預言者 2022-09-30 14:09:19 |
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【 誰かの手記 】
+手記① / 神は幾度も創られる
お前たちは創られた存在だ。この混沌の世界に産み落とされた偶像だ。壊れてゆくこの世界に、まやかしの救いを与える象徴だ。しっかりと務めを果たせ。それは、【黒塗りされている】。
蘇芳は十五回目?
梔子は十七回目……?
千草は三十回目…?
瑠璃は三回目……?
竜胆は二十五回目?
朽葉は…何回目だったか?
消える度に忘れ去られ、また新たな神が生まれる。
【黒塗りされている】。
最初の頃は苦労した。
神になった傍から消えてゆく。こんな力などいらないと喚いては、神である己を隠してゆく。あの頃は神であることを否定されると、【黒塗りされている】のが難しかった。
けれど今は大分上手くなった。たとえ神であることを否定しようと、保たせることが出来る。
卯の花という存在を【黒塗りされている】のが大きかっただろう。卯の花はいずれ、【黒塗りされている】存在になる。いや、なってもらわなくては困る。
+手記② / 預言者
消える。この世界の『今』から。
過去に逃げよう。幸い己には力がある。
そうして、何度だって改変しよう。何度だって世界を作り替えよう。どうせ気づかれないのなら、言葉に託してしまえばいいんだ。
【この先は破り取られている】
(/本編でも少しだけ登場した手記について、断片を記しておきます)
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