匿名さん 2022-10-04 22:05:25 |
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「…嫌、でしょうか?」(世話係は顔を赤くしたまま、心配そうに元悪魔の様子を伺っていて。一方、悪魔は荷物を置くなり相手に抱きついて、「元気出せって。別にネイのせいじゃねぇし、スライダーもした後なんだしさ」と言い。部下は家に着くと、すぐにクローゼットから上着や自身が子供の頃から使っていた毛布やタオルケットを取れば、青年の家へと戻り)
「い、いえ、嫌ではありません…!」
(元悪魔は必死に首を横に振りそう伝えると、「…では、順番にやりませんか」と提案して。一方、自分は「…そうだけど」と言いつつも落ち込んだようにソファーに座り、青年は1人でいるとどうも退屈になってしまうようで大きな欠伸をして)
「!…ロイ様はそれでよろしいでしょうか?」(世話係はその提案に目を輝かせたが、元悪魔は嫌じゃないだろうかと思い、そう尋ねて。一方、悪魔は「じゃあ、何が引っかかってんだよ?」と尋ねて。部下は、家に着くと中に入り、「ただいまぁ、持ってきたよ!」と声を掛けつつ、持ってきた毛布やらを見せて)
「はい、私はシオン様と一緒なら何でも構いませんよ」
(元悪魔は世話係の手を取りつつそう伝え、自分自分は「…多分だけど、俺…」と何かを言いかけるもすぐに黙ってしまい。一方、青年は部下が戻ってくると嬉しそうに抱きついては「おかえり、ルー!」と微笑んで)
「で、では、それでお願いします」(世話係は恥ずかしそうにしつつ、微笑んで言い。一方、悪魔は「…言いたくない?」と尋ね。部下は、青年を抱き返しつつ、「レンがいい子にお留守番してくれたから、俺の服とか毛布、いっぱい持ってきたよ」と言い)
「…では、先にお願いしてもよろしいでしょうか?」
(元悪魔は世話係の了承を得るとベッドに寝転んでからそう尋ね、自分は「…うん」と彼から目を逸らし。一方、青年は「えへへ、やったあ」と嬉しそうに部下が持ってきた毛布や服を抱きしめて)
「か、かしこまりました…」(世話係は寝転ぶ元悪魔を見ては、つい生唾を飲み、緊張した様子で頷いて、元悪魔の上に覆い被さるように乗ってみたものの、「す、すごく緊張しちゃいます…」と言い。一方、悪魔は「…そっか。じゃあとりあえず、温泉入り行こうぜ」と言い、天使は相手にキスをしては、『元気なった?』と言い)
「…ふふ、私も緊張していますよ」
(元悪魔は覆い被さる世話係の頬を撫でながらそう伝え、自分は「…ちょっとだけ」と言いつつも立ち上がれば温泉に行く支度をし)
「!…頑張って、させていただきますね」(世話係は元悪魔の言葉を聞き、少し安心して、微笑みながら言い、不慣れな様子で襲い始めて。一方、悪魔が2人分用意していて、天使は少し考えていたが、なにか思いついたらしく、『俺、ちょっと行ってくる!』と言って、部屋を飛び出して行き。部下は、青年を撫でつつ、「レン、気に入った?」と尋ねて)
?…アンジェロ、どうしたんだろ
(自分は天使の彼が部屋を飛び出していくと不思議そうに首を傾げつつも彼にそう問いかけ、青年は「うん、すっごい気に入った!」と毛布や服を持ちつつ部下にも抱きついて)
…さすがにわかんねぇな(悪魔も天使の行動は理解出来ず、首を捻っていて、「どうする?待ってる?」と尋ねて、天使は部屋を飛び出して向かったのは、施設内にある売店で、そこのお菓子を何個か選んでいると、知らない女の人に声を掛けられ、びっくりしたがすぐに愛想笑いを浮かべ、『お姉さんごめんね、俺奥さんと兄ちゃん待たせてるからお姉さんと行けないんだ』と断りを入れていて。一方、部下は嬉しそうにしては、優しく髪を撫でてあげ、「喜んでもらえてよかった」と微笑みながら言い)
うーん…ちょっと外出てみようか
(自分は彼にも分からないと言われ少し心配になり、荷物を持っては部屋を出て。一方、青年は「これ、大事にするね」と目を細めるも、自身は部下に渡せるような私物を何も持っていなかったため「…俺、ルーに何渡したらいい?」と眉を下げて)
何もねぇといいけどな…(悪魔は、先程の相手のこともあり、心配していて、天使はそのまま会計して、両腕にお菓子を抱えて部屋に戻ろうとしたが、女性に捕まっては、無理やり近くの空き部屋に連れ込まれ、逃げようとしたが、その女性が悪魔だと分かれば怯えてしまい。一方、部下は、青年と過ごせるだけで幸せだったが、青年も何かをあげたいだろうと思えば、「じゃあ、レンが頑張って書いたお手紙が欲しいかな」と伝えて)
!…こ、こっち、嫌な感じがする
(自分は天使の彼を探していたところ、なんだか嫌な気配のする部屋を見つけては彼にそう報告し。一方、青年は「お手紙…?そんなのでいいの?」と驚いたように目を丸くさせ)
え、まじで?(悪魔も天使を探していたが見当たらず、困りかけたが、相手の言葉に分からないままにその部屋に近づいて、天使は女性に天使だからと攻撃されそうになっているも、恐怖から泣くことしか出来ずにいて。一方、部下は笑顔で頷いては、「だって、文字がわかんなかったレンが俺のために頑張って書いてくれるんだもん。どんな事でも出来ちゃいそうなくらい、嬉しいんだよ」と言い、そして青年の耳元に顔を近付けては、「あとね、さっき俺があげるって言っちゃったけど、俺もレンのファミリーネームも欲しいんだよ」と囁いて)
うん…
(自分はその部屋に天使の彼がいるという確証はなかったため避けようと思っていたが、中から泣き声が聞こえてきては「アン、開けて!」と彼に指示して。一方、青年は「俺の…?」と不思議そうに首を傾げては「俺、ファミリーネームないもん。フレッチャーは兄さんたちだけだし…俺はただのレンだよ」と伝え)
!ちょっと離れてろ(悪魔は、その部屋の中から僅かに泣き声が聞こえ、それが天使のものだとすぐにわかり、鍵が掛かっていたため、相手にそう言っては、扉を蹴破って、天使は倒される寸前の所で扉が開き、そちらを見れば悪魔だったため、安堵していて、女性は舌打ちしていて。一方、部下も同じように首を傾げては、「…俺は一度死んでたとしても、レンは元々フレッチャー家の子だから、レンもフレッチャーだと思うんだけどなぁ。それで、俺もフレッチャーになったら、2人とお揃いで嬉しかったのに」と言い)
アンジェロ!
(自分は扉の先の光景を見ては慌てて天使の彼の元へと駆け寄り、その身体を抱きしめて。一方、青年は「…でも、俺はルーと2人だけのファミリーネームがいい。兄さんと一緒になれるのも嬉しいけど、ルーとの特別感がほしいんだもん」と尻尾を下げて)
…ネイ、そいつ連れて部屋出てて(悪魔は、女性も同じ悪魔だと分かると、相手に耳打ちしては、武器を取り出して女性に攻撃して、天使は相手にしがみついて震えていて。一方、部下は少し考えては、「…わかった、じゃあフレッチャーになるの諦めるね」と言い、青年の尻尾を優しく撫でてあげて)
う、うん!
(自分は震えている天使の彼を支えながらも部屋を出ては自分たちの部屋へ戻り、「アンジェロ、大丈夫…?」とその顔を覗き込んで。一方、青年は尻尾を揺らしながらも「…そういえば、ルーのファミリーネームって何なの?」と尋ねてみて)
『ネイ…お菓子で、元気……でも、あの人…やられちゃう…』(天使は震える声で必死に、相手にお菓子をあげて元気になって欲しくて買いに行ったが、女性に無理矢理部屋に連れ込まれ倒されそうになったと相手に伝えようとするも、上手く伝えられずにいて。一方、部下は、少し目を逸らしては、「…ライアー」とだけ伝えて)
…よ、よくわかんないけど…とりあえず落ち着いて
(自分は天使の彼の言っていることが分からず、困惑しながらも抱きしめてやればそう伝え。一方、青年は「ルーカス・ライアーってこと?」と興味津々に部下の顔を覗き込んで)
『…っ』(天使は相手に抱きついて、自分が1人で動いたせいだと後悔しつつ、恐怖から震える体を落ち着けようとしていて、悪魔はなんとか眠らせる事ができ、安堵してはそのまま部屋を出て、「ネイ、こっちは終わった。そいつはどうだ?」と声を掛け。一方、部下は小さく頷いて、「うん、そうだよ。でも、あんまり好きじゃないんだよね、ライアーは嘘つきって意味だから」と寂しげに言い)
…だ、大丈夫だよ…もう怖いのはないから
(自分は天使の彼の背中を擦りつつそう声をかけ、彼が部屋に戻ってくると「アン…!えっと、ショックだったみたい」と説明をして。一方、青年は「そうなの?かっこいい感じなのになぁ」と不思議そうに首を傾げ、「じゃあ、ルーは自分のファミリーネームが嫌だったからフレッチャーになりたかったの?」と尋ね)
『俺の、せいで…』(天使は泣きそうな声で、自分のせいだと悔しそうに責めていて、悪魔はその様子を見て、天使の髪をぽんぽんと撫でてやり、「お前は何も悪くねぇよ」と伝えて。一方、部下は「…それもある、けど…2人とお揃いになりたかったのも本当だよ」と言い)
そうだよ、アンジェロのせいじゃないって!
(自分は天使の彼を慰めるようにそう伝えると、「…お菓子買ってきてくれようとしたんだろ?ありがとう」と微笑んで。一方、青年は部下の話を聞けば「…ルーが嫌だって言うんなら、フレッチャーにしてもいいよ?」と心配そうに部下を見つめ)
『俺、ネイに元気になって欲しくて…お菓子食べたらなるかなって思ったの…だから、みんなで食べようっていっぱい買ったの!』(天使は2人の言葉で少し落ち着くと、必死に相手に伝えて、悪魔は数種類のお菓子がそれぞれ3個ずつであることを見て、ふっと笑みを零せば、「じゃあ、温泉から出たら、みんなでお菓子パーティーだ!」と提案して。一方、部下は青年の言葉に驚いて、「でも、レン、俺のファミリーネームがいいって…特別感が欲しいって、言ってたのに…いいの?」と尋ねて)
…アンジェロ、温泉行ける?
(自分はあんな目に遭ってしまっては天使の彼は外に出たくないのではないかと思いそう尋ね、青年は「そりゃ特別感はほしいけど…でも、ルーが嫌なファミリーネームだって言うんなら、兄さんたちと一緒でもいいよ」と伝えてみて)
『…まだちょっと怖いけど、2人がいるなら行く』(天使は、先程の事がトラウマとなっている為、恐怖心はあるが、2人がいるなら大丈夫だと思い、そう言って、2人の手を取れば、『2人とも、俺のそばにいてね?』と言い。一方、部下はその言葉に嬉しそうにしては、抱きついて、「ありがとう、レンは本当に優しくていい子だね」と言い)
…うん、わかった。じゃあ行こっか
(自分は自身のことや天使の彼が心配ではあったが、そう微笑んでは天使の彼の手を握り返し。一方、青年は「ううん、ルーが嬉しくなる方が大事だもん!」と笑顔を見せては抱き締め返して)
2人とも、何があっても俺の傍から離れんなよ?(悪魔は微笑みながら、被害にあった2人に離れないように伝えては手を引くようにして部屋を出て、天使は嬉しそうに2人の手を握って歩いていて。3人で部屋を出て。一方、部下は「レンを好きになってよかったなぁ…」と微笑みながら呟いて)
わ、わかってる…
(自分は少し不安そうに返事をするも、どうも温泉に行く気になれず立ち止まり「…ごめん、2人で行ってきてもらえる?」と伝え。一方、青年は「えへへ、俺もルーのこと好きになって良かった!」と微笑んで)
『!…ネイが行かないなら、俺も行かない』(天使は相手の言葉に不安そうにしながら、自分もと言い出して、悪魔は「じゃあ、俺だけ行ってくるから、2人で待ってて」と伝えて天使の分を渡していて。一方、部下は、嬉しそうに青年の髪を撫でていて、「そういえば、レンってお兄さんの事、どう思ってるの?」と何気なく気になったことを尋ねてみて)
…アンジェロは行かなくていいの?
(自分は天使の彼が行かないと言い出せば申し訳なさそうに眉を下げて、青年は「お兄さん…って、兄さんの兄貴のこと?」と尋ねてみて)
『うん、だって、さっきのまだ怖いし、ネイ一人になっちゃうし…』(天使は相手の手をきゅっと握りつつ、不安そうに言い、悪魔は「じゃあまた後でな」と言い、手を離して温泉へと向かって。一方、部下は「うん、ネイのお兄さんのウィルさん。やっぱり兄なの?」と言い)
…じゃあ俺と、部屋のお風呂入る?
(自分はそこまで心配しなくていいのにと思ったが、天使の彼と手を繋ぎ歩きながらそう伝え。一方、青年は「…よくわかんない。血が繋がってるわけじゃないし」と素っ気なく返事をして)
『…うん』(天使は少し俯きつつ、うんと頷いて、悪魔は着くと、目を輝かせて、楽しそうにしていて。一方、部下は「…ネイ以外、好きじゃない?」と尋ねて)
…やっぱり1人で入る?
(自分は天使の彼の元気の無さに気がついては心配そうに尋ねてみて、青年は「…嫌いじゃなけど、好きでもない」と部下から目を逸らし)
『!だ、大丈夫だよ、一緒に入ろ?』(天使は、相手にこれ以上心配かけたらダメだと思い、慌てて顔を上げ、笑顔を浮かべながら言い、『お部屋のお風呂、どんな感じかなぁ』と明るく振る舞い。一方、部下は「もう、こういう時だけは素直じゃないんだから」と言い)
…あ、ちょっと狭いかもね
(自分は部屋に着くと風呂を確認してみるも、少し小さめな様子を見ては困ったようにそう呟き。一方、青年は「ほんとだもん、兄さん以外は好きじゃないの!」と頬を膨らませ)
『じゃあ、1人ずつ入る?』(天使は少し残念に思いつつ、2人で入るのはキツそうだと思い、そう提案して。一方、部下は、「先輩とか、ロイさんも好きじゃないの?」と尋ねつつ、青年の膨らんだ頬を弄り)
頑張れば2人でもいけそうだけど…
(自分はどうするべきなのか分からずそう呟き、「アンジェロはどっちがいい?」と尋ねてみて。一方、青年は「好きじゃないもん…」と若干涙目になりつつも呟いて)
『一緒に入りたいけど、ネイがゆっくりできないでしょ?』(天使は一緒に入っては、相手がゆっくりと入れないと思い、そう言って。一方、部下は「もう、泣かなくてもいいのに」と言いつつ、指で優しく涙を拭ってあげて)
えっ…お、俺もアンジェロと入りたい!
(自分は少し戸惑いながらもそう告げては、「ゆっくり入れなくてもいいもん、アンジェロと一緒がいい」と微笑んで。一方、青年は「だってぇ…」と部下に擦り寄り、「俺が好きなのはルーと兄さんだけでいいの…」と不満げに伝え)
『!…じゃあ、一緒に入ろ』(天使は嬉しそうに笑いながら言い、ふと思いついたように、『俺がネイの髪と身体、洗ってあげる!そしたら、ネイも元気なって、楽しいってなるでしょ?』と提案してみて。一方、部下は「ネイやウィルさんは兄として好き、先輩やロイさんは家族として好き…とかでみんな好きじゃだめなの?」と不思議そうに尋ねて)
え、いいの?
(自分は天使の彼の提案に嬉しそうに反応をしては、「じゃあお願いしよっかな」と微笑みながら風呂の支度をし。一方、青年は「だめ!兄さんの兄貴は大っ嫌いだし!」と慌てながらも伝え)
『うんっ、任せて!』(天使は嬉しそうに笑いながら言い、先程までと違い、ワクワクとしていて。一方、部下は強く言われると思わず、驚いてしまい、以前兄を好きだったこともあり、少ししゅんとして、「!…そっか」と言い)
…よし、じゃあお願いします!
(自分は支度を終えて浴室に入ると早速そう頼んでみて、青年は「…とにかく、ルーと兄さん以外は好きじゃないの!」と声を荒げては部下から貰ったものを抱きしめながら自室へ走って戻り)
『ネイを綺麗にするね!』(天使も服を脱ぎ、浴室の中に入ると、そこに置かれた椅子に相手を座らせつつ言い、早速相手の髪を洗い始めて。一方、部下は「…俺が好きなみんなを、好きになって欲しいのになぁ」と呟いて)
うーん…やっぱり狭いね
(自分は意図せずとも天使の彼と肌が密着してしまい、困ったように眉を下げつつもそう話して。一方、青年は部屋に戻るとベッドの上で丸まり「…なんで好きになんなきゃいけないの」と涙目になっていて)
『俺の体が触れるからって、その気になるなよ?』(天使は優しく洗いつつ、冗談で言い。一方、部下はため息をついて、少しお酒を飲もうと思い、冷蔵庫を開けると、ひとつ取り出して飲み始めて。世話係は、終われば「ど、どうでしたでしょうか…?」と不安そうに尋ねて)
!な、なってないし…
(自分は天使の彼の言葉で顔を真っ赤にさせてはそう呟き、青年は部下の毛布にくるまったまま目を瞑っていて。一方、元悪魔は終わった後も少しぼーっとしており「…あ、え、ええと…凄く良かったです」と顔を赤らめつつ世話係から目を逸らし)
『まぁ、こんな狭いとこじゃ、さすがにできないか』(天使は苦笑しつつ襲うのも難しいかもと思い、そう言って。部下は缶の半分ほどで酔い始めていて、「れんも、みんなすきってなったら、みんななかよくなるのになぁ…」と呟きながら飲んでいて。一方、世話係は安堵しては嬉しそうに笑い、元悪魔の隣に寝転んで、「すごく疲れちゃいましたね」と言い)
…ほ、ほら、次俺が洗ったげる!
(自分は顔を赤らめつつ交代をするとそう提案し、元悪魔は世話係が隣に寝転んでくればちらりとそちらを見つつ「ええ、とても…」と呟いて。一方、兄は帰路に着いていたものの突然目眩がしては近くの壁にもたれ掛かりながらも座り込んで)
『えっ、そ、そんな悪いし、いいよ!』(天使は相手に交代と言われると、首を横に振りつつ言い、少しでも相手を癒したいと思っていたため、自分もされては意味が無いと思っていて。世話係は、「またの機会に、私を頂いてください」と頬を緩ませながら言い。一方、天使の兄はコンビニで朝食を購入しようと歩いていれば、座り込む兄を見つけ、駆け寄れば、「おいウィル、大丈夫か?」と声を掛けて)
やだ、俺がやりたいの
(自分は天使の彼を椅子に座らせながらもそう伝えると「すぐ終わらせるから!」と身体を洗い始め。一方、元悪魔は「はい、ぜひ…」と言いながらもウトウトとしており、兄は「…なんだ、お前かよ。気にすんな…」と項垂れていて)
『…ネイ、上手だね』(天使は大人しく洗われていたが、気持ちよく感じ、そう言って。世話係は、「おやすみなさいませ、ロイ様」と言い、優しく手を握って、目を瞑って。一方、天使の兄は「んな状態のお前を放っておける訳ないだろ」と言い、兄を抱き上げて、そのままホテルの部屋に戻り)
えへへ、そう?
(自分は天使の彼に褒められると嬉しくなってしまい、照れながらもそう尋ね。一方、兄は「っ、おい、良いって…!」と暴れようとするもその力すらなく)
『うん、気持ちいいよ』(天使は嬉しそうにしながら言い。一方、天使の兄は部屋に着くと中に入り、ベッドに下ろして、「…こういう時くらい頼れ」と言い、兄の髪を軽く撫でて)
よかったぁ
(自分は更に嬉しそうにそう微笑むと天使の彼の身体をシャワーで流し、「温泉は明日の朝行こうね」と伝え。一方、兄は「…うるせぇ、触んな」と相手の手を除けてはそっぽを向き)
『うんっ、みんなでね!』(天使は相手の言葉に嬉しそうに笑いながら言い、楽しみだなと思い。一方、天使の兄は「で?何が原因でぶっ倒れてたんだ?酔いつぶれた、っつー事もなさそうだが」と言い。部下は、一缶飲み干す頃には完全に酔いが回り、フラフラとしつつ青年の部屋に行き、寝ているのもお構い無しに抱き上げて、「かわいくてかっこいいおれのれんくんだぁ」と言いつつ擦り寄っていて)
じゃあそろそろ上がろっか
(自分は天使の彼の手を引きつつ風呂から出ては頭を乾かしてやり、兄は「…魔力切れだろ」とそっぽを向き続け。一方、青年は部下に抱き上げられると驚き「!…る、ルー酔っ払ってるでしょ…!」と抵抗して)
『俺がしてあげたかったのに、俺の方がいっぱいしてもらってる…』(天使は相手に色々したかったのに、気付けばされる側になっていて。一方、天使の兄は「悪魔も魔力切れ起こすのか?」と言いつつ、兄を寝かせているベッドの隣のベッドに寝転び。部下は抵抗され、むっとしつつ青年を下ろしてあげて、「ぎゅーってしてたかったのにぃ」と不満げにして)
え、そうだったの?
(自分は意図せず天使の彼の仕事を奪ってしまったと思い眉を下げ、兄は相手になら話してもいいかと思えば「俺は敢えて魔力を減らしてるんだ、親父の力が入っているからな。…まあ、完全に無くなった頃には俺は上級の資格を剥奪されるだろうが」と話し。一方、青年は「でも、急にぎゅってされたらびっくりするじゃん!」と言い返し)
『俺がネイを洗ってあげたりね、乾かしてあげたら、ネイ嬉しいでしょ?だから、元気なるかなって…』(天使は少ししょぼんとしつつ、考えていたことを話して。一方、天使の兄はその話に驚いて、「お前らの親父の力が、お前の暴走となんか関係してんのか?」と尋ねて。部下は少し考えては、「じゃあ、ぎゅーってして?」と言いつつ、青年に両腕を広げて)
あー…そっか、そんな事考えてくれてたんだね
(自分は天使の彼の話を聞けば納得したようにそう頷き、「じゃあ、俺の髪乾かしてもらえる?」とドライヤーを手渡し。一方、兄は「恐らくな、だから俺は魔力を抜いてるんだ。もしかしたらネイも…」と心配そうに呟き、青年は「もー…」と呟きながらも部下にしっかりと抱きついて)
『!うんっ、任せて!』(天使はドライヤーを受け取ると、嬉しそうに頷いては相手と場所を交代して、早速やり始めて。一方、天使の兄は、「…ネイは既に魔力がなくなってると思うぞ」と心配そうな兄に、相手を天使にした時の様子からそう言ってみて。部下は嬉しそうに青年を抱きしめて、「れん、だいすきだよぉ」と言い、何度か軽いキスをして)
「…ああ、ネイの中にはないだろうな。だが、あの親父の血が流れてる…身体が無理やりにでも魔力を生成しようとしているんじゃないかと思ってな」
(兄は相手の方をちらりと見ながらもそう話し、「…もしネイに会ったら、何か異変がないか聞いといてくれ」と伝え。一方、青年は「にゃうぅ…」と困ったように部下からのキスを受け止めていて)
「…わかった、気をつけておく」(天使の兄は、そんな事になれば相手の身体は壊れてしまうのではと思いつつ、頷いて。一方、部下は青年を抱きしめたままベッドに寝転んで、「るーね、おにいさんも、せんぱいも、みんなすきなの。だからね、れんにも、すきになってほしーの」と言い)
「…じゃあ、俺は帰るからな」
(兄は無理やりベッドから身体を起こしながらそう呟き、青年は部下に押し倒されると「そんな事言ってもさぁ…」と困ったように伝え)
「…ぶっ倒れたこと、ネイに伝えんぞ」(天使の兄はまた道中で倒れられると面倒だと思い、脅すように言い、「魔力減らすなとは言わねぇ。ただ、歩けるくらいになるまでは休んでろ」と言い。一方、部下は青年を抱きしめたまま、「みんなでなかよくするの、やなの?」と尋ねて)
「…お前、俺を脅す気か?」
(兄は苛立ったように相手を睨んではそう尋ね、「こんな魔力はいらねぇんだよ」と呟き。一方、青年は「嫌っていうか…嫌われたくないから、仲良くしない」と目を逸らし)
「…そういう事なら仕方ねぇな」(天使の兄は起き上がりつつそう言っては、問答無用で兄を担ぎ、「どうしても帰るっつーなら、送ってやるよ」と言い。一方、部下は少しうとうとしつつ、「しぇんぱいたちは、らいじょーうらよ…みんな、れんがらいしゅきらから…」と回らない呂律で伝えてみて)
「っ、おい、担ぐな!」
(兄は相手に担がれてはまたしても抵抗し、「もう1人で歩けるっつーの、降ろせ!」と相手の耳元で叫び。一方、青年は「…大丈夫じゃないもん」と部下にぎゅっと抱きつきながらも俯いて)
「っ、うるせぇな、耳元で叫ぶなよ」(天使の兄は、眉を寄せ、苛立ちつつ言い、そのまま窓から飛び、「また倒れたら大変だろーがよ」と言いつつ兄の家を探していて。一方、部下は「ぜったい、きらわにゃいよ…」と言い、眠ってしまい)
「…そこでいい、降ろせ」
(兄は大人しく運んでもらっていたが、家の場所は教えたくないようで近くの道に降ろすよう指示し。一方、青年は猫の姿になって部下の腕の中から抜け出すと「…なんで皆のこと好きになんなきゃいけないんだろ」と呟きながら部下に布団を掛けてやり)
「無理には聞かねぇが、教えてくれてもよかっただろ」(天使の兄は、もし兄に何かがあっても対応出来るだろうと思うため、家を知っておきたかったと思ったが、知られたくないのだろうと思うため、そう言いながら近くの道に降り、兄を下ろしてやり。一方、部下は気持ちよさそうな表情で寝ていて、「みんなを、しんじてみて…」と寝言を呟いていて)
「…ありがとな、じゃあ」
(兄は相手に降ろしてもらうとさっさと家へ帰ってしまい、青年は部下の寝言を聞くと少し黙った後部下の隣で眠りについて)
「…義理とはいえ、兄弟になんだから、ちょっとくらい頼れよな」(天使の兄は、兄の様子にため息をつきながら兄の背を見送り、ホテルへと戻って。一方、天使は『出来たよ!じゃあ行こ、ネイ』と声を掛けて、相手の手を引きながら脱衣場を出て。悪魔は温泉から上がると、気持ちよかったなと考えつつ部屋へ向かっていたが、瓶のジュースが売られた自販機があり、それを3人分購入して)
「…義理とはいえ、兄弟になんだから、ちょっとくらい頼れよな」(天使の兄は、兄の様子にため息をつきながら兄の背を見送り、ホテルへと戻って。一方、天使は『出来たよ!じゃあ行こ、ネイ』と声を掛けて、相手の手を引きながら脱衣場を出て。悪魔は温泉から上がると、気持ちよかったなと考えつつ部屋へ向かっていたが、瓶のジュースが売られた自販機があり、それを3人分購入して)
うん、行こっか
(自分は天使の彼の満足そうな様子を見ては嬉しそうに微笑んで、テーブルの方へ向かうと「じゃあ、アンが戻るまでにお菓子の準備しちゃう?」と首を傾げ)
『えへへ、うん!』(天使は相手が元気になった事が嬉しく、笑顔を見せながら頷いて言うと、お菓子を並べ始めて。悪魔は、せっかくならとアイスも購入しては、ご機嫌な様子で部屋へ向かって)
…アン、まだかなぁ
(自分はお菓子を並べ終わるとソファーに腰掛けながらそう呟き、「明日こそは温泉行こうね」と天使の彼に抱きついて)
『うん、絶対行こうね!』(天使はワクワクとした様子で頷いて返していて、悪魔は部屋に入り、「お待たせー!部屋戻る途中で見つけたから、ジュースとアイス、買ってきたよ」と伝えて)
あ、おかえり!
(自分は彼が部屋に戻ってくると急いでそちらへ向かい、その手にあるアイスとジュースを見てはぱあっと表情を明るくさせながら「やったあ、ありがと!」と礼を言い)
2人とも、調子戻ったんだな(天使も嬉しそうにしていて、その様子を見て、ふっと笑いながら悪魔が言い、ジュースを机に置いては、「アイス、今食う?」と尋ね、今はいらないなら部屋に備え付けられた冷蔵庫に入れておこうと思い)
うん、アンジェロのおかげだよ
(自分は嬉しそうに天使の彼に抱きつきつつそう伝え、「俺は今食べよっかなぁ」と彼が買ってきたアイスを見て)
アイスはバニラとキャラメル、マスカットにしたけど、どれがいい?(悪魔がアイスを並べつつ言い、天使のおかげと聞き、天使を褒めて、天使は褒められ嬉しそうにしつつ、ジュースを1つ手に取り、飲んでいて)
んー…じゃあキャラメルにしようかな
(自分は全て美味しそうだと悩んだものの、キャラメルのアイスを指さしながらもそう伝え「今日はアイス食べてばっかだね」と眉を下げつつ微笑んで)
たまにはいいじゃん(悪魔も確かにと思ったが、せっかくの旅行なのだからと言いつつ、相手にキャラメルのアイスとスプーンを渡して、天使にどっちにするか聞くと、マスカットを選んだ為、それを渡しては、自分はバニラアイスを食べ始めて)
…帰ったらいっぱい運動しないと
(自分は彼の言葉に納得するも流石に食べ過ぎだと感じており、しゅんとしたようにそう呟いてはアイスを食べ始め)
『そのままでもいいのに』(天使はアイスを食べつつ、不思議そうにそう言えば、悪魔に「じゃあお前だけ何もせずに太ればいい!」と揶揄うように言うと、それは嫌らしく、『お、俺もする!』と言い)
アン、そんな言い方しなくていいだろ
(自分はアイスを頬張りながらも彼に軽く注意をして、食べ終えれば「ジュースは明日にして寝よっかなぁ」と呟きつつ天使の彼に寄りかかり)
えっ、わりぃ…(悪魔は冗談のつもりだった為、注意されればしゅんとして謝り、天使も『気にしてないから、元気出して!』と言い、食べ終われば寄り掛かる相手を抱き締めて、『ベッド行く?』と尋ねて)
うん、行こ
(自分はしゅんとしている彼の頭を撫でた後、そのまま天使の彼にベッドまで運んでもらおうと思えばしっかりと抱きしめ返し)
『んしょ…じゃあ、運ぶね』(天使は大丈夫だろうかと少し不安に思いつつ、相手を抱き上げてみれば、なんとか抱き上げることが出来、相手にそう伝えてはベッドに連れていき。悪魔はアイスを食べ終えると、ジュースを冷蔵庫に入れたり、お菓子を片付けていて)
…俺、重い?
(自分はいつも彼に軽々と持ち上げられているため、少し重そうに見える天使の彼の様子から不安げにそう尋ね)
『ち、違うよ!俺がアイツより力無いだけだから!』(天使は慌てて悪魔より力が弱いだけであり、相手のせいではないと必死に伝えて、悪魔は片付けが終われば2人のいるベッドに行き、天使に後ろから抱きついて、「こいつも俺だけど、元々俺の過去の状態の姿だからな。力とかはある程度劣るぞ」と伝え)
…そう?
(自分はある程度力が劣るとはいえ、自分が重いことに変わりはないのではないかと考えては、落ち込んだように自分の体を見つめていて)
…ん、変わんねぇじゃん、俺の知ってる重さだな(相手の様子を見ては、悪魔が少し抱き上げてみては、そう言って下ろしてあげて。天使はもっとちゃんと力をつけないとと思い)
…それって、元々重いってことじゃないの?
(自分は信じられないと言うようにじとっと彼の顔を見つつそう尋ね、自身の腹回りの肉をつまむと「痩せないと…」と呟いて)
重くねぇって(悪魔は相手の目をじっと見つめながら、重くないと言い、天使は『ネイ、最近ずっと痩せないととか、そんなんばっか言ってるね』と不思議そうに言い)
!…だ、だって…
(自分は天使の彼の言葉を聞けば気まずそうに目を逸らし、「…皆ダイエットとかしてるのに、俺は食べてばっかだもん」と呟いて)
『ネイが気にするほど、太ってないと思うけどなぁ』(天使は不思議そうにしながら、相手が思うほどでは無いと言い、悪魔は「俺もアイツと同意見だけど、ネイがしたいなら協力するよ」と言い、相手の手を握り)
…そう?
(自分は2人が言うならと気持ちが揺らぎ始め、「…じゃあ、俺が太ったなって思ったら絶対教えて!」と約束をして)
でもまぁ、ダイエットとか関係なく、体力つけるのもいいと思うし、体力作りはしてみる?(自分たちは相手の言葉に頷いて約束し、今まで殆ど運動などはしていない相手にとっては特にして損は無いと思い、そう提案してみて)
うーん…じゃあ、ちょっとだけやってみる
(自分はいつも彼らに頼りきりということもあり、そろそろ体力をつけた方がいいのかと考えては首を傾げつつもそう伝えてみて)
ん、じゃあ帰ったらみんなで頑張ろうな(相手がすると言うと、悪魔が微笑みつつ、みんなでやろうと言い、頬にキスをして、天使がふと思いついたように、『ネイが頑張ったら、なにかご褒美あげるっていうのはどうかな?』と提案してみて)
ご褒美?何くれるの?
(自分は彼にキスをされ嬉しそうに目を細めていたものの、天使の彼の言葉を聞けば不思議そうにそちらをじっと見つめつつそう尋ね)
『まだ決めてないけど、ネイの為のご褒美だし、ネイが好きだなぁって事とかはどう?』(天使はせっかく相手が頑張るのだからとご褒美を提案したが、内容までは決めておらず、相手に決めていいと伝えて)
俺が好きなこと…
(自分は特にご褒美でもらうような好きなことはなかったため困ったようにそう呟くと、「…あ、じゃあアンたちにスイーツ作ってほしいかも」と提案し)
じゃあ、ネイが頑張ったら、そん時食べたいやつを俺たちが作るって感じでいいな(自分たちにスイーツを作って欲しいと言われ、嬉しそうにしつつそう言って、天使は『ネイに喜んでもらえるように頑張って作るね!』と嬉しそうに笑いながら言い)
やったぁ、楽しみ!
(自分は2人が了承をしてくれると嬉しそうに微笑みながらそう伝えるも、「でも、アンたちはご褒美いらないの?」と首を傾げ)
俺は別に、ネイに提案したの俺だし(悪魔は少し考えてから、必要ないと言い、天使は『俺はネイと運動できるのだけでも嬉しいから』と笑顔を浮かべながら言い)
え、でも…俺だけご褒美もらうのはなんか悪いよ
(自分は申し訳なさそうに首を横に振りつつそう言うと、「俺に出来ることなら何でもするから、なんか言って!」と伝え)
ネイは美味そうに食ってくれるし、それがご褒美になるけどなぁ(悪魔は、相手にご褒美としてお菓子を作ると約束したこともあり、相手はいつも美味しそうに食べてくれるため、その食べる姿を見るだけでもご褒美になると言い、天使は何か無いだろうかと考えていて)
うーん…じゃあ、その時にアンたちがしてほしいことしてあげる!
(自分は2人の思いつかない様子を見ては、すぐには出てこないものなのだろうと考えそう伝え「2人はそれでいい?」と微笑んで)
ネイがしたいならいいけど…(悪魔は別にいいのになと思いつつ、したいならいいかと思い、天使は『うん、俺もそれでいいよ!』と頷いて)
うん、じゃあそれで決まり!
(自分は嬉しそうに2人に抱きついてはそう告げて、「じゃあ、今日はもう寝る?」とそのまま尋ねてみて)
だな、今日は遊びまくって疲れたし(悪魔はベッドに寝転びつつ言い、天使は小さく欠伸をして、『明日、早く起きて温泉行こうね』と言い、相手を挟むようにして寝転んで)
おやすみ(相手を抱きしめつつ、自分たちもおやすみと返しては眠りについて。そして、朝になり、世話係はいつもの様に朝早くに起きると、元悪魔を起こさないようにと慎重に部屋を出て、キッチンに行き、朝食を作り始め)
「喜んで下さるでしょうか…」(世話係は朝食を作り終えると、机に並べては、そう呟いて、元悪魔の部屋に行き、「おはようございます、ロイ様。朝食の用意は出来ましたが、お身体の方は大丈夫ですか?」と声を掛けつつ、近くへと行き)
「…?」
(元悪魔は寝ぼけた目で世話係の方を見るも誰だか認識出来ていないようで、不思議そうにその顔をペタペタと触り始め)
「っ、ろ、ロイ様…?」(世話係は元悪魔に顔を触られると、少し恥ずかしそうにしていて、どうしようと困ったが、意を決したように、元悪魔にキスをしてみて)
「!…し、シオン様…」
(元悪魔は世話係にキスをされ目を覚ますと困惑しつつもそう呟き、「え、ええと…おはようございます?」と挨拶をしてみて)
「お、おはようございます…」(世話係は恥ずかしそうに顔を赤くしつつ、挨拶を返し、「あ、あの、朝食を…」と言い。一方、天使の兄は、朝になればチェックアウトをしては、そのまま天界へ帰ることにして)
「…えと、ありがとうございます」
(元悪魔は少し気まずそうに世話係から目を逸らしつつそう礼を言い、起き上がるとリビングへと向かい。一方、青年は目を覚ますと部下が起きる前にキッチンへ向かい水を用意して)
「あ、あの…お身体は、大丈夫…ですか?」(世話係もリビングへ向かいつつ、身体について尋ねて。一方、部下は目を覚ますと、青年の部屋にいるのがわかり、起き上がったものの、頭痛がして、再び寝転んでぼんやりと天井を眺めていて)
「身体…ええ、大丈夫ですよ」
(元悪魔は少し痛みはするが世話係に心配をかけまいとそう微笑んで、青年は水を持って部屋に戻ると部下が起きていることに気が付き、「ルー、おはよ。お水あげる」とコップを手渡し)
「そ、その、先程は…申し訳ありませんでした」(世話係は大丈夫と聞けば安堵して、先程キスをしたことを謝り。一方、部下は青年を見て、ゆっくりと起き上がり、水を受け取って、「おはよ、お水持ってきてくれてありがとう」と言い、ゆっくり飲み進め)
「い、いえ!お気になさらず…!」
(元悪魔は世話係に謝られると慌てて首を横に振りつつそう伝え、「私を起こそうとしてくださったんですよね」と微笑んで。一方、青年は「もー、昨日ルー凄い酔っ払ってたんだよ!」と拗ねたように伝えてみて)
「そうなのですが、勝手にしたのはよくなかったかなと、反省してます」(世話係は、突然してしまったことを反省しており、 それを伝えて、リビングに着くと元悪魔を席に座らせ、「どうでしょうか?」と尋ね。一方、部下は申し訳なさから目を逸らし、「酔った俺が迷惑かけたみたいで、ごめん…」と謝り)
「…わ、凄く美味しそうです!」
(元悪魔はリビングに着くと目を輝かせながらテーブルの上の料理を眺め、「早速頂いてもよろしいですか?」と尋ね。一方、青年は「ほんとだよ!」と頬を膨らませながらも立ち上がれば「朝ごはんどうする?食べれる?」と聞き)
「!はい、ぜひお召し上がりください」(世話係は元悪魔の反応に嬉しそうにしながら、食べてと言い、世話係も座れば、どうだろうかと様子を伺っていて。一方、部下は少しくらいならと甘く見ていた自身を反省しつつ、「あ、うん、軽めのお願いしてもいい?」と言い、水を飲み干すと立ち上がるも少しふらついてしまっていて)
「…ん、おいしい…!」
(元悪魔は朝食を口にしては頬に手を添えながらもそう呟き、「流石です、シオン様!」と目を細め。一方、青年は「…ルーはここで待ってて、なんか作ってくるから」とベッドに横になるよう促すとキッチンへ向かい)
「ロイ様に喜んでもらえて凄く嬉しいです」(世話係は美味しいと言ってもらえただけでも幸せに感じていたが、さすがと褒められ、嬉しさから頬が緩んでしまい、ご機嫌な様子で自身も食べ進め。一方、部下は青年に横になるように言われ、大人しくベッドに寝転んでは、「レンに迷惑掛けちゃったし、いっぱい甘やかしてあげよう」と呟いて)
「…あ、シオン様。お口にジャムがついていますよ」
(元悪魔は嬉しそうに食べ進めていたものの、ふと世話係の口元にジャムがついてしまっていることに気がつけばそう伝えてみて。一方、青年は味噌汁とおにぎりを作ると部下の元へ戻り「はい、ごはんだよ」と渡して)
「え、どこですか?お恥ずかしい…」(世話係はご機嫌な様子で食べていたが、ついてると言われ、恥ずかしそうにしつつ少し手で触れてみるもわからず、「申し訳ないのですが、取っていただいてもよろしいでしょうか?」と頼んで。一方、部下はゆっくり起き上がり、ベッドに座ると受け取り、「ありがとう、じゃあいただきます」と言うと食べ始めて)
「はい、かしこまりました」
(元悪魔はこくりと頷き世話係の口元についていたジャムを取ってやり、青年は「お酒飲むなとは言わないけど、ちゃんと自分で管理してよね」と叱りながらも自身の朝食を食べて)
「ありがとうございます」(世話係は恥ずかしそうに笑いつつ、お礼を言い。一方、部下は青年に叱られ、自分が悪いことはわかっているため、素直に受け入れていて、「…よっぽどレンに迷惑かけちゃったんだね、ほんとごめんね?」としゅんとしつつ謝り)
「…シオン様、今日はお帰りになられますよね?」
(元悪魔は世話係の可愛らしさに思わず微笑んでしまうも、ふと思い出したようにそう尋ねて。一方、青年は「…そんな気にしなくていいよ、それより俺の料理の感想!」と頬を膨らませ)
「…お仕事がありますので」(世話係は少し寂しさを感じつつ、頷いて。一方、部下は青年の言葉に少し安堵しては、「すっごく美味しいよ!おにぎりとお味噌汁、作ってくれてありがとう」と笑顔で伝えて)
「そうですよね…」
(元悪魔は世話係の返事を聞けば悲しそうにそう呟き、「では、早めに支度をしなければなりませんね」と食べ終わった食器を片付け始め。一方、青年はその言葉に満足げにしては「うん、知ってる」と尻尾を立てて)
「…あの、ロイ様…えっと…また、私とデートをしてくださいませんか?」(世話係は寂しさから、デートの約束をと思い声をかけたが、恥ずかしさから顔を赤くしながらモジモジとしつつ言い。一方、部下は食べ終われば、ご馳走様と言い、「俺のせいで迷惑掛けちゃったし、レンの我儘なんでも聞くよ」と言い)
「!ぜ、ぜひ…!」
(元悪魔は世話係の誘いを受けては嬉しそうに返事をし、「また今度お休みの日を教えてください」と微笑んで。一方、青年は少し考えた後「…じゃあ、映画館行ってみたい」と伝え)
「はい、またご連絡致します」(世話係は嬉しそうに笑いながら言い、天使の兄は家に着くと中に入り、世話係がいることから、リビングに行かない方がいいだろうと思い、すぐに自室に行き。一方、部下は「いいよ、じゃあ準備しよっか。今日はいっぱい我儘言っていいからね」と言い)
「…あの、お時間になるまでもう少し部屋でゆっくりしませんか?」
(元悪魔は天使の兄が帰ってきたことには気づいておらず、少しでも長く世話係といたいと考えてはそう提案をし。一方、青年は「でも…ルー、頭痛いのは治った?」と心配そうに部下の顔を覗き込み)
「はい、構いませんよ」(世話係は元悪魔の提案に嬉しそうにしつつ頷いて。一方、部下は「レンがお水持ってきてくれたり、ご飯作ってくれたから、もう大丈夫!」と笑顔を見せながら言い、大丈夫と示すように食器を持ちつつ、立ち上がってみせ)
「では部屋に戻りましょうか」
(元悪魔は食べ終わった皿を片しながらそう微笑んでは世話係の手を取り、青年は「…あんまり無理しないで」と眉を下げながらも部下に擦り寄って)
「!は、はい…」(世話係は、少し照れながら元悪魔の手を取り、元悪魔の部屋に向かって。一方、部下は微笑みながら頷くと、「わかってるよ、しんどくなったらレンに言うから、あんまり心配しないで」と言い)
「それならいいけど…」
(青年はどこか納得がいかなそうな様子でそう呟き、部下の手を取っては「じゃあ、早く行こ」と告げ。一方、自分は目を覚ますも身体の不調に気がついては2人に気づかれる前にと浴室に駆け込んで)
「じゃあ、出掛ける準備しよっか」(部下は、微笑みつつ言うと、青年と共に食器を片付け、準備を始めて。一方、天使は目を覚まして、寝惚けつつ相手を抱き締めようとしたが、いないことに気づき、不思議そうにしていて)
「なんの映画にしよっかなぁ」
(青年は食器を片付けつつ鼻歌を歌えばそんな事を呟き、自分は浴室の隅に縮こまりながらも天使の兄に相談すべきかと携帯を開き)
「レンはどんな映画が観たい?」(部下はご機嫌な様子の青年を見ては微笑みつつ、どんな映画が観たいか尋ねて。一方、天使は若干寝ぼけつつ、『ねい、どこぉ…?』と探していて)
「んー…面白いのがいいなぁ。後はアクション系のやつとか!」
(青年は少し考えた後そう伝えると、「ルーは何がいい?」と首を傾げ。一方、自分はそろそろ隠しきれなくなってきたと感じては天使の兄に体調が悪いとメッセージを送り)
「俺もアクション系とか…あ、あと、恋愛系とかかな」(部下は青年が好きそうだなと思い、自分の好きなジャンルを言い。天使の兄はそのメッセージを見ては、小さく舌打ちをして、『体調悪いなら寝ときゃいいだろ』と返信して)
「たしかに、ルーって恋愛系好きそうだよね」
(青年は納得したように頷きながらそう呟くと、「じゃあどの映画がいいんだろ…」と困ったように眉を下げ。一方、自分は相手の返信を見ては焦りながらも『そういうのじゃなくて、魔力が湧き出てくる感じなの!』と送り)
「2人で楽しめるのがいいし、アクション系とか?」(部下はもし観るならどれがいいかと考えては、共通して好きなジャンルだったアクションはどうかと言い。一方、天使の兄は、「さっき帰ってきたってのに」と呟き、『行ってやるから大人しくしとけ』とだけ返信しては、ほぼ手ぶらに近い状態で家を出て、すぐに人間界へ向かって)
「うん、そうしよ!」
(青年は部下が見たいのなら恋愛系でもいいかと思っていたが、その提案に目を輝かせてはそう伝え。一方、自分は相手からのメッセージを確認すると安心したように蹲ったまま泣いてしまい)
「いいのあるといいな」(部下は2人が楽しめそうな映画があるといいなと言いつつ、家を出る支度をしていて。一方、天使は相手を見つけては、『あ、ネイさんいた。…泣いてるの?』と心配そうに声をかけて)
「…あ、俺も準備する!」
(青年は慌てて部屋に戻ると服を選び始め、自分は天使の彼が浴室に入ってくると「!き、来ちゃダメ!」と距離を取り)
「今日もデートだね」(服も着替え終わり、支度が終われば、楽しそうにそう声をかけて。一方、天使は少しビクッとして、『なにか、あったの…?』と尋ね、天使の兄は人間界に着くと、自分たちのいるホテルに行き)
「ルーとのデートは楽しいから毎日しててもいいの!」
(青年は服を着替えながらも嬉しそうに話すと、「見て、ルーが昨日くれた服着てみたの」と自慢をし。一方、自分は「…具合、悪いから…あっち行ってて」と天使の彼から目を逸らし)
「俺も楽しいよ、レンとのデート」(部下は、青年の言葉に嬉しそうに笑いながら言い、そして青年の着替えた服を見ては、「レンにすっごく似合ってる!かっこいいね」と素直に褒めて。一方、天使の兄は部屋に着くと「おいアンジェロ、さっさと開けろ」と言いつつ、扉を叩き、少し前に目を覚ました悪魔が扉を開け、天使の兄を中に入れて)
「えへへ、そう?」
(青年は部下の話を聞けば嬉しそうに尻尾を立たせ、「ルーの匂いがして幸せ」と目を細めて。一方、自分は天使の兄が部屋に入ってきたことに気がつくとヨロヨロと浴室を出て)
「じゃあ、そろそろ行こっか」(部下は青年の言葉に嬉しくなりつつ、鞄を持てば、行こうと言い、手を繋いで。一方、天使の兄は、中に入るなり出てきた相手を抱き上げ、「こいつは連れて帰る。お前らもさっさと帰れ」と冷たく言い放ち、そのまま急いで天界へ戻り。取り残された自分たちは驚きのあまりぽかんとしてしまい)
「うん、行こ!」
(青年は部下にぴったりとくっつきながらも歩き始め、自分は苦しそうに肩を上下しながら呼吸をしては「にぃ兄、ごめん…」と謝って)
「映画館で何か食べる?ポップコーンとか、チュロスとか、色々あるよ」(部下は映画館へ向かいながら、そう尋ねてみて。一方、天使の兄は「お前は大人しくしてろ」とだけ言い、家に着くと、天使の兄の部屋に行き、相手を寝かせ、携帯を取り出して、兄に『お前が言ってた通り、ネイの身体が魔力の生成を始めたらしい』とメッセージを送って、準備を始めて)
「んーと…キャラメルのポップコーン!」
(青年は少し悩んだ後、思いついたようにそう伝え「後、しょっぱいのも欲しいなぁ」と呟いて。一方、自分は相手の言葉で安心すれば目を閉じそのまま眠ってしまい)
「じゃあ、2種類ついてるのにしよ。そしたら、一度にふたつの味が楽しめるし!」(部下は青年の言葉にくすっと笑っては、ハーフ&ハーフを提案して。一方、天使の兄は、注射器を取ると、眠っている相手に「針刺すからな」と声を掛けてから少量の血を採り、元悪魔の携帯に『部屋に来い』とだけメッセージを入れて)
「え、そんなのあるの!」
(青年は部下の提案に目を輝かせながらそう尋ね、「じゃあそれがいい!あとコーラ!」とはしゃいでおり。一方、元悪魔は部屋で世話係と話していたものの、相手からのメッセージに気がつけば「すみません、少し席を外します」と急いで相手の部屋に入り)
「ふふ、わかった」(部下は楽しそうな青年を微笑ましげに見ていて、頷き、映画館に着くと、どの映画にしようかと悩み。一方、天使の兄は部屋に来た元悪魔を見ては、「ロイ、呼びつけて悪かったな。こいつのくそ親父の血を、俺の血で書き換えれねぇか、調べといてくれねぇか。やり方は画面に表示される通りにしてくれるだけでいい」と頼んで)
「あ、あれがいい!」
(青年は映画のポスターをじっと見ながら考えていたが、1つのポスターを指させばそう伝え。一方、元悪魔は了承をするものの何があったのかと気になり「あの…ネイ様に何かあったのでしょうか」と心配そうに尋ね)
「じゃあ、それにしよっか」(部下は青年が指したものを見て、少し惹かれたというのもあり、頷いては早速券を購入して。一方、天使の兄は「…魔力を生み出そうとしてんだよ、ネイの身体の中で」と伝え、部屋を出ては父の書斎の隠し部屋に行き)
「…あ、ポテトもあるよ!」
(青年は部下がチケットを購入している間フードメニューを見ていたが、ふとポテトフライがあることに気がつけばそう教え。一方、元悪魔は自分一人を残して部屋を出ていく訳にもいかずその場で作業を始め)
「俺はチュロスにしようかなっておもってるんだけど、レンはポテト食べる?」(部下は2人分のチケットを購入すると、青年の元に行き、そう尋ねて。一方、天使の兄は、隠し部屋に入ると、それなりに整っている備品に少し嫌気を覚えつつ、「ここを使う日が来るとはな」と呟いて、可能だった時の場合に備え、器具の準備をしていて)
「うん、ポテトがいい」
(青年は部下の問いかけにそう頷き、元悪魔はどうにか血の分析を終えると、魔力を放出している自分に近づき「なるほど、これは…」と眉を下げ)
「わかった、じゃあそれも頼むね」(部下はそう言っては、ポップコーンや飲み物などを注文して。一方、天使の兄は、そのまま部屋を出ると自室に行き、「分析は終わったか?」と元悪魔に声をかけ)
「映画、映画!」
(青年はレジから食べ物を受け取ると嬉しそうに口ずさんでおり、元悪魔は相手が戻ってくると「は、はい…血を書き換えることは可能なのですが、成功する確率は僅か5%です」と申し訳なさそうに報告して)
「じゃあレン、あそこにいるお兄さんにこのチケット渡してくれる?」(部下は見るからにご機嫌な青年を微笑ましく思いつつ、ジュースとポップコーンの乗ったトレーを持っては、青年の生い立ちから、映画館に来た事がないかもと思い、チケットをシアターの入場口にいる店員に渡すように言い。一方、天使の兄はその結果を聞けば、小さく舌打ちをして、「…お前はつくづくあの親父に縛られた、可哀想な悪魔だよな」と眠っている相手に対して呟き)
「うん、わかった!」
(青年は部下から受け取ったチケットを大切そうに握っては入場口へ向かいそれを見せ、元悪魔は「…確率を上げる方法はあります。ですが、それはすべきではないかと…」と相手から目を逸らし)
「ちゃんと出来たね」(部下は青年を後ろから見守っていれば、番号を伝えられて通しされ、褒めるように言いつつそのシアターへ向かい。一方、天使の兄は少し悩むと、どうするかはともかく、聞いてみようと思い、「聞くだけ聞いてやる、言ってみろ」と言い)
「うん、俺えらい!」
(青年は自分で自分を褒めつつも笑顔を見せてはシアターに入り、席に着くと「ね、早く食べよ」と目を輝かせ。一方、元悪魔は「…わ、私と同じ手順を踏むということです。大きな記憶障害は伴いますが、血を書き換えられる確率は大幅に上がります」と言いづらそうに伝え)
「うん、食べよう」(部下も席に座ると、そう言って、早速チュロスを食べては、目を輝かせていて。一方、天使の兄は元悪魔のことを聞くと、考えつつ、「それは俺に死者蘇生させろってことか?」と確認するように尋ねて)
「わ、ポテトもおいしい!」
(青年は部下がチュロスを食べたのを見れば自身もポテトを食べ始め、嬉しそうにそう呟き。一方、元悪魔は言葉を濁していたものの「そう、です…」とどこか申し訳なさそうに俯いて)
「レンも一口食べる?」(部下は始まるまで時間があったため、楽しそうにしつつ食べ進めていて、青年に食べるか尋ねてみて。一方、天使の兄は大きめのため息をついて、「少し考えさせろ。こいつの様子から、まだ猶予ありそうだしな」と言い)
「え、食べていいの!」
(青年は部下の言葉に嬉しそうに反応すると、口を開け目を瞑りながら部下が食べさせてくれるのを待ち。一方、元悪魔は「…それと、ネイ様の魔力には他者を催眠状態にする効果があるようです。ジュリアス様のような上級天使や私のような元悪魔には効果はないと思いますが…」と念の為に伝えて)
「レンも食べたいかなって」(部下は微笑みながら言い、相手に食べさせてあげて、どうかと尋ねてみて。一方、天使の兄は催眠と聞くと、何個か憶測が浮かび、「…だとすると、対象になんのは、悪魔全般と下級天使か?」と尋ねて)
「…ん、おいしいね」
(青年は幸せそうに頬を緩ませながらそう伝え、「こっちのポテト食べる?」と部下の口元にポテトを差し出し。一方、元悪魔は「そうですね…後は人間、でしょうか」と言いつつ2人の方へ近づき)
「ありがとう…ん、美味しい」(部下は嬉しそうにポテトを食べ、美味しいと言っていると、暗くなり始め、「始まるみたいだね」と言い、スクリーンを見て。一方、天使の兄は、どうしたものかと考えていると、無意識に相手の喉元に手を掛けようとしてしまい、途中で気付くと慌てて相手から離れて)
「!うん、わかった」
(青年は周りの雰囲気から始まると喋ってはいけないのだろうと察し、椅子に座り直しつつもそう伝え。一方、元悪魔は相手の行動に気がつくと、きっと動揺しているのだろうと考え「…別の部屋に移動しましょうか。この部屋にはカメラを置いておきますから、ネイ様に何かあれば私が向かいます」と伝え)
「レンはいい子だから大丈夫だと思うけど、おっきい声を出すのと、足をバタバタさせて前の椅子を蹴るのはダメだよ」(部下はスクリーンにはアナウンスはあるものの、念の為自身でも伝えておこうと思い、小声で伝えては、残りのチュロスを食べつつスクリーンを見ていて。一方、天使の兄は「そうしてくれ」とだけ言うと、部屋を出て行き、相手のいる部屋から離れた部屋に入れば、出るかもわからなかったが、兄に電話をかけてみていて)
「はぁい」
(青年は部下の言うことをこくりと頷きながら聞けば映画に集中し始め、元悪魔は相手が出て行くと自分の頭を撫でてから部屋を出て。一方、兄は気を失ったように寝ていたものの、相手からの電話に気がつけば「…何の用だ」と機嫌悪そうに尋ね)
「さっきメッセージは送ったが、進めてるうちに深刻な事になったから電話させてもらった」(天使の兄は、不機嫌そうな兄の声を聞くと少し冷静になりつつ、そう言っては、相手の魔力が生成され始めている事や、今わかっていることを伝えて、「…どうするか決めかねてる」と言い)
「…つまり、お前はネイを殺そうとしているのか?」
(兄は上手く動かない頭で相手の説明を聞いていたものの、突如冷たくそう問いかけると「お前がネイに手をかければ俺もお前の弟に同じことをする」と伝え。)
「殺そうとしてんなら悩まずに済んだのにな」(天使の兄はベッドに寝転がると、相手を殺したいと本当に思っていればここまで悩まずに済んだと言い、「万が一手を掛けたら、俺を最初にしてくれ。弟たちをどうするかはお前の好きにするといい」と頼んでおき)
「…とりあえず、俺の方でも対策を考えておく」
(兄は相手の言葉を聞けば少し冷静になり、大きなため息をつくとそう伝え。一方、元悪魔は相手のいる部屋に入ると電話中だということに気が付き、邪魔にならないよう端に座って)
「ああ、頼んだぞ」(天使の兄は、兄の言葉に言うと、電話を終えて、少息をつくと起き上がり、隅に座る元悪魔を見て、「悪ぃな、待たせちまって。なんかあったのか?」と話しかけて)
「…え、ええと…ジュリアス様が心配でして」
(元悪魔は相手に声をかけられるとどこか怯えながらもそう話し、「ネイ様は今は落ち着いていらっしゃるようです。魔力の放出も一時的とは思いますが止まっています」と伝え)
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