検索 2022-07-09 20:46:55 |
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ッ、ふぃりっぷ……ァッ、ン……おれも、あいして、
(もう体のどこを触られても快楽に変わってしまって相手に触れられる悦びを享受するためだけの存在に堕ちてしまっている、感度のメーターは振り切れあらゆるブレーキは壊れている状態では一番触れて欲しい所に相手が欲しくてたまらなかった。甘く啼きながらオネダリをすると相手の口角があがってその姿にすら熱い吐息を漏らす、こちらに向けられるその嗜虐心も独占欲も全ては相手からの愛情と同義で胸を満たして止まなかった。腰辺りに手がかかって金属音と共に指先が僅かに肌へと当たる、それだけで最後の一線が暴かれようとしている事にゾクゾクと熱が昂って甘い声を溢れさせる。顔が間近に付き合わせると視界いっぱいに相手が広がって世界には相手しかいない、自分が感知できる全ての空間が相手に染まってしまった。熱に溶け相手に見蕩れるとろとろの目を向けたまま最上級の好意の言葉を送られると締まりのない笑顔を見せる、そしてこちらからも同じ言葉を送ろうとするがその言葉ごと相手に取り込まれてしまい、そのまま深く深く熱へと堕ちていって)
(/こちらこそお世話になっております!暗転ありがとうございました。いつもとは違う高級品を前に大騒ぎをする微笑ましい二人からだんだんと道を逸れて二人だけの世界に溺れていくところまで大変楽しませていただきました。ちょっかいをかけて怒って文句をいう検索くんが毎回可愛くてつい手を出してしまいます…いつもより熱暴走している探偵とじっくり追い詰めていく検索くんのやり取りに終始ドキドキしながらお返事させていただきました。こちらこそ、ありがとうございました!
たくさん次の候補あげていただいてありがとうございます!どれも楽しそうですのでぜひ順番にやっていきたいです。同じような騒がしい感じのものですとアキコのデートを二人で尾行する話や執事喫茶の臨時お手伝いをする話なんかが思いついておりましたが、今回は片方が分離してしまうお話でいかがでしょうか?いつも通り探偵が振り回されるのも検索くんが巻き込まれる形でもどちらでも面白いかと思うのですが、検索様はどちらが分離するかご希望はありますか?)
ト.リ.ガ.ーフ.ル.バ.ー.ス.ト!!これで解決…っ!?
(探偵の仕事から徐々に逸れ二人だけの空間でお互いを堪能するように蕩けるような時間を過ごした翌朝、出勤した所長に行為のことはバレなかったものの置いていた高級和菓子の箱はすぐに発見され先に二人で食べたことに盛大にスリッパを食らうことになった。結果として残りの羊羹とねりきりは所長様に献上することになったが昨夜のことを思い出しそうなことを考えれば丁度良かったかもしれないと相手をチラ見していた。そんな日から一週間ほど、完璧なアリバイのある強盗犯がいるとの刃.野.刑事の話を聞いているとド.ー.パ.ン.トの目撃情報が事務所に飛び込んできた。良い様に誤魔化してすぐに二人で現場に駆け付け変身して応戦するが一度倒したと思っても復活したかのようにド.ー.パ.ン.トが現れて攻撃をしてくる。何度倒しても埒が明かずに困っていたが相手の気付きからバ.ッ.ト.シ.ョ.ッ.トに偵察させると本体が分身を作り、それに戦わせていたのが分かった。仕組みが分かればあとは簡単でメモリを青と黄色に切り替えるとマ.キ.シ.マ.ムド.ラ.イブを発動させ自由自在な光弾で分身と隠れていた本体に回り込んで撃ち抜く。うめき声をあげながら怪物の体は爆発するが同時に妙な光線が放たれて左半分に直撃すると何故か強制的に変身が解除された。意識は元の体に戻って「なにがおきたんだい…?」と困惑の声をあげながら相手に視線向けて)
(/探偵様にあげて貰ったお話も是非是非今後やっていきましょう!どっちが分離しても面白そうなのですが分裂した探偵君に検索が興味津々になったりドッペルゲンガー的存在に慌てる探偵君がみたいなと思いましたので探偵君が分離するのはいかがでしょうか。そっくりそのまま二人になっても要素を分け合う形だったり裏表的な分裂の仕方でも面白そうです…!それらしい初回を置いておきますのでいつも通り自由にやっていけたらと思います。事前の共有しておきたいことなど無ければこちら蹴りで大丈夫です)
これで決めるぜ!__ッ!!………ん?
(終始甘く高い声で啼きつづけて熱に溺れた日の翌日、朝になり冷静になった頭でいの一番に扉の外に人がいるのにハードボイルドな探偵では到底ありえない声を出してしまったのを思い出すと顔を真っ赤にしながらまだ眠気まなこの相手に文句をつけた。最初こそはぐらかされて焦ったものだが訪問者が帰っていたことを知ると一旦安堵するものの結局は事務所で特段甘い声を出してしまったことを暫く引きずっていた。所長がやってくる前になんとか顔の赤みを押さえて甘んじてスリッパを受ける。和菓子は全て献上することになったがあれをもうまともに食べられる気はしない、ちらりと相手をみれば目があって互いに考えていることは同じなのだろうとそれ以上は何も言うことはなかった。そうして一週間ほど、シャツでギリギリ隠れていた痕が消えかけた頃にジンさんからの依頼でド,ー.パ.ン.ト,と対峙していた。分身を繰り出す厄介な奴ではあったかカラクリが分かれば簡単でメ.モ,リ.ブ,レ.イ.クを果たす、しかしその直前に左半身に光線を受けて意識が揺らめいた。まるで脳内を無理やりかき混ぜられるような感覚に苛まれ変身が解除したことにも気づけなかった。混濁した意識が落ち着いてくればゆっくりと目を開ける、そこには自分の姿があって思わず声を漏らした。鏡でも置かれているのだろうかと思ったが向こうの体は別の動きをしていて違うのだと悟る。幽体離脱かと思って自分の体をみるが異常はない、つまり目の前にいるのは姿形がそっくりの別個体だ。向こうもこちらに気づいたのか目を見開く、ありえない状況に一方は「…どういうことだ?」と静かに呟きもう一方は「なんだこれッ!!」と叫んでいて)
(/初回ありがとうございます!こちらも分離するなら探偵の要素が分離してしまうのが良いかなと思いましたので、ひとりはより理想の探偵らしさが強調された人格、もうひとりは元来の熱い所が強調された人格にしようと思います。今回もよろしくお願いします。/こちら蹴りでお願いします!)
何事だい、…え、翔太郎が二人?
(今までダメージを受けて変身解除することはあれどメ.モ,リ.ブ,レ.イ.クをした後にそれ以外の要因で解除することは殆ど無い。その直前光線を受けたのを思い出すと意識を取り戻した体を起き上がらせて相手の元に急いだ、そこには相手の姿をした人物が二人居てそれぞれ同じ声で違う言葉を呟いたり叫んだりして困惑の声を零した。見間違いかと思い何度か瞬きしてみるが状況は変わらない、彼らも驚いているようで顔を見合わせて明らかに異常事態といえる状況だろう。二人に近づいてその姿を見比べる、今まで次元の違いや過去と未来の存在として短時間だけ二人の相棒が存在したことはあったが顔も服装もそっくりそのままだ。強いて言うなら何となく受ける印象が違っていて片方は落ち着いているようでもう片方は騒がしく見える。試しにそれぞれの頬に手を伸ばして軽く摘まんでみるがその感触はどちらも同じ覚えがあるもので違いは見られない。まるでコピーや分身したような物だと感じれば先ほどのメモリの能力と結びついて「一番可能性が高いのはさっきの妙な光線の影響だけど…どっちが本体なんだい?」と二人を交互に見ながら問いかけて)
…、なんだよ急に『つねって確かめんな!』
(全く同じ顔が何故か同時に存在していて二人共揃って困惑の顔を浮かべる、それは相手も同じようで呟く内容からしても自分が二人いるという状況は幻ではなく相手も認知しているようだ。交互にこちら二人の顔を見比べた相手は順に探偵の頬を摘む、ひとりは相手を見て冷静な物言いをし、ひとりは近づいてきてまずやることがそれかとツッコミを入れていた。姿形が同じならば発せられる声も当然同じわけで他人から自分の声が聞こえるのはなんとなく気に入らず二人の探偵は静かに互いに目を合わせる。どういう理屈かは分からないがメモリの能力を考えてもあのド.ー.パ.ン,ト.が最後に放った光線のせいでこの事態は巻き起こっているのだろう。一瞬の静寂の後に相手が同じ考えを口にして二人同時に小さく頷く、全く同じ動作に探偵の間の空気が鋭くなった。さらに相手が続けた問いには二人同時に「「俺だ」」と答えて遂に睨み合いへと発展する。ひとりは真顔で、ひとりは嫌悪感を顕にしながら火花を散らすと二人同時に相手の方を見て「「お前なら俺が本物だって分かるだろ?」」とまたも同時に口にして)
おお、見事なシンクロだ。…正直僕からはどちらも偽物には見えないしダブルとは逆で一人の翔太郎が二人に分離したみたいだ。…ひとまず混乱を避けるためにも一旦事務所に戻ろう
(それぞれの頬を摘んで見ればそれぞれ違う反応が返ってくる。だがどちらの態度も見覚えがあって違和感がない、もう一人同じ姿の人物が居るのは気になるのか静かに目を合わせていてこちらがメモリの能力だろうと憶測を口にすれば小さく二人ともが頷く。更に質問を問いかけると二人同時に同じ答えが返ってきてその息の揃いように思わず感心の声をあげて興味に瞳が輝き出す。一方二人はそれが気に入らないのか睨み合っていてまたも声を揃えてこちらに問いかけられる。だが長年の付き合いによる印象からしても二人に違和感はなく、どちらかが偽物には見えない。唇に手をやりながら二人を交互に見ると思ったことを口にする。とはいえ異常事態に変わりなく解決策を探るべきだろう、二人の間の鋭くなった空気からしてもそこで喧嘩されるのは困る。他の人から目撃された時の厄介を避ける意味が半分この異常現象への知的好奇心が半分でご機嫌に事務所に帰ることを提案するがここまでいつも通りバイクの二人乗りで来た事を思い出すと「…バイクに乗るには1人多いけど、どうやって帰ろうか」と呟いて)
関心してる場合かよ…『ンなこと言ってる場合か!』…さっきのメモリの効果からしてもお前の推理で正しそうだな
(どうやら咄嗟に出る言葉は一致する確率が高いらしく二連続で同じ言葉を叫ぶと睨み合いの激しさはさらに増していく。にも関わらず相手は好奇心で目を輝かせていてひとりは呆れ混じりに、ひとりはまたもツッこむように返事をしていた。互いに互いを認められないが相手が言うようにどちらかが偽物なのではなくどちらも本物、という表現が正しいのだろう。ただし分離した体には性格の偏りがあるらしくほとんど同じなのに微妙に違うその差がお互いをイラつかせていた。相変わらず相手は好奇心満載だが確かにこの状況を誰かに見られるのはマズイ、ひとまずは事務所に引き上げる提案に二人して頷いたが次の質問には「「俺がフィリップと帰る」」と声が揃って二人の探偵の間にバチりと火花が散った。相手とバイクに乗るとはすなわち相乗りをするということ、それを他の誰かに譲るなんて有り得ない。例えそれが分離した自分の片割れだとしてもだ。ひとりが明らかにイラついた顔を向け『さっきから見てりゃスカしやがって。無口気取りてぇならひとりで帰れよ』と煽れば、もうひとりは顔色は変わらないが鋭い視線のまま「うるせぇな、感情むき出しのハードボイルドじゃねぇ奴は探偵に相応しくねぇだろ」と言い返しさらに険悪な雰囲気になっていく。暫く睨み合っていたがこのままでは埒が明かないと悟ると二人一斉に相手の方を見て「「フィリップ!どっちと相乗りすんだ?!」」と選択を迫って)
…え、どちらも僕の相棒だし…じゃあ間をとってリ.ボ.ル.ギ.ャ,リーで帰ろう。それで良いだろう?
(二人でこの現場に来たのだから当然帰る足も2人分しかない。どうしようかと素朴な疑問を口にすれば二人ともが自分とバイクで帰ると主張してまたその空気が鋭いものに変わる。片方は分かりやすく苛立ちを表に出しもう片方はすました顔ながらも尖った目を向けていて煽ったり言い合いを始めてしまう。受ける印象に違いを感じると思っていたがこうして見るとどうやら片方は相手が憧れるハードボイルド探偵を意識してカッコつけている時のような性格でもう片方は学生の時やふとした時に出る素直で熱い性格らしい。それぞれの特徴を掴み取っていたが一方の二人はお互い譲ることなくバチバチで険悪な空気になっている。流石に口を挟もうとした瞬間二人がこちらを向いて同時に選択を迫られると思わずその圧に押されて固まる。自分が相乗りするのは相棒ただ一人だが今の状況はどちらも左.翔.太.郎なのだ。二人に迫られ選択を迷っていたが妙案が思いつくと二人を交互に見てから得意げな顔で第三の案を提案する。早速ス.タ.ッ.グ.フ.ォ.ンから呼び出しをして少しすれば見覚えのある車体が近づいて止まった。二人を並べてはまた言い合いになってしまいそうだとその間に入って距離を取らせつつ「行くよ、翔太郎たち」と声をかけては中に乗り込んで)
…まぁいい妥協案だな。『…流石は俺の相棒だ、リ.ボ.ル.ギ.ャ.リ.ーなら誰かに見られることもねぇしな』
(お互い相棒の座を譲る気は全くなくて相手に選択を委ねればその体は固まってしまう、互いに譲れない以上は相棒が選ぶのが一番だろう。相手がどちらを選ぶのか固唾を飲んで見守っていたが、困惑の顔が得意げな顔に変わって第三の案を提示されると二人して目を瞬かせる。互いに自分が選ばれると信じていて一瞬沈黙を挟むも相手と一緒に帰れるならばと言葉を飲み込み相手に賛同する。探偵たちが物理的に距離を取れるよう二人の間に相手が挟まるも’翔太郎たち’とセットで呼ばれるのが互いに気に食わないようで微妙な顔を浮かべながら相手が呼び出したリ.ボ.ル,ギ.ャ.リ.ーへと乗り込んだ。ハッチが閉まり事務所へ向かって走り出す、相手を間に挟んで直接の睨み合いはなくなったものの険悪な雰囲気は続いている。未だに敵意剥き出しの方が『おい、フィリップに近ぇぞ。離れろよ偽太郎』と絡めば、すました顔の方は「近ぇのはお前だ、離れろ偽太郎」と言い返して相手を挟んでも尚火花を散らしたままで)
帰ったらメモリの能力を検索して……、僕の推理が合ってるなら同じ翔太郎なのだからお互いに嫉妬して喧嘩するのは止めたまえ。
(どちらも譲れないのなら一緒に帰ってしまえば良いと提案すれば一瞬の沈黙の後賛同の声があがる。ひとまず二人の間に入って二人をどう呼称すべきか分からず名前に纏める形で帰宅を呼びかけると微妙な顔をしつつも乗り込むことになった。ハッチが閉まって後は到着するのを待つだけだ。帰ったらすることを考えていると左からイラついた言葉が聞こえてきて右からも応戦したような言葉が返される。同じ人間から分離したなら息が合いそうなものだが同族嫌悪、この場合は自己嫌悪と呼ぶべきか悩むような状態らしい。以前別次元の自分に嫉妬していたのを思い出すと嬉しい気持ちもあるのだがもう片方を偽物と称してずっと争っていては困るのも事実だ。思わず呆れたように息を吐いて仲裁してみるがこれで収まるとも思えず両手でそれぞれの手を取り、繋ぐように握って軽く引き寄せると左右とも同じくらいの距離感と接触具合にすると「これで平等だろう?」と二人を見て)
『…こいつがいちいちイケすかねぇ態度取るから悪ぃんだよ』…お前とじゃそもそも喧嘩にすらなってねぇよ
(睨み合いは収まる気配がなくてリ.ボ.ル,ギ.ャ.リ,ー内の険悪な空気は増していく、しかし相手から呆れた声で諌められてしまうと二人揃って罰の悪そうな顔で目を逸らした。それでもまたそのうち睨み合いに発展しそうだったが、その前に相手から手を握られて揃って相手の方を見る。相手に子供扱いされたようで気恥ずかしくて、しかし手を握られるのは嬉しくて、同時に目を宙へと泳がせる。片割れさえいなければと思った矢先にまた文句は出るのだが相手と触れ合っている分いくらか語気は弱まっていた。そうしてなんとか張り詰めた空気を回避して走行している間に右の探偵が「そういや、」とス.タ.ッ.グ,フ,ォ,ン.を取り出す、連絡先は所長だ。事件の解決と同時に少し遅くなるから先に帰ってくれと伝える。もう店じまいの時間も近く所長はすんなりと帰ってくれるようだ。電話の終わり際に『翔太郎くん、なんか雰囲気違わない?』と聞かれたが「気のせいだ」と短く答えて電話を切った。そうしてようやく事務所へとたどり着くとハッチが開く、見慣れたガレージがみえるとリ.ボ.ル,ギ.ャ.リ.ーを降りた。これで人目を気にすることもないだろう。右にいた方が「フィリップ、早速で悪ぃがあのメモリについて検索頼む。早いとここの状況をどうにかしねぇと」と声をかければ左の方が『同感だ、とっととこいつには消えて貰わねぇと』と小馬鹿にしたように言い)
ありがとう、アキちゃんが今の二人を見たら大騒ぎしそうだからね。 ああ、早速調べてみるけど…少し待っててくれ。
(微妙に性格は違うものの根は同じようで諌めると揃ってバツの悪そうな顔をする。少しでも機嫌を取り更に発展させないようにそれぞれと手を繋ぐとまた文句は出るが先程より勢いは弱まっていて密かに安堵する。仲良しこよしとばかりに両手を繋いでいれば何も出来ないがふと右側の相手がス.タ.ッ.グ,フ,ォ,ン.を取り出してどこかに電話をかける。聞こえてくるワード的に所長と話しているようで帰りを促したようだ。確かにこの光景を見れば大騒ぎするのは間違いない。ひとまず今日はこのことは伏せた方が良さそうだ。連絡を取ってくれたことに礼を言っていればガレージにたどり着いて二人と一緒に降りる。ここまで来ればひとまず安心だ。片方が検索を持ちかけて来て当然それに頷くが左側にした方が突っかかるように返していてこのままでは検索している間に喧嘩をしてしまいそうだ。だが釘を刺すにもそれぞれの呼称をどうしようかと悩むと良いアイデアが思いついて二人に待つように言うと一旦事務所に戻る。そして相手が事務所に置いているネクタイを二本手に取ると再びガレージに戻ってくる。二人がしている黒のネクタイを外すとそれぞれに近付いてすっかり慣れた手つきでクールな印象をする相棒には青、口が悪い感情的な方には赤のネクタイを結んでやる。そしてホワイトボードの前に立つと「どちらとも翔太郎ではややこしくなるからひとまず君は赤翔太郎、そして君は青翔太郎と呼び分けることにしよう」とネクタイを指さしながら仮の呼称を提案して)
…まぁこいつとまとめて一緒に呼ばれるよりはマシだな『こいつだけ青翔太郎で俺はそのまま翔太郎でも良いじゃねぇか』
(右側はアキコと電話を終え相手に軽く返事をする、ただでさえ険悪な雰囲気なのにここにアキコが加われば混沌と化すのは必須だ。下手に事務所から出られないのを考えても探偵と相手だけの空間にするのが良いだろう。そしてとにかくこの状況をどうにかしようと相手に検索を頼むがその前に待機が命じられて二人して目を瞬かせる。そのまま事務所スペースへ上がっていくのを見守り探偵は互いに目を合わせずに静寂の時間が続いたがそのうち相手が手に二本のネクタイを持って帰ってきた。そしてそれぞれのネクタイを解き持ってきたネクタイを付けていく、最初は結び方を教えるのにも一悶着あったものだが今は相手も手馴れたものだ。首輪だと称されたこともあるそれを付けられるのは胸が高鳴るものの、もう一方にも同じことをしているのをみればじわりと黒い感情が湧き上がりそうになる。そうしてそれぞれの首には青と赤のネクタイが付けられ色分けされて相手によって呼称が決まった。左右改め赤青の探偵はいつも通り呼ばれないのに不服ではありつつも、青の方はそれを飲み込み赤の方は不貞腐れたように文句を言っている。その様子に青の探偵はニヒルに笑うと「俺の相棒の提案が不満なのか?」と’相棒’を誇張して問えばまたバチりと二人の間に火花が散った。二人同時に顔を背けて言い争いを回避すると赤の方が『改めて検索頼むぜ相棒、とっととこの状況に片つけねぇとな』と青に対抗して’相棒’を強調して言って)
ああ。 検索を始めよう。……今回のメモリは『Division』、てっきりコピーを作っていると思ったけど表に出ていたのも分裂した本体だったようだ。このメモリは自身を分裂させることは勿論能力は弱くなるものの他者に自分の能力を分け与えることが出来る特殊な能力があるらしい。恐らく最後に君が浴びた光線がその能力の付与といったところだろう
(先ほどまで態度と表情で判断していたが首元の色が変わればぱっと見でも分かりやすい。色分けに加えて便宜上の呼称を決めると二人は不服そうだが一応は受け入れてくれるようだ。相変わらず直ぐに煽ったりバチバチと火花は散っているもののひとまずは話を進められそうだ。張り合うように協調された相棒というワードに小さく笑いつつ言われた通り目を閉じ腕を広げながら意識を集中することで地.球.の.本.棚の中に入る。今回は既にメ.モ.リ.ブ.レ.イ.クした後で検索は容易だ。キーワードを入れると本棚が動き一つの本に絞られる。それを持って現実世界に戻ってくると本を開いて内容を確認する。複製の能力かと思っていたが本質は二つかそれ以上に分裂するメモリのようで今回は同時撃破をしたのが功を奏したらしい。それに今の相手の状況にも合致する。そして気になる記述を見つけるとそれを読み上げ、その能力が相手に付与されたのではないかと推察する。本来ならば正常に働くはずがメ.モ.リ.ブ.レ.イ.ク時の衝撃や感情の高ぶりで変に作用してしまったのだろう。ホワイトボードに書き込みをしていきながら翔太郎から赤翔太郎、青翔太郎に分裂した矢印を書き「メ.モ.リ.ブ.レ.イ.クしたならば能力は解けるはずだけどもしかしたらメモリで受けたダメージと同じ扱いなのかもしれない」と推察を重ねて)
能力まで分裂させたってわけか…それが俺に当たって二人に分裂しちまったんだな。問題はどうすりゃこの分裂した体が元に戻んのかってとこだ。ダメージって判定なら時間で治る可能性もあるが…『何言ってんだ、簡単な解決法があんだろ』
(色違いのネクタイを付けられ相変わらず睨み合いは止まらないがひとまずは区別が着くようになる。早くこの状態を終わらせるためにも検索を頼めば相手は早速地.球,の.本.棚へと入った。といっても今回はメモリが分かっていてその内容を精査するだけ、検索結果を聞けば青の方は腕を組み相手の推察に言葉を続ける。メモリがブレイクされている以上その効果は永久ではないはず、いずれ消えるのは間違いないないだろうがその期間は分からない。犯人がこの能力を使って強盗を繰り返していたのなら効果は息の長いものなのかもしれない、犯人を追いかけている間も時間切れで分裂体が消えることもなく気長に待つには長すぎる時間が必要な可能性もある。メモリが分裂ならば逆の作用は見込めないだろうかと青い方が考えた矢先、赤の方が鼻で笑いながら得意げな顔を見せる。相手の方に近づいて青い方を見れば『ド.ーパントは片方を倒せば分裂したのが元に戻ったんだ。なら俺たちだって片方がノックアウトすりゃひとつに戻るんじゃねぇか?』と挑発的な目線を青に向け『だろ、フィリップ?』と相手に同意を求めて)
簡単な? え、…まあその可能性も確かにあるけどメモリの能力が複製でなく分裂なら片方が無くなったらちゃんと元の状態に戻らない危険性もある。どちらかを無くすというよりも二人を元通りにくっつけるって方向が解決に近いような…、
(こちらが得た情報を共有すれば青の相棒が冷静に状況をまとめる。この状態がメモリの能力だということは確信を得たが問題はどうやって解決するかだろう。青の相棒が言う通り今までの例を見ても時間を置けば効果が消える可能性は高いがそれがどれくらいかかる物かも分からない。二人して悩んでいると赤の相棒が得意げな顔をしながら解決策があると言い出す。当事者ならではの思い付きが浮かんだのかと近づいてくる相棒を見ていると片方を倒せば良いと至極シンプルな提案がされて目を瞬かせる。確かにド.ー.パ.ン.ト相手と同じとみるなら片方を倒せば必然的に一人になるだろうが相棒にあった性質を分け合うようにして存在する二人の内どちらかが消えるのはリスクが高いだろう。どちらも自分にとっては大切な相棒の一部なのだから下手な行動は避けたい。だが分裂の能力があるのなら運用上逆の作用もあるはずだと考え、まだ一つ試していないことに気付くと「一旦二人で物理的にくっついてみるのはどうだい?思いっきり強く抱き合えば案外一つになるかもしれない」と何処か楽しそうにも提案して)
ちょうど良いんじゃねぇか?そんなうるせぇ奴ハードボイルドな探偵に相応しくねぇし、なくなっても問題ねぇだろ『何でもう自分が勝つ気でいんだ?口だけ野郎は引っ込んでろよ』
(赤色の挑発的な言葉に対して青色の探偵はくっつける方向性を提案している相手を差し置いて挑発に乗るような返事をする、冷たい視線を赤色へと向けながら得意のハードボイルド論を解いて向こうを排除する構えだ。一方で赤色の探偵も徹底抗戦の姿勢を緩めず相手を挟んで青色を鋭い目で睨みつける、今にも手を出しそうな勢いで青色へと凄んでいたが相手が突拍子もない案を出してきてまたも二人して「「はァ?!」」と間の抜けた声を出した。分裂したものをくっつけるという発想だろうがそれを物理的に行うなんて。そもそもこの一触即発の空気で仲良く抱き合うなんてできるはずもなく「お前他人事だと思って…」『こいつとそんなこと出来るわけねぇだろ!!』とそれぞれ難色を示す。だがこの状況を早く終わらせる為にはあらゆる手は試すべきだろうか、青色は先程のリ.ボ.ル,ギ.ャ.リ.ーの中のことを思い出すとちらりと相手の方をみて「お前込みならありかもな」と呟いて)
元は自分同士な訳なんだし物は試しさ。ほら、こうやってくっついてみたまえ!
(こちらがやめた方が良いと話しているのに売り言葉に買い言葉とばかりに睨み合って今にも喧嘩が始まりそうだ。だがお互いを牽制しているせいかまだお互いが接触している所を見ていない。ならばくっついてみれば何か起こるかもしれないと案を出すとまた二人は声を揃えて間の抜けた声を出す。それぞれ難色を示しているがこういう単純な手こそ侮れない時もある。元々は同じ人物なのだと諭しながら一度浮かんだ案は試してみないと気が済まなくて青い相棒の呟きを聞くと早速二人に近づいて肩に手を回してこちらに引き寄せる。そのまま背中に腕を回して二人を丸ごとぎゅっと抱き締めてくっ付けてみる。慣れた体温を二人から感じるのも腕が回りきらないのも変な感じで不思議な気分だと思いながら腕に力を込めて抱き締め続けるがそれから数秒しても変化はなく体勢はそのままで「……何も起こらないね」と呟いて)
……そりゃそうだろ。『これで元に戻ったら苦労しねぇのに』
(自分と全く同じ顔と声で少々性格の違う個体と抱き合えだなんて到底できる気がしなかったが相手が間に挟まるとなれば話は別だ、半分我慢すればもう半分は相手とのハグなのだから。青の探偵の呟きを聞きつけそれを許可と取ったのか相手は早速二人を引き寄せ探偵同士をくっつける、相手の好奇心を最優先させているのではないかとツッこみを入れたくなるがとりあえず変化が起こるかもしれないと青の方は相手の肩に、赤の方は相手の腰に手を回してくっつき静寂の時を過ごした。しかし二人の体は融合するどころか何らかの変化すら起こる気配がなく、ポロリと呟かれた言葉に二人の探偵は半分呆れ混じりに応える。どうやら別の方法を考えなければならないようでそうなるともうこの体勢でいる必要はないのだが今は相手と半分は抱き合っている状態だ。先に離脱することはその分片割れが長く相手と抱きついていることになる。その数秒さえ我慢出来ずにまた静かな睨み合いが始まると赤色が『もうこの作戦は終わりだ、離れろよ』とけしかけながら腰に回す腕に力を込めてより相手に近づけば、青色が「腕の位置関係でいやお前が先に離れるべきだろ」と冷たくあしらいつつ肩に回した腕に力を込め相手との距離を詰める。どちらも相手を譲る気はないようで睨み合いがピークに達すれば「「俺のフィリップから手ぇ離せって言ってんだよ!」」とまたも声を揃えて)
やっぱり解決するには他の手段が…、翔太郎! そうやって直ぐ対抗するのはやめたまえ、…僕はどちらの君も好きだし大切だ。
(解決の糸口半分、好奇心半分で二人を抱き寄せてハグするような形で抱きしめるとそれぞれから手が回される。しっかりと二人の相棒も接触したが三人がくっついている以上のことは起こらない。どうやら物理的に接触して元に戻るということは出来ないらしい。二人の相棒から呆れ混じりの言葉が告げられるがこれも大事な検証のひとつだ。次は何を試すべきかとこの体勢のまま考えていると赤い相棒が青い方にまた攻撃的なことを言いながら腰に回された腕に力がこもる。すると反対側の青い相棒も肩に回した腕で距離が詰められガッツリ固定されるとこちらから離れようにも離れられない状態になった。自分を挟むように睨み合い声を揃えてお互いに敵意を向けるのを聞けば2人の名前を叫んで間に入る。同じ人間だからか意見は合うものの喧嘩早い所が悪い方に作用している、呆れ混じりに二人を咎めながら回した手をそれぞれの頭に持ってくると落ち着かせるようにそこを撫でる。戻らない理由はこうやって反発し合っているからという可能性もある。それを解くように青い相棒も赤い相棒も同じく自分の大切な人で好きな部分だと語ると最初に挑発しがちな赤い相棒の方に視線向け目を合わせるた「分かってくれるかい、翔太郎」と甘やかすように告げ、わしゃわしゃとその頭を撫で続け)
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