政府所属管理部 2022-08-08 23:28:37 |
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>三日月宗近 様
(長く真っ直ぐな睫毛に縁取られた瞳が満足気に緩んでいく。ドレープカーテンの向こう側に光る月を見上げた時のような、どんな夢が見れるのか眠るのを楽しみにしていた頃のような、きらめく物に憧れを抱くのは人として生きるが故に違いない。不思議な心持ちに満たされていたからだろう、こちらへ伸びてきた手に気が付くのが遅れた。ぴくりと肩を揺らして、驚いたような怯えた表情を一瞬表面に出したものの取り繕うように目を伏せて美しい月から目を逸らす。この髪は刀傷のようなもの。たとえそれがこの人の手に掛かったものでなくとも身構えてしまうことを許して欲しい。)
くすぐったいわ。
優しく触れられることには慣れていないのよ、私。もっと粗野に扱って頂戴な
>101 碧 様
( 一瞬怯んだように見えた主の様子をただじっと見る。この不揃いな髪型、刀に切られたものであることは一目瞭然。一体誰が、気になるところではあるが。己が踏み込んでいい所ではない。相手の瞳が己から逸らされたことが少しだけ哀しい。粗野に扱って欲しいなど、また難しい注文をするものだ。今迄主にそのような扱いをしていたものがいたのならば、それは許せない。ならば尚更その注文は受け入れられないなと、手を離すとそっと目を閉じて。藤の強かった香りも今は慣れて眠りに誘うものへと変わり。)
粗野に、か。また難しいことを言うのだな。
さて、じじいは眠くなってきた故、一眠りさせてもらおう。
>97 碧様
( まるで崇高な教えを説くかの如く声高らかに政府からの伝令を謳う姿は、どこぞの狂信者か。呆れたのか、はたまた落胆したのか、彼女の言葉を聞けば聞くほど冷えていく心と体。昏く、深く、重く、乾いた血のような双眸に影が差し出しことに自分でも気付かぬまま窓の外に目を遣り。先程まで快晴が広がっていた空は今や見る影もなく、今にも泣き出しそう曇天が太陽を隠し。洗っても洗ってもどうにも取れない人斬りの臭い、血に塗れたこの身でどうして隣に居ることを、望めようか。支柱から離れ返答を待つ相手にたった一言告げる。 )
────、おれは人斬りの刀だよ
>三日月宗近 様
おやすみなさい。
少し休んだら、声をかけますね
(こちらの心情を汲んでくれたのだと分かっていて触れていた手が離れるのは少しだけ寂しいものだ。陶器人形のように閉ざされた瞼と整った装束、時折風が吹く度に揺れる髪飾りと香る藤の花の濃く甘い匂い…昼寝をと誘ったもののその美しさに魅入られたように動けなくなって目が冴えてしまった。物音を立てないように身を起こし、じっと見下ろすように小さく上下する胸元を見据え、それでも心臓の音はしないのだと知っていて人型の神様に血肉の温かさを求めてしまう。起こさないように、そっとその白い頬に指先を伸ばせば。)
…憎らしいほどに綺麗な人
>肥前忠広 様
人斬りの刀が愛しい人を欲してはいけない理由はどこに?
( 窓の外の暗い光が赤い日暮れの終わりのような瞳を照らし、同時にこの刀が審神者に対し抱えるある種の引け目を思えばこそその憂いが美しいものに見えてくる。人間というのは時として欠けているものの方が美しく見えるという説はあながち間違いではないのだろう。もっと近くでその瞳が見てみたい、嫌悪でも拒絶でも構わないから人間でないこの人が抱く感情を見てみたい。そう揺れたのは元より好奇心旺盛な性格が故。少なくとも己にとっては興味深い観察対象でしかなく、いつか運良く審神者様をカクしてくれたなら政府に報告ができる実験体、そう思えば刺すような冷たい視線だって気にならない。 )
もっとも、本当に私の首を狙ったのなら人斬りと呼べるでしょうけれどね。興味無いでしょう?
>104 碧 様
──、
( 眠りへ誘われる間、藤の花のような柔らかなものが頬に触れたような気がした。目を閉じて案外すんなりと眠りについてしまったが、幾分か経って目をうっすらと開ける。変わらず香る藤の香り、まだ意識がはっきりしない中ここはまるで夢か現か。まるでぽつんと取り残された離れ小島のような場所。暖かな日差しに目を細める。風に舞ってきた藤の花弁が己の頬を掠めて、眠ったときの頬の感触を思い出す。ゆっくりとした動作で、身体を起こすと欠伸を一つ噛み殺し、ここが何処だったか朧気な記憶を呼び覚ます。)
>三日月宗近 様
──おはよう
(ひやりとした頬の温度と滑らかな感触を指先でこっそりと楽しんだ後、その場に横になりその神様らしい造形を眺めていた。すっと通った鼻梁、うっすらと色付いた唇と頬、長く艶のある睫毛に絹のような髪、落ち着いた声、達観しているようで幼子のように無邪気に笑うその全てが…己を主と呼んだが為に汚されてしまうのではないかと思った。沢山の審神者を政府の生贄にしておきながら言える言葉ではないが、それは本意ではない。美しい藤の花をその柔らかな髪越しにもう一度眺め、ゆっくりと瞼が落ちればそこから先暫くの記憶は闇の中。次に瞼を持ち上げたのは衣擦れの音が聞こえたから、ただそれだけのことだったが見上げたその姿の美しさに欲が出て。)
…もう少しだけ、こうして見上げていてもいいかしら。
>106 碧 様
おはよう。
起こしてしまったか?
( 隣から聞こえてくる声に視線を向ける。そう言えば主と2人で昼寝をしていた所だったと記憶が戻ってきたところで、自分が身体を起こしてしまったがために目を覚ましてしまったのだろうかと少し申し訳なく思う。しかし、起き上がることなく此方を見上げる相手を見て、了承の意を込めて目を細める。主の望みとあらば幾らでも。しかし、下からじっと見られるというのは何とも不思議な気分だ。また風が吹くことで藤の花が舞い、香りがいっそう強くなる。寝惚けた頭に、藤の「花言葉」を思い出す。)
確か以前、花言葉というものを教えてもらったな。
藤には「優しさ」、「忠実」、「決して離れない」などの意味があるらしい。
>104 碧様
刀の居場所は戦場だ、おれ達が守るのは「歴史」だろう
( 肌に纏わりつくモルモットでも観察するような極めて人間らしい視線に今すぐ刀身を抜きたい衝動に駆られるも、脳裏に過ぎった仲間達の顔にグッと堪える。交換条件である本部の目的は、確信とまではいかなくても大凡の予想くらいならつけることが出来る。自分が離席した間に政府に何があったのか知らないが、ここまで手段を選ばない組織では無かった為に、真相を告げられて尚、何故と疑問は深まるばかり。ため息を吐き出せば「 説教がしてえなら自分のところの刀にしてやれよ。 」と言って襖に手を掛け。もっとも、政府の本懐を知った今、逃して貰えるかは不明だが。 )
>三日月宗近 様
その言葉が似合うのは誰かしら…長谷部様とか?
三日月宗近様は、そうね、優しさは似合うけれど
(ひらりと舞った藤の花が香りごと眠気を拭い去るように、降ってきたいくつかの花弁を髪に受け止めながらも視線だけは目の前の美しいその人から逸らさない。勿体ないから。きっと後にも先にもこの人のことをこんなにも見ることができる機会はないだろう、藍色の瞳いっぱいに目の前の情景を焼き付けてから穏やかなこの時間を思い出の一部に変えるようにゆっくりと身体を起こす。眠たい視界の中で穏やかに揺れた、少しだけ癖のついた髪を直して差し上げようと手を伸ばし。)
チューベローズが似合うわ、きっと。
これからも多くの人に愛されるあなた様にぴったりよ
>肥前忠広 様
その歴史を守るためならば、手段を選ばないのが我々なのですよ
( このまま斬られてしまえば、ある意味この人も己も矜持が守られるのかもしれない。人斬りの刀として在ることで存在を示す彼と裏切り者として消えゆくとある審神者…物語にしてはチープ過ぎるが。呆れたように部屋を出ようとする刀を横目に噴き出すように乾いた笑いを零したのも本音。何を今更、神様を呼んでまで守ろうとする人間の愚かさを嘆くつもりもないけれど。それでも否定しなかったことは事実なのだ、少しだけ開かれた襖の隙間を縫うように猫のごとく外へと逃げ出してしまえば廊下を軽い足取りで進み。肩越しに刺すような瞳を、不揃いな髪の隙間から覗かせて告げる言葉は意地が悪いことだろう。 )
まあでも良かった、少なくともあなた様は“審神者様を自身のものにしたいと今の一度も思ったことは無い”ということはなさそうですね
>109 碧 様
ちゅー、べろーず?
難しい名前の花だな。して、どのような意味があるのだ?
( 己に藤の花の言葉は似合わない、か。此方からすれば、藤の花は主にぴったりの花だと思う。「優しさ」を纏い、「忠実」に仕事をこなす。そんな彼女だからこそ、己は「決して離れない」と藤の花言葉に替えてその言葉を誓える。藤の花にはもうひとつ花言葉がある。─「恋に酔う」。刀剣の身である己には持ち合わせていない感情だ。恋とは一体どのようなものなのだろうか。風に舞う藤の花弁を見て思いを馳せる。上体を起こした主から告げられた聞き馴染みのない花。自分に合ったというその花の言葉が知りたく、主に尋ねてみて。)
>三日月宗近 様
…内緒。
戻ろうか、温かいお茶が飲みたい気分だわ
(優しくて、しかしきっと盲目的な忠実さはなく、いつかこの人を置いていく己は決して離れないとは告げられない。ただ、この人の美しい生き方はとても好ましく、故に大切にしたいと願うのは悪いことでは無いはずだ。問われた花言葉は己の中に蓋をして、いつかこの人に知られてしまうその時まで一瞬でも過ぎった人間らしい感情ごと隠し去ってしまおう。そっと靴を履こうと足を下ろしたところで動きを止めて、ぶらぶらと柔らかい風に足先を遊ばせながら困ったように笑ったのは本音を隠すため。おずおずと幼子のように小指を立てて片手を伸ばし、約束をしてくれるならその小指を絡ませて欲しいと強請る。)
…早く戻らないと、皆を心配させちゃうかしら。
また私とこうして、遊んでくれる?
>111 碧 様
…ははっ、内緒か。意地悪だな。
気になって夜も眠れなくなったら主のせいだぞ。
( 内緒と言われれば気になってしまうのが性だ。冗談交じりに笑いながらそう言うと、自分も目覚めに1杯茶でも飲みたいと頷き。靴を履くため己より先に動いた主に続き、自分も其方へ。ふと靴を履く気配のない相手を不思議そうに見れば、なんと愛いことか。そんなこと約束などせずとも、いつでも叶えるのに、そう思いながら、小さく笑って相手の隣に腰かけると、同じように小指を差し出して主のそれと絡め。約束の契りを交わせば満足そうに笑みを浮かべて、己も履物を。 )
─あぁ、勿論。約束だ。
>109 碧様
ごちゃごちゃうるせえ、
( 猫というよりネズミのように狭い腕の下をくぐりぬけていく相手に触れないように、瞬時に襖から手を離して。わざわざ部屋まで用意した意味は何だったのか、監視の目が光るなかでも懲りずに食い下がってくる彼女をシッシッと容赦なく手で追っ払いそのまま先を追い越す。図星を突かれた、というよりも本当は、分からなかっただけ。戦場で刀を振るう以外の生き方すら想像出来ないのだから独占欲なんて、己には過ぎたる感情だ。言葉を交わしたのは一時間も満たなかったとはいえ、難しい話の数々に言葉に出さずとも思う疲れた、と。 )
>三日月宗近 様
夜に眠れなくなったら、昼に寝ればいいのよ。
そうしたら一緒にいられるでしょ?
(意地悪だと言われれば、その通りよと笑って返せるほどに心が穏やかだ。絡んだ小指に知らず嬉しそうに頬が緩んでいたとしても、それを咎める人はここにはいない。己は審神者様と刀剣男士様の恋心を悪用する蛇の一匹だが、そんな蛇も己の本丸の仲間の幸せを願うことくらい許されるはずだ。絡めていた指を離し、靴を履いて地面に足をつけると今度は指ではなく掌を向けて差し出す。藤の花の花弁を攫うように吹いた風が、不揃いな藍色の髪を撫でて巻き上がる、短い方の髪が頬を叩いて、眠りに落ちる前に伸ばされた優しい指先を二度と拒絶したくはないと思う程に穏やかな時間を愛しいと思った。)
三日月宗近様、あなたの手は怖くなかったわ。
また、こんな不揃いで汚い髪でも撫でてくださる?
>肥前忠広 様
( 追い払うように手を振った元政府の刀は振り返ることは無い。その背中をぼんやりと見据えた後、ふっと充電が落ちた人形のように立ち止まり、それから近くの部屋に入った。どっどっと心臓が嫌な音を立てている。近くの床に放られたままのクッションに頭を預け、冷たい床に横になったまま嫌な心臓の音の理由を考えれば、ひとつしかないのだ。事実切られたのは髪だけだったが、首まで持っていけたはずなのだと突きつけられた現実が痛かったのだ。献身的な刀ではないと思っていたが、彼は本丸のことを思って動いていた、仲間のためを思って、だ。それだけ配属された先が大切だったということなのだろう。仲間も、審神者も…その感情が恋心に変わってくれたなら僥倖だ。忘れよう、あの刺すような赤い瞳を記憶から無理矢理に消すように薄暗くなった部屋の隅で瞼を落とした。 )
>114 碧 様
( 夜が眠れぬなら昼眠ればいい。まさかそう返されるとは思わなんだ。それは、また己と一緒にこうやっていたいと思ってくれている証だろうか。差し出された掌に己のそれを自然に重ねる。相手の髪を見て、その様な風に思ったことなどはない。寧ろ風を受けて藤の花と舞うその藍色の髪が一際美しく己の目には映るのだから。主がその髪に触れることを許してくれるならば、今度からは躊躇いなく触れることが出来よう。だが、今はそのときではないと我慢をする事にして。)
不揃いで汚いなどと、思ったことは無いぞ。
主の髪は美しい。
>三日月宗近 様
…嬉しいわ。
私が美しいと思っている相手から、美しいと認めて貰えるのは光栄なことね
(再び重なった手を優しく引いて、帰路を進むために穏やかな時間に別れを告げる。い草の匂いも身体に絡みついて離れない花の香りも、暫くの間は揃いの香水のように秘密の時間を夢ではなかったと示してくれるに違いないのだ。諭すように優しく述べられた賛辞に驚いたように、ただし足を止めることはなく振り向いて笑う。藤棚を抜け、空調の整ったラウンジへと踏み入る前にたった一言だけ。この扉の向こうへ戻れば、己に与えられた役柄は小賢しい歩兵だから。)
楽しかったわ、三日月宗近様。
お礼にあんみつはいかが?
>115 碧
( 一夜明けた翌日、密談を終えた後はすぐに床に就いた為昨夜の出来事はまだ誰にも話していない。誰かに体を揺すられ仕方なく目を覚ますと、布団の上に管狐がちょこんと行儀よくお座りしており。皆の前ではなく、わざわざ自分一人の時にやって来た彼に多少なり嫌な予感を覚えれば予感はものの見事に的中。朝っぱらから叩き起こされ、ただでさえ怠いのに上層部からの呼び出しだと聞き思わず舌打ちし。わざと時間を掛けて身支度を済ませれば雑に障子を開け廊下へ、大欠伸をこぼしながらこんのすけの後について行き。さて、昨日は途中で足止めを食らったが今日は如何に。 )
>90碧様
えっ、いいの?
((パァっと目を輝かせながら碧の提案にコクコクと何度も頷き、それならお茶でも淹れようかと聞いて
>117 碧 様
あんみつか、それはよいなぁ。頂くとしよう。
( ラウンジまでの道程を手を引かれながら歩く。遠ざかる藤の花の香り。しかし己からか主からかどちらか分からぬが確かに藤の香りが服に染み付いている。ほのかに香る藤の香りもまた良いものだなどと微笑を浮かべ。「またいつでも誘ってくれ」と相手の言葉に答えれば、「約束もしたからな」と子どもが悪戯をするときのような楽しげで小さい声で話して。主からの提案の餡蜜、きっと茶に合うだろうと少しワクワクしながら、再びラウンジのソファーに座って待つこととし。座る際に相手の手を名残惜しげに離して。)
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