通りすがりさん 2022-09-29 11:16:31 |
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>イデア
【翠星石】
「そう、ですか…うう、あの子がいないと寂しいですぅ……」
人形が自分しかいないと聞き、しゅん、と落ち込む様子を見せる翠星石。いつも自分の妹が同じ時に目覚めていたが、どうやら今回は、自分1人で目覚めてしまったことに、心細さを感じたのだ。
しばらくは、どこかオドオドとした様子でイデアを見ていたが、やがて、覚悟を決めたのか、ずい、と彼に詰めより、顔を覗き込んだ。
「……ま、まぁ、暗い感じはするですけど、害はなさそうですし……お前をマスターと認めて契約してやらんこともないです。ありがたく思うといいですぅ!」
なんて、若干失礼なことを述べつつも、不安を跳ね除けるための強がり故か、いきなり細かい説明をせずに、契約してやると、彼に攻めよったのだった。
>51
>パチュリー
【蒼星石】
「……わかりました。レンピカ!」
自分の力を教えて欲しい、と言われれば、蒼星石は、自身の人工精霊に呼びかける。すると、人工精霊は眩い光を放ち、庭の手入れに使うようなハサミが現れた。
「……僕の能力は、他者の夢に入り、精神に干渉することです。この庭師の鋏を使って、人の心に育つ「心の樹」の余計な枝や雑草を刈り取って、成長の手助けをします」
自分が持つ鋏を撫でながら、自身の能力について簡単に説明をする蒼星石。しかし、不意にその表情を曇らせた。
「……けれど、僕の力だけでは不十分なんです。翠星石…ぼくの双子の姉の如雨露があれば、心の樹は育つのですが…」
>52
>ウィリアムアフトン
【雛苺】
…ネジが回された時。頭に大きな桃色のリボンを付けた、金髪で内巻きの縦ロールのドール、雛苺は、ピクリ、と肩を跳ねらせたと思えば、ゆっくりと体を動かし、ぱちっ、と大きな水色の目を見開かせた。
「……うゆ~、ようやく目が覚めたの!」
目を覚ました雛苺は、無邪気な様子で声を上げると、キョロキョロと辺りを見回す。その後、自分の身体を持っている彼と目があい、しばらくキョトンとした様子で見つめたあと、にっこり笑いながら声をかけた。
「はじめましてなの!ローゼンメイデン第6ドール、雛苺っていうの!あなたが、ヒナのネジを巻いてくれたの?」
>55
>マキマ
【水銀燈】
「………」
眠りについていたドール、水銀燈は、自分の人工精霊、メイメイが選んだ候補者によって、その意識を覚醒させた。
身体を僅かに震えさせたかと思えば、ゆっくりと、目を開く。真っ赤に染まった瞳で、自分のネジを巻いた人物を凝視すれば、眉間に皺を寄せ、口を開いた。
「あなたが私のネジを巻いた人間?人の身体にベタベタ触ってくれちゃって、美しくないわァ……」
明らかに不機嫌そうに、開口一番、相手への不満を口にする水銀燈。しかし、品定めをするように相手を見つめれば、にぃ、と口角をつりあがらせる。
「……でも、その容姿とオーラは、嫌いじゃないわね」
ふふ、と楽しそうにそう口にしながら、水銀燈は彼女の反応を待った。
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