赤と紫と。/火野映司募集

…いいよ、見られたって。
（此方も自分の首筋に刻まれた噛み跡をゆるくなぞり、そう嘯いてみせ）

...良いのか、(相手の言葉に頬を赤く染めると、顔を逸らし、「お前のことだ、見せつけたりしてな」なんて冗談をつぶやき)

俺はそんなことしないけど…
（言いかける途中で言葉を切り、相手の方に顔を近付けては「アンクの方こそ、見えちゃうんじゃないの？」と相手の耳元へ顔を寄せて囁き）

...見えちまうかもな、だがまぁ、どうせ俺の事を見るのはお前ぐらいだしな(擽ったいと言いたげに肩を揺らしつつ、相手に聞こえるか否かの声で呟いた。)

ふふ、そうかもね。
（相手と同じように小さな声でそう笑い、眠くなってきたのか微睡むように瞳を細めていて）

...眠いのか。(相手の雰囲気を感じ取るとそう声をかけ、相手に身を寄せれば顔を覗き込んで)

うん…ちょっと。
（側へ寄ってきた相手の体温を感じて更に眠くなってきたのか、「寝かせてくれる？アンク」と伺うように相手の膝に手を触れ）

ん、...仕方ねぇな。...ほら。(しっかりと座り直すと膝をパンパンと叩き、「乗せたきゃ乗せろ」なんてぶっきらぼうに告げて)

ありがと…
（遠慮がちではあったが相手の膝に頭を委ね、瞳を伏せると暫くして寝息を立て始め）

...ふ、無防備な顔晒しやがって。(相手が寝たのを確認するとしばらく相手の様子を観察していたものの、悪戯心からか顔をゆっくり近づければ額にそっと口付けた。)

…ん…
（小さく声を上げ、身を捩るものの心地良さげに眠っているらしく）

間抜けな顔。(そう小さく笑うと今度は頬へと口付け落とし、愛おしげに相手を眺めていて)

…
（無意識か相手の方へ擦り寄り、また小さく声を上げると子供のように身体を丸め）

…本当は、こうして甘えたかったのか。映司。(相手の様子を見るとまるで赤子だと苦笑しつつも、今まで心の内に秘めていたものが表に出ているような気がして聞こえていないであろう相手に小声で尋ねた)

…ん、
（まるでその言葉を肯定するかのように、増々相手の方へ近寄っては尚もうっすら微笑んだまま眠っているようで）

…可愛らしい顔しやがって、(相手のそれを肯定と受け取れば小さく笑み漏らし、愛おしげに目を細めては頬をそっと撫でた。)

…う…？
（暫くは機嫌良く眠っていたようだが、やがて意識がはっきりしてきたのかうっすらと目を開けては「…あれ…寝てた？ごめんね、アンク」と大きな欠伸を一つしながらも相手の膝から頭を起こし）

…もう少し寝てもいいんだぞ。相当疲れてるみてぇだったしな。(相手が体を起こすと相手の体気遣うように声を掛け、それはそれとして甘えるように身を寄せた)

…いいの？ありがと。
（身を寄せてきた相手の身体を控え目に抱き寄せ、「…じゃあ、アンクも一緒に寝直そうよ」と表情を崩し）

…寝る。お前となら幾らでも。(相手の言葉素直に頷き、大人しく相手の腰へ腕を回して密着し)