学園長 2022-08-05 14:56:45 |
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▼ 凉 ( >50 )
………何だ凉か。
( ウトウトとしていた意識の中、何処かで聞いた事の有る声に、脳内で此奴誰だっけと声だけでは判断が出来ず眼の上に置いた腕を退かしぱちっと閉じた瞼を開け声の主に見遣り。彼は同学年でばったり逢えば喋る時は喋る様な相手で特に表情に変化を見せる事無く声に出して。少し休んだが変化の無い頭痛に深い溜息を付きたくなったが目の前の彼に言う事でも無いと思い、クッと欠伸を噛み殺し身体をゆっくりと起こして。重く怠い身体を背凭れに深く凭れて親指でクイッと空けた隣を指差し「……そこ座れば。」と彼もサボるから此処に居るのでは無いかと思い何時も通り声を掛けて。 )
▼ 東雲先生 ( >51 )
……大丈夫。
( ウトウトとしていた意識の中、足音を消していたが微かに服の擦れる音が聞こえ意識を浮上させて。偶に行き当たりばったりでサボり場所として保健室を利用する事も有り、其の度に暇があれば声を掛けてくれた聞いてきた声で。眼の上に置いた腕を退かしてパチッと瞼を開けば頭上に見える彼の姿に感情の乗らない声で言葉を発し。少し休んだが一向に治らない頭痛に彼なら養護教諭で原因が分かるだろうか。一瞬口を開いたが直ぐに閉じ聞くのを止め「……先生仕事辞めたのか?」と見当違いなズレた事を聞き。 )
▼ 奈月 ( >54 )
……否、起きてる、…奈月どうした?
( ウトウトとしていた意識の中、此方に向かってパタパタと駆け寄って来る足音が聞こえて。寝転がっている体勢を見て睡眠中だと思ったのだろう、足を止め声を潜めて様子を窺う聞き慣れた声で。姿は見なくても声だけで誰だか容易に想像出来て、もしかして彼自身に何かあったのだろうかと思い問い質し。眼の上に置いた腕を退かしてパチッと閉じていた瞼を開きぼんやりと見知った彼を見詰め。少し休めばマシになるだろうと踏んだが一向に治まらない頭痛に思わず少し表情を崩して眉を顰めそうになり。ゆっくりとした動作で身体を起こせば、其の侭背凭れに深く凭れ掛かって親指でクイッと空けた隣を指差し「……座れば?」と取り敢えず隣に促して。 )
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