ビギナーさん 2022-08-20 17:26:05 |
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妙にしおらしいじゃないか。思わせぶりな態度をとっておいて。
(名前呼びは効果覿面だったようでほくそ笑み、相手に覆い被さる形で体を密着させる。一方この至近距離では心拍数が高まっているのを悟られそうで、内心うすら寒く)
…いや~…ここまでするとは想像してなかったって言うか…
(密着されると妙にむず痒く、苦笑いを浮かべながら身をよじるが相手の鼓動を悟ったらしい、途端にいつもの笑みを取り戻すと顔だけを相手の方に向けて「な~んだ、神めっちゃドキドキしてるんじゃん。」とお返しのように)
ふん……おそらく気のせいだろう。
(「神」たる私がどんな間抜けな表情を浮かべているのか、いっそ鏡で見てみたい気がして。ごもっともな指摘には「うるさい」と睨み返すのがやっとで、悪戯な笑みに若干余裕を無くしており)
へ~?
(睨まれても怯むことはなく、寧ろ楽しんでいるような笑みを向けつつ「んで?こっから先はノープラン?」と更に煽るかのように首を傾げ)
生憎とね。……ただ、君が愛撫を望むのなら、「乗って」やってもいい。
(私はどうかしているようだ。強気な反応を見ていると、悪戯心が湧いてしまい。獲物に喰らいつくしかばねのような勢いで、首筋に口付けをし)
怖っ!?
(あまりの勢いに一回は身を引き、一呼吸入れてから肩の力を抜く。こんなに必死な神は、なんだか名人がいつも相手をしている小児科の子供みたいに見えて、思わず相手の頭に手が伸びていた。「…あれ?乗せられちゃった?ってな。」そのまま頭に手を置いて)
おい……
(勢いで相手を狼狽させるつもりだったが、頭に九条貴利矢の手が置かれたことで、思考停止の状態に陥っており。
強く抱きしめていた相手の体を一旦離し、「何の真似だ」と微声で呟く。愛情表現に疎く、また周囲から腫れ物を触るような扱われ方しかされてこなかったので驚いており)
…や、自分も分かんない。
(こちらも相手の頭に手を置いたまま固まっていたが、「しいて言うなら…神が子供に見えた、から?」行動と同じように固まっていた表情を崩してそのまま手を動かし、頭を何度か大きく撫でると今度は両手を大きく広げて「ん。」と促し)
この私が、まるで子供のようだと?
(生まれてこの方頭を撫でられた経験が無かった。その奇妙でありながらあたたかい感触が妙に心地よく、「……だが悪くはない」と言い。促されるままに背中に手を回し、相手の体温が間近で感じられる体勢となって)
ま、そういうこと。
(片手を相手の背中に回し、もう片手を相手の頭に乗せると子供をあやすように撫でてやり、「…さーて、こっからどうする?自分乗せられるのは嫌いだけど、ほら。」頭から手を離すとアロハの襟元に手を掛け、悪戯っぽく笑いながら首筋を露出し)
何だ、この気持ちは……。
(鮮やかな色のシャツが似合う洒落た男だ、と改めて実感する。開かれて露わになった首の根元辺りに顔を近づけて、軽く口付けをし。『乗せられているのは私の方ではないか』という疑念を覚え、相手を独占したい気持ちが行動にも表れていて)
こうしていたい私自身に、胸騒ぎがするよ。
ははっ、神のそんな顔初めて見たかも。
(普段の傲慢不遜な『神』のものではなく、初めて見る相手の表情に楽しげな様子を見せれば「じゃ、自分もちょっとだけ。」と相手の髪をくしゃり、と乱して頭頂部に口付けをひとつ)
そうか。
……今だけは黎斗、そう呼んでくれても構わない。
(先ほどかららしくない言葉を発していて、我ながらみじめに思っており。顔周りが熱を持っているのをひしひしと感じる。『さて、次はどうする?』と言うかのように目配せし)
…黎斗?
(楽しそうな表情のままいかにもわざとらしく、耳元に顔を寄せてそう相手の名を呼ぶ。その後は相手の肩に顔を埋めながら熱を持った吐息を漏らすもののその瞬間無機質な電子音ーポケットに押し込まれていた貴利矢の携帯電話が鳴り、ディスプレイに表示される『名人』の名前に「あ、悪い」と軽く断って通話ボタンを押し)
……九条先生。
(耳元に名前が呼ばれぞくり、とする。本心が読めない表情はもちろん、態とらしく見せつける言動さえも愛しくて『駄目だ、これ以上優しくされると身が保たない』と心の内で吐き。
突如鳴った携帯電話の音で、勤務時間中であることが思い起こされて血の気が引き、その場を離れて)
ちょっと名人に呼ばれたから行ってくる。急患だってさ。
(電話を切ると謝意を述べるように相手の目の前で両手を合わせる。携帯をポケットに戻して聴診器を首に掛け、慌ただしくCRを出て行きかけたところで急ブレーキ、相手の前まで戻っては「…誰もいない場所なら、自分のことも『貴利矢』って呼んでくれていいけど。」と笑ってみせた後CRを飛び出していき)
ああ、長々と引き留めてしまって悪いね。
(現場へ向かう彼を薄笑いで見送る。方向転換してこちらへ戻って来たばかりでなく去り際に聞いたその一言は、此方の心を乱すには十分な威力を持っており、一人残された私は唸ってしまう。
なぜ九条貴利矢は想いに応えてくれたのか、そもそも私に向けて好意的な感情を抱くようになったのはいつから?などと頭の中で次々と疑問が湧く。
モニタールーム内に戻り、ガシャットの開発作業に取りかかろうとするも、どうやら「神」の心はここにあらずで乾いた笑いしか出ず)
…0速。
(連絡を受けた現場に駆けつけてみればそこには既にバグスターと『名人』ー宝生永夢や鏡飛彩たちが交戦していた。促されるままにゲーマドライバーとガシャットを起動してレーザーに変身し、バグスターを消滅させると彼らとともに一旦CRに戻り、「つっかれた~」と気のない言葉を漏らしながらテーブルに突っ伏す。そんな様子を見たドクターたちは口々に「お疲れですね~」や「呑気なもんだ」と笑って)
オペレーションは順調に進んでいるようだが、私は退屈だ……
(暇潰しにポッピーピポパポを呼び止めて、腹の底が見えない表情、腕を組み自身に満ち溢れた(いつもの)立ち振る舞いでゲーム開発について延々と語るが、話に飽きたポッピーは「はいはい、すごいねー」と適当に聞き流している様子だった。帰還したドクター達の声に誘い出されてCRへ戻り、オフィスチェアに座り込んで彼らが談話している様子を遠目で眺めており)
まぁた大先生はケーキかよ。
(例のようにケーキを切り分ける鏡飛彩を横目に見つつ、そう笑って自身は『名人』と共にゲームに興じていたがしばらくすると彼らはまたそれぞれの事情で出ていってしまう。一人CRに取り残されて暇になったのだろう、また相手の元に座っていた椅子を動かして)
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