赤と紫と。/火野映司募集

…んん。
(頭を撫でられると身をよじり、声を出すが表情はあどけないままで）

こうして見りゃ可愛げのある顔だな。全く、グリードの俺に油断した顔見せやがって(頭を暫く撫でた後、満足したのか手を離すも警戒心のない寝顔を見てしまうと深く息を吐き頬に軽く口付けを落とした。)

ん…アンク…
(口付けにはくすぐったそうに身をよじるものの、夢うつつのまま相手の名前を呼んで手を伸ばし）

なんだ、(夢だとはわかっていても呼ばれると返事を返し、そっと相手の手を握ってやると指の腹で優しくなぞってみて)

…ふふ。
（相手に手を握られると安心したように笑い、また静かな眠りに落ち）

…ちいせぇな(簡単に包めてしまえるほど小さな体と手に戸惑いながらも撫で続け、暫くすると睡魔が襲ってきたようでゆっくりと瞼を閉じて夢の中へと沈んでいき、)

…ふあ…
（しばらく寝ていたが、ややあって大きく伸びをして起床する。まだ元に戻らない体に眉を顰めながら、「…このままだとこまるんだけどなあ。」と呟いて）

……(相手と裏腹に、眠りが深くなって行くようで規則正しく寝息を立てながら無意識に相手を抱きしめて)

…もうちょっとだけ、このままでもいいか。
（心地の良い相手の体温に表情を緩め、自分を抱きしめる相手の頭に小さな手を置いて）

えいじ、(寝言なのか、ぼやけたような声で相手の名を呼び、苦しくない程度にぎゅっと腕の力を強めた)

…どうしたの？アンク。
（名前を呼ばれれば緩んだ表情のまま、相手の頭に置いていた手を緩やかに動かして撫で始め）

…どこにも、行くな、(夢の中では何を見てるのか、少し苦しげな表情浮かべ相手の首筋に顔を埋めては小さく呟いた。)

…だいじょうぶ、ここにいるよ。
（相手の言葉に一瞬目を見開き、頭の上に置いていた手を引っ込めて相手の背に回す。そのまま子供をあやすように優しく何度か背中を叩き)

ン…あ…？(目が覚めたのか目を開けると相手の方をぼんやりと眺め、どうしてか胸が暖かかくなる感覚に戸惑いながらも相手の肩口に頭押し付けグリグリとして)

…ふふ、くすぐったいよ。
（相手の髪が首筋を撫でてこそばゆいのか、背中をぽんぽんと叩きながらそう笑って)

ン……相変わらずちいせぇな(撫で受けては満更でもない表情浮かべ、顔を上げると改めて相手を見つめ柔らかく笑った。)

うん。…早くもどってくれないと、こまるんだけどなあ。
（笑顔のままそう答えるものの、きゅと表情を歪めては「だてさんたちが戻し方をさがしてくれてるみたいなんだけど、まだ分からないんだって。」と呟くように)

……そうだな、大きくなってもらわないと戦うにも不便だからな(ぶっきらぼうな言い方ではあるが心配しているようで、相手の表情につられるように僅かに表情曇らせながらも相手の頭に手を伸ばし乱雑に撫でた)

わっ…なに？
（乱暴な手付きに驚いたのか、びくりと身体を震わせながらも相手を上目遣い気味に見上げ)

今は俺が保護者みたいなもんだなぁ(上目遣いに見つめる相手愛おしげに見つめながら笑み浮かべ、そっと額に口付けた)