掲示板ファンさん 2022-08-01 15:15:22 |
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あれアンタの名前だったんだ。カルマね。
(こういう仕事をしている人は名前や素性を隠すものだとばかり思っていたので少し拍子抜けする。まあそれが本名なのかはわからないのだが。食いつきに引かれている事も真実も気にせず続ける)
じゃあ俺事はノアとか適当に呼んでよ。
でさ、カルマ。
俺は一体何を手伝ったらいいわけ?部屋の掃除とか?
(ぐるりと事務所内を見回してから自分は一体何をさせられるのかと首を傾げて気怠そうにしている相手に尋ね)
お客さんが来たらお茶とか出してよ。
(くあ、と欠伸をしながらスマホを取り出したところで扉が開き、いかにも裏社会の人間と言わんばかりの中年男が顔を見せて)
ほら来た。お茶のやつはあっちにあるから。
ふーん、了解。
(案外普通の対応と変わらない仕事を任されて少し驚いていればドアの開く音が聞こえ言われた通りにお茶を淹れにいく。
依頼人であろう男はいかにも自分が今まで過ごしてきたことの無い世界の人と言った印象で少し警戒しつつもなるべく明るく)
はい、お茶どーぞ。
あ~、はいはい処理ですね。終わってますよ。
(客の男は軽い礼と共に茶を受け取って飲み干す。応対はおそらく営業スマイルであろうと思われる軽薄な笑顔を浮かべながら行われ、それとなくお茶係の方に目を遣り)
現物は奥で見ます?
(暫く何も考えずぼーっとやりとりを眺めていれば視線を感じ彼の方を見る。何となく雰囲気を察して空になったコップを持てば)
俺はこれ洗ってきますね。
は~い、それじゃ行きましょうか。
(客の男を引き連れ、しばらく奥の部屋に引きこもっていたがようやく出てくると客は満足げな表情を浮かべてアタッシュケースを机に投げ出すとそのまま帰っていき)
またご相談くださいね~。さてと。
嬉しそーに帰っていきましたねぇ。
(客が出て行った事を確認し独り言の様にぽつりと呟く。
そのまま視線を移動させて机に投げ出されたアタッシュケースを見つめて。)
映画とかドラマとかでしかこんなの見たことないなぁ。
まあね。ああ、後これ。さっきのお客さんがお茶出してくれたガキにやってくれってさ。
(慣れっこなのか流すように答えながらぎっしり詰まったアタッシュケースの中身を検め、ついでに思い出したらしくかなりの厚みがある封筒を投げ出し)
え、何これ?
ていうか、俺お茶出しただけなんだけどな。
(投げ出された封筒を拾い上げ迷い無く中身を確認する。
しかし自分の行動を振り返ってもただお茶を出しただけで特に何もしていないのだがなんて考える)
ま、あのお客さんは金が有り余ってるみたいだしね。
(当然と言わんばかりの返事をするとアタッシュケースを片付けて貰った封筒を指差し)
好きに使ったら?
まあだからこういうのもお金で頼むって訳なんだね。
(封筒確認し終え満足げにポケットに仕舞う。住む所もない状況なので暫くここにいるつもりな為食費と衣服に当てるかなどと考える。)
うん、そーしとく。まあだいたい食費だろうけどね。
最近のガキってそんな食べんの?…この年頃のガキの食べるもんって分かんないなあ。
(アタッシュケースから取り出した札束を指で弾きつつ、しみじみと溢して。かく言う彼自身も年増というにはまだまだ若い容姿をしているが)
育ち盛りだからね。俺はとりあえず空腹満たせればなんでもいいと思うけどね。
(弾かれる札束を目で追いつつ彼を見ればそんなしみじみと語る様な年齢には見えず。ふと奥のものが気になって)
ねぇ、奥のあれ、ずっと置いとかないでよ?
置きっぱなしじゃ寝れない
あ~、はいはいごめんね。ちょっと片付けてくるから、物壊さなかったら何しててもいいよ。
(気のない返事を返しながらも、奥の部屋からゴミ袋に入った物体を持ってきてはそう言い残して事務所を一旦出て行き)
うん、よろしく。
(なんだかんだ言った事はやってくれるのだと内心驚きつつも、少し彼の仕事に興味が湧いてきて部屋を物色してみる。壊さなければいいらしいから何をしてもいいだろう、なんて考えて。金はある、この隙に逃げるという考えも一瞬浮かんだが、そんな気はなぜか起こらなかった。)
あんま大したもんないなーって…わっ
(部屋を見回ってみたが面白そうなものは特に見つけられなかった。諦めて帰ってくるのを待とうとしていた時、不意に手があたり飾ってあった花瓶の様なものが地面に叩きつけられる。大きな音と共にそれは見事に割れた。慌てて拾い集めようとして手を切った。)
痛っ…。やべー事しちゃったなぁ。
早々クビとか言われたらどうしよ、まあ命が助かるかも危ういけど
ただいま~…ってあ~あ。早速壊してるじゃん。
(事務所の扉をくぐればそこには無残な姿になった花瓶があり、面倒くさげに溜息を洩らし)
壊すなって言ったじゃんか。まあこれ貰いものだし別にいいけど。
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