検索 2022-07-09 20:46:55 |
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ま、今日の功績を考えりゃこれくらいは当然ってとこか。……奇遇だな。俺もこうやってお前の髪拭くの好きだ
(タオルを動かし頭を優しく撫でるように、時に頭をマッサージするようにしながら髪を拭いていく。先程相手を労わなければと思った矢先、さらに今日の依頼の成果を盾に取られれば存分に甘やかす他ない。もっともそれがなくともこの展開は同じだっただろうが。相手の体は風呂に入る前に見たのと同じくゆっくりと脱力していきこちらに暖かい体が預けられていく。委ねられる体重が増える事さえ愛おしく感じながらタオルを動かせば髪はおおかた拭き終わって、最後の仕上げにと首と耳周りを拭いてやれば寝る準備は完璧だ。タオルをベッド脇に置くとそのまま腰に両腕を回して緩く抱きしめる。互いに風呂上がりの体に「あったけぇ」と抱き心地を呟くも柔らかな体温を感じれば途端に体は眠りに誘われて、こちらからも体重を預ける形になって)
ふふ、ならば利害の一致だ。 …ありがとう、今日はこのまま寝てしまいそうだよ。
(撫でるようにまた時折マッサージするに髪を拭かれると自然と口元は緩む。大切な人にこうも優しく労われるのは至福の一時だ。相手もこの行為が好きと聞けば甘えて良かったと得意げに告げる。やがておおかた拭き終わったのかタオルが離されていくのを感じれば目を開いて感謝を伝える。撫でていた手の代わりに相手の腕が腰に回って抱きしめられると今度は全体が暖かな体温に包まれる。風呂上がりでいつもよりも熱を持った身体は疲労を引き出し眠りに誘うには十分な心地良さだ。体重を預けるようにもたれかかられるとその温かさを感じながらもやがて脱力するように相手と共にベッドに倒れ込む。もぞもぞと身体を動かして相手と向かい合う形になるとこちらからも腕を緩く背中に回して抱き締める。目を合わせると緩い笑みを浮かべながらも徐々に強くなっていく眠気に思ったままを口にして)
……あぁ、さすがに今日はいつもと違うことばっかだったしな。今日はこのまま寝ちまおうぜ…
(お互い支え合うように体重を預けあっていたが、やがて相手の体はさらに脱力していって自然と二人の体はベッドへと倒れ込む。その流れに身を任せて体を横たえれば念願の感触にさらに眠気がこの体に襲い来る。隣でもぞもぞと動く相手の体に擽ったさを覚えながらそのまま待っているとやがて二人の体は向かい合う形になって目が合った。こちらも相手と大体同じようなもので小さく笑みを浮かべながらも眠りに誘われその目はぼんやりとしている。もう今日はここから動くことなんて出来ないだろう。腰に回した手に僅かに力を入れて二人の体を近づけるのが精一杯だ。片隅に置かれていた掛け布団を引っ張りあげると二人の体をそれで覆う。緩やかに眠りへと向かう頭は目の前の恋人の方へと頭を動かして、軽く口付けると「今日はいい夢見れそうだ」と微睡んだ目を向けて)
……ん、…おやすみ翔太郎。
(横になって包み込む相手の腕に加え掛け布団も被せられるとより一層暖かな空気に包まれて疲れた身体は眠りに誘われていく。普段なら寝転んでも軽い会話位はできるのだが今日は難しそうだ。腰を引き寄せれもう少しだけ近付くと暖かな体温が全身を包んで嗅ぎなれた相手の匂いがする。微睡んでいると唇に柔らかな感覚がして僅かに口角があがる。今日のこの街の平和を二人で守ることが出来た、とびっきりのご褒美だ。背中に回していた手をゆっくりと後頭部に持っていき、ウィッグではない相棒自身の髪ごと頭を一撫ですると囁くような声で名前を呼ぶ。そろそろ限界だ。幸せな眠気に身を任せると最後にぎゅっと腕に力を込めて擦り寄った後ゆっくりと瞼を閉じて)
(/いつもお世話になっております! 可愛らしいロリータ服に身を包んでいく様子や撮影会、メモリを取り返す場面など様々な場面を展開を楽しめてとても良かったです。いつもと違う姿でドキドキしている2人も新鮮でめいいっぱい楽しませていただきました、ありがとうございます! そろそろ場面の切り替えかなと思ってお声がけしたのですが次にやりたい展開とかありますか?最近色々希望を叶えてもらっていて風邪をひく話だとか飲み会に検索が迎えに行く話みたいなシチュしか今の所思い浮かばないので探偵様のやりたいものなどありましたらお聞かせください!)
おやすみ、フィリップ……
(暖かい布団に包まれ、さらに暖かい相手の体を抱き寄せていれば今日のこの体で起きていろという方が難しい。こちらから口付けを送ると相手の目は細められて笑みが浮かぶ。視界いっぱいに広がるその光景は幸せの一言につきて、まさに至福の一時だった。相手の手がゆっくりと上がってきて頭を撫でる、優しい手つきに今度はこちらの口角があがってゆっくりと目を閉じた。意識が沈んでいく中で相手の声が響いて届く。その音に包まれたままこちらから返事をしたのを最後に、ゆっくりと眠りへと落ちていった。)
(/こちらこそお世話になっております!女装するところからじっくりわいわい二人で騒ぎつつ、最後には何気ない日常の一幕まで出来てとても楽しい時間でした。いつもとは違う姿でぎこちなくなったり余裕出てきたらお互い冗談を言ったりで楽しかったです。こちらこそ今回もありがとうございます!
次の展開のご提案ありがとうございます!あげていただいた中ですと飲み会で潰れた探偵を検索くんが迎えにいく話でいかがでしょうか?アルコールにやられて普段と様子の違う探偵をぜひ動かしてみたいです!酔った勢いでそのまま夜の街に検索くんを連れ出しちゃってもいいかなと思うのですがいかがでしょう?)
_…ここだろうか。
(幸せに包まれながら眠りについた次の日、依頼人に事件解決の報告と化粧品の返却を行った。犯人が捕まって安心して次のイベントに参加出来ると嬉しそうにする姿を見れば女装をしてでも解決した甲斐があるという物だろう。一方でロリータ愛好家の中で持ち切りの話題という【彗星のごとく現れた謎の美少女2人組】について熱く語る彼女にぎこちない笑みを浮かべたのは記憶に新しい。それから1週間程経ち、今夜相棒は情報屋を含め古くからの付き合いとの間で飲み会に出掛けるらしい。飲み会という未知の空間に興味を示して参加を表明したがバレンタインの件を持ち出されて酒の場に未成年は連れていかないとキッパリと言われてしまった。頑固な様子に仕方なく諦め、相手もアルコールに弱いのだから飲み過ぎないように釘を刺してから見送ったのが数時間前。営業時間も終わり所長も帰った事務所で自由に本を読んでいるとス.タ.ッ.グ.フ.ォ.ンが鳴る。電話に出てみると賑やかな店内の音と情報屋の一人であるウ.ォ.ッチャ.マ.ンの声が聞こえてきて内容を纏めると相手が調子に乗って潰れたから迎えに来て欲しいとのことだ。電話の先では必要ないなどと相手が喚いているがその声は明らかに酔っているそれで二つ返事で迎えに行くと伝えた。店の住所を聞くと上着を羽織り事務所を施錠してから外に出る。手っ取り早いのはバイクだが酔っ払った相手を後ろに乗せて帰るのは些か不安だ。なるべく明るい道を選びつつ歩いて教えて貰った住所に向かうとそれらしい店が見えてきて店先で彼らが出てくるのを待ち)
(/じゃあ酔った探偵君をお迎えに行く話にしましょう。いつもは検索が振り回しがちなのでアルコールが入ってご機嫌な探偵君に振り回されたり夜の街を散歩出来たらなと思いますのでお好きに動かして貰えたら…!普段と違って人前でもくっついたり頼ったりしてくれたら可愛らしいなと思います。ひとまずそれらしい状況で上記の方で始めさせてもらったのですが不都合ややりたいシチュがありましたら好きに変更してもらっても構いませんので上手く合流して頂けたらと思います。)
……ぅ…………あ、フィリップ!会いたかったぜ!!
(適度に疲労した体は暖かい体温に包まれれば深く眠りにつく事ができた。次の日に彼女らの中で話題になっているという【彗星のごとく現れた謎の美少女2人組】の話には戦々恐々としつつ、あの時の写真が出回らないのを心から願うしかなかった。そして迎えた1週間後、今日は昔馴染みと酒の席を囲む日だ。馴染みの顔が揃えば様々な話題が飛び交い、その中ではウ.ォ.ッ.,チ.ャ.マ.ン.から【ロリィタ服の美少女2人組】の話題も出てきたのだが自分の顔を指されなかったので正体はバレていないらしい。内心胸を撫で下ろしながら昨今の話題に花を咲かせる。自分がアルコールに弱いのは重々承知していてこういう飲みの場では会話を楽しむスタイルなのだが、問題は勝負が始まった事だった。誰が発端か分からないがジョッキをより多く空にした者が勝ちというルールがその場で設けられてしまって、勝負事になれば引けなくなるのが自分の悪い性分だった。結果はビリだったわけだがそれでもこの体には十分すぎるほどのアルコールが回っていて、勝負が終わっても弱いくせにチビチビと飲み続け最後にはウ.ォ.ッ.チ.ャ.マ.ン.に止められることとなった。朦朧とする意識のなか肩を担がれ無理やり立たされると外へと連れ出される。外気の寒さに僅かに意識が戻って顔をあげるとそこには愛しい恋人の姿があった。ぱぁッと顔を明るくさせると担がれていた腕を振り解き一直線に相手へと向かうとそのまま抱きついた。ここは外だとか、知り合いがいるだとか、そんなことは関係なしにギュッと腕に力を込めると最後にあろうことか相手の頬にキスをして)
(/導入ありがとうございます!アルコールで前とは違った感じにタガが外れた探偵で検索くんを好き勝手に振り回したいと思います。こちらも酒の力で検索くんにベタベタになる探偵を想定しておりましたので解釈一致していてそこも嬉しいです!それではまた一味違った夜を楽しみましょう!/こちら蹴り可です!)
まったく、飲み過ぎないようにとあれほど…わっ! 翔太郎、ここは外だからちょっと離れたまえ、ッ…!
(少しの間待っていると賑やかなグループ客が外に出てくる声が聞こえてくる。視線を向ける見知った顔が幾らかあってその中に肩を担がれて完全に潰れてしまっている相棒の姿がある。あの様子だと相当飲んだのだろう。迎えを頼むのも頷ける出来だ。溜息をつきながらも彼らに近付き見送った時に告げた小言を繰り返そうとした所で相手がこちらの存在に気が付いて表情が明るくなる。次の瞬間ヘロヘロだったとは思えないくらい俊敏な動きでこちらに駆け寄るとそのまま抱きつかれてしまい思わぬ声が出る。夜とはいえ外で何より何度も顔を突き合わせたことのある知り合いの前だ。流石の自分でも羞恥心という物が湧く状況で困った様子で相手を引き剥がそうとするが酔って加減の効かない力で抱きしめられてるおかげでまともに距離をとる事も出来ない。酔った相手の意外な行動に情報屋などから向けられる好奇の視線が痛い。ひとまずこの酔っぱらいに離れて貰わなければ。そうなんとかしようとした矢先、頬にキスを受けるとぶわりと顔に熱が上る。明らかに一線を超えた行為だ。「違うんだ」などとこちらに向く視線の数々に拙い言い訳を重ねながらも「翔太郎、皆の前だ。」と焦ったように耳打ちして)
なんでだよせっかく会えたのに。……離れたいほど俺の事嫌いなのか?
(昔馴染みと楽しく飲んでいて少々場面が途切れている気はするものの、次には目の前に大好きな人が現れれば上機嫌になるというものだろう。暖かくてふわふわとしていてなんだか幸せだ。当然それらはアルコールのせいであるのだがこの体にそれを気づく余地はない。こちらに飛んでくる言葉も即座に文句を言って離れるつもりはなかった。大切な人に口付ければ体は一気に熱をもって目の前の顔が赤くなる。何やら焦っているようだがそれよりも照れている様が可愛くて「真っ赤じゃねぇか」と笑いながらまたひとつ頬にキスを施す。遠巻きに見ていた昔馴染み達はしばらく二人のやり取りを見ていたが『翔ちゃんが酔ったらキス魔になるなんて大スクープだねぇ』という一言で結論が出されたようだった。微笑ましくも酔っ払いに絡まれない距離を取りながら『後はよろしくねん』と相手に泥酔状態の男一人を押し付けて面々はその場を去っていく。ゆらゆら手を振って集団を見送った後、不意に脳内に相手の言葉が蘇ってきた。ゆらりと顔を上げると眉を下げて憂いを帯びた目で相手を見つめる。少し前の言葉をつい先程言われたかのような反応をしながら不安げな表情で相手の返事を待っていて)
っ、だから…。…厄介払いに使われた気がするけど、相棒として責任を持って連れて帰るよ。 _そんな訳ないだろう。…知り合いの前でくっついたりする事、普段の君なら避けたがると思って
(随分と幸せそうな表情だがイマイチ話が通じない。人前でくっついて頬にキスをするなど普段なら有り得ない行動だ。行為自体は喜ばしい物だが今は羞恥心などの方が勝る。何とか説得を試みようとするがその前に再びキスをされて動揺して言葉が続かない。そんな二人の様子をキス魔になった酔っ払いとそれに絡まれる相棒と解釈したらしく微笑ましい視線と共に決して絡まれないような位置から相手の身柄を託される。親切心で呼ばれたというよりかは泥酔した相棒の厄介払いに使われた形だ。それでもこの状態の相手を放っておく選択肢は無く、軽い溜息と共にその任を引き受けることを告げて帰っていく彼らを軽く手を振って見送った。そうなれば店前に二人残される事となる。どうやって連れ帰ろうかと考えたところで抱きついていた相手の顔が憂いを帯びてこちらを見つめ、不安げに問われた有り得ない可能性を思いの外大きくなってしまった声で否定する。相手を嫌いになることなど万に一つもない。単に相手とくっついてる姿を見られるのが照れくさかったのと酔いが覚めた後の周りからの反応を考えての対応だったがこんな顔をさせたかった訳では決してない。理由を簡単に説明しながらも今度は相手の行動を受け入れるように背中に腕を回して一度軽く抱き締め返す。顔色を窺いながらも「歩いて帰れそうかい?」と体調や気分を尋ねて)
………へへ、そっか。フィリップが俺の事好きならそれで良かった。…帰る?なんでだよ、そんなのつまんないだろ。そうだゲーセン行こうぜゲーセン!
(不安な思いで相手を見つめていれば先程よりも随分大きな声が聞こえてきて思わず目を瞬かせる。だがそれは自分が口にした事を全力で否定してくれている証拠でもある。さらに背中に手が回って抱きしめられれば途端に安心と嬉しさを隠さない緩い笑みを浮かべて笑い声が溢れ出した。やはりふわふわとして暖かくて、相手がいればさらに幸せも加わる。また上機嫌にニコニコと笑みを浮かべていたが、『帰る』という言葉を聞くと今度は不満を顕にして眉をへの字に曲げた。相手は体調を窺うために問いかけたのだろうが、その意図は汲み取れずただこのまま大人しく帰って寝るだけなのに満足出来なくてイヤだと言わんばかりに首を振る。このままもっと相手との時間を過ごしたい、二人で楽しい時間を過ごせる場所に行かなければ。そう考えた時次の瞬間短絡的になっていた思考はすぐさま答えをはじき出す。この時間にまだ開いている楽しい場所と言えばゲームセンターだ。パッと相手から離れたかと思えばすぐさま相手の手を取り繋ぐと、返事をする前に手を引っ張って目的地に向かって歩き出そうとして)
好きじゃなかったらわざわざ迎えに来たりしないよ。つまらないって、飲み会で十分に楽しんだのだろう? …ゲーセン? っ、翔太郎、
(思いの外大きな声が出て自分でも多少驚く。だが相手の顔に再び緩い笑みが浮かんだのを見れば安堵の息をつく。嫌いならばそもそも読書を中断してまで迎えになど来ることはないだろう。酔い潰れたと聞いて急いでここに来たのは大切で好きな相棒兼恋人だからだ。機嫌が直った様子に安心をしてこのまま家に連れ帰ろうと声を掛けるとその顔は再び不満気なものに戻る。駄々をこねるように帰らないと主張する相手に目を瞬かせた後困ったように眉を寄せる。慣れ親しんだ友人の中で食事とお酒を楽しみ、出てくる時の様子からも相当盛り上がって楽しかったのは想像がつく。それなのに家に帰るのを嫌がるとは思わなくて顔を覗き込みながらも宥めるように言葉を向ける。まるで聞き分けのない子どものようだ。どちらかというと保護者ぶるような普段とはまるっきり違う様子に困惑していると今度は相手の表情がまた輝いて未知の名前の場所を提示する。思わず好奇心のままその単語を繰り返しているとその隙を突くように抱きしめられる腕は解かれ、代わりに手を握られて何処かへと歩き出す。家とは違う方向だ。名前を呼んで引き留めようとするが上機嫌で楽しそうな恋人の表情と未知のゲーセンという場所への興味は酔っ払いを速やかに家に連れ帰るという本来の目的を上回るものだ。結局は「ならゲーセンとやらに寄ってから帰ろう」と仕方ないとばかりの軽い笑みと共に流されては手を引かれるまま夜道を進んで街の中心へと歩いていき)
俺はフィリップと楽しいことしたいんだよ!__……ここがゲーセンだ!
(せっかく遊びに誘ったのに相手からはあまり良い返事がなくて最初こそますます眉をへの字に曲げていた。確かに飲み会は十分に盛り上がり、記憶が飛ぶほどには楽しんだがそれはそれだ。せっかくこうやって二人が揃っているのに何もせずにここを去ってしまうなんて勿体なさすぎる。大好きな相手がいてこんなにも楽しくて幸せな気分なのだ、もっとこの時間を楽しんで相手と共有しなければ。勝手に手を取り歩き出したがやがて相手から承諾の言葉が聞こえると振り返って「そう来なくちゃな」と無邪気に笑顔を向ける。夜はまだ長い、相手と過ごすこの時間をもっと楽しまなければ。未成年の相手を連れ回すべきではないだとか、そんな思考はどこかへ放り投げられてしまって繁華街を進んでいく。当然人通りは多いがその中でも決して繋いだ手は離さずに人混みを分けて歩いていく。時折こちらを振り返る視線もあるが当の本人は気づいていない。やがて通りの中でもより一層煌びやかな建物の前へとたどり着くと指さしながら何故か自慢げに目的地を紹介した。ゲームセンターの文字が掲げられた建物の中に相手をそのまま引きずり込む。中にはクレーンゲームや対戦ゲームやら様々な機器がずらりと並べられていてガチャガチャと電子音が鳴り響いていて)
…なるほど、ゲームセンターの略でゲーセンという訳だね。随分と賑やかな外装だ。_なんだい、これは。見たことのない機械ばかりだ!
(旧知の仲との交流の後にも関わらず名指しで遊びたいと願われるのは胸をぎゅっと締め付けられるようなトキメキがある。そんなことを恋人に言われて駄目だと言える人は居ないだろう。承諾すればその顔には子供のような無邪気な笑みが浮かんで目が奪われるようだった。それに何かの帰りなどで夜出歩くことはあれど所謂夜遊びはしたことが無い。滅多にない機会にどうせなら楽しもうと思考を切り替え手を引かれるまま繁華街を進んでいく。人通りが多くなってもその手は離されることなく、時折特異な視線も受けるが幸せな相手を前に此方から離す理由は無い。やがて一際煌びやかな建物に辿り着く。自慢げに紹介された建物の看板に表示された文字を読んで漸くゲーセンという言葉の意味を理解する。冬に見掛けたイルミネーションとはまた違う賑やかな外装は物珍しくて興味深そうにその姿を観察していた。それすらも待ちきれない様子の相手に店内に連れられていく。中は見たことのない機器がずらっと並んでいて電子音がそこら中から鳴り響いている。機器の種類も色々あるようで若い者達がその機器を囲んで歓声をあげている所もある。初めて見る光景に僅かに目を見開くと辺りを観察して、その実態を知っていくうちにその表情が明るくなっていく。興奮したように声をあげるとひとまず目の前にある機械に近付いてみる。透明なケースの中にはキーホルダーサイズのぬいぐるみが積まれていてその中にはふ.う.と.く.んの姿もある。中を覗き込むように見ていたが相手の方をむくと「翔太郎、これはなんだい?」と解説を頼んで)
へへ、だろ?これ全部遊ぶためのマシーンなんだぜ?お、ふ.う.と.く.ん.人形!これはクレーンゲームってやつだ。みとけよ…
(相手は暫く内装を見回していたが徐々にここがどういう場所なのか理解しはじめると顔が明るくなっていく。好奇心に目をキラキラさせる様にこちらも笑い声を滲ませながら、またもや何故か自慢げに両手を広げてゲーセンの説明を付け加えた。ここにくれば相手と楽しい時間をいくらでも共有できるだろう。手始めに相手が近づいたのはクレーンゲームで一緒に中を覗き込めば愛すべきこの街のマスコットキャラクターが積まれている。あの位置ならなんとかなりそうだと自信満々に片方の口角をあげると繋いでいた手を一旦離して財布を取り出す。こういうのは説明するより見せた方が早いだろう。おそらく説明すればまともなものにはならないだろうが。ゆらりと体は揺れて相変わらず浮遊感に包まれているがやることはいつも通りだ。硬貨を入れて一つ目のボタンを押すとクレーンはジリジリと横へ動き、次に筐体の横から覗き込みながら二つ目のボタンを押して前後の位置を合わせてやる。ゆっくり降りたクレーンは片方のアームがぬいぐるみの横に刺さり、アームが閉じる反動に押されてぬいぐるみはコロンと横に転がった。そのまま取り口へ落ちれば思わずガッツポーズをしてぬいぐるみを取り出すと「どうだ!」と満面の笑みを浮かべながら相手に見せつけ)
まさかこんな所があるなんて知らなかったよ。 ああ、見せてくれ。_ 凄い!まるで職人技のようだ!
(遊ぶ為の機器が一通り揃っている店内は賑やかでありどれも未知の物だと思えば好奇心は尽きない。自分の事のように自慢げに紹介する相手にテンションも釣られて興奮したように感想を告げる。その中の機器のひとつに近付いて説明を求めると名称を明かすと共に財布を取り出して硬貨を投入口に入れた。どうやらやり方を見せてくれるようだ。食い入るように中を見ていると相手の手元で光るボタンの操作に合わせて中のクレーンが動く。まずは横方向に動き、二つ目のボタンで奥へと動くようだ。位置が決まった下には狙いであろうふ.う.と.く.んのぬいぐるみがあって何となく何をしようとしてるかは理解した。クレーンはゆっくりと降りていき開いた片方のアームの爪がぬいぐるみの横に刺さる。これでは持ち上げることは出来ないのではないかと思いつつ固唾を呑んで見守っていた。だが相手の狙いは持ち上げることではなく閉じる反動を利用することのようで、勢い良く閉じたARMの反動に押されてぬいぐるみは投入口へと落ちる。予想外のテクニックに「おお」と素直な感心の声が口から漏れる。取れたぬいぐるみを満面の笑みで見せつける相手に素直な賞賛と尊敬の言葉を返してキラキラした目を向ける。様々な物理的法則を把握して予測しなければ出来ない所業だ。それを一発で成し遂げたことに無邪気に興奮しながらも「僕もやってみたい!」と挑戦を希望者して)
よし、コツは持ち上げるんじゃなくて転がすようにすることな。今はあれが狙い目だ。と、その前に……これは俺からのプレゼントだ。だから、俺のふ.う.と.く.ん取ってくれよ
(狙い通りのぬいぐるみをゲットする事ができその上相手からたっぷりと賞賛を浴びれば満足気に渾身のしたり顔を浮かべる。学生の頃から数えれば明らかに筐体に吸い込まれていった金額の方が多いが、それでも恋人の前で渾身の働きを見せれたのは今までの経験の賜物だろう。相手もやりたいと要望が出ればもちろんと頷き簡単なコツと落としやすいぬいぐるみを教えておく。そのまま硬貨を入れようとしたがふと手を止めて相手の方に向き直る。そして今しがたゲットしたふ.う.と.く.ん.のぬいぐるみを相手の手に握らせ、同時に頬へとキスを送った。そしてぬいぐるみだけを残して手を離す。もとは相手が興味を示したぬいぐるみだ、自分から送ったものを相手には持っていてもらいたい。だがそうなると同時に相手からも同じものが欲しくなる。相手が初めてクレーンゲームで獲得したぬいぐるみ、その初めての経験ごと相手から貰いたい。そんなワガママを込めて息がかかるほどの距離で顔を付き合わせながらお強請りをしたあと、一歩だけ下がって硬貨をクレーンゲームへと入れて期待の目を相手へ向けていて)
君がさっきやっていた様な感じだね。じゃあ早速やってみよ、っ! …あ、ああ。 …分かったよ、君の分は任せてくれ。
(初めて見る機械を容易に操作して狙いを一発で仕留める様は素直にかっこいい。やりたいと申し出るとコツと狙い目のぬいぐるみを教えてくれて距離感や獲得へのイメージを徐々に固めておく。そうやって集中していざ挑戦しようとした矢先、相手がこちらを向く気配がして顔を向ける。今しがた相手が取ったばかりのぬいぐるみを握らされたと思えば頬にキスを落とされて思わず身体を硬直させる。再び顔が熱くなっていくのを感じながらも相手の顔はさほど離れることなく至近距離のまま可愛らしいお強請りをされると心臓が飛び上がるようだった。酔ってるせいかいつもより全体的に距離感が近く、外にも関わらず恋人の空気感で変に調子が狂う。それでも相棒の珍しいお強請りは叶えたくなるもので多少視線を迷わせてぎこちないながらも承諾を返す。願いを叶える為に集中しなければならないのに心臓は落ち着かない。硬貨を入れて貰うと長く息を吐いて気持ちを切り替えた後、相手を真似て少しカッコつけたような言葉を送る。機器に向き直りいつになく真剣な眼差しで距離感を測った後、1つ目のボタンを操作する。続いて横に移動して覗き込みながらも二つ目のボタンで落下させる位置を決める。ゆっくりとアームは降りていき爪先がぬいぐるみの隙間を捉えた。閉じる反動でぬいぐるみは押し出され山を転げ落ちて投入口へと落ちた。うまくいったことに喜びの声をあげながらもぬいぐるみを下から取り出すとこちらも得意げな笑みを見せ「ご所望のものだ、翔太郎」と相手に差し出して)
期待してるぜフィリップ。……おぉ!すげぇ一発だ!___へへ、ありがと!大切にする
(口付けて至近距離で見つめていた顔がみるみる赤くなる、頬の熱がこちらまで伝わってきそうだ。不意打ちのこちらの行動に動揺するその様子が可愛らしくて嫌でも口角は上がる。今この頭の中には相手と楽しい時間を過ごすことしかなくて、その他の事を考えている余地なんかない。正真正銘相手の事しか考えられないこの状態では、人目なんてものは全く気にならなかった。一歩横の位置で相手が動かすクレーンを見守る。ぬいぐるみを強請ったものの相手はこれが初めての挑戦だ。固唾を飲んで見守っていれば、クレーンの爪はちょうどぬいぐるみの横を捉えて思わず声が出る。そのままアームに押されてぬいぐるみが転がればまた歓声を上げていた。相手から念願のぬいぐるみが差し出される、相手が初めてクレーンゲームをして、初めて獲得したふ.う.と.く.ん.のぬいぐるみ。この世に二つとないそれにぬいぐるみを差し出していた相手ごと包むように抱きつくと、くっついたままぬいぐるみを受け取った。ニコニコと笑みを浮かべそれを見つめながら「お揃いだな」なんてまた嬉しさを溢れさせながら相手に笑顔を向け)
君の手本のおかげさ。 っ、そうしてくれると嬉しい、世界で二つだけのふ.う.と,く.んだからね。
(何とか平常心を意識しながらも挑戦したクレーンゲームは何とか一発でお目当てのものを落とすことが出来た。相手のわかりやすい見本と的確な狙いの指示のおかげだろう。上手くいったことにこちらも表情明るく喜んでいたが相手はそれ以上に嬉しそうにしてはこちらに抱き着いてきた。未だこの距離感には慣れなくて一瞬言葉が詰まるが相手のニコニコとした笑みを見れば離れようとは断じて言えない。包み込まれるように腕を回されたまま照れも混じった笑みを浮かべると相手がとってくれたふ.う.と.く.んと今渡したばかりの物をくっつけるように横に並べる。同じデザインの物はクレーンゲームの中にまだ積まれてはいるが、今夜お互いの為にとったぬいぐるみはこの二つだけだ。今まで送りあってきたお揃いと同様に大切にしなければ。新たな思い出の品が出来た幸せを噛み締めていたが入口からすぐの場所で抱きつかれていれば当然新たに来店した客の視線が一度こちらに集まる。自分個人としてはそれほど気にならないがそこそこ顔の知れた相棒が変な目で見られるのは可能な限り避けたい。それこそ明日の朝酔いが覚めてこのことを思い返して悶えるのが目に見えているのだから。さりげなく腕の拘束を解き代わりに手を繋ぎ直すと「翔太郎は他にやりたいものはあるかい?」と問いかけながらも店の奥の方に移動して)
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