪を少し乱雑に撫でてから部屋を出て行き。一方、悪魔の兄は支度が終われば大人しく待っていて、悪魔は支度も済ませ、スクールに向かおうと、部屋を出て歩いていれば兄を見て驚き、「兄貴がここにいるってことは、もしかして、ネイのこと?」と尋ねて)
「…ああ、その通りだ」
(兄は彼と出会うと少し面倒そうにしつつそう答え、「今日からスクールか?」と尋ねて。一方、青年は「もう戻りたくない、ずっとここにいる」と泣いており、店主はそんな青年の頭を撫でては考え込んでおり)
「やっぱりそうなんだ…あ、うん、俺、兄貴たちのためにも頑張るね」(悪魔は、兄が来るということは、よっぽど大変な事態になっているんだとしゅんとしてしまい、スクールと聞かれると、頷き、頑張ると気合いを見せて、「じゃあ俺行ってくるね、ネイのこと、早く治してあげてね!」と伝えて。一方、天使の兄は、店主に電話をかけ、「保護頼んで悪かった、それで…レンの様子はどうなんだ?」と尋ねつつ、食品を買いに向かって)
「…ああ」
(兄は未だ自分の魔力について殆ど進展がないことを申し訳なく思っており、目を逸らしながら彼を見送り。一方、店主は電話に出ると沈黙の後「…悪いが、レンはお前のところに返せねぇ。レン自身がそれを望んでいる」と話し)
兄貴たちもネイのために頑張ってるんだし、俺もスクール頑張ろ!(兄と別れ、スクールへ向かいつつ気合いを入れ直し、スクールへ向かって。一方、天使の兄は、「…そうか。レンに悪かった、ルーカスの体調が戻り次第、話してやって欲しい、と伝えといてくれ。レンのこと、もうしばらく頼む」と言い)
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