検索 2022-07-09 20:46:55 |
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倒せる奴との判別はつくがどうやったら……っ、祢音!
(しばらく戦闘を続けていれば倒せるジ.ャ,マ,トと倒せないジ.ャ.マ.トの違いが見えてくる、全員もれなく体にカードを貼り付けているが白紙の怪人は倒すことができるのだ。問題はカード部分に模様がある方だ、こいつは最後の一撃を加えてもトランプのマークが浮かび上がったあとにまた復活してしまう。遠くの芝生の方には相手と道長のデュオの姿が見えて相手が的確に遠隔からの足止めと牽制をし道長が前衛で次々敵をなぎ倒している、愛想はなかったが相手は上手く役割分担を敷いたようで息のあった連携を見せていて思考が乱された。さらに人が多いからと噴水広場を選んだもののその分守る人が多くて戦いの手を休める暇がない、それに加え祢音が女性だからと無意識に守りながら戦う立ち回りをしていて全てのジ.ャ.マ.ト.を一手に引き受け余計にこのゲームの攻略法を考えられずにいた。だが街の人が襲われてるいるのなら見捨てることなど出来ない、彼女はちらりと端末を確認して『どうしよ翔太郎、私達最下位だよ』と知らされ余計に焦りは募る。苦々しい顔をしながら街の人を襲おうとしていたジ.ャ.マ,トをまたハンマーで吹き飛ばすと『シークレットボーナス!』と声が鳴り響いて目を瞬かせた。傍には【街の人を5人助けた +100p】と浮かんでいる。これで少しは足しになっただろうがそれでもあのジ,ャ,マ,トの攻略法を見つけなければ上位3組には入れない。祢音を背に守りながら気づけば周囲には模様があるジ,ャ.マ.トしかいなくなっていて「くそっ、」と悪態をついて)
よし、じゃあタイミングを合わせて一緒に倒すよ。
(一つの仮説を検証しようとマークに注目しながら攻撃することを指示すれば怪訝な反応をされてしまったがすぐに言う通りに動き始めてくれる。ふと噴水広場の方を見れば街の人と彼女を守る動きをしているせいか上手く動けていないようにも見えた。そちらに気を取られていると道長から『おい、居たぞ』と声があがった。そちらを向けばダイヤの4を纏ったジ.ャ.マ.トが居て推測通りのことに口角があがる。続けて同時に撃破することを提案して遠くの一体に向け弓を強く引くと道長も意味を察したのかチェーンソーを構える。そしてフルパワーでジ.ャ,マ.トを撃ち抜いてもう一方も同時に切り裂くとその体は爆発して目の前に【+40p×2】のメッセージが浮かぶ。単純に倒せるジ.ャ.マ.トとは大違いのポイント数にこれがこのゲームの肝だと悟る。「ナイスタイミングだ」と同時に倒せたことに労いの言葉を掛けるが無意識に視線は苦戦していた相手の方に向かう。どうやらマークのあるジ.ャ
マ.トに囲まれているのが分かればつい「翔太郎、神経衰弱だ!その中に同じマークのジ.ャ.マ.トが居るだろう」と今わかったばかりの攻略法を相手に叫ぶ。ライバルを助けるような行為に『おい!!』と強く道長に怒鳴られ)
っ!そうか!だからこのゲームは二人一組なのか!ありがとよ、フィリップ!
(何度倒しても立ち上がってくる敵に最下位という現実、二つが重なり焦りは募るばかりでしかし守るべきものを守らなければと思考回路は戦闘に割かれてしまう。今一度ハンマーで敵を砕くがやはりマークが浮かんだ後に敵は立ち上がってくる。万事休すかと思った時に相手の声が何よりも強く大きく聞こえてきて今の状況全ての点が線で繋がると声を挙げた。分かってみれば名前の通りのゲームなのだ、ト.ラ.ン.プ.ジ.ャ,マ,トのカードを同時に捲ればカードは消える。その為には祢音と連携することが必要だ、ちらりと彼女の方をみれば『翔太郎が戦ってくれてたおかげでここら辺にいるジ.ャ,マ,トのスートと数、全部分かるよ』とピースサインが向けられた。どうやらしっかり敵を観察してくれていたらしい。彼女は女性だがこのゲームの参加者でありなんなら経験者なのだ、今は彼女がデュオ相手なのだから二人で息を合わせなければこの局面は乗り越えられない。彼女の前に立つのをやめれば「なら一気に片付けるぜ、祢音!」と声をかければ彼女と共に怪人の元へ突っ込んでいく。彼女に倒すジ.ャ,マ,トを教えて貰いリズミカルに動く彼女に合わせて渾身の一撃を対になるジ.ャ.マ.ト.に叩き込めば【+40p×2】のメッセージが浮かんだ。これで点数を稼げるだろう。だが他のデュオは先にこのカラクリに気づいていたはず、巻き返しを図るべく次々とペアのジ,ャ.マ.トを倒していって)
このゲームは上位三組の勝ち抜き戦だろう?なら僕達がその圏内に入っていればどのデュオが同じく勝ち抜きの枠に入っても関係ないはずだ。
(このゲームの大事な要素について叫んで伝えると相手は直ぐにその意味を理解する。お礼の言葉が帰ってきて彼女と何やら話して怪物たちの元に駆け出すと今度は調子よくジ.ャ.マ.トを倒していく。二人の連携に思うことが無い訳ではないがあの様子なら今から挽回することも出来るだろう。一方結果的に彼の怒鳴り声を無視する形になっていれば『アイツらに攻略法を教えるとか何考えてんだ』と詰め寄られてしまう。このゲームの趣旨を考えればライバルを有利にさせることはするべきではないだろうがそれらしい理屈をこねて彼を見る。すると胸倉を掴まれ『…これは命を賭けたゲームだ。他人に気を回してる様だとお前もアイツも退場することになるぞ』と低い声で言われてしまう。何やら経験したような口振りと第一回戦の時に聞いたのは脱落とは違う退場というワード。だがそれを聞く前にジ.ャ.マ.トが出てくれば『先にコイツらを倒す』と彼が言いチェーンソーを構える。こちらも弓を構えるとジ.ャ.マ,トを倒してポイントを重ねていく。あらかた倒し終えた所で『皆様、七瀬橋にト.ラ,ンプ.ジ.ャマ.トのボス、キングトランプジ.ャ.マ.トが出現しました!』とどこからとも無くアナウンスが聞こえてくる。わざわざ宣言があるということは一発逆転が可能な高得点のジ.ャ.マ,トの可能性が高い。「行ってみよう」と彼に声を掛けると相手のデュオの行動も確認しつつ橋の方に向かって)
ンの野郎っ!…、悪ぃ
(相手にこのゲームの攻略法を教えて貰えば一気にやるべきことが見えてくる、いつも依頼を解決する時と同じように相手の一言で全ての道筋が繋がる瞬間のようだ。それを相手と共有出来ないのはもどかしいが今はデュオ相手である祢音とこの局面を乗り切るしかない。また二匹同時にジ.ャ.マ.トを倒せばポイントが加算される、そのタイミングで道長が相手に掴みかかっているのが見えた。道長はそもそも他人を蹴落とすことを良しとしていて参加者同士で協力することを毛嫌いしている、ライバルチームであるこちらに攻略法を教えるなんて言語道断の行為なのだろう。だがその理屈が分かっても相手に掴みかかっている光景には頭が血が上ってその場から離れてしまいそうになる、しかし彼女に『翔太郎!次行くよ!』と言われて意識を引き戻した。同時に相手と道長も離れていったのをみれば謝罪してまたジ.ャ.マ,トを倒すことに集中する。人を助けつつトランプ.ジ,ャ.マ,トを倒していくおかげかそこそこ点数を獲得できている。あたりを一掃し終えると顔を見合わせハイタッチを交わす、彼女とはこういうノリは良く合うようだ。そのタイミングでキングトランプ,ジ.ャ,マ,ト.のアナウンスが入る、名前からしてもきっと点数の高いターゲットだろう。祢音と目を合わせると「いくか」と声をかけて七瀬橋の方へと走り出して)
橋の幅もそこまで無いからこのまま突っ込んでも大勢を相手しなければならないけど、どうする?
(七瀬橋に着くとまだ誰も来てないようで一番乗りだ。橋の上には王冠を被った厳つい見た目のジ.ャ.マ.トが二人並んでいてその周りには白紙のト.ラ.ン,プ.ジ.ャ.マ.トやカードを胸部に持つジ.ャマ.トが家来のように周りに集まっていた。今までと同じカラクリならキングトランプ,ジ.ャ,マ,ト.も同時に倒す必要があるが一筋縄ではいかないような雰囲気だ。端から様子を伺いながら彼の方を見て戦法を聞けば『まずは一番後ろのアイツが持ってるミッションボックスを奪ってお前の装備を強化する。その頃には他の奴らも来てるだろうから雑魚は任せてあの頭を潰す』と何とも合理的な作戦が共有されて少し驚く。その反応に『今馬鹿にしただろ』とツッコミが入って「いや、流石経験者だと思ってね」と言い訳をしておいた。自分勝手かと思ったがこちらの装備を考えたりと案外面倒見が良いのかもしれないと認識を改めながら早速作戦を実行しようとすれば『ここで会うなんて奇遇だな』と透かしたような声が聞こえ振り向く。そこには狐と狸のライダー、即ち英寿と景和のデュオが居て『二人もキングトランプ,ジ.ャ,マ,ト.狙い?』と聞かれ不機嫌そうな道長の代わりに「ああ、作戦会議中だ」と答えて)
よぉ、全員キング狙いか?
(祢音と共に橋の方へと向かう、途中でちらりと端末を確認したあと橋にたどり着けばそこにはビッシリとジャマトがいてその中に王冠を被った敵が二体いた。ひとまず相手のデュオ、そして英寿と景和のデュオに合流する。これだけ人数がいればジ,ャ,マ,トを倒し切る事はできるだろうが問題はどのデュオがキングを倒すかだろう。他のデュオはこの間にもコツコツ点数を稼いでいるはず、ここで下手に得点を得られなければ上位三組に入れない可能性だってありそうだ。それぞれの思惑が交差して一瞬の静寂があったあと、英寿が『この状況ならミッションボックスを獲得したデュオがキングを倒すことになりそうだな』と口にして一斉に緊張が走った。それぞれのデュオの片方は重厚な装備を持っているがその相方である相手と自分と景和は汎用的な武器だ。キングはそれなりに体力があるだろう、つまり武器に差があれば倒すタイミングに差が生まれ、すなわち同時に倒す難易度が高くなる。だが武器の威力が同等ならばキングを同時撃破するのも容易だろう。全員が同じ思考を共有した瞬間に英寿がいの一番に走り出した。ジ,ャ.マ.ト,を蹴散らしながらボックス目掛けて敵を倒していく姿に「俺達も行くぞ!」と思わず相手に声をかけてしまって『私とでしょ!』と祢音に怒られ「あ、悪ぃ」と謝ったあと敵目掛けて駆け出していって)
ああ! …あ、何でもない。君はボックスの方は頼んだ!
(二人と話していると相手と祢音のデュオもやってきて中々の大所帯となる。皆高得点のキングを狙いに来たのだろう。一瞬探るような静寂が満ちた後英寿がキングを倒す鍵を口にすると一気に皆に緊張が走った。あのミッションボックスを取らなければ、と認識した途端英寿が走り出してそれを合図に全員が動き出す。目的を前にして相手から声が掛かると当たり前のようにそれに応じて隣に並んで走ろうとする。だが祢音の声が挟まると今は相方でないことを思い出しては小さく声が漏れた。道長からも『よそ見すんな』と怒られてしまい、気を取り直すと争いになるであろうミッションボックスの方は彼に任せて周りの白紙のジ.ャ.マ.トを攻撃していく。高得点も大事だがこうした積み重ねも後に響く要因になる。そうして道を切り開いていくと片方のキングとその側近の所に辿り着く。力量を測ろうと今まで通り弓を強く引いて矢をぶつけてみるがぺちっとその辺の小石が当たったような反応をしていれば「やっぱり今までとは強さが段違いだ…」と呟きを零す。その攻撃が怒りを買ってしまったのかキング達が一斉に手元の槍をこちらに向け振るい始めると何とかそれを避けることしか出来ずにいて)
俺じゃ間に合わねぇ、頼んだ!
(英寿が目標を定めたことによって全員が一斉にボックス獲得に向かって動き出す。ボックスを持つジ.ャ,マ,トには英寿と道長が既に乗り出していて自分ではパワー不足だ。機動力の高い祢音にボックスを任せてこちらは白紙のジ.ャ.マ.トとカードの中身を確認するため模様のあるジ.ャ.マ.トを一時的に倒していった。カードを捲る感覚でまた一体模様付きのジ.ャ.マ,トを倒せば今までにない、ある意味見慣れたマークが浮かんで息を飲む、その意味を考えていると相手がキング,ジ.ャ.マ.ト二体に狙われているのが見えた。考えるより先に体が動き出すと敵と相手の間に無理やり割り込んで槍をハンマーで弾き飛ばす、「援護頼むぜフィリップ!」といつもの調子で指示を飛ばせば片方のキングは牽制しつつ、もう片方のキングにはダメージを与えていく。キングを相手取っている間英寿と道長と祢音は互いに牽制しながらボックスを奪い合っていて、しかしマグナムで二人が吹き飛んだ隙に英寿がボックスを獲得していた。このままではあの狐の思惑通りになってしまう、あいつのシナリオ通りになるのは癪だ。ハンマーを思いっきり振りかざすと傍にいた模様入りのトランプジ.ャ,マ.ト,を祢音の方へ、続いて牽制ばかりしていたキングを道長の方へと吹っ飛ばす、「合わせろ道長!」と叫んで合図を送ると、相手の方には振り返ることなく「もう一体は俺達で決めるぞ」と三人でキングを仕留めようと叫んで)
翔太郎!分かった。 …っ、ああ。いつも通りに行くよ
(遠距離武器に槍の近中距離武器は相性が悪く、更に強敵となれば攻撃に回ることが出来ずに避け続けるのがやっとだ。道長があのボックスを獲得してくれるまで粘るしかないかと考えていれば自分とジ.ャ.マ.トの間に相手が割り込んできて槍を弾く。思わず声を上げるが端的な指示にすぐに応じると弓矢を構え一方にはこちらに近付いて二体同時に相手にしないように牽制を、もう一体は槍や目の辺りに矢を当てて攻撃動作を妨害しながら相手のハンマーの攻撃を援護射撃する。そうして息のあった動きでダメージを与えていれば端の向こうでボックスの奪い合いの結果が出ていた。英寿は得意げな様子で中身を確認していたがこのままあのデュオを一人勝ちさせる訳にはいかない。相手も同じことを考えたのかハンマーでジ.ャ.マ.ト.達を吹っ飛ばしてから道長に指示を出す。そして当然のようにこちらに片方のキングを共に倒すように声がかかると短く返事をする。アローを最大限まで引くと最も火力が高くなるようにギリギリまで引き付けてから何も合図がせずとも相手の動きに合わせて矢を放つ。奥では道長もチェーンソーを大きく振るい、同時にキングト.ラ.ン.プ.ジ.ャ.マ.トを撃破した。大きな爆発が起きて辺りに風が吹き荒れる、その勢いで他のジ.ャ.マ.ト達のカードが捲り上がり、祢音の近くにいるジ.ャ.マ.トと今倒したキングの側近の中に見慣れた模様、トランプの中ではキングやエースよりも強いとされるジョーカーのカードを見つけ無意識に口角が吊り上がった。本来神経衰弱にはジョーカーは使われないがゲームのボーナスポイントと言ったところだろう。さらなる得点のチャンスに「翔太郎、右から3番目もう一体行けるかい?」といつもの調子で声を掛けて)
最高のタイミングだぜ、フィリップ。…あぁ!これで決める!
(道長には合図を出したが相手とならば目を合わせずとも息を合わせられる自信がある、実際ハンマーを構えた段階でドライバーがなくとも相手の呼吸が手に取るように分かった。こちらがハンマーを振り抜き与える渾身の一撃と相手が放つ最大火力の矢と道長の必殺の攻撃が全て同時にキング.ジ.ャ.マ,トへと叩き込まれる。ジ.ャ,マ,トは声をあげながら爆発し撃破に成功する、だがここではまだ終われない。舞い上がるト.ラ.ン.プ.ジ.ャ.マ.トの中に馴染みのある記号を見つけると思わず仮面の下で口角をあげた、相手もその存在に気づいたようで狙いを指定されれば力強く応える。祢音にもその意図は伝わったようで傍にいた一体に狙いを定めていた。再び目を合わせずに呼吸を合わせて相手と自分の渾身の攻撃を合わせてジ,ャ,マ,ト,へと叩き込む。トランプの模様が弾け飛ぶと中からはJokerの文字が浮かび上がる、祢音が撃破した敵も同じ文字が浮かんで二体のジ.ャ,マ,ト,は爆破した。すると相手の目の前には【Mission Complete キングトランプジ,ャ,マ,ト,を倒す】の文字が、そしてこちらには【Secret Mission 裏ボス ジョーカートランプ.ジ,ャ,マ.ト,を倒す】の文字が浮かんでそれぞれのデュオに大量に得点が入る。同時にどこからがナビゲーターの声が聞こえてきて『ボスと裏ボスが倒されました!第二回戦は現時点を持って終了となります!』とアナウンスがされて)
これできっと第二回戦も突破だ。僕たちならではの勝ち方だね
(ボスのキングを無事撃破出来たが次のチャンスを見つければ端的に指示を飛ばす。力強い返事に高揚を覚えながら再び弓をジョーカーのジ.ャ.マ.トに向けて構えると息を合わせて最大火力を叩き込んだ。二人の渾身の攻撃ともう一方に祢音の攻撃が同時に当たるとJokerの文字が浮かび上がってそのまま爆破した。一息ついていれば目の前にミッションクリアの通知が表示されて大量の得点をゲットしたのが分かった。相手にも裏ボスの撃破得点が表示されて、これをもって第二回戦の終了がアナウンスされる。これだけの得点が獲得出来たなら間違いなく上位3組には食い込めただろう。ちらりと英寿の方を見ればミッションボックスから獲得したであろうバックルを持ちながら少し驚いたようにもこちらを見ていて優勝経験者を出し抜けたことに口元がつい緩む。変身を解除すると相手と二人で大型バックルに相当する力が出してボスを倒せた喜びを分かち合う。本来の攻略法ではないのだろうがデュオ外の人と協力してはいけないというルールはない。調子の良く声を弾ませながらハイタッチするように手を掲げて)
あぁ、間違いなく俺達の勝利だ!
(二対のジ.ャ.マ,トが撃破され同時に終了のアナウンスが鳴り響く、英寿は自分の予想と全く違う展開になったのに驚いている様子で隣にやってきた景和は『あんなのもありなんだ』と少し嬉しそうにこちらを見つめていた。変身を解除すれば相手と目があって弾んだ声で話しかけられるとこちらも同じく喜びが隠しきれない声で返事をして互いの手のひらを合わせる、周囲には良い音が響き渡って祢音からは『私がデュオなのにー!』と文句が飛んでくれば「悪い悪い」と軽く謝罪をしておいた。そうしているうちに空中にモニターが現れて『それでは結果発表です!上位三組は…』とナビゲーターの声のあと三組が映し出された。三位が自分達のデュオ、二位が相手のデュオ、そしてボスを倒していないのになお少々余裕の点差を持って英寿と景和のデュオが一位と表示されると隣で祢音が『え、あの点数ならキング狙わなくても良かったじゃん』と驚きの声をあげていた。英寿の方を向けば「お前、わざと俺達を煽って大物狙いするよう仕向けただろ。キングを倒す前はお前らが独走で俺達は他のデュオと大差ない点数だった。キングを狙うように誘導して点数を稼がせないようにしその間に他のデュオに逆転させ、自分がキングを倒すことで点数不足で俺達を蹴落とす。いい作戦だったが俺とフィリップの前じゃ通用しなかったみたいだな」と得意げな顔で告げてやって)
会ってもらいたい人物? それはデ.ザ.イ.ア.グ.ラ.ン.プ.リの、ってことかい?
(相手と喜びを分かちあって祢音の文句を軽く流している中、道長の方を見ればこちらはやはり不服そうだった。そうしているうちに空中にモニターが現れて結果が発表される。自分と相手のデュオが上位3組に入ったのは想定内だったがボスを倒してない英寿達が余裕の点差で一位なのを見れば驚いてしまう。あの時橋で集合してた時にはとっくに一位を独走していたのだろう。ならば何故、と考えた所で相手が彼の考えを当てて見せる。高得点のボスキャラを倒しに来た自分達に得点を取らせないように時間を稼ぐことで後に手強いライバルになる経験者を一気に落とそうとしたということだろう。それをひっくり返した自分達の戦法に得意げな顔をする相手を見ればこちらも自然と笑みが浮かぶ。相手の言葉に英寿は意味ありげな笑みを浮かべ『どうだろうな』と飄々とした態度を見せる。隣の景和が今初めて知ったといった顔をしている辺りやはりなかなか掴めない人物だ。いつの間にかナビゲーターが6人の前に現れていて『それでは次回の第三回戦については後ほどご連絡させていただきます。そして左.翔,
太.郎様、フィリップ様。お二人には会って頂きたい人物が居ます』と声が掛かって思わぬ内容に相手の方を見て)
…じゃあ後でな、フィリップ
(狐の思惑を暴いてやるが当の英寿は飄々としている、流石はこのゲームを何度も優勝してきた強者と言ったところか。互いの考えていたことがどうあれここにいる6人が勝ち抜けだ、自分達と参加経験者が残っているあたり順当な順位と言えるだろう。いつの間にか現れた神出鬼没なナビゲーターからゲーム終了の知らせがありまたあのサロンで休息だろうかと思った矢先、相手と自分とだけに呼び出しがあって予想だにしない内容に相手の方を見る。向こうも同じく驚いたのかちょうど目が合った。相手が問いかけるも彼女は『会っていただければ分かります』とハッキリしたことは伝えずに先に歩き出してしまう。下手に騒ぐ理由もなく今は彼女について行くのが良いだろうと相手とまた目配せをして後へと続いた。近場の扉をくぐればサロンのある場所に戻ってきたようで見たことのある廊下を三人で歩いていく。そしてとある扉の前で彼女は立ち止まると『フィリップ様はこちらへ。左様はもう少し先になります』と相手と別れるように言ってきた。この右も左も分からない状況であまり相手と離れたくはないのだがここは見送るしかなく、一言声をかけるとまた彼女と共に連れ立って歩き出して)
え、…ああ、またあとで。…君は何か知っているのかい?
(自分たちだけの呼び出しとなれば何があるのか分からずに相手の方を向く。目が合って相手も状況が読めていないのが分かるがこちらの問いかけにもハッキリとした回答が無ければ今は大人しく着いていくしかないだろう。そうして近場の扉からサロンに移動してそこから廊下に進んでいく。とある扉の前で彼女が止まると自分と相手が行先が違うことが告げられ思わず声を上げる。てっきり二人一緒だと思っていたが呼び出しは別々らしい。あまり気が進まないが相手を見送ると恐る恐る扉を開ける。中は今まで見てきたような不思議な空間にお屋敷の中のような豪華な調度品の並んだ一部屋になっていて、ソファーに相手と同じかそれより少し年齢が上に見える男性が座っていた。こちらを見るなり『あ、えっと…今はフィリップ君で良いんだっけ。待ってたよ』と手招きされる。妙な愛想の良さに戸惑っていると彼は立ち上がってこちらにやってきて『私は君のサポーターのニタリだ。このデ,ザ.イ.ア.グ.ラ.ン.プ.リについて知りたいだろう?』と見知らぬワードと自己紹介と共に今一番知りたいことを提示される。この状況の不審な点への疑いと新たな情報への興味との間で揺れ、後者に傾いた問いを投げかけると男はにたりと笑って『勿論、君が知りたいことは大体知っている。さあ、座ってくれ』と向かい合うソファーに座ることを促され大人しくそこに座ると男の話に耳を傾けて)
サポーター?…それは貴女が俺を応援してるって事ですか?あのゲームにおいて
(ナビゲーターに案内されて通されたのはまたも不思議な空間で一部屋くらいの空間にまるでお城のような豪華な調度品が並べられている。その中央にすえられた玉座に似たソファに一人の女性が座っていた。黒を貴重としたマーメイドドレスを纏った彼女はまさに女王とも言える風格を纏っている。キツめに施されたメイクは彼女本来の目力を何倍にもしていてその瞳がこちらを射抜く。少々面食らいながらも相手が年上の女性ならばと「貴女が俺を呼んだっていう?」といつもの気取った口調で話しかけた。すると彼女は自信を宿した笑みをこちらに向けて『そう。私はゾクル、あなたのサポーターよ』と自己紹介がされた。だがその一言であらゆる疑問が襲いかかってくる。自分を応援してくれるのは喜ばしい事だがそれはすなわち何処かで自分達がジ.ャ.マ,トと戦い競っていたことを見ていたことになる。この様子では街の人間ということでもないだろう。考えが顔に出てしまったのか『分かりやすい子ね。まずはそこから説明してあげるわ。デ.ザ.イ,ア,グ.ラ.ン.プ.リにはね、私みたいなオーディエンスがいるの。あなた達が世界を救う姿をエンターテインメントとして楽しんでいるの』とゲームの真相が明かされれば目を見開いて驚愕し、その後は嫌悪感が胸をよぎって眉をひそめて)
…やけに分かりやすく盛り上がるようなゲームのつくりをしていた理由が分かったよ。それで君もあのゲームを進行している人物も普通の人では無いのだろう?
(促されるまま向かい合うように座って彼の話を聞く。知的に見える眼鏡の奥にギラギラとした興奮のような物を感じなから彼はこのデ.ザ.イ,ア,グ.ラ.ン.プ.リが自分達のような人が楽しむリ.ア.リテ.ィ.ラ,イ.ダーショーだと明かす。先程のゲームの様子もバッチリ放映されていたようでそれを楽しむそのオーディエンスの中で特定の人物を応援して支援出来るのがサポーターらしい。現実離れしたような話だが誰かに向けたようなナビゲーターの説明とちらりと見た事のあるバラエティ番組のように設定されたミッションや隠しボスの存在を思えばまるっきり嘘とは思えない。口に手をやりながら納得の相槌を打てば彼の口角が嬉しそうに上がる。だがゲームの間カメラの存在は感じなかった。そもそもこの空間も転移システムのようなものも現代技術では難しいものばかりだ。じっと男を見てその素性について指摘すれば『やっぱりその頭の良さ、推して正解だったよ。そう、私達は君に合わせた言い方をするなら未来人ってことかな』と告げられ流石に目を見開く。だが過去や未来に干渉出来る手段があることは様々な件で経験済で、今までの全てが未来の技術と言われると納得してしまえる。半信半疑といった態度で考え込んでいれば更に男は調子よく『君の事を知ってからずっと興味を惹かれていてね、君ならば私の見たいものを見せてくれると思ってデ.ザ.グ.ラに推薦したんだ』と続けられ、このゲームに参加するきっかけが彼由来だと知れば「え、君が?」と素直な反応を返して)
なら、そのオーディエンスってのを楽しませる為に風.都.に住む人を危険に、…
(自分達が体を張って行う死闘をエンターテインメントと言い切るのも気持ちのいいものでは無かったが、それよりもそのエンターテインメントのために一般人が巻き込まれているのは我慢ならない。一気に顔を険しくさせて追求しようとするが相変わらず彼女はクスクスと笑って『最初に出てくるのが人の心配なんて、ほんとあなたって私が見込んだ通りの男ね』と見透かされたように言われてしまい言葉が途切れる。その後説明されたところによればジ.ャ.マ.トによって事切れた一般人は後に蘇生されデ.ザ.グ.ラの記憶が消されて普通の暮らしに戻っていくらしい。蘇生されるならば問題ないなんてことは当然なく苦い顔をしていれば『それよりも自分の心配をすべきよ』と言われて再び彼女に視線を向ければ、彼女はこちらに向けて二本の指を立てた。『参加者が.デ.ザ.グ.ラから去る時のパターンは二つ。ひとつは退場、もうひとつは脱落よ』と優勝以外の行く末について説明がされた。退場はゲーム中に死亡した時、それは即ちこの世からの退場も意味しているらしく一般人とは違い参加者は復活することがないらしい。そしてもうひとつの脱落、これはゲームに負けた者に適用されるもので何より厄介なのはカードに書いた願いを願った心自体が失われる事だろう。相手も自分も風.都.の安全について祈ったのだ、つまり「俺達片方が勝っても、もう片方は風.都を想う心を失っちまうってことか?」とたどり着いた驚愕の結論を口にする。その様子にゾクルは楽しげに笑って『そう。この絶望的な状況、あなたならどうする?』と答えの出ない問いが投げられ固まってしまって)
風.都.が…? っ、皆の裏切り者をやれってことかい?
(自分をこのゲームに推薦したと聞けば無意識に警戒してしまうが敵意や悪意といったものは感じられない。『それよりも…もうちょっとこっちに来てくれ』と何かを確認するように辺りを見てから自分を手招きする。眉をひそめながら近付くと内緒話をするように『今言った通り私もこのゲームの運営も未来から来ている。だからもし仮.面.ラ.イ.ダ.ーが全員脱落や退場をしてしまったり、オーディエンスの視聴率や反応が悪ければ運営は今回の舞台である風.都.をめちゃくちゃにしたまま撤退するんじゃないかな。もしくはもっと悪趣味な事をしてもおかしくない』と告げられ大きく瞳を揺らす。もしもそんな状況になってしまえばドライバーを取られている今対処の仕様がない。そしてそれが出来るかもしれない技術はこれまで見てきた。もしかしての可能性に背筋が冷えていると『今の情報は本来プレイヤーには明かされてない物だ。だけど君には伝えておいた方が良いと思ってね』と続けてから彼が離れていく。そしてテーブルの上に置いてあった封筒を手に取り『これは運営から渡してくれとのことだ』と中身を差し出してくる。彼と封筒を交互に見てから中身を開けてみれば【第三回戦 フィリップ様:デ,ザ,ス.タ.ー】と書かれた紙が入っており、その下には具体的な役割と【自らがデ.ザ.ス.タ.ーであること、また第二回戦以降に知った情報を他者に共有した場合即刻脱落とする】との注意書きが書かれていた。運営の内通者として他のプレイヤーを妨害したりした上で正体がバレずに生き残ることでデ.ザ.神の座を乗っ取れる役らしい。ジ,ャ.マ.トを倒すゲームを妨害するということは風.都.を危機に晒すことでもあり、守ろうとする人を裏切るということでもある。思わぬ役割に動揺していると『簡単に言うとそういうことだね。風.都と街の人を守るためにも君がデ.ザ.ス.ター第三回戦を盛り上げ、デザ神の座を奪って君の願いを叶えて貰わなくてはならない。勿論私もできる限りのサポートはさせてもらうよ』と自分の成すべきこととサポートの意思を告げられ戸惑う事しか出来なくて)
プレゼント?…道長と同じ奴じゃねぇか
(ただこのゲームに勝ち抜いて最終的に自分か相手が優勝すればダ.ブ.ル.ド.ラ,イ,バ.ーを取り戻し風.都.に平和が訪れると思っていた。しかしこのルールでは例えどちらかが勝ち抜いたとしても一人はこの街を愛する心を無くしてしまう、二人で一人の探偵さえ出来なくなる可能性もあった。道長の言葉を思い出す、誰かと協力することを極端に嫌ってはいたがこういう事情があるせいなのかもしれない。こんなところで二人であることが弊害になってくるとは思わなかった。このゲームが終わるまでになんとか突破口を見つけなければと思考を巡らせていると相変わらずゾクルは楽しそうにこちらを見つめていて『あなたがこの状況をどう切り抜けるか楽しみにしてる。これはその応援の気持ち』と言ってボックスが机の上に置かれた。受け取り中を見てみれば中に入っていたのは道長と同じバックルで思わず愚痴を言うように彼女の方を見てしまう。だが彼女は相変わらず何もかもを見透かした笑みを浮かべたまま『コアとバックルには相性があるの。さ、そろそろ時間ね。期待してるわ』と見送りの言葉を言われてしまい礼を言ってから謎の空間を出ていった。こちらが出ていってからゾクルはクスクスとまた笑って『にたりがあの子を推薦してきた時はどうかと思ったけど、思わぬ宝石が降ってきたわ。さぁ、見せて頂戴、左.翔,太,郎。あなたが絶望で地に平伏し何度でも這い上がる姿を』とひとり興奮気味に呟いていた。一方で探偵はバックルを服の中にしまいつつサロンへと戻ってくる、相手の姿は見えなくて景和や祢音と軽く言葉を交わしながらソファへと座れば相手が戻ってくるのを待っていて)
…分かった、風.都を守るためにこのゲームを勝ち抜いて見せるよ
(その役割からしてデ.ザ.ス.ターは皆の妨害をする係であり、皆の裏切り者といえる。だがわざわざそんな役割を作るということは未来人のオーディエンスはプレイヤーが疑心暗鬼になって読み合いや蹴落とし合いを望んでいるのだろう。何とも悪趣味な嗜好だが盛り上がるゲームにしなければ風.都.が滅茶苦茶になるという言葉が心を掻き乱す。自分達が守るべきこの街が、相手が愛する大切な街を未来人に好きにさせる訳にはいかない。そうして決意を固めていると『デ.ザ.神が決まれば被害にあった街の人も脱落したプレイヤーもデ.ザ.グ.ラに関する記憶だけ消されて元に戻る。そして二度と風.都が舞台にはならないおまけ付だ。…私にも君の大切な物を守る手助けをさせて欲しい』と真摯な声色で背中を押される。見知らぬ人の掌に踊らされて見世物になっている事は気に入らないが自分が勝てば全てが丸く収まる、そう思えば答えは一つで鋭い目つきで彼を見ながら意志を示すと彼は満足げな笑みを浮かべる。ふと彼が視線を向けた先にはサロンの中を映したモニターがあり、ちょうど相手が戻ってきたところだった。『そろそろ時間のようだね。勿論今の話は相棒である彼にも話すのは禁止だ。一人で心寂しいかもしれないが君には私がついているから』と言葉を贈られる、あまり好ましい印象はないが勝つためには彼のサポートが必要だろう。「ああ、宜しく」と短く返事をすると部屋を後にした。残されたニタリは『あの鋭い視線、未知のことへの興味と聡明さ…やはり彼は孤独で誰にも染まらないからこそ輝く人物だ。だからこそ今彼を歪めて縛る物から解き放ってあげなくては。その為にも今回のゲーム、期待しているよ、園.咲.来.人くん』と一人笑みを浮かべて呟いていた。一方廊下に出てくれば深く息を吐き出す、ここからは相棒にも頼れない一人の戦いだ。顔色に出ないように気持ちを整えてからサロンに戻ってくると景和や祢音が声を掛けてくれる。それに軽く応じながら相手の元に向かうと「サポーターという人物と少し話し込んでしまった。君の方にもいたのかい?」とあくまで自然に相手の方について探るように問いかけ)
お前もサポーターに会ってたか。俺の方は特別美しいお姉様で…そんなことよりお前と相談したいことが、
(景和と祢音と話していれば相手が戻ってきて隣へと座る、どうやら向こうも同じくサポーターに会っていたらしく何やら話をしていたらしい。この調子だと何度もデ.ザ.グ.ラに参加している他のメンバーにもサポーターがついているのかもしれない。ゾクルのことを思い出しつい口を滑らせてしまうが今はそんなことを話している場合ではないと軽く頭を振る。ただこのゲームを勝ち抜くだけでは二人揃って元の世界へとたどり着けない。解決策はまだないがひとまず情報共有すべきだろうと口を開くがその前にナビゲーターの『皆さんにお知らせです!』という声で出かけた言葉はかき消されてしまった。全員の注目が集まる中ナビゲーターは端末を腕に抱えながら『第三回戦に向けて数点皆さんにお伝えしておくことがあります。まずひとつ目は今後参加者同士でデ.ザ.イ,ア.グ,ラ.ン.プ.リの情報を交換することを禁止します。違反した場合は最悪退場になりますのでご注意を』とアナウンスがされて思わず相手の方を見た。これからの作戦を立てるためにも相手と話し合わなければならないのに。相手もサポーターから何かしらの話をされているはずだ、この状況を打破するためにも情報交換が必要なのに早々にそれを封じられるなんて。何かしら運営の意図を感じながら続いてナビゲーターは『二つ目ですが、皆さんの中にはデ,ザ.ス,タ,ーが潜んでいます。デ.ザ,ス.タ.ーは他のライダーを妨害しジ.ャ.マ.ト.側に味方をする秘密のミッションが与えられています』と新たな要素を明かして周囲の空気が一瞬でピリついた。ゆっくりと呼吸すると「つまりデ.ザ,ス,タ,ーってのは裏切り者のスパイってことか」と状況を整理するように呟いて)
…、そういうことになるね。
(相手のサポーターについて探ろうと問いかけを投げると少々デレデレした内容の言葉が返ってきて思わず鋭い視線を向ける。どうやら相手のサポーターは年上の美女らしい、相手の悪女運を考えるとろくでもない気がすると考えながら相手が何か話しかけようとするが途中ナビゲーターが声が挟まってたち消えた。皆がナビゲーターに注目すると全体に向け情報交換の禁止が言い渡される。ゲームを有利に進めるため、あるいは運営について探るために相手が得た情報や経験者4人の話も聞きたがったが早々に封じられてしまった。だが元々デ.ザ.ス.タ.ーとしても情報共有が禁止されているのを思えばルールだからと秘匿出来るのは潜む上で悪いことではなくて僅かに肩の力を抜いた。そして2つ目としてデ.ザ.ス.タ.ーの存在が明かされる、その瞬間辺りにピリッとした緊張感が走って伺うような視線が交錯する。その中で相手が整理するように頷いた【裏切り者】という敵意のあるワードにズキっと胸が痛みながらそれらしい肯定の返事をした。プレイヤーの反応にナビゲーターはにっこりと微笑むと『それだけではなく、デ.ザ.神が決まった際デ.ザ.ス.ターが生き残っていた場合その座を奪い取ることが出来ます。そのため皆様にはゲームの節目ごとにデ.ザ.ス.ターだと思う方一名を選んで投票して頂きます。そして一番票が多かった人はデ.ザ.ス.ターか否かを問わず追放、つまり退場となります』と説明を続ける。つまりゲームをしながら疑われないようにミッションをこなして投票もかいぐくる必要がある、その難易度の高さに眉を顰めながら「疑われるような行為は謹んでゲームに貢献した方が良さそうだね」と一般的な攻略法について相手と共有する。そんな中『そして三つ目、今回のゲームでは先ほどの情報共有に関するルールも含め不正を防止するため、皆様にはここで共同生活を送って頂きます!』と宣言され、初めて聞く情報に「え、」と戸惑いの声が零れて)
そうだな。勝手にデ.ザ.ス.タ.ーに仕立てあげられちゃたまったもんじゃねぇぜ。…はァ?!聞いてねぇぞそんなの!
(ゾクルの底は読めないのにどうしてもその美貌に釣られてしまいつい『美しいお姉様』なんて言い方をしてしまえば相手の鋭い視線が飛んでくる、事務所に来る依頼人と違って相手はゾクルと会ったわけではないのだから余計な事は言わない方が良さそうだ。三回戦に向けてルールが追加されていく中、デ.ザ.ス.タ.ーについてはつい悪いように言ってしまう。先程彼女から聞いた情報が耳に残っていて風.都.を荒らす敵に味方するならばと裏切り者というワードが口をついて出てしまった。その星が自分の隣にいる相棒だとは欠片も思わないでいると英寿が『そういうお前がデ.ザ.ス.タ,ーじゃないのか?』と鼻で笑いながらカマをかけてくる。スカした態度は相変わらず気に入らなくて文句を言おうとするがその前に共同生活が発表されて思わず叫んでしまった。驚愕が渦巻いてもナビゲーターは意に介さず『なおこの共同生活も全てオーディエンスの皆様に配信されます。オーディエンスの皆様も誰がデ.ザ.ス.タ,ーかを予想して投票していただき、内容がゲームに影響を及ぼす事もありますので気をつけて生活してくださいね』と更なる情報が追加されて言葉を失ってしまう。共同生活だけでなくその全てが他人の目に晒されるなんて、これでは相手と二人きりになる時間、恋人としての時間を過ごす隙間なんてない。息の詰まるような内容に全員が何も言えずにいると『それでは失礼します』とナビゲーターは一礼してそのまま去ってしまって)
…なんというか、気の抜けないゲームになりそうだ。ひとまずそれぞれが快適に過ごす為にも自分の場所決めでもしようか。
(そういう役割とは言えデ.ザ.ス.タ.ーについて悪い印象を隠さず敵意にも近い口調で意見を言う姿を見れば以前相手から向けられた目を思い出して心が乱される。そんな状態で共同生活とその様子が配信された事が説明されると思わず固まってしまう。ゲーム中だけでなくその他の日常の時間もデ.ザ.グ.ラの見世物の一部であり、未来人にとってのエンタメということなのだろう。皆が何も言えないでいるとナビゲーターは一礼してそのまま去っていく。そこで一旦僅かに空気が緩まるとため息混じりに感想を口にする。オーディエンスの投票結果もゲームに影響するならそれこそ気の休まる時間なんてないだろう。自分の役割を考えれば尚更だ。こんな時にドライバーがあれば他の人にバレずに2人で相談したりも出来るのだが今はそれも叶わない。何とも言えない空気になっていればひとまずそれぞれのスペースを決めることを提案する。場所取りで恨みを買って争い会うのはオーディエンスのみたい展開でもないだろう。初めに祢音に端の大きなソファーを譲ると後の男性陣で場所を決めておく、それらしく五等分場所を決めたところでこっそり相手に近付くと小声で「配信されているならいつもの様には寝られなそうだ」とぽつり呟くように伝えて)
(/お世話になっております。ここからの話の展開についてご相談させて頂きたくお声かけしました。やっと本題と言った所なのですがこれからどういった流れにするか、またゲームをそのまま利用するか他のものにするかで悩んでおりまして…。ふわっとしたイメージでは最後に二人+狐組の1人が残って探偵君の票で結果がきまるといった所まで持っていきたいと考えていたのですがエンドを順当に片方脱落→想いを無くした方を復活させる方に振るか何かしらで運営とサポーターの思惑を破って勝利!にするかで色々変わる為探偵様のご意見やアイデアがあれば是非お聞かせくださいませ。)
だな。こういうのはレディファーストだ。まずは祢音から決めてくれ。野郎共はジャンケンでもして決めようぜ
(この中に裏切り者がいるという状況で仲良く共同生活など送れるはずもない、せめて表面上だけでも和やかにしておきたいところだがちょっとした言動で自分がデ.ザ.ス,タ.ーだと疑われてしまうのなら全く気が抜けない日々になるはずだ。それをエンターテインメントとして消費するなんて、つくづくこのゲームを主催する連中もオーディエンスもタチが悪い。とはいえドライバーを取られ突破口もないこの状況ではルールに従うしかないだろう。相手の提案にこちらも乗っかってそれぞれの場所を決めていく。相手とは一応場所でいえば隣にはいるがそれはいつもの横並びとは全く違う状況だ。それぞれ独立したソファに眠る配置では相手の寝顔すら拝めない。各自が自分の寝床を整える中で相手がこちらに近づいてくれば小声で話しかけられる、それがこちらと全く同じ考えであれば思わず息を詰まらせてしまった。顔が赤くなりそうになるのを必死に抑えながら「当たり前だろ!…しばらくはお預けだ」と最初こそ叫ぶものの最後には少々物足りなさそうにポツリと呟いて)
(/こちらこそお世話になっております!ここまで熱くお話を展開できましたのでこちらもこの後どう持っていくか悩んでおりました。一旦間を飛ばしましてデ.ザ.グ,ラの決着の付き方には2パターン案がありまして、ひとつ目が映画のように狐くんが『風,都,の探偵が街を愛する心を失わない世界』とカードに書いていて元の生活に戻れるパターン。もうひとつが最終決戦時にドライバーを取り戻しダブルとしてデ.ザ.神になることで『ひとりが勝利した』カウントになり二人共願う心が消えないパターンを考えておりました。デ.ザ.ス,タ.ーの最終投票を挟むなら検索くんがスパイと指摘されてリタイア→狐くんと最終決戦になりダブルとして検索くんの意識だけを呼び戻し勝利する、というお話ができそうです。またサポーターを絡めるなら探偵はデ.ザ.グ.ラ.自体を止めるべきという思想にのめり込んで、探偵と狸くんがサポーターに唆されて運営のドライバーを奪取→ラ.イ,ダ,ー,バ,ト,ルに発展していき最終的に運営のドライバーを手にしたサポーターをダブルと狐くんで撃破、デ.ザ.グ.ラの勝敗は有耶無耶になりドライバーを運営に返してデ,ザ.グ.ラは次の舞台へと移っていく、みたいなのを思いつきましたが……あくまでもざっくりな考えですのでもし検索様がやりたい事や思いついたことなどありましたら教えてください!)
…早く全部終わらせてうちに帰ろう。僕達が出来るのはそれだけだ。…、行こう、翔太郎。
(それぞれが寝床を整える中で相手の元にやってきて思ったことを告げると相手が息を詰まらせるのが分かった。いつもならもっとからかったりスキンシップをする所だがそんな顔を誰だが知らない未来人達に晒す訳にはいかない。少なくともこのゲームが終わるまでは一般的な距離感で居なければならないだろう。相手からもツッコミが入るが少し間を開けて聞こえた呟きは今の自分と同じ気持ちであることを示している。相手にだけ聞こえる声で決意と今からすべきことを告げる。自分達の大切なものを守るためにもこのゲームには勝たなくてはならない、例え他の人を相手を欺いてでも、だ。改めて自分のやるべき事を考えていれば無意識に思い詰めた様な暗く硬い表情になっていたが向こうの方から『翔太郎!フィリップ!GMがご飯用意してくれたんだって』と祢音から声が掛かって意識と視線をそちらに向ける。美味しそうな匂いもしてきてずっとゲーム中戦ってきたのもあってお腹がすいて来た。改めて相手を見た時には夜ご飯に期待するような笑みを浮かべては一緒にカウンターの方に向かって)
(/後者のふたりでひとりカウントめちゃくちゃ好きです!サポーター運営絡みの件も気になるのでいいとこ取りをして最終投票で検索を追放してリタイア→デ.ザ.ス.ターが居なくなったのでゲームを変更して一騎打ちへ→狐君の機転やオーディエンスの要望などで盛り上がる戦いが出来るようにドライバーの返却・変身、検索の意識を呼び出し→二人の意思疎通が測れるようになったことからルーレットの件や今からのゲームでの過度なやらせや運営のルール違反などを告発→狐くんと一緒にVS運営orサポーター、みたいな流れにするのも良いかなとも考えました。それとせっかく素敵なサポーターも考えて頂いたのでもう少し絡みが見たいのと探偵君とニタリ、検索とゾクルを接触させたら面白いかもと思っております…!)
それは、…フィリップ?…、あぁ
(寝床まで指定され相手との距離感さえ奪われてしまった状況で胸を擽られるようなことを言われればどうしても相手にしか見せられない隙を見せて少々弱気なことも口にしてしまうものだ。本当はこのまま相手を腕の中に閉じ込めて安心できる場所を確かめたい、そして先の見えないこのゲームの突破口を相手と探したい。いつもの様に。だがそれは今叶わない事で全てを終わらせようと相手から声が掛けられる、しかしその方法が分からないからこそ次の一歩をどう踏み出すべきか決められなくてきちんとした返事が出来ずにいた。しかし相手の言葉も途切れて目を向ければその表情は何処か硬くて思い悩んでいるのは明らかだった。思わず相手の名前を呼ぶも直ぐに祢音から声がかかって相手の表情は元に戻ってしまう。この状況では相手の心配をすることさえままならない。ため息がでそうになるのを押し殺して返事をすればカウンターの方へ向かった。用意されていた晩飯はカレーにサラダ、それに唐揚げで「合宿の飯みてぇだな」と思わず突っ込む。祢音と景和がテーブルをセッティングしてくれたようで道長以外がテーブルを囲うようにして座ると全員で手を合わせて「いただきます」とそれこそ合宿のように皆で口を揃えて)
(/気に入っていただけたようで何よりです!狐くんがカッコイイのもいいんですがやっぱりダブルの二人が輝いて欲しいですからね!
そして流れも考えていただいてありがとうございます!それでは最後は狐くんと一緒にVSサポーター戦にしニタリとゾクルを撃破、これを見た運営がオーディエンスにデ.ザ.神に相応しい方へ投票を呼びかけ→ダブルが選ばれる、なんて流れはいかがでしょうか?
そしてそしてぜひぜひ互いのサポーターと接触する場面もいれさせていただければと!ニタリも検索くんへの執着だとか孤独であるべきみたいな変な決めつけがあってサポーターとしてめちゃくちゃ魅力があるので探偵と接触させてみたいです。ですのでこの後は本編と同じく校長,ジ,ャ,マ,ト狩りをして一名脱落、その後互いのサポーターと会ってさらに疑心暗鬼になりながらジ.ャ,マ,ー.ボ,ー,ルが始まり二名脱落、あとは予定通りな感じでいかがでしょうか?)
いただきます。…こうやって食卓を囲むのも何だか新鮮だ。
(自分が今からやらなくてはいけないことを考えていればつい難しい顔をしてしまっていた。声を掛けられそれに気付くがちょうど良いタイミングで向こうから呼ばれるとそれに応える形でカウンターに向かう。美味しそうな食事とテーブルがセッティングされていて早速座ってみるも5人だけで一人居ない。ソファーの方に顔を向けると道長は一人でそっぽ向いて先に食事をしていてどうやら馴れ合うつもりはないらしい。そんな態度も三人にとってはお馴染みのようなものらしく、気にしないまま皆に合わせて手を合わせ、お決まりの挨拶をしてから食事を開始する。出来たてで熱々のカレーと唐揚げはオードソックスかつ満足のいく味付けでサラダもみずみずしい。充実した食事に先程走っていた周囲の緊張は幾らか解けていて、自分も相手と二人か所長を含めた三人での食事以上の人と囲む食卓に新鮮さを感じていた。すると食事をしながら『さっき翔太郎がフィリップのこと相棒って言ってたけど二人で何かしてるの?』と祢音に問われる。情報共有が禁止なのはデ.ザ.グ.ラに関することであれば「僕と翔太郎はこの街で探偵をしているんだ」と返す。すると景和とこっそり英寿も反応したのが見えて『へぇ、探偵って本当に居るんだ』と興味の視線向けられ)
(/その後の流れもそちらで問題ありません、では大体の流れはそんな感じで更に入れたい描写があったらいつものように盛り込むと言った感じに致しましょう!
是非是非煽ったり理解者面したりと更に疑心暗鬼にしたり推し以外に見せる表情を見たいですし、恋人のサポーターを見た二人も見たいです。この後の流れもそれで問題ありません。全部やろうとすると長くなりそうではありますがこの世界ならではの2人が楽しめたらと思います…!他に相談することやご規模がなければこちら蹴りで大丈夫です。)
俺達はこの街に泣いてて欲しくねぇ。だから探偵としてこの街の人の涙を拭ってんだ
(二人の間に微妙な空気が流れたのも食事が始まれば流されていって一転穏やかな夕飯が始まる。二人のことを問われると相手がこの街の探偵なのだと答えて二人に注目が集まる。それならばといつも通りハードボイルドな探偵らしく自分達の在り方をキメ顔と共に語ると景和は目をキラキラと輝かせて『おーかっこいい!』と尊敬の念を向けられた。こうもストレートに褒められることは余りなく調子づいて「ハードボイルドな俺には当然のことだぜ」とさらに続けて答えていた。祢音はハードボイルドの部分はスルーしていたが『だからフィリップのこと相棒って言ってたんだ。なんか二人ってお互いのことすっごい信頼し合ってるもんね。阿吽の呼吸って感じ』と二人のことを褒められると嬉しさを滲ませた笑みを浮かべて「そこまで言って貰えると光栄だな。こいつは俺の唯一無二の相棒だ。どんな時も、例え窮地に立たされても、俺は絶対にこいつの隣にいて最後まで信じ抜いて戦ってみせる」と無意識のうちに決意表明を語って)
僕にとっても翔太郎は大事な相棒だ。運営はこのゲームで疑心暗鬼にしたいようだけどこれくらいでは僕達の信頼は崩せないよ
(探偵という職業が珍しいのか注目が集まる、相手がいつものかっこつけたスタンスを明かせば景和は純粋な尊敬の目を向けていて相手は分かりやすく上機嫌になる。そういう所がハードボイルドではないのだがツッコミは野暮だろう。どうやらデュオの時に自分のことを祢音に紹介していたようで褒められると何だか擽ったい。だが心底嬉しそうな笑みを見せてこのゲームへの意気込みのようなものを聞けばちくりと罪悪感が胸を刺す。ゲームのルール上とはいえ今からこの信頼を利用する立場になると思うといつものように素直に喜ぶことは出来なかった。だがこの運営のことを思えばゲームを放棄することも出来ず、相手に続ける形でこちらも大事で信頼しているのだと告げる。その上でさっきのぴりっとした疑い合う空気に対抗する姿勢を見せると『そういう関係憧れるな』と彼女に羨ましがられてしまった。そういえば先ほどから会話に入ってないと英寿の方を見ていれば依然と飄々としたような表情で話を聞いているようだった。だがその視線に探るような物も含まれている気がして無意識に背筋が伸びる。やはりなかなか読めない相手だ。その後まだ詳しく自己紹介していなかったからとそれぞれの職業や身の上話をしながら食事を進めていき、食べ終わると「ごちそうさまでした」と手を合わせて)
……お前もなかなかお人好しなんだな
(自分達の自己紹介のあと他の三人と、巻き込まれ気味に道長の身の上話もしながら食事を進めていく。英寿の職業を聞いた時に『ス.ター,・オブ・.ザ・ス.タ,ーズ・オ.ブ・.ザ・ス.タ.ー,ズ』と名乗られた時は一瞬時が止まった気がしたがそういう所も含めて読めない男というのがよく分かった、狐に相応しいと言えよう。景和と祢音は親しみやすかったがこのゲームの常連であるなら侮れない存在であるのは確かだ。実際全員が穏やかに会話をするだけでボロらしいものは出てこなかったのだから。食事が終わって手を合わせると特にやることもなくてそれぞれ交代で風呂へと入っていく。景和と最後の順番を譲り合った後結局景和に甘えて最後から二番目に風呂に入りバスタオルで髪を拭きながら廊下を歩く。すると廊下の先に道長がいて静かに壁に背を預けて佇んでいる。特に用事もなく横を通り過ぎようとしたところで『俺は忠告したからな』と言われて思わず足を止めた。ようは相手と協力するなと言いたいのだろう、だがあの食事の場で相手への信頼は確認したばかりだ。それに、どんな状況であろうと相手が自分の相棒であることは揺るがない。軽く鼻で笑って揶揄うように言ってやれば舌打ちして道長は去ってしまう。ふと傍にある扉を見つめる、そこでゾクルから言われたことを思い出すと表情は硬くなってしまってその顔のままサロンに戻ってくると自分の寝床であるソファへと座って)
おかえり。…表情が硬いよ、何かあったのかい?
(意外な話が飛び出したりしながらも賑やかに食事が終わって片付けを手伝う。それからは特にやることもなくて譲られるまま三番目に風呂に入っていた。一人になって試しに地.球.の.本.棚に入ってみたがデ.ザ.グ.ラのことは出てこなかった。やはり未来のことは記載されていないのだろう。いつもと違うシャンプーなどの匂いと服で出てきて交代を告げる。サロンでは各々が好きに過ごしていて今日はこのまま就寝の流れだろう。本当は情報交換禁止ルールの対象外でもあるニタリと接触して何か更なる情報を得たい所だが一人だけ不在だと不審に思われる可能性は高い。結局は軽く景和などと会話をしてから自分のソファに戻ってきてサロンにあった適当な本を読んでいた。そうしていると隣のスペースの相手が風呂から帰ってきて声を掛ける。だがバスタオルの間から見えた相手の顔は硬く暗いように見えると体の向きを相手に向けて声を掛ける。だが自分と同じくサポーターから聞いた話ならばその相談に乗ることが出来ないことに気付くと「…ルール違反ならその内容は聞くことは出来ないがそれに伴う感情の共有などはセーフなはずだ」と言葉続けて)
フィリップ……お前の予想通り理由はちゃんと言えねぇんだが…俺達でデ.ザ.グ,ラ自体を止めねぇか?
(穏やかな食事の時間は過ごしたものの問題は何も解決していない、道長とゾクルの言葉でまた答えの出ない考えを巡らせていると相手から声を掛けられる。どうやら顔に出てしまっていたらしい、これではデ.ザ.ス.タ.ーの探り合いでは不利に働いてしまう。表情を整えながらも相手からは運営の情報には触れずに相談に乗る案を受けて幾らか詰まっていた息が通る気がした。やはりどんな状況でも信頼できるのは相手だけで何より安心することが出来る。あまり他の参加者には聞かれたくない内容で相手の寝床であるソファまでやってくると友人の距離感で座って少し声量を落とすと情報交換を禁止される直前に相手へ伝えようとしたことを伝える。その理由を伝えられないのは歯痒いがこのまま進んでいってもどう展開が転ぼうが二人にとっては負けなのだ。それならばそのルールを敷いているこのゲーム自体を壊してしまえばいい。つまりはノーゲームに持ち込めば良いのだ、「決着がつかないように遅延行為するとか全員に点数が入らないように立ち回るとか…つまりオーディエンスにゲーム自体をリセットさせたくなるような状態にしちまえばデ,ザ.グ,ラ自体がなくなって俺達はゲームから抜けられるんじゃねぇか?」と苦肉の策を相手へと共有して)
デ.ザ.グ.ラを? …っ、それは駄目だ。ゲームを放棄したら、きっと、もっと酷いことになる。
(肝心なことは伝えることは出来ないがそれに伴う不安や考えを共有したり言葉にするだけでも少し変わるはずだ。そうして提案すると相手がこちらのソファにやってくる。普段の距離からしては少し離れているが今はこれが精一杯だ。そうして具体的な内容を伏せながらこのゲーム自体を止める案が出されると思わず目を瞬かせる。相手の言う通り遅延行為でゲームをまともに進行出来ないようにすればオーディエンスや運営がつまらなさを感じてゲームを放棄する可能性は確かにある。何も知らなければその案に賛成したかもしれないがそうなった時に運営が何をするかを聞いてしまった、そうでなくとも風.都.にジ.ャ.マ.トを大量に送り込むだけで自分達の街の平和は壊れてしまうだろう。地.球.の.本.棚を持っても分からない技術を持った者に歯向かう無謀さと街のことを考えると反射的にこの意見に反対の言葉を告げる。こちらも理由はちゃんと言えないが僅かに視線を伏せると迎えてしまうであろう結末を口にした。再び視線を相手に向けると「何か打開策があるなら別だけど、ゲームは続けるべきだ」と強ばった口調で真反対の意見を伝えて)
…、…ならせめて俺達はダ.ブ,ル.ド.ラ,イ.バ,ーを取り戻す方に切り替えるべきだ。このまま進んでも俺達が勝つことはねぇ。まともにゲームに参加すべきじゃねぇんだよ
(まともな路線で勝つことが出来ないのならそれこそ卓袱台をひっくり返すように全てを根底から覆してこの状況から抜け出すしかない、それこそこのゲームのルールに従ってやる義理なんて本来はないのだ。しかし相手は勢いよくこちらの意見に反対の意を唱えて今度はこちらが目を瞬かせた。相手は地,球.の,本,棚で検索を行ったのかそれともサポーターに何かを言われたのか、ゲームの放棄は悪い方向へと転がっていくのだと主張する。確かに自分達がゲームに非積極的ならば運営が何らかのテコ入れを行う可能性はあるがこのデ.ザ.イ.ア,グ.ラ.ン.プ.リではオーディエンスの意見も強く反映されているように思う。つまりはオーディエンスの心理を新たなゲームの方に切り替えてしまえばこのゲーム自体が撤退していくか、もう一度あのカードに願いを書くチャンスが回ってくるかもしれない。本来ならば他の参加者に意見を聞きたいところだがそれも許されていない、持ち合わせているのはゾクルから聞いた情報だけだ。他の打開策として自分達のドライバーを取り返す案も提示するがこれもこのゲームと運営に歯向かう為の手段だ、相手を真っ直ぐ見つめながら「俺達二人の力なら乗り越えられるだろ」と自分の意見を曲げずにいて)
ダ.ブ,ル.ド.ラ,イ.バ,ー…、確かにアレがあれば幾らかやりようがあると思うけど…。
(肝心な事が伝えられないせいか2人の意見は噛み合わない。こんなゲームにまともに参加するべきではないという想いも勿論あるが何も情報がないまま無闇に歯向かってもどうにもならないのもまた事実だろう。少なくとも願いを叶えてくれるのは事実であり、あくまで番組という形を取っているならデ.ザ.神になることが一番穏便に事を済ませられるのではないかと後ろ向きな安全策ばかりが浮かぶ。相手は意見を曲げる気はないのか他の打開策を口にするがそこで自分達のドライバーの名前が上がると反応を示す。運営の干渉が無くルールにデ.ザ.グ.ラのルールに縛られることのない力、それがあれば今の状況を覆せるかもしれないがデ.ザ.神の報酬となって今は行方がしれない。取り返す方法なんてあるのだろうかと歯切れ悪く呟く中、このままでは良くないと主張する相手の口調は何処か切羽詰まったような確信めいた様子でその先の事を知っているようだ。僅かに伏せていた視線をあげるとまっすぐと見つめる瞳と目が合う。そして今までと同じく二人なら何とかなると言われるとデ.ザ.ス.ターとしてきめた決心が揺らぐ。今の状況では判断がつかなくて僅かに視線を逸らすと「そうだね、どちらにしろ明日のゲーム中に早々に脱落してしまっては打つ手はない。何か出来る事や情報を探りながら機会を伺った方が良さそうだ」と可否を明確にしないまま冷静に明日の行動について意見を述べて)
…、…つまり、お前は明日も真面目にデ.ザ.グ.ラに参加するってことかよ
(デ.ザ.イ.ア,グ.ラ.ン.プ.リという枠組みに囚われない自分たちの力であるダ.ブ.ル.ド.ラ.イ.バ.ーならきっと打開策を見つけられる、そもそもいつだって窮地に立たされた時は相手と相乗りし二人で一人として乗り越えてきたのだ。ゾクルに一部しかルールを教えられていないとはいてデ.ザ.グ.ラ.の枠の中ではどうしても元の生活には戻れずそれこそ相手の言葉を借りるならばもっと酷いことにしかならないのだ。その事を真っ直ぐ相手を見つめ伝えたのに相手からは目を逸らされてしまいズキリと胸に痛みが走る。互いに情報交換できないばかりに足並みが揃っていないことは分かっているのだがそれでも今自分の手札から見れば相手は袋小路に突っ込んでいくような、または破滅に突き進んでいるようにしか見えなかった。相手からは続いて当たり障りのない返事が返ってきてゲーム続行という変わらない答えが告げられる。足並みが揃わない歯がゆさについ棘のある言い方をしてしまえばこちらも目を逸らして体を正面に向けた。だが情報が不足しているのも確かで「まだデ.ザ.神が決まるまで時間があるし、デ.ザ,ス,タ,ーも誰か分かんねぇしな。もう少し調査続けるか」と一応は相手に同意するものの何処かぶっきらぼうな言い方になってしまって「おやすみ」と相手の目を見ないまま告げると自分の寝床へ戻っていって)
…っ、…おやすみ。
(英寿を除く3人は経験者かつデ.ザ.神になったことが無いとならば今までゲーム中に脱落した経験がある可能性が高い。それでも彼ははこのゲームに意欲的に見えて心配していた脱落によるデメリットも無さそうだった。今自分の持っている情報では下手に運営の機嫌を損なうよりも素直に従って風.都.を平和にしてもらう願いを叶えてもらった方が利口だと言う考えが捨てきれない。自分がデ.ザ.ス.タ.ーで今回のゲームのオーディエンスからしたら見所を担っているとしたら尚更だ。そんな状態では相手の真っ直ぐとした視線が耐えられずに逸らすとそれらしいことを告げる。すると棘のある言い方で考え方が違うことを指摘され再び視線を向けた時には相手は正面を向いてしまった。自分のこの情報を知っていれば納得してくれるはずなのに、新たな機転をきかせてくれるはずなのに一人と一人になってしまって情報の伝達が塞がれた今では考えがまとまらない。こちらが何も言えないでいるとそれらしく会話がまとめられるがその言い方はやはりぶっきらぼうだ。結局目が合わないまま就寝の挨拶がされると短く同じ言葉を返して寝床に戻っていくのを見送る。相談してスッキリするはずがモヤモヤした気持ちが残ることになってしまったがどうしようもない。何にせよ本番は明日からだ、万全な体勢でいられるようにさっさと寝てしまおうと横になるがいつもの温もりが無ければなかなか眠気がやってこない。何もやることが無ければ余計なことを考えてしまいそうでそれを遮るようにも頭まで毛布を被って丸まると無理やり目を瞑る。そのまま小さくなっていれば僅かにある眠気の波を掴まえてゆっくりと眠りに落ちていき)
……昨日のアレか
(相手の就寝の挨拶を背中に聞きながら自分の寝床へと戻る、相手のおやすみを遠くに聞くのもひとりで寝転がるのも昔は当たり前だったはずなのに今や有り得ないものになってしまっている。何もかもが違う寝床ではサロンの電気が消えてもなかなか寝付けず、しばらく今後のことを考えながら天井を眺めていたがやはり答えは出なくて結局は無理やり目を閉じて眠りに着いた。翌朝、またもGMが用意してくれた山盛りのサラダと焼鮭と味噌汁という合宿のような朝食を道長以外のみんなととる、二人の間に流れる空気が微妙に気まずくなっているのを察してか景和がよく喋ってくれてひとまずは助かった。その後一息入れてからナビゲーターがやってきていよいよ第三回戦が始まる事が告げられてあの祭壇のような場所に移動するように言われる。その間もこの並行状態で相手に何を話せばいいか分からずまともに口を聞けずにいた。だが今はまだ相手の言うように情報を集める時期なのかもしれない、参加者から得られないならばゲームが運営される中から推測するか、もしくはサポーターから話を聞くしかないだろう。今は焦っても仕方がないと言い聞かせているとナビゲーターから『今朝までの皆さんの様子をみてオーディエンスの皆様には誰がデ.ザ.ス,タ,ーなのか予想投票していただきました!』と案内が入り宙に浮かんだモニターに円グラフが表示される。円グラフでは圧倒的に自分の面積が大きくて目を見開く、つまりデ.ザ,ス.タ,ーだと疑われているのだ。全員の視線が一斉にこちらへと向く、どうやら昨日相手にゲーム自体を止めようと持ちかけたのが怪しく見えたか、もしくは怒りを買ったのか、どちらにせよ心証は良くなかったらしい。無言の視線に耐えきれず「俺じゃねぇからな」と一言断っておいて)
(/お世話になっております!第三回戦の校長.ジ.ャ,マ.ト探しですがジ.ャ.マ.ト,ボ,ー,ルもありますので特段やりたい事がなければさらっと流してしまっても良いかと思います!もし検索様がご希望の展開があればじっくりやるのもありかと思いますので流れ作って下されば乗っかりますので!よろしくお願いします/こちら蹴りで大丈夫です)
…デ.ザ.ス,タ,ーはゲーム中に妨害してくる役なのだから今の段階で判断するのは早計だろう。
(翌朝、各々が目を覚ましてGMが用意した朝食を囲むがやはり相手との間に流れる空気は気まずいままだ。それを察してか景和達がよく喋ってくれて暗い空気にはならなかったが昨日信頼する相棒と伝えた手前不思議そうな視線が刺さった。間もなくして第三回戦を行うことが告げられ着替えてからあの場所に移動する。早速ゲームが始まるかと思ったがオーディエンスの予想投票と称した円グラフがモニターに表示される。そこには相手のアイコンの割合が圧倒的に大きく表示され、自然と皆の視線が相手に集まる。対して自分の割合は殆どなく客観的に見ても怪しまれていないことは好都合だが相手が脱落するのは避けたい。相手がデ.ザ.ス,タ,ーでないことは一番自分がよく分かっているのだから。冷静な意見としてさりげなくフォローを入れると英寿も『デ.ザ.ス,タ,ーは尻尾を隠すのが役目だからな。誰が化かしに来てもおかしくない』と相変わらずの笑みで言葉を続けた。今後も定期的に予想投票を行うと案内があった後『それでは第三回戦、校長.ジ.ャ,マ.ト探しを開始します!』とナビゲーターが宣言すればまた目の前の視界が白く染まった。降り立ったのは何処かの学校のグラウンドで状況を確認していると端末に通知が入る。詳細なルールが書かれている中で更に舌にスクロールすれば【デ.ザ.ス,タ,ーミッション:他のプレイヤーに優等生ジ.ャ.マ.トを計三回攻撃させる】と書いてあった。個別通知をそれぞれ確認すると校長.ジ.ャ,マ.ト探しをするために校内へと入った。序盤シークレットミッションでニ.ン.ジャバックルを手に入れると教室で静かに勉強している優等生ジ.ャ.マ.トの足に密かにクナイを掠らせ喧嘩を誘発する形で戦闘に巻き込んだり打開策がないという空気を作り出し、痺れを切らした道長派手に壁を壊す方向に行動を誘導して間接的にその部屋にいたジ.ャ.マ.トを攻撃させたりしてミッションをクリアする。だが皆で校内を探しても肝心な校.長.ジ.ャマ.トが見つからなければ近くに居た景和に「そもそも校長っていうのは通常何処にいるような人物なんだい?」と単純な疑問を尋ねて)
(/お世話になっております。こちらも二回ゲームをしたら長いかなと思っていましたのでさくっとダイジェスト気味に流してしまいましょう。投票→結果発表→追放の辺りは是非やりたいと思っているので何か良い感じにまとめて頂けると幸いです、その最中の行動も好きに作っちゃって貰って大丈夫です。よろしくお願いいたします。/こちら蹴りで大丈夫です)
くそ!なんでこの学校校長室ねぇんだよ!職員室にも校長ジ.ャ,マ,トいねぇし……穴でも掘って地下に逃げてんのか?
(デ.ザ.ス.タ.ーの容疑者として全員の目が一斉にこちらを向き居心地の悪さを覚える、相手のフォローとついでに英寿の言葉で皆もそれぞれに納得したのか目線は外れて気持ちを切り替えどこかの学校へ転送される。だがデ.ザ.ス.タ,ーの尻尾を掴まなければならないのはこちらも同じ、ミッションをクリアしながら参加者のこともこのゲームのことも探らなければならないのだ。精神統一するように軽く息を吐くと全員が一斉に変身する、すると道長はこちらが同じバックルを使っていることに気がついて舌打ちをしていた。その後もバックルが同じということは生来の性格が同じなのか何かと狩場が被ってしまい度々道長と衝突することになって、何やらミスでも犯したのか段々イラつきが大きくなった道長は最終的には痺れを切らしてこちらに攻撃を加えて妨害されてしまった。悪態をつきながら視界の端に移ったジ.ャ,マ,トを倒してみるがどこを探しても肝心の校長ジ.ャ,マ.トは見つからない。他の参加者も同じ思考を持ってきた頃に本来校長室がありそうな最上階の角部屋に行ってみるが何も無い。また悪態をつきつつ可能性を探っていると『そういうことか。参考になった』と声が聞こえてきて思わず振り返る。そこにいたのは英寿で「急に出てくんなよ!ってかなんだよそのバックル」と思わず叫びながら見慣れない装備に目を走らせる。英寿はこちらの質問に答えないままごつい砲台のようなものを構えると部屋の中にモルタルのようなものを発射し始める。みるみる間に壁が出来上がり机が出来上がり扉が出来上がり、最終的には校長室が出来上がれば「ンなのよありかよ!」と思わず突っ込んでしまった。校長先生は当然校長室にくるもので暫くもしないうちに校長,ジ,ャ,マ.トが現れる。英寿と目を合わせて倒そうと動き出すがその前に道長が物陰から現れると二人に攻撃を加えて跪かせた後校長.ジ.ャ,マ,トを横取りしてしまう。だが英寿はそれさえ読んでいたのか意気揚々と飛び出していった道長と校長ジ.ャ,マ,トを壁を作って分断してしまうとそのまま巨大な剣さえも生成し校長.ジ.ャ,マ,ト.を一刀両断して倒してしまって)
……ああ、それがこのゲームのルールのようだからね。誰に入れても恨みっこなしだ
(デ.ザ.ス.ターのミッションを達成すれば後はゲーム自体の目標をクリアするだけだ。疑う隙を与えないように常にだれかと共に行動するようにして校内を探索するが目的のジ.ャ.マ.トは見つからない。元来の疑問を口にして景和から「え、えっと…校長室とか?」と返答があった途端上部から今までにない類の音が聞こえてきて目を合わせて階段を駆け上がる。そこには未知のバックルをつけた英寿と前に見た時には無かった校長室が出来上がっていた。それから目的の校長,ジ,ャ,マ.トが現れるも三人、正確に言えば飛び出してきた道長と英寿の争いに割り込むことが出来ず、校長.ジ.ャ,マ,トの撃破を見ているしか出来なかった。生成した剣で一刀両断され目的が達成されると『浮.世.英.寿様の活躍により校長,ジ,ャ,マ.トの発見および撃破がされました。』というアナウンスとともにミッションクリアの旨が表示される。美味しい所を全部持って行った英寿は得意げな顔をしていて一方の道長は分かりやすく不満を露わにしていた。ほどなくして元の神殿のような場所に転送されて『ミッションクリアおめでとうございます』とナビゲーターの出迎えを受ける。さっきまでのゲームならここで終わりだが寧ろ本番はここからだ。『まずは今回のゲームを受けてオーディエンスの方のデ.ザ.ス.タ.ー予想はこのようになっております』という言葉の元モニターに再び円グラフが表示される。先ほどは圧倒的に割合の多かった相手への票はある程度減ったものの依然半数程を占めている、その次に単独行動の多い道長が並んであとの3人はほぼ横並び、今回活躍した英寿が一番少ない。『この値も参考に皆様にはデ.ザ.ス.タ.ーだと思った方に投票していただきます。投票期限は一時間後、一番票が多かった方がその場で退場となります。なお棄権は退場処分となりますのでお気を付けください。』と説明があった後ナビゲーターがその場を去ってプレイヤーだけが残される。『退場させる人を決めないといけないんだよね…』と祢音が躊躇するように言うのを聞けば肯定するように言葉を告げつつ視線は無意識に相手の方を向いて)
……案外他人の意見に流されんだな
(校長ジ.ャ.マ,トが倒されミッションクリアが案内されると再びあの祭壇のような空間へと戻ってくる。続いてオーディエンスによる予想が発表されれば自分への疑いはいくらか晴れたもののそれでも半数を占めていて依然状況は悪い。ジャマトをある程度撃破しおかしな行動も取らなかったが大きく貢献したわけではなくて悪いイメージを払拭できなかったという所か。反対に道長は単独行動が目立って自分への票がある程度流れたらしい。ナビゲーターから改めて投票の説明がされて投票期限が一時間後に定められた。その投票までの時間もエンターテインメントということだろう、相変わらず趣味が悪い。ナビゲーターが去っていきプレイヤーだけが残されると話し合いという名の探り合いが始まる。正直今の時点では全くデ,ザ.ス,タ,ーの目星はついていない、道長と衝突してばかりでそれどころではなかったからだ。ちらりと相手を見れば向こうもこちらを見ていて状況を窺っているように見える、誰も核心に触れずにいると道長が『あの結果みりゃ分かんだろ、そいつがデザスターだ』とこちらを顎で指してくる。こんなところで脱落するわけにはいかず鼻で笑いながら言い返しておいた。道長は悪目立ちしすぎてデ,ザ.ス,タ,ーの可能性は低いように思う、あそこまで堂々と闇討ちしておいて裏切り者だったならば大立ち回りと言えよう。だが道長が悪目立ちすればするほど他人の様子が見えなくなるのは確かで道長がヘイトを集める分影に潜むデ.ザ.ス,タ,ーは動きやすかったはずだ。それならば、次の投票でデ.ザ.ス.タ.ーを暴く為に道長を排除しておくべきかもしれない。道長をじっと見据えると「そういうお前は随分他人の妨害に必死だったな」と言い返してやると景和と祢音も覚えがあるのか同意するように数度頷いていて)
…運営がわざわざデ.ザ.ス.ターという役割を作ったなら第一回目はすぐにバレるような難しいミッションは与えてないだろう。だから今回は直感で怪しい人に入れた方が良さそうだ。
(ナビゲーターが去ると自然とお互い探り合うような空気へと変わる。ちらり相手を見れば目が合うもまだ誰か確証を持てていない様子だ。皆が何も言えずにいると道長が先陣を切って相手がデ.ザ.ス.ターだと主張する、それに相手が鼻で笑いながら言い返すと二人の間に火花が散ったように見えた。ますます不機嫌を露わにする道長に相手が不審な点を投げかけると景和と祢音が数度頷く。確かにゲーム中道長は単独行動や妨害ともとれる行為は多かったがそれは第一回戦から一貫している。二人は流されやすいタイプなのかもしれないと考えながら残る英寿に目を向けると二人の言い合いを観察しているようでその顔から感情は読めない。このゲームの中で警戒するのはやはり彼だろう。『ギ.ー.ツよりも早く校長,ジ,ャ,マ.トをぶっ潰すためだ』とその理由を説明するが二人の疑いは拭えていないようだ。この調子ならばこちらに矛先が向く可能性は無いだろうが積極的に便乗しても不自然だ。あくまで冷静な態度で今回は誰にでもデ.ザ.ス.タ.ーの可能性があると提示しながら自然と今のままの感情で投票に繋がるような言い回しをする。それでこれ以上の話し合いは無駄だと思ったのが『俺はデ.ザ.ス.タ.ーじゃない、…信じるって言っておきながら今もこの中に平気で人を騙してる奴が居るなんてな』と言い捨てては何処かに行ってしまった。それを機に何となく解散の空気になるがすっかり誰しもから裏切り者扱いにズキっと胸が痛むと端末に表示された投票画面をぼんやりと見つめて)
…どうした?誰に投票するか迷ってんのか?
(こちらが道長の妨害行為に言及すれば二人から同意が得られて自分に向けられた矛先が下げられていくのが分かる、きっとこの場にいる誰しもがデ.ザ.ス.タ.ーとして告発すべき人物が見当たらず戸惑っているのだろう。だがデ.ザ.ス.タ,ーの目星がつかなくとも投票はしなければならない、となれば根拠なく心証の悪い人物が選ばれやすいはず。こちらはオーディエンスの評価は悪いもののプレイヤー内ではそこまででもない、道長が圧倒的に繋がりがなくまた今回のゲームで他人への攻撃を繰り返していたのなら一番信用はないはずだ。道長が去った事でそれぞれがバラけていってこちらと相手だけが残る。景和と祢音はこちらの主張に流されてくれそうだが問題は英寿と相手だろう、英寿はこちらの思惑を読んで道長を退場させるために同じ投票をしてくれればいいのだが。一方で相手はじっと投票画面を見つめている、その表情は迷っているものとはまた違ったように見えたが他に話しかける言葉もなくて顔を軽く覗き込みながら努めていつも通り明るく問いかけてみて)
…翔太郎。それもあるけどこうして人の感情を読み合って疑われないようにするってのが慣れなくて…つくづく僕の苦手なジャンルのゲームだと実感してる所だ。
(無闇に投票すればその人から反感を貰うことになるが流されていれば便乗してるとも取られかねない。目的の為にどう立ち回れば良いのかと投票画面を見て悩んでいれば意識は上の空で相手が近付いてきたことも気付かなかった。声をかけられてやっと意識がそちらに向くと顔を上げる。今朝の気まずさはあまり感じられず明るい声色であればこちらも普段通りに名前を呼んだ。デ.ザ.ス.タ.ーの動き方について考えていたとは言えないがそれ以外でも思うような近しい内容を愚痴っぽく零す。実際誰かの心情を読み取ったりそこからなにか気付くのは苦手で普段は相手の役割だ。今は何とかなっていれば人が少なくなっていくほど難しくなっていくだろう。端末を閉じると「君がデ.ザ.ス.ターなら強敵そうだ」と冗談っぽく告げて)
……、…俺だけがデ.ザ,グ.ラに参加してたらぶっちぎりで優勝したかもしんねぇけど、お前の前じゃ俺が隠し事出来ねぇのはよく知ってるだろ?
(相手と方針は相変わらず平行線であれからまともに話せていないが思い詰めるような顔をする相手を放っておけるわけがない。今は同じ方向を向いていないことを差し置いてでも相手の隣にいたかった。相手はこの状況に息が詰まっていたのか愚痴っぽい言葉が告げられる、それに軽い調子で答えようとしたのだがふとした違和感が脳内を過ぎった。多人数で誰かが裏切り者かもしれないと探り合うのに息が詰まるのは分かる、しかし次に出てくる言葉が【疑われないようにする】だったのがなんとも脳内に引っかかった。デ.ザ,ス.タ.ーはプレイヤーを妨害する裏切り者だ、警戒するだとか誰かを疑う事に神経をすり減らすのなら分かるがそうではない言葉が相手から出たのだ。それならば相手はどんな立場でその言葉を発したのだろう、答えはひとつしかないが相手の言葉が別におかしい訳では無い。現に今デ.ザ,ス,タ.ーではない自分も疑われないように動いているのだから。道長の声が脳内に響いてくる、それを振り払うように無理やりニヒルに笑えばこちらも冗談めかして返事をした。「こういう時こそお前の理屈っぽいとこの見せ所じゃねぇか」とまた軽い調子でいいながらも胸の内には僅かな違和感を抱えたままで)
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