どっちがいいか選んで　〆

へぇ、それは光栄だな…けど俺は中々厄介な物件だからおすすめ＊＊ぇよ

（相手の緊張している様子を見て何処か悪戯っ子のような笑みを浮かべながら遠回しに諦めるように言って。興味本位で外見に釣られたとしても自分のややこしい事情を知れば去るだろうと思い告げて）

第一段階としてさ、
とりあえずデートでもしようよ

（目を輝かせれば手をがっちり握って近付き。こんなにも自分の意思で動いたのは久しく、自身も混乱するも体が勝手に動き）

日本語分かる？俺は面倒な物件だって言ってんだけど…
まぁいいや、いつすんの？

（手を握られて少し驚きながら少し呆れて。けれど、こうやって誘われるのは悪くはないしいいかと思いいつするのか聞いてみて）

明日は普通に授業あるし…今週末どう？

（手を離して申し訳なさそうにするも、頬を染めれば照れ隠しするように咳払いをして椅子に座り直し。スマホを開いて明日明後日の予定を確認し。）

今週末ね…いいよ、ほら、これが俺の連絡先

（相手の提案に少しスマホを眺めてから、予定も埋まっていないため少し考えてから承諾して。カバンから、自身のもう一人の人格が買っていた針鼠の描かれたメモに自身の携帯番号を書いて渡して）

んは、ありがと。
てか柄かわいいね、針鼠好きなの？

（受け取れば紙の柄をじっくり見て。早速追加しようとスマホを操作しながら質問し。追加し終わればまた彼の目を見つめて）

ちげぇよ、これは弟みたいなやつの私物だ
取り敢えず、帰った方がいいんじゃないか

（相手の質問に答えに少し困ったが、取り敢えず弟のような存在なためそう告げながら時間を見て辺りも少し暗くなっているのでそう言って）

ボクに心配してくれてんの？
…嬉しいなぁ、でもボクは君の方が心配だよ

（もう少し彼と話したい気持ちはあったが時間も時間だし、明日も早いので荷物を纏めつつ、会話を続け。心配、の単語を発するも全く心配してそうな表情ではなく、寧ろ微笑みながらそう言い）

はぁ？なんで心配だよ…
俺は今俺の目の前にいる人物の方が危険な気がするんだが

（心配と言われて荷物を纏めていた手を止めて相手の方を見るとどうも心配してると言うよりは微笑まれて首を傾げて）

君よりかは絶対年上のお兄さんだから安心しなよ

（圧倒的に子供扱いされている感じが突っかかり自分の年齢を言えば幾つなんだと問い。先程レジ越しで立った際此方の方が身長は高いように見えたことを思い出せば「それに君より力もある」と自身の方が勝っていることを鼻にかけて話。）

まぁ、なんとなくスポーツやってそうだよな…俺は大学２年
身長があるからって力が合うかはわかんねぇだろ

（相手の問いに誕生日がバレる恐れもあるので年齢ではなく敢えて大学２年だと答えてから立ち上がり、店から出るためにもショルダーバッグを肩にかけながら力は分からないと言いながら、何をこの人は張りあってるんだと少しだけ笑ってしまって）

あ、こら笑ったなー？

（自身もおちゃらけながらそう言えば彼のこめかみ辺りをぐりぐりして。店を出たところでデートの待ち合わせ時間等を決め、お礼を述べて帰り際ナンパでもされぬよう気を付けてと言えば反対方向に進むも振り返りながら手を振り）

いて…なんだよ

（こめかみをぐりぐりされて少し嫌そうな顔をしてからナンパなんかされるわけねぇのに、と思いながら振り返ってくる相手に軽く手を振ってから家に帰って。特に期待はしていないが、出かけるならマシな服装はするか…と考えながらその日を待って）

…なんか美味しいもんでも食べに行くか。

（デート当日、待ち合わせ時間より少し前に行って、今日のデートプランでも考えながら彼が来るのを待ち。服装を教えてもらうと周りをキョロキョロ探し　）

いた、櫂さん

（当日になり、黒のロングコートを羽織り、中はシンプルめの服装にしていて。相手が自分を見つけるより先に背が高い相手は人混みでも目立ったためそちらにいくと一度会釈してから「おはようございます？」と取り敢えず挨拶をして）

榎本クン、おはよ。

（優しい声色で返事をすれば微笑み。この前とは違ったシンプルな服装を着ている彼も新鮮で、似合ってると褒め。手を繋げば早速調べておいた店に向かい）

どーも…ていうかさらっと手繋ぐな

（褒められてかる浮くお礼を言いながらさり気無く手を繋いだ相手に少し苦笑をこぼして。普段デートをするにしてもこうしてリードされることはそうそうないのでむず痒く、けれど悪くないと思い相手について行って）

恥ずかしがり屋だなぁ

（全ての風景に彼がいることでフィルターがかかり。これが所謂恋は盲目ということだろうか。彼のことを横目に愛おしそうにみて。ちょっと高級そうな洒落たレストランにつけば、予約しておいたのか名を述べて、「入ろうか」と一声かければ中に入り、誘導された席に座り）

恥ずかしがってねぇ…っておい、こんな店って聞いてねぇけど…
（愛おしそうに自分を見てくる相手に心の中で苦笑していると見るからに高そうなレストランにつき、食事なら割り勘のつもりでそこそこ持ってきていたがこんなところで自分の財布の中身では足りるとは思えず席に案内されて渋々座りながらも聞いてないと言って）

そりゃ、言ってないからね
あ、お金のこと？なら大丈夫だよ

（デートを誘った側として代金は出すのが基本と友達から教わったのか、此方が全額出すつもりで来ていて。彼を安心させようとその旨を伝え。背もたれに寄りかかりながらメニューを開けばざっと目を通し悩みに悩んで。結局最後は彼に何がいいかなと問いかけ）