検索 2022-07-09 20:46:55 |
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……ン、…っ、…翔太郎、…っん…
(唇を何度も擦り合わせてその熱と感触に夢中になっていく。幼い相手を好き勝手している背徳感。だが腕に抱いた身体もどんどん熱を帯びていて同じ想いを持ってくれてるのだと思えば歯止めが聞かなくてなっていくようだ。柔らかく薄いお腹を撫でると身体が跳ねて高い声があがる。自分の手で相手が乱れている事実が劣情をさらに煽ってキスの合間に熱い吐息が零れる。それでもこちらのペースでキスと腹への愛撫を続けていると身は震えて呼吸の度に上擦った声が溢れる。いつも以上にイケナイことをしている自覚が理性の輪郭をぼやけさせていくようだ。相手が目を閉じたかと思えば舌が伸びてきて唇の間をなぞって行くと肩が小さく震える。唇の表面を触るよりも一段階上の行為、それを誘うような拙い仕草はくらくらと頭をかき乱すには十分だ。名前を呼び薄く唇を開くと舌を伸ばして相手の舌の表面に触れる。今すぐにでもめちゃくちゃに支配したい気持ちと同じくらい今の相手を焦らして素直な欲のままに求められたい気持ちもあってゆるゆると腹を撫でながら緩慢な動きで舌を重ねるだけの動きに留めて)
ふぃり、…ぷ……んッ……ぁ………
(誘うように舐めた唇はこちらの思惑通り開かれて、思わず薄く笑ってしまった。名前を呼ばれ、こちらも愛しい名を呼ぼうとするがその前に舌が中へと侵入してくる。しかし入ってきた舌はこちらの表面に触れるだけで互いに絡まることもなければ中が舌を這うこともない。思わず目を開いて、間近にある相手の顔を窺うように見つめる。腹を撫でる手も体を震えさせるが子供にする優しいそれの領域は出ていなくて、時折高い声は出るもののずっとお預けを食らっている気分だった。舌が口内にあって手は素肌を撫でるのに、元の姿で経験した溺れるような快楽にまでは堕ちていない。本来この姿ならばあんなこと決して許されないのは分かっている。だが今はもっと一番大切な人からの愛情が欲しい、こちらから大好きだと伝えたい。形は違ってもそれは今日ずっと自分が素直に求め続けていたものだ。緩く巻き付けていた腕と、膝を挟んでいた脚にぎゅっと力を込める。熱に揺れ我慢の効かない物欲しそうな目を向けながら口を僅かに離すと「もっと、して欲しい…」と熱い吐息混じりのお強請りを口にして)
……ん…、…ふふ、判った。…っ、…ふ、
(表面に舌を触れさせるだけの行為に戸惑ったのか相手の目が開かれる。その視線と交わるが素知らぬフリをして焦らすように表面をなぞったかと思えば軽いキスに留まる行為を続ける。やがて身体に絡まる腕と脚の力が強まって熱に揺れて物欲しそうな目が向けられる。年不相応の劣情を隠しきれない瞳の色にぞくり背筋が震えた。口が僅かに離れて熱い吐息混じりに次のお強請りがされる。わざわざ焦らしてこの状態になるまで追い詰めて幼い姿の相手に求めさせるなんて我ながら悪魔のような手口だとは思うが今は狙い通りいった高揚感の方が強い。機嫌良さそうに笑い声を零すとそのお強請りを了承する。相手から求められたから仕方ないとボーダーラインを越える口実を作りながらも再び唇を重ねた。相手の唇を割って中に侵入し今度はお望みどおり舌を絡ませる。いつもよりも短い相手の舌に食らいつくように絡ませるとお互いの唾液で濡れたそこから水音が立ちはじめる。腹を撫でていた手をゆっくりと背中に戻すと逃がさないように抱き寄せつつ深い口付け続け)
ぁ……ン、……は、ァッ……おっき、い……
(我慢出来なくなって口にしたお強請りが受け入れられると、瞳に熱は宿したまま今までと同じく柔らかな笑みが浮かぶ。そして待ち望んだ物が口内へと侵入してきた。体格差もあって相手の舌は大きく、いつもよりも口内を占める割合が多い。そうなれば自然と呼吸をするスペースも狭くなっていつもよりも息苦しい。しかしそんなことを気にするよりも舌が絡まる甘美な感触の方が上回った。互いの舌が絡まると自分の舌は相手の物に覆われてそのまま引き抜かれてしまいそうだ。狭い口内で窮屈に二人の舌が動く度に卑猥な水音が弾けてゾクリと体に疼きを与える。酸素を取り込もうとする息継ぎも途端に吐息ごと絡め取られてしまってまともに息さえできなくて、目には生理的な涙が薄らと浮かぶ。腹を撫でていた手が背中に回されてこちらからは体を退けなくなり、ただ相手からの深いキスを受け入れていた。だがこれが自分の望んでいたものだ。生暖かい相手の舌がこちらで蠢く度に心臓が早くなって顔が紅潮していく。小さな口では互いの唾液を受け止めきれる事ができなくて、口の端からどちらとも分からないものが一筋流れ落ちて)
…ん、…ぁ、…しょう、たろ…ン
(いつもより狭く温かい口内は自らの舌を差し入れただけでかなりのスペースを占めてしまう。本来触れることの無い場所を支配している実感が興奮をかき立てるようだ。懸命に伸ばされる短い間舌を器用に絡め取っては気まぐれに舌の裏側や歯の裏をなぞったりしてマーキングしていく。その度に口の隙間から本来はしてはいけない音が弾けて鼓膜と脳を揺さぶった。口付けに夢中になりながらも薄らした視界で相手の表情を確認すると赤くなった顔に涙に濡れた瞳が見える。呼吸するための場所を占領して息継ぎのペースすらこちらが握っているのだから当然の現象だ。苦しそうだと頭は認識しているのにこの行為を止められそうにない。寧ろこのまま呼吸すら支配して自分とこの行為のことだけしか考えられないようにしてしまいたいと黒い欲望が蠢く。熱い息を吐くとともに名前を呼んでまた舌を絡ませる。背中を抱く反対の手を後頭部に回すとおざなりに髪を撫でる。慰めるように頭を撫でる事と呼吸を奪って口内を占領するような行為。真反対の意味を持つ行為を同時にしながらも深いキスを続け)
……ぐ、ンッ…ふぃり、ぷ……ぁ………んッ…
(小さな口の中は相手の舌が大半の空間を占めて、普段なら届かないような奥の奥まで相手の舌が侵入してくる。まるで口内全てを相手に蹂躙されるようで、しかし暖かな舌が這うのが心地よくて仕方がない。口から溢れそうな唾液を時折僅かな空気と共に喉を鳴らして飲み込むが、互いの舌が絡まり擦れ合うのは止まらなくてすぐに口の中は液体で満ち卑猥な音は止まない。ただでさえ幼い精神で酸素が減った脳ではただこの行為にのめり込んで愛しい人の名前を呼ぶことしかできない。乱雑に頭を撫でられるも、もはや相手の手が頭に触れるだけで心身は嬉しいと感じてしまって、呼吸を奪われ息が詰まる程苦しいのにこの全ての行為が愛情表現だと受け入れてしまう。視界が霞んでもはや跨り乗る相手のことしか考えられない、目に溜まっていた涙が決壊して一筋が頬に零れ落ちる。キツく抱きついていた体は力が入らなくなっていってだんだん相手の方へと傾いていけば、縋るように寄りかかり抱きつきながら大人の口付けを享受していて)
…ッ、ん……は、…翔太郎……、
(幼い相手を膝に乗せ腕に閉じ込め口内を好き勝手支配してしまっている。呼吸すら満足に出来ない状況であるのに縋り付いて瞳を濡らしても尚健気に名前を呼ぶ姿が可愛らしくてたまらない。ただこの昂る感情と愛を注ぎたくて執拗に舌を絡めて時折顎上をなぞったりとマーキング行為を続けて行く。次第に抱きついていた腕の力が弱まり寄り掛かられるとそろそろ限界かと相手の口内に溜まった唾液を舌で舐め取って唇を離す。銀色の糸が引きながらごくりと二人の混ざりあった物を飲み込むと熱い息を吐き出した。相手の熱が移ったのか顔は茹だったように赤く蕩けた瞳で相手を見つめる。それでもこの想いは処理しきれなくて緩慢な動きでまた顔を近づけると涙の筋が辿った頬から目元まで短いキスを何度も落として)
ッ、はッ……はァ……ハ、…ぁ……ふぃりっぷ………ね、…おれ、……フィリップがもっとほしい……前におれがフィリップにしたやつ、フィリップでいっぱいになるやつ……してほしい…
(口内も脳内も相手がいっぱいに詰め込まれてただ相手の上でこの行為に溺れていた。意識が飛びかけた所で漸く互いの口は離れてまともに息ができるようになる。二人の間が銀の糸で繋がっている、それがゆっくり落ちそうになるのを見るとそれさえも相手と自分の繋がりだと思えばこのまま失われるのは勿体なくて、緩い動きでそれを舐め取り体内へと取り込んだ。酸素不足と羞恥と体内から溢れ出る熱で顔だけでなく服から出ているあらゆる所が赤い。酸素が足りない頭は必死にそれを取り込もうと激しく荒い息をさせていた。呼吸はまだ整わないのに何も無くなった口内はもう寂しく感じてしまって切ない思いが募る。そこに相手から緩慢な動きで幾つものキスが降ってくると我慢などできるはずがなかった。涙で濡れる瞳で相手を見つめながら、こちらの頭を撫でていた手を取ると先程撫でられていた腹へと添える。そしてタガの外れた想いのまま最後のお強請りを口にした。本当に超えてはいけない一線の向こうへ手招く禁忌の誘惑、元の姿の記憶を引き継ぐせいで経験のあるそれを欲しがってしまう。腹へと導いた手に自分の小さな手を重ねてぎゅっと握ると「お願い…」と焦点の定まらない瞳で懇願し)
…は、ぁ…、…ッ! それは…、…っ、翔太郎…、僕の全てを受け止めてくれ、…ン
(未だに息が荒い。触れる身体もどちらのものか分からないくらい熱くてだけどその熱が今は心地良い。落ち掛けた銀色の糸を舐め取る仕草も自分の物を飲み込んでくれているようでぞくりと肩が震えた。もっと好きにしてやりたい。とはいえ今日一日色々疲れを溜め込んで急激に身体の縮んだ身ではこの辺りが限界だろうと冷静な理性が制止をかける。これ以上負担は掛ける訳にはいかないだろう。顔を離して背中に回す腕の力も緩め呼吸を整えることに集中させてあげようと思ったのに相手は予想に反してこちらの手を取り腹部に当てさせる。潤んだ瞳と蕩けかけた表情でその先を懇願されると動揺に瞳が揺れる。相手が何を求めているのか経験があるからその甘美の味は良く知っている。想像してごくりと生唾を飲み込むが健全な大人ならば堪えるべき一線だ。相手の為にもきっぱりと断ろうと口を開いた所で腹部の手に相手の物が重なって懇願と共にぎゅっと握られる。その瞬間年上を心がけようとした理性もぷつんと途切れてぐらりと脳が揺れた。目を閉じて熱い息を吐くと罪を背負う覚悟をして、再び開いた瞳に色欲が宿す。この素直な身体の全てを支配したい、甘やかして気持ち良くして自分だけの色に染め上げてしまいたいと腹の底の欲が疼いて暴れだしている。甘く名前を呼んでもう片方の手で優しく頬を撫でると妖艶な笑みとともに純粋な自らの願望を告げた。声に出してみるとより劣情は形となって自らを突き動かす。もう自らを止めるものは何も無い、誘われるまま沸き立つ欲望に身を任せてしまうと食らいつくように再び唇を重ねて下腹部で反応する熱に手を伸ばした。)
(/お世話になっております。これ以上は難しいかと思いましたので暗転させていただきました。小さくなった探偵君が可愛くて可愛くてたくさん愛でてしまいました。それに伴い検索もぶちキレたり少しお兄さんっぽいことをしたりなど多少暴走しながらも普段出来ないことも色々出来てとても楽しい時間でした。 御付き合い頂きありがとうございました。今後のことなのですが朝起きたら元の身体に戻っていたといった形の方が展開しやすいかなと思うのですがいかがでしょうか?今の姿のまま目覚める形でも構いませんのでお好きな方で展開していただけたらと思います…!)
______……いって…、…戻った……………っ~~~~~~
(その後のことは意識が混濁しているのもあってまるで夢の中にいるようだった。相手に包まれながら満たされて愛しい声と邪な音が響く、その中でずっと相手の名前を呼んで、その間によがって高い声で啼いて、だが頭を撫でられる度に至上の幸福に満たされていた。最後には意識を飛ばすようにして眠って今はちょうどいつもの朝の時間。相手の胸に抱かれるように眠っていると体にある関節という関節が無理やり引き伸ばされる感覚があって、その痛みで目を覚ました。思わず呟くと今度は自分のその声に驚き目を開く。幼く高い声は失われいつもの声が鼓膜へ届いた。咄嗟に喉へ手をやるとどこかへいっていた喉仏がそこにはあって、腕に目を落とすとパジャマを捲りあげたせいで半分ほど服から飛び出しているいつもの腕が目に入った。事態を理解して息を吐き出す。どうやら自分の周りの時間かあの瞬間の時間に追いついたようだ。やっと戻った安堵感と夢のような一時だった時間への少しの名残惜しさで口元が緩む。だが昨日を振り返るうちに今の自分では有り得ない数々の言動が思い出されて途端に羞恥に襲われた。昨日だけだからと割り切ったはずなのだが恥ずかしいものは恥ずかしい。目線を上げれば目の前には相手の胸板があって、ついでに昨夜の情事を思い出せばますます羞恥でパニックだ。手で顔を覆うと行き場のない恥ずかしさを逃がすため声にならない声を発していて)
(/暗転描写ありがとうございました!素直で甘えたな性格はあまりやった事がなかったのですが、とても楽しくやらせていただきました。いつもとはちょっと違う雰囲気の検索くんに心奪われながらめいっぱい甘えさせていただきました。こちらこそ、オネダリ沢山叶えてくださってありがとうございました。
こちらもここらで元の姿に戻るタイミングかと思っておりましたのでそのように描写いたしました。この後いつもの二人に戻ったやり取りを楽しんだあとにまた次の展開ご相談させてください!/こちら蹴り可です)
……んん、…翔太郎…もどったみたいだね
(浮ついた熱の中相手を包み込んで名前を呼んで全てを注ぎ込んで。そんな夢のような時間を過ごしていたが昼間抱き上げたり走り回ったりと疲労が蓄積した身体では体力が持たず終わるとほぼ同時になだれ込むように眠りについた。相手を抱きしめた体勢でベッドに横になって寝ていたがその腕の位置がズレるような異変に小さな声と共に意識が浮上する。ゆっくりと瞼を開けるといつも通りの相棒が何やら顔を覆って悶えてる姿が見えた。ぼーとしながらも改めて相手をぎゅっと抱きしめ直すと目覚めたことを知らせるように名前を呼ぶ。まだ正常に働かない頭ではその姿を当たり前だと受け止めていたが数秒遅れてやっと昨日の姿から元に戻ったことに気付く。どうやら昨日の推理通り相手の周りの時間がメモリブレイクした時間に追いついて能力の効果が切れたのだろう。あの可愛らしい幼い姿でなくなったことは寂しくないとなれば嘘になるが見慣れたいつもの姿に戻ったことに安堵したような笑みを浮かべると昨日の癖で相手の頭を撫でて)
あぁ悪ぃ、起こしちまったか。おはようフィリッ、プ……もう戻ったっつーの
(昨日のあらゆる思い出に叫びたいやら駆け回りたいやら、とにかくそんな衝動を抑えていると体に回されていた腕に力がこもって顔を上げる。相手を起こさないよう声を抑えていたがどうやら効果はなかったらしい、いつもの調子で声をかけるも昨日寝たままの位置のせいでまだ相手を見上げるようにして返事をしていた。この位置のままでは頭の位置が違って話しにくい、体の位置をもっと上にずらそうとしたがその前に相手の手が頭を撫でた。もう子供の姿ではないのにこれをされる心地良さは十二分に知ってしまっていて、いつもならすぐに手を跳ね除けるのに今はそのまま大人しく撫でられていた。口ではせめてもの反抗と愚痴を零していたが、その口調に反して心の内は穏やかで心地良さから至福のため息が漏れる。この心地良さに包まれていると二度寝してしまいそうだ。まだ元の精神に引きずられているのか抵抗感なくこちらからも腕を回して相手の体を抱き締める。その暖かな心地を堪能しながら「一日で戻って何よりだ」と零していて)
ふふ、昨日聞いた通り柔らかい。こんなに早く戻るのならもう少し堪能しておけば良かったね。…何はともあれ、おかえり翔太郎。
(徐々に頭は回り始める。馴染みのある声、馴染みのある体格。一日弱しか幼い姿と過ごしていないのに今の相手の姿が酷く懐かしく感じる。だが接し方は未だ昨日のままを引き摺っていてほぼ無意識に頭を撫でていた。相手も昨日の今日で撫でられる幸せを知ったのか文句こそあがるが抵抗せずに手を受け入れている。その姿に穏やかな幸せが満ちて緩い笑みを浮かべながら昨日とはまた違う種類の柔らかい髪に触れていた。相手からも腕が回ってきて抱き締められる。しっかりと背中まで回る腕に体格の違いを感じると冗談混じりに幼い姿をちょっぴり惜しむように呟く。とはいえ同じ時を歩む自分の相棒で恋人は今の姿だ。精神は昨日と地続きだと理解しながらも帰ってきたのを歓迎するように名前を呼ぶともう小さくない唇に触れるだけのキスを落として)
なに言ってんだ、これ以上恥ずかしい思い出作れねぇよ……、ただいまフィリップ
(幼い姿になっていたのはたった一日程の事だったのに、その時間ですっかり頭を撫でられると甘えたくなるスイッチのようなものが出来上がってしまった。もう少しあのままの姿でいたかったかと問われれば完全に否定することは出来ない。愛しくて頼れる人に心のまま全力で甘え、それを受け入れられながら自分の全てを肯定される最高の幸福、至上の親愛。それらをありのまま享受できる感性をもって幸せに満ち溢れた時間は過去に抜け落ちていた時間を十二分に埋めるようなものだった。だがそんな経験がもう二度とできないわけではない。目の前には相棒で恋人のフィリップという愛しい人がいて、その人からは変わらず親愛も愛情も渡し渡されされている。これまでも、そしてこれからもだ。胸に溢れたそんな想いをあらゆることを経験した体は素直に言えなくなっていて、もう懲り懲りだと頭を振った。見上げた姿勢のまま軽くキスが落とされる。ふわりと小さく笑うと体の位置を上へと移動させ目線を同じ場所へと持ってきた。そしてこちらからも軽くキスを送り視線を交える。昨日は忙しなく大変なことも多かったが、常に背伸びをしていた自分の中で確実に変化が起きた一日でもあったように思う。それを象徴するようなやりとりを思い出せば「あの合図は有効だからな」と目線を逸らしながら呟くように言って)
なかなかに貴重な物を見られたから僕は満足だ。ん、分かってるよ、何時でも甘えるといい。
(きっかけこそド.ー.パ.ン.トの攻撃でヒヤヒヤしたものだが結果的には良い機会だった。恐らく似たような話をいつもの姿の時に伝えてもプライドなどが邪魔をして突っぱねてしまったことだろう。模擬的にでもまだ幼く素直な頃の精神になったからこそありのままでいることや甘えることの重要性や幸せを刷り込む事が出来た。めいいっぱい甘やかされることを覚えた身体は今までの生活では物足りなくなる時があるかもしれない。だがそれが目的でもあった。これから少しずつでも頼って甘えてくれるといいと思う。それに年上っぽいことをした事も昨夜の情事でみられた表情も滅多に出来ない体験で懲り懲りと頭を振る相手とは対照的に上機嫌に感想を告げる。そんな相手の身体の位置が上に移動して目線も同じところになる。触れるだけのキスを受け止めると自然と口元が緩む。そんな中で目線を逸らしながらも昨日の合図の話が持ち出されるとすぐに肯定するように頷く。そしてまた撫でて欲しいと遠回しにアピールしているように見えて頭に手を伸ばす。今の年上の身体でも伝えた言葉の意味は変わらないと今一度刻み込む様に優しく撫でるように手を動かし)
な、……絶対他の奴に言うなよ。お前だけだからな、こんな姿見せるの……
(こちらは幼い姿の思い出に悶えているというのに、対する相手は上機嫌でどこか揶揄うようなことを口にしている。咄嗟にツッコもうとするが、その前に昨日と同じようにまた優しく頭の上から下へゆっくりと手が降りて撫でられる。すると途端に抗議しようとした勢いは削がれてしまって、その心地良さに目を伏せた。愛しい人から親愛を注がれる行為、それの心地良さはこの姿でも変わらなくてもっと続けて欲しいと願いが生まれた。今までは馬鹿らしいと捨ておいた願いだったが、今はもう例の合図は発動していて、すなわち相手に甘えて願いを実行しても良いということだ。暫く目線を迷わせたあと相手の方に頭を差し出すように少し俯く。他の誰にも見せられない誰かに素直に甘えるという行為、最も信頼のおける相棒で恋人の前だからこそできることだ。頭を撫でられながら照れ隠しのために釘を刺すようなことをボヤいていて)
当然だ、僕だけの特権をやすやすと誰かに渡したりはしない。二人だけの秘密さ。
(おそらく抗議のようなことを言おうとしたのだろうが頭に手が触れるとその口は閉じられていく。スイッチを押した時の様な反応に笑い声が漏れそうになるのを何とか抑える。そのまま黙ってしまった相手の頭を優しく撫でていると伏せられた目線が揺れた後に頭が俯く。昨日決めた甘やかしても良いという合図のひとつだ。この姿でも撫で続けて欲しいと思ってくれたことが予想以上に嬉しくて口元がニヤけた。少し力を込めて大袈裟に撫でながらも照れ隠しのような言葉にはハッキリとした口調で返答をする。自分でもこの段階に来るまでそこそこ時間が掛かったのだ。撫でることの出来る特権もその姿や反応を知る権利も自分だけの物で他の人に話す気はサラサラない。リスク分散という意味では他の人にも甘えられるようになるべきなのだろうがそこは相棒兼恋人のエゴで自分だけであって欲しいと思う。独占欲を滲ませるような約束を交わしつつも撫で続けていて)
、……なら、問題ねぇな………こっから動きたくねぇ……
(照れ隠しで呟いた言葉にハッキリとした口調で返事がかえってくると思わず目線を相手の方に上げる。二人の間で交わす約束という意味よりは、この姿を他人に見せたくないという独占欲の方が前に出た言葉に胸が掴まれるような感覚がした。親しい人からの一心の想いという意味でも、恋人から注がれる一途な想いという意味でも、それらが自分にだけ向いているのが嬉しくて胸を満たしていく。口元を僅かに緩ませるだけに何とか抑えるも、相手の体に回していた腕には自然と力が入っていた。じわじわと相手へ甘えたいという思いはこの姿であっても胸に滲みだしてきて、せっかく同じ目線になるよう体を横たえる位置を変えたのに、相手へ体を寄せると同時にまた位置を下へとずらした。昨日と同じ高さ、すなわち頭が胸板にあたるようにするとそこへ額を擦り寄せ抱きしめる腕に力を込める。ここが世界で一番安らげる場所だ。体が戻ったとなれば今日も事務所は平常運転だろうが、頭を撫でられ抱かれるように眠れるそこは心地が良すぎて、つい我儘を口にしてしまって)
ああ。 ……なら昼過ぎくらいに元に戻ったことにするかい? 僕も全身筋肉痛みたいだからまだ動きたくは無い
(目線が合ったかと思えばその口元が僅かに緩んでいた。相変わらず素っ気ない返事ではあるが抱きつく力が強まった事こそが答えだろう。更に相手の位置が下がり昨日と同じく胸板に額が当たり擦り寄るような仕草をされる。二日前ならば驚いてしまいそうな行動だ。見た目は元に戻っても子供っぽい行動に満足げに笑みを浮かべ、頭を抱えるように抱きながらも変わらぬ手つきで撫で続ける。その姿を見て誰もハードボイルドを自称する風.都.の探偵とは思わないだろう。すっかり甘えるモードに入っているのかぎゅっと抱きついたままワガママが零される。昨日午後から事務所を閉めたのは幼くなったからであって元に戻った今は仕事が出来る状態ではある。少し前ならば気合いを入れて頑張ろうなど言い合っている所ではあるが、今日は自分もこの温もりをまだ離したくはない。幸いまだ所長に戻ったことを連絡してないことを思い出せばそれを先延ばしにすることを提案してみる。メモリの効果時間については幅をとって伝えていたしバレることはないだろう。すっかり思考はこの空間をまだ味わう為へと切り替わっていて軽く動く度に感じる筋肉痛も言い訳にしながらも相手を抱き締めながらもサボってしまうことに誘惑して)
、……お前も筋肉痛なら、もう少しこのままでいるか……緊急の要件があったらアキコから連絡くんだろ
(体の位置を下へとずらすと、頭を覆うようにだき抱えられる。もうこの姿で全身を包まれるのは叶わないが、頭を包まれるだけでも十分に暖かくて穏やかな幸せに包まれる。さらにその状態で頭を撫でられてしまえばより心は安らかになって、いつまでもこのままで居たいという願いは膨らんでいく。そんな中で降ってきた悪魔の誘惑。確かに元の姿に戻ったのがもっと遅い時間だったなら事務所を再開できるのもそれだけ遅くなるのは必然だ。この街の探偵なのにその責務をサボってしまうのかと一瞬迷いが生まれるが、相手に抱き締められてしまえばグラりと均衡していた天秤は傾いてしまう。結局は相手の筋肉痛を言い訳にしてもう少しこの時間を過ごすことに甘えた。そうと決まってしまえばもう少し心のままに過ごすこととする。相手の温もりに包まれ胸は安らぎと相手への愛しさで満ち溢れている。不意にそれを形にしたくなって、顔を上げると少し上の位置にある相手の顎下に軽くキスを落として)
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