仮面の裏を召し上がれ 〆

すっかり季節が変わったな。夜も少し暖かくなってきた…森林浴じゃ動物も見えるかもな。
(相手を先導するように歩き始めると少し暖かくなってきた空気を取り込むように深呼吸をして。相手と出会ってからあまり長い時間がたったようには思えないが、季節は変わるものだとしみじみ思いつつ、森には動物が現れるのかもと述べて)

季節が流れるのは早いね。動物かぁ…見てみたいな
（相手が歩くと着いて行き、少し辺りを見てから季節の流れが早く感じると呟いて。前なら季節なんて気にしないが相手といると少し気にするようになった変化に少し笑みを浮かべつつ、動物が出るかもと言われると嬉しそうに目を輝かせて）

熊は出ないだろうけどリスとか、うさぎ見れたら良いな。
(目を輝かせる相手にくす、と笑うとどんな動物がいるだろうかと考えてみて。大きい森では無いし、熊や鹿などは居ないだろうが小さい動物はいるのだろうと伝えて)

熊よりは小動物の方がいいね
（小さい動物の方が可愛らしいし危険ではないと思いそう言って。森に行ったことは記憶の中ではないため、きっと空気が新鮮なのだろうなと想像して）

はは、そうだな。危険も少ないだろうし…見てて癒されそうだ。
(相手の言葉に頷くとその方がいいと呟いて。まぁいざとなればどうとでも対処はできるが危険は少ない方がいいものだと思っていて。少しあるけば分かれ道になり、自分の行く先を指さして)
あ、じゃあ今日はここで…またな。

可愛い方が休みの日は癒されると思うよ
（休みの日くらいは危険な目に遭わせたくないなと思ってそういうと、もう別れ道なのかと少し残念に思いながら相手とは逆方向に足を向けてから相手に手を振って）
送ってくれてありがとう、またね

いいや、短くて悪いな。…おやすみ。
(あっという間の別れで申し訳ないと思いつつ、眉尻を下げて謝罪をするとおやすみ、と伝えて指さした方へ歩き出して。いつもより軽いカバンに少し違和感を覚えつつ、いつも帰るボスの元へと足を進めて)

さて…仕事か
（アジトに着くと、持っていたカバンやコートをソファーに置いてから先にお風呂に入ってから、部下の報告書をチェックして。ただ、チェックのミスがありそれを修正するためにペンを…と思い、考え事をしながらカバンを探るがペンがなく首を傾げて）

……はい、じゃあその方向で。
(アジトに帰り、冷蔵庫にあるものでボスの夕食を作ると部屋に持っていき。同時に書類や予定について調整する話をしてから自室に戻ると鞄を整理して。ふと底に見慣れないペンを見つけると手に取り、部屋の明かりで照らしながら誰のだ…？と呟いて)

…しまった
（考えていた事を一度置いてから鞄を見直すと自分の鞄ではないため相手のものだと思い少し焦りながらスマホで電話かメールで迷ったが『電話しても大丈夫？』とすぎ電話はせずにメールで尋ねてみて）

もしもし、どうした？
(よくよく鞄を見てみれば自分のでは無い気がしてまた首を傾げていれば、スマホがメールを受信した音がして画面を見て。何かあったのだろうかと不思議に思いながら「大丈夫だ」と返すと少ししてから相手に電話をかけて)

実は、私が間違えてシアの鞄を持ってそのまま帰っちゃったみたいで…ごめんね、鞄の中に何か今必要なものとかあったら今すぐそっちに行くけど…
（相手から電話が来ると少し慌てたように自分が間違えてしまったと言ってから謝ると、まだあまり鞄の中は見ていないが必要なものや鍵などが入ってたらいけないと思い提案して）

いや、俺の方は大丈夫だ。急ぐものは無いが…むしろお前の方がまずいだろう。
(相手からの電話の内容を聞き、納得すると自分は大丈夫だと伝えて。だが自分はまだしも相手はいちファミリーのボスで、大事な書類やデータも入っているだろうから自分が届けに行くと伝えて。出していた鞄の中身を入れ直しコートを着て足早に部屋を出ると近くにいた部下に少し外出することを伝えると、電話口の相手にも部下に話を伝えておいて欲しいとお願いして)
今から届けに行くから話通しておいてくれるか？

ありがとう、話しておくよ
（書類やデータはおそらく入れていないと思うがうっかり入れているかもしれないしいつも使うペンもあるので言葉に甘えることにし、夜だから部下があまりいないのもあり全員にそう通達すると自分が迎えようと思いながら少し思いついて）
そういえば持ってくるのは嬉しいけど…仕事は大丈夫？もし余裕があるならお礼をしたいんだけど

助かる、ありがとう。…はは、お礼なんていいのに……時間も仕事も余裕があるから問題ないぞ。
(うっかりアポもなしに行ってしまえばややこしくなると思うし、手間取らせるのも面倒で話をつけといてくれるなら助かる、と安堵の声を零して。お礼、と言われそんなつもりではなかったがどんなものか少し期待をしつつ問題ないと伝えて。バイクを停めている駐車場に着くとバイクにつける荷物入れの箱を取り出し、その中に相手の鞄をしまうとベルトで落とさないよう括り付けてからエンジンをかけ、目安の時間を伝えて)
多分夜だしそんなに混んでは無いと思うが…30分くらいしたら到着すると思う。

こちらの方こそ届けてくれて助かるよ…問題ないなら、よかった
（相手の言葉に届けてくれるだけでありがたいと言いながら、相手が時間の余裕があると聞くと部下にメモでお茶菓子になるようなものを買ってくるように伝え、バイクで来るのだろうと思うと一度切ったほうがいいと思い待っていると伝えて）
ありがとう、遅くなっても大丈夫だから安全運転でね…じゃあとで

あぁ、じゃあ後でな。
(バイクに乗るだろうからという気遣いにありがとう、と伝えるとまた後で、と電話を切って。怪我をしないよう、確認してヘルメットを被るとバイクを発進させて)

いいね、ありがとう…じゃあシアが来たら私の部屋まで案内してね
（電話が切れて暫くすると部下がケーキを買って帰ってきたためそれを受け取り、シアの顔を知っている人はいないが名前を名乗ってくれればわかるようにしてから自室で相手を待って）

夜分遅くに申し訳ありません。こちらのボスよりカール様にお荷物をお届けにあがりましたシアと申します。
(夜の道路はあまり混んではおらず予想より少し早く到着するとバイクを止めて門番に話しかけて。鞄を見た時は少し警戒したようだったが名前を告げればあぁ、と納得され中へと案内されて。相手のところの構成員の後ろについて歩けばこちらを品定めするような視線が刺さるが特に気にせず素知らぬ顔で躱し、構成員がドアをノックするのを眺めて)

いらっしゃいシア！どうぞ入って
（構成員がノックをすると構成員の存在はほぼ見ていないように満面の笑みで相手を招き入れて。構成員にはしばらく部屋に誰も呼ばないようにと言ってから扉を閉めて。すでに用意をしていた温かいコーヒーを相手に出し、自分の分も作るとソファーに座って用意したケーキを相手の前に置いて）
態々ごめんね、部下は失礼な態度とってなかった？