仮面の裏を召し上がれ 〆

大丈夫だ。丁寧に案内してくれたよ。
(ドアが開いて見えた相手の満面の笑みに少し驚いてしまったが、構成員はもっと衝撃だろうと考えていて。中に招き入れる時に横目で見れば目を丸くしていて少し同情して。ソファーに座ると美味しそうなケーキとコーヒーがあり、微笑むと大丈夫だと伝えて鞄を相手に差し出して)
はい、鞄。全部戻したけどちゃんと入ってるか一応中身確認してもらっていいか？

そう…てっきりボスの恋人って知ってるから品定めするかと思ってたけどそれならよかった
（自分がアジトの中で笑顔なんて出さないのでもし相手を警戒していたり嫌がらせや疑いの目をかけてたら笑顔を見せればいいかと考えてやっていたが必要はなかったか、と心の中で苦笑して。カバンを差し出されると頷き、自分も相手に渡して）
ありがとう、私のだ…中もそんなに入れてなかったし全部ある。シアも、確認してね

あぁ、やっぱりバレてるのか。名前出したにしてもスムーズだったからな。
(アジトの中を歩いた時の視線に納得すると、確かに以前相手をアジトに送ったときに抱きしめられたなと思い出してそれで知れ渡っているのかと考えていて。鞄を受け取ると自分も中身を確認し無くなっているものがないと分かると大丈夫だと伝えて)
ん、そうだな。……よし、大丈夫だ。問題ないぞ。

噂話って感じでも広がってるからね。まぁ、恋人いるって知られてる方が組織内では楽だからいいんだけど
（相手に抱きついた時は少し相手のボスにムカついてやった事だが、構成員や幹部に恋愛感情をそんなに持たせずに済むため今では良かったと少し思っていて。相手の大丈夫という返答に微笑むとそのままケーキを食べ始めて）
なら良かった、部下のおすすめのケーキらしいから食べてみて

まぁ余計な感情持たれることは無いよな。俺もあっちで何か言われたらちゃんと言っておくか。
(恋人がいると分かれば好意を持たれることは少なくなるだろうと納得すると自分も伝えておく方が良いだろうと考えて。自分からわざわざ言うことは無いが、聞かれたら答える形でいいだろうと心の中で決めるとフォークを手に取って。部下が買ってきたのだと聞くと、夕方食べたものとは違う飾り付けや種類をよく観察していただきます、と言うと相手と同じように食べ始めて)
そうなのか。なら早速いただきます。

そういうこと、もししつこかったら私から言ってあげるよ
（自分は組織の外に出たら素っ気なくすればいいし組織内ではこの間の一件で知られているため大丈夫だろうと思い、もし相手にしつこい奴が来たら自分が牽制しに行くと言って。自分もフォークを持つと早速食べると美味しさに納得するように頷いて）
美味しい、また違った美味しさだ

ボス自ら釘さしてくれるのか。俺が嫉妬されそうだ。
(自分に声をかけに来る人はあまりいないが居た時には相手が牽制してくれるとは勿体ない気もして。だが恐らく嬉しくてにやけてしまいそうだと考えると、相手が来ることでそれだけ愛されているのだとわかって嫉妬されそうだとからかって。時折コーヒーを飲みつつ味わうとあっという間に食べ進めてしまいそうで気をつけて)
そうだな。さっき食べたのより甘いけどコーヒーとも合うし、これ買ってきてくれた人は選び方が上手いよ。

ふふ、イチャイチャして見せつけたら嫉妬されないんじゃない？
（牽制して嫉妬する人が居るなら態とイチャイチャしていれば諦めるだろうかと思ってそう呟き、くすくすと笑って。相手もケーキを気に入ってくれたようでホッとし。今日頼んだ部下に手土産などを選ばせることにしようと考えて）
きっと贈り物のセンスがいいのかも…参考にするよ。にしても本当に美味しいね

ははっ、確かにそうかも。その時は見せつけるか。
(相手の言葉に軽く笑うと確かに、と頷いて。相手とイチャイチャでき、牽制もできるなら喜んでやろうと思っていて。あっという間に食べてしまうとコーヒーを飲んで一息ついて。甘いものが食べたい時に良さそうだとお店の名前を聞いてもらえるようお願いして)
あぁ、あっという間に食べ終わったよ。個人的にも買いたいから後で店の名前聞いといてくれないか？

ふふ、まぁそうならないと思うけどね
（見せつけることに相手が賛同すると嬉しそうにして。相手はかっこいいため牽制が必要になるかもしれないがそれが無いことを心の中で願っていて。店の名前を聞いておいてほしいと言われると箱に付いていた名刺があったため相手に渡して）
あ、じゃあこれどうぞ。お店の電話も道も書いてるしいいかもしれない

そうだなぁ。嫉妬されることも絡まれることもそうないだろうし、いつも通りにしておけば問題ないだろ。
(いつも通りにしておけば相手の愛おしい姿やイチャイチャする姿を見せなくて済むだろうと頷いて。因縁をつけられることもほぼ無いだろうし、問題ないなと思って。名刺を受け取ると店の名前や場所を確認して。予想より少し大きな道案内にふむ、と考えてから呟いてみて)
ありがとう。結構近いんだな、店自体も大きそうだし…チェーン店か？

そうだね、それにいちゃつく時のシアは見られたくないし
（相手の言葉に頷きながら、自分以外には知ってほしくないとも思うため、そんな風に見せつけることがないほうが嬉しいと思っていて。相手が確認している間に食べ終わるとチェーン店かと尋ねられて少し気になり部下を呼び出し、部屋に入れず廊下で聞いてみて。チェーン店ではあるがまだそこまで有名所ではないと聞き、それを相手に伝えて）
何店舗か出してるけど、小規模だってさ

ははっ、イチャついてる時は人に見せられないくらい抜けた顔してるのか？俺は。
(相手といる時の自分は見せたくないと言われると自分の顔は緩みすぎているのかとからかって。相手の独占欲を感じているため少しニヤけているだろう口元を手で隠しながら述べていて。相手から聞けたことを覚えると貰った名刺を胸ポケットから出した名刺入れに入れてから元の場所に戻してカップに残っているコーヒーを飲み干すとそろそろ帰ると告げて)
ふぅん、そうなのか。それなら他のところにもあるか少し探してみるかな。…ご馳走様、そしたらそろそろ帰るな。

抜けた顔っていうよりは、かっこいいからかな
（自分の発言が独占欲があっての発言だとは気付かず、相手の言葉に首を横に振ってそう答えてから、相手が口元を隠しているのを見てじっとその様子を見て。相手が帰ると言うと、名残惜しいが頷き、帰りに買った相手にお弁当を作ってもらうためのタッパーを買ったのを思い出して見せてみて）
もう帰るのか…そうだ、これ買ったんだけどここ大きさでいい？

かっこいい、か。はは、面と向かって言われると恥ずかしいな。
(自分をじっと見る相手の視線に気づき、かっこいいから見せたくないのだと聞ければ照れてように少し頬を染めて。相手が見せたタッパーに視線を向けて少し考えてから大丈夫だと頷くと、タッパーを受け取って鞄の中にしまって。落とさないよう蓋を閉じると寂しそうな雰囲気を醸し出している相手に微笑みながら尋ねて)
充分だ。明日試しに入れてみるから多かったり少なかったりしたら教えてくれよ。……寂しいか？

面と向かっていうのも恥ずかしいよ
（相手が照れている様子を見て、つられたように少し赤くなりながら言う方も照れてしまうと言って。タッパーの大きさはあまり詳しく無かったが大丈夫と言われると安心し、量についても頷いて。寂しいのかと言われると、言ったところで相手を引き留めるわけにはいかないだろうと思って少し笑みをこぼして）
わかった、その時は言うね。…まぁ少し寂しいけど、帰るんだし見送るよ

自分から言ったのに…まぁでも嬉しいよ。
(相手が先にかっこいいと言ったのに、言って方も照れるとはと笑うが実際言われると嬉しい気持ちも湧くためはにかむように笑い。相手の仕事の邪魔になるのではも思い帰ると言ったのだがまだ居てもいいのなら、と鞄を床に置かせてもらい。その代わりと言うように相手の隣に行きたいと告げて)
カールの仕事の邪魔になるかなって思ったんだが
、大丈夫ならもう少しいようかな。…隣に行って手を繋いでもいいか？

言ったけど、恥ずかしいんだよ
（はにかむように笑う相手をじっと見ながら、つられて笑いながら恥ずかしいと言って。鞄を置き、自分の隣に座った相手に少し驚きながらも、仕事は今日中じゃなくてもいいものだからと思い頷いて手を差し出して）
いいよ、繋ぎたいし…

カールは恥ずかしがり屋だもんな。すぐ顔が赤くなるから分かりやすい。
(こちらをじっと見つめてくるため、自分も相手をじっと見つめ返して。自分につられて笑う相手が愛おしく思えてついついからかって。差し出された手に自分の手を重ねると指を絡めて恋人繋ぎにし、ありがとうと伝えて。相手の肩に寄りかかるように頭を寄せるとご機嫌な様子でいて)
はは、良かった。ありがとう。

照れさせるシアが悪い…わかりやすいのかな
（じっと見つめ返されると少し赤くなって目を逸らして。相手がからかってくると自分はそんなに分かりやすいのかと首を傾げながらも、確かに表情が変わりやすいからそうなのかもと思って。指を絡め、恋人繋ぎをして相手が肩に寄りかかってくると空いている手で相手の頭を撫でて）
どういたしまして、甘えたなの？