一見さん 2022-08-15 13:06:16 |
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うん、待ってる…
(少し待ってるように言われると頷いて、玄関の先で和風な家や廊下をじっと眺めて珍しそうに左右を見て「…落ち着く家」と呟くと濡れているので立ったまま落ち着かず玄関をうろうろと歩いて)
…はい、これズボン。長いのしかないけど。
(しばらくすると奥からズボンを片手に戻ってきて相手にそれを手渡す。「しばらく休んでいきなよ。」と笑って持っていた本を相手に差し出し、笑顔で首を傾げてそう提案し)
ありがとう、お邪魔します…
(そう言ってあげてもあってズボンを履き替えて。「…お母さんとかは?」本を大事そうに抱えながら相手の横に座って少し辺りを見回してから聞いてみて)
おしごと。僕、おじいちゃんとおばあちゃんと暮らしてるの。
(本を開きながらそう言うと彼を見つめて微笑み、言った後に周りを見回して「今は畑に行ってるけど。」と付け加えただけでじっ、と本を見つめて読み始め)
そうなんだ…
(本を見つめる相手を見てから、渡された本を眺めるが自分には珍しい和風な家を見回してから隣に座る相手が読むものの方が気になって覗き込んで)
気になるの?
(しばらくは目線にも気づかないまま本を読んでいたが、彼の視線に気付くと読んでいた本をぱたんと閉じてしまって「…僕、つまらない?」と心配そうに聞いて)
?…ううん、僕と話したく無いから本読んでたのかなって
(少し首を傾げると、心配そうな表情の相手に首を左右に振って否定して。「それに、初めて会ったから…緊張して」と付け足して)
…僕、他の子と違っておしゃべり下手だから。
(俯くと呟くようにそう言い、彼を見上げては柔らかな笑みを浮かべて「…だからお友達、あんまりいなくて。」と付け加え)
じゃあ僕がお友達になってあげる!
(彼の言葉に、笑顔で友達になろうと言って約束をする時のゆびきりげんまをするために小指を差し出し「僕も友達いないから、ずっと遊ぶ約束しよう?」と言って)
うん、ずっと友達になろう
(伸ばされた小指を結ぶと、「ゆーびきーりげんまん」と歌ってから笑顔で「これで友達ね、えっと…鮫くん?」と相手の名前の中で一番印象があった鮫しか思い出せずあだ名のようにそう呼んで)
…うん、よろしく…
(はにかむように手に持った本で顔を隠しながら、隙間から覗くように彼の顔を見てそう言う。その後思い出したかのように「…じゃあ今度の夏祭り、一緒に行こうよ。」とチラシを差し出して)
いいの?行きたい…!
(チラシを受け取ると、目を輝かせてぜひ行きたいと言うと嬉しそうにチラシを眺めて「浴衣お母さんに頼まないと!」と嬉しそうに言って)
あ…お母さんが帰ってきてって言ってる時間になったから、そろそろ帰らないと
(表情を綻ばせる相手と同じように笑顔になっていると、時計を見ると帰ってくるようにと言われている時間になったためそう言って立ち上がったが「あのね、僕…まだおうち覚えてないんだ…」と困ったように呟いて)
…じゃあ、おうちまで送るよ。ここらへんのことはたくさん知ってるから。
(彼の言葉を聞くと立ち上がり、手を引くようにして玄関を飛び出すと「あっち?」と山手の方を指さして問いかけ)
いいの?ありがとう…えっと、川のところをずっとまっすぐ行ってたと思う…
(手を引かれながら、まだ覚えていないため山手の方なのか分からず、川のところとあやふやに答えて「分かる…?」と心配そうに呟いて)
わ…早いよ…!
(笑顔のまま走り出した相手に驚いたものの、同じ早さで一緒に走るのが楽しくて笑顔になりながら着いていくと『有坂』と書かれた表札の家に着いて「あ、ここ!」と言って)
あのねお母さん!今日友達ができたの!それでね、お祭り行ってもいい?浴衣も着たいんだ
(家に入った瞬間にお母さんに飛びついて一気に言えば「待って、あなたズボンはどうしたのよ」と言われ、そういえば相手に借りたままだったのを思い出してそれを説明すると、お母さんにその日はお菓子をお礼に渡すように言われて頷き、お祭りの日を待ち遠しく思いながら眠りについて)
…うん、お友だちができたの。
(家に飛び込めば畑から帰ってきた祖父母が出迎えてくれ、聞かれたことにそう答えれば「そうかそうか」とまるで自分のことのように嬉しそうに頭を撫でられる。その後は促されたまま布団に入り、眠りに落ちて)
(/場面変えしておきます!)
お母さん、お小遣い!
(お祭りの当日、青色の浴衣を着せてもらい、片手にはお菓子とズボンを入れた紙袋を、肩から掛けられるポシェットには強請って貰えたお小遣いを入れると、夏祭りが始まる数時間前から落ち着きなく「まだかな」と言って玄関で待っていて)
大丈夫だよ!あの、これありがとう
(やってきた相手に紙袋を渡したものの「お祭り中邪魔だし、後でがいいよね」というと紙袋を玄関に置き、相手の手を握って「早く行こう!」と笑って)
うん、行こう。
(紙袋を受け取りかけた手を引っ込め、相手に手を引かれるまま夏祭り会場へと到着する。りんご飴や金魚すくい、色とりどりの屋台が夕暮れ時の薄暗がりの中に光っていて)
僕、お母さんとお祭り行ったら金魚買えないからって金魚掬いだめなんだ
(夕暮れの出店を眺めていると、可愛らしい金魚が見えて手をひきながら呟いて。確かに金魚の水槽なんてないからなぁと思いながら諦めたように「何いく?旭って何が得意なの?」と聞いて)
…射的。
(そう言って笑うと射的の屋台に走っていき、屋台のおじさんに代金を払って銃を構える。「…悠くんはどれが欲しい?」と景品のお菓子やらぬいぐるみやらを見つめながら彼にそう聞いて)
じゃあ…あのくまのぬいぐるみ
(どれが欲しいかと聞かれ、一番目に留まったのは少し大きい白色のテディーベアで。お菓子も魅力的だがお祭りの屋台のぬいぐるみは普段以上に惹かれて「でも、ちょっと大きいよ…?」とは言いつつ、少し期待して)
…わかった。
(笑顔で頷くとぬいぐるみの耳に照準を合わせ、引き金を引く。ぬいぐるみは大きく揺れるものの落ちず、もう一度銃を構え直して揺れが止まらないうちに今度はお腹を撃つ。ぐらりと揺れたぬいぐるみは地面に落ち、屋台のおじさんからぬいぐるみを貰っては「…はい。」と手渡して)
わぁ…!ありがとう、大事にするね
(手渡されたぬいぐるみを大事そうに抱えると、「名前はあさひにする」と言って嬉しそうに両手で大事に抱え、「でも、良かったの?僕の分だけになっちゃうよ?」と少し申し訳なさそうに尋ねて)
…もう一回やるから、大丈夫。
(もう一度代金を払うと、今度は端の方にあるシャチのぬいぐるみに照準を合わせて引き金を引く。当たりどころが良かったのか、それは一発で落ちて受け取りつつもう一発でお菓子の箱を落として)
すごい!シャチも取ったしお菓子も…上手なんだね
(相手の落とした景品に目を輝かせ、すごいと言いながら自分のことのように喜ぶと「旭、射程上手だしなんでも上手だね」と笑顔でいって)
…おじいちゃんが、教えてくれたんだ。
(シャチのぬいぐるみを抱えながら笑い、貰ったお菓子の箱を開けると「一緒に食べようよ」と提案し)
いいの?食べる!
(一緒に食べようと言われ頷き、少し先にある階段を指差して「人少ないしあそこで食べよう?」と言ってくまのぬいぐるみをしっかりと抱き抱えながら手を握って)
うん。
(シャチのぬいぐるみと開いたお菓子の箱を持ったまま彼に手を引かれて走り、「…悠くんは、どこから来たの?」とこれまで抱えていたらしい疑問をぶつけて)
えっとね、東京!でもおばあちゃんの介護?のためにこっちに来たんだ
(相手の質問に答えながら階段の一番上に座ると「だからおばあちゃんがもう大丈夫になったら戻るんだって。だからお父さんは向こうにいるんだ」と言って遠くを指差して)
…すごいね、都会から来たんだ。
(東京、という言葉を聞けば目を見開いてそう答え、「…僕は、ずっとここ。でも、こうこうせい?になったら都会に行くんだ。ここ、ちゅうがっこうの次がないから。」と思いを馳せるような瞳を彼の指差した方向に向け)
都会って言っても、お母さんは東京の中でも田舎だって言ってた。でも、旭来るならもしも戻っても旭と一緒の学校行けるね!でも一個上だから難しいかなぁ
(相手の言葉に少し目を輝かせ、お母さんからいつかは戻ると言われていたが同じ都会ならまた会えるかもと思うと苦ではなく、嬉しそうにして)
…でも、きっと分かるよ。僕は変なやつ、だから。
(自虐的にそう笑うとお菓子をぽりぽりと齧り、シャチのぬいぐるみを抱きしめる手に力を込め)
変じゃないよ、僕は旭が大好きだよ
(お菓子を食べながら、何処かよくない意味で変なやつだと自分のことを言う相手に首を振ってから笑顔でそう言って)
どういたしまして、都会に来たら絶対教えてね
(笑っている相手に、一緒の学校に通いたいな、など思いながら楽しそうに笑顔を見せると「今から楽しみだね」と言いながらお菓子を食べ終わって)
…花火、見よう。山の方に綺麗に見えるところがあるんだ。
(そう言いながらもどんどん会場から離れていき、少し薄暗い山を登り始めると中途で足を止め、倒れた木の上に腰を下ろす。そうこうしているうちに花火が始まったらしく、開けたその場所からは言葉通り綺麗に花火が見えて)
わぁ…!綺麗……
(同じように腰を下ろすと、はじまった花火に目を輝かせて。こんなに綺麗に花火を見たことがなく、感動したように花火から目を逸らせずにじっと見ていると「綺麗だね、こんなに綺麗な場所教えてくれてありがとう」と笑顔で言って)
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