一見さん 2022-08-15 13:06:16 |
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…ねえ、君も一緒に遊ぼうよ。
(他の子供たちと川で水遊びをしていたが、見知らぬ子を目に留めると他の子どもたちに断りを入れてその子の方へと走っていっては首を傾げて)
僕?…いいの?
僕は、有坂悠
(走ってきた相手に少し戸惑ったものの、誘われるのは嬉しかったため頷いてから自分の名前を名乗ってから、君は?と言いたげに首を傾げて)
僕は…鮫島旭。
(ふわ、と柔らかな雰囲気を纏った笑顔を浮かべるとその子の手を引いて他の子どもたちの元へと戻っていく。他の子供たちは誰だよそいつ、や早く遊ぼうぜ、と口々に言いながら川の魚を取ったり水を掛け合ったりして遊んでおり、自身は河原に腰掛けると川に足を浸してバタ足をしており)
……ねぇねぇ、何歳?
(他の子供と違ってどこか優しそうな相手についていくように同じように河原に腰をかけて、同じように足を浸しながら何をして遊べばいいのか分からず、質問をして)
…12歳。
(そうしているうちに好きなことをしている他の子どもたちから旭も魚獲ろうぜ、泳ごうぜ、なんて声を掛けられて返事をすると彼の手を引いてその子どもたちの方に走っていく。「魚、獲ろうよ。この川にはいっぱいいるんだ。」と笑って)
魚…?捕まえられるかな
(手を引かれて魚を捕ろうと言われるが、そんなことしたことがなく戸惑いながら見えた魚に恐る恐る手を伸ばすが、水を跳ねさせて逃げられて)
…僕、鮫だから。
(よく分からないことを言いつつ水面を泳ぐ魚に手を伸ばし、ひょいと軽く数匹を掴み取ってしまうと他の子どもたちからやっぱ旭すげー、と感嘆の声が上がるのを聞くと彼を振り返って薄く微笑む。「ほら、この魚なら取りやすいよ。」と掴んでいる魚の内の灰色をしたものを指して)
うぅ…えいっ
(鮫だから、という相手の言葉は自分にはかっこよく感じて少し目を輝かせると、灰色の魚なら取りやすいと言われて恐る恐る手を伸ばしたが、勢いよく魚をとると「獲れた!」と嬉しそうに言った瞬間に魚が手の中で跳ね、驚いて魚は掴んだまま尻餅をついて)
大丈夫?
(尻餅をついてしまった彼を見ると隣にいた浅黒い肌の少年に持っていた魚を預け、彼に手を伸ばすと川から引き上げてそう笑顔で問いかける。「ここ、流れが速くて転びやすいんだ。」と言った後、濡れた服を見て河原へと連れて行き)
ありがとう…濡れちゃった、お母さん怒るかな…
(尻餅をつくと、泣きそうな顔をしていたが笑顔で助けてくれたため泣くのは我慢し、河原につくと「ねえ、いつもここで遊んでるの?」と聞いてみて)
…ううん。普段は本を読んでいるんだけど…
(彼の問いかけに首を横に振り、河原に腰を下ろすと濡れた部分を見て「…僕のお家で乾かす?」と川で楽しげに遊ぶ子供たちを横目で見るとそう問いかける。二人に気付いた子供たちがもう帰るのかよ、なんて声を掛ける中首を傾げて)
いいの?…僕のお家、まだ荷物の整理で忙しいから乾かしたい
(本を読むんだ…と思いながらも、他の子と違って肌があまり焼けていないのを見ると納得して。まだ荷物の整理で忙しい中で濡れて帰ったらきっと怒られるだろうと思って、ありがたくその提案に頷き「でも、いいの?遊ばなく…ここで待ってても乾くと思うし遊んでていいよ」と言って)
…僕、遊ぶのはあんまり好きじゃないんだ。行こう。
(他の子どもたちにもう帰る、と言い残した後彼の手を引いて駆け出し、子供たちの声を背後に山道を走って和風の木造の家へと到着すれば「ここが僕のお家。ちょっと待ってて。」と言って靴を脱ぎ捨てて家の中へと入り、奥の方へと裸足の足音を立てながら駆けて行って)
うん、待ってる…
(少し待ってるように言われると頷いて、玄関の先で和風な家や廊下をじっと眺めて珍しそうに左右を見て「…落ち着く家」と呟くと濡れているので立ったまま落ち着かず玄関をうろうろと歩いて)
…はい、これズボン。長いのしかないけど。
(しばらくすると奥からズボンを片手に戻ってきて相手にそれを手渡す。「しばらく休んでいきなよ。」と笑って持っていた本を相手に差し出し、笑顔で首を傾げてそう提案し)
ありがとう、お邪魔します…
(そう言ってあげてもあってズボンを履き替えて。「…お母さんとかは?」本を大事そうに抱えながら相手の横に座って少し辺りを見回してから聞いてみて)
おしごと。僕、おじいちゃんとおばあちゃんと暮らしてるの。
(本を開きながらそう言うと彼を見つめて微笑み、言った後に周りを見回して「今は畑に行ってるけど。」と付け加えただけでじっ、と本を見つめて読み始め)
そうなんだ…
(本を見つめる相手を見てから、渡された本を眺めるが自分には珍しい和風な家を見回してから隣に座る相手が読むものの方が気になって覗き込んで)
気になるの?
(しばらくは目線にも気づかないまま本を読んでいたが、彼の視線に気付くと読んでいた本をぱたんと閉じてしまって「…僕、つまらない?」と心配そうに聞いて)
?…ううん、僕と話したく無いから本読んでたのかなって
(少し首を傾げると、心配そうな表情の相手に首を左右に振って否定して。「それに、初めて会ったから…緊張して」と付け足して)
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