検索 2022-07-09 20:46:55 |
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な、?!……そりゃ、確かに起きてるけど、俺は依頼だったんだから仕方ねぇだろ
(首からボードをかけるのがよっぽど不満らしくこの状況を楽しんでいるこちらに文句を詰め込んだ目線を向けられるが「そんなことねぇって」とすました顔で受け流す、実際相手は夜更かししていたわけなのだから名目はきちんとあるはずだ。だが相手はあろう事かこちらも夜更かしをしていると指摘してきて思わず声をあげた。確かに午前三時まで夜更かししている、という点は同じではあるが相手と自分では理由が違う。こちらの夜更かしはあくまでも依頼のためで不可抗力だ。直ぐさま反論するものの今まさに起きているというのは確かに事実であって勢いに乗り切れない。なんとか言い訳を探すと「それに俺はお前より年上で丈夫なんだから問題ねぇんだよ」と無理やり理由付けをして)
これくらい成長していればこの年の差くらいで大きくかわるそとはないし、普段体を動かしている君の方が睡眠を取るべきだ。
(相変わらずすました顔をしているが相手も夜更かしをしていると主張すれば声を上げる。動揺が見えればこちらのターンだと僅かに口角をあげて先程より勢いの無い反論に水を得た魚のように得意げに言葉を返す。それこそ相手と生活を共にする前はそのまま朝を迎えることも2日連続そんな日を続けても何ともなかったのだから丈夫さは特に関係ないだろう。寧ろ相手の方が規則正しい生活を送るべきだといつも言われている健康上の理由をそのまま返した。何とかこちらに流れを持ってくることが出来ると「それに君が居なくて僕が夜更かししてしまうなら君の監督不行届と言えるだろう?」と笑みを浮かべながら完全に開き直ったように問いかけて)
そうかもしれねぇけど、お前は……ぐ、……あ゛ーーー!分かったッ!!検索禁止は勘弁してやるから、今すぐ寝るぞ!
(先程までこちらの流れで猫の真似をさせようとさえ目論んでいたのにたった数秒で流れが変わってしまった。目を泳がせ駄々を捏ねていたはずの相手はまるで理論的に何かを話すようにサラサラとこちらにも非があると言葉が並べられる。反論しようにも相手は止まらなくて最後には監督不行届と開き直られると完全に言葉が詰まってしまった。そっちは自分の都合で夜更かししたのだろうだとか朝に約束しておいただろうだとかいろいろ言葉は思い浮かぶのだがこの状況では相手に理屈を捏ねられ反撃される未来しか見えない。モヤモヤと思考がこんがらがり最後には雄叫びを上げると、とうとう検索禁止を撤回した。盛大にため息をついて手を後頭部におくと「ったく、午前三時なんだぞ…」と勘弁してくれとでも言いたげに天を仰ぎ)
ふふ、やはり君はとびっきりのハーフボイルドだね。 ほら、明日…というかもう今日になったけど、アキちゃんに怒られない為にも早く寝よう
(流れさえ掴んでしまえばこちらのもので反論される前に相手がいなかったのが悪いと纏めて開き直れば相手は言葉を詰まらせてしまった。物理的な喧嘩ならともかく口論では互角か話題によってはこちらが上だ。最後には深夜にも関わらず雄叫びを上げて目的だった検索禁止が撤回されると楽しげな笑みが零れた。こういう所が何とも相手らしい。押し切れずに丸め込まれては溜息をついて天を仰ぐ相手に勝ち誇った表情を見せハーフボイルドだと告げる。それに反応して気持ちが変わってしまう前に今日になってしまった朝からの仕事のことを話題にしながら背後に回る。彗星の検索が途中であることもすっかり忘れてご機嫌にその背中をぐいっと押すとグレーチングを渡り、螺旋階段をあがって一緒に事務所スペースへと向かい)
な、誰がハーフボイルドだ!だいだいお前が、…っ、おい!
(夜更かしした相手を叱っていたはずがいつの間にか連帯責任にされ事が有耶無耶になってしまう、相手に反省を促す話のはずだったのに何故か最後はこちらが折れる形になって完全に言い負かされてしまった。ため息しか出ないこの状況で相手は得意げに勝ち誇った笑みを浮かべている、さらに半熟だと言われてしまえばこの状況ではなまじ間違いではない分ただ怒って叫ぶことしか出来ない。また説教モードに入ろうとするがその前に相手は背後に回って背中を押されて移動が強制的に開始する、とりあえず叫んでおくがそれも虚しく響くだけで事務所スペースに移動することになった。とはいえ相手が言うように明日の朝のことを思えば今はとにかく早く寝るのが第一だ、階段を登りきると後ろを振り返り「とりあえず風呂さっさと入ってこい。お揃いの寝間着で俺と一緒じゃねぇと寝れねぇんだろ?」と精一杯の反撃とばかりに揶揄うように言って)
ああ、一人では寝る気にならなかったというのは本当だからね。
(相手を半熟だと呼べばいつものように叫び声があがる。また小言が始まりそうな予感を察して背後に回り背中を押して強制的に一緒に移動を始める。「近所迷惑になるよ」と上機嫌に窘めながらも階段を登りきって事務所スペースに戻ってくれば外は真っ暗だ。空気も冷え切っていて時間の経過を感じていれば相手が振り返って揶揄う言葉と共に風呂に入るように促される。あれだけ入るのが面倒だと後回しにしていた風呂も相手と寝るまでの準備だと思えば苦ではない。素直に頷いてから相手に言った事は嘘ではないと告げ、風呂場に向かった。シャワーで手早く髪と身体を洗って十分温まってから出ると相手の色を纏った寝間着を着る。髪を拭きながら出てくると「戻ったよ、君も早く入りたまえ」と交代で相手にも風呂に入ることを促して)
…、……ったく。___おぅ、おかえり。まだその寝間着も見慣れねぇな
(無理やり移動が開始されいろいろと文句を言いたい所だったが遮断されているガレージなら問題なくとも事務所スペースとなればもう声は張り上げられない。すっかり勢いを削がれてしまえばとりあえず早く風呂に入るよう揶揄いながら言う、しかし相手はさらりとその言葉を肯定してみせて目を瞬かせた。そのまま風呂に行く相手を見守ると遅れて愛おしさがやってきて自分のハーフボイルドさにまた溜息をつくこととなった。帰ってきてからそのままにしていたコートやジャケットをしまっていると相手が戻ってくる、先日買った自分の色である黒の寝間着を着ているのを見れば自然と口角はあがった。まだまだ相手が自分のものを纏っている雰囲気が強くて少々照れくさそうに声をかける、その照れを誤魔化すようにそそくさと風呂場へ向かった。浴室に入り暖かいシャワーを浴びればほっと息をついて手早く体を洗った後に相手の元に戻ってくる、「あがったぞ」と声をかけるも就寝の準備が整って気も緩んだせいか一気に今日の疲労が押し寄せると大きな欠伸をして)
これから段々馴染んでくるよ。 __おかえり、言い忘れていたけど依頼お疲れ様。眠たいならさっさと寝てしまおう
(風呂を上がって相手に声をかけるとその口角があがったのが見えた。家のものに比べてまだあまり着慣れても見慣れてもいないものだがまた今日をこうやって過ごすことでこれで自然になっていくだろう。その事を伝えながら相手を見送ると一旦ガレージに戻って簡単な片づけをしてから再び事務所スペースに戻って寝る為の準備をする。そうしている内に相手が上がってくると出迎える。依頼が解説して緊張感が緩んだというのもあるのか大きな欠伸をする姿を見れば小さく笑って相手のタオルを手に取るとわしゃわしゃと撫でるように髪を拭いてやりながらタイミングを失っていた労いの言葉を掛ける。同じ夜更かしだと主張したが相手の方が明らかに疲れているだろう。ある程度水分が取れた所でこのまま寝てしまうことを提案すれば返事を聞く前に風呂上がりの温かい手を握って簡易ベッドの元に移動して)
ん、……ありがとよ、フィリップ。あぁ…すぐ寝れそうだ
(風呂に入り相手とお揃いの寝間着姿になれば本日の業務は完全に終了で夜中三時という時間も相まって大きな欠伸をする、すると相手が近づいてきて髪を撫でるようにタオルで拭かれるとそのまま身を預けた。疲労と眠気がやってきた体に恋人からの接触は心地よくてそれが頭を撫でるという特別な行為となれば一際心地好い。労いの言葉をかけられて礼を言うがその瞳の上にある瞼は下がりかけていた。そのまま寝ることが提案されると素直に頷き相手に連れられるままにベッドへと移動する、相手と共にベッドへと上がって体を横たえると直ぐさま腕を回して抱きついた。風呂上がりの温かい体に加えて疲労が重なれば体はいつもよりも相手を求めていてまるで抱き枕にするように強く抱き締め頬を擦り寄せると「あったけぇ…」と呟いて安堵するように吐息を零して)
やっぱり二人だと温かいね、…君が帰ってくるまで起きてて良かった。
(相手の髪を撫でるように拭くと身が預けられてこちらを見る瞼は落ちかけている、相手だけが眠たそうにしているという普段はあまり見られない光景に物珍しさと愛おしさが感じながら一緒にベットに横になった。すると直ぐに相手の腕が伸びてきて抱きつかれる。風呂上がりの相手の体温は心地好くて緩く抱きついていれば相手からますます強く抱き締められ、擦り寄る姿に笑みが零れる。一人で寝る時には決して感じられない温もりでやはり何時だって眠る時にはこうしていたい。先程まで目が冴えていたのに温もりを感じながら横になると緩やかな眠気がやってくる。これを感じられるのならば夜更かしして良かったと軽く擦り寄りながら素直な感想を口にするとこちらも小さく欠伸を零して)
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