天っ才とエビフライ（〆)

…自分の胸に聞いたらどうよ。

（両頬を挟まれているせいで顔は動かせないが目線だけを逸らし、そう答えてやって)

分かんねぇから聞いてんだろ？
お前が発明してる間は寝てただけだし(ずっと考えてるものの思い当たらず、自分にとっては寝ていただけな為、わからないと言い、「いいから機嫌直せ」と言い)

……

（つん、と澄ました表情で相手の言葉を聞いていたが拍子抜けしたらしく溜息だけを漏らして)

あ？なんでため息つくんだよ(相手がため息をつくと、怪訝な表情で睨みながら言い)

…別に～。

（相手の睨みにも怯まず、そう言ってみせれば「顔離して。」と思い出したように)

…わかったよ(きっとこのまま問い詰めても平行線だろうと思い、諦めて相手の顔から手を離して)

…どーも。

（自分でも何故こんなに意地を張っているのか分からないが、とにかく理由を言うのだけはなんとなく嫌で嫌で仕方なかった。顔を離してくれたのをいいことにふい、とまた顔を背けて)

理由はなんでもいいけど、機嫌は直せよな(理由については諦め、とりあえず機嫌を直して欲しくて、椅子に座りながら言い)

はいはい。


（顔は背けたままだったが、声だけは少々ばつの悪そうなものに変わってそう返事をして)

（返信が遅れて申し訳ありません。)

…(相手は何かしらの作業をするのだろうと思い、上の階のカフェにいる事にし、階段を昇って行くと、缶コーヒーを手に取ると、店の椅子に座って飲み)

(/大丈夫ですよ、お気になさらず！)

……あ～……

（机には向かったものの、やはり何もする気が起きないらしく腕で瞳を覆ってだらしなく背凭れへ体を預ける。相手に非が無いのは自分でも分かっているが、どうにも八つ当たりのような感情が渦巻いていて)

…戦兎(コーヒー飲み終わると、缶を捨てた後、相手用に缶コーヒーを1つ取ると地下室へ戻り、相手の名前を呼ぶと、缶コーヒー投げて渡して)

…何？

（不貞腐れたような表情のまま振り返り、投げられた缶コーヒーを受け取ると「…どーも」とだけ言葉を返して)

…まだ機嫌悪いのかよ
キスでもすりゃ、直んのか？(相手の表情を見て、軽くため息をつくとどうしたものかと考え、相手に以前何度もされたのを思い出し、言ってみて)

…馬鹿じゃないの。

（心底そう思っているような声を漏らし、相手の方へ向けた顔をきゅ、と顰める。「…ま、好きにすれば」と手を広げてみて)

はあ？なんだよ、馬鹿じゃねぇよ(相手の言動にむっとして、馬鹿じゃないと言い、相手が手を広げると抱きついて)

あっそ。

（顔を見せないように相手の肩へ顔を埋め、しなだれかかるように腕を回す。「…自分で言ったんだからな」と視線を向けて)

えっ…お、おう(相手に言われて顔を赤くしながら、覚悟を決めたように、目をきゅっと閉じて)

…なんでお前が照れてんのよ。

（自分で言っておきながら何故か顔を赤くする相手に肩を竦め、その馬鹿らしさに今まで燻っていた感情が一気に消えていくのを感じる。目を閉じている相手の唇めがけて貪るようなキスを)

仕方ねぇだろ、いざやるってなったら、緊張すんだよ(相手の言葉に言いつつも、顔を赤くしたままキスを受け、「戦兎はいっつも余裕そうでムカつく」と言うと、自分からもキスをして)