相乗りで何処までも 【 〆 】

…あぁ、それだって俺達の色だもんな。そこのベンチである程度食ってからいくか
(負担ならばクリームソーダなんて甘いものはハードボイルドな探偵には似合わないと断りを入れてから購入するものだが、今日はそんなことも忘れ直ぐさま相手の願いを叶えてしまっている。こういう見た目が派手な色のものはついついメインメモリの紫を選びがちだが、相手は他の色にも興味を惹かれるらしくクリームソーダのラインナップを眺めている。その表情があまりにも真剣で思わず笑ってしまった。その横顔をこっそりと眺め続けていたがやがて相手はレモン味を選択して店員に注文を伝える。こちらが代金を払っている間に相手は二つのクリームソーダを受け取ってそれらをくっつけると二つのメモリでなる変幻自在のフォームの名前を口にした。相変わらず無邪気な行動に小さく笑いながら当たり前のように軽く頭を撫でる。飲みながら移動する計画だったがアイスもさくらんぼも盛られたものを持ち歩くのは危なっかしいだろう、近くにあるベンチを指させば先に行ってその場所を確保し手招きして相手を呼んで)

…ん。そうしようか、…本当に綺麗だ。じゃあ早速、
(二つのクリームソーダで変幻自在のフォームみたいだと相手に見せればその顔にも笑みが浮かぶ。街や食べ物には様々な色が宿っていてその中でも所持しているメモリの色を介して自分達と結びつくのが何だか嬉しかった。自分達の色だと言われ満足そうに撫でられていたが場所を移すように言われると素直にそれに賛成して手招きされるまま相手の隣に座る。相手に紫色の方を手渡すと自分の分を改めて目の前に持ってきて見つめる。しゅわしゅわと炭酸の泡が浮き上がって中に入っている氷と共に太陽の光を反射してきらきらと煌めいている。その上に乗るアイスが境界辺りで溶けかけているのも含めて目を奪われる存在でぽつりと素直な感想をこぼす。だがいつまでもこうしていてはアイスが溶けてしまいそうでまずは刺さっているストローで中のソーダを飲む。甘さの中にレモンの酸っぱさを感じて「美味しい…！」と嬉しそうに呟く。続いてアイスの方も食べようとするがスプーンを貰わなかった事に気付くとこのまま直接口にする物なのかと戸惑ったように相手の方を見て)

……そうだな。……ん、叫んだ後の喉に丁度いい
(隣に座った相手から紫のクリームソーダを受け取る、相手はすぐにでも味を確かめるかと思ったが最初に観察したのはその色だった。目の前にクリームソーダを掲げ中身を観察する様子を静かに眺める。精神年齢が変わっていなくともこれくらいならやりそうなものだが、どちらにせよじっとクリームソーダを覗き込んでいるその煌めく瞳こそが綺麗だなんて思う。さすがにそんなクサイ台詞を口にすることは出来なくて短く返事をするのに留めておいた。相手がクリームソーダを眺めるのを存分に観察したあと、相手がストローを口にして中身を飲み始めたのを見てこちらもソーダ部分を飲む。適度な甘さにソーダが喉を通ってジェットコースターとはまた違う爽快感が体に広がった。隣の相手もご満悦の様子だが、すぐにその表情は戸惑うものへと変わって何か言いたげにその視線がこちらへと向く。困惑する様子に小さく笑みを浮かべれば「そろそろこいつの秘密を教えてやらなきゃな」と勿体ぶった言い方をすれば自分のストローをソーダの中から取り出してみせる。するとストローの先端はスプーンの形になっていて、先端でアイスをすくって食べてみせると得意げな笑みを相手へ向けて)

あ！ …なるほど、先端がスプーンになってるんだ。
(綺麗な色を発しているソーダ部分を味わって御満悦な表情を見せるがこのままではその上のアイスを食べることが出来ないという問題に直面する。どうするべきかと困ったように相手の方を向くと目があった相手は勿体ぶったような言い方でストローを手にする。紫色のソーダから取り出したストローの先端はスプーンの形になっていてその部分でアイスをすくうのを見ると目を見開き思わず声を上げた。アイスを食べる相手は何処か得意げで自分のストローも試しに引き抜いてみると同じく先端がスプーン状になっていて独創的な構造に感心した反応を示す。これを使えばどちらも同時に楽しむことが出来る訳だ。相手の真似をしてアイスを先端ですくって食べるとバニラアイスの濃厚さと冷たさに幸せそうに口角を上げる。溶けかけた所を狙ってソーダごとすくって口にすれば二種類の甘さが混ざってまた違う味がした。ジェットコースターに乗り二人の色をした甘い物を並んで食べられるこの時間は心満たされる物でまた相手の方を向くと「美味しいね、しょーたろう」と無邪気な笑みを浮かべて見せ)

実用的だろ？……あぁ、二人で食べると美味しいな
(自分が何をしたわけでもないのに得意げな顔でストローの先端でアイスを食べる事を教えてやれば、相手も自分のストローをソーダから引き抜いて感心したように声をあげる。そこからアイスと、アイスとソーダが混ざった部分と、クリームソーダで味わえる味を順に口にしていきその間また幸せそうな横顔をずっと眺めてしまっていた。不意にこちらに顔が向くと拙い口調で名前を呼ばれ無邪気な笑顔が浮かぶ。それだけで胸にはまた幸せが華やいで手を軽く添えて親指の腹で頬を軽く何度か撫でてやりながら、いつもより柔らかで子供に向けた口調で同意を示していた。今の相手を前にしてはいくらでも世話を焼きたくなってしまうもので、いつもの流れを考えればとこちらのブドウのクリームソーダを差し出すと「こっちのも飲んでみるか？」と声をかけ)

へへ、特別な味だ。 飲んでみたい！…ん、こっちもぶどうの味が強くて美味しい。 僕のも飲むかい？
(初めて見る形のスプーンでクリームソーダを味わってその美味しさと幸せを共有するように話しかけると普段より柔らかな口調で返され頬を軽く撫でられる。子供扱いしたような対応だが相手にも常に笑顔が浮かんでいて幼くなった精神では素直に受け止めてしまう。相手と一緒から飲むからこその美味しさに頷いているとぶどうのクリームソーダを差し出される。直ぐに元気に食いつくと一旦自分の分をベンチに置いてから受け取る。相手のメモリと同じ紫色の煌めきを観察してからストローでソーダを飲むとレモンとは違う甘さを感じて相手と感想を共有する。ちゃっかりこちらも溶けかけた部分のアイスも食べてからいつもみたいに自分の分を差し出す。振り回されながらも自分のやりたい事に付いてきてくれて甘やかしてくれる今日の相手は並び立つ相棒というより頼りになる大人の人って印象を強く受けてその横顔を見ながら「…今日のしょーたろう、お兄ちゃんみたいだね」と素直な感想口にして)

ならもらうか。……っ、そうか？いつも通りだろ
(こちらの紫のクリームソーダを差し出せば相手は直ぐさま食いついて、カップを受け取ると再びその色を観察するように中身を覗き込む。その大袈裟な仕草はやはり可愛らしい、いつもの相手が同じ仕草をしても同じ感想を感想を抱くだろうが今は擁護欲によるブーストがかかって余計にその様子を微笑ましく見守ってしまっていた。観察が終わればソーダを飲みちゃっかりアイス部分も食べているがツッコミも入れずにそれを見守る。こちらも相手がお気に召す味だったらしく感想を伝えられれば頷いて応じていた。そのままレモン味のクリームソーダを差し出されると受け取って一口飲む、ブドウとは違い酸っぱいこれはより清涼感のある味だ。酸っぱさを感じていた最中こちらを見つめていた相手から兄のようだと言われると思わずソーダを吹き出しそうになる。相手が幼くなった分存分に甘やかしている自覚はあり、相手の言動に思いっきり引っ張られて過保護になっているのも薄々気づいている。だがそれを認めるのはハードボイルドな探偵ではないだろう、すました顔で否定はしつつ、しかしすぐに態度を改めることはできなくて相手の口元にレモン味のクリームソーダのストローを近づけると「ん、」と飲むように促して)

確かに普段もかなり甘いけど今日は一段と…ん。
(相手に自分の分を差し出すとそれを受け取って飲み始める。すっかり当たり前になった光景だが二つの味を確かめる事が出来るというのはやっぱりお得だ。だが今日はこちらが強請る前に売店に行く事や交換を提案されて良く撫でられている。甘やかすような対応に兄みたいだと素直な感想を告げると相手が吹き出しそうになって動揺を見せた。すました顔で否定されるが自分がメモリの影響で相手の優しさを強く感じるようになっているのを加味してもかなり甘やかされているような気がする。それを相手に説明しようとするがその最中に口元にレモン味のクリームソーダが近づけられると関心がそちらに向いて口をつけた。そうして二種類のクリームソーダを味わっていたが開始時間も近くなって来たのかイベント会場へ続く道を大人の客が何人も通るようになっていて思わずその流れに目を向けて)

……そろそろ俺達も移動するか
(相手の精神年齢が後退している今適当な言い訳をすればそれなりに納得するだろうと見積もっていたが論理的な思考は失われていないようだ。誤魔化した言葉を的確な指摘で反論しようとするばかりか『普段も甘い』なんて余計な言葉がくっついている。だがこちらがソーダを差し出せば興味はそちらへ移って、安堵すると共にソーダの誘惑に勝てない様子に小さく笑みを浮かべていた。クリームソーダを食べ進めていると相手の視線が何かを追うように動く、そちらへ目をやると大人達が会場へ向かう様子が見えた。時計の方をみやればそろそろ移動を始める時間らしい。相手に視線を戻すと移動する事を告げる、この状態の相手をド.ー.パ.ン.ト.の前に連れていくのはやはり気が引けるのだが、二人でなければこの事件は解決できないだろう。無事に帰れる呪いも込めて相手の頬を親指の腹で優しくなでる、やはり相手を甘やかすのはなかなか止められない。ベンチから立ち上がると相手と共に連れ立って会場へと歩き始めて)

…ああ、行こうしょーたろう。
(大人達が会場に向かっていくのを見る限りそろそろタイムリミットのようだ。この幸せな時間が終わることに分かりやすくしゅんとなっていたが声を掛けられ頬を撫でられると視線を相手に移す。またこの平和な時間を楽しむ為にも二人の約束を守る必要がある。こくりと頷くと自分も立ち上がって会場へと向かい始める。歩きながら残りのクリームソーダを味わい最後に残しておいたさくらんぼも食べ終わると丁度会場に辿り着く。人気映画のイベントだけあって既にそれなりの人が集まっていて能力を使うには十分な環境だろう。前の方は埋まってきているが右端の方に待ち構えるのに良さそうなスペースを見つけると相手の手を引いてそちらに向かう。辺りは見知らぬ人ばかりで若干相手の背中に隠れるようにして辺りの様子を伺いながら「まだド.ー.パ,ン.トは来ていないみたいだね」と話しかけて)

みたいだな。奴はさっきみたいに必ずステージ上に現れるはずだ、そこをおさえりゃ…
(残りのクリームソーダを飲み進めつつ会場へと向かう、移動前にしゅんとした顔をしていた相手だがあの露骨な表情が見られなくなるのは何となく寂しい気がした。とはいえいつもの相棒に戻って貰わなければ困る、それにこのままでは恋人ではなく相手が言うところの兄のように接してしまってまた関係も変わってしまうだろう。会場へとたどり着けば相手に手を引かれて右端の前の方へと陣取ってその時を待つ。もはや手を繋ぐのになんの抵抗もなくなってしまっているのも本来は危機感を覚えるところだ、ここに集まった人がイベントの開始に気を取られていて何よりだろう。舞台上を観察していれば相手は周囲に多くの人間がいることに気圧されてかこちらの背に隠れている、それをみれば直ぐさま安心させたくなってしまい後ろを振り返りながら頭を撫でてこれからやることを共有していた。頭を撫でつつ再び舞台に目をやれば、舞台袖からゆっくりと舞台上へ出てこようとしている人物が目に入る。司会者の格好でもない、出演者の格好でもないその女性に探偵の直感が彼女がメモリ使用者だと警鐘を鳴らした。相手の頭に手を置いたまま「ここにいろ」と短く言えば舞台へと駆け出す、ちょうど彼女は舞台上へと踏み出した所で懐からガ.イ.ア.メ.モ.リを取り出した。マフラーをとった首元にコネクタがみえる、メモリをつきさそうとした瞬間に彼女の元へとたどり着きメモリを持つ手を止めた。一瞬場が騒然となった後、彼女は『お迎えの時間なの！』と狂気じみた声をあげる、そして女性の力とは思えない力でこちらを振りほどいた。すでにメモリの毒素の影響を受けているのかもしれない。再び抑えようとするが間に合わず彼女はこちらの目の前でド.ー.パ.ン.ト.へと姿を変えて)

…分かった。…っ、逃げて！！
(周囲の大人たちに圧倒され人見知りを発動させていればまた頭を撫でられながら今からやる事を確認する。注目を集めるためにステージに現れた怪物を取り押さえようと頭を撫でられながら待機していると相手の視線が再び舞台に向く。正面からは良く見えない舞台袖にイベント関係者には見えない格好の女性が見えた。何かカンが働いたのか短く言い伝えられると自分も付いていくと咄嗟に言いたくなるのを何とか飲み込んで相手を見送る。全体の様子を見守っていると女性がマフラーを外した首元にコネクタが見えメモリを構えると思わず息を飲んだ。相手も舞台に上がりその手を掴んで制止しようとするが狂気じみた声を張り上げ相手を振り解いてメモリをコネクタに突き刺した。みるみる女性は怪物に変化していき更に会場は騒然となる。再び怪物はガラガラのようなものを取り出したのを見ると先程起きたことがフラッシュバックして咄嗟に周囲に逃げるように大声をあげながら近くに設置してあった三角コーンをがむしゃらに投げつける。それは怪物に当たることは無かったが注意を引くには十分でその隙に自分も舞台に飛び上がると隣に並び「行くよ、しょーたろう」と疾風のメモリ構えて)

っ、させるかよ！…、さすが俺の相棒だ
(メモリの起動を阻止できず目の前の人間が怪人へと変わる、生身で怪人の前に踊り出ていることに肝を冷やすが相手が観客に逃げるよう声を挙げると怪人はお世話をするはずの『子供達』が逃げていくのに焦りをみせた。慌てて能力を使おうとガラガラを取り出したところでそれを蹴り上げ発動を阻止する。親鳥のような怪人の目がこちらへと向くが、直後舞台上に三角コーンが投げいれられて怪人の目はそちらへと向いた。その隙に敵と距離をとる、注意を引いてくれたのは相棒だ。隣に並んだ相手にニヒルな笑みで功績を称える、それは子供に向けるものではなく正真正銘隣に並び立つ相棒へ向ける言葉だ。ドライバーを腰に据えこちらも切札のメモリを構えると流れ込んでくる相手の意識を感じてからドライバーを起動して変身を果たす。こちらへ襲い来る怪人の動きを牽制し、一発打ち込んでやれば簡単にその体は地面へと転がる。どうやら洗脳能力に特化しすぎて体の作りは丈夫では無いらしい。「一気に決めるぞ！」と声をかければマ.キ.シ.マ.ム.ド.ラ.イ.ブを発動させて)

ああ、ジ.ョ.ー.カ.ーエ.ク.ス.ト.リ.ー.ム！！…これでひとまずは解決かな、……。
（精神が幼くなろうとも相手と共に成し遂げたいことは同じで腰にドライバーが現れると得意げな顔を浮かべてからメモリを挿入した。ドライバーの起動で二人の一人の姿となって拳を打ち込むと怪物は簡単に地面に転がっていく。相手の呼びかけに応じると風の力で舞い上がり技名を叫びながら二連撃の蹴りを食らわせる。爆発の後、怪物は女性の体に戻っていき排出されたメモリが床で砕け散った。同時にぱりんと何かが頭の中で割れ思考がクリアになって能力が切れたのを感じる。何故人々を子供にしようとしたのか分からないがそこの辺りも含めて後は警察の仕事だろう。変身を解いて体を起こし相手の横になってくる。ひとまず事態が収束したことに安堵の息をつくがすっかりこの数時間で癖づいた体は相手に褒めて貰おうと目の前にやってきて頭を差し出す。強請るために目を合わせた所でもう能力が無くなっていることを思い出すと体は硬直してじわじわと羞恥で顔が赤くなっていく。すぐさま目を逸らして離れると「っいや、その違うんだ、単に君が大丈夫かの確認で…とにかく、ド.ー.パ.ン.トも倒したことだし早く帰ろう」と焦ったように言い訳を重ねると逃げるように舞台上から立ち去ろうとして）

あぁ、これでお前も含め元通、り……、……なんだよまだ褒められ足りねぇのか？
(二人で一人の体で必殺技の二連撃をくれてやれば怪人はあっさりとその体を散らして元の女性へと戻り、メモリは高い音と共に砕け散った。これだけのイベント会場だ、怪人が現れた時点で警察へ通報はされているだろう。直に正気を取り戻したジンさんが飛んでくるに違いない。当然起き上がり隣にやってきた相手の精神年齢も元に戻ったはずだ。だが相手はこちらの目の前にやってきて期待の目を向けていて思わず目を瞬かせる。メモリが砕けた以上その影響は消えたはず、まさかまだ影響が残っているのかと考えがよぎった所で相手の顔がじわじわと赤くなっていくのが見えた。目を逸らした所でようやく相手に何が起こったのか理解して思わずニヤリと笑ってしまう、長らく甘やかされ褒められた体はすぐに全てを元の年齢へと切り替えることは出来なかったらしい。顔を赤くしたままその場から逃げようとする相手を追いかけて、楽しそうに声を弾ませながら相手の頭をわしゃわしゃと大袈裟に撫でてやる。周囲に人気がないのをいいことに耳元に口を寄せると「帰ってから気の済むまでやってやるよ」と追い討ちするように囁いて)

わ、子供扱いするのはやめたまえ、っ翔太郎！
（メモリの効果は消えたというのに当たり前のように褒める事を強請ってしまったという事実を元に戻った頭で認識すれば恥ずかしくて仕方ない。逸らした視界の端で相手の口角がにやりと上がるのを見れば耐えきれずに早足でその場を後にする。舞台から降りて未だ騒然としている会場から少し離れたところでやけに楽しそうな声と共に頭を撫でられると驚いたように声をあげる。相手から頭を撫でられるのは精神年齢が元に戻っても好ましいことではあるが年齢的にも外で素直に受け入れられるかは話が別だ。動揺しきった頭ではわーわー言いながら何とか相手の腕を振り払おうとするが不意に耳元に口が寄って追い打ちのような言葉を囁かれるとぴくりと反応して薄ら耳まで赤くしながら声を張り上げる。一方で必要ないと言い切ることも出来なくて「っ…警察が来る前に帰るよ」と強引に話を打ち切ろうとしながら相手の手首を掴んで退場ゲートに向かい歩き始めて）

なんだよ、褒めて欲しかったんだろ？
(相手の意図をわざわざ察して頭を撫でてやったというのに相手は声をあげてこちらの手を振り払おうとしてくる。相手の中で何が起こったのかなんて分かりきった事だが隙を見つけると構いたくなってしまうのが性分なのだ。さらに追い打ちをかけてやれば相手は耳の先まで真っ赤にして満足気に口角をあげる。怒った声で叫ばれる自分の名前すら今は心地よかった。強引に手首を掴まれ頭を撫でることはできなくなってしまったが、一方で撫でる事を断られてはいなくて、つまり相手もそれを望んでいるという事は十分に察することができる。ますます口角をあげながらとぼけた調子で返事をしつつ元に戻った相手と共に遊園地を後にして)

(/いつもお世話になっております。そろそろお話の区切りかと思いましてお声がけさせていただきました。精神退行してしまった検索くんがいつもより感受性豊かで感情のコントロールが効かなくなっているのが可愛くて可愛くて、いつにも増して甘い探偵で検索くんを構い倒してしまいました。最後正気に戻ってからの照れてる様子もめちゃくちゃ刺さりました…わちゃわちゃ楽しいお話が出来てとても楽しかったです！今回もありがとうございました。
この後の展開ですがどのようにいたしましょう？日常、シリアス、ギャグと順番にやってきて次はどの展開でも良いかなと思うのですが、検索様のご希望などございますか？)

(/こちらこそお世話になっております。そうそう無い機会でしたのでかなり好き勝手に動かせて貰ったのですが探偵君がいつも以上に優しく甘く接してくれて存分に子供っぽく甘えさせて貰いました！遊園地での寄り道も幸せいっぱいで賑やかで楽しい時間が過ごせました、今回もありがとうございました。
やりたい物は色々浮かぶのですがぱっと浮かぶものとしてはメモリの能力でお互いの片手同士が物理的にくっついた状態で犯人を追う話、時王であったような鏡の異世界の迷い込む話、またこの前上げてもらった警察犬として優秀な犬と事件解決なども気になっているのですか探偵様の気になるものや他にやりたい話とかありますか？)

(/楽しそうなお話たくさんあげていただいてありがとうございます！
こちらも前々から鏡の異世界に迷い込むお話を題材にできないかなと思っていたのですが、龍／騎とリュウ／ガ的な自らの黒い部分と出会う感じの展開、という認識で大丈夫でしょうか？龍／騎視聴途中ですので認識あっているか不安ではありますが…もし他の展開想定されていた場合はこちらはこちらで置いといていただければ大丈夫です！

上では鏡の異世界のお話しておりますが、次はまた軽めのお話がいいかなと思っておりまして、ぜひ片手同士がくっついた状態で犯人をおっかける話をさせていただければと！メモリの能力でくっついちゃうのもいいですし、手錠で繋がれてしまった状態でもいいですし、二人でぴったり息を合わせなければいけない場面の連続になりそうでまたわちゃわちゃするのでいかがでしょうか？)

…！ 翔太郎、あの男って防犯カメラの…
(人の精神年齢が幼くなるといった奇妙なメモリの事件は被害者にあまり思い出したくない記憶を残しながらも大きな被害が出ることなく解決した。あの後やたら相手に撫でられたりもしたがいつも通りの日常に戻りつつあるはずだった。捜査結果を報告しに来てくれた刃.野.刑.事が雑談として話題に出したのは近頃急増している空き巣被害だ。話によると被害宅はどれも玄関のドアは金具ごと綺麗に切断され、金品を盗み出すと今度はドアを金属らしきもので強く接合してあるらしい。扉が開かず事態を把握するのが遅れるせいで被害は拡大する一方だという話を聞けばこの街の探偵として黙っていられずにこちらでも捜査をすることにした。教えて貰った被害の情報と相手の聞き込みからある程度犯人の行動範囲は絞られる。次に犯行の行われる可能性の高いアパートの前で張っていると唯一の手がかりだとされる防犯カメラの後ろ姿に似たフードを被った男が一人で入っていくのが見えれば隣の相手に小声で声をかけて)

(/こちらも正直に言うと龍／騎本編は最初の数話+流れてくるミリしら程度で破壊者、時王での描写しかまともな知識がないのですがそちらの認識で合っております。ペ.ル.ソ.ナ.4がご存知であればそのテレビの中とも近しい異世界の危険な場所で普段目を背けている黒い自分に出会うみたいな状況をメインにお話出来たら楽しそうです。
では先に片手同士がくっついてしまう話に致しましょう！せっかくなら生身で追いかけた方が楽しそうですので無理やり壊そうとしたら爆発するとか今すぐには壊せない材質って感じの手錠をメモリの能力で作られて…みたいな感じはどうでしょうか。ひとまず導入らしき物置いておきますので良さそうに改変しつつ乗ってもらえたらと思います…！)