名無しさん 2022-08-28 22:28:19 |
通報 |
…あぁ、言わないでくれ。彼は知らないからな
それにしてもお前、態としたのか?…まぁ聞かないが
(少しすると相手が所属している組織のボスから電話が来たため答えながら少し問い詰めたものの辞めて。逆に自分の方こそどうなのだと問われて「ただの客だ」と言ってから付け加えるように「…もう行かないから安心しておけ、特に店長と客以上の感情をお互い持っていないしな」そう言うと向こうの組織のボスも頷きそのまま切って)
(いつの間にか眠ってしまっていたらしく、部屋のドアをノックする音で意識を浮上させる。床に寝転んでいたせいで所々痛むが、シャワーでも浴びれば大丈夫だろうと判断し声をかけた相手に返事を返して。部屋に備え付けられたシャワーで埃や血を洗い流すと、支度を整えてからボスに声をかけカフェに出てきて。暫くすればいつも通り客が来店し、対応するがいくら待っても相手は現れず、それもそうだと苦笑いした。閉店時間を過ぎても気配すら感じられず、暗い気持ちを抱えながらアジトへと帰って)
あぁ、今日は適当に頼んでおいてくれ
(あの日以降、相手の店に行かずに適当に食べに行くこともせずアジトで仕事をこなして。今日も同じように相手の店に行きたいと思いながらも、気不味さと疑いが晴れずに中々足が運ばず、いつもよりも気分も上がらないでいて。するとまた電話がなり、先日の相手の組織のボスと前から言っていた交渉の話をして)
そういえば今夜か、わかった…
……交渉の伴ですか。はい、構いません。
(何日経っても相手は現れず、自分に愛想を尽かしたのだろうと判断した。他の常連も相手の姿が見えないことを不思議に思っていたが、適当に誤魔化しておいて。処罰についても休日に半場死にかけるような仕事を何件か回されたが、傷を負ったものの生還しており予想よりは軽く済んでいた。ある日、カフェに行く前にボスの元へ寄れば今夜ある組織と交渉の場がありその伴をするよう命じられて頷いた。いつも通り閉店時間まで仕事を行い、帰ってから支度を済ませれば用意ができたことをボスに伝え一緒に乗り込む。聞けば、以前より敵対していた組織らしいが、先日の事件をきっかけにして確執に終止符でも打とうと考えているらしく、自分を伴にしたのは自分に礼を言わせるためであって。成程、と納得して話を聞いていれば交渉の場につき声をかけて)
ボス、着きました。
……あれだ
(見るからにここ数日でできた隈と少しだけ痩せたせいかマフィアとしての格好があまり威厳を感じない気がしてしまいため息をつきながら部下に運転させて交渉の場について。自身の高級食嫌いを相手の所属している組織のボスは知っているため静かな港で。車が来たのを確認するとそちらを向いて。相手の姿を視野に入れるとまた固まってから内心で、いらんことしやがってあいつ…と思いながらも今はどうしようもないため、交渉相手であるボスに近寄ると笑みを見せて)
さて、今日は今までの仲違いの解消と行こうか
(交渉の場である港には既に相手方が待っていて、車から出たボスの後ろに付き添うように歩く。よく見れば相手方は見慣れた相手で、そういう事かと胸の中で腑に落ちた気がした。相手がどこの立場にいるのか、自分を助けに来た時なぜ居たのか。チラリと自分のボスに視線を送ればどこか楽しげで、長年連れ添ってきたが腹の中で何を考えているかは分からずしまいだ。自分のボスと相手が話をしているのを聞きながら周囲に注意を巡らせ警戒は怠らないでいれば、相手の目の下に濃い隈が見え、少しやつれたように見えた。申し訳なさと心配とで瞼を僅かに伏せていればボスに促され自己紹介と拉致られた時のお礼を伝えて)
シア・アルギニンと申します。先日はありがとうございました。
カール・レヴァイアンだ、初めまして
(自己紹介とお礼を述べた相手の本当の名前を聞いた時、これまで呼んでいた名前が偽名であったと言うことに何故か苛立ちか、悲しみかわからない渦巻きを腹の中で感じて。必死に笑顔を浮かばせて態とらしく初めましてと告げるとこれからはお互い対立関係ではないと結び合って。双方がサインを終えると交換し、それが終わるとこれ以上は話すことはないと言いたげに一度会釈すると部下に相手のボスがサインした紙をケースに入れさせて)
…これで話すことはないだろう、何かあった時にまた
(相手は自分と何も関わりがないとしたいらしい。歪な笑顔を見ると、ズキリと胸の奥が傷んだ。対立関係ではなくなった相手のサインが書かれた書類をボスから受け取り、鞄のケースに仕舞うとボスも相手に別れの挨拶を告げているようで背を向ける。自分も1度頭を下げてからボスの後ろについて歩いて。きっともう自分のカフェ出会うことは無いのだろうな、と考えていて)
……敵ではないけど、なんで、あんな態度とったんだろな
(車に戻る途中に独り言のように呟いて。仲が良かった人物からの裏切りなんて慣れてしまいただそれを処分して次に進めばいいと思っていたのに何故かそう思えずため息を吐いて。まだ振り返れば居るだろうけれど振り返れずにいる自分にモヤモヤとしながらも、部下は何かを察したのか「取り敢えず、ボスは何か食べて休みましょう…」と心配そうにいう言葉に笑みを返してから一度立ち止まると「悪いが先に帰ってくれ」と告げると振り返って相手の方へ行くと静かにボスに席を外すように言って)
……お前のせいでもあるからな?ちょっと席を外せ
帰ったら色々聞かせてもらいますからね。
(車に戻る道中、ボスを睨めばケラケラと笑いおー、怖と巫山戯を見せる。その様子にため息を零し、車のドアを開けて待っていればこちらへ歩いてくる足音と、ボスに声を掛ける相手の姿を認識し。何故、と固まってしまえばボスは口角を上げて笑い、鞄を自分から奪って車に乗り込むと勝手にドアを閉めてしまった。「ちょ、ボス…ッ」と声をかけるもこちらを見ずに運転手に声をかけて出発して。ポカン、と見送ってしまったが相手の方を見ることもできずにいて)
は?んで帰るんだよ彼奴…ふざけやがって
……じゃないね、えっと、セク…じゃないシアか。取り敢えず…その、ここ数日お前の事を考えてあんまり寝れねぇし食べれねぇし…何て言えばいいんだ…兎に角、俺が素気なくしたのは悪かった
(車で先に帰ると思わずその文句を言いながら、ゆっくり相手に話しかけて。けれど、何を言えばいいか自分でも分からず、相手のことを考えて今少しげっそりしていることを言うものの、ぐだぐだとしてしまい最後には自分が何を言いたいのか分からなくて一番言いたかった謝罪をすると頭を下げて)
……目の下の隈も、やつれたのも全部俺のせいじゃないか。なんで、あんたが謝るんだ。
(どうすればいいのか悩んでいれば、いつものように優しく声を掛けられて。だが、その言葉は此方を気遣うように自分が悪いのだと謝る姿に振り向いて。自分に頭を下げる姿と、目の隈もやつれたような姿も自分のせいなのに責めることの無い相手の優しさにカッと怒りや悲しみが湧き激情のまま言い放って)
隠してたんだぞ。あんたと敵対してる所の1人なのに、何も知らない顔をしてニコニコ笑って…!罵れよ!嘘つきだって、偽善者だって、お前のせいだと突き放したら良いじゃないか…っ!
……セクを罵れたら楽だったと思うよ。
これまで同じようなことはあったしそういう時も多少悲しくてもすぐ処分した。けど、君だけは無理だったんだ、変だよね…
(相手の声に顔を上げると、相手の言葉に優しく微笑みながら楽だっただろうと言って。これまで裏切られれば殺して解決していたけれどそれが相手だけには出来ず、本当の相手が分かっても放置するだけで済ませ逆に自身が自身を追い詰めている可笑しな状況になっていたことを告げるとどこか泣きそうな表情を一瞬見せてから下を向いて)
君の方こそ間抜けなボスだと言ってくれよ、君の正体を知らないで抜け抜けと来やがってとか、最大限の罵倒を言ってくれよ。頼むから…そうじゃないと嫌いになれない
言え、ない…言いたくない…ッ。
(罵れ、と願っても相手は自分を悪く言うことなく気持ちを受け止める。優しく微笑む顔に、ぎゅうっと心臓が掴まれたようで目に涙が浮かんで。逆に、泣きそうな表情が見え自分を罵倒してくれなければ嫌いになれないと言われると無意識に首を横に振って拒否をした。相手が自分を嫌いになってくれればどちらも楽になれるはずなのに、罵倒しようとした唇は震えて言うことが出来ず言いたくないのだと示して。続けて動いた唇は「だって、俺は…っ」と紡ぎ始め、何を言おうとしているのかと口を手で隠し目を見開いて)
……セク、その言葉の続きを教えてくれないのかい?
(相手に言えないと言われると泣きそうな顔のままだが相手の方を見て。相手が続けて言おうとした言葉はなんなのか、分かる気もするけれど今は怖く、相手に少し近付くとその続きを教えてほしいと言って。もしも、それが罵倒ならそのまま仲違いのまま居ればいい、もし少しでも嬉しい言葉だったらこれまで通りに、例えそれが難しくても今よりは仲が近付けばと思い尋ねて)
駄目だ…。言えばお前は俺を軽蔑するし、俺は俺を許せない。
(首を横に振り拒否を示し、言いたくないのだと改めて示して。きっと勝手に口から零れてしまう言葉を聞けば相手は自分を蔑むだろうし、相手にそんなに気持ちを抱かせてしまい、そして抱いてしまった自分が許せなくなりそうだった。これまでの関係は崩れ落ちてしまっているのに、今の関係までもが崩れてしまう恐怖に耐えられなくなりそうで。また、1歩相手が自分に近づけば、距離をとるように1歩後ろに下がるのを繰り返して)
…分かった、じゃあ私は嫌われる覚悟で言うよ
(距離を取る相手に少し黙ってから一歩ではなく数歩歩いて近付くと真剣な表情で嫌われる覚悟で言うと宣言して。ただ、本当は嫌われたくはないが、自覚した以上言わずに去るのも心苦しいため少し早鐘を打つ自分の心臓を落ち着かせるように深呼吸をしてから顔を赤くし、思ったより小さく、自覚はあっても不安で予防線を張るように告げて)
その、私はセクの事が…好き、だと思う…
え…。
(近づけば距離をとる自分に数歩歩いて距離を詰めてくればじっと見てこちらを見る目に捕まったように固まって。嫌われる覚悟で言うこととはなんだろうかと覚悟をしていると顔を赤くして告白する相手に小さく声を零して。最初は言われたことが理解出来ずにいたが、言葉の意味を理解するとじわじわと頬を赤く染め何故、と問いかけて)
なんで、俺の事……。
なんか気付いたら…他の奴らよりすごく大事で、今こうして話せるだけで嬉しいしすごく、ドキドキしてるから…好きなのかもなと思った
(理由を尋ねられると明白には答えられず、気が付いたら相手のことを考えるし一緒にいると幸せで、だから今回自分は傷ついたのだと思い、ゆっくり理由を言って。ただ相手は可笑しいと思ってるかもしれないと思い一度口を閉じてから何処か諦めたように微笑んで)
まぁ、いい歳した奴が何言ってんだって感じだよね。忘れて…
…こんなにも掻き乱されること言われて忘れられるわけないだろ。
(ゆっくりと口から放たれる言葉が耳を通して頭に入って来る度にこれは本当に現実なのかと疑いたくなる。相手が自分にそういう感情を持っているだなんて信じられなくて、でも胸が高鳴るほど嬉しくて、忘れてだなんて言われても忘れられる訳がなかった。余計なことを言わないようにと口を押えていた手を外し、震える唇で自分の中に秘めていた素直な気持ちを伝えて。相手も自分と同じ気持ちを持っていたことが嬉しくて目を細めて微笑むと、耐えていた涙が一筋、目尻から流れた)
俺も…、俺も好きだよカール。
トピック検索 |