検索 2022-07-09 20:46:55 |
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ああ、外の明かりと蛍光灯では見え方がしばしば変わる事があるけどどちらも綺麗な色だ。 時計のプレゼントには同じ時を刻みたいとか離れていても一緒という意味が込められているそうだよ。
(二人で手を繋いでいつもの家に帰ってくる。これでクリスマスデートは終わってしまったが贈られた想いも物も手元に残っていて上着をしまうとつい視線は腕時計に向かう。より見えやすいように手を掲げて時計を見ては笑みを浮かべていると背後から近付いてくる気配と共に後ろから抱きしめられた。上着が無くなった分相手の体温をより直接感じるようになると軽く体重を預けるように身を傾けながら相手の言葉に肯定を示す。装飾品や服は外と家の中では受ける印象が変わることも多いがこの時計は依然自分を示すメモリの色と共に存在を示していて口角が吊り上がる。相手も気に入った上での贈り物だったようで首元に擦り寄られながら告げられた言葉にくすっと笑うとその頭を軽く撫でながらプレゼントについて調べた時に得た情報を共有する。時計の贈り物は時間に関しての意味合いが強いようでちらりと相手の顔を覗くと「相乗りしてる僕達にピッタリだね」と嬉しそうに笑って告げ)
そうなのか?…あぁ、俺達の思ってる事そのままだ
(相手を後ろから抱き締めて一緒に今日贈った時計を眺める、上着を纏わなくなった分二人の体はより近づいて温まり切っていない体はまだひんやりとしていた。体温を共有していると軽く体重が預けられてしっかりとその体を抱きしめたまま相手の視線は文字盤の深緑へと注がれる、受ける光の色が変わっても変わらず相手の腕に映える緑は綺麗で心底これを選んで良かったと思えた。軽く頭を撫でられて相手の手に擦り寄っている間に腕時計を贈る意味を教えられる、意識して選んだわけではなかったが同じ時を刻みたいという想いも離れていても一緒だという想いも何度も互いに願ってきたもので、交わしてきた約束だ。こちらを覗く相手に軽く頷きながら同意する、偶然にもより強く相乗りを誓った二人に相応しい贈り物になったようだ。視線があえば引き寄せられるように唇を軽く重ねてそこの柔らかさを享受する、そこでもう一つ今日の思い出の品があるのを思い出すと抱き締めた体が離れないようにめいっぱい手を伸ばして脇に置いていた袋を手にとると「こいつも飾らなきゃな」と中からスノードームを取り出して)
大切にするよ。…ああ、今日の大切な思い出だ。
(顔を覗かせる相手の頭を軽く撫でながら腕時計を贈る意味を説明すればそこまでは考えていなかったようで感心したような反応がされる。閉じこもって自分だけの世界で過ごすのではなくこの街で同じ時間を歩むのに必要な物、常に身に着けるだろう時計が相手から贈られたことに改めて幸せを?みしめていた。自分の想いを伝えながらその送り主に視線を送ると目が合って再び顔を近づけて軽い口づけを交わす。そっと離れたあとも軽く擦り寄っていると相手がこちらを抱きしめたままテーブルの上の袋に手を伸ばす。ほんの僅かな時間と距離すらあけたくないという相手の態度に思わずくすくす笑いながら袋を手に取り、中身を取り出す様子を見つめる。あの後スケートをしたりイルミネーションを見たりと色々したが本体は壊れることなく、二人の雪だるまの上に綺麗な雪を降らせていて表情が緩んだ。これも今日を示す大事な思い出の一つだ。手の中に収めて暫し雪が降る様子を見つめていたが部屋の中をきょろきょろを見渡すと相手の腕を掴んで離さないまま数歩移動して相談していたようにベッドの近くの棚の上に置いてみる。それだけで一気に部屋の中が冬っぽく彩られると「これならいつでも二人の雪だるまを鑑賞できそうだ」と無邪気に笑って)
……そうだな。この位置なら部屋の何処からでも見れそうだ
(ただ相手と目があったからとそれだけの理由で軽く口付けを交わす、特別な理由がなくたって恋人だけの行為ができることに胸を満たされながら擦り寄る相手の心地を堪能していた。なるべく体を離さないようにスノードームを手にすると相手は小さく笑っていて相手の体の前でスノードームを取り出し手渡す、接着に問題はなかったようで二人で作った二つの雪だるまが煌めく雪の中に仲良く並んでいてまた相手と共に暫くそれを眺めていた。やがて相手が腕を掴んで移動を始める、相手の歩幅に合わせて棚の傍までやってくると予定通り棚の上にスノードームが置かれた。二人を模した二つの雪だるまが収められたそれは棚の上に置いたことで部屋のどこからでも見える位置にあっていつでもこの最高のクリスマスデートを思い出せそうだ。スノードームがこの部屋に加われば後に考えることは相手だけ、後ろから抱き締めたまま後頭部に軽く擦り寄りつつ「そろそろ風呂はいって体温めてきたらどうだ?」と提案して)
ああ、後で撮った写真も整理しなければ。…そうだね、今日は体も使ったし後はゆっくり過ごしたい
(二人で棚の前まで移動してきてスノードームを飾る。相手の言う通り何処からでも見れる位置に置いたことで見る度に今日のことを思い出すだろう。思えば最初に来た時よりも随分自分のものや二人の思い出の物も増えてきて相手の家から二人の家になったことに自然と笑みが浮かんだ。スノードームと同じく二人で撮った写真も後で整理しておこうと口にしていると相手が後頭部に擦り寄ってきて風呂に入ることを促される。大分外の冷たさは無くなってきているがこの後ゆっくり過ごすことを考えても先にやる事を済ませてしまった方が良さそうだ。同意するように頷くと相手の腕の中で体の向きを変えて向かい合うような形になる。少し温まった相手の頬に手を添えるとまた短くキスを落とした。今日だけでも何度もキスをしたことに子供のように笑うと「じゃあ先に入ってくるから待っててくれ」と伝えて少々名残惜しいが腕を解いて脱衣所に向かう。貰った腕時計も外して大事に取って置き、服を脱いで中へと入る。長時間外にいた体にはシャワーの温かさが身に染みて安堵の息を吐いて温まりながら髪と身体を洗う。泡を洗い流して浴室を後にすると相手の色の寝巻に着替え、軽く髪を拭きながら「上がったよ」と声を掛けて)
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