検索 2022-07-09 20:46:55 |
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(/イメージが合致していて何よりです!今回の旅行で二人の繋がりをしっかりと確かめたところですのでそれを試されてお守りで証明する、なんて熱い展開に出来ればと思います!
なるほど、地球の記憶に対して知識と技術を持ちながら盲信的になっている厄介な敵になりそうですね…!検索が必要な案件なのに検索ができず、早急に解決が必要な案件だったので二人が別行動に、その隙をついて新興宗教の人間が検索くんに接触、みたいな感じでしょうか?緊迫感出すためにぜひ検索くんの能力が使えなくなるところからやってみたいですね……!何かに使えればと考えていたのですが、地.球.の.本.棚.自体の記憶を内包したメモリがあれば面白そうかなと思っていたので、検索を妨害されるきっかけにでもなれば使っていただければと!もちろん検索様の考えている流れがあればそちらで大丈夫です!
あとはいつも通り流れで進めつつご相談が必要になった時にはまたこちらで打ち合わせ出来ればと思います。お手数なのですが流れの把握のため先レスお願いしてもよろしいでしょうか…?)
__…は、何が起きて…。……ッ、そんな…
(旅行から自分の住む街に帰ってきて相手の温もりを感じながら眠りについた。翌朝あのコタツのように抜け出すのが躊躇われる布団から何とか二人で出て二日ぶりの出勤を果たした。所長にお土産を渡し旅行であった出来事を話すと『私だって何時か素敵な旦那様とラブラブ旅行に行くんだから』と何かに意気込む様子を見せていたのは記憶に新しい。日常に戻ってくれば当然探偵の依頼もこなす事になる。その日から数日後、その日は朝から妙な頭痛のような何となく重たい物を感じながら相手と共に事務所に出勤した。大人しくしていれば治るだろうとガレージに籠って適当に読書をしていると相手が依頼に関する検索ワードを持ってきた。急ぎで調べて欲しい物の様だがこれだがキーワードがあれば検索は直ぐに終わりそうだ。二つ返事で検索を引き受けいつものように腕を広げて地.球.の.本, 棚にアクセスする。沢山の本棚が並ぶ中1つ目のキーワードを唱えると移動するはずの本棚がガタガタと震え収まっていた本が頭上から降って来る。反射的に目を瞑って開いた時には現実で未知の出来事に戸惑いの声が漏れる。困惑しながら何かの間違いだと再びアクセスを試みるが今度は本棚の中に入った途端ぷつんと意識が弾かれて持っていた本をグレーチングの上に落としてしまう。今まで特定の本の中身が見れないことはあれど検索が出来ないことは初めてで顔を青ざめながら「なんで、地. 球.の.本.棚に入れないんだ……」と呟いて)
(/まさに流れとしてはそんな感じです!地.球.の.本.棚.自体のメモリとても良いと思います!同じ力だから妨害になりますし完成させる為に日頃使い慣れている検索が欲しかったみたいに動機になりそうです。
先レス承知しました、上記の方で展開させて貰ったのでいつも通り好きな要素取り込みつつ進めて貰ったらと思います…!また打ち合わせ等が必要になりましたらご相談させて貰うので今回も宜しくお願いします!/蹴り可能です)
フィリップ…?おい、どうした?やっぱりお前体調悪いんじゃねぇか、無理すんな…
(相手の温もりを感じながら眠りについた翌朝、温もりを失うのを名残り惜しく思いつつもいつも通り風.都.の探偵として家を出ると最初に待ち構えていたのは所長だった。土産話を話したまでは良かったものの「なら、まずはその幻の旦那様を見つけねぇとな」とからかったせいでスリッパを一発貰ってしまい、それもあってすっかり体はいつもの探偵へと戻っていた。その数日後、街を歩いていた最中にウ.ォ.ッ.チ.ャ.マ.ン.と出くわして何やら不穏な話を聞く。最近次々と人を取り込み急拡大している新興宗教団体があるらしい、その広がり方は尋常ではなくどんな人間も瞬く間に入信してしまうそうだ。しかも入信した人は友人や家族をすぐに見捨て宗教にのめり込んでしまうらしく、子供が置き去りにされている例も少なくないらしい。二日程この街を空けている間に随分と厄介な風がこの街を吹き抜けているようだ。そのままウ.ォ.ッ.チ.ャ.マ.ン.に情報を貰うとキーワードを手に事務所へと戻ってくる。相手に検索を頼もうとするも少々躊躇った。というのも、相手は朝から調子が悪そうで額に手をやる姿を何度か見ている。今日はガレージで大人しくするよう言っておいた身としてあまり無理させることはできない。しかし内容としてはそれほど難解なものではないだろうと判断すればガレージへと向かいそのまま相手に検索を頼んだ。だが検索を始めた相手は困惑した声をあげてこちらも怪訝な顔を浮かべる。直後相手は本を落として明らかな異常に慌てて駆け寄って背中に手をやるが、相手の呟いた言葉に驚愕することになった。相手だけの能力である地.球.の.本.棚へのアクセス、それができないなんて。こちらまで冷静をかいては混乱するだけだと軽く息を吐いて気を落ち着ければ「落ち着けフィリップ、風邪引いてて上手くできないとかそういうのじゃねぇのか?」と様子を伺いつつ問い)
(/流れ把握いたしました!そして先レスもありがとうございます。それではいつも通りお互い好きな展開を盛り込みつつシリアスなお話楽しみましょう!/こちら蹴ってください!)
以前風邪を引いた時も調べる事は出来たんだ、だけど今回のは繋がるけど無理矢理打ち切られているような感覚で……っ、
(明らかな異常事態に動揺していれば当然相手もそれに気付いたようで近付いてきて背中に手を添えられる。その温もりに少しは気を戻すと視線を相手に向けた。相手が体調不良を原因の候補としてあげるが以前風邪を引いた時は熱に浮かされながらも問題無く症状や原因について調べることが出来た。それにこの妙な感覚は体調不良ともまた違うような気がした。信じられない現象を前にして呆然と相手を見ながらこの違和感を何とか言語化しようと試みる。地.球.の.本.棚とは繋がっているはずなのに途中で強引に弾き出されるような感覚。そんな事を信じたくなくてもう一度検索しようと試みるが結果は同じだった。相手が持ってきた情報は今この街に暗い影を落とそうとしている物への手がかりだ。それなのに今まで出来ていた事が出来ない、二人で一人の探偵としての役割が果たせないことに焦りが募る。震えた息を吐き出して「すまない…これでは情報を集めることが出来ない…」と弱った声で呟きながら顔が俯いていき)
だから無理すんなって!…馬鹿野郎、こういう時だからこそ二人で一人の探偵だろ?お前が不調なら俺が足で情報稼いでくりゃいい話だ。お前が検索できねぇ原因も突き止めてやりてぇとこだけがこの捜査は今止められねぇ。すぐに終わらせてくるからお前は一旦休んどけ
(相手は目に見えて体調不良だがそれが原因ではないらしい。相手と体が入れ替わってしまった時に地.球.の.本.棚.に入った事はあるが途中でアクセスが切断される感覚だろうか。使用者本人ではない以上その感覚を完全に把握することはできないが、こちらを向く相手の瞳が困惑に染まっているのを見るに異常事態なのは間違いない。相手は再び検索を試みるもやはり上手くいかない、項垂れ弱々しい声で謝罪する姿を見れば胸が傷んだ。だが相手は勘違いしている、相手は自分の役割を果たせないとに気を病んでいるのかもしれないが、ここにいる探偵は相手だけではないのだ。ハードボイルドな探偵らしく気取った口調で任せておけと口にしながら手では相手の頭を撫でる。相手が不安の中にいるのは間違いがなく早いところこの状態を解決したいところだが、ウ.ォ.ッ.チ.ャ.マ.ン.から聞いたこの街の異常事態も放っておくことができず子供の命が関わっているとなると緊急性が高い。心苦しくはあるが相手をここに残して一人でこの事件に挑む必要がありそうだ。「ソファ座ってゆっくりしとけよ?」と声をかけて軽く背中を叩いてやると相手に背を向けてガレージを出ていって)
翔太郎……ああ、ありがとう。すまないが捜査の方は任せた。
(検索できず捜査に協力出来ないことに項垂れていると励まそうとしているのか気取った口調と共に頭が撫でられる。いつも合言葉のように告げている二人で一人という言葉が胸に染みてゆっくりと顔を上げた。自分の相棒は検索できないからと見捨てるような人間ではない。力強い言葉に不安が紛れていけば礼を伝えて捜査の方も素直に相手に任せることにする。こちらは検索できない原因を探るのに集中した方が良さそうだ。相手の言葉に頷いて出ていく様子を見送るとソファーに座って真っ白なホワイトボードに目をやる。こんな事態は初めてで静かに息を吐く。相手のおかげで一旦落ち着いたが一人になれば余計なことを考えて思考が沈んでいく。気分を切り替えるために事務所スペースに上がった所で扉がノックされた。扉を開けに行くと若い女性が立っていて探してほしい物があるという依頼らしい。相手も出かけていて検索も出来ないことを踏まえて直ぐに取り掛かるのは難しいことを伝えるも時間がかかっても構わないという真剣な様子に押されて中に通した。女性と自分のコーヒーを淹れて話を聞いていると急にまた頭痛がし出して額を押さえる。それは治まる気配がなく苦痛の声をあげながら耐えていると女性が近づいてくる。『お迎えに上がりました』という言葉と何処かで嗅いだような匂いを感じながら彼女の手が自分の頭に触れると体の力が抜け意識が暗転した。__無人になった事務所のデスクには『出かけてくる』と安楽椅子探偵の筆跡で書かれたメモ書きと三本のメモリ、ス.タ.ッ.グ.フ.ォ.ンに紫色のキーケースが並べられ僅かにお香の匂いだけが残っていて)
……、フィリップ?
(探偵の魂たるハットを被って街へと繰り出したものの結果は芳しくなかった。聞き込みを行えば最近急に集まりに来なくなった人や会社に来なくなった人の話は山ほど出てくるのだが、肝心の何処に行ったかという問いの答えは誰も知らない。他の情報屋にあたっても回答は似たり寄ったりだ。途中訪れた公園でベンチで俯く少年を見つけて声をかければ両親が昨日からずっと帰ってきていないのだと泣き腫らした目で告げられる。きっとこの子の両親も例の新興宗教とやらに取り込まれたのだろう。すぐにこの街の探偵として事件を解決すること、困ったら警察署にいるジンさんを頼ればいいことを伝えてまた歩き出す。ジンさんの名前を出したものの恐らく警察の方も今回の件でてんてこ舞いだろう、こちらに話が持ち込まれるのも時間の問題だ。粗方街を見回り終わって考えを整理するために一度事務所へと戻ってくる。休むように言った相手のことが心配でハットを金具にかけてそのままガレージへの扉を開ける。しかし視界の中に相手はおらず思わず名前を呼ぶも返事はない。仮眠ベッドで寝ているのだろうかと事務所の奥へと進んだところでデスクの上に相手の持ち物が置いてある事に気がついた。そこにある品々に頭で事を理解するまえに焦りがせり上ってくる。相手の文字で書かれた簡素なメッセージ、地.球.の.本.棚.が使えず不安に駆られて外へ出た可能性はなくもないのだろうがそれよりも異様なのは相手のメモリとス.タ.ッ.グ,フ,ォ,ン.がデスクに置かれている事だった。まるでこちらとの接触を拒むような有様に困惑して思考が乱れそうになる。だがその思考の合間に嗅ぎなれない匂いが紛れ込んできて動きを止める。何処かで嗅いだ匂いに必死に記憶を探れば、いつか相手が『良い子』にされた時に見かけた建物から香る匂いだと思い出す。そしてその建物が新興宗教所有のものであるのを思い出して血の気が引いた。もしかすると街を騒がせているこの事件と相手が出ていった事は繋がっているのかもしれない。どちらにせよメモリも連絡手段も持たずに出かけるなんて危険すぎる、デスクに置かれていた相手のものを引っ掴むとポケットにねじ込んで再びハットを取ると事務所を出る。嫌な予感に苛まれたままバイクに跨るとあの時の建物へと走り始めて)
(街の中心地から離れた場所にある礼拝堂にはこれまでにないほど人が詰めかけていた。最低限の照明しかない礼拝堂の中にドーム状の天井やガラスから光が差し込み神聖な空気を作り上げている。集まった人々は老若男女問わず様々な身なりや服装をしているが皆椅子に座っていて恍惚とした表情で正面を見つめている。彼らの視線の先には地球と月を表したような大きなステンドグラスがあってその床には白で統一された何かしらの機械やコードが伸びている。遅れてきた信者達も礼拝堂に入ってくるがキリの良いタイミングで入り口の扉が閉められた。閉じた空間になれば一気に辺りは静かになり幹部らしき人物が前方端に出てくる。礼拝に来た行動を褒めた後、ホシが今日も貴方に幸せを与えてくれるとそれらしい言葉が続く。『そして今宵、私達は漸くホシと繋がるための手段を取り戻すことが出来ました。皆様、私達のホシの子に祈りを!』と幹部が声を張り上げると柱の陰から他の幹部らに連れられるような形で真っ白な服を着た人物が姿を現す。フードのようなものを目元まで被り顔はあまり見えないがその下から覗く黒い髪と肌以外は白と金具の金色で統一され浮世離れした雰囲気を醸し出している。服の下からは白いコードが伸びて周囲に置かれた機械と繋がっていて歩くたびにそれが揺れた。やがて中央に辿り着き彼が緩慢な動きで椅子の並んだ方を向くと信者は一斉に自らの両手を胸の前で組み暫し熱心に祈りを捧げ始め)
……こんなにデカくなってやがったのか…
(バイクで道を走り抜けながら情報を整理していく。事務所に残っていた香りと相手がメモリを置いていった違和感、街で起こる新興宗教による人の失踪、それらを思えば相手が他の被害者と同じく何らかの方法で新興宗教に取り込まれたと考えるのが自然だ。これまでの事と相手が『良い子』にされた件、それにメモリを使い回していた茜ちゃんか言っていたことを思えば相手は攫われたのではなく洗脳されたのだろう。そして他の人も同じ状態のはずだ。だがまだ可能性の話、相手へ繋がる線は限りなく細い。自分の推理が正しいことを願いながら街の外れにある例の建物へとたどり着くとその光景に絶句してしまう。あの時はただの怪しげで寂しい建物だったはずだが、今やその建物の中に続々と人が入っていっているのだ。間違いなくこれが今風.都で起こっている失踪事件の元凶だろう。老若男女様々な人間が恍惚とした表情を浮かべて一様な方向へ歩いていく、相手もこの中に紛れて中へと入ったのかもしれない。バイクを止めて周囲の人間と同じように建物へと向かって歩いていく。建物の中へ入れば薄暗い礼拝堂が広がっていて皆前だけをみている、早く相手を探したいが首を動かすだけで目立ってしまうような状況だ。機会を伺いつつ大人しく椅子に座ればやがて扉が閉められ幹部らしき人間が出てきた。その人間がホシが幸せを与えてくれると口にすれば、聞き覚えのある言葉に自分の推理が正しいのだと悟った。だがなかなか相手を探す機会は訪れない。焦りを募らせていれば幹部が興奮した様子で声を張り上げる、それは知らない新興宗教の話のはずなのに自分が知るのと良く似たキーワードが散りばめられていて無意識に鼓動が早くなった。そして、他の幹部と思しき男達と一緒に出てきた白フードの人物の男をみると呼吸が止まりそうになる。顔は覆われていてほとんど見えないがあの体形には確かな見覚えがある。コードが無数に繋がれた姿はいつか攫われ無理やり男の研究に付き合わされた姿が重なった。激しくなる鼓動を感じながら白フードの男に釘付けになっていると周囲の信者が一斉に祈りのポーズを取る、一人だけ顔をあげた状態になってしまい我に返ると慌てて周囲にあわせて両手を組んで頭を垂れた。だが、あの白フードの男が、相棒であるか否かを確かめるため顔を俯けたまま目線を前の方へやって)
(一斉に信者達が祈りを捧げて頭を垂れる。新規の信者も多いのか多少の遅れなどは目立たず幹部達も微動だにしない白フードの男に祈る時間が続いた。暫くして幹部の者が号令をかけて祈りをやめさせる。『それではホシの知恵や幸せを授かりたい人は順番に前へ』と幹部が案内を出すと信者達は白フードの男の前から少し離れた所に列を作り始める。信者は一人もしくは二人ずつ白フードに深刻そうな顔や恍惚とした表情で何かを語っている。すると白フードの男に繋がったコードから機械へと地.球.の.本.棚を使う時に現れるような緑の粒子が光りながら流れていく。その後男が返答をすると信者は膝をついて感激したり更に恍惚の表情で男の手を握ったりと過剰とも反応を見せる。その後隣に立っている幹部に皆封筒を渡して去っていく。中にはド.ー.パ.ン,ト.メモ.リを男に差し出す信者も居たが取り上げる訳でも無くもう一度信者の手に握らせて返し何やら助言をしていた。そんな光景を誰一人異常と感じている様子がないまま列が進んでいくと次はハットを被った男性のようだ。幹部の者が相手を男の前に来るように促す。「…君がホシに聞きたいことは?」と抑揚なく問いかける声と近づいてフードから覗き見ることが出来た顔は出掛けると書き置きを残した相棒の物で相手を認識していない目を向けていて)
……それなら、聞きてぇことはひとつだ
(祈りのポーズを取りながら暴れ出す心臓を必死に落ち着ける、もともと人の特徴を覚えるのは得意な方でこの世で一番大切な人の特徴が分からないはずがない。祈りの時間が終われば幹部が信者に列を作るよう促す、どうやら信仰の対象になっているあの白フードの男に接触できるようだ。途端に長い列が形成されていく、これではまるで神の子への謁見だ。フードの男に繋がれたコードが荘厳さを表すように揺れ、直後見覚えのある緑の粒子が流れていく。一度しかアクセスしたことはないがあれは間違いなく地.球.の.本.棚.で見られるものだ。あの幹部が『ホシと繋がる手段を得た』と高らかに叫んでいた姿が脳内に甦る、相変わらず相手を道具にしか見ていない発言だ。怒りが表情に出そうになるのを必死に奥歯を噛んで耐えながら順番を待つ。もどかしい時間のあとようやく幹部に促されハットを目深になるよう押さえてから白フードの男の前に立った。おそらく全ての信者に問いかけているであろう質問が投げかけられる、抑揚はないが間違いなくその声は聞き覚えがあって、フードの下から覗いた顔を見れば大きく息を吸った。やはり信仰対象になっていたのは相棒だ。こちらを見てもひとつの感情の揺らぎがないのを見るにあの時のように洗脳されているのだろう。怒りが暴発しそうなるのを抑えながら口を開く、そして相手のフードの端を引っ掴むと「俺のフィリップに手ぇ出した奴はどいつだ!!」と叫びながら相手の顔を覆うフードを取り払った。場が騒然となるなか隣にいた自分のひとつ前に相手に悩みを相談していた信者が持っていた封筒を奪い取る。静止の声も聞かず封筒を破ると中身を取り出そうとして)
…他者への加害行為は背信行為として禁止されている。…それに君の言うフィリップに該当する人物はこの街には居ないとホシは言っている。よって回答は無い。
(意識がぼんやりとして上手く纏まらない。何かしなければいけないはずなのにずっと頭の中に響く指示が思考を邪魔しているようだ。これが自分のやるべき事だと耳元で聞こえれば言われるがまま体を動かした。__ ハットの男に初めに言うべきことを告げる。揺らぎのない無の瞳を相手に向け言葉を待っていると意味不明な言葉を叫びながらフードを無理矢理取られた。クリップの無い髪と顔が晒されると信者達は信仰対象への不敬に騒然とする中で表情一つ変えずに相手を見ていた。相手が信者の封筒を奪い取って破ると決して少なくは無い数のお札があらわれる。回収する為に立っていた幹部の足元の箱にも封筒は多く積み重なっていた。相手の行動を見ると封筒を奪った手首を掴んで禁止事項だと忠告した。再びコードから緑の粒子が流れて相手の言う名前の人物のデータは発見出来なかったという検索結果を淡々と告げると用は済んだとばかりに次の信者に顔を向けまた抑揚無く初めの問いを投げかけていて)
な、こんな資金どっから……っ、お前の名前はおやっさんから貰った名前だ、地.球.の.本.棚にはなくても俺は覚えてる
(フードを取り払ってやれば目の前にいるのは確かに相手だがその瞳に覇気は全くない。いつも髪がとまるのであればそれでいいとつけているクリップも今はその頭にはない、それがまるで相手の魂ごと奪い去られたようで余計に腹立たしかった。奪い取った封筒から中身を取り出してみればそこから出てきたのは現金だ、この金額をあの封筒分用意しているとなると決して小さな団体で出来ることではない。この大盤振る舞いからしてこの団体がよっぽど大きく膨れているのか、他に何かビジネスをしているのか、他の組織が裏についているのか、そのどれかだろう。新興宗教の深い闇に驚愕している間に相手に腕を取られ忠告が入る、その後検索結果が淡々と告げられると同時に相手に繋がったコードには緑の粒子が流れていく。別れる前は地.球.の.本.棚.にアクセスできないと言っていたがこの妙な機械を介せば検索が可能なのだろうか。いろいろと考えることはあるが相手には言ってやらなければならない事がある、こちらに興味を無くした相手の腕を今度はこちらが掴んで無理やり引き寄せた。こちらに全く興味を持たない相手に心がすり減るのを感じるが、それも洗脳されているせいなのだと心の中で念じる。相手と目を合わせフィリップという男は確かに存在するのだと力強く言い切った。とにかく相手をここから連れ出さなければならない、その為にはコードが邪魔だ。「俺がお前の目を覚まさせてやるよ」と言えば服の下から伸びているコードを適当に引っ掴む。その時点で周囲にいた幹部が『いい加減にしろ!』と怒号をあげてこちらに掴みかかろうとしてくるが、それを振り払いながらコードを無理やり引き抜こうとして)
…名前?……っ、く…、しょう、たろう?
(次の信者に話しかけていると腕を掴まれて強引に引き寄せられる。意志の薄い体は簡単に動いて相手の方を向く。回答に満足せずに引き止められるなんて初めての経験に僅かに瞳が揺れ動いて単語を繰り返した。目の前の男は何者なのか、引っ掛かりと個人的興味が芽生えていると相手が繋がっているコードの一つを掴む。幹部が相手に掴みかかり相手を自分から離れさせようとするが振り払おうとする動きによってコードが引き抜かれた。直後頭にヒューズが飛んだような衝撃が走って苦痛の声を上げて崩れ落ちるように膝を着く。無理矢理繋がっていたのが急に切断されたせいか視界は歪むも沈んでいた意識が一瞬浮かび上がり相手の姿を認識すると強く頭に刻まれているその名前を呟いた。その様子を見ていた幹部は大きく舌打ちして組織の別の者に『まだ未完成だがアレ持ってこい』と指示を飛ばす。その人物が裏から持ってきたのはLのド.ー.パ.ン.ト.メ.モ.リと同じLが刻まれた小さなメモリだ。幹部は『お前はアレの使い方が分かってない、地.球.の.記.憶.はこうやって使うもんだ』と言いながら小さな方のメモリを繋がったコードの先の機械に差し込み、ド.ー.パ.ン.ト.メ.モ.リを構え『Library』のガ.イ.ア.ウ.ィ,
ス.パーを鳴らしながら自らの身体に突き刺した。幹部の体が本の突き刺さったような怪物に変わると共にまた意識が押さえつけられるような感覚に苦痛の声をあげる。怪物が『Claw』と唱えると検索する時のように目の前にワードが浮かびコードから機械へと緑色の粒子が流れ怪物の手元に鋭い爪が形成される。二つのメモリの接続によって自分の中の地.球.の.本.棚を無理矢理利用出来るようになったのがお気に召したのか『これもある意味二人で一人ってな』と嫌な笑みをうかべなから生身の相手に襲いかかって)
っ、フィリップ!…ぐ、クソっ…
(相手の体にこれでもかと繋がれているコードのうちの一本を引き抜いてやると相手は苦しげな声をあげてその場に崩れ落ちる、慌ててその体を支えると相手の顔がこちらへ向く。そこには確かに相手の意識があって苦しげながらもこちらの名前を呼ばれると張り詰めていた緊張感が一気に解れ反射的に名前を呼んだ。しかし近くにいた幹部に腕を捕まれ無理やり立たされると相手から引き剥がされてしまう、抵抗を試みるが周囲にいた相手を崇拝する献身的な信者にも体を押さえられてしまって身動きが取れなくなってしまった。その間に別の幹部が持ってきたものを見て目を疑う。その手にはド.ー.パ.ン.ト.メ.モ.リ.と見たことがない小型のメモリがあった。男の言い草にまた怒りが湧き上がって掴みかかろうと動くもやはり体は押さえつけられてしまう。幹部は小型メモリを機械へ差し込みド.ー.パ.ン.ト.メ.モ.リ.の方を自らへと突き刺すと、相手が苦痛の声をあげてまた名前を叫んでいた。男は怪物へと変わるところまでは予想の範疇だがそこからガ.イ.ア.ウ.ィ.ス.パ.ー.の如く単語を唱えれば相手の体から緑の粒子が機械へ流れ込み怪物の体が変化して絶句してしまった。男が使ったメモリと相手から流れていく粒子、それらを考えればあの男は相手を介して地.球.の.記.憶.を読み取り使っていることになる。嘲笑いながら二人だけのキーワードを口にされると堪忍袋の緒がブチりと切れる音がした。男を睨みつけながら「その言葉は俺と相棒の言葉だ!それにフィリップはお前らの道具じゃねぇ!」と叫ぶ。だがこの状況では負け犬の遠吠えに聞こえるのだろう、拘束は解かれるがその代わりに怪物がこちらへ襲いかかってきて身を翻し避ける。距離を取りたいが周囲にはまだ多くの信者が残っていて怪物と、そして相手とを応援し気遣いこちらに罵倒の言葉を浴びせていた。派手に動くと信者に攻撃があたってしまうだろう、相手があの状態では変身も出来ず逃げ場がないここでは既に追い込まれた状態だ。そんなこちらにお構い無しに怪物は再び爪をこちらへ振り下ろす、被弾覚悟で突っ込もうとしたその時に聞き慣れた咆哮と共に何かが爪を弾いた。前へ躍り出たのは頼もしい味方で「ファング!」と思わずその名前を呼ぶ。直後ファングは口にくわえていたものをこちらへ投げて寄越した、手の中に収まったのはロ.ス.ト.ド.ラ.イ.バ.ーだ。勝手に使うと困るからと相手に隠されていたものだったが「なんでお前が隠し場所知ってんだよ」と思わず愚痴りながらドライバーを腰へと当てる。そして切り札のメモリを構えると「変身っ!」と叫んで装甲を纏った。薄暗い礼拝堂では漆黒の装甲に赤い目がくっきりと浮かぶ。近場にあった椅子を引っ掴むと軽く振り回して怪物を牽制し礼拝堂の真正面に恭しく飾られたステンドグラスに向かって投げつける、派手な音をあげてステンドグラスが割れると信者は恐れおののいて『悪魔だ!』と叫びながらその場から逃げ出していった。いつもは相手が名乗るその名称で呼ばれることに仮面の下でニヒルに笑ったあと「さぁ、相棒を返してもらうぜ?」と気取った声で告げると今度はこちらから怪物へと殴りかかり)
……っ、…させる、ものか
(一瞬だがたしかに感じ取れた大切な存在。浮かび上がった意識が再び押さえつけられても尚それだけは手放してはいけないと痛む頭の中で何かが訴えていた。メモリとコードを通して幹部と自分の中の地.球.の.本.棚が接続されキーワードが唱えられると本棚が勝手に動いて記憶が引き出される。怪物が現れたことに逃げる者もいるが多くがホシの知識を持った救世主の存在に歓喜し応援している。ぐたりと床に沈んだ自分の元にも募ってはホシの子様と呼び期待と興奮の混じったギラギラした目を向けられていた。怪物は先程からギャンギャンと喚く相手を一方的に追い詰められることに興奮を見せていて爪を振りかぶるが割り込んできたファングによって弾かれ舌打ちを零す。聞き覚えのある咆哮と聞こえてくる声に何とか瞼を開けて顔を向けば暗い礼拝堂に漆黒の装甲が現れ、闇の中に浮かぶ赤色に目を奪われていた。漆黒の装甲は椅子を投げ飛ばすと真上のステンドグラスが割れつんざくような派手な音が響いた。加えて細かいガラス片が飛び散って降ってくるのを見れば前にも似たようなことがあったと記憶が頭に過ぎる。自分も役に立てると突っ走って連れ去られた場所でバイクが突っ込んできた時、違法バーで恐怖に負けて交渉を飲もうとしたとき。その存在は必ず自分に手を伸ばしてくれていた。信者達が逃げ惑い叫び声をあげる中漆黒の装甲の拳が怪物に直撃すれば紫色の閃光が走った。自分は確かあの色を知っている。大切な人の、相棒の色だ。怪物は変身したことに驚いている様子だが『そんなメモリで何が出来るっ』と更に攻撃を続ける。その途中『shark』と怪物が唱えるとまた緑の粒子の流出が行われ形成された鋭い牙で相手に噛みつこうとする。このままでは地.球.の.知.識が相手を傷つけてしまう。支配してこようとする意識必死に抗い震える手を何かを探すように動かす。自我を封じ込められ要らないものは全部置いてくるように指示された時に捨てられなかったもの。力を貰うように相手の想いが籠ったお守りをポケットの上から握りしめ自分の意識を強く持とうとすれば粒子の流出は止まり、相手の体に触れる前に牙は姿を失って)
…っ!……早速ご利益に預かっちまったな
(握りしめた拳を本がぐちゃぐちゃに詰め込まれた本棚に似た怪物の体にぶち込む。怪物から鈍い声が聞こえそのまま二撃目を叩き込もうとするが爪で牽制されそちらは不発に終わった。先程の様子を見るに本来メモリがそこに閉じ込められた地.球.の.記.憶.をひとつ使うのに対して、あの怪物は相手とあの機械を媒介にして無尽蔵に地.球.の.記.憶.を引き出すことが出来るのだろう。となれば時間をかければかけるほど様々な記憶を使用されこちらが不利になる。何よりその度に相手が道具として使用されるなど許せるはずもなく短期決戦に持ち込むしかない。爪を側面から殴って斬撃を逸らしながら応戦していると、怪物は再びキーワードを呟いてその腕が鋭い牙付きに変わった。この位置では弾くのが困難で腕一本を差し出してもう片方の腕で至近距離で攻撃を仕掛けるのが有効だろう。そのまま退かず腕が噛みつかれようとしたその時に、怪物の腕から鋭い牙が消えた。至近距離で全力で振り抜いた拳は怪物を吹き飛ばし、敵と距離が出来た隙に相手の方を見やる。そこには蹲りながらポケットを握りしめている相手がいて、そこに何があるのか瞬時に理解すると仮面の下で不敵な笑みを浮かべた。デスクの上に置かれた相手の荷物の中でたったひとつだけなかったもの、それは自分の祈りを込めて肌身離さず持っていて欲しいと渡したものだ。怪物は上手く地.球.の.記.憶が引き出せず、相手の方を見て怒り狂った声をあげる。敵の注目が外れた今、相手を救うには絶好のチャンスだ。イラつくほど無数に繋がれたコードとそれが繋がる複数の機械、怪物が小型のメモリをいれた一番大きなものがきっとメインの装置なのだろう。胸ポケットの位置に手をやる、装甲の下には相手の祈りが込められたお守りがある。あの神社で相手を守ると誓ったのだ、それを今実行する時だろう。足に力を込めて地面を蹴る、そのまま一直線に機械の方へ掛けていく。コードを一本抜いただけで相手はあれだけ苦しんでいた、何度もあの痛みを与えるわけにはいかない。それならば確実に、一撃で、あの機械を壊さなければならない。体は高揚し全身に血が巡っている、走りながら力強く拳を握ると昂る感情が切り札のメモリと呼応して装甲に紫色の閃光が走った気がした。走る勢いそのまま雄叫びを上げながら相手を縛る機械に向かって渾身の拳を叩き込んで)
……っ゙、ああ!…………、…翔太郎、…あのド,ー.パ.ン.ト、
(今起きてる現象からこの場所で礼拝の準備をしている時に薄らとした意識の中で幹部たちが話していた内容を思い出す。彼らが何よりも信仰する地.球.の記.憶を新たに得るには既存のメモリだけでは不十分だ。そこで本棚から記憶を吸い出す為の外付けの道具として自分が必要だったのだろう。今もあのメモリは自分に検索させることで記憶を具現化している。逆に言えばこちらが拒絶すれば記憶の供給は行われない。頭の中でずっと響く指示に抗いこのお守りをくれて自分を大切だと言ってくれた相棒のことを強く強く思い浮かべた。すると推理した通り記憶が引き出せず怪物の苛立った声が聞こえれば顔だけそちらに向けながらしてやったりと口角を上げてやる。支配していたはずの存在に反抗され更に暗示を強めようと何か指示を出そうとするがその前に相手が動いて一直線に機械へと走り出す。常時地.球.の.本.棚に繋がるように設定された接続を無理やり打ち切ればどうなるかは分からない。最悪また深く意識が沈んでしまうかもしれないがそれでも相手は何処にでも自分を探して手を伸ばしてくれるだろう。覚悟したようにお守りを握りしめ目を瞑る。相手の渾身の拳が機械に打ち込まれると紫色の閃光が弾け、同時に頭がぱちぱちと焼けるような感覚がして言葉にならないような声をあげる。その後ぐたりと力が抜けたように動かなくなり、供給源を失ったコードや機械から地.球.の.記.憶が緑の光の粒子となって空に溶けていく。libraryのメモリは成長型で礼拝中の検索と今の戦闘で知識と経験を増やした今では相手の切札一本で勝てるか怪しい。辛うじて持っている意識で次はあのド.ー.パ.ン.トを倒さなくてはと考えが及び相手にも声を掛けようとするが身体は動きそうにない。機械が破壊され記憶を引き出すことが出来なくなれば怪人は狂乱したように『ホシの繋がりを返せ!!』とホシの子を奪われまいと相手に攻撃を仕掛けようとして)
フィリップ!!……っ!…こいつは、フィリップだって言っただろ!!
(渾身の力が乗った拳が相手に繋がる機械を粉々に砕くと相手は声にならない呻き声をあげてその場に倒れて動かなくなる。一本コードを抜くだけで苦しんでいたが一度に繋がりを無理やり断ち切ってその負荷が一気に降りかかったのだろうか。倒れていく姿に肝が冷えると相手に駆け寄ろうとする、しかしその前に怪人は狂乱のままこちらへ突っ込んできてもろにその拳を受けてしまい体が吹っ飛んだ。派手な音を立てながら並べられていた椅子をなぎ倒して床を転がる。その一撃は先程よりも明らかに重くおそらく半身の力しか出せないこの姿では押し切られてしまうだろう。だがその事実に焦りが募るより先に、吹っ飛ぶ前に聞き捨てならない言葉が聞こえてまたグラグラと怒りが体を満たして痛みを忘れてゆっくりと立ち上がった。怪人は狂乱したまま再びこちらへと迫り来る、地.球.の.記.憶.と繋がる『道具』を守りたくて必死なのだろう。仮面の下から迫り来る敵を睨んで再び拳を握る。相手は決して教団が力を得るための、組織がメモリを作るための道具ではない。自分の唯一無二の相棒で、世界一大切な恋人だ。こちらへ襲いきた体に向かって再び結んだ拳を叩き込む、今度は怪人の体が吹き飛ぶ番だった。だがこのままでは負けるのは時間の問題だ、二人で一人の姿でなければ勝つことはできない。だが相手の意識は朦朧としていてこちらに引っ張り込めるか分からず、そもそも相手のメモリは自分の懐の中だ。それならばやることはひとつ、相棒の意識を呼び起こした経験はあるのだ。怪人が蹲る間に変身を解除する、そしてダ.ブ.ル.ド.ラ.イ.バ.ーを腰にあてがった。当然倒れている相手の腰にも同じドライバーが現れる。あくまでもハードボイルドな探偵らしく、ニヒルな笑みを浮かべると「悪いな、あいつと二人で一人になんのは俺だけの特権だ。ファング!」と相手の傍に控えていた味方に合図を送る。ファングは咆哮をあげると相手に向かって飛び込んで自らメモリの姿になると腰のドライバーへと収まった。こちらも切り札のメモリを起動してベルトへと挿入する。今は自分の体が生身で放り出されるのを気にしている場合じゃない、相手を呼び戻さなければ。体の方が力無く倒れていくのと同時に意識はメモリごと相手へと転送されて、消えかけている相手の意識の中へと飛び込んでいって)
(その空間は真っ白だった。かつて牙の記憶を使い暴走した時には意識の中は火が回っていたが今は燃えていない代わりに本棚は至る方向に倒れ荒らされたように色のついていない本が床に散らばっている。まるで時が止まったように静かな空間が広がる中、本棚のある辺りから離れた所にぽつんと白く四角い箱がある。箱の前には美術品のタイトルを飾るようなプレートが用意されているが文字が刻まれているであろう場所は上から白いインクで雑に塗り潰され読む事が出来ない。閉じ込めるように蓋のされた狭い箱の中で三角座りで顔を伏せる何かがそこには居た。そんな空虚な空間に相手だけが色を持って降り立つことが出来て)
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