通りすがりさん 2022-09-29 11:16:31 |
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(ゲダツ)
「“ありすげーむ”…宿命的な骨肉の争い――否、ある種の(篩掛け)かお前達の父…創作者(ローゼン)は目的は何であれ自分の娘達に随分手厳しい様だな。―文字通りの生存権ならぬ存在権を掛けた戦いか…」
ミステリアスな笑みから打って変わり真剣な表情でとつとつと話す彼女(雪華綺晶)の(アリスゲーム)なるモノの内容を腕を組み(例の如くやはり組めていない)聞く蜘蛛頭の巨漢(ゲダツ)だが、いつぞの空島はスカイピアの四神官の一角を担っていた頃にアッパーヤード(神の島)にて己が仕えていた(神)が戯れで島内の侵入者やシャンディアのゲリラに仕掛けた(サバイバル)を彷彿とさせる状況――
アレは無差別級の(生き残れば勝利)とも言える大乱戦前提のモノだったが、この(アリスゲーム)は目的と(方法)がきっちり決まっている。
というより、他の姉妹人形を喰らう様に勝ち残って往けば―何れ“完璧かつ至高の少女”―『アリス』という存在になれると言う話を聞いて、まるで用途や在り形は異なれど“蟲毒”めいているなと内心蜘蛛頭の元武闘派神官は思う。
「――命のやり取り、闘争はかつてのおれにとっては日常茶飯事であった。7体全てが出揃えば――始まる。か…面白い。」
無自覚に白目を剥きながら獰猛さを滲ませた不敵な笑みを浮かべる蜘蛛頭の元神官・現番頭。
良くも悪くも、久しく戦いそのものとは無縁な身であったが…元は血で血を洗う様な戦いを延々と繰り返してきた身だけに血が沸く様な感触が身体を巡る。
「その(戦い」からは(契約)する以上逃れられんというのは察した――無論、おれは構わんぞ。キラキショウ…だが実際の所、お前は己の姉妹たちと争う覚悟はあるのか?」
>69 雪華綺晶
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