検索 2022-07-09 20:46:55 |
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さすが名物なだけあるな……どんどん焼きあがってんな
(思いを込めてお互いに送りあったお守り、この温泉街で大切な思い出のひとつである神社に行く思いが一致していたのは嬉しくもあり照れくさくもある。湯の下で足をつつけばそこが軽く擦り合わされてさらに気恥ずかしく擽ったい気持ちを募らせるとこちらもプリンを食べ終えて足湯を出た。靴下と靴とを履いて店を出る、当然のように手が繋がって再び雪景色の温泉街を歩き出した。しばらく行くと行列が見えてきて相手が指さす先の看板へと目をやる、ここの地名と共に名物を謳っているがその名に恥じぬ人気ぶりと言えよう。列に並ぶと目の前にある調理スペースを眺める、小さな鉄板で次々と手際よくせんべいが出来上がっていく様には思わず目を奪われてしまった。調理スピード故回転率はかなりいいらしくあっという間に自分達の番が回ってきた。先に代金を支払うと店員から『すぐに食べて下さいね』とまた期待の煽る注文が入って、ちらりと期待の乗った目線で相手をみてから待ち構えていると鉄板から剥がされたばかりのせんべいがそれぞれに手渡されて)
手際が良いし職人技という奴だね。いよいよだ、…っ、凄い、一瞬でパリパリに変化した!
(お土産屋でも同じせんべいが売られていたのは確認したがやはり出来たてが食べられるとだけあって人が集まっている。目の前で手際良く出来上がっていく様は見てて面白くて待っている間も飽きることなく二人して釘付けになっていた。そうしている内にあっという間に順番が回ってきて会計を済ませて横の方で渡されるのを待つ。店員から期待を煽る言葉が告げられ相手からも目線が向けられると楽しみと共に変に緊張してしまう。待ちに待った鉄板から?がされたばかりであつあつのせんべいが手渡されると早速その場で噛り付く。せんべいは硬いという先入観があるせいでふにゃりと簡単に形が変わるほど柔らかい食感に目を開く。口に含んでいる間にも食感は変わっていき、すかさず二口目を食べてみるも既に硬くなってしまってパリっと軽いになっていた。賞味期限が5秒という触れ込みにも納得できる変化に興奮しながら感想共有して)
よし……ん?…んんっ?!…おぉ、すげぇな。同じもんだとは思えねぇ
(賞味期限が5秒とあってすぐに食べられるよう身構えているとお待ちかねのせんべいが手渡された。熱々のそれに素早く齧り付く、せんべいだからと勢いよく齧ったが想像していた割れる際の小気味よい音は聞こえてこない。それどころかせんべいはふにゃりと柔らかくて思わず変な声を出してしまう。直後口の中でパリパリとせんべいが割れ始め急激な食感の変化にまたも声を挙げてしまった。相手の方も二段階に変化する食感を体験したようで驚きで目を見開いている、せんべいに齧り付きながら驚く様がおかしくて思わず笑ってしまいつつこちらも二口目を食べた。賞味期限が切れたせんべいは完全にパリパリ食感になっていて最初の一口が幻のようにさえ思える。興奮気味な相手にこちらも初めての体験で舞い上がったまま頷き返して返事をしていた。予想だにしなかった展開に食べ終わった後の外袋を眺めつつ「すげぇ体験だったな…」と呟いたあと相手へと目を向けて)
あぁ、何とも不思議な経験だった。ここに来ないと味わえない特別な一口だね。
(相手と共に熱々のせんべいに齧りつけば相手からも驚き混じりの声が聞こえてくる。あっという間にせんべいは柔らかさを失って見知った硬さになれば二重に驚いて二人でこの興奮を分かち合う。出来たてが美味しいのは今までも経験したことはあるがこうも食感が変わっていくのを経験するのは初めてだ。すっかり硬くなったせんべいを興味深そうな目で見つめながら更にもう一口食べる。店にはお土産としてせんべいのセットが売られているが恐らく硬くなった後の物で、最初の一口はこの店に来た人だけが味わえるとっておきの味なのだろう。相手と共にそんな一瞬を経験出来たことが嬉しくて口元に笑みを称えながら感想を告げる。軽い口当たりとほんのりした甘さにあっという間に1枚を食べてしまえば「美味しかった」と気になっていた物が食べられて満足そうに呟き)
ここでしか食えねぇもんが食えて良かったよな。……ん?
(この地でしか味わえないものを一緒に食べるのはまさに旅行の醍醐味だ、相手と『初めて』を共有することが出来てその笑みにつられる形でこちらも口元を緩ませる。これは所長に存分に自慢できる経験だろう。前回も散々羨ましがられながら旅行の土産話をしたものだが今回も良い話が出来そうだ。二人ともせんべいを食べ終えた所で視界の端にふわりと白い塊が見えた気がして思わずそちらを見る。そこには木枠で作られたセイロがあって客の注文を受け店員がセイロの蓋を開ける度にふわりと湯気が塊となって立ち昇っていたのだ。セイロの中から取り出されているのは温泉饅頭らしい、前回お土産として買ったものだがどうやらあそこでは蒸したてを食べられるようだ。この寒空の下暖かい甘味は簡単にこの心を引き付けて相手の肩を軽く叩いたあと「あれも食ってみねぇか?」と誘いかけ)
あれは温泉饅頭? 湯気が立って美味しそうだ、勿論食べたい!
(この地ならではのせんべいを食べた所で相手の視線が何かに惹かれたように他所を向く。そちらを自分も見てみれば大きな木の枠のようなものがあってそこから湯気と共に丸い物を取り出している。店の看板と見覚えのあるフォルムから温泉饅頭だと分かれば以前お土産として買った物を事務所で食べたのを思い出す。常温の饅頭も十分美味しかったが蒸したては更に美味しいに違いない。そのタイミングで相手に食べることを誘われると直ぐに頷いて列に並ぶ。こちらも直ぐに順番がやって来て二つ分の饅頭を頼む。代金を払い終えると店員がセイロの蓋を開け取り出してくれた饅頭を受け取る。こちらも湯気が立つほど熱々で「はい、君の分」と相手に手渡す。辺りを見ると近くにちょっとした席があるのを見つけ「向こうに座って食べよう」と提案すると返事を聞くまでなく手を引いてそこに移動して)
こんだけ寒いんだからあったかいもん食わないとな
(湧き上がる湯気にまんまと誘われて温泉饅頭を食べるのを提案すれば相手もあのセイロ中に何が入っているのか見たようで乗り気な返事が返ってきた。あくまでも暖かいものを食べるためという名目でハードボイルドを守りつつ列へと並ぶ。早速代金を支払い相手から「ありがとよ」と礼をいいつつ饅頭を受け取れば、包み紙越しからも存分に饅頭が温かいのが伝わってきた。この寒さでは小さな饅頭の温かささえありがたい。相手から座って食べるようと誘われ手が繋がる、今度は繋がった手から先程とは違う温かさがじわりと胸へと広がっていた。屋根の下にある椅子に手を繋いだまま座る、饅頭を食べるだけなら片手だけでいいだろう。それにしばらく外にいて徐々に体は冷えていて今は相手と繋がるこの幸せな温かさを離したくない。早速蒸したての饅頭を一口食べれば口の中にホカホカの熱気と共に甘さがふわりと広がった。常温でたべた時よりもより強く感じる甘さはこの体によく浸透して「暖かくて美味いな」と感想を口にしていて)
あぁ、今日のお昼は温かいものの食べ歩きだ。…ん、皮がもっちりしていて中身の餡子も温かいとより甘く感じるね。
(相手の言う通り寒ければ店頭に並ぶ温かな食べ物がより美味しそうに見える。この地の名物を楽しむという意味でも暖を取るという意味でも今日のお昼ご飯はこういった食べ歩きの物になりそうだ。落ち着いて食べるために相手の手を取って屋根の下の椅子に座るが到着しても手が解かれない。周囲には他にも旅行客がいるがその人目や不便さを加味しても繋ぎっぱなしであることを望んでくれているのが嬉しくて軽く握り返しながら片手で饅頭を一口食べる。蒸されたことで水分を含みふかふかした皮と温かい餡は冷えた身体に染み渡って同意するように感想を告げる。小さめの饅頭はあっという間に食べてしまいそうだがせっかくなら旅先で食べたものも記録に残したい。それにあたり良い手段が思い当たると一旦膝上に饅頭を置いてからバ.ッ,ト.シ.ョ.ッ.トを取り出す。ライブモードにしながら「せっかくなら食べてる所も写真に残すのはどうだい?」と提案し、画角に収まるために距離を詰めると饅頭を持ち直してすぐ隣に座って)
寒い中で食うあったかい饅頭もいいな。…あぁ、こういうのは記録も残していかねぇと
(相手の温かさを逃がしたくなくて手を握り続けると向こうからも繋いだ手を握り返されより一層胸が暖かくなる。そのまま饅頭を食べて二人して温かさと甘さを堪能していたが、相手が饅頭を置いてバ.ッ.ト,シ.ョ.ッ.ト.を取り出すとその意図を汲み取り口元を緩ませた。せっかく二人の時間を過ごしているのだ、もちろん思い出として記憶には留めるが鮮明にこの瞬間を残すために写真も撮っておきたい。バ.ッ.ト,シ.ョ.ッ.ト.が飛び上がると相手はこちらと距離を詰める、画角を考えればこれ以上近づく必要はないがこの胸にある温かさも残しておきたいと思えばこちらから体を傾けてさらに二人の距離を縮めた。冬景色の中体を寄せあって暖かい饅頭を手にした構図でシャッターが切られる。バ.ッ.ト,シ.ョ.ッ.ト.を呼び寄せ写真を確認するとちょうど背後には饅頭屋のポスターも貼ってありどこで何を食べたかバッチリ分かる写真だ。写真を撮った距離のまま二人で画面を眺めると「いい写真だ」と感想を零し)
…、ああ、あったかいのが伝わってくる写真だ。せっかくならこの前みたく冬の温泉街を背景にした写真も撮りたいね。
(バ.ッ.ト,シ.ョ.ッ.ト.を取り出せばその意図が伝わったようでその口元が緩む。思い出だけでなく記録として残すのも旅の楽しみ方の一つだろう。画角に納まるように二人横に並ぶように座ると相手は更にくっつくように身体を傾けてそこからも温もりを感じるようになる。風.都の外だからかいつもより近い距離感にこちらまで笑顔になりながらも温泉饅頭を手にしたポーズでシャッターを切る。手元にバ.ッ.ト,シ.ョ.ッ.ト.を呼び寄せ近い距離のまま画面を覗き込むとそこには饅頭屋のポスターを背景に厚着で寒そうにしながら湯気の立つ饅頭を持って幸せそうに微笑む二人が映っていて同意するように感想を続ける。この旅行にピッタリな思い出になる写真だ。心が温かくなるのを感じつつこの場所で初めて撮ったツーショット写真を思い出す。今も記憶と記録の両方に残る写真だがせっかく再びこの街に来たのなら見比べる為にも温泉街を背景に撮ってみたい。距離感はそのまま、残った温泉饅頭を食べてしまいながら今度は風景を含めた写真撮影を要望して)
お、いいな。なら前撮った場所と同じとこいこうぜ
(またひとつ大切な思い出の写真が増える、この写真を見る度に冬の寒さと温泉饅頭の柔らかさと相手とくっついた温かさを思い出すことだろう。写真を眺めていると前回街の全景と共に撮った写真が話題にあがる、あの時冬にも来てみたいと話題が出たからこそ今こうして冬の温泉街に来ているのだから前と同じような写真を撮るのは良いアイディアだ。こちらも温泉饅頭を食べ終わると繋がった手はそのままに街の中心地へ向かって歩き始める。確かあそこから人気のない坂を登った所で写真を撮ったはずだ。通りを進んで中心地へやってくるとかつて温泉卵を作った場所を横目にみつつ温泉の香りに包まれながらそこから少し離れた場所へ向かう。坂を少し登ればかつての撮影地に到着する、振り返れば温泉街を一望することができて冬化粧を纏い所々から湯気を立ち登らせる温泉街はやはり幻想的だ。早速バ.ッ.ト,シ.ョ.ッ.ト.を宙へと放つとせっかく同じ場所に来たのなら同じポーズをしようと「あれやるか、ダブルのやつ」とピースの形を作って相手の方へ近づけて)
やっぱり雪が積もっていると受ける印象も違うね…。良いね、あの写真の再現だ。
(前回撮った写真のことを話題に出せば好意的な返事が返ってきて饅頭を食べ終われば早速移動を開始する。その間も手は繋いだままで前回も通った道を歩いていく。中心地につけば温泉卵を作ったり足湯を楽しんだりした場所が見えて記憶に結びついた物と同じ匂いを感じれば自然と足取りも軽くなる。源泉に近いのか他より少し暖かい中心地を抜け人気のない坂を登れば記憶にある撮影地に辿り着いた。同じ画角を探すように辺りを見渡すと面影はあるものの雪化粧されている分夏よりも幻想的な光景で季節の違いを強く感じる。早速撮影の流れになるが相手にこの場所で自分が提案したダブルのポーズをすることを持ち掛けられるとにやりと口角をあげる。確かに同じ場所ならポーズだって同じものが良いだろう。隣に並んで自分も手でピースを作ると相手と指先をくっつけてダブルの形にする。そのまま宙に放ったバ.ッ.ト,シ.ョ.ッ.ト.の方を見ると柔らかな笑みを浮かべそのままシャッターを切った。早速写真を確認しようとも思ったがあの時のもう一枚別の意味の写真を撮ったのを思い出すと「もう一枚撮ろうか」とだけ話しかけ相手の腰に手を回して更に引き寄せる。返事を聞く前に数秒後にシャッターを切るように合図を送ると辺りに人がいないのを確認してからそっと頬にキスを落とし、そのまま静止している間にシャッターが切られて)
せっかく同じとこで撮るなら比べられた方が良いからな……、…おぅ………なっ?!
(同じ撮影場所で同じポーズを提案すれば相手の口角があがる。わざわざ同じ場所に来たのだからこうなれば徹底的にやった方がいい。あの時の写真に似せるほど二つの思い出を比べながらどちらの旅も思い出せるというものだ。二人のピースがくっついてダブルの形になるとバ.ッ.ト,シ.ョ.ッ.ト.に向かって笑みを向けシャッターが切られる。これであの時と同じ画角の写真が撮れた、帰ってあの時の写真と比べるのが待ち遠しい。そんなことを考えていると相手がもう一枚写真を撮るのを提案してこちらが返事をする前に腰を引き寄せられる、不意打ちの行動に軽く目を開くがあの時はこちらからもう一枚を提案して恋人としての写真を撮ったのを思い出す。旅行の時点ではまだ所長に二人の関係性を明かしておらず二人のための写真だったが今回は見せることが出来そうだ。そのまま軽く相手の方に頭を傾けシャッターが切られるのを待つ。が、その瞬間に相手が近づく気配があってそのまま柔らかな唇が頬に触れると目を見開き思わず変な声を挙げてしまった。その瞬間にシャッターは切られてしまう、間違いなく動揺した瞬間が切り取られてしまえば一気に顔に熱が上がってくるのを感じながら「何してんだフィリップ!」と右隣にいる相手の方を向いて文句を叫び)
、恋人としての写真なら進展した所を撮るべきだろう。 ほら、良い写真が撮れた
(腰を引き寄せもう1枚写真を撮ることを提案すれば相手の目は軽く開かれるも前回を思い出したようで直ぐに了承の返事がされる。相手は二枚目も同じ構図で撮ると思っているのか頭をこちらに傾けていて密かに口元に笑みを浮かべつつ油断した頬に口付けを落とした。相手が声をあげるのとシャッターが切られたのを認識するのはほぼ同時で顔を離せば動揺して顔を赤くした相手が居て思わず口角が吊り上がる。当然文句が飛んでくるが恋人との写真としての屁理屈をこね、堂々とした態度で言葉を返す。実際前回ならこうやって野外で頬にキスした写真を撮ろうだなんて考えつきもしなかっただろう。それ程相手と恋人としての時間も積み重ねてきた証明としては悪くないはずだ。バ.ッ.ト,シ.ョ.ッ.ト.を呼び寄せると早速今撮ったばかりの1枚を画面に写す。そこにはキスをする自分と動揺して変な顔になってしまっている相手が居てそれを楽しげに見せつけて)
ぐ、そりゃ比較写真にはなるけどよ……またアキコに見せれねぇ写真が増えちまったじゃねぇか
(こちらが叫びながら隣をみれば相手は先程と同じく口角を上げている、さも当然だと屁理屈をこねバ.ッ.ト,シ.ョ.ッ.ト.を手元に収めるとこちらへと写真を見せてくる。そこには予想通りこちらへキスを送る相手とそれに思いっきり動揺する自分が写っていた。だが相手の言う通り、この写真はまだ恋人になったばかりで体を寄せるだけだったあの時からもっと恋人としても近くなった変化を写し取ったもので消すのを惜しむ気持ちもある。結局は目を逸らしつつ語気をしぼませて消せだのは言わなかった。体を寄せあっただけの写真ならアキコにも見せていいと思っていたがさすがにこれは見せられない、自分のこんな間抜けな顔を見せられないのもあるが何より相手がキスをする特別な瞬間を他人に見せるなんてできない。周囲は雪景色で寒いはずなのだが今は頬を中心に暑いとさえ感じる。場を仕切り直そうとゆっくり呼吸をして白い息を吐き出すと「俺は温泉街で行きたいとこは行けたんだが、他に行きたいとこあるか?」と相手の意向を聞いて)
アキちゃんには一枚目だけで十分冬の温泉街の雰囲気は伝わるはずだ。んー…僕としても目当ての物は食べられたし、写真も撮れたからね…少し早いけどゆっくりと宿の方に移動するかい?
(それらしい屁理屈を並べると相手の声の勢いは失われていき視線も泳ぐ。これも立派な比較写真ということで丸め込むことに成功して写真を消すように要求されなければますます上機嫌になりながらバ.ッ.ト,シ.ョ.ッ.ト.を仕舞う。所長への思い出話も大事だが二人だけの秘密の写真だって欲しい。所長には1枚目だけを見せるように話しつつ次の行先について聞かれると口元に手をやりながら考える。冬の温泉街という特殊な環境ではあるが主要なことは前回やりつくしているし、外にいるせいでまた手先が冷たくなってきた。検討を付けていたものを食べたり撮ったりすることが出来ていれば特にコレというものも浮かばない。何より今回の目的がゆっくりすることであることを考えればまだ日が沈む時間には早いが宿の方に向かう方針にしようかと提案して)
なら宿の方に移動すっか。さっき宿に行く前にコンビニ行こうって言ったけどここのスーパー寄らねぇか?いつもとは違うラインナップのとこで買い物すんのも面白そうだろ?
(二人だけが共有する秘密のものがまたひとつ増えたと思えば悪い気はしない、前回も所長に二枚目は見せていないわけで一枚目を見せて満足してもらうこととしよう。前回食べ損ねていた温泉街の名物を食べ相手も回りたい所は一通り行けたらしい、早めに宿に向かってゆっくりするのを提案されれば同意して頷く。今回のメインは宿自体なのだ、それに先程から二人の時間を過ごしてそろそろ相手と二人きりの空間に行きたいという思いが募っている。そうとなればとカフェで話した予定通り次にやるべきは買い出しだ。先程は買い出し先でコンビニを提案したが住宅街にあるスーパーに行くことを提案する。スーパーは地元色が出るものでいつもと違う雰囲気を味わえるはずだ、これも旅ならではの行き先だろう。それに宿に行く前に必ず買っておきたいものがあって「スーパーじゃなきゃとっておきのアレを買えねぇからな」と何かは言及せず期待を持たせるようなことを言い)
確かにスーパーの方がその土地ならではの商品や特色がありそうだね、そうしよう。 …アレ? なんだい、それは。
(一日目として温泉街をお互いに満喫することが出来れば宿に移動することに決まった。ここから少し歩くとも言っていたし周りの風景を見ながらの散歩と思えばそれも十分に観光の一つだ。その中で先程カフェで買い出しの話をしたが行き先をスーパーにしないかと提案される。コンビニは大抵何処も同じものが売られているがスーパーは地元の食材やそこに生活する人の慣習に合わせた物が売られている傾向が強い。異なる地に来たならばそういうのを感じるのも旅行の良さだろう。魅力的な提案に分かりやすく興味を示すと賛成するように頷く。違う雰囲気を味わえる買い物に期待を寄せていたが相手がもったいぶるようなことを言えばすかさずに食いつく。スーパーならではのとっておきのもの、と考えても答えが浮かばず、分からなければ尚更気になってしまって正解を求めるように問いかけて)
そりゃついてからのお楽しみだ。まぁひとつヒントを出すなら…宿をより楽しめるものってとこだな
(勿体つけた言い方をすれば相手は面白いように食いついて今度はこちらの口角がニヤリとあがる、相手が興味津々なのを見ればもっと答えを引っ張りたくなってしまうというものだ。最初こそ相手の気を逸らすために提案した今回の宿だがいざ泊まるとなるならばその魅力を全力で味わうべきだろう。その為に必要なピースがスーパーにある。すました顔でヒントを出すもそれはよりもったいぶるためのもので、答えは出さないまま「行こうぜ」とスーパーの方へと歩き出した。目的地であるスーパーは住宅街の方にあり宿はさらに人気がないところにあるらしい、宿泊に必要なものは宿に揃っているので買い足すならば今回の宿泊をより充実させるものだろう。歩いているうちに人通りの多い温泉街を離れ閑静な住宅街へと差し掛かる、温泉街よりも整備されていないここはより雪も深く人気がないせいでより気温が低く感じられる。また一段下がった寒さに思わず繋いだ手に力を込めながら「また雰囲気が変わったな」と呟きながらスーパーを目指し)
宿をより楽しめるもの…、ああ。 __ 確かに温泉街の方は賑やかだったけどこの辺りは静かだね。人を見かけ無いのもそうだけど雪のせいかな
(考えても答えが分からずに正解を求めたのに相手は答えを教えてくれずに焦らされる。代わりにヒントを教えて貰うも宿に関連があってより楽しくするものと聞けばますますその正体が分からなくなる。暫く考え込んでしまうが声を掛けられるとひとまず手を引かれてスーパーの方に歩き出す。相手の出した問いを考えていたが周りの景色が変わっていけばそちらに目に向ける。先程の温泉街は観光地ということもあって人が多く賑やかな印象を受けたが住宅地の方にやってくると雪はさらに深くなって2人の歩く足音だけが聞こえる。ますます寒さも強く感じるが繋がった手が強く握られるとその温もりに胸まで暖かくなる。この静けさは人気がないのもあるが積もった雪によって音が吸収されているからだろう。風.都で探偵をしていれば人と接する機会が多いため静かな空間にずっと二人で居るのは新鮮だ。辺りを見渡しながら歩いていると閑静な住宅街に明かりが見えてくる。そこにスーパーの店名らしき看板が見えてくると「アレがスーパーだろうか」と先程のアレも相まって興奮気味に指さし)
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