創作者 2022-07-10 14:03:12 |
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……いえ、立派ではありません。でも、もっと魔法を正確に扱えるよう努力します。
(じっと彼女の顔を見つめていると、次は気の抜けた柔らかな笑みへと変わって。表情だけでその辺の集落ひとつ凍らせてしまいそうな冷たい魔女の表情が短時間でこんなにもころころと変わるだなんて本当に何があったのか。元々見惚れてしまうほど綺麗な顔立ちではあるが、こうも優しい表情をされてしまうと心臓が落ち着かず変な気持ちになり。しかしこの優しい表情や言動は一時的なもので、明日には元に戻ってしまうかもしれない、そう緊張が走るも繋いだ手に力がこもるのを感じては今はこの時を大切にしようと立ち上がる彼女を見上げて微笑み。続いて優しくかけられた立派という言葉にピクリと反応。最近の鍛錬は自分でも自覚できるほど失敗続きのお粗末なもので。お世辞にも立派だとは言えない状況下に立たされていることを思い出しては一瞬視線を落とし瞳が曇るも、ただ落ち込んだわけではなく頑張る意志を示し。髪を撫でられたことで、ふと何かを思いつけば微かに曇った瞳は輝きを取り戻し、思いついたひとつの願いと、あとに思いついた願い。どちらを取るか悩んだ挙句、図々しいのは承知の上で問いかけて。)
────── 魔女様。行く前にひとつだけお願いを…、いや、ふたつ聞いていただけないでしょうか。
――うんうん。さっきも言ったけど、アーサーはちゃんと強くなる。だから心配しなくて大丈夫だよ。
(つい込み上げてくる愛しさのままに手を伸ばし、彼の頭を撫でてしまっているが、これは――これは、許されるものなのだろうか。少し推しに触れ過ぎなのでは?と、2%くらいの良心が囁く中、残り98%の意識は指先に触れる銀糸の髪の感触に持っていかれており。ほわほわと幸せそうな表情でアーサーを撫でつつ、決意を新たにした様子に頷いてみせれば、安心させるような微笑みを浮かべて。それからお願い事があると言われれば、ぱっと嬉しそうに表情を輝かせ、一度頭から手を離せば真剣に聞く姿勢をみせる。ここで言う”できることなら何でも”はまさに額面通りの意味。あり得ないことではあるが、例えばアーサーが”王国を滅ぼして欲しい”と言ったのなら、間違いなくやる。できる。何故なら推しのためだから。そんな重すぎる思考を嬉しそうな笑顔の裏に隠しつつ、彼の次の言葉を待ち)
ん、なぁに?――わたしにできることなら、何でも言って?
…はい!俺は強くなります。頑張るので、鍛錬がうまくいった日は今のように頭を撫でて貰えないでしょうか。─── あと、もうひとつは……ヴィアローサ様と呼びたいです。
(髪を撫でられる感覚に瞳を細め、感じたことのない心地良さを体感しながら彼女の手を受け入れ言葉を聞き入れて。色んな不安はあるものの、大丈夫だと言われてしまえば何の抵抗もなくその言葉をのみ込み。一転分かりやすく輝く彼女の表情に自分の願いが叶うかはさておき、彼女へ届くのだと実感。何かを強請るのは初経験で、うまく伝えられるか少し緊張気味に口を開けば己にとって一世一代の願いをひとつ打ち明けると、続いて2つ目の願いは先ほどよりも小さな声で打ち明け。強欲にも2つ願ってしまったが、本命は2つ目。今日初めて彼女からアーサーと名前で呼ばれたことに呼ばれるたび密かに感激し、何度かさり気なく自分も名前で呼ぼうと試みてはいたが、さすがに許可なしでは難関で。二つとも大魔女と恐れられる彼女に言う願いとしては中々に大胆なもの。他の者が聞けばそれを想像しただけで気絶してしまうほどハードルが高いにも関わらず己に恐怖心は一切なく。ただ少し、照れたような年相応の恥ずかしそうな表情でもじもじと。)
――うん。でも鍛錬だけじゃなくて……アーサー頑張ったなぁ、偉いなぁって思ったときは、撫でさせて欲しいな。――二つ目ももちろん。アーサーの好きなように呼んでくれると嬉しい!そう畏まらなくたって……ヴィアでもローサでも、様付けだってなくてもいいもの。
(何が何でも叶えるという強い意志を持って彼の言葉へと耳を傾ければ、告げられた可愛らしくもいじらしいお願いに思わず表情が緩む。一つ目、そんな条件など付けずとも、アーサーが望むのならいつだっていくらだって撫でる心積もり――なのだが、それを言うのは何だか違う気がして。しかし今のように気付けば手が伸びていると言うパターンも往々にしてあると思えば、ちょっとだけ条件を緩和するようにお願いを。それから二つ目、アーサーの口から初めて”魔女様”以外の呼び名が出てくれば、少しばかり驚いたように瞳を丸める。何故なら作中において、彼が大魔女の名前を呼ぶことはついぞ無かったはずだから。しかし驚きはしたものの、これもまた良い変化には違いない。何より恥ずかしがっている様子がもう満点で花丸だし、未だ”キャラクターの名前”という認識が強いものの、今現在における自分の名前を呼ばれて嬉しくないはずがなく。ふわりと花が咲くように微笑んでは、その願いを受け入れるように頷いて)
…!!いいのですか?それは、…俺にとって凄く幸せなことです、ありがとうございます。…えっと、では、ヴィア様。
(初めて願った自分の想いが届いて叶い、思わずその場でぴょんと跳ねて喜べば先ほどまでの無表情はどこへやら、輝く瞳に彼女だけを映し嬉しさのあまり興奮から少し頬を赤く染めて。日常であれど己が頑張れば先ほどのように頭を撫でて貰える、それはあまりにも幸福なことで、つい大きな声で食いついてしまうも嬉し恥ずかしそうに笑みを浮かべた後、ほんの少し呼び名を悩んではさすがに敬称を省くという考えはなかったのか、親しみを込めて名を呼んで笑顔を咲かせ。彼女の背後にある窓から差し込むのは穏やかな光、その光にちらりと視線をやれば優しい手をぐいぐいと引っ張り、名前をもう一度呼んでは扉の方へ。最早エスコートなどというスマートなものは忘れてしまった様子。)
……ヴィア様!日が暮れる前に花畑に行きましょう、花冠を作って差し上げたいのです。
(/ 突然背後から連投失礼いたします。いつも楽しくやり取りさせていただきありがとうございます…!可愛らしく聖母のような魔女様に毎度歓喜しておりますが、神スチル、アクスタとタペストリーの下りが未だにとてもお気に入りです(唐突な告白)
そして、背後登場の訳なのですが、今後についてご相談があります。いつ頃大人に成長させようか迷っておりまして…。この後は
花畑でのほほん→キリのいいところで翌日に変え、鍛錬→その後月日が立ち成長した
…という流れですぱすぱっとやっていくか、もしくは鍛錬の後にもう何展開(例! 城下町に出かけて部屋の模様替え、森に出た魔物に襲われそうになったところ、ヴィアローサ様に助けていただくプチハプニング )などを挟んだ後、成長とも考えております。
(もしくは今から行く花畑での平和エピに魔物プチハプニングをつけてもいいかなと!)
当方的にはとりあえず幼い頃の鍛錬を組み込みたいと思っておりますが、他にご希望の展開がございましたら教えていただけますでしょうか?特に希望の展開はなく、すぱすぱっと進める場合もOKです!お返事ゆっくりで構いませんので、宜しくお願い致します/* )
喜んでくれて嬉しいけれど……お礼を言うのはわたしの方だよ、ありがとう。
(願い事を受け入れてお礼の言葉を受け取ることは、何もおかしなことではない。しかし相手が推しともなれば話は別で、むしろ”撫でさせてくれてありがとう”となるのは当然のこと。頬を上気させて全身で喜びを表現する様子が何とも可愛らしく、先ほどから表情筋は緩みっぱなしだが、圧倒的感謝を胸に真摯なお礼の言葉を口にして。それから名前を――しかも愛称で呼ばれれば、噛み締めるように返事をしつつ、とびきりの親愛を込めて彼の名前を呼ぶ。そんなやり取りがただ嬉しくて、幸せな時間に浸るように微笑みかけていれば、年相応にはしゃぐアーサーに手を引かれて扉の方へと歩き出し。待ちきれないとでも言うような様子に微笑ましそうに破顔しては、繋いだ手に僅かに力を込めつつ、細やかなお願い事を一つ口にして)
――――うん、アーサー。ふふ、そうだね。そろそろお出かけしよっか。――アーサーは花冠が作れるの?それじゃあ、作り方を教えて貰おうかな。
( / こちらこそ、いつも楽しい時間をありがとうございます…!萌えどころしかない可愛いの化身のような推し様に、日々推し活を楽しませていただいております!
アクスタのくだりはグッズ欲しさについ暴走しましたが、お気に召していただけたのでしたら良かったです…!後日、魔女が魔法でグッズを生み出し、自室に祭壇を築く可能性もありそうだなぁと思う今日この頃です(←)
今後の展開についてご提案いただきありがとうございます!幼少期の鍛錬、ぜひ入れましょう!魔物ハプニングも、花畑への行きや帰り、あるいは鍛錬中に想定外の遭遇などで、ぜひ取り入れられればと思います。
成人後のアーサー様を早く拝みたいと思う反面、今の可愛らしいアーサー様を永遠に推していたくもあり…魔女共々たいへん贅沢な悩みを抱えているのですが、それはさておき。当方としてはお部屋の模様替えの一幕が欲しいなと思っておりまして、街に出かけて家具や服を揃えたりする展開を組み込めると嬉しいです!(推しに貢ぎたいオタク感))
……?はい、幼い頃からひとりで遊ぶことが多かったので、自己流ですけど…光栄です。俺が教えて差し上げますね、とても簡単なんですよ!ヴィア様はすごーいお方なので、一瞬でマスターできると思います。
(願いを叶えて貰った側が何故お礼を言われるのか、きょとんと目を丸くするも陽だまりのような優しい笑顔を向けられ名前を呼ばれてはそんな疑問もどこへやら。きゅんと心臓が締め付けられるのを手を引きながら感じ、暇手で扉を開けてまだ日が高く眩しい外へ。以前は外に出たところで空を仰ぐ事などなく、俯いて歩いていたため、新鮮な気持ちでいっぱいになり心を躍らせると、ふと城にいた頃を思い出し。幽閉されていて、小さな庭で花を摘むことくらいしかやることがなくいつの間にか自己流で作っていた花冠。その思い出に悲観になることはなく、それよりも作り方を初めて誰かに教える事、誰かのために作れる事に心底幸福さを感じては彼女の目を見て大きく頷き得意顔。)
(/ そう言って頂けて安心いたしました…!グッズにつきましては、アーサーが発見して自分もヴィア様のグッズが欲しいと駄々をこねそうな展開ですね…?!(←)
幼少期のアーサーを気に入って頂けて大変嬉しく思います!正直、街へ買い物や模様替えなどの展開もほしいな、と思いつつ鍛錬を取ってしまったので、ご提案頂けて天にも昇る心地です。( )是非その展開は組みましょう…!プチハプニングは鍛錬中の遭遇、に一票致します(挙手)
今からの花畑はもう既にめちゃくちゃ心を許しておりますが、親交を深める感じで、(※再度一旦ご相談させて頂く場合もございますが)その後→お買い物→鍛錬 という流れで大丈夫でしょうか?
とりあえず生活感をがらっと変えてから鍛錬のほうがいいかなという組み方をしましたが、もし鍛錬から行っておきたいなどご希望ありましたらお気軽にお申し付けください! )
そうだといいけれど……じゃあ、きれいに作れたらアーサーにプレゼントさせて欲しいな。それなら上手くいきそうな気がする!
(手を引かれるままに家の外へと踏み出せば、降り注ぐ日差しと吹き抜ける風に思わず目を細める。片手で靡く髪を押さえつつ深く息を吸い込んでみれば、新緑ような香りが抜けていき、都心では感じることのないそれに、より強くなる”別の世界に居る”という実感。しかし得意げなアーサーの表情を見れば一瞬にして幸せな気持ちで満たされていくので、感傷的になる暇など少しも無く、寄せられた期待にくすりと微笑めば、意気込みを述べつつ森の中を進んで行って。麗かな木漏れ日が揺れる小道を、手のひらへと伝わる小さな温もりを感じながら進みつつ、そのまましばらく行けば、甘い花の香りが風に乗って運ばれてきて)
――あ、甘い香りがする…。そこを抜けたらもうすぐ、かな?
( / 悪役である大魔女、しかも今は自分自身の姿のグッズ化にはかなり難色を示すものの、推しのお願いを断れるはずもなく……陥落するまでがお約束ですね!(←)
それでは今回は花畑で親交を深め、ハプニングは鍛錬中にいたしましょう!この後の流れについても異論ありません。イメージとしては
・花畑から帰宅。その日の夜、魔女が(推しの部屋が狭いことに耐えかねて)ほぼ無意識にアーサー様の部屋を拡張してしまう。
・翌朝に発覚。家具はもちろん、服や食材なども買い揃える必要があるためその日は街へ。
・上記を経て生活基盤が整ったところで、鍛錬開始。
といった感じです。せっかくなので雑に大魔法を使わせていただこうかと…!
上記はあくまでイメージですので、こういった展開にしたい、あるいは別の展開を挟みたいなどがあれば、お申し付けいただければ幸いです!)
…本当ですか?ぜひ!…では、花冠の交換ですね。…何なら上手くいかなかったとしても欲しいなぁ。
(今の彼女の手を引きながら進む道は何もかもが新鮮で、輝いているように瞳に映り。想像もしていなかった問いかけが突然降って来れば大きく一度瞬きしたあと、心から嬉しそうな表情で頷いて。まさかこの方からプレゼントを頂けるとは…、そんな驚きと嬉しさ混じりの提案に心を奪われつつ、小さな声でぽつりと我儘を呟き。甘い香りには気付かなかったものの、顔を上に上げくんくんと犬のように匂いを嗅いでみれば微かに香る花の匂い。彼女の言う通り、確かこの変だったと背伸びをしながら歩いてみれば前方の木に赤い実を見つけ指をさし、期待いっぱいの眼差しで。)
─── はい、…あっ!見てください、木の実も見えてきました。たくさん採れるでしょうか。
( / その際はキラキラという効果音が見えるほど輝いた眼差しで見つめることでしょう!(←) そしてアーサーの部屋に増えていくヴィア様グッズ…( )
流れを纏めて頂きありがとうございます!纏めていただいた分にこちらも異論なしです!もし挟みたい展開が出てきましたらご相談させていただきますね。展開を変える際、また背後より一度お声掛けさせていただけたらと思っております!
特に何もなければ背後の返事は蹴りで大丈夫です!それでは、引き続きよろしくお願いいたします/* )
んー、ベリー系みたい…?――ジャムとかパイにしたら美味しそうだね。
(想像した以上のアーサーの喜びように、これは下手なものは作れないなと気合を入れ直していれば、小さな呟きが耳に入って。ともすれば風に掻き消されてしまいそうな声であったものの、推しの言葉を聞き逃すはずもなく、贈り物として恥ずかしくないものを用意しようと俄然やる気になり。やがて前方に赤い実のなる木が見えてくれば、期待に満ちた眼差しのアーサーに柔らかく微笑みかけてから、木の実へと視線を移す。魔女の記憶からその甘酸っぱい味を思い出し、加工方法をいくつか口にしては、ふと思い立ったようにぱちんと指を鳴らして。すると開いた片手にはバスケットが出現し、初めての魔法と自分が呼吸するように行使できたことに驚きつつ、視線を再びアーサーへと向けてはバスケットを軽く掲げ)
――カゴいっぱいに集めて、どっちも作っちゃおっか!
………じゃむに、パイ……!
(疲労困憊の際に食べたあの美味しい赤い木の実に視線を奪われ、沢山採るぞという熱い気合の元無意識にぎゅっと繋いだ手を握るも、提案された木の実の加工方法に驚いた様子で素早く視線を彼女へ戻し。そのまま食べても美味しい木の実がジャムやパイに変身を遂げれば、それはもう箒で空を飛び回り、世界中に美味しさを伝えたくなるほど素晴らしいに違いない。そんな壮大な様子を思い浮かべ、尊敬の眼差しを送っていると彼女の片手にバスケットが現れて。掲げられたバスケットに思わず繋いだ手を離せば両手を伸ばし、ぴょんとぴょんとその場を跳ね。偉大なる魔女様に荷物持ちはさせられないという忠誠心3割、自分が持ちたい子供心7割といった様子。)
……あっ、!ヴィア様、俺が持ちます!
うぐっ――――それじゃあお願いね、アーサー。
(繋いでいた手が離れたことに、きょとんとした表情を浮かべたの束の間。バスケットへと腕を伸ばしてぴょこぴょこ跳ねている様子が、映像記録に永遠に残しておきたいレベルで可愛らしく、思わずバスケットを高く掲げて今しばらくその様子を見ていたいという欲に駆られる。しかしそれで悲しい顔でもされようものなら自分で自分が許せなくなるに相違ないので、頭の中で囁く悪魔を何とか駆逐し、バスケットをアーサーへと差し出して。小さなアーサーとやや大きめのバスケットの組み合わせは、見ているだけでも和むし、気力体力その他諸々がぐんぐん回復していくような気さえする。微笑ましく見つめながら並んで木の元へと向かえば、目の前の赤い実を一つ摘み取って、しげしげと眺めてから口に含み)
見れば見るほど木苺っぽいし……うん。やっぱり味もそんな感じ。
!やった。ヴィア様、ありがとうございます。
(念願のバスケットを手に入れては両手で持ち満足げに微笑んで。さて、このバスケットからこぼれ落ちるほど木の実を採るぞと意気込んでは木の前で立ち止まった彼女を見上げ。自分のおすすめの木の実を口にする様子をまじまじと見つめていれば「きいちご」という聞いたことのない単語が飛び出し。博識な彼女はこの木の実の名まで知っているのかと密かに尊敬の眼差しを送った後、自分の身長では届かない遥か上の方になる実を双瞳に捉えては手に持ったバスケットを飛び出ている木の根っこの上に器用に乗せ、木の実に向かって両手を掲げると彼女に鍛錬の成果を披露するべく自信ありげに。)
この木の実の名前はきいちごというのですね。…あっ…そうだ、ヴィア様。鍛錬の成果を見ていてください。
えっ…いや、どうだろう…?帰ったら植物図鑑で調べてみるね。
(思わず転生前の記憶を元に呟いてしまったが、この世界でも同じ名前なのかと言われると微妙なところ。魔女の記憶を辿ってもそれらしき名前が出てこないのは、彼女の知識に無いからか、あるいはこちらの世界でも同じ名前だからなのか。ひとまず木の実の名前については保留とすれば、何やら自信に満ちた様子で手を伸ばすアーサーに小首を傾げて。鍛錬の成果と言うのが、大魔女の課した過酷な鍛錬によるものだと思うと居たたまれない気持ちにもなるが、今の彼からは悲壮な空気は感じられないため、笑顔で頷きを返せば優しい目で見守り)
――?うん、分かった。アーサーが何を見せてくれるのか、楽しみだな。
いいえ、これはきいちごです!…氷の魔法を少し使いこなせるようになってきたんです、だからこうして──… えいっ!………アッ。…き、きいちごが…。
(彼女がきいちごだというのだから植物図鑑がなんと言おうときいちごだ、そんな謎めいた拘りが己にはある様子。鍛錬の成果とは言ったものの、鍛錬はかつての魔女から受ける攻撃を回避し尚且つ反撃するというもの。繊細な使い方は教わっていないため、少しの不安を胸にちらりと彼女に視線をやれば己は優しい瞳で見守られており。そのおかげか幾分不安がなくなり、肩の力も抜けたところで手を掲げたまま、その先にある「きいちご」に集中すれば辺りに少し寒さが訪れ。研ぎ澄まされた氷できいちごを器用に枝から切り離す、それを想像していたにも関わらず、結果は魔力の制御が上手くいかず一部の木の枝からきいちごまでしっかりと凍り付いてしまい。先ほどまでの勢いと笑顔はどこへやら、しおしおと小さくなり眉を八の字にしては物凄く分かり易く落胆。赤い瞳には今にもこぼれそうな涙が崩壊寸前のダムのように溜まって。)
(甘酸っぱい赤い木の実――改め木苺。推しに誤った知識を植え付けてしまったのでは?と若干の不安が残るものの、彼がそう言うのなら、これはもう木苺で良いのではないだろうか。奇しくも同じような思考をしつつ彼を見守っていれば、氷魔法を使うという言葉に、ゲーム作中におけるアーサーの得意魔法だったことを思い出す。しかしそれは、これから先の未来のお話。故に魔女としての知見から、今の彼には少し難しいかも…と思っていれば案の定、掛け声とともに放たれた魔法で木の枝ごと凍り付いてしまって。聞いている方が悲しくなるような悲痛な声に、急いで慰めようとアーサーへと視線を向けるも、涙で潤んだ紅玉の威力に言葉を失っては、目に見えておろおろと慌て出して。それからぱちんと指を鳴らし、推しを悲しませている原因を元の状態に戻せば、屈んでアーサーと視線を合わせつつ、おずおずとそんな提案をして)
惜しかったね、アーサー……っ、!?あわ、あわわわわ…………だ、大丈夫!ちゃんと教え……られるか分からないけど。次は、一緒にやってみよう…?
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