仮面の裏を召し上がれ 〆

ふふ、引っ叩かれるなんて何をしたんだい？
私は少々面倒な女性に絡まれることが多かったかな、だから懲り懲りだ
（引っ叩かれたと言われて苦笑しながらも、なんとなく恋人っぽいことを出来なくて振られたのかなと思いながら自身の恋愛事情を思い出して。一方的に迫られて取り敢えず承諾しても依存されたりストーカー されたりと自身の見る目がないのだろうけれど…と思いながらそれらのせいでもう暫くは良いかと思ってると告げて）

立場が高くなると執着深くなる人が集まりやすくなりそうですよね。刺されたりしませんでした？
(確かに面倒な人に絡まれれば恋愛事に懲り懲りになりそうなのは納得出来て。自分の中で社長系の立場が高い人には何かと執着が深そうな人が集まるイメージがあり、逆恨みされ傷害事件に発展することもあることを考えていて。また、紅葉を作った理由を思い出しては告げて。と言っても元々女性の持っている情報が欲しくて近づいた理由もあるため、フラれてもなんも惜しくは無いことも思い出して)
私は、カフェを始める前でしたので…恋人より仕事を優先することが多くて、それでフラれました。

刺されて今でも背中に跡がついてるよ、あとは薬盛られかけたっけ…
仕事優先したい気持ちすごく分かるよ…それに多分、相手を優先したいと思えるほどは愛して無いとかだと思うし
（相手の質問に思い出すように上を向き、それ以外の事情でできた傷はあるが女性に刺されて跡が残った傷もあったなと思いながら、女性に睡眠薬を盛られたこともありなんとなく察して回避したな、と思い出しながら本当に自分は碌な恋愛して無いなと改めるとため息を吐きながら相手の事情を聞いて頷いて。仕事を優先するほどならその相手はあまり興味がな買ったのだろう…と言ってしまうと失礼だが自身はそうだったためそのうち見つかるだろうと根拠はないが言って）
そのうち仕事よりも大事かもって思える人が出来るかもね

うわ、結構壮絶…。大変な女性捕まえたんですね…。
(刺されるだけでなく薬まで盛られそうになったことがあるなんて壮絶な女性関係をお持ちだなぁ、と思わず同情する。自分にそんな過去は無いが、職種が違うと変わってくるんだなぁ、とも納得して。それでも、自分のフラれた理由を聞き、同じ気持ちを抱いてくれることに有り難さは感じつつ、この先見つかるだろうかと首を傾げて)
やっぱり、優先しなきゃ仕事も多いので…納得してくれる人がいいですよね。仕事よりも大切だと、愛そうと思える人できるかな…。

ふふ、何故だか一方的に想われる事が多いらしい…よくある事ではあるから気をつけてはいるよ
（職業柄思考も中々飛んでる女性が多いのか地位のためにヤケになってるのかは不明だが望んでなくても来る事は少し懲り懲りしているため気をつけてはいるものの、６割は他組織からボス…つまり自分についての情報のための色仕掛けなので向こうも本気では無いだろうと心の中で思いながら、相手の言葉に頷きつつ自分が言うのも外れてはいるがそのうち見つかるだろう、と言ってから失恋したら話くらいは聞くと言って微笑んで）
私も今は君と同じだけど未来は分からないからね。案外君がぞっこんになっても振られるなんてパターンもあるかもしれないし…その時は話は聞いてあげるよ

女性側も懐に入り込もうと手段を選ばなくなりで怖いですね。それになんだか私も疑っちゃいそうです。
(よくある事、と相手は言ったがそう起こることでも無いだろう。だが、そういうパターンがあることを知るとなんだか自分も近づいてくる女性に対して疑いを持つようになってしまいそうだと苦笑いして。また、自分が本気で恋をしてフラれた時は愚痴を聞いてくれるという言葉にくすっと笑うと自分も相手がフラれた時には話を聞くことを約束して)
いっぱい愚痴聞いてくださいね。私も、お客さんが失恋した時にはお話聞いてあげますから。

そうだね、だからしばらくはそう言うのは遠慮してるよ…まぁでも年が年だから周りは五月蝿いけど
（疑いそうだと言われて頷きながら少しだけため息を吐いて。ボスの座について以降は仲間を守ることでもう手がいっぱいなためこれ以上増えるのは勘弁してほしいのに縁談を使って協定を結ぼうやらで周りも少し煩いと感じており、今は作る気にもならないため相手のありがたい申し出はありがたいが何年も後になりそうだと思いながら名前を聞いていなかったなと思って尋ねて）
たくさん聞いてあげよう、私はだいぶ聞いて貰うまで時間はかかりそうだけど。そういえば、マスターの名前聞いてなかったよね…私はカール・レヴァイアン、27歳だよ

え、1つ上なんですか？あぁ、でもあと3年で30越すとなるとあっという間ですね。
(周りが騒ぐほど歳上なのかと思っていたが、聞けば自分より1つだけ上のようで少し驚いてしまった。だが、ふと考えると5年もしないうちに三十路に突入するということはおじさんに近づくということで、相手の職種柄心配なのだろうと考えて。また、相手が自己紹介をしてくれたのに自分が返事を返さないのは失礼だと考えて自己紹介をし返し)
私はセクリィト、26歳です。カールさん、とお呼びした方が良いですか？

周りが騒ぐほど結婚の必要性は考えられないけどね…30歳になっても独身で構わない気もするけどそう言うわけにもいかないらしいね
（一つ自分が上だと知って、驚いた相手にどこか悪戯っぽい笑みを笑みを浮かべながらも三十路を越すのはあっという間だと言われると少し複雑な顔をしながらため息を吐いて必要性を感じないと告げるとコーヒーを飲み、またため息を吐いて。跡取り云々は必要のない世界だがそのうち契約結婚でもしてしまいそうだと思いながら名前を聞くと、自分のことは好きに呼んでいいと笑顔で言って）
セクリィトか、好きに呼んでいいよ…名前で呼んでくれる人はそうそういないし呼び捨てでも、なんでも

身を固めるって、一つのスターテスになりますからね。それだけ周りは心配なんですよ。
(女性と共にいる男性の姿は、どこか独り身でいる男性よりもしっかりした様子に見えることがある。相手は一人でいても変わらないと思うが世間は誰かと寄り添っていた方が信頼が強い気もするため、相手の周りのことをフォローするように言って。相手の呼び方を自由に変えていいという許可を得ると早速呼び捨てにし、口調も崩れていくことを予告すると自分でも呼びずらい名前を呼びやすくしていいと伝えて)
そうですか…ではカールと呼ばせてもらいますね、口調も崩していくと思いますし。あと私の名前もそのままでは呼びずらいでしょうから、好きに変えて構いませんよ。

それもそうか、まぁ私は周りの期待には答えないスタンスだからいいけどね
（確かに人生を連れ添ってくれる人がいれば安心感はあるのだろうけど、生憎安心感を与えられるような職ではないため苦笑しながら常に周りの期待には添えずにのらりくらりと重要な仕事以外は部下に任せる為元々周りの声を気候とは思っていないため軽く笑うと相手の口調も承諾するように頷きながら腕を組んで好きに変えて良いと言われてどう呼ぼうかと考えると、安直に最初の二文字だけで提案してみて）
口調を崩してくれていいよ、たった一歳差だしその方が気が楽だ。呼び方か…ネーミングセンスはないからな…セク？

答えられないのではなく、答えないんですね。ふふ、面白い人ですね。
(周りの期待に答えられないと言うのではなく、答えないと、自由に過ごしていくスタンスを掲げていることに頬を緩め、面白い人だと笑って。その自由奔放さが相手の雰囲気にあっていて、我儘な事だとは捉える気にはならなかった。口調を崩してもいいと許可をだされると、気取ることも面倒で直ぐに口調を柔らかくして。いつもなら下の方から呼び方を考えられリィやリィトと呼ばれることが多いが、上の方から取られるのが珍しくわかりやすいため頷いて)
ではお言葉に甘えて。セクか…いいんじゃないか？わかりやすいし。

一々答えていたら私の好きに出来ないからね、ほどほどで良いんだよ
（面白い人だと言って笑う相手に笑顔を見せ、自分のことも大事にするためには程々がベストだと言って。実際今の立場で周りの期待に応え続けていたら精神的に参ってしまうに決まっているし、早死にするだろうと思っていて。口調が柔らかくなって、自分のセンスのなさに少し苦笑いしながらも相手が良いと言うならそれでいいと思いながら笑顔で手を差し出して）
よかった、けどもう少し捻ってもよかったな…まぁ覚えやすいからいいけど、よろしくね、セク

あははっ、部下の人達は大変そう。こんな自由な人を上司に持って不満とか言ってこないか？
(どうやっても自分の自由さを曲げない相手にあははっ、と声を上げる。女性だけでなく部下からも不満等で刺されたりしないのか気になり、にやにやと口の端を歪めて問いかけて。よろしく、と言いながら出された手を握り返すと自分も同じように言い笑顔を見せて握り返して)
こちらこそ。よろしくカール。

ふふ、ちゃんとする時はしてるよ。部下が私以上に優秀だから任せてる
（声を上げて笑い、不満を言われないのかという質問にくすくすと自分で笑いながらそこはちゃんとしていると言って。実際、幹部などは優秀だし部下の失態はちゃんと此方が色々手を回しているため不満を言われたことはほとんど無くて。手を離すとコーヒーを飲み干してから笑顔を見せてからそろそろ帰ることを告げて）
さて、お話も楽しかったけど明日は用事があるからそろそろお暇しようかな…お会計をお願いするよ

信頼してるんだな。仲の良さそうな仕事関係でいいな。お会計了解、レジにどうぞ。
(きっと部下が失敗した時は笑って許しているんだろうな、と勝手に想像しては仲が良いんだなと述べて。そろそろ帰ることを言われるとレジまで促し、この店でだしているランチメニューと同じ値段を表示する。と言ってもそんな高くはなく、少し安めのランチをした時の値段で。余り物を寄せ集めたため、高く吹っ掛けても申し訳ないし、色々話を聞かせてもらったお礼を含めていて、昼と同じように現金で会計するか尋ねて)
これも現金でお会計？

仲がいいといいんだけど。現金でお願いするよ、お釣りはいらないよ
（自分は一定の距離を置かないと失敗した時の処分を下せないためそう思っていなかったが、他所から見ればそう見えるのだろうかと思いながら立ち上がって表示された値段に色を付けて払って。営業時間外に食べさせてもらった上に話を聞いてくれ、コーヒーもお代わりを頂いたため遠慮されないほどにしておいて）

ん、ありがとう。だって部下の人を信頼しているから任せているんだろ？それで不満が出ないんだから、仲がいいんだよ。
(表示された値段より少し多めに渡された代金を受け取り、お釣りは最初に言われたチップとしてレジに仕舞いこんで。自分と部下の人が仲が良いと不思議がる様子に、信頼して仕事を任せ不満が出ないということは仲が良くないと出来ないだろうと考えそのまま告げて)

まぁね、じゃあそういうことにしておこうかな
（相手の言葉に少しだけ考えると笑顔を見せ、頷いて。帽子を被り、コートを肩から羽織ると店の出口のノブに手をかけてから思い出したようにまた明日にランチでも食べてくると言ってから微笑み、店を出て）
また明日はランチにでも来るよ、多分

分かりました、美味しいの作って待ってるな。
(頷く相手にふふ、と頷き返す。店を出ていく相手がこちらを向いて明日の予定を伝えてくれば軽く手を振って、明日待っていることを告げて。常連になりたいと言っていたくらいだし、ランチに来れなくても他の時間には来れるだろうと考えていた。相手が出て行ってから、店内の掃除をし、レジの中のお金を隠し金庫に仕舞うと看板を片付け、カーテンを閉めて施錠する。手には余り物を詰めたタッパーを入れた保冷バッグを持ち、薄暗くなった道を歩いて)